JPH0232680Y2 - - Google Patents

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JPH0232680Y2
JPH0232680Y2 JP7606586U JP7606586U JPH0232680Y2 JP H0232680 Y2 JPH0232680 Y2 JP H0232680Y2 JP 7606586 U JP7606586 U JP 7606586U JP 7606586 U JP7606586 U JP 7606586U JP H0232680 Y2 JPH0232680 Y2 JP H0232680Y2
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cooling
gas flow
gas
tool steel
shutters
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は真空焼入炉に関し、詳細には高温材料
例えば加熱された鋼製品を密閉炉内でのガス移動
によつて効果的に衝風冷却する為の真空焼入炉に
関するものである。
〔従来の技術〕
鋼製品、例えば工具鋼、殊に高速度鋼の焼入れ
については、高温での厳格な温度管理が必要とさ
れている為、古くから塩浴炉(ソルトバス)での
加熱、及び油焼入れが行なわれている。しかるに
これら一連の処理手順の実施に当たつては、以下
指摘する様な問題がある。
ソルト(通常BaCl2浴)が高温でソルト自身
が熱分解されると共に酸化等の劣化を起こし易
い。
上記の為、完全な無脱炭処理は不可能であ
り、表面脱炭が避けられない。
ソルトの付着、スケールや錆の発生のため、
湯洗、研掃等の後処理が必要である。
廃ソルトから発生する塩化水素や、油焼入れ
に伴なう油煙による環境汚染の他、高温・多湿
の作業環境は労働衛生上好ましいことではな
い。
その為、これらの欠点を伴なわない無酸化雰囲
気炉の開発が進められているが、高速度鋼に限ら
ず一般工具鋼の熱処理条件については未確立の状
況である。
本考案者等は、かねてより上記事情を憂慮し
種々の方策を検討し、無酸化雰囲気炉内における
鋼製品、殊に工具鋼の熱処理条件、就中加熱条件
を確立するに至り別途特許出願した。しかし大量
に処理すべき工具鋼の急速冷却を、油焼入れ法以
外の方法で均一且つ無酸化状態で行なうことは極
めて困難であり、一層の検討が必要であつた。そ
して本考案者等は、上記の加熱が無酸化雰囲気炉
内で行なわれることに鑑み、冷却についても、外
気から遮断された炉内で行なえばよいのではない
かとの着想を得、種々検討を重ねて先に特許出願
した(特公昭58−27324号公報)。
第2図は上記公報に開示した真空焼入炉の概略
説明図であり、密閉可能な容器1における冷却室
2の中央には冷却部3が形成され、当該冷却部3
内には冷却されるべき工具鋼4が収納される。そ
して冷却室2内には、冷却部3を挟む様にして1
対の冷却器5a,5bが左右に対向配置される。
これらの冷却器5a,5bは、高温ガスの通過を
許し且つこれを冷却できる様に構成される。又冷
却室2内には、冷却部3を挟む様にして1対の循
環フアン6a,6bが上下に対向配置され、当該
循環フアン6a,6bを結ぶ仮想線と前記冷却器
5a,5bを結ぶ仮想線とが冷却部3の位置で略
直交する様に構成される。従つて上記直交関係が
満足される限り冷却器5a,5bと循環フアン6
a,6bの位置は上下、左右、斜めの任意位置に
変更可能である。尚図中7a,7bは夫々循環フ
アン6a,6bを回転駆動させる為に設けられる
駆動モータを示す。
この様な真空焼入炉においては、循環フアン6
a,6bを交互に作動・停止(または逆方向回
転)させることによつて冷却部3における冷却用
ガスの流れを逆方向に切換えることができるので
ある。即ち循環フアン6aのみを駆動させると冷
却部3の上から下へ向う下向きガス流(冷却器5
a,5b内では上向きガス流)が形成され、他方
循環フアン6bを駆動させると冷却部3の下から
上へ向う上向きガス流(冷却器5a,5b内では
下向きガス流)が形成される。以下、本明細書で
は説明の便宜上前者を順方向ガス流、後者を逆方
向ガス流と称すが、これによつて本考案の範囲が
制限される訳ではない。尚当該焼入炉を使用する
場合、例えば最高1300℃にも及ぶ高温に加熱され
た工具鋼等を対象とすることがあるので、これら
を酸化から保護する必要があるという観点から、
冷却用ガスとしては窒素ガス或は不活性ガスが用
いられ、これらのガスは予め前記冷却室2内に封
入される。但し冷却器5a,5bの冷却能力が不
足する場合には循環ガスが次第に高温となり冷却
速度が低下してくるので、必要に応じ系外からガ
スを補給し高温ガスをパージしつつ冷却能力の保
持に努めることも可能である。
しかして当該技術では、順方向ガス流と逆方向
ガス流が定期又は不定期に切り換えられるので、
順方向ガス流が形成されている期間中には工具鋼
4の上部側が早く冷却され下部側が遅く冷却され
るので工具鋼4の内部には温度勾配が生じるが、
逆方向ガス流が形成される期間中には全く逆の冷
却状況を生じて上記の温度勾配を打ち消す。従つ
てこれらの期間を短時間で切換えるなら工具鋼4
の不均一冷却は回避され、物性の均一化が保証さ
れるのである。
〔考案が解決しようとする問題点〕
第2図に示した技術においては上述した様な顕
著な効果が期待されるものの、これを実操業に移
した場合には、尚解決すべき若干の問題が残され
ていることが分かつた。即ち、1対の循環フアン
6a,6bを交互に作動・停止させた場合には、
作動していない側の循環フアン6a,6bは、相
手方のフアンによつて形成されるガス流によつて
正常駆動時と逆方向に従動する現象が生じる。従
つて冷却用ガスの流れを逆方向に切換える際に、
前記の如く逆方向に従動回転している循環フアン
6a,6bのどちらか一方を正規の回転方向及び
正常回転数にするまでには時間的な遅れが生じる
と共に非常に大きな起電力を必要とする。
上記の様な時間的な遅れが生じると、工具鋼4
を可及的迅速に且つ均一に冷却しなければならな
いという要求を満足させることができず、冷却効
率が著しく低下するという問題が生じる。
従つて本考案の目的は上記趣旨から明らかな如
く、ガス流の切換え時に時間的な遅れを生じるこ
となく、効果的な均一冷却が行なえる様にした真
空焼入炉を提供する点にある。
〔問題点を解決する為の手段〕
上記目的を達成し得た本考案の構成とは、密閉
された容器内に、該容器中に設けられた冷却部を
はさんで、該冷却部に送風することのできる1対
の循環フアンを対向する様に設け、且つ該循環フ
アンを結ぶ仮想線に対して直交する方向に、前記
冷却部を挟んで冷却用ガスの通過を許しそれを冷
却する1対の冷却器を配置してなる真空焼入炉に
おいて、各循環フアンの前面には同期して交互に
開閉することのできるシヤツターを設けた点に要
旨を有するものである。
〔作用〕
本考案は上述の如く構成されるが、要は各循環
フアンの前面に、同期して交互に開閉することの
できるシヤツターを設けると共に、前記1対の循
環フアンを常に正規回転方向(ガスの流れを反対
に向ける)に駆動しておき、前記シヤツターの開
閉操作のみによつて冷却用ガスの流れを切換える
様にしたので、その切換えの際に時間的な遅れが
生じることはない。
〔実施例〕
以下、本考案の構成を実施例図面に従つて更に
詳細に説明する。
第1図は、本考案の一実施例の概略説明図であ
る。第1図の基本的な構成は第2図に示した構成
と同様であり、対応する部分には同一の参照符号
を付すことにより重複説明を回避する。
本考案の最大の特徴は前記第2図に示した基本
的構成に加え、各循環フアン6a,6bの前面
(即ち各循環フアン6a,6bが冷却部に面して
いる側)に夫々1対のシヤツター10a,11
a,10b,11bが配置される点にある。そし
て上部循環フアン6aの前面に配置つれた1対の
シヤツター10a,11aは夫々ヒンジ部12
a,13aの回りに揺動自在に枢支され、冷却部
3の上部開口部15又は上方の側部開口部16の
いずれか一方を交互に遮蔽する様に一体的に開閉
する。一方下部の循環フアン6bの前面に配置さ
れたシヤツター10b,11bにおいても前記シ
ヤツター10a,11aと同様な構成がとられ、
冷却部3の下部開口部17又は下方の側部開口部
18のいずれか一方を交互に遮蔽する様に一体的
に開閉する。
そしてシヤツター10a,11a及びシヤツタ
ー10b,11bは、同期して交互に開閉動作を
行なう様に構成される。即ち一方のシヤツター1
0a,11aが上方の側部開口部16を遮蔽して
いる(上部開口部15が開放している)ときに
は、他方のシヤツター10b,11bは下部開口
部17を遮蔽(下方の側部開口部18が開放)し
ている(第1図の実線で示した状態)。同様に一
方のシヤツター10a,11aが上部開口部15
を遮蔽している(上方の側部開口部16が開放し
ている)ときには、他方のシヤツター10b,1
1bは下方の側部開口部18を遮蔽(下部開口部
17が開放)している(第1図の仮想線で示した
状態)。
尚第1図に示したシヤツター10a,11a,
10b,11bは一例を示しただけであつて、同
様の作用効果を達成し得るものであれば前・後記
の趣旨に徴して設計変更することは、本考案の技
術的範囲に属するものである。
この様な構成の下で、循環フアン6a,6bは
常時駆動しておき、冷却用ガスの流れの方向をシ
ヤツター10a,11a,10b,11bの開閉
操作によつて切換える。即ち第1図の実線で示し
た状態では、循環フアン6aによる冷却用ガスの
流れは上部開口部15、冷却部3、側部開口部1
8及び各冷却器5a,5bを介して循環フアン6
aに戻る様に循環する(順方向ガス流)。
又、第1図の仮想線で示した状態では、循環フ
アン6bによる冷却用ガスの流れは上述の場合と
逆になる(逆方向ガス流)。尚循環フアン6a,
6bの構成は限定されるものではなく、例えばタ
ーボフアンの様に、上述したガス流と逆のガス流
を形成する様な構成であつてもよいのは勿論であ
る。
この様にして、シヤツター10a,11a,1
0b,11bの開閉操作によつて冷却用ガスの流
れ方向を切換える様にしたので、循環フアン6
a,6bの駆動の切換えによつて冷却用ガスの流
れの方向を変化させるという従来技術における様
な時間的な遅れが生じることなく、工具鋼4の冷
却が効率よく且つ物性不均一を招くことなく達成
される。
尚ガス流の切換え間隔は冷却中の工具鋼4の温
度,重量及び冷却器5の冷却能力等によつて適宜
定めるべきであり、又冷却の過程で適当に変更し
ても差支えないが、一般的には10秒〜2分の間か
ら選択すべきである。即ち10秒未満では十分なガ
ス流が形成されないままで切換えタイミングを迎
えるので熱交換の機能が発揮され難く、他方2分
を超えると工具鋼4の冷却速度勾配が過大にな
り、本考案の基本的な効果が不十分になる。更に
時間的な遅れを生じることなくガス流の方向を切
換えることができる本考案の効果は、切換え間隔
が短い場合に特に顕著に現われる。そして本考案
の構成を採用することによつて、焼入れの際にお
けるより高精度な操業管理が可能となる。
〔考案の効果〕
以上述べた如く本考案によれば、既述の構成を
採用することによつて、ガス流の切換え時に時間
的な遅れを生じることなく、工具鋼の効果的な冷
却が可能になつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の概略説明図、第2
図は従来の真空焼入炉の概略説明図てある。 1……容器、2……冷却室、3……冷却部、4
……工具鋼、5a,5b……冷却器、6a,6b
……循環フアン、7a,7b……駆動モータ、1
0a,11a,10b,11b……シヤツター。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 密閉された容器内に、該容器中に設けられた冷
    却部をはさんで、該冷却部に送風することのでき
    る1対の循環フアンを対向する様に設け、且つ該
    循環フアンを結ぶ仮想線に対して直交する方向
    に、前記冷却部を挟んで冷却用ガスの通過を許し
    それを冷却する1対の冷却器を配置してなる真空
    焼入炉において、各循環フアンの前面には同期し
    て交互に開閉することのできるシヤツターを設け
    たことを特徴とする真空焼入炉。
JP7606586U 1986-05-20 1986-05-20 Expired JPH0232680Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7606586U JPH0232680Y2 (ja) 1986-05-20 1986-05-20

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7606586U JPH0232680Y2 (ja) 1986-05-20 1986-05-20

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Publication Number Publication Date
JPS62186966U JPS62186966U (ja) 1987-11-27
JPH0232680Y2 true JPH0232680Y2 (ja) 1990-09-04

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JP7606586U Expired JPH0232680Y2 (ja) 1986-05-20 1986-05-20

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Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2656839B2 (ja) * 1989-12-15 1997-09-24 神鋼コベルコツール株式会社 真空熱処理炉
JP2008274349A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Honda Motor Co Ltd 鋼材の熱処理方法及び冷却装置
FR2981665B1 (fr) * 2011-10-21 2013-11-01 Ecm Technologies Cellule de trempe

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JPS62186966U (ja) 1987-11-27

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