JPS645912Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電子機器において、シヤーシに対す
るプリント基板の支持及び取外を夫々容易に行な
い得るようにしたものである。

従来、シヤーシに対してプリント基板を取付け
るには、特に取付用金具を使用し、ビス及び必要
に応じてナツト等を使用して取付け操作を行なつ
ているが、かかる操作は、比較的時間を要し、電
子機器の組立て作業上、好ましくない作業時間と
なつており、又、その為の治具等も必要であつ
た。

本考案は、このような点に鑑み、ほとんどワン
タツチにてその目的を達成できるようにしたもの
である。

以下、本考案による支持装置の一例を、図面を
参照して説明するに、図において、１はシヤーシ
であつて、金属板にて形成されているものとす
る。２はこれに取付けられるべきプリント基板で
あつて、図示しないが、電子回路を構成する電子
部品が取付けられ、又プリント配線がなされてい
るものとする。シヤーシ１は、プリント基板２が
載置される第１の面１ａと該第１の面１ａの端面
からほぼ直角に連続して一体に延設された第２の
面１ｂを有する。尚、夫々の図面を充分に拡大し
て示している。

本考案における支持装置では、ホルダ部材３を
設けるものであるが、このホルダ部材３として
は、例えばABS合成樹脂材料をもつて構成する
ことができる。これは後述するところより明らか
なように、ホルダ部材３の全体を絶縁部材とする
と共に、僅かの弾性を賦与させる為である。

このホルダ部材３は、第３図及び第４図に示す
ように、ほぼ長方形状をなす平面部４の一面（下
面とする）４ａに、シヤーシ用係止部５と、プリ
ント基板２の位置規制を行なうプリント基板用係
止部６と、ホルダ部材４をシヤーシ１に固定する
為の弾性固定係合部７とを設けることによつて構
成したものである。

即ち、シヤーシ用係止部５として一対のシヤー
シ係止用突起５ａ及び５ｂを設けると共に、プリ
ント基板用係止部６として一対のプリント基板係
止用突起６ａ及び６ｂを設けるものである。これ
ら各突起は図示の例では、平面部４の長手方向
（第３図及び第４図においては上下）の両端にお
いて夫々形成し、即ち２個所宛形成した場合を示
し、しかも、第３図より明らかなように、シヤー
シ係止用突起５ａ及び５ｂは、外側端において連
続部５ｃにより互いに連続され、全体としてコ字
状をなすように形成した場合を示しており、更
に、プリント基板係止用突起６ａ及び６ｂのう
ち、突起６ｂがシヤーシ係止用突起５ａと連続し
た状態で形成された場合を示している。

更に、固定係合部７は、平面部４の下面４ａ
に、下方に延長して係止片８を一体形成し、その
下端に、係止部９を一体に形成することにより構
成している。この係止部９は下端より平面部４の
下面に向つて傾斜する傾斜面９ａと、これより連
続する係止面９ｂとが設けられることによつて構
成されている。この場合の係止面９ｂは平面部４
とほぼ平行に設けられる。尚１０は型抜き用の透
孔である。

一方シヤーシ１には、第１図及び第２図に示す
ように、固定係合部７の係止面９ｂと係合する被
係止用窓孔１１を設けている。

又シヤーシ１の第１の面１ａはその一部におい
て一対の打出し部１２ａ及び１２ｂを形成してお
り、プリント基板２の下端縁を、この一対の打出
し部１２ａ及び１２ｂ間で位置決めしている。

上述した本考案によれば、プリント基板２の下
端をシヤーシ１の打出し部１２ａ，１２ｂ間に挿
入して位置決めした後、その上端と、シヤーシ１
の上端とに、ホルダ部材３に形成したシヤーシ用
係止部５と、プリント基板用係止部６とを夫々係
合させて押しつけることにより、ホルダ部材３の
固定係合部７に形成した係止部９が、その弾性力
によつてシヤーシ１の窓孔１１と係合し、ホルダ
部材３をシヤーシ１に固定させることができる。
この固定により、シヤーシ１及びプリント基板２
に対して第２図の図面上、左右方向及び上下方向
の規制を行なうことができるとともに、この状態
で単にこのホルダ部材３を持上げても、これをシ
ヤーシ１より取外すことは出来ない。従つてプリ
ント基板２は、このホルダ部材３によつて、確実
かつ強固にシヤーシ１に固定される。また、プリ
ント基板２の下端及び上端縁を夫々シヤーシ１上
の打出し部１２ａ及び１２ｂとホルダ部材３のプ
リント基板用係止部６にて挟み込んで係止し、更
にシヤーシ１の折曲げの上端縁即ち第２の面１ｂ
の上端縁がホルダ部材３のシヤーシ用係止部５に
よつて係止されるため、シヤーシ１及びプリント
基板２がホルダ部材３のシヤーシ１に対する位置
決め作用を行なうとともに、プリント基板２への
左右方向に対する負荷を無くすようにしている。
尚、プリント基板２とシヤーシ１との間隔は、突
起５ａ及び６ｂの厚味によつて選ぶことができ
る。

又、係止片８の下端を、第２図において右方向
に偏倚させるときは、その係止部９のシヤーシ１
の窓孔１１に対する係合を解除することができ、
よつてホルダ部材３をシヤーシ１より比較的容易
に取外すことができ、即ちシヤーシ１より、プリ
ント基板２を取外すことができる。

以上説明した本考案によれば、シヤーシ１に対
するプリント基板２の取付けを、ホルダ部材３に
より、いわゆるワンタツチにて確実かつ強固に行
なうことができ、即ち従来、比較的時間を要した
プリント基板２の取付けを、極めて短時間で行な
い得、しかも何ら治具を必要としないとともに、
固定時、プリント基板に対して不要な負荷がかか
らない等の特徴を有する。又プリント基板２の取
外しも比較的容易に行ない得る特徴を有する。

尚、本例では、シヤーシ用係止部５は、第３図
及び第４図より明らかなように、コ字状に形成
し、一方シヤーシ１には、第１図より明らかなよ
うに、上端の一部を突出させて突部１ｃとなし、
これを、一対のシヤーシ係止部５間にちようど嵌
合させることにより、ホルダ部材３の左右方向
（第１図において）の位置決めをなしているが、
この位置決めは、シヤーシ１の突起１ｃを、ホル
ダ部材３の型抜き用孔１０内に突入させるように
なすことによつても、目的を達成し得る。その
他、プリント基板２側に同様の構成を採用しても
よい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による支持装置の一例を示す正
面図、第２図はそのＡ−Ａ線上の断面図、第３図
は第２図のＢ−Ｂ線上の断面図、第４図は第２図
のＣ−Ｃ線上におけるシヤーシ及びプリント基板
を取除いた状態の断面図である。 １はシヤーシ、２はプリント基板、３はホルダ
部材、５はシヤーシ用係止部、６はプリント基板
用係止部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 プリント基板の一方の端部をその間で位置決め
   規制する一対の打出し部を設けた第１の面と、該
   第１の面と略直角で連続して一体に延設され、所
   定の位置に被係止用窓孔を設けた第２の面とより
   構成された略Ｌ字状のシヤーシと、 上記プリント基板の他方の端部を係止する一対
   のプリント基板用係止部と、上記シヤーシの上記
   第２の面の端部を係止する一対のシヤーシ用係止
   部とを有するホルダ部材より成り、 該ホルダ部材の上記プリント基板用係止部及び
   シヤーシ用係止部によつて上記プリント基板及び
   上記シヤーシの夫々端部を係止した状態で上記シ
   ヤーシの被係止用窓孔に挿入係合して上記シヤー
   シに対して上記ホルダ部材を固定する為の弾性固
   定係合部を上記ホルダ部材と一体に設けたプリン
   ト基板の支持装置。