JPS6231738B2 - - Google Patents

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JPS6231738B2
JPS6231738B2 JP55131398A JP13139880A JPS6231738B2 JP S6231738 B2 JPS6231738 B2 JP S6231738B2 JP 55131398 A JP55131398 A JP 55131398A JP 13139880 A JP13139880 A JP 13139880A JP S6231738 B2 JPS6231738 B2 JP S6231738B2
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JP
Japan
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parts
emulsion
cationic
polymerization
monomer
Prior art date
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Application number
JP55131398A
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English (en)
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JPS5755913A (en
Inventor
Toshiaki Sato
Takuji Okaya
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP55131398A priority Critical patent/JPS5755913A/ja
Publication of JPS5755913A publication Critical patent/JPS5755913A/ja
Publication of JPS6231738B2 publication Critical patent/JPS6231738B2/ja
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は特定の製造方法によつて得られたカチ
オン性エマルジヨンを主剤とする糊剤組成物に関
する。 更に詳しくは、カチオン性ポリマーの不存在下
でエマルジヨン重合される脂肪酸ビニルエステル
の重合中に次の一般式 (但し、R1およびR2は炭素原子を1〜20ケ有
するアルキル基を表わし、R3は炭素原子を1〜
20ケ有するアルキル基または炭素原子を6〜15ケ
有する含芳香族ないし含脂環族基を表わし、Rは
炭素原子を2〜6ケ有しかつエチレン結合を1ケ
有する脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩素また
は臭素原子を表わす。) で示される重合性第4級アンモニウム塩を少なく
とも一成分として含むモノマーを連続的に添加し
共重合せしめることによつて得られる、特に負に
帯電した物質への吸着能に著しく優れた、安定性
のあるカチオン性エマルジヨンを主剤とする糊剤
組成物に関する。 従来、カチオン性乳化剤の存在下にビニル系モ
ノマーを重合することにより得られるカチオン性
エマルジヨンは糊剤組成物のような種々の用途が
考えられるにもかかわらず、工業的規模での生産
はほとんど行なわれていないのが現状である。そ
の理由はいろいろ挙げられるが1つには重合工程
全域にわたつての安定性が欠如しており多量の凝
固物の発生をともない易いことがある。この点を
解決することは不可能ではないにしてもそのため
に選ばれるカチオン性乳化剤の毒性が強く、エマ
ルジヨン廃液の処理に問題が発生する可能性があ
る。また、カチオン性乳化剤の存在下にビニル系
モノマーを重合することにより得られるカチオン
性エマルジヨンもしくはノニオン性乳化剤の存在
下または親水性高分子物質を保護コロイドとして
ビニル系モノマーを重合して得られたエマルジヨ
ンにカチオン性乳化剤を添加することにより得ら
れるカチオン性エマルジヨンはそのカチオン特性
を生かした使用法に際し、しばしば重大な欠陥が
認められる。即ちアニオン性物質への吸着の際に
エマルジヨン粒子表面からカチオン性乳化剤の脱
離が優先し、エマルジヨン粒子の不安定化を引き
起す。その結果、アニオン性物質へのエマルジヨ
ン粒子の均質な吸着が起らず例えば糊剤組成物と
して用いた場合目的を達することができない。 またカチオン性重合体もしくはカチオン性重合
体とノニオン性重合体の混合物を保護コロイドと
して使用することにより得られるエマルジヨン
は、カチオン性乳化剤のような毒性の問題はない
が全てのエマルジヨン粒子がカチオン性とならな
い場合が起り、上に述べたアニオン性物質へ吸着
せしめる際にまだ吸着能が十分ではなく、糊剤組
成物としての目的を達成することができない。 本発明者等は上述した従来技術の欠点にかんが
み、負に帯電した物質への吸着能において著しく
優れた、安定性のあるカチオン性エマルジヨンを
主剤とする糊剤組成物について鋭意検討した結
果、カチオン性ポリマーの不存在下でエマルジヨ
ン重合される脂肪酸ビニルエステルの重合中に次
の一般式 (但し、R1およびR2は炭素原子を1〜20ケ有
するアルキル基を表わし、R3は炭素原子を1〜
20ケ有するアルキル基または炭素原子を6〜15ケ
有する含芳香族ないし含脂環族基を表わし、Rは
炭素原子を2〜6ケ有し、かつエチレン結合を1
ケ有する脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩素ま
たは臭素原子を表わす。) を有する重合性第4級アンモニウム塩を少なくと
も一成分とするモノマーを連続的に添加し共重合
せしめることにより得られるカチオン性エマルジ
ヨンを主剤とする糊剤組成物が前述した所期の目
的を達成することができることを見出し、本発明
を完成するに到つたものである。 前記一般式で示される重合性第4級アンモニウ
ム塩の具体例としては2―ヒドロキシ―3―メタ
アクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライド、2―ヒドロキシ―3―アクリルオキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、
2―ヒドロキシ―3―メタアクリルオキシプロピ
ルトリエチルアンモニウムブロマイド、2―ヒド
ロキシ―3―メタアクリルオキシプロピルトリブ
チルアンモニウムクロライド、2―ヒドロキシ―
3―メタアクリルオキシプロピルメチルエチルブ
チルアンモニウムクロライド、2―ヒドロキシ―
3―メタアクリルオキシプロピルジメチルフエニ
ルアンモニウムクロライド、2―ヒドロキシ―3
―メタアクリルオキシプロピルジメチルシクロヘ
キシルアンモニウムクロライド、などが挙げられ
る。 これらは単独もしくは2種以上併せ用いること
ができ、なかでも2―ヒドロキシ―3―メタアク
リルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロ
ライドが好ましく用いられる。 また上記重合性第4級アンモニウム塩と同時に
使用し得るモノマーとしては例えばアクリルアミ
ド、N―メチロールアクリルアミド、N,N―ジ
メチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリ
ルアミド、メタアクリルアミド、アクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸メチル、アクリロニトリル等
が挙げられる。もちろんこれらの使用量は本発明
の目的を達成し得る範囲内にとどめなければなら
ない。 また本発明の糊剤組成物の主剤を成すカチオン
性エマルジヨンを得る際のエマルジヨン重合にお
いて使用される脂肪酸ビニルエステルとしては、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、置換バーサテ
イツク酸ビニル等が挙げられ、これらは単独で、
あるいは2種以上組合せて使用することができる
がなかでも酢酸ビニルが最も好ましく使用され
る。 また本発明の目的を阻害しない範囲内で、スチ
レン、置換スチレン、アクリル酸またはメタアク
リル酸の炭素数1〜12個のアルコールとのエステ
ル、アクリロニトリル、ブタジエン、イソプレ
ン、エチレン、イソブテン、アクリルアミド、N
―メチロールアクリルアミド、N,N―ジメチル
メタクリルアミド、メタアクリロニトリル、ジビ
ニルベンゼン、エチレングリコールジメタアクリ
レートなどが共重合されても何ら差し支えない。 本発明の糊剤組成物の主剤を成すカチオン性エ
マルジヨンを得るに際し採用されるエマルジヨン
重合法としては次の様なものが挙げられる。まず
エマルジヨン重合される脂肪酸ビニルエステルを
一括仕込みする方法の場合はポリビニルアルコー
ルやエチルセルロース等の保護コロイド性の水溶
性ポリマーやノニオン性乳化剤の存在下に重合を
開始させ、直ちに重合性第4級アンモニウム塩を
少なくとも一成分とするモノマーを重合系に連続
的に添加していく。またエマルジヨン重合される
脂肪酸ビニルエステルを分割仕込みする方法や連
続仕込みする方法の場合も同様でエマルジヨン重
合される脂肪酸ビニルエステルの仕込みに合わせ
て重合性第4級アンモニウム塩を少なくとも一成
分とするモノマーを重合系に添加していけばよ
い。すなわち、いかなる重合方法を採用するにせ
よ、エマルジヨン重合される脂肪酸ビニルエステ
ルの重合にあわせて重合性第4級アンモニウム塩
を少なくとも一成分とするモノマーを重合系に連
続的に添加していくことが肝要である。 重合開始剤としては、カチオン性またはノニオ
ン性フリーラジカルを発生する化合物であればい
ずれも使用可能であり、例えば2,2′―アゾビス
(2―アミジノプロパン)塩酸塩、過酸化水素あ
るいはこれと還元剤との組み合わせ、キユメンハ
イドロパーオキサイドやt―ブチルハイドロパー
オキサイドあるいはこれらと還元剤との組み合わ
せが挙げられる。 本発明の糊剤組成物の主剤を成すカチオン性エ
マルジヨンを得る際、重合系において連続的に添
加されるカチオン性モノマーとしては、エマルジ
ヨン重合される脂肪酸ビニルエステル100重量部
あたり0.005〜10重量部、好ましくは0.01〜2重
量部の範囲で使用される。この量が少な過ぎると
カチオン性エマルジヨンとしての特性が十分に発
揮されず、逆に多すぎる場合は重合系の安定性を
損なう方向に働くためいずれの場合も、本発明の
目的とする糊剤組成物を与えることができず、従
つて上述の範囲内で使用することが好ましい。 本発明の糊剤組成物の奏する作用効果について
下記に詳述する。 従来よりポリビニルアルコールやカルボキシメ
チルセルロースを主剤とする水溶性の家庭用糊料
が安価であるということで多量使用されている
が、これらの糊料を衣類等に適用した場合に糊付
された衣類等が紙の如き感じを与えるまでに硬く
なつたりして風合が著しく悪く、着衣感を損ねて
いるのが現状である。特にひどい場合には衣類等
と直接接触する部分の皮膚を著しく荒れさせるも
のである。これは主剤として使用されているポリ
マーが非常に高いところにガラス転移点を有し、
極めて硬いポリマーであるためと考えられる。ま
た、これらの糊料は衣類等への付着量が低く、付
着しないポリマーが捨てられたりして不経済であ
り、また廃水として下水に流され河川汚染の原因
ともなるものである。 また、最近ポリ酢酸ビニルエマルジヨンを主剤
とする家庭用糊料が衣類等に適度な風合を与える
という理由で使用されてきているが、種々の欠陥
を有するものである。すなわち、そのエマルジヨ
ンを製造する時に使用される乳化剤がノニオンあ
るいはアニオン性である場合には負に帯電してい
る衣類等に対する付着が非常に悪いものであつ
て、糊付効果が低いものであると共に、付着され
ないエマルジヨン粒子が多く、不経済きわまりな
いものである。一方カチオン性乳化剤を使用した
エマルジヨンをその主剤とした場合には衣類等を
糊付処理する時に衣類が負に帯電しているためエ
マルジヨン中のカチオン性乳化剤がエマルジヨン
粒子より離脱し、衣類等に付着し、エマルジヨン
を不安定にし、エマルジヨン粒子の衣類等への付
着を低下させるものである。加えてカチオン性乳
化剤は多かれ少なかれ毒性を有するもので、人体
に対して有毒なものである。 またカチオン性ポリマーを保護コロイド又は保
護コロイドの一部として製造されたカチオン性エ
マルジヨンを主剤とする糊料では上述のカチオン
性乳化剤を使用して重合されたエマルジヨンの場
合のような問題点はないが前述のようにカチオン
化されていない粒子が存在することからカチオン
性エマルジヨンを主剤とした糊料の大きな特徴で
ある衣類に対する選択吸着が十分でない場合が起
こり得る。 しかし本発明の特定の製造方法によつて得られ
たカチオン性エマルジヨンを主剤とする糊剤組成
物によればこの点が改良され、低濃度の糊料の下
でも衣類へのポリマー付着量が多く、十分な剛軟
度が得られる。 本発明の糊剤組成物には必要に応じ消泡剤、防
黴剤、香料あるいは螢光増白剤等を適宜配合して
も良い。特に糊付した衣類に良好な硬さや風合を
与える目的でフタル酸ジブチル等の可塑剤が添加
される場合がある。可塑剤の添加は主剤となるカ
チオン性エマルジヨンの製造の段階でも、またエ
マルジヨンと他の添加剤との配合の段階のいずれ
であつてもよい。 なお、本発明において主剤となるカチオン性エ
マルジヨンは極めて安定であるので、上述した各
種配合薬品をエマルジヨンの安定性を損うことな
く添加することができ、安定性に富んだ糊剤組成
物が得られる。 このようにして得られた糊剤組成物は極めて安
定性がよく、極めて強いカチオン性を示し、その
粒子径が比較的大きいエマルジヨンからなるの
で、極めて優れた家庭用糊料の糊剤成分として用
いることができる。すなわち、主剤として使用す
るカチオン性エマルジヨンは優れた安定性を有す
るので長期間使用でき、また糊付したとき衣類等
に均一に付着し、また衣類等の糊料液への浸漬、
引上げの繰り返し操作にも糊料液は安定である。
またこの家庭用糊料組成物はカチオン性のエマル
ジヨンを主剤としているので負に帯電している衣
類等に付着しやすく低濃度でも付着量は大きく経
済的である。また主剤として使用するカチオン性
エマルジヨンの粒子径が比較的大きいので衣類を
構成する繊維の絡み合い部分にも付着し、糊付し
てアイロンがけした後の衣類等の硬さや風合によ
い効果を与える。また毒性やアイロンがけの際に
着色等の問題を有するカチオン性乳化剤をまつた
く含んでいないというメリツトや色かぶりなどを
引き起さないというメリツトも有するものであ
る。 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はそれら実施例に何ら限定さ
れるものではない。なお、実施例において「部」
は特にことわらない限り「重量部」を意味する。 〔本発明の糊剤組成物の主剤を成すカチオン性エ
マルジヨンの製造例〕 カチオン性エマルジヨンNo.1 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コに重合度500、ケン化度88モル%の部分ケン化
ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製:
PVA―205)8部をはかりとり窒素置換したの
ち、あらかじめ窒素置換したイオン交換水100部
を加え、90℃で溶解した。溶解後室温まで冷却
し、2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライドモノマー
の50%水溶液(日本油脂株式会社製:ブレンマー
QA)0.01部、アクリルアミドモノマー0.085部、
酢酸ビニルモノマー10部を加えた。70℃に昇温し
た後、2,2′―アゾビス(2―アミジノプロパ
ン)塩酸塩0.5部とイオン交換水10部とからなる
開始剤水溶液を添加した。重合開始後1.0時間経
過した時点で更に窒素置換した酢酸ビニルモノマ
ー90部とイオン交換水20部に2―ヒドロキシ―3
―メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロライドモノマーの50%水溶液(日本油脂
株式会社製:ブレンマーQA)0.3部およびアクリ
ルアミドモノマー0.25部を溶解したモノマー水溶
液を3時間にわたつて連続的に添加した。添加終
了後2時間重合を行ない、重合を完結せしめた。
得られたエマルジヨン(No.1)は良好な安定性を
示し、固形分濃度は47.3%であつた。 カチオン性エマルジヨンNo.2 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コに重合度500、ケン化度88モル%の部分ケン化
ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製:
PVA―205)8部をはかりとり窒素置換したの
ち、あらかじめ窒素置換したイオン交換水100部
を加え90℃で溶解した。溶解後室温まで冷却し、
酢酸ビニルモノマー10部を加え、70℃に昇温して
2,2′―アゾビス(2―アミジノプロパン)塩酸
塩0.5部とイオン交換水10部とからなる開始剤水
溶液を添加し、重合を開始させた。重合開始後直
ちに2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライドモノマー
の50%水溶液(日本油脂株式会社製:ブレンマー
QA)0.002部、N―メチロールアクリルアミドモ
ノマー0.013部をイオン交換水2部に溶解したモ
ノマー水溶液を1.0時間にわたつて連続的に添加
しながら重合を続けた。つづいて窒素置換した酢
酸ビニルモノマー90部とイオン交換水18部に2―
ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプロピルトリ
メチルアンモニウムクロライドモノマーの50水溶
液(日本油脂株式会社製:ブレンマーQA)0.018
部およびN―メチロールアクリルアミドモノマー
0.117部を溶解したモノマー水溶液を3時間にわ
たつて連続添加し重合を続けた。添加終了後2時
間重合を行ない重合を完結せしめた。得られたエ
マルジヨン(No.2)は良好な安定性を示し、固形
分濃度は47.5%であつた。 カチオン性エマルジヨンNo.3 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コに重合度500、ケン化度88モル%の部分ケン化
ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製:
PVA―205)8部をはかりとり窒素置換したの
ち、予め窒素置換したイオン交換水100部を加
え、90℃で溶解した。溶解後室温まで冷却し、2
―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプロピルト
リメチルアンモニウムクロライドモノマー(日本
油脂株式会社製:ブレンマーQA)0.01部、アク
リルアミドモノマー0.085部および酢酸ビニルモ
ノマー10部を加えた。70℃に昇温した後、2,
2′―アゾビス(2―アミジノプロパン)塩酸塩
0.5部とイオン交換水10部とからなる開始剤水溶
液を添加し、1.0時間重合したところで該重合系
に更に、窒素置換した酢酸ビニルモノマー90部と
イオン交換水20部に2―ヒドロキシ―3―メタク
リルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロ
ライドモノマーの50%水溶液(日本油脂株式会社
製:ブレンマーQA)0.03部およびアクリルアミ
ドモノマー0.25部を溶解したモノマー水溶液を3
時間にわたつて連続添加し、重合を続けた。添加
終了後2時間重合を行ない、重合を完結せしめ
た。得られたエマルジヨン(No.3)は良好な安定
性を示し、固形分濃度は47.2%であつた。 カチオン性エマルジヨンNo.4〜6 カチオン性エマルジヨンNo.3の製造例に示した
と同様な方法で、2―ヒドロキシ―3―メタクリ
ルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロラ
イドモノマー(日本油脂株式会社製:ブレンマー
QA)とアクリルアミドモノマーの量だけを変更
して第1表に示す如き結果を得た。
〔比較例としてのカチオン性エマルジヨンの製造例〕
カチオン性エマルジヨンNo.9 2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプロピ
ルトリメチルアンモニウムクロライドモノマーと
アクリルアミドを用いないほかはカチオン性エマ
ルジヨンNo.1の製造例に示したのと同様な方法に
より固形分濃度47.3%のエマルジヨン(No.9)を
得た。 カチオン性エマルジヨンNo.10 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コに重合度500、ケン化度88モル%の部分ケン化
ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製:
PVA―205)8部をはかりとり、窒素置換したの
ち、あらかじめ窒素置換したイオン交換水100部
を加え、90℃で溶解した。溶解後室温まで冷却
し、2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライドモノマー
の50%水溶液(日本油脂株式会社製:ブレンマー
QA)0.4部、アクリルアミドモノマー0.335部、
酢酸ビニルモノマー10部を加えた。70℃に昇温し
たのち、2,2′―アゾビス(2―アミジノプロパ
ン)塩酸塩0.15部とイオン交換水10部とからなる
開始剤水溶液を添加し、0.5時間重合した。続い
て窒素置換した酢酸ビニルモノマー90部を3時間
にわたつて連続添加した。添加終了後も2時間重
合を行ない、重合を完結せしめた。得られたエマ
ルジヨン(No.10)は固形分濃度47.4%であつた。 カチオン性エマルジヨンNo.11 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コを窒素置換したのち、2―ヒドロキシ―3―メ
タクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライドモノマーの50%水溶液(日本油脂株式
会社製:ブレンマーQA)0.4部、アクリルアミド
モノマー0.75部をあらかじめ窒素置換したイオン
交換水に加え常温で溶解した。70℃に昇温したの
ち、2,2′―アゾビス(2―アミジノプロパン)
塩酸塩0.20部とイオン交換水10部とからなる開始
剤水溶液を添加し、1時間重合した。続いて3.5
部の酢酸ビニルモノマーを加え、30分間重合した
のち、91.5部の酢酸ビニルモノマーを100分間に
わたつて連続的に重合した。途中、酢酸ビニルモ
ノマーの添加開始後30分してから、10重量%の濃
度の部分ケン化ポリビニルアルコール(株式会社
クラレ製:PVA―205)水溶液20部の連続添加を
はじめ、酢酸ビニルモノマーの添加と同時に終了
するようにした。添加終了後2時間重合し、重合
を完結せしめた。得られたエマルジヨン(No.11)
は固形分濃度50.1%であつた。 カチオン性エマルジヨンNo.12 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コに重合度500、ケン化度88モル%の部分ケン化
ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製:
PVA―205)8部をはかりとり窒素置換したの
ち、あらかじめ窒素置換したイオン交換水100部
を加え、90℃で溶解した。溶解後室温まで冷却
し、2―メタクリルオキシエチルベンジルジメチ
ルアンモニウムクロライドモノマー 0.01部、アクリルアミドモノマー0.085部、酢
酸ビニルモノマー10部を加えた。70℃に昇温した
後、2,2′―アゾビス(2―アミジノプロパン)
塩酸塩0.5部とイオン交換水10部とからなる開始
剤水溶液を添加した。重合開始後1.0時間経過し
た時点で更に窒素置換した酢酸ビニルモノマー90
部とイオン交換水20部に2―メタクリルオキシエ
チルベンジルジメチルアンモニウムクロライドモ
ノマー0.3部およびアクリルアミドモノマー0.25
部を溶解したモノマー水溶液を3時間にわたつて
連続的に添加した。添加終了後2時間重合を行な
い、重合を完結せしめた。 得られたエマルジヨン(No.12)は不安定であ
り、7.2%(酢酸ビニルモノマー重量基準)の凝
固物が認められ、糊剤組成物としては使用し得な
いものであつた。 カチオン性エマルジヨンNo.13 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラス
コに重合度500、ケン化度88モル%の部分ケン化
ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製:
PVA―205)8部をはかりとり窒素置換したの
ち、あらかじめ窒素置換したイオン交換水100部
を加え、90℃で溶解した。溶解後室温まで冷却
し、別途重合した2―ヒドロキシ―3―メタクリ
ルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロラ
イドのポリマー〔0.4MNaCl水中での〔η〕=0.65
(dl/g)〕2部を加えた。続いて2―ヒドロキシ
―3―メタクリルオキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライドモノマーの50%水溶液(日本
油脂株式会社製:ブレンマーQA)0.01部、アク
リルアミドモノマー0.085部、酢酸ビニルモノマ
ー10部を加えた。70℃に昇温した後、2,2′―ア
ゾビス(2―アミジノプロパン)塩酸塩0.5部と
イオン交換水10部とからなる開始剤水溶液を添加
した。重合開始後1.0時間経過した時点で更に窒
素置換した酢酸ビニルモノマー90部とイオン交換
水20部に2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシ
プロピルトリメチルアンモニウムクロライドモノ
マーの50%水溶液(日本油脂株式会社製:ブレン
マーQA)0.3部およびアクリルアミドモノマー
0.25部を溶解したモノマー水溶液を3時間にわた
つて連続的に添加した。添加終了後2時間重合を
行ない、重合を完結せしめた。得られたエマルジ
ヨン(No.13)は固形分濃度47.3%であつた。 実施例1〜8及び比較例1〜5(糊剤としての性
能評価) 前述した、本発明のカチオン性エマルジヨンNo.
1〜No.8及び比較例としてのカチオン性エマルジ
ヨンNo.9〜No.11及びNo.13のエマルジヨンの固形分
100部あたり7.5部のジブチルフタレートを添加
し、固形分で0.8%になるように稀釈して糊料液
とした。この糊料液に浴比で1:20とし、20cm×
20cmの綿ブロードおよびエステル/綿(E/C)
ブロード(エステル65%)を1分間浸漬して糊付
し、1分間家庭用脱水機にかけて脱水後風乾して
糊付け布を得た。性能評価は糊付した布をアイロ
ンがけしたのち2cm×15cmの大きさに切断して45
゜カンチレバー法により硬さを表わす剛軟度、お
よび糊付け布の厚み感、すなわち風合の感能テス
トの2種とした。(第2表)
【表】
【表】 第2表より明らかなように実施例1〜8の家庭
用糊料は市販品よりも剛軟度が大きく適当な硬さ
をもつと共に、すぐれた風合を有するものであ
る。 次にカチオン性糊料の最も特徴的な性質である
布に対する選択吸着について、第2表の糊料につ
いて以下の方法で比較検討した。糊料濃度を0.01
%に調整し、浴比が100(エマルジヨン固形分は
布に対して1.0重量%)になるようにE/Cブロ
ードを浸漬し、撹拌下での吸着挙動を糊料の濃度
変化から調べた。糊料の濃度変化は予め作製した
濁度―濃度の検量線より求めた。 実施例1〜8、比較例2〜4の糊料はいずれも
カチオン性であるため、選択吸着が認められたが
10時間の浸漬で完全吸着が認められたのは実施例
1〜8の糊料のみであり、比較例2〜4の糊料で
は24時間の浸漬でも完全吸着は起らず吸着量は80
〜95%であつた。また比較例1及び比較例5(市
販品)の糊料ではカチオン性でない為、誤差の範
囲内での糊料濃度の変化しか認められなかつた。
このように完全吸着が達成されたのは、本発明の
糊料組成物の主剤を成すカチオン性エマルジヨン
においてはすべてのエマルジヨン粒子がカチオン
化されているためであると推定され、本発明の有
用性が理解される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 カチオン性ポリマーの不存在下でエマルジヨ
    ン重合される脂肪酸ビニルエステルの重合中に次
    の一般式で示される重合性第4級アンモニウム塩
    を少なくとも一成分として含むモノマーを連続的
    に添加し共重合せしめることによつて得られるカ
    チオン性エマルジヨンを主剤とする糊剤組成物。 (但し、R1およびR2は炭素原子を1〜20ケ有
    するアルキル基を表わし、R3は炭素原子を1〜
    20ケ有するアルキル基または炭素原子を6〜15ケ
    有する含芳香族ないし含脂環族基を表わし、Rは
    炭素原子を2〜6ケ有し、かつエチレン結合を1
    ケ有する脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩素ま
    たは臭素原子を表わす。) 2 重合性第4級アンモニウム塩が脂肪酸ビニル
    エステル100重量部あたり0.01〜2重量部の範囲
    内で使用されたものである特許請求の範囲第1項
    に記載の糊剤組成物。
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JPS51148682A (en) * 1975-06-16 1976-12-21 Nitto Chem Ind Co Ltd Process for prodaction of latex type flocculant

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