JPH0212965B2 - - Google Patents

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JPH0212965B2
JPH0212965B2 JP56109964A JP10996481A JPH0212965B2 JP H0212965 B2 JPH0212965 B2 JP H0212965B2 JP 56109964 A JP56109964 A JP 56109964A JP 10996481 A JP10996481 A JP 10996481A JP H0212965 B2 JPH0212965 B2 JP H0212965B2
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emulsion
polymer compound
cationic
water
soluble polymer
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Koji Masamizu
Yasunobu Horiguchi
Takuma Yanagawa
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は粒子表面が正に帯電した安定なカチオ
ン性エマルジヨンの改良された製造法に関する。 従来よりビニル系単量体を乳化重合して得られ
る合成高分子エマルジヨンは塗料、接着剤、繊維
処理剤あるいは家庭用糊料などの種々の用途に使
用されているが、乳化重合時の乳化剤または保護
コロイドにアニオン性または非イオン性の化合物
を使用しているため、エマルジヨン粒子は通常負
に帯電している。その結果、得られるエマルジヨ
ンの性能に限度があり、塗料、接着剤をはじめ多
くの用途において求められている多種多様な要求
を十分に満たしているとは言えないのが現状であ
る。 ところで、近年、乳化剤または保護コロイドと
してカチオン界面活性剤やカチオン性高分子化合
物を用いて乳化重合し、カチオン性エマルジヨン
を製造する方法が提案されるようになつた。この
カチオン性エマルジヨンは各種繊維、合成樹脂粉
末あるいは鉱石等の一般に表面が負に帯電してい
るものに対して強い親和力を示すとともに、カチ
オン性の化合物を混合使用できるため、繊維処理
剤、接着剤、アスフアルト改質剤等に新たな性能
を付与することが期待できる。 本発明者らは、粒子表面が正に帯電したカチオ
ン性エマルジヨンを製造する方法について鋭意研
究を重ねた結果、非イオン性水溶性高分子化合物
とアニオン性水溶性高分子化合物の存在下にビニ
ル系量体を乳化重合して得られる高分子エマルジ
ヨンにカチオン性水溶性高分子化合物を添加する
ことにより、負に帯電した物質に対する吸着力を
向上させることができることを見い出し、本発明
を完成するに至つた。 即ち、本発明に従つたカチオン性エマルジヨン
の製造法は、非イオン性水溶性高分子化合物及び
アニオン性水溶性高分子化合物の存在下に、ビニ
ル系単量体を乳化重合して高分子エマルジヨンを
製造するに際し、乳化重合反応が完結した後、カ
チオン性水溶性高分子化合物を前記アニオン性水
溶性高分子化合物の1.5重量倍以上添加すること
を特徴とする。 本発明において「乳化重合反応が完結した後」
とは、ビニル系単量体を乳化重合した後一般には
乳化重合反応の熟成を行なうが、かかる熟成を行
なう場合にはその熟成の終了後を意味する。 本発明の方法において使用するビニル系単量体
としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニルなどの脂肪酸ビニルエステル類;アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸2―エチルヘキシルなどのアクリル酸
エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチルなどのメタクリル酸
エステル類などがあげられ、これらは単独である
いは2種以上の混合物として使用することができ
る。 更に、これらのビニル系単量体と共重合しうる
エチレン、スチレン、塩化ビニル等も共重合成分
として同時に使用できる。 ビニル系単量体の使用量は、得られるカチオン
性エマルジヨンの使用目的に応じ適宜選択される
が、最終エマルジヨンに対し、20〜60重量%の範
囲で使用するのが好ましい。 本発明において使用される非イオン性水溶性高
分子化合物としては、例えばケン化度70〜100%
のポリビニルアルコール、デキストリン、ヒドロ
キシエチルデンプン又はヒドロキシプロピルデン
プンの様な化工デンプン;ヒドロキシエチルセル
ロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロースなどがあげられ、これらは単独である
いは2種以上の混合物として使用することができ
る。非イオン性水溶性高分子化合物の使用量は最
終エマルジヨンに対し、0.5〜5重量%の範囲で
使用するのが好ましい。 本発明において使用されるアニオン性水溶性高
分子化合物としては、例えば、カルボキシル基を
置換基として持つアニオン変性ポリビニルアルコ
ール(アクリル酸エステルと酢酸ビニルの共重合
体のアルカリケン化物、カルボキシメチル化ポリ
ビニルアルコールなどが挙げられる。)、アラビア
ゴム、低重合度で低置換度のカルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシルエチルもしくはヒドロキ
シプロピルセルロース又はデンプンのヒドロキシ
エチル化物もしくはヒドロキシプロピル化物から
誘導されるアニオン性水溶性高分子化合物(例え
ばヒドロキシエチルセルロースとモノクロル酢酸
ナトリウムの反応により得られる)などがあげら
れ、これらは単独で、或いは2種以上の混合物と
して使用することができる。 本発明方法において用いるアニオン性水溶性高
分子化合物は、適当なアニオン性を有することが
肝要であり、アニオン性の官能基の含有量が高分
子1g当り0.1〜2ミリモル、好ましくは、0.2〜
1.5ミリモル、更に好ましくは、0.3〜1.0ミリモル
の範囲のものが好適である。 本発明は、アニオン性水溶性高分子化合物を用
いて得た負に帯電した高分子エマルジヨン粒子
に、カチオン性水溶性高分子化合物を添加し、カ
チオン性高分子の粒子への吸着を出来るだけ均一
で且、強固なものにすることに特長がある。した
がつて、アニオン基の含有量が0.1ミリモル末満
のアニオン性高分子化合物は、後で添加するカチ
オン性水溶性高分子化合物との親和力が不足し、
カチオン性水溶性高分子化合物のエマルジヨン粒
子への吸着が充分でなく、カチオン性エマルジヨ
ンとしての性能が低下し、好ましくない。 一方、アニオン基の含有量が2ミリモルを越え
るアニオン性高分子化合物を使用した場合には、
そのアニオン性が強すぎるためカチオン性高分子
化合物の添加によりエマルジヨンの凝集を生じた
り、エマルジヨンの安定性が著しく低下したりす
るので好ましくない。 アニオン性水溶性高分子化合物の使用量はその
アニオン性の強さに応じ適宜変更されるが、ビニ
ル系単量体に対し、0.05〜1.0重量%、好ましく
は0.1〜0.5重量%の範囲で使用される。アニオン
性高分子化合物の使用量がこの範囲を逸脱した場
合には前記したのと同じ理由により好ましくな
い。 本発明方法において使用されるカチオン性水溶
性高分子化合物としては、例えば、以下のものを
例示できる。 (i) カチオン変性ヒドロキシエチルセルロース、
カチオン変性デンプン、カチオン変性グアーガ
ム、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、デ
ンプン及びグアーガムと、グリシジルトリアル
キルアンモニウムクロリド又は3―ハロゲノ―
2―ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニ
ウムクロリドとの反応により下記の式で表わさ
れる第4級アンモニウム基を導入したカチオン
変性物を挙げることができる。 (式中、R1,R2及びR3は同一又は異なる炭素数
1〜4のアルキル基又は置換アルキル基を示し、
Xは1価のアニオンを示す。) (ii) 下記の構造式で示されるカチオン性アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、置換アク
リルアミド又は置換メタクリルアミドの重合体
およびアクリルアミドとの共重合体。 〔式中、R4は水素原子又はメチル基、R5,R6
びR7は同一又は異なる水素原子、炭素数1〜4
のアルキル基又は置換アルキル基、Zは酸素原子
又はNH、mは1〜10の整数をそれぞれ示し、X
は1価のアニオンである。〕 (iii) ジアリルジメチルアンモニウムクロリドの重
合体およびこれとアクリルアミドの共重合体。 上記カチオン性高分子化合物は単独で又は任意
の混合物として使用することができる。 カチオン性高分子化合物の添加量は、エマルジ
ヨン製造時に使用したアニオン性高分子の種類に
依存するが、一般にはエマルジヨン製造時に使用
したアニオン性高分子化合物に対して、重量で
1.5倍以上添加することが必要であり、更にエマ
ルジヨンに対して通常0.1〜5重量%、好ましく
は0.3〜3重量%である。カチオン性高分子化合
物の添加量がアニオン性高分子化合物の1.5重量
倍未満の場合には、得られるカチオン性エマルジ
ヨンの安定性が低下し、またカチオン性高分子化
合物の添加によりエマルジヨンの凝集が生じたり
するので好ましくない。またカチオン性高分子化
合物の添加量がエマルジヨンに対して0.1重量%
未満では効果が不十分であり、逆に5重量%を超
えて添加しても効果はほぼ飽和に達するのでエマ
ルジヨンの増粘や経剤性を考慮すると不利であ
る。 本発明において、非イオン性水溶性高分子化合
物及びアニオン性水溶性高分子化合物の存在下に
実施するビニル系単量体の乳化重合は、乳化剤の
不存在下でも実施できるが、必要に応じてポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフエニルエーテル、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステルやエチレンオキシ
ドプロピレンオキシドブロツク共重合体などの非
イオン界面活性剤や、カルボキシベタイン、スル
ホベタイン、カルボキシアルキルイミダゾリニウ
ムなどの両性界面活性剤、更には長鎖アルキル第
4級アンモニウム塩などのカチオン界面活性剤を
使用して好適に実施することができる。これらの
乳化剤の添加量には特に制限はないが、一般には
ビニル系単量体に対して0.05〜5重量%の範囲で
使用される。 本発明においてビニル系単量体を乳化重合する
際に使用することのできる重合開始剤としては、
通常の乳化重合に使用出来る任意の水溶性ラジカ
ル開始剤、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アン
モニウム、過酸化水素、t―ブチルヒドロペルオ
キシド、クメンヒドロペルオキシドやカチオン性
のラジカル切片を与えるアゾ―ビス(イソブチル
アミジン塩酸塩)などを挙げることが出来る。重
合開始剤の使用量には特に制限はないが、一般に
は、ビニル系単量体に対して0.01〜4重量%であ
る。 本発明においてビニル系単量体を乳化重合する
重合反応条件は一般的な条件によることができ、
例えば反応温度は40〜100℃、好ましくは50〜90
℃で、PHは3〜9、好ましくは4〜8である。な
お反応液のPH調整のため、炭酸ナトリウム、重炭
酸ナトリウム、第2リン酸ナトリウム、第1リン
酸ナトリウムなどのPH緩衝剤を必要に応じ適宜使
用することができる。 上記した乳化重合完了後、一般には乳化重合反
応の熟成を行ない、更に必要に応じ、常法に従つ
て脱臭し、その他の一般的な添加剤(例えばジブ
チルフタレートやジブチルアジペートなどの可塑
剤、エチレングリコールやプロピレングリコール
などの凍結安定剤、防腐剤、消泡剤など)を配合
することができる。 前記したように、本発明の特徴はアニオン性高
分子化合物を用いて乳化重合して得たエマルジヨ
ンにカチオン性高分子化合物を添加してエマルジ
ヨンを製造することにある。アニオン性高分子化
合物を用いて乳化重合することにより、生成する
エマルジヨン粒子の表面にアニオン性高分子の保
護コロイド層が形成され、その結果添加するカチ
オン性高分子化合物のエマルジヨン粒子への吸着
が強固で、且つ、均一となり、エマルジヨン粒子
が効率よく正に帯電する。その結果、本発明に従
つて製造したエマルジヨンは負に帯電した物質に
対する親和力が大きいという特長を有する。その
ため、例えば本発明に係るエマルジヨンを一般家
庭用糊料として用いた場には、例えば洗濯におけ
るすすぎ・・・時のように糊料を多量の水で希釈する結
果、糊料濃度が非常に低濃度になるような場合で
あつても衣料が負に帯電しているため糊料が十分
に衣料に吸着され、糊料のロスが少なく、効果的
に糊付けできるという利点がある。また、このエ
マルジヨンは、アスフアルト乳剤の改質や塗料接
着剤など種々の用途に使用することも出来る。 以下、実施例及び比較例を示して、本発明を更
に具体的に説明するが、本発明の技術的範囲を以
下の実施例に限定するものでないことはいうまで
もない。 実施例 1 温度計、撹拌機、還流冷却機、窒素導入管及び
定量滴下装置を取り付けた500mlの5つ口セパラ
ブルフラスコに、ポリビニルアルコール(ケン化
度85%、重合度1400)5g、アニオン変性ポリビ
ニルアルコール(アクリル酸基含量5モル%、ケ
ン化度98%、重合度1800)0.5g及びイオン交換
水85gを加え、80℃で溶解した。この混合液を40
℃に冷却し、次いでポリオキシエチレンノニルフ
エニルエーテル(エチレンオキシド平均付加モル
数50)0.5gおよび炭酸ナトリウム0.5gをイオン
交換水10gに溶解させた溶液を加え、暫く撹拌し
て均一溶液とした後、酢酸ビニルモノマー10gを
加え、窒素を導入しながら20分間撹拌を続けた
後、70℃の湯浴にて加温を始めた。内温が60℃に
なつた時、過硫酸カリウム0.2gをイオン交換水
10gに溶解させた開始剤溶液を加えた。重合が開
始した後10分後より2時間にわたつて酢酸ビニル
モノマー90gを連続的に添加した。 連続添加が終了してから80℃で1時間熟成し重
合反応を終了した。室温まで冷却した後、イオン
交換水50gにカチオン変性ヒドロキシエチルセル
ロース(窒素含有量1.8重量%、エチレンオキシ
ド付加モル数が無水グルコース単位当り1.7モル、
2%水溶液粘度(25℃)25cps)を固形分で3g
溶解させた水溶液を加え、50℃まで加温し30分間
撹拌して、カチオン性のエマルジヨンを得た。こ
のエマルジヨンの固形分濃度は41.5重量%であつ
た。このエマルジヨンの固形分濃度が0.03重量%
になる様に水道水で希釈し(希釈後のPHは7.0で
あつた)、電気泳動測定装置(日立製)を用いて
粒子の帯電状態を測定した。粒子は正に帯電して
おり、その電気泳動速度は4.2(μ・cm/sec・V)
であつた。 また、得られたエマルジヨンについてJIS―K
―6828―1977に従つて凍結安定性及び高温安定性
の試験を行ない、生成エマルジヨンが安定である
事を確認した。 実施例 2 実施例1と同様にして乳化重合を行ない、得ら
れたエマルジヨンに対して添加するカチオン変性
ヒドロキシエチルセルロース(実施例1と同一)
の量を変化させ、エマルジヨンへの相溶性、得ら
れたカチオン性エマルジヨンの安定性及び電気泳
動を測定した。結果を第1表に示す。
【表】 ルジヨンの状態を肉眼で観察した。
第1表より、カチオン変性ヒドロキシセルロー
スの添加量が少ない場合には、カチオン変性ヒド
ロキシエチルセルロースの添加によりエマルジヨ
ンが凝集したり凝集しない場合でも高温で放置す
ることにより分離したりするなど、エマルジヨン
の安定性が極めて悪くなることが明らかである。 実施例 3 実施例1のアニオン変性ポリビニルアルコール
の代わりに置換度の異なるカルボキシメチルデン
プン0.5gを用いた以外は実施例1と同様にして
乳化重合を行つた。得られたエマルジヨンにカチ
オン変性ヒドロキシエチルセルロース(実施例1
と同一)3g(固形分)をイオン交換水50gに溶
解させた水溶液を50℃で添加混合し、カチオン変
性ヒドロキシエチルセルロースのエマルジヨンへ
の相溶性を試験した。結果を第2表に示す。
〔糊付試験〕
ミニミニ洗濯機、(松下電気産業社製)に25℃
の水を3入れ、エマルジヨンを固形分濃度で
0.05重量%になる様に加え糊付け液を作り、綿ブ
ロード(60番)150gを入れ3分間洗濯機を動か
して糊付を行う。次いで脱水機(東芝製の洗濯機
の脱水槽を利用)で10秒間脱水した後、風乾、ア
イロンがけし、JIS―L―1079―1976に準じてカ
ンチレバー法により張り硬さを測定した(数値が
大きい程硬い)。 〔吸着率の測定〕 上記糊付試験において糊付終了後の排液の吸光
度を600nmの波長で測定した。(日立製分光光度
計を使用)。別に各エマルジヨンについて分散液
の固形分濃度と吸光度の検量線を求めておき、糊
付終了後の排液の固形分濃度を求め吸着率を算出
した。
【表】 第3表より、アニオン性高分子化合物を用いて
乳化重合を行なうことにより得られたエマルジヨ
ンにカチオン性高分子化合物を添加することによ
り得られたカチオン性エマルジヨン(実施例1)
は、ここに示した糊付試験の様に布に対して20倍
重量という大量の水を用いた場合でも、布に対し
て十分吸着し、糊付効果に優れている事が明らか
である。 実施例 4 アニオン変性ポリビニルアルコールの量を変化
させた以外は、実施例1と同様にして乳化重合を
行ない、得られたエマルジヨンにカチオン変性ヒ
ドロキシエチルセルロース(実施例1と同じ)3
g(固形分)をイオン交換水50gに溶解させた水
溶液を50℃で添加混合した時のカチオン変性ヒド
ロキシエチルセルロースのエマルジヨンへの相溶
性を試験した。その結果を、試験例1と同様にし
て綿ブロード(60番)を用いて糊付試験および吸
着率を測定した結果と併せて第4表に示す。
【表】 第4表より、アニオン高分子化合物の添加量が
多いとカチオン高分子化合物の添加によりエマル
ジヨンが凝集し、またアニオン高分子化合物の添
加量が少ない場合には布に対する吸着力が十分で
ないことが明らかである。 実施例 5 温度計、撹拌機、還流冷却器、窒素導入管及び
定量滴下装置を取り付けた500mlの5つ口セパラ
ブルフラスコにポリビニルアルコール(ケン化度
98%、重合度1800)の2gおよびヒドロキシエチ
ルセルロース(無水グルコース単位当りエチレン
オキシド付加モル数1.8〜2.0、2%水溶液粘度
(25℃)30cps)3g、アラビアゴム0.2gおよび
イオン交換水80gを加え80℃で溶解した。この液
を40℃に冷却し、次いで炭酸ナトリウム0.5gを
イオン交換水10gに溶解させた溶液を加え、暫く
撹拌した後、酢酸ビニルモノマー10gを加え窒素
を導入しながら20分間撹拌を続けた後、70℃の湯
浴にて加熱を始めた。内温が60℃になつた時に過
硫酸カリウム0.3gをイオン交換水15gに溶解し
た開始剤溶液を加えた。重合が開始した後10分後
より2時間にわたつて酢酸ビニルモノマー90gを
連続的に添加した。この連続添加が終了してか
ら、80℃で1時間熟成し、重合反応を終了した。
室温まで冷却した後、カチオン変性グアーガム
(窒素含有量2.6重量%、1%水溶液粘度43cps)
2gをイオン交換水50gに溶解した水溶液を加
え、50℃まで加温し、30分間撹拌して、カチオン
性エマルジヨンを得た。このエマルジヨンの固形
分濃度は41.0重量%、電気泳動速度は+5.3(μ・
cm/sec・V)であり、凍結復元性および高温安
定性の試験結果も良好であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 非イオン性水溶性高分子化合物及びアニオン
    性水溶性高分子化合物の存在下に、ビニル系単量
    体を乳化重合して高分子エマルジヨンを製造する
    に際し、乳化重合反応が完結した後、カチオン性
    水溶性高分子化合物を前記アニオン性水溶性高分
    子化合物の1.5倍重量以上添加することを特徴と
    するカチオン性エマルジヨンの製造法。 2 非イオン性水溶性高分子化合物が、ケン化度
    70〜100%のポリビニルアルコール、デキストリ
    ン、化工デンプン、ヒドロキシエチルセルロー
    ス、メチルセルロース及びヒドロキシプロピルセ
    ルロースの群から選ばれた少なくとも一種の化合
    物である特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 アニオン性水溶性高分子化合物が、カルボキ
    シル基を置換基に持つ変性ポリビニルアルコー
    ル、アラビアゴム、低重合度で低置換度のカルボ
    キシメチルセルロース及びヒドロキシエチルもし
    くはヒドロキシプロピルセルロース又はデンプン
    より誘導されるアニオン性の水溶性高分子の群か
    ら選ばれた少なくとも一種の化合物である特許請
    求の範囲第1項又は第2項記載の方法。 4 カチオン性高分子化合物がカチオン変性ヒド
    ロキシエチルセルロース、カチオン変性デンプ
    ン、カチオン変性グアーガム、カチオン性(メ
    タ)アクリル酸エステルもしくはアミドの重合体
    又はアクリルアミドとの共重合体、及びジアリル
    ジメチルアンモニウムクロリドの重合体又はアク
    リルアミドとの共重合体の群から選ばれた少なく
    とも一種の化合物である特許請求の範囲第1項、
    第2項又は第3項に記載の方法。
JP56109964A 1981-07-16 1981-07-16 カチオン性エマルジヨンの製造法 Granted JPS5813658A (ja)

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