JPS6227726Y2 - - Google Patents

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JPS6227726Y2
JPS6227726Y2 JP1982106599U JP10659982U JPS6227726Y2 JP S6227726 Y2 JPS6227726 Y2 JP S6227726Y2 JP 1982106599 U JP1982106599 U JP 1982106599U JP 10659982 U JP10659982 U JP 10659982U JP S6227726 Y2 JPS6227726 Y2 JP S6227726Y2
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damping force
passage
valve
piston rod
cylinder
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、減衰力調整可能な油圧緩衝器に関
するものである。
近年、例えば自動車におけるシヨツクアブソー
バとして、減衰力調整可能な油圧緩衝器が採用さ
れる傾向にある。これは、その減衰力特性を、自
動車の走行路面条件に応じて可変することによつ
て、自動車の乗心地性の向上などを図ることがで
きるからである。すなわち、高速道路を走行する
場合には減衰力を小さくし、他方、悪路を走行す
る場合には減衰力を大きくしている。
このような油圧緩衝器は、その減衰力特性を外
部から適宜調整できるようになつている。すなわ
ち、ピストンロツドに連結されてシリンダの内部
を2分するピストンに、ピストンロツドの伸長お
よび退縮変位時に2つのシリンダ室を連通して所
定の減衰力を生じせしめる減衰弁を設けることは
勿論、これとは別に、ピストンロツドに、2つの
シリンダ室を連通するバイパスの通路と、このバ
イパス通路を外部から適宜紋り調整可能な操作機
構とを設けている。そして、その操作機構によつ
てバイパス通路を絞り調整することにより、ピス
トンロツドの伸長および退縮変位時における減衰
力を適宜調整できるようになつている。
このような緩衝器によれば、減衰力を生じる
際、まず、バイパス通路を可変オリフイスとし
て、その可変程度に応じて種々の初期の立上がり
減衰力を生じ、そして、この減衰力が所定の大き
さにまで立上がつた時点からは、減衰弁が開いて
同一の特性カーブを画く減衰力を生じる。このた
め、減衰力の調整範囲は、減衰弁が開くまでの立
上がりの範囲に限定され、その立上がりの特性カ
ーブの傾きは調整できるものの、減衰弁が開いた
時点からの特性については何ら調整することがで
きなかつた。
ところで、近年、このような緩衝器として、更
に、減衰力が所定の大きさに立上がつた後の減衰
力についても、その特性カーブの傾きを適宜調整
することができて、減衰力の調整を多様に行なう
ことができるものの出現が要望される傾向にあ
る。
この考案は、上記事情を考慮してなされたもの
で、ピストンロツドの一端に取り付けてシリンダ
内に摺動自在に嵌合したピストンにより前記シリ
ンダ内を2室に区画し、該ピストンに前記2室を
直接連通する第1の通路を設け、該第1の通路に
伸び側減衰力及び縮み側減衰力を発生する第1の
減衰力発生バルブを設け、前記ピストンロツドに
前記ピストンをバイパスするバイパス通路を設
け、該バイパス通路を2つの系路に分岐してその
一方の系路を第2の通路とし該第2の通路に伸び
側減衰力及び縮み側減衰力を発生する第2の減衰
力発生バルブを設け、前記バイパス通路に該バイ
パス通路の流路面積を制御する制御バルブを設け
ることにより、上記のような近年の要望に応える
ことができて、減衰力の多様な調整が可能な減衰
力可変式油圧緩衝器を提供することを目的とす
る。
以下、この考案を図示する実施例に基づいて説
明する。
第1図中符号1は、内側シリンダ部2と外側シ
リンダ部3とで成るいわゆる2重のシリンダを示
す。その内側シリンダ部2の内部には、ピストン
ロツド4の下端に連結されたピストン5が上下動
自在に内蔵されていて、その内側シリンダ部2の
内部がシリンダ上室R1とシリンダ下室R2とに2
分されている。ピストン5は、ピストンロツド4
の下端にねじ合う中空ナツト6の締め付けにより
取付けられていて、そのピストン5には、シリン
ダ上室R1とシリンダ下室R2とを連通する第1の
連通路7と第2の連通路8が設けられている。そ
して、このピストン5の上部には、両室R1,R2
間の差圧によつて第1の連通路7の上側開口部を
開く常閉の第1の減衰弁9がスプリング10等と
共に取付けられ、他方、ピストン5の下部には、
両室R1,R2間の差圧によつて第2の連通路8の
下側開口部を開く常閉の第2の減衰弁11がスプ
リング12等と共に取付けられている。
シリンダ上室R1とシリンダ下室R2内には油が
封入されていて、ピストンロツド4の下方への退
縮によつてピストン5が下動する時、第1の減衰
弁9が開き、シリンダ下室R2内の油が第1の連
通路7を通つてシリンダ上室R1内に所定の抵抗
力を伴なつて移動し、他方、ピストンロツド4の
上方への伸長によつてピストン5が上動する時、
第2の減衰弁11が開き、シリンダ上室R1内の
油が第2の連通路8を通つてシリンダ下室R2
に所定の抵抗力を伴なつて流動するようになつて
いる。したがつて、このことによりピストンロツ
ド4の伸縮動に対して比較的大きな所定の減衰力
を付与するようになつている。
このように、第1、第2の減衰弁9,11は、
シリンダ上室R1とシリンダ下室R2の相互間を流
動する油に対して、比較的大きな所定の流動抵抗
を付与するものであり、そこで、以下、説明の便
宜上これらの減衰弁9,11を合わせて高特性の
第1の減衰力発生バルブ18といい、また、第
1、第2の連通路7,8を合わせて第1の油路
(第1の通路)L1という。
内側シリンダ部2と外側シリンダ部3との間の
筒状空間内には、ガスGが封入され、そして、こ
の筒状空間の下方側とシリンダ下室R2が内側シ
リンダ部2の連通路14によつて連通されてい
る。また、この封入ガスGの圧力はシリンダ1の
上側キヤツプ15の内部に導かれており、このキ
ヤツプ15に設けられてピストンロツド4に密接
するシール部材16に作用して、そのシール性を
優れたものとするようになつている。なお、図中
17は下側キヤツプ、18は取付環をそれぞれ示
す。
ピストンロツド4の下端には中空部が設けられ
ており、この中空部は上下方向に沿う管19によ
つて、管19内の第1の内室R3と、管19外の
環状の第2の内室R4とに仕切られている。管1
9の下端は、中空ナツト6の下端に嵌め付けられ
たキヤツプ20に取付けられている。
第2の内室R4の上側は、後記する筒状のシヤ
ツター(制御バルブ)21の下側部分によつて閉
じられ、そしてピストンロツド4に設けられた第
3の連通路22によつてシリンダ上室R1側に連
通されている。この連通路22は、第4図に示す
ように互いに中心角120゜を成す位置関係で計2
つ設けられている。また、第2の内室R4の下側
は、キヤツプ20に設けられた第4の連通路23
によつてシリンダ下室R2側に連通されている。
この連通路23の上側開口部には、リング状の第
2の減衰力発生バルブ24が取付けられている。
このバルブ24は、その上側内周部分をキヤツプ
20に固定されたバルブ押え25のフランジ部の
下面に、また、その下側外周部分はキヤツプ20
の上面に形成された弁座部分にそれぞれ着座せし
められ、常時強制的に撓ませられている。そし
て、第4の連通路23を通つてシリンダ下室R2
から内室R4側に流入しようとする油に対して
は、バルブ24の外周部分が上方に撓むことによ
り、比較的小さい流動抵抗を付与し、一方、第4
の連通路23を通つて内室R4からシリンダ下室
R2側に流入しようとする油に対しては、バルブ
24の内周部分が下方に撓むことにより、比較的
大きい流動抵抗を付与するようになつている。
このように、第2の減衰力発生バルブ24は、
第3の連通路22、第2の内室R4および第4の
連通路23が成す一連の油路中に存在して、この
油路を通つてシリンダ上室R1とシリンダ下室R2
間相互を流れる油に対して比較的小さい流動抵抗
を付与し、これにより、ピストンロツド4の伸縮
に対して小さな減衰力を発生するようになつてい
る。そこで、その一連の油路を以下、第2の油路
(第2の通路)L2という。なお、図面上では、第
3の連通路22と第2の内室R4を合わせて第2
の油路L2としている。
一方、第1の内室R3の上側は、第3図および
第2図に示すように、ピストンロツド4に設けら
れた3つの第5の連通路26a,26b,26c
と、3つの第6の連通路27a,27b,27c
によつてシリンダ上室R1側に連通され、また内
室R3の下側は直接シリンダ下室R2に開放されて
いる。第5の連通路26a〜26cは、互いに
120゜の中心角を成す位置関係で設けられてい
て、符号26a,26b,26cを付した順にそ
れらの内径を大きく形成されている。第6の連通
路27a〜27cは、第5の連通路26a〜26
cの上方に位置し、それと同様、互いに120゜の
中心角を成す位置関係で設けられていて、符号2
7a,27b,27cを付した順にそれらの内径
を大きく形成されている。
ところで、第1の内室R3の上部には、前述に
て符号21を付したシヤツターがその上下部の軸
線を中心として回転自在に備えられている。この
シヤツター21における前記第3の連通路22、
第5の連通路26a〜26cおよび第6の連通路
27a〜27cに対向する部位には、それぞれ1
つずつの連通路28,29,30が設けられてい
る。そして、このシヤツター21の回転により、
第3の連通路22に対向するシヤツター21の部
位は、その連通路28が第3の連通路22に対向
したときのみ、前記第2の油路L2を開き、その
以外のときはその油路L2を閉じるように作用
し、また、シヤツター21の連通路29,30
は、それぞれ第5の連通路26a〜26cおよび
第6の連通路27a〜27cに選択的に一致し
て、結果的にそれらを同期して3段階に絞り調整
するようになつている。
このように、シヤツター21の回転により、前
記第2の油路L2は開閉操作され、また、第5の
連通路26a〜26cおよび第6の連通路27a
〜27cは3段階に絞り調整されるようになつて
いる。これにより、第5の連通路26a〜26c
および第6の連通路27a〜27cは、第1の内
室R3を通つてシリンダ上室R1とシリンダ下室R2
間相互を流れる油に対して、3つの異なる大きさ
の流動抵抗を付与する可変オリフイスとしての機
能を有する。
また、シヤツター21の内周部において、連通
路29,30の中間の高さ位置には、弁座31と
しての内フランジが形成され、そしてここに、弁
体32とスプリング33とにより一方向弁34が
構成されている。この一方向弁34は、シリンダ
上室R1側が高圧となるとき、つまりピストンロ
ツド4の伸び行程のときに閉じ、一方シリンダ下
室R2側が高圧となるとき、つまりピストンロツ
ド4の縮み行程のときに開くようになつている。
これにより、前者のとき第5の連通路26a〜2
6cのみが可変オリフイスとしての機能を果し、
また後者のときは第5の連通路26a〜26cと
第6の連通路27a〜27cが可変オリフイスと
しての機能を同時に果すよう自動的に切換動作す
るようになつている。したがつて、当然、これら
の可変オリフイスによつて生じた減衰力は、前者
のときは大きく、後者のときは小さい。
ピストンロツド4内には、その上下の中心線に
沿つて操作ロツド35が回転自在に挿入されてお
り、その下端はシヤツター21に連結され、また
その上端はピストンロツド4の上方へ延出されて
いる。したがつて、この操作ロツド35の上端を
外部から回動操作することによつて、シヤツター
21を適宜回動できるようになつている。
次に、上記のように構成された緩衝器の作動に
ついて説明する。
ピストンロツド4が上方へ伸長変位および下方
へ退縮変位すると、まず、第5の連通路26a〜
26cと第6の連通路27a〜27cを可変オリ
フイスとして、第1の内室R3を通る油に流動抵
抗が付与され、選択されるそれらの可変オリフイ
スの大きさに応じて、第5図に示すように3つの
異なる傾きで立上がる減衰力f1,f2,f3を発生す
る。ピストンロツド4の縮み行程においては、一
方向弁34が開くため、伸び行程のときよりも小
さな流動抵抗を生じようとするが、しかし、一般
に、ピストンロツド4の縮み行程のときには、シ
リンダ上室R1内に進入するピストンロツド4の
油の排斥作用によつて、ピストンロツド4の伸び
行程のときよりも大きな減衰力を生じるから、結
局、ピストンロツド4の縮み行程時における減衰
力f1,f2,f3は、ピストンロツド4の伸び行程時
のそれと同程度あるいはそれ以下となる。なお、
自動車用シヨツクアブソーバとしては、一般にピ
ストンロツド4の縮み行程のときよりも、それの
伸び行程のときに大きな減衰力を発生することが
有効であるが、ここでは説明の便宜上、同程度の
減衰力f1,f2,f3を生じるものとする。
第5図中P2は、減衰力の立上がりによつて、低
特性の第2の減衰力発生バルブ24が動作する動
作点、またP1は、高特性の第1の減衰力発生バル
ブ13が動作する動作点をそれぞれ示す。ところ
で、第1の減衰力発生バルブ13は、動作点P1
て常に動作して大きな減衰力F1を発生するが、
第2の減衰力発生バルブ24は、第2の油路L2
が開いているときにのみ動作して小さな減衰力
F2を発生するものであつて、その油路L2が閉じ
ているときには何ら動作しない。
本実施例の場合、第2図〜第4図に示すように
大きな第5、第6の連通路26c,27cが選択
されているとき、つまり緩やかな立上がりの減衰
力f1が生じるようなときに、シヤツター21の連
通路28を介して第2の油路L2が開く。また、
シヤツター21が左方へ120゜回転して、中位の
大きさの第5、第6の連通路26b,27bが選
択されたとき、つまり中位の立上がりの減衰力f2
が生じるようなときにも、シヤツター21の連通
路28を介して第2の油路L2が開く。したがつ
て、これら両者のとき、第2の減衰力発生バルブ
24は動作可能であり、これらのときには、第5
図中実線で示すように、立上がりの減衰力f1,f2
の特性カーブがP2の時点にて減衰力F2の緩やか
な特性カーブに連続する。なお、減衰力F2がP1
の時点に達すると、第1の減衰力発生バルブ13
も動作することになり、特性カーブは更に緩やか
になる。
一方、シヤツター21が更に左方へ120゜回転
して、小さな第5、第6の連通路26a,27a
が選択されたとき、つまり急激な立上がりの減衰
力f3が生じるようなときには、シヤツター21に
よつて第2の油路L2が閉じる。したがつて、第
2の減衰力発生バルブ24は動作せず、このとき
には、第5図中実線で示すように、立上がりの減
衰力f3の特性カーブがP1の時点にて減衰力F1の特
性カーブに連続する。
このように、本実施例にあつては、操作ロツド
35によつてシヤツター21を120゜ずつ回わす
ことにより、第5図中実線で示すような3種の減
衰力特性を適宜選択することができる。また、こ
のことは、ピストンロツド4の伸びと縮みの行程
において同様である。
ところで、仮りに、第4図中仮想線で示すよう
に、2つの第3の連通路22とそれぞれ120゜の
中心角を成す位置に、それらと同様の連通路22
を設けたとすれば、立上がりの減衰力f3の特性カ
ーブは、第5図中仮想線で示すようにP2の時点で
減衰力F2の特性カーブに連続することになる。
また、仮りに、前記2つの第3の連通路22(第
4図中実線で示されているもの)を共に設けない
とすれば、立上がりの減衰力f1,f2の特性カーブ
は、第5図中仮想線で示すようにP1の時点で減衰
力F1の特性カーブに連続することになる。
このように、第3の連通路22の形成数の変更
によつて、立上がつた減衰力f1,f2,f3の特性カ
ーブの変化をそれぞれ2通りずつ選択することが
できる。この結果、3種の減衰力f1,f2,f3で立
上がる緩衝器として、計23通りの特性カーブを画
くものを得ることができる。
また、例えば、第3図中にて中心角180゜を成
すように2分したピストンロツド4のそれぞれの
範囲に、互いに中心角60゜を成すように第5の連
通路26a〜26cを計2組設けると共に、これ
と同様に、第2図中にて中心角180゜を成すよう
に2分したピストンロツド4のそれぞれの範囲
に、互いに中心角60゜を成すように第6の連通路
27a〜27cを計2組設け、かつ第4図中にて
中心角180゜を成すように2分したピストンロツ
ド4の範囲の一方側に第3の連通路22を設けた
とすれば、シヤツター21を60゜ずつ回わすこと
により、1つの緩衝器において、第5図に示す計
6通りの全ての減衰力特性を選択することができ
る。このように、第5、第6の連通路26a〜2
6c,27a〜27cの形成数、第3の連通路2
2の形成範囲およびその形成数などを変更するこ
とにより、1つの緩衝器における減衰力特性の選
択数を6通りまで得ることができる。
また、第3図に示すようにピストンロツド4に
設けた小さな第5の連通路26aを省き、これに
代えて、ピストン5に、第1図中仮想線で示すよ
うに第1の連通路7とシリンダ上室R1を連通す
る小さな連通路36を設け、この連通路36に連
通路26aと同様のオリフイス機能をもたせるよ
うにしてもよい。なお、この場合でも、自動車用
シヨツクアブソーバとして適するように、ピスト
ンロツド4の縮み行程時の減衰力をピストンロツ
ド4の伸み行程時のそれよりも小さくする意味合
いから、第2図に示すようにピストンロツド4に
設けた小さな第6の連通路27aは省かない方が
よい。
また、本実施例にあつては、第2の減衰力発生
バルブ24は、その内周部分を更に下方に撓ませ
るに要する力はその外周部分を上方に撓ませるに
要する力よりも大きい。したがつて、第2の油路
L2を通つてシリンダ下室R2からシリンダ上室R1
側に油が流れるとき、すなわちピストンロツド4
が退縮するときに比較的小さな減衰力を生じ、一
方、第2の油路L2を通つてシリンダ上室R1内か
らシリンダ下室R2側に油が流れるとき、すなわ
ちピストンロツド4が伸長するときには比較的大
きな減衰力を生じる。このことは、自動車用シヨ
ツクアブソーバとして優れた緩衝作用を果す上に
おいてきわめて有効である。しかし、本実施例の
場合とは逆に、第2の減衰力発生バルブ24の構
成を、シリンダ上室R1からシリンダ下室R2側に
油が流れるとき、バルブ24の外周部分が更に下
方に撓ませられて比較的小さな減衰力を生じ、一
方、シリンダ下室R2からシリンダ上室R1側に油
が流れるときに、バルブ24の内周部分が上方へ
撓ませられて比較的大きな減衰力を生じるように
してもよい。
また、第2図に示すようにピストンロツド4に
設けた大きな第6の連通路27cを更に大きく
し、かつ内側シリンダ部2の下側内部に第6図に
示すようなボトム弁50を備えることにより、更
に、自動車用シヨツクアブソーバとして適するよ
うに、ピストンロツド4の縮み行程時における低
い立上がりの減衰力f1を一層低くし、かつその変
化を小さく抑えることができる。
すなわち、ボトム弁50は、内側シリンダ部2
の下側に嵌め付けられた筒状の上側キヤツプ51
と下側キヤツプ52を有し、それらの間に、弁座
体53が上下動自在に位置させられている。この
弁座体53の中央部には、上下方向に貫通する貫
通孔54が設けられ、またその周部には、複数の
絞り孔55が上下に貫通して設けられている。ま
た、弁座体53の下側周部には、各絞り孔55の
下方開口部を通常閉成する環状の弁体56が備え
られ、そして弁座体53自身は、上側キヤツプ5
1との間のスプリング57により、常時下方へ付
勢されている。
このようなボトム弁50は、ピストンロツド4
が上方へ伸長変位する時、図示するように、ボト
ム弁50の上下間の差圧によつて弁座体53がス
プリング57に抗して上動し、これにより、シリ
ンダ上室R1内から上方に出るピストンロツド4
の体積分の油を主に下側キヤツプ52と弁体56
との隙間からシリンダ下室R2内に低抵抗で導
き、他方、ピストンロツド4が下方へ退縮変位す
る時には、弁体56が下方へ撓み、これにより、
シリンダ上室R1内に入るピストンロツド4の体
積分の油を主に絞り孔55から内側シリンダ部2
の外側空間内に所定の抵抗力をもつて導くように
なつている。
したがつて、前述したように、大きな第6の連
通路27cを更に大きくしたことと相俟つて、ピ
ストンロツド4の縮み行程時の減衰力は主にボト
ム弁50によつて比較的小さく発生することにな
り、これによつて、その時における低い立上がり
の減衰力f1が一層低くなり、かつその変化が小さ
く抑えられる。
また、第1図に示した実施例のように、可変オ
リフイスとしての第5、第6の連通路26a〜2
6c,27a〜27c側の一連の通路(第1の内
室R3)と、第2の油路L2とを個別に分けて形成し
ていることは、それぞれを個別に絞り調整および
開閉操作する上において、設計上きわめて有利で
ある。
また、第2の油路L2の開閉操作に加えて、上
記第5、第6の連通路26a〜26c,27a〜
27c側の一連の通路と同様に、その第2の油路
L2を絞り調整するように成してもよい。
また、この考案においては、減衰力の調整段数
を何ら上記実施例のみに限定するものではなく、
可変オリフイスとしての第5、第6の連通路26
a〜26c,27a〜27cの形成数およびそれ
の大きさ、並びにシヤツター21の形状等の変更
によつて、調整段数を任意に設定できるものであ
る。
以上説明したように、この考案に係る減衰力可
変式油圧緩衝器によれば、ピストンロツドの一端
に取り付けてシリンダ内に摺動自在に嵌合したピ
ストンにより前記シリンダ内を2室に区画し、該
ピストンに前記2室を直接連通する第1の通路を
設け、該第1の通路に伸び側減衰力及び縮み側減
衰力を発生する第1の減衰力発生バルブを設け、
前記ピストンロツドに前記ピストンをバイパスす
るバイパス通路を設け、該バイパス通路を2つの
系路に分岐してその一方の系路を第2の通路とし
該第2の通路に伸び側減衰力及び縮み側減衰力を
発生する第2の減衰力発生バルブを設け、前記バ
イパス通路に該バイパス通路の流路面積を制御す
る制御バルブを設けた構成であるから、a第1の
減衰力発生バルブ、第2の減衰力発生バルブ、バ
イパス通路をそれぞれ独立して設けることがで
き、b制御バルブによりバイパス通路の流路面積
を種々制御して伸び側及び縮み側の減衰力を大き
く調整することができ、cまた、第2の減衰力発
生バルブを作動させることにより、伸び側及び縮
み側の減衰力を小さく調整することができ、dま
た、第1の減衰力発生バルブを作動させることに
よつても、伸び側及び縮み側の減衰力を小さく調
整することができ、e以上のように、バイパス通
路の流路面積の制御、第2の減衰力発生バルブの
開閉、第1の減衰力発生バルブの開閉によりバル
ブ特性の選択を任意に行うことができる等の効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図はこの考案の一実施例を示
し、第1図は縦断面図、第2図は第1図の−
線に沿う断面図、第3図は第1図の−線に沿
う断面図、第4図は第1図の−線に沿う断面
図、第5図は減衰力の特性曲線を示す図、第6図
はこの考案の他の実施例を示す要部の断面図であ
る。 1……シリンダ、4……ピストンロツド、5…
…ピストン、13……第1の減衰力発生バルブ、
21……シヤツター(制御バルブ)、24……第
2の減衰力発生バルブ、26a,26b,26c
……第5の連通路(可変オリフイス)、27a,
27b,27c……第6の連通路(可変オリフイ
ス)、35……操作ロツド、R1……シリンダ上
室、R2……シリンダ下室、R3……第1の内室、
R4……第2の内室、L1……第1の油路(第1の
通路)、L2……第2の油路(第2の通路)。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ピストンロツドの一端に取り付けてシリンダ
    内に摺動自在に嵌合したピストンにより前記シ
    リンダ内を2室に区画し、該ピストンに前記2
    室を直接連通する第1の通路を設け、該第1の
    通路に伸び側減衰力及び縮み側減衰力を発生す
    る第1の減衰力発生バルブを設け、前記ピスト
    ンロツドに前記ピストンをバイパスするバイパ
    ス通路を設け、該バイパス通路を2つの系路に
    分岐してその一方の系路を第2の通路とし該第
    2の通路に伸び側減衰力及び縮み側減衰力を発
    生する第2の減衰力発生バルブを設け、前記バ
    イパス通路に該バイパス通路の流路面積を制御
    する制御バルブを設けたことを特徴とする減衰
    力可変式油圧緩衝器。 (2) 前記バイパス通路に伸び行程時にのみ該バイ
    パス通路の流路面積を制御するチエツクバルブ
    を設けたことを特徴とする実用新案登録請求の
    範囲第1項記載の減衰力可変式油圧緩衝器。
JP10659982U 1982-07-14 1982-07-14 減衰力可変式油圧緩衝器 Granted JPS5911933U (ja)

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