JPS62228442A - 高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金及びその製造法 - Google Patents

高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金及びその製造法

Info

Publication number
JPS62228442A
JPS62228442A JP61281795A JP28179586A JPS62228442A JP S62228442 A JPS62228442 A JP S62228442A JP 61281795 A JP61281795 A JP 61281795A JP 28179586 A JP28179586 A JP 28179586A JP S62228442 A JPS62228442 A JP S62228442A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zirconium
nickel
iron
based alloy
tin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP61281795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0625389B2 (ja
Inventor
Masatoshi Inagaki
正寿 稲垣
Iwao Takase
高瀬 磐雄
Masayoshi Sugano
正義 菅野
Jiro Kuniya
国谷 治郎
Kimihiko Akahori
赤堀 公彦
Isao Masaoka
正岡 功
Hideo Maki
牧 英夫
Junjiro Nakajima
中島 潤二郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17548481&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPS62228442(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Publication of JPS62228442A publication Critical patent/JPS62228442A/ja
Publication of JPH0625389B2 publication Critical patent/JPH0625389B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • C22F1/16Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of other metals or alloys based thereon
    • C22F1/18High-melting or refractory metals or alloys based thereon
    • C22F1/186High-melting or refractory metals or alloys based thereon of zirconium or alloys based thereon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C16/00Alloys based on zirconium

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なジルコニウム基合金に係り、特に原子
炉用燃料被覆管として高燃焼度での使用に好適な高耐食
性を有する原子炉用燃料棒とその燃料集合体に関する。
〔従来の技術〕
ジルコニウム基合金のうち、燃料被覆管に使用される合
金は、ジルカロイ−2(Sn :1.20− 1  、
 7 0  w  t  %  、   ト’e  :
  0.0 7 〜0.20wt%、Cr : 0.0
5〜0.15wt%、Ni:0.03〜0 、08 w
 t% 、O: 900−1400ppm 。
残Zr、但しFe+Cr+Ni : 0.18−0.2
4wt%)及びジルカロイ−4(Sn : 1.20〜
1 、70 w t ’¥ 、Fe  :  0.18
〜0.24wt%。
Ni:0.007w’t%以下、○:900〜1400
 ppm r残Zr但しFe+Cr:0.28〜0.3
7wt%)である。二九ら合金の開発経緯は、ASTM
、5TPI(0368(1963) p p 3−27
に論じられている0本論文には、ジルカロイ−1(Zr
−2,5wt%Sn合金)、ジルカロイ−3A (Zr
−0,25wt%5n−0,25Fe合金)、ジルカロ
イ−38(Zr−0,5wt%5n−0,4wt%F8
合金)、ジルカロイ−3C(Z r −0、5w t%
S n −Q 、 2 W t%Fe−0,2wt%N
i合童)及び、N1−Freeジルカロイ−2(Sn 
: 1.20〜1.70wt%、Fe:0.12〜0.
18wt%、Cr : 0.05〜0.15wt% 、
Ni : 0.007wt%以下)で報告されている。
ジルカロイ−2,ジルカロイ−4以外のこれら合金の問
題点は、下記のようである。ジルカロイ−1は、Fe、
Cr、Niが含まれていないので、耐食性が低い。ジル
カ口イー3シリーズは、Sn添加量を減少させることに
より製造性を向上させると共にFe、Ni添加量を増加
させて耐食性向上をはかった合金であるが、強度がジル
カロイ−2より低く、約75%に低下する。N i −
Freeジルカロイ−2は、Niを除去したことにより
、510℃水蒸気中での耐食性が低い。ジルカロイ−4
は、N1−Freeジルカロイ−2の耐食性を高めるた
めにFe含有欧を高めた合金であり、Niを含まないた
め多量のFaが必要となり中性子吸収断面積を大きくす
るのでまずい。
上記ジルカロイの各合金元素の添加目的についても以下
のように論じられている。Snは1機械的性質の改善と
、溶解原料であるスポンジジルコニウム中に含まれてい
る窒素が耐食性に及ぼす悪影響を防1トするために添加
される。Fe、Cr及びN1は、主に耐食性改善のため
に添加される合金元素である。Zr−2,5wt%Sn
  合金及びZr−1,8w’t%Sn 合金に、Fe
 + Cr及びNiを単独添加した3元合金、並びしこ
ZrにFe。
Or、Niを単独添加した2元合金を用いて、400℃
水蒸気中及び315〜360℃高温水中での耐食性が検
討されている。その結果によるとFQ 、llj独添加
欧の最適値は0.22wt% + Crm独添加敏の最
適値は0.1wt%、Ni単独添加量のnk J値は0
.22wt%であった。各元素の複合添加効果について
も検討された結果Fe。
Cr+ Niの最適合計添加量は、400℃水蒸気中で
は0.35wt%、360℃水中では0.3wし%であ
ると報告されている。以上の結果をもとにして現用ジル
カロイ−2及びジルカロイ−4の合金組成が決定された
このように高い耐食性が確認されたジルカロイ−2,ジ
ルカロイ−4からなる燃料被覆管をBWR環境中で使用
すると、ASTM、5TPN(1633(1977)第
236頁−第280頁、第295頁−第311頁に記載
されているように、ノジュラコロージョンと呼ばれる丘
疹状の局部腐食が発生することが明らかになった。原子
力燃料を高燃焼度化すると、ノジュラコロージョン発生
部が拡大。
相互連結し、ついには剥離してしまうので、ノジュラ腐
食の発生を防止することが、原子力燃料の高燃焼度化に
は不可欠な技術となった。
特開昭58−95247 、^NS TRANSACT
ION vo (1、34(June  1980) 
 p  p  2 3 7 − 2 3 8  、  
J、Electrochem。
Soc、ElectrochCmical 5cien
ceand Technology。
February 1975. p p 199−20
4によると、この炉内で発生するノジュラコロージョン
を炉外での加速腐食試験で再現させるには、約500℃
以上の5品水蒸気環境で適しており、400″C水蒸気
中あるいは315〜360℃高温水中試験では、ノジュ
ラコロージョンに対するジルカロイの感受性を評価でき
ないことが明らかになった。この改良された腐食試験法
で現用ジルカロイ−2,ジルカロイ−4を評価した結果
ノジュラコロージョンを発生することも明らかになり、
さらに亮い耐ノジュラコロージョン性を有する被覆管が
必要となった。
米[■特許第2,772,964号には、Sn0.1〜
2.5% 、 FC,Ni及びCrの少なくとも1種2
%以下残部が実質的にZrからなる合金が開示されてい
るが、耐食性及び水素吸収特性の両者を兼ねffi?え
た合金は開示されていない。
現用ジルカロイを高耐食化する技術としては、特開昭5
1−110411 、特開昭51−11.0412及び
特開昭58−22364に記載されているβクエンチと
呼ばわる熱処理技術及びβクエンチ工程を含むll!2
造プロセスが公知である。βクエンチとは、ジルカロイ
をα+β相温度範囲あるいはβ相温度範囲の高温から急
冷する熱処理であり、この処理を施すことにより1合金
中に析出している金属間化合物相(Z r(Cr、 F
 8)2.Z rz(N i 、 F e)等)が′s
I細化あるいは一部固溶する。このβクエンチ技術によ
り、耐食性は向上するが、βクエンチしたままのジルカ
ロイは、Fe、Cr、Niを過飽和に固溶しているマル
テンサイト組織(針状ffi*)を含んでいるため延性
が低い。延性を向上させるために、βクエンチ後、冷間
加工と焼なましとを交互に繰返すことにより再結晶組織
とする方法もある。燃料被覆管の製造工程を例にとると
、溶解されたインゴットは、熱間鍛造(約1000℃)
溶体化処理(約1000℃)熱間鍛造(約700℃)の
後、熱間押出し加工により円筒状ビレット(通常素管と
呼ばれる)に成形され、この素管にβクエンチを施し、
ピルガミル冷間圧延加工と焼なまし処理とを交互に3回
繰返される。βクエンチ後、強加工と焼なましとを複数
回繰返すと、βクエンチにより高い耐食性を付与された
ジルカロイ合金中に、粗大な金属間化合物相が析出し耐
食性が低下してくる。よって燃料被覆管として使用され
るジルコニウム基合金は、加工及び熱処理により耐食性
が変化せず高い耐食性を有していることが望ましい。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ジルカロイの耐食性を改善する上記従来技術は。
熱処理によるものであり、ノジュラコロージョン防止の
観点から合金組成の再検討に対する配慮がなされておら
ず、実炉環境中で完全にノジュラコロージョンを防止す
ることができないこと及び水素吸収特性が高いという問
題があった。
本発明の目的はノジュラー腐食が生ぜず、高い耐食性と
水素吸収特性の低いジルコニウム基合金とその製法、及
びそれを用いた原子炉用燃料棒と燃料集合体を提供する
にある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、重量で、錫1〜2%、鉄0.20〜0.35
%及びニッケル0.03〜0.15%を含み、残部が実
質的にジルコニウムからなるジルコニウム基合金におい
て、(鉄/ニッケル)比が1、〜 であり、α相のジル
コニウム結晶粒内に微細な錫とニッケルとの金属間化合
物が析出していることを特徴どする高耐食ジルコニウム
基合金にある。
本発明は、更にCr 0.05〜0.15%含むことが
より耐食性向上が得られる。
Snは、ジルコニウム基合金の強度及び耐食性を向上さ
せるために1%以上含有させるものであり、2%を越え
てもより顕著な効果は得られず、逆に塑性加工性を低め
るので、2%以下に限定される。特に、1.2〜1.7
%が加工性が高く、強度及び耐食性の点からバランスさ
れた範囲である。
鉄は高温高圧水中での耐食性を向上させ、水素吸収特性
を高めるとともに強度を高めるのに必要で、0.2%以
上必要である。しかし、0.35%を越えると中性子吸
収断面積を大きくし、冷間塑性加工性を低めるので、0
.35%以下にすべきである。特に、0.2〜0.3%
がこれらの特性がバランスされたものが得られ、原子炉
用燃料被覆管、スペーサ及びチャンネルボックスにおけ
る薄肉部材を冷間塑性加工及び焼なましの繰返しによっ
て製造するのに好適である。
ニッケルは水素吸収率を高めずに高温高圧水中での耐食
性を向上させるもので、0.03%以上必要である。即
ち、鉄を単独で添加することによっても耐食性が向上す
るが、ニッケルとの共存によって鉄の含有量を顕著に減
らすことができる。
しかし、Niは水素吸収率を高める元素なので、0.1
5%以下にすべきである。特に、0.05〜0.11%
が水素吸収率が低く、高耐食性が得られる。
(鉄/ニッケル)比は水素吸収率に大きく関係する。こ
の比率が1.4 未満では急激に水素吸収率が増し、ま
た逆に8を越えても水素吸収率の低下が得られないので
、この比率を1.4〜8にすべきである。特に、2〜4
は、鉄及びニッケル量との耐食性及び水素吸収率との両
者の特性に優れ、冷間塑性加工性の高いバランスされた
範囲である。
この比率は前述のFe含有量が0.2%以上で重要な意
味があり、Ni含有量との相関関係の結果得られるもの
である。
錫とニッケルとの金属間化合物は耐食性を向上させるの
に不可欠のものであり、最終熱間塑性加工後のα相とβ
相との共存温度又はβ相からの急冷によって得られるも
のであり、その後の焼なましによって形成される鉄・ニ
ッケル・ジルコニウム金属間化合物の成長を抑制し、耐
食性及び水素吸収特性を改善するものである。特に、S
n・Ni金属間化合物は0.2μm以下の粒径が好まし
い。
本発明は、複数の燃料棒、該燃料棒の両端を保持する上
部及び下部タイプレート、該上部及び下部タイプレート
間に設けられた前記燃料棒を所定の間隔で配列するスペ
ーサ、前記燃料棒、上部タイプレート、下部タイプレー
ト及びスペーサを収納する角筒からなるチャンネルボッ
クス及び前記北部タイプレートに保持され前記燃料棒の
全体を一体に搬送するためのハンドルを備えた原子炉用
燃料集合体において、前記燃料棒はジルコニウム基合金
からなる燃料被覆管内に核燃料ペレットが収納される燃
料被覆管として前述のジルコニウム基合金が適用される
ものである。
〔作用〕
燃料被覆管内には核燃料ペレットが収納され、前記被覆
管の両端部にジルコニウム基合金からなる端栓が溶接さ
れ、前記被覆管内に不活性ガスが封入されている。この
端栓も同様に本発明のジルコニウム基合金が適用される
本発明は、ジルコニウム基合金によって燃料被覆管が構
成され、燃料被覆管が熱間加工後、前記ジルコニウム基
合金のα+β相温度又はβ相温度範囲から急冷する処理
を施し、その後冷間加工と焼なまし処理を繰返すことに
より製造されたものであるのが好ましい。特に、α+β
相温度からの急冷は、その後の冷間塑性加工性がβ相急
冷されたものに比較し高いことから好ましい。
合金は前述のβ相又はα+β相からの急冷を施したもの
が好ましく、その処理は熱間塑性加工後最後の冷間塑性
加工前に施すのが好ましく、特に最初の冷間塑性加工前
に施すのが良い。
α+β相は790〜950℃、β相は950℃を越える
温度より1.1. O0℃以下で、これらの温度より流
水、噴霧水等により急冷するのが好ましい。特に、最初
の冷間塑性加工前に素管内に水を流しながら外周より高
周波加熱により局部的に加熱する方法が好ましい。
この結果、管内面側が延性が高く、外面側に耐食性が水
素吸収率の低いものが得られる。α+β相での加熱はβ
相が主に形成される温度が選ばれる。β相は急冷しても
変らず、硬さの低い延性の高いものであり、β相に変っ
た部分からの急冷は硬さの高い針状の相が形成され、冷
間加工性が低い。しかし、α相がわずかながらでも混在
することによって高い冷間塑性加工性が得られ、耐食性
及び水素吸収率の低いものが得られる。β相として80
〜95%の面積率になる温度で加熱し、急冷するのが好
ましい。加熱は短時間で行ない、5分以内、特に1分以
内が好ましい。長時間の加熱は結晶粒が成長するととも
に析出物が形成され、耐食性が低下するのでまずい。
焼なまし温度は500〜700℃が好ましく、特に55
0〜640℃が好ましい。640℃以下では耐食性の高
いものが得られる。この加熱は高真空中で行うのが好ま
しい。真空度は10−4〜10−’Torrが好ましく
、焼なましによって合金表面に酸化皮膜が実質的に形成
されず、表面が無色の金属光沢を示すものがよい。焼な
まし時間は1〜5時間が好ましい。
溶接はTI G 、レーザビーム、電子ビーム溶接によ
って行うのが好ましく、特にTIG溶接が良い。端栓と
被覆管とは同一組成の材料が好ましく不活性ガスが1〜
3気圧に封入される。溶接部は溶接のままで用いられる
被覆管用材料としては、耐食性の外に、水素吸収特性4
機械的性質、中性子吸収特性、製造性も考慮されなけれ
ばならない。
(耐食性) ジルカロイ表面の酸化膜は、金属過剰(酸素欠乏)型の
n型半導体であり、その組成は化学軟論組成からずれた
Zr0z−xである。過剰な金属イオンは、等価な電子
によって補償されており、酸素欠乏部はアニオン欠陥と
して酸化膜中に内在している。酸素イオンはこのアニオ
ン欠陥と位置を交換することにより内部へ拡散し、酸化
膜と金属界面でジルコニウムイオンと結合し新たな酸化
物を形成し、腐食が金属内部へと進行していく。このよ
うな均一全面酸化が被1m管全表面で進行すると表面に
強固な不動態的性質を有する酸化膜が形成され9時間経
過に伴い酸化膜成長速度は鈍化し優れた耐食性を有する
ようになる。合金元素であるFe及びNiは、Z r 
O2−xイオン格子のZrイオン位置と置換することに
より、アニオン欠陥を形成する元素であるが、均一に分
散することにより酸化膜の成長速度を均一化させ、均一
な保護被膜を形成させる効果がある6装造プロセスにお
けるβクエンチは1合金元素の分布をより均一化させる
効果がある。焼なまし等のα相温度範囲での熱処理は、
金属間化合物相の析出を促進しその析出物を粗大化させ
る。粗大化した金属間化合物相が析出するとその周辺部
で合金元素の欠乏部が生じるため酸化膜成長速度に不均
一が生じる。酸化膜厚さの不均一は、酸化膜中に不均一
な内部応力が発生する原因となり、この応力の不均一に
起因する割れを発生させる。割れは腐食環境とジルカロ
イ金属とを短絡させるので局部酸化、すなわちノジュラ
コロージョン発生の原因となる。よってノジュラコロー
ジョン発生の防止には、α+βクエンチあるいはβクエ
ンチにより、均一にFe及びNiを分散させること、及
び、析出により濃度低下をきたさないだけの十分なFe
及びNiが合金に添加されている必要がある。とくにN
iは。
これらのクエンチにより粒径0.01μm前後の微細な
金属間化合物相5n−Niとして結晶粒内に均一に分散
する性質を有しているので、ノジュラコロージョンを防
止するには不可欠な元素である。
5n−NifL属間化合間化合物相の相温度範囲で長時
間焼なまし処理を施すと、Zrz(Ni−・Fe)に変
化し耐食性を低下させる。
よって、5n−Ni金属間化合物相が0.2μm以」二
に成長しないような熱処理条件を採用しなければならな
い。
(水素吸収特性) 材料脆化の原因となる水素は、吸収量が少ないことが必
要である。前述したようにNiは耐食性向上には不可欠
な添加元素であるが、添加量の増加に伴い水素吸収量を
増す元素である。水素ガスの発生は、腐食に付随した現
象であり、M化(腐食)が少ないほど水素ガスの発生址
も少ない、、酸素イオンの内部拡散と逆方向に電子が移
動し、水素イオンはこの電子により環元されて水素ガス
となる。この水素ガスの一部が内部に吸収されて水素化
物を形成し水素脆化の原因となる。
Z rz(N i−F C)型の金属間化合物相が存在
すると、カソード分極反応が促進され水素ガス吸収量を
増すが、Zr(Cr−Fe)zあるいはZ r F e
z型の金属間化合物相が同時に存在すると、カソード分
極反応は抑制される。また、Z rz(N i−F e
)中のN i / F e比は、FCの添加量が増すに
従って、低下し、カソード分極反応が、抑制される。
よって、所定量以上のFeを添加する必要があり、その
欲は0.2wt%以上が好ましい。
(中性子吸収断面M) Zrに比べて熱中性子吸収断面積の大きい[パe及びN
1を多量に添加することは、発電に寄与する熱中性子を
吸収し発電効率を低−ドさせるので好ましくない。現用
ジルカロイと同等な中性子吸収断面積とするためには、
Ni量は0 、3 w t%以丁、Fe量は0 、55
 w t、%以下とするのが好ましい。よって、Fe及
びNiの合金添加量は次式の範囲内とすへきである。
0.55 XNI+ 0.3 XFe≦0.165(製
造性1機械的性質) 熱間及び冷間加工性が低下すると、製造時に割れが発生
する6Niを添加すると、Zrz(Ni・FC)の金属
間化合物が析出する。耐食性向と効果のある5n−Ni
金属間化合物相は、α相温度範囲での熱処理を施しても
粗大化しないが、Z rz(Ni−Fe)金属間化合物
相は粗大化し加工性を低下させる。粗大化防止には、N
i添加欧を0.2wt%以下にするのが好ましく、βク
エンチにより微細化するのが好ましい。機械的性質に関
しても製造性とほぼ同様であり、Niを過剰に添加する
と延性が低下する。Snを3.0%以上合金化すると延
性の低下が著しい。
〔実施例〕
溶解原料に原子炉用ジルコニウムスポンジを用い、真空
アーク溶解により第1表に示す合金組成(電域%)の合
金を溶製した。残部はZrである。
各インゴットは、熱間圧延(700℃)、焼なましく7
00℃・4時間)を施した後、α+β相温第1表 第1表(続き) 度範11rft(900℃)及びβ相温度範D (10
00℃)に5分間保持した後水冷するクエンチ処理を施
した。冷間圧延(加工度:40%)と600 ℃・2時
間の中間焼なましとを交互に3回繰返すことにより厚さ
1mmの板にしたにの板を再結晶温度範囲以上のα相温
度範囲(530,620゜730’C)で2時間の焼な
ましを施し、腐食試験に供した。腐食試験は、圧カニ1
0.3MPa  の水蒸気中で行い、@度及び時間は、
BWR環境でのノジュラコロージョンを再現するに適し
た特開昭58−95247に開示されている条件で行っ
た。すなわち、410℃の水蒸気中に8時間試験片を保
持した後、圧力を一定に保ちつつ、水蒸気温度を510
℃に上昇させ、510℃の高温高圧水蒸気中に16時間
試験片を引き続き保持する方法である。
水素吸収特性については、以下に記す方法により評価し
た。
Zr+2Hz○−+ Z(−〇z+2Hzの反応に伴い
、酸化物(ZrOz)が形成されると同時に水素ガスが
発生する。酸化による1t!増加を測定することにより
、ジルカロイと反応した水のモル数を求めることができ
、それに対応して発生する水素ガスのモル数を求めるこ
とができる6腐食試験後の試験片に含まれる水素量を化
学分析により測定し、吸収水素モル数を計算し、吸収水
素に対する発生水素の比を求めることにより水素吸収率
を求めた。
第1図は、ノジュラコロージョン発生の有無を示し1図
中O印は最終焼なまし温度によらずノジュラ腐食の発生
が表面及び側面に認められず腐食増量が45■/drr
l’以下であったことを示している。X印は、表面ある
いは側面にノジュラコロージョンが発生し腐食増量が5
0■/ d rn’を越えるものであったことを示す。
第1図よりノジュラコロージョンを防止できる合金組成
は、図中の点線で分割された領域の高Ni、高Fe側に
存在することがわかる。点線は0.15Fe+0.25
Ni=0.0375  によって求められる線図である
第2図は腐食増量に及ぼすFe及びNi含有量の影響を
示す線図である。図に示す如く、高温高圧水中での腐食
はFe量及びNi量の増加によって顕著に減少すること
が分る。特に、Niの極微量の添加によって急激に腐食
増量が減少する。
F″e含有量が0.2%付近ではN i O,03%の
添加によって腐食増量が45mH/drr?以下であり
、ノジュラ腐食は生じなかった。
第3図は、水素吸収率に及ぼすFe添加量の影響を示し
たものである。図中Δ印はNi添加量:0.11wt%
の合金の水素吸収率を示し、O印はNi添加+&:o、
05wt%の合金の水素吸収率を示す。図中の点線は、
α+βクエンチあるいはβクエンチを省略した合金につ
いての実験結果を示す。実線は、加工熱処理プロセスに
おいて、α+βクエンチを行った合金の水素吸収率を示
す。
第3図よりα+βクエンチを施すことにより水素吸収率
を11%以下とすることができることがわかる。
第4図は、水素吸収率に及ぼすNi添加量の影響を示す
。FC添加量は0.20〜0.24wt%の範囲にある
。Ni添加+lto、16wt%以下では、水素吸収率
は11%以下と低い値であるが0.2wt%以上になる
と急激に水素吸収率が上昇し40%にも達する。よって
、Ni添加量は、0.15wt%以下とするのが好まし
い。
第5図は、水素吸収率に及ぼす(F e/ N i )
比の影響を示す線図である。図に示す如く、Fθ含有軟
が0.20%未満の○印及びΔ印のものは(F C/ 
N i )比による影響が見られないが、0.20%以
上のFe含有量では(Fe/Ni)比は1.4 以上に
すべきであることが分る。前述の如く、FeとNiとは
水素吸収率に及ぼす効果が全く逆の作用を有するので、
これらの元素における比率が重要な関係を有することを
見い出したFeの含有量が0.2%未満及びNj含有量
が0.2% を越える含有量ではこれらの元素の相関関
係がないが、両者の含有量が互いに逆の場合に両者は相
関関係を有するものである。
N(138の合金は、Fa添加量を0.48wt%まで
高めた合金である。この合金の腐食増量は。
43■/dr&、水素吸収率は12%であった。このこ
とから、耐食性及び水素吸収の観点からは、Ni添加量
0.16wt%以下の範囲であればFei加量を0.2
wt%以上、0.5 w t%前後まで増加させてもよ
いことがわかる。しかし、後述するようにNiとFeと
の合計量が0.64%と多量に含有すると冷間塑性加工
性が急激に低下するので、前述の如く冷間塑性加工によ
って薄肉とする部材では好ましくないことが明らかであ
る。F eとNiとの合計量は0.40以下とすべきで
ある。
Na 34合金のα+βクエンチしたものの透過電子顕
微鏡により析出物のwt察を行った結果、錫とニッケル
との金属間化合物が検出され、α相のジルコニウム結晶
粒内中に均一に分散して析出しているのが確認された。
析出物は5nzNia析出物で、粒径は約10nm程度
の極微細なものであった。しかし、同じ材料でα+βク
エンチしないものにはこの析出物は観察されなかった。
尚、α+βクエンチしたものでも、クエンチ後に熱間塑
性加工を施したものにはSnとNiとの析出物は見られ
なかった。
(実施例2) 本実施例は原子炉用燃料被覆管の製造プロセスを検討し
たものである。第2表に示す5種類の合金組成(重量%
)を有するインゴットをアーク溶解により溶製した。2
回の真空アーク溶解後、1050’Cの温度で鍛造し、
室温まで冷却させた後、1000℃に再加熱して1時間
保持し水中で冷却させる溶体化処理を施した6引き続き
700℃の温度で鍛造し冷却させ再加熱し700℃で1
時間焼なましを行った。表面を研削しCu被覆を施し6
50℃で熱間押出し、その後C11被覆を除去した。こ
の管は素管と呼ばれ、外径63.Snm。
肉浮10.9mの寸法である。この素管を高周波誘導コ
イル中を通過させることにより加熱し、コイル通過直後
の位置(コイル下方)に設けた水噴出ノズルから管表面
に水を噴きつけ急冷させた。
最高加熱温度はα+β相を有する910℃であり860
℃以上の保持時間は約10秒、910℃から500’C
までの平均冷却速度は約1. OO℃/Sであった。高
周波焼入れ処理を施した素管はピルガミルによる圧延及
び中間焼なましを交互に3回繰返すことにより外径12
.3nn、肉/fJ0.86mの燃料液yi管寸法とし
た。中間焼なましはいずれも10−’Torrの真空中
で行ない、温度は600℃及び650℃で順に行ない、
最終焼なまし温度は577°Cとした。冷間圧延加工度
(管断面積減9率)は、それぞれ順次77%、77%、
70%であった。この工程において、第3表のNα5の
合金にはミクロクラックが第2回目の冷間圧延時に発生
したため、その後の加工及び熱処理を中1h した。こ
のことから、Niを0 、2 w t%以上添加すると
冷間加工性が低下し好ましくないことがわかる。いずれ
の被覆管も焼なまししたままで管表面には実質的に酸化
物は形成されず、無色で金属光沢を有していた。
第  2  表 以上の製造プロセスを経た燃料被覆管を引張試験(室温
及び343℃)及び腐食試験に供した。
第4表はその結果を示す。
引張特性はいずれの合金組成の被覆管においてもほぼ同
等であったが、Ni、t: 0.01.wt%では耐食
性が低く N j、を0.03 w t%以上添加する
必要があることがわかる。
高い耐食性を有していたNα2〜NQ 4の被覆管の金
属組織においては、粒径0.01μm前後の5n−Ni
金属間化合物相が、再結晶したα相Zr結晶粒内に微細
に分散していた。
(実施例3) 実施例2に示されるNα4の合金からなる被″/f!管
を用い、更に端栓に同じ合金を用いて、第6図に示す燃
料棒を製作した。燃料棒は被rf管1、ライナ2、上部
端栓3、核燃料ペレット(例U○2)4゜プレナムスプ
リング5、溶接部6、下部端栓7によって主に構成され
る。
端栓はβ相温度領域で鍛造され、焼鈍したものである。
溶接はTIG溶接によって行われた。ライナ管2は純Z
rからなり、100μm以下の肉厚を有する。ライナ管
2は熱間押出し時にビレットに挿入し、圧着され、被覆
管の製造時の冷間塑性加工と焼鈍の繰返しによって所望
の厚さになる。
この燃料棒は第7図に示す核燃料集合体10として組立
てられ、炉心に収納される。核燃料集合体コ−0はチャ
ンネルボックス11、核燃料棒14、吊上げ取手]、2
、上端プレート15、下端プレート(図示せず)によっ
て土に構成される。
〔発明の効果〕
本発明によれば、耐食性が優れ、水素吸収量が少ない燃
料被覆管の製造が得られるので、部材の信頼性が向上し
炉内滞在寿命を大幅に長期化できるので、原子力燃料の
高燃焼度化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ノジュラーコロージョン発生に及ぼすFe、
Ni合金組成の影響、第2図は腐食増数に及ぼすNiの
影響を示す線図、第3図は水素吸収率に及ぼすFe量の
影響を示す線図、第4図は水素吸収率に及ぼすNi量の
影響を示す線図、第5図は水素吸収率に及ぼす(Fe/
Ni)比の影響を示す線図、第6図は本発明合金を適用
した一例を示す燃料棒の断面図及び第7図は核燃料集合
体の部分断面図である。 1・・・被Yl管、2・・・ライナー、3,7・・・端
栓、4・・・核燃料ペレット、6・・・溶接部、10・
・・燃料集合体。 11・・・チャンネルボックス、14・・・核燃料棒、
15・・・上端プレート。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、重量で、錫1〜2%、鉄0.20〜0.35%及び
    ニッケル0.03〜0.16%を含み、残部が実質的に
    ジルコニウムからなるジルコニウム基合金において、(
    鉄/ニッケル)比が1.4〜8であり、α相のジルコニ
    ウム結晶粒内に微細な錫とニッケルとの金属間化合物が
    析出していることを特徴とする高耐食ジルコニウム基合
    金。 2、前記α相のジルコニウム結晶粒内に微細な錫とニッ
    ケルとの金属間化合物及び鉄・ニッケル・ジルコニウム
    金属間化合物が析出している特許請求の範囲第1項に記
    載の高耐食ジルコニウム基合金。 3、前記α相のジルコニウム結晶粒内に粒径0.2μm
    以下の錫とニッケルとの金属間化合物及び粒径0.1〜
    0.5μmの鉄・ニッケル・ジルコニウム金属間化合物
    が析出している特許請求の範囲第1項又は第2項に記載
    の高耐食ジルコニウム基合金。 4、鉄とニッケルとの合計量が0.3〜0.4重量%で
    ある特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の
    高耐食ジルコニウム基合金。 5、圧力10.3MPaで、410℃の水蒸気中8時間
    保持し、更に510℃の水蒸気中16時間保持したとき
    の腐食増量が45mg/dm^2以下であり、非ノジュ
    ラー腐食である特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれ
    かに記載の高耐食ジルコニウム基合金。 6、圧力10.3MPaで、410℃の水蒸気中8時間
    保持し、更に510℃の水蒸気中16時間保持したとき
    の水素吸収率が15%以下である特許請求の範囲第1項
    〜第5項のいずれかに記載の高耐食ジルコニウム基合金
    。 7、重量で、錫1〜2%、鉄0.20〜0.35%、ニ
    ッケル0.03〜0.16%及びクロム0.05〜0.
    15% を含み、残部が実質的にジルコニウムからなる
    ものにおいて、(鉄/ニッケル)比が1.4〜8であり
    、α相ジルコニウム結晶粒内に微細な錫とニッケルとの
    金属間化合物が析出していることを特徴とする高耐食ジ
    ルコニウム基合金。 8、ジルコニウム基合金からなる燃料被覆管内に核燃料
    ペレットが収納され、前記被覆管の両端部にジルコニウ
    ム基合金からなる端栓が溶接によつて接合され、前記被
    覆管内に不活性ガスが封入されているものにおいて、前
    記被覆管は重量で、錫1〜2%、鉄0.20〜0.35
    %及びニッケル0.03〜0.16%を含み、残部が実
    質的にジルコニウムからなり、(鉄/ニッケル)比が1
    .4〜8であり、α相のジルコニウム結晶粒内に微細な
    錫とニッケルとの金属間化合物が析出していることを特
    徴とする高耐食燃料棒。 9、ジルコニウム基合金からなる燃料被覆管内に核燃料
    ペレットが収納され、前記被覆管の両端部にジルコニウ
    ム基合金からなる端栓が溶接によつて接合され、前記被
    覆管内に不活性ガスが封入されているものにおいて、前
    記被覆管は重量で、錫1〜2%、鉄0.2〜0.35%
    、ニッケル0.03〜0.16%及びクロム0.05〜
    0.15%を含み、残部が実質的にジルコニウムからな
    り、(鉄/ニッケル)比が1.4〜8であり、α相のジ
    ルコニウム結晶粒内に粒径0.2μm以下の錫とニッケ
    ルとの金属間化合物及び粒径0.1〜0.5μmの鉄・
    ニッケル・ジルコニウム金属間化合物が析出しているこ
    とを特徴とする高耐食燃料棒。 10、複数の燃料棒、該燃料棒の両端を保持する上部及
    び下部タイプレート、該上部及び下部タイプレート間に
    設けられた前記燃料棒を所定の間隔で配列するスペーサ
    、前記燃料棒、上部タイプレート、下部タイプレート及
    びスペーサを収納する角筒からなるチャンネルボックス
    及び前記上部タイプレートに保持され前記燃料棒の全体
    を一体に搬送するためのハンドルを備えた原子炉用燃料
    集合体において、前記燃料棒はジルコニウム基合金から
    なる燃料被覆管内に核燃料ペレットが収納され、前記被
    覆管は重量で、錫1〜2%、鉄0.2〜0.35%及び
    ニッケル0.03〜0.16%を含み、残部が実質的に
    ジルコニウムからなり、(鉄/ニッケル)比が1.4〜
    8であり、α相のジルコニウム結晶粒内に微細な錫とニ
    ッケルとの金属間化合物が析出していることを特徴とす
    る原子炉用燃料集合体。 11、複数の燃料棒、該燃料棒の両端を保持する上部及
    び下部タイプレート、該上部及び下部タイプレート間に
    設けられた前記燃料棒を所定の間隔で配列するスペーサ
    、前記燃料棒、上部タイプレート、下部タイプレート及
    びスペーサを収納する角筒からなるチャンネルボックス
    及び前記上部タイプレートに保持され前記燃料棒の全体
    を一体に搬送するためのハンドルを備えた原子炉用燃料
    集合体において、前記燃料棒はジルコニウム基合金から
    なる燃料被覆管内に核燃料ペレットが収納され、前記被
    覆管は重量で、錫1〜2%、鉄0.2〜0.35%、ニ
    ッケル0.03〜0.15%及びクロム0.05〜0.
    16%を含み、残部が実質的にジルコニウムからなり、
    (鉄/ニッケル)比が1.4〜8であり、α相のジルコ
    ニウム結晶粒内に粒径0.2μm以下の錫とニッケルと
    の金属間化合物及び粒径0.1〜0.5μmの鉄・ニッ
    ケル・ジルコニウム金属間化合物が析出していることを
    特徴とする原子炉用燃料集合体。 12、重量で、錫1〜2%、鉄0.2〜0.35%及び
    ニッケル0.03〜0.16%を含み、残部が実質的に
    ジルコニウムからなり、(鉄/ニッケル)比が1.4〜
    8であるジルコニウム基合金を最終熱間塑性加工後、α
    相とβ相とが共存する温度で短時間保持し次いで急冷す
    る処理を施し、次いで冷間塑性加工と焼なまし処理とを
    交互に繰返し、α相のジルコニウム結晶粒内に微細な錫
    とニッケルとの金属間化合物を形成することを特徴とす
    る低い水素吸収率を有する高耐食ジルコニウム基合金の
    製造法。 13、前記ジルコニウム基合金を最終熱間塑性加工後、
    最初の冷間塑性加工前にα相とβ相とが共存する温度で
    短時間保持し次いで急冷する処理を施し、次いで冷間塑
    性加工と焼なまし処理とを交互に繰返し、α相のジルコ
    ニウム結晶粒内に粒径0.2μm以下の錫とニッケルと
    の金属間化合物及び粒径0.1〜0.5μmの鉄・ニッ
    ケル・ジルコニウム金属間化合物を形成する特許請求の
    範囲第12項に記載の低水素吸収率を有する高耐食ジル
    コニウム基合金の製造法。 14、前記焼なまし処理を真空中で行ない、前記合金表
    面に実質的に酸化物層を形成せず、無色を有する特許請
    求の範囲第12項又は第13項の高耐食ジルコニウム基
    合金の製造法。 15、重量で、錫1〜2%、鉄0.2〜0.35%、ク
    ロム0.05〜0.15%及びニッケル0.03〜0.
    16%を含み、残部が実質的にジルコニウムからなり、
    (鉄/ニッケル)比が1.4〜8であるジルコニウム基
    合金を最終熱間塑性加工後、最初の冷間塑性加工前にα
    相とβ相とが共存する温度で短時間保持し次いで急冷す
    る処理を施し、次いで冷間塑性加工と焼なまし処理とを
    交互に繰返し、α相のジルコニウム結晶粒内に粒径0.
    2μm以下の錫とニッケルとの金属間化合物及び粒径0
    .1〜0.5μmの鉄・ニッケル・ジルコニウム金属間
    化合物を形成することを特徴とする低水素吸収率を有す
    る高耐食ジルコニウム基合金の製造法。 16、ジルコニウム基合金からなる燃料被覆管内に核燃
    料ペレットが収納され、前記被覆管の両端部にジルコニ
    ウム基合金からなる端栓が溶接によつて接合され、前記
    被覆管内に不活性ガスが封入されているものの製法にお
    いて、前記被覆管は重量で、錫1〜2%、鉄0.2〜0
    .35%、ニッケル0.03〜0.16%及びクロム0
    .05〜0.15%を含み、残部が実質的にジルコニウ
    ムからなり、(鉄/ニッケル)比が1.4〜8であるジ
    ルコニウム基合金を最終熱間塑性加工後、最初の冷間塑
    性加工前にα相とβ相とが共存する温度で短時間保持し
    次いで急冷する処理を施し、次いで冷間塑性加工と真空
    中での焼なまし処理とを交互に繰返し、α相のジルコニ
    ウム結晶粒内に微細な錫とニッケルとの金属間化合物を
    形成し、前記焼なましのままで前記被覆管表面に実質的
    に酸化物層を形成せず、無色を有することを特徴とする
    低い水素吸収率の高耐食燃料棒の製造法。
JP61281795A 1985-12-09 1986-11-28 高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金及びその製造法 Expired - Lifetime JPH0625389B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27492785 1985-12-09
JP60-274927 1985-12-09

Related Child Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5254261A Division JP2600057B2 (ja) 1985-12-09 1993-10-12 高耐食原子燃料用被覆管、スペーサ及びチャンネルボックスとその燃料集合体並びにその製造法
JP7103378A Division JP2770777B2 (ja) 1985-12-09 1995-04-27 高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金及びその製造法
JP9175505A Division JP2790138B2 (ja) 1985-12-09 1997-07-01 高耐食原子燃料用被覆管,スペーサ及びチャンネルボックスとその燃料集合体並びにその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62228442A true JPS62228442A (ja) 1987-10-07
JPH0625389B2 JPH0625389B2 (ja) 1994-04-06

Family

ID=17548481

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61281795A Expired - Lifetime JPH0625389B2 (ja) 1985-12-09 1986-11-28 高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金及びその製造法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US4810461A (ja)
EP (1) EP0227989B2 (ja)
JP (1) JPH0625389B2 (ja)
DE (1) DE3678809D1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5297177A (en) * 1991-09-20 1994-03-22 Hitachi, Ltd. Fuel assembly, components thereof and method of manufacture
US6690759B1 (en) 2001-04-06 2004-02-10 Global Nuclear Fuel - Japan Co., Ltd. Zirconium-base alloy and nuclear reactor component comprising the same
EP1634974A1 (en) 2004-09-08 2006-03-15 Global Nuclear Fuel-Americas, LLC Process of manufacturing nuclear reactor components in zirconium alloy
JP2013127404A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Nuclear Fuel Ind Ltd 原子炉燃料集合体用ジルコニウム基合金及び原子炉燃料集合体

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4963323A (en) * 1986-07-29 1990-10-16 Mitsubishi Kinzoku Kabushiki Kaisha Highly corrosion-resistant zirconium alloy for use as nuclear reactor fuel cladding material
ES2034312T3 (es) * 1987-06-23 1993-04-01 Framatome Procedimiento de fabricacion de un tubo de aleacion de circonio para reactor nuclear y aplicaciones.
JP2580273B2 (ja) * 1988-08-02 1997-02-12 株式会社日立製作所 原子炉用燃料集合体およびその製造方法並びにその部材
US5026516A (en) * 1989-05-25 1991-06-25 General Electric Company Corrosion resistant cladding for nuclear fuel rods
US5024809A (en) * 1989-05-25 1991-06-18 General Electric Company Corrosion resistant composite claddings for nuclear fuel rods
US5073336A (en) * 1989-05-25 1991-12-17 General Electric Company Corrosion resistant zirconium alloys containing copper, nickel and iron
US4986957A (en) * 1989-05-25 1991-01-22 General Electric Company Corrosion resistant zirconium alloys containing copper, nickel and iron
US5278881A (en) * 1989-07-20 1994-01-11 Hitachi, Ltd. Fe-Cr-Mn Alloy
US5076488A (en) * 1989-09-19 1991-12-31 Teledyne Industries, Inc. Silicon grain refinement of zirconium
US5211774A (en) * 1991-09-18 1993-05-18 Combustion Engineering, Inc. Zirconium alloy with superior ductility
SE9103052D0 (sv) * 1991-10-21 1991-10-21 Asea Atom Ab Zirkoniumbaserad legering foer komponenter i kaernreaktorer
DE9206038U1 (de) * 1992-02-28 1992-07-16 Siemens AG, 80333 München Werkstoff und Strukturteil aus modifiziertem Zirkaloy
FR2693476B1 (fr) * 1992-07-09 1994-09-02 Cezus Co Europ Zirconium Produit extérieurement en alliage de Zr, son procédé de fabrication et son utilisation.
US5517540A (en) * 1993-07-14 1996-05-14 General Electric Company Two-step process for bonding the elements of a three-layer cladding tube
US5341407A (en) * 1993-07-14 1994-08-23 General Electric Company Inner liners for fuel cladding having zirconium barriers layers
JP3094778B2 (ja) * 1994-03-18 2000-10-03 株式会社日立製作所 軽水炉用燃料集合体とそれに用いられる部品及び合金並びに製造法
US5436947A (en) * 1994-03-21 1995-07-25 General Electric Company Zirconium alloy fuel cladding
US5699396A (en) * 1994-11-21 1997-12-16 General Electric Company Corrosion resistant zirconium alloy for extended-life fuel cladding
US20020106048A1 (en) * 2001-02-02 2002-08-08 General Electric Company Creep resistant zirconium alloy and nuclear fuel cladding incorporating said alloy
SE524428C3 (sv) * 2002-12-20 2004-09-08 Westinghouse Atom Ab Kärnbränslestav samt förfarande för tillverkning av en kärnbränslestav
US7194980B2 (en) * 2003-07-09 2007-03-27 John Stuart Greeson Automated carrier-based pest control system
US8043448B2 (en) * 2004-09-08 2011-10-25 Global Nuclear Fuel-Americas, Llc Non-heat treated zirconium alloy fuel cladding and a method of manufacturing the same
US20060203952A1 (en) * 2005-03-14 2006-09-14 General Electric Company Methods of reducing hydrogen absorption in zirconium alloys of nuclear fuel assemblies
SE530673C2 (sv) * 2006-08-24 2008-08-05 Westinghouse Electric Sweden Vattenreaktorbränslekapslingsrör
US20100014624A1 (en) 2008-07-17 2010-01-21 Global Nuclear Fuel - Americas, Llc Nuclear reactor components including material layers to reduce enhanced corrosion on zirconium alloys used in fuel assemblies and methods thereof
JP6249786B2 (ja) * 2014-01-17 2017-12-20 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 高耐食性ジルコニウム合金材料並びにそれを用いた燃料被覆管、スペーサ、ウォーターロッド及びチャンネルボックス
CN115747570A (zh) * 2022-10-31 2023-03-07 上海大学 一种小型压水堆用锆合金包壳材料及其制备方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5825467A (ja) * 1981-07-07 1983-02-15 アクチ−ボラゲツト・アセア−アトム ジリコニウム基合金のクラツド管の製造方法
JPS58224139A (ja) * 1982-06-21 1983-12-26 Hitachi Ltd 高耐食性ジルコニウム合金
JPS6043450A (ja) * 1983-08-16 1985-03-08 Hitachi Ltd ジルコニウム基合金基体
JPS6067648A (ja) * 1983-09-22 1985-04-18 Hitachi Ltd 原子力燃料被覆管の製造方法
JPS6082636A (ja) * 1983-10-12 1985-05-10 Hitachi Ltd 高耐食性ジルコニウム基合金とその製造法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2772964A (en) * 1954-03-15 1956-12-04 Westinghouse Electric Corp Zirconium alloys
US4003788A (en) * 1970-12-08 1977-01-18 Westinghouse Electric Corporation Nuclear fuel elements sealed by electric welding

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5825467A (ja) * 1981-07-07 1983-02-15 アクチ−ボラゲツト・アセア−アトム ジリコニウム基合金のクラツド管の製造方法
JPS58224139A (ja) * 1982-06-21 1983-12-26 Hitachi Ltd 高耐食性ジルコニウム合金
JPS6043450A (ja) * 1983-08-16 1985-03-08 Hitachi Ltd ジルコニウム基合金基体
JPS6067648A (ja) * 1983-09-22 1985-04-18 Hitachi Ltd 原子力燃料被覆管の製造方法
JPS6082636A (ja) * 1983-10-12 1985-05-10 Hitachi Ltd 高耐食性ジルコニウム基合金とその製造法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5297177A (en) * 1991-09-20 1994-03-22 Hitachi, Ltd. Fuel assembly, components thereof and method of manufacture
US6690759B1 (en) 2001-04-06 2004-02-10 Global Nuclear Fuel - Japan Co., Ltd. Zirconium-base alloy and nuclear reactor component comprising the same
EP1634974A1 (en) 2004-09-08 2006-03-15 Global Nuclear Fuel-Americas, LLC Process of manufacturing nuclear reactor components in zirconium alloy
JP2013127404A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Nuclear Fuel Ind Ltd 原子炉燃料集合体用ジルコニウム基合金及び原子炉燃料集合体

Also Published As

Publication number Publication date
EP0227989A1 (en) 1987-07-08
JPH0625389B2 (ja) 1994-04-06
US4810461A (en) 1989-03-07
DE3678809D1 (de) 1991-05-23
EP0227989B2 (en) 1994-11-30
EP0227989B1 (en) 1991-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS62228442A (ja) 高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金及びその製造法
EP1111623B1 (en) Zirconium niobium tin alloys for nuclear fuel rods and structural parts for high burnup
US20100128834A1 (en) Zirconium alloys with improved corrosion resistance and method for fabricating zirconium alloys with improved corrosion resistance
CN101240389B (zh) 具有优异耐腐蚀性的高含铁量的锆合金组合物及其制备方法
KR101929608B1 (ko) 최종 열처리로 인해 개선된 부식/크리프 저항을 갖는 지르코늄계 합금 제품 및 그 제조방법
US10221475B2 (en) Zirconium alloys with improved corrosion/creep resistance
JPH01119650A (ja) 原子炉燃料集合体用チヤンネルボツクスの製造方法
CN105296803B (zh) 一种核反应堆燃料包壳用锆铌合金及其制备方法
US9725791B2 (en) Zirconium alloys with improved corrosion/creep resistance due to final heat treatments
JP2600057B2 (ja) 高耐食原子燃料用被覆管、スペーサ及びチャンネルボックスとその燃料集合体並びにその製造法
JP2770777B2 (ja) 高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金及びその製造法
JPS63307237A (ja) 高耐食ジルコニウム基合金
KR20000026542A (ko) 내부식성과 기계적 특성이 우수한 지르코늄 합금 조성물
JPH1073690A (ja) 高耐食原子燃料用被覆管,スペーサ及びチャンネルボックスとその燃料集合体並びにその製造法
JP3389018B2 (ja) 耐水素吸収性のすぐれたジルコニウム合金
JPS6126738A (ja) ジルコニウム基合金
JPS62182258A (ja) 高延性高耐食ジルコニウム基合金部材の製造法及びその部材
JPH02263943A (ja) 耐食性ジルコニウム合金及び核燃料複合被覆管
JPS6239222B2 (ja)
JPH04160138A (ja) 高耐食性ジルコニウム合金の製造方法
JPS6196048A (ja) ジルコニウム基合金及び燃料集合体
JPS6240349A (ja) ジルコニウム基合金部材の製造方法
JPS60255945A (ja) ジルコニウム基合金
JP2001220632A (ja) 耐食性に優れた水素吸収の少ないジルコニウム合金とその製造方法
JPS6227535A (ja) ジルコニウム基合金

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term