JPS6214320Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は戸袋を建造物側へ取付ける取付けブラ
ケツトを、雨戸案内部材の取付け部材とに兼用さ
せる戸袋取付装置の構成に関する。

従来、建造物側へ戸袋を取付ける場合、所定に
組立てた戸袋に於ける戸尻縦板へＬ形の取付けブ
ラケツトを取付け、更に戸袋の戸先側をサツシへ
取付けながら、上記Ｌ形の取付けブラケツトを建
造物へ一体に釘着させて戸袋を取付け、又、戸袋
内の戸尻側に設ける雨戸案内部材は、戸袋に於け
る上皿板と下皿板とへ夫々別に螺子止めさせたも
のであるから、特に鏡板のない枠体状の戸袋が普
及している昨今、取付け後に於いては、戸尻縦板
と上記取付けブラケツトとの取付け部が外部に露
出して体裁を著しく低下させると共に、取付けブ
ラケツトとは別に雨戸案内部材を止着させる為、
その取付け作業の能率は悪く、又、雨戸案内部材
は上皿板と下皿板とへ取付けられ、戸袋内の上端
部と下端部のみに設けられるから、雨戸の案内が
不確実となつて、戸袋内の屋外側への雨戸の収納
を円滑・軽快に行うことは出来ない欠点があつ
た。

本考案は、戸袋に於ける戸尻縦板へ雨戸案内部
材と共に取付けブラケツトを取付けて、外装させ
た雨戸案内部材により取付けブラケツトを覆い、
且、この取付けブラケツトを建物側へ固着して、
上記した従来の欠点を解消することを目的とした
戸袋取付装置に関するもので、その一実施例を図
面に付き説明すれば下記の通りである。

図中Ａは金属製の戸袋で、断面門形と断面逆門
形の上皿板１と下皿板２とを間隔を隔てて配列
し、その長手方向の一端部に断面コの字形の戸尻
縦板３を取付けて、正面形状コの字に組立てられ
る。４は組立てた戸袋Ａを建物５側へ取付ける取
付けブラケツトで、建物５に於ける柱６へ釘７着
される止着片８と、上記戸尻縦板３の戸当り側に
当接する取付け片９との平面Ｌ形をなし、且、取
付け片９には、補強用のリブの作用をする打出し
部イを形出してある。１０は上記戸尻縦板３の取
付けブラケツト４の取付け位置へ外装させて、該
取付けブラケツト４を覆う雨戸案内部材で、略鉤
形に形出して、戸袋Ａ内へ収納される雨戸１１を
屋外側へ案内する傾斜縁１２と、戸尻縦板３の戸
当り面１３へ対応する側に、取付けブラケツト４
の取付け片９を摺動自在に差し込み可能とする蟻
溝１４を設けてある。尚、この雨戸案内部材１０
に於ける傾斜縁１２の先端は、図面第２図に示す
様に、上皿板１又は下皿板２の屋内側に形出した
垂下片（図示せず）又は立上り片１５より屋内側
に位置する様取付けられ、雨戸１１の収納に際
し、上記先端への雨戸１１の激突を回避して、そ
の先端部の破損を防止する。１６，１６は取付け
ブラケツト４及び雨戸案内部材１０を戸尻縦板３
へ固着する螺子で、戸尻縦板３の戸当り面１３に
穿設した長孔１７，１７を貫通し、更に取付けブ
ラケツト４にあけた透孔１８，１８を差し通し
て、雨戸案内部材１０の雌螺子部１９，１９へ螺
着させる。２０は戸尻縦板３の屋内側に形出した
折返し片２１に形成した雨戸案内部材１０の嵌込
み用の切欠き部、２２は戸袋Ａの戸先側に連設し
た雨戸レール部で、雨戸１１を摺動自在に嵌込
む。２３は建物５の開口部へ嵌着させたサツシ
で、内部に内外一対の引違戸２４，２５を開け建
て自在に建込む。２６はサツシ２３に於ける竪枠
材２７へ戸袋Ａの戸先側を固着する止着駒であ
る。

尚、本考案に関する取付けブラケツト４は、雨
戸案内部材１０の蟻溝１４へ進退自在に挿嵌させ
て、建物５に於ける外装材２８の厚さに応じて屋
外・屋内方向の取付け位置を所望に調整自在とす
る場合があり、又、図面第５図に示す様に、取付
けブラケツト４と雨戸案内部材１０とを一組みと
して一つの構成体Ｂとし、施工現場に於いてその
まま使用する場合もある。

本考案に関する戸袋取付装置の一実施例は上記
の様に構成されているから、実施例に基づいて戸
袋Ａを取付ける場合は、予め雨戸案内部材１０の
蟻溝１４へ取付けブラケツト４を嵌めておき、更
に戸尻縦板３の所定位置へ取付けブラケツト４を
嵌めた雨戸案内部材１０を対応させて、之れを戸
当り面１３へ一体に螺子１６，１６止めしてか
ら、戸尻縦板３の上下両端に上皿板１と下皿板２
とを取付けて、正面形状コの字形の戸袋Ａを組立
てた後、この戸袋Ａを建物５の壁部外側へ対応さ
せて、戸尻縦板３に設けた取付けブラケツト４の
止着片８を柱６へ一体に釘７着し、更に戸袋Ａの
戸先側を、予め建物５に取付けたサツシ２３へ取
付けて、戸尻縦板３の戸当り面１３側に位置する
取付けブラケツト４の取付け片９を雨戸案内部材
１０により覆つた状態で戸袋Ａを附設するもので
ある。

又、取付けブラケツト４を進退させて、屋外・
屋内方向の取付け位置を調整自在としたものの場
合は、附設する戸袋Ａと外装材２８との間の寸法
に見合い、予め取付けブラケツト４を進退させて
位置調整してから、螺子１６，１６により取付け
ブラケツト４を雨戸案内部材１０へ止めて、上記
と同様に組立てた戸袋Ａを取付けるものである。

上記の様に本考案に関する戸袋取付装置は、上
皿板・下皿板・戸尻縦板からなる戸袋を取付けブ
ラケツトにて建物側へ固着する戸袋の取付け装置
に於いて、戸尻縦板の戸当り側に戸袋を支持する
取付けブラケツトを取付けると共に、上記戸尻縦
板の取付けブラケツトの取付け位置に、戸袋の戸
尻側に配置される雨戸案内部材を外装させて、取
付けブラケツトを雨戸案内部材により覆つた状態
で取付けブラケツトを建物側へ固着させるもので
あるから、取付けブラケツトの戸尻縦板への取付
けと同時に雨戸案内部材も固着させるもので、戸
袋の附設作業は極めて能率良く行なわれると共
に、取付けブラケツトに於ける戸尻縦板側への取
付け部は之れに外装した雨戸案内部材により覆わ
れて隠蔽されるから、例へ鏡板のない戸袋に於い
ても、体裁を低下させることはなく、又、雨戸案
内部材は、取付けブラケツトと共に止着されるの
で、戸袋内の上端部とか下端部のみに限定されて
取付けられることはなく、戸尻縦板の上下方向の
何れの位置でも装着可能である為、雨戸の案内に
最適な位置にて附設出来る特有の効果も有するも
のである。

尚、本考案に於いて取付けブラケツトを進退さ
せて、屋外・屋内方向の取付け位置を調整自在と
した場合は、戸袋と建物との間に於ける外装材の
塗装厚さとか、戸袋の張出し寸法等の変更を容易
に行なうことが出来る実施上の効果があり、又、
取付けブラケツトと雨戸案内部材とを一組として
一つの構成体とした場合は、取付けブラケツト及
び雨戸案内部材の部品管理並びに施工現場に於け
る附設作業の簡便化を計ることの出来る実施上の
効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に関する戸袋取付装置の一実施例
を示すもので、第１図は取付け状態を示す正面
図、第２図は仝上一部切欠拡大横断平面図、第３
図は取付け状態の要部を示す縦断正面図、第４図
は仝上斜視図、第５図は取付けブラケツトと雨戸
案内部材とを組合わせて一つの構成体とした状態
の斜視図である。 尚、図中Ａは戸袋、１は上皿板、２は下皿板、
３は戸尻縦板、４は取付けブラケツト、５は建
物、１０は雨戸案内部材、１３は戸当り面であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 上皿板、下皿板、戸尻縦板から構成される戸
   袋を取付けブラケツトにて建物側へ固着する下
   記要件からなることを特徴とした戸袋取付装
   置。 (イ) 戸尻縦板の戸当り側に、戸袋を支持する取
   付けブラケツトを取付けること。 (ロ) 上記戸尻縦板の取付けブラケツトの取付位
   置に、戸袋の戸尻側に配置される雨戸案内部
   材を外装させて取付けブラケツトを覆うこ
   と。 (ハ) 取付けブラケツトを建物側へ固着するこ
   と。 (2) 取付けブラケツトを進退させて、屋外・屋内
   の取付け位置を調整自在とした実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の戸袋取付装置。 (3) 取付けブラケツトと雨戸案内部材とを一組と
   して一つの構成体とした実用新案登録請求の範
   囲第１項又は第２項記載の戸袋取付装置。