JPS6142011B2 - - Google Patents

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JPS6142011B2
JPS6142011B2 JP4087479A JP4087479A JPS6142011B2 JP S6142011 B2 JPS6142011 B2 JP S6142011B2 JP 4087479 A JP4087479 A JP 4087479A JP 4087479 A JP4087479 A JP 4087479A JP S6142011 B2 JPS6142011 B2 JP S6142011B2
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JP
Japan
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yarn
elongation
constituting
filament
sheath
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Masayuki Tani
Yoshuki Sasaki
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はスパンライクな外観、風合を有する2
層構造糸及び、その製造法に関するものである。
一般に、伸度の異なる2種以上の糸条を合糸し
て、供給ローラに供給し、仮撚スピンドルで施撚
すると、伸度の小なる糸条は伸びにくい為、糸条
の芯部を構成し、伸度の大なる糸条は伸びやすい
為、糸条の外層部をとりまくように撚糸される。
この撚糸状態を熱固定してから、解撚すると伸度
の小なる糸条が芯となり、伸度の大なる糸条がそ
のまわりを交互撚糸状にとりまいた2層構造捲縮
糸が得られる。
所で、このような加工糸構造の目的は、通常の
仮撚捲縮糸による織編物の欠点を改良することに
ある。即ち通常の仮撚糸にする織編物は、その風
合はプラスチツク的で、冷たく、スパン糸のよう
な暖かさのある感触に欠け、また、その外観は、
染着性、太さ等が均一で、人工的であり、スパン
糸のような天然調のみかけに欠ける。これらの欠
点を排除するため本発明者等は先に前述の2層構
造糸を提案しその結果、風合に関しては、従来加
工糸の欠点を改良して暖かみのあるスパンライク
な織編物が得られることを確認している。しかし
ながら、外観に関しては、糸の染着性、太さ等が
均一である為、未だ従来加工糸のもつ人工的なみ
かけから脱け出るに至つていないことが判つた。
それ故、本発明の目的は、スパンライクな風合
を有し、かつ自然な霜降調ないしはカスリ調の染
色外観を有する織編物を製造するに適したスパン
ライク様2層構造糸を提供することにある。
本発明者等は、上記の目的を達成せんとして
種々検討を行つた。即ち、加工糸に染着性の変化
を導入する為、先ず第1には一般的に考えられる
仮撚主要条件即ち加工速度、加工温度、加工張
力、仮撚数をできるだけ微少な時間で変動させる
方式について検討を行つた。しかしながら、その
結果得られた加工糸の染着変化の様子は長周期的
な染着濃淡変化で、その織物外観は霜降調或はカ
スリ調というものではなく、いわゆる虎段斑のよ
うなものしか得られなかつた。そこで、他の方法
について種々検討する過程で、仮撚施撚により、
外層部を構成する糸条の施撚時の伸び率を変化さ
せる方式をとれば、いわゆる虎段が発生すること
なくその伸び率に対応した染着濃淡変化を付与で
きることを究明し、その具体的な手段として間歇
的な交絡処理を利用することに成功し、本発明に
到達したのである。
かくして本発明によれば、 a 芯部を構成するフイラメント糸の周りに、鞘
部を構成するフイラメント糸が交互撚糸状に捲
付き、且つ芯部と鞘部の境界部において両フイ
ラメント糸の一部が互いに混合、交錯して、交
絡部を形成してなる濃染性抱合構造部、および b 芯部を構造する糸条と鞘部を構成する糸条の
間に実質的に交絡が存在せず、且つ鞘部を構成
する糸条が、該抱合構造部に比べ断面方向には
み出してなる淡染性非抱合構造部 とから成ることを特徴とするスパンライク様2層
構造糸、および (2) 少くとも1.2倍以上の延伸倍率での延伸が可
能で、かつ伸度差が少くとも80%以上ある2種
以上のフイラメント糸を交絡処理に附し、その
際交絡処理の条件を間歇的に変動させて互いに
混繊、交絡した部分と実質的に交絡を有しない
部分とを形成した状態で、1.2倍以上の延伸倍
率で同時延伸仮撚捲縮加工を施すことを特徴と
するスパンライク様2層構造糸の製造法。
が提供される。
以下、本発明を詳細に説明すると、本発明は、
伸度の異なる2種以上の糸条を合糸して仮撚施撚
すると伸度の小なる糸条は伸びにくい為、糸条の
芯部を構成し、伸度の大なる糸条は伸びやすい
為、撚回力により捩り伸ばされて鞘部となつて外
層部をとりまくように伸長撚糸されるので、何ら
かの方法でその伸度の高い糸条が変化する伸長撚
糸度で芯糸をとりまくように施撚すればその伸度
に応じて染着率を変化させ得るという発想に基づ
いている。そこで具体的に採用した伸長撚糸度を
変化させる方法としては、伸度の小なる糸条と大
なる糸条を交絡処理に附し、その際交絡処理の条
件を間歇的に変動させて互いに混繊、交絡した部
分と実質的に交絡を有しない部分とを形成し、そ
の糸条束を仮撚捲縮加工する方法である。この場
合混繊、交絡した部分は伸度の大なる糸条の変形
自由度が小さい為に、伸長捩り変形度が少なく、
一方交絡を有しない部分は、伸度の大なる糸条の
変形自由度が大きい為に伸長捩り変形度が多くな
り、その結果得られた加工糸を染色すると外層糸
の伸長捩り変形の少ない部分は濃染し、変形の多
い部分は淡染し、それが織編物に霜降調ないしは
カスリ調となつて現出しスパン、天然調の外観が
得られる。
そこで、この得られる加工糸の濃染、淡染をど
のように織編物外観として生かすかという点につ
いて種々検討した結果、むしろ染着パターンの効
果だけでなく、交絡処理の効果として、糸の形態
安定性が非常に向上し、製織上のトラブルが極端
に減少することが判つた。即ち従来の単なる伸度
差利用交互撚巻付糸では、その芯部糸条と外層部
糸条との間に抱合性がない為に、撚糸・製織工程
で糸条がしごきを受けるとネツプが発生し、断糸
を起こすという問題があつたが、交絡処理部を多
くする程このようなトラブルが減少することが判
つた。
従つて、当初は染着の異なる部分を発生させる
為に部分的に交絡を付与することを考えたが、む
しろ、交絡を付与する部分を基本的な糸構造部と
し、交絡を付与しない部分を染着差効果を与える
効果構造部とした方がよいとの結果を得た。
しかしながら、交絡処理部を基本構造としたこ
とから風合面での好ましからざる影響を及ぼすこ
とになつた。即ち、供給する2種の原糸に交絡を
与えることは、それらの糸条を混繊一体化してし
まうことになり、単純に伸度の差をもつ原糸を供
給しても、芯部と鞘部(外層部)を構成する2層
構造糸を得ることはできない。従来行なわれてい
た合糸、仮撚では、お互いの伸張変形を阻害する
力が働かなかつた為、伸度差が50%もあれば巻付
2層構造になつたが、本発明の如く、2糸条の間
に交絡を与えた場合にはただ単に伸度差のある原
糸を一緒に施撚しても、交絡による変形阻害によ
り2層構造を形成することはできないものであ
る。
この問題を解決する為に、仮撚加撚部の変形挙
動について、種々検討した結果、その使用する原
糸の伸度が大きく寄与していることが判明した。
以下供給する原糸特性と仮撚加撚部における糸条
変形過程の関係について説明する。
伸度差のある2種以上の原糸を交絡処理してか
ら、仮撚具により加撚して、巻付2層撚糸構造を
得る為には、伸度の低い方の糸が延伸仮撚できる
ことが必要であると同時に、更に組み合わせる糸
条の伸度差が80%以上あることが必要である。交
絡処理した糸条は伸度差をもつ2糸条が混繊一体
化している為、そのまま加撚しても2層構造には
なりにくい。ところが、伸度の少ない方の糸条に
延伸仮撚できる糸条を供給することにより、この
問題を解決できる。即ち延伸と同時に仮撚加撚す
ることにより、交絡処理で混繊一体化した伸度差
をもつ糸が両糸の仮撚加工張力に対する伸長特性
の差異によつて、大まかにみると、張力の高いフ
イラメント群と、張力の低いフイラメント群とに
再度分離しつつも両群の繊維の一部が長さ方向に
部分的に交絡した糸条となり、それが仮撚装置に
より撚糸される。この点から伸度の低い方のフイ
ラメント糸は少くとも1.2倍以上で延伸仮撚でき
ることが必須の条件であるが、その延伸倍率が
1.4倍以上とれるとき、最も好ましい結果が得ら
れる。更にこの時、巻付2層撚糸構造を得る為に
は、2糸条の伸度差の大きさが関係しており、従
来の常識以上に大きい伸度差が必要である。即
ち、交絡のない場合には、両糸条の伸度差は50%
程度もあれば十分2層構造となるが、交絡処理し
た場合には、80%以上の伸度差が必要でもあり、
就中150%以上の伸度差があれば一層好ましい結
果が得られる。
このように、2糸条間に大きな伸度差を与えて
おくことにより、延伸による混繊糸の2層への分
離の顕在化と相俟つて、切めて加撚領域で2層撚
糸構造が得られ、その結果、その加撚糸の解撚に
よつて交互撚巻付2層構造糸が得られるのであ
る。そして勿論、染着差効果を出す為の非交絡部
も所期の効果を発揮し得るのである。
また、交絡を有する抱合構造部を得る為に、原
糸に付与する交絡は、40個/m以上(高々90ケ/
m)が好ましく、個々の交絡部の長さは長い方が
好ましい。一方淡染し得る非抱合構造部を得る為
に、原糸に付与する実質的に非交絡の長さは、霜
降調狙いでは1.5〜2cm程度、カスリ調狙いでは
3〜5cm程度が適当である。またその非交絡部の
数は目的とする織編物外観によつて適宜選択すれ
ばよいが一般には3〜15ケ/m程度が適当であ
る。原糸に付与した交絡数の測定および非交絡部
の長さ測定は次のようにして行なう。即ち、交絡
処理した原糸を容器にはつた水に浮かべたとき、
交絡のない部分は数倍以上の太さに開繊し、交絡
点は開繊しないという性質を利用して、交絡点の
数及び非交絡部の長さ、数を目で読みとる。
本発明の実施態様を第1図により説明する。互
いに伸度の異なる2糸条1,1′はガイド2で合
糸されてから張力調整装置3、フイードローラー
4を経て、混繊・交絡用の空気噴射ノズル5に供
給され、ここで40個/M以上の交絡点及び適当数
の2〜5cm程度の非交絡部を有する交絡糸とされ
る。ここで非交絡部を作るには、空気噴射ノズル
の圧空圧或は糸条処理張力を変動させるとか、噴
射斑を有するノズルを選択して使うとかの方法に
よればよい。次いで、この交絡糸は第1デリベリ
ローラ6により、延伸仮撚ゾーンに供給され、ヒ
ーター7、仮撚具8を経て、第2デリベリローラ
9により引取られた後チーズ11として巻取られ
る。
本発明における2種以上のフイラメント糸の組
合せとしては、伸度の少ない方の糸条に少なくと
も1.2倍以上に延伸仮撚できる糸条を用い、かつ
伸度の大きい糸条が該糸よりも更に80%以上伸長
できる糸条を用いる。最も好ましくは、伸度の少
ない方の糸が100%以上の伸度をもち1.4倍以上の
延伸倍率が採用できる部分配向フイラメント糸
で、かつ伸度の大きい糸条が250%を越える未延
伸糸との組合せを用いる。
更に、本発明において「フイラメント糸」とは
熱可塑性合成繊維フイラメント糸を意味し、特に
ポリエチレンテレフタレートを主たる対象とする
が、15モル%以下の割合で第3成分を共重合した
ものでもさしつかえない。また該ポリエステルに
は艶消剤、着色剤、難燃剤等の添加剤を含んでも
さしつかえない。
また、未延伸糸及び部分配向糸のフイラメント
断面形状、艶消剤の含有量、着色剤含有の有無等
を同じにしてもよいが、これらのうち少なくとも
何れかを異ならせてもよい。
未延伸糸及び部分配向糸のデニールは用途に応
じて選定すべきであるが、一般にトータルデニー
ルにおいて捲付糸:芯糸の比で2:1〜1:2と
するのがよく、前者は75〜350de、後者は50〜
250deとするのが好ましい。また単繊維デニール
は加工時の延伸倍率を考慮して、加工後、単繊維
デニールが捲付糸≦芯糸となる組合せがよく、加
工後の捲付糸の単糸デニールは3de以下、芯糸の
単糸デニールは3de以上が特に好ましい。上記の
ような糸条の組合せによつて、嵩高性と表面の柔
軟な感触と腰、反撥性をもつ織編物を得ることが
できる。
また、空気噴射ノズルとしては、一般に用いら
れているインターレース加工用ノズルが好適で、
インターレース斑を起すような特性をもつインタ
ーレースノズルや、タスランノズルも適用でき
る。またインターレース処理後一旦巻取つてもよ
く、或いは巻取ることなく引続き仮撚してもよ
い。
仮撚装置はツイストピンに巻付けるスピンド
ル、内接式或は外接式摩擦仮撚装置のいずれも適
用できるが、仮撚装置の種類、加工速度により、
得られる加工糸の非抱合部外層糸の糸断面方向へ
のはみ出し度合が異なる。即ち仮撚装置について
いえば、ツイストピン方式よりも摩擦仮撚方式の
方が、また加工速度は速い程、その度合が大きく
なる。
また、得られる織編物の風合を一層スパンライ
クにする為に、糸を起毛して外層部を構成する糸
条の一部を切断し、毛羽を付与してもよく、その
起毛手段としては仮撚加撚部の糸条を砥石のよう
な粗面体で擦過する方法、或は摩擦仮撚装置の施
撚デイスクの一部にダイヤモンド粒子もしくはタ
ングステンカーバイド等をコーテイングした仮撚
装置を用いる方法等によればよい。
次に、本発明の加工糸構造について説明する。
第2図、第3図、第4図は本発明の加工糸の側面
を拡大して模式的に示したもので、第2図は典型
的な交互撚巻付構造を有するものである。第2図
に示した如く、本発明の加工糸は、芯部を構成す
るフイラメント糸14の周りに鞘部を構成するフ
イラメント糸15が、交互撚糸状に巻付き、且つ
芯部と鞘部の境界部において両フイラメント糸の
一部が互いに混合・交錯して、交絡部を形成して
なる抱合構造部12と芯部を構成する糸条14と
鞘部を構成する糸条15′との間に実質的に交絡
が存在せず、且つ外層部を構成する糸条が該抱合
構造部に比べ、断面方向にはみ出してなる非抱合
構造部13とから成る。この加工糸は染色によ
り、抱合構造部12が染色により濃染し、非抱合
構造部13が淡染する。更に詳細に、抱合構造部
12、非抱合構造部13について説明する。
まず抱合構造部の特徴の1つは、その外層部を
とりまく交互撚構造にある。即ち第2図に示す如
く、その交互撚はS方向、Z方向と絶えず変化し
ており(これを連続交互反転と言う。)、S方向或
はZ方向に何回かの長い周期をもつて巻き付いた
部分は殆んど存在しない。この点が従来の、単に
伸度差原糸を合糸して仮撚加工した2層構造糸と
異なる点の1つである。従来の2層構造糸の構造
を比較の為に示すと第5図の如くで、S方向に何
回か巻きついて、次に反転しZ方向に巻きつくと
いう構造17をとつている。尚、単に伸度差のあ
る原糸を合糸、仮撚加工してこのような2層構造
糸を得るには、ツイストピン方式スピンドル仮撚
装置により40m/min以下の低速で注意深く加工
する必要がある。もしも100m/min以上の高速で
加工したり、摩擦仮撚装置を用いて加工するとき
には、芯部を構成する糸条と外層部を構成する糸
条とが分離してしまい、2層巻付構造は得られな
い。また60m/min程度の速度でツイストピン方
式の仮撚装置を用いて加工するときには第5図の
如く、全体としては交互撚巻付2層構造をとり、
その一部に開繊部18をもつような構造となる。
本発明の加工糸では予め伸度差原糸を混繊・交
絡処理して、その状態で仮撚加工を施す為、仮撚
装置の種類や加工速度の影響によつて交互撚2層
構造が得られなくなるということはないが、第2
図に示した程には、外層糸のフイラメントが束状
になつて交互撚状に巻付かないで、第3図に示す
如く、ある程度分繊した状態で、しかも外層糸全
体の傾向としてはS、Z交互に絶えず反転し巻付
いた構造12′をとることもあり、このような構
造は仮撚数の少ない場合や原糸の伸度差が比較的
少ない場合に起りやすい。
次に非抱合部の構造について述べる。第2図に
示した如く、非抱合部13は芯糸14と外層糸1
5′とからなり、芯糸と外層部糸間には実質的に
交絡は存在せず、例え、あつたとしても外層フイ
ラメントの一部のフイラメントが芯糸と軽度に混
繊している程度である。尚、第5図の如く、従来
構造糸にも加工条件によつて、巻付き部17と開
繊部18を作ることができるが、この加工糸は染
色によつて17と18の間に染着差を得ることは
できない。
ここで、外層部を構成する糸条の一部を切断起
毛すると、第4図の如く毛羽を有し、第2図、第
3図に示したと同様な2層構造糸が得られる。
また染色により、霜降調或はカスリ調の外観を
得るには、ポリエステルの場合を例にとると、通
常の分散染料を用いて染色すればよいが、濃淡の
調子をはつきりさせたい場合には、分子量の大き
な比較的均染性の低い染料を用いるのがよい。
以上、述べたように本発明によれば、風合・外
観ともにスパンライクな織編物が得られるばかり
でなく、製織工程性も改善される2層構造加工糸
が得られる。
実施例 1 紡糸速度3500m/minの紡糸によつて得られた
伸度112%のポリエステルフイラメント糸
(115de/24fils)と紡糸速度1500m/minの紡糸に
よつて得られた伸度350%のポリエステルフイラ
メント(225de/72fils)とを引揃えて第1図の
工程で交絡処理及び延伸仮撚加工を行なつた。
その際、インターレースノズルによりオーバー
フイード率3%、圧空圧4.5Kg/cm2で平均58個/m
の交絡を付与すると共に、インターレースノズル
圧空の供給を瞬時さえぎることにより長さ2〜3
cmの非交絡部を平均5個/m付与し、引続いて延
伸倍率1.55倍、糸速度(Vy)と摩擦仮撚デイク
スの表面速度(Vr)の比Vr/Vyを2.0、ヒーター
温度170℃、糸速336m/minで、Z方向の撚で延
伸仮撚加工を行なつた。
このようにして得た加工糸は第2図の如き構造
を有し、抱合部は、芯部を構成する糸条と外層部
を構成する糸条との間の42個/mの部分的交絡を
有し、外層部の糸状はS、Z方向交互に絶えず反
転し、稀れにZ方向に数mmの長さで巻きついた部
分を有していた。非抱合部は長さ3〜5cmのもの
が平均5個/mあつた。また、この糸を使つて製
織し、分散染料Sumikaron Nary Blue S−2GL
により染色した所、ソフトでスパン調の風合を
有し、また外観もカスリ調のスパンライクな織物
を得た。
実施例 2 紡糸速度2550m/minの紡糸によつて得られた
伸度145%のポリエステルフイラメント糸
(140de/24fils)と紡糸速度1500m/minの紡糸で
得られた伸度350%のポリエステルフイラメント
糸(225de/72fils)とを引揃えて、第1図の工
程で交絡処理及び延伸仮撚起毛加工を行なつた。
その際、インターレースノズルによりオーバー
フイード率1.5%、圧空圧3.5Kg/cm2で45個/mの
交絡を付与すると共に、インターレースノズルの
圧空の供給を瞬時さえぎることにより、長さ1.5
〜3cmの非交絡部を平均7個/m付与し、引続い
て延伸倍率1.89倍、糸速度(Vy)と摩擦仮撚デ
イスクの表面速度(Vr)との比Vr/Vyを1.9、ヒ
ーター温度200℃、糸速355m/minで、Z方向の
撚で延伸仮撚加工した。またその摩擦仮撚デイス
クの第1番のデイスクに粗さ600メツシユのダイ
ヤモンド粒子をコーテイングしたデイスクを用い
て加工することにより外層部をとりまく糸条の一
部を切断・起毛して毛羽を付与した。
このようにして得た加工糸は第4図の如きもの
で、これを使つて製織し、分散染料Eastman
Polyester Blue GLFで染色して得た織物はソ
フトな毛羽タツチのある風合と霜降とカスリの混
在した外観を有するスパンライクなものであつ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施する装置の一態様を示す
概略図である。第2図〜第4図は本発明の糸構造
を示す模式図で拡大側面図であり、第5図は第2
図の比較として示した従来の2層構造糸の拡大側
面図である。 1,1′:原糸、2:ガイド、3:張力装置、
4:フイードローラ、5:インターレースノズ
ル、6:第1デリベリローラ、7:ヒーター、
8:仮撚具、9:第2デリベリローラ、10:巻
取ローラ、11:巻取チーズ、12,12′:抱
合構造部、13:非抱合構造部、14:芯糸、1
5,15′:外層部糸、16:毛羽、17:巻付
構造部、18:開繊部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 a 芯部を構成するフイラメント糸の周り
    に、鞘部を構成するフイラメント糸が交互撚糸
    状に捲付き、且つ芯部と鞘部の境界部において
    両フイラメント糸に一部が互いに混合、交錯し
    て、交絡部を形成してなる濃染性抱合構造部、
    および b 芯部を構成する糸条と鞘部を構成する糸条の
    間に実質的に交絡が存在せず、且つ鞘部を構成
    する糸条が、該抱合構造部に比べ断面方向には
    み出してなる淡染性非抱合構造部 とから成ることを特徴とするスパンライク様2層
    構造糸。 2 鞘部を構成する糸条の一部が切断起毛されて
    自由端として糸表面に突出して毛羽を形成してな
    る特許請求の範囲第1項記載のスパンライク様2
    層構造糸。 3 少くとも1.2倍以上の延伸倍率での延伸が可
    能で、かつ伸度差が少くとも80%以上ある2種以
    上のフイラメント糸を交絡処理に附し、その際交
    絡処理の条件を間歇的に変動させて互いに混繊、
    交絡した部分と実質的に交絡を有しない部分とを
    形成した状態で、1.2倍以上の延伸倍率で同時延
    伸仮撚捲縮加工を施すことを特徴とするスパンラ
    イク様2層構造糸の製造法。 4 交絡を有しない部分の長さが1.5〜5cmであ
    る特許請求の範囲第3項記載のスパンライク様2
    層構造糸の製造法。
JP4087479A 1979-04-06 1979-04-06 Spun like two layer structure yarn and method Granted JPS55137234A (en)

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