JPS6124424Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 車両に設けるフツトレストについては、種々の
構成のものがある（たとえば実開昭56−158335号
公報参照）が、この考案はバスなどの車両におい
て後席の乗員の足掛けのために設けるシート用フ
ツトレストの構成に関するものである。

まず従来のフツトレストの構造について説明す
ると、第１図に示すように、シート１の後方下部
にフツトレスト２が設けてあり、フツトレスト２
はシート１に対して固定してあるもの、あるいは
Ｅ方向に回動して格納するようになつているもの
がある。また第２図に示すように、シート３の後
方下部に乗員に***に合わせて使用するように、
上下に２段のフツトレスト４，５が設けてあり、
シート３に固定してあるもの、あるいはＦ，Ｇ方
向に回動して格納するようになつているものがあ
る。

これらの構造のものにおいては、第１図のよう
な１段のフツトレストのみである場合、乗員の体
位に適合しないことがある。また第２図のような
２段のフツトレストにした場合、上下にほぼ同じ
大きさのフツトレストを取付けるため、取付けの
スペース上から足乗せ部を大きく取ることができ
ないという欠点がある。そして使用されるのは上
下のうちの一方のみであるから、他方が無駄にな
るという憾みがある。

本考案はこのような欠点を解消するために案出
したものであつて、必要に応じてフツトレストを
上（高部）または下（低部）の位置に形成でき、
また不要の場合には格納できるように構成したも
のである。

次に本考案の構造を第３図以下の図面に示す実
施例によつて説明する。

シート１０はクツシヨン１１とバツクレスト１
２からなり、クツシヨン１１の後方下部に車幅方
向に後部フレーム１３が埋設してある。そして後
部フレーム１３の両端部にブラケツト１４，１４
が固設してある。

両方のブラケツト１４，１４の軸受部１４ａ，
１４ａの間に、支持アーム１５，１５を固着した
回動軸１６が回動自由に掛け渡してある。そして
支持アーム１５，１５の先端部の取付孔１５ａ，
１５ａに、フツトレスト本体１７の両側部に植設
してあるピン１８，１８が回動自由に嵌挿してあ
る。

さらにフツトレスト本体１７のピン１８の掛止
アーム１９が取付けてある。すなわち掛止アーム
１９の取付孔１９ｃにピン１８が回動自由に嵌挿
されている。そして掛止アーム１９の先端部に、
凹入形状の係合部１９ａが設けられてある。一
方、クツシヨン１１の固定部材２０に、ブラケツ
ト１４の軸受部１４ａの上方に位置するようにし
て係合ピン２１が固設してある。そして掛止アー
ム１９の係合部１９ａは係合ピン２１の係止可能
に形成してある。

またブラケツト１４に植設したピン２２と、支
持アーム１５に植設したピン２３との間に、圧縮
のコイルバネ２４が張設してある。

このような構造になつているから、このフツト
レストを次に述べるように３様に組み替えること
ができる。

第３図はフツトレストを低部に位置するように
したものである。すなわち支持アーム１５を軸受
部１４ａのまわりに下方に回動して図のようにす
れば、ピン２２とピン２３との間に張設してある
コイルバネ２４が、軸受部１４ａの下方に位置す
るようになるから、バネ２４の圧縮力により、支
持アーム１５はＨ方向に回動するように付勢さ
れ、支持アーム１５の縁部がブラケツト１４のス
トツパ部１４ｂに当接するようになる。いいかえ
ると、軸受部１４ａを頂点とし、ピン２２とピン
２３とを結ぶ線を底辺とする、安定した三角形が
形成され、支持アーム１５の縁部とブラケツト１
４のストツパ部１４ｂとが当接した状態で、支持
アーム１５は定置する。そして掛止アーム１９の
縁部に設けたストツパ部１９ｂを、支持アーム１
５に縁部に当接させ、フツトレスト本体１７を低
部に位置させて使用することができる。

第４図はフツトレストを高部に位置するように
したものである。すなわち支持アーム１５を図に
ように軸受部１４ａまわりに上方に回動し、さら
に掛止アーム１９を回動して係合部１９ａを係合
ピン２１に係止させる。このようすれば、ピン２
２とピン２３との間に張設してあるコイルバネ２
４が軸受部１４ａの上方に位置するにようになる
から、バネ２４の圧縮力により支持アーム１５は
Ｊ方向に回動するように付勢される。いいかえる
と、ピン２２とピン２３とを結ぶ線を上辺とし、
軸受部１４ａを下方に位置した頂点とする安定し
た三角形が形成される。そして支持アーム１５と
掛止アーム１９と、軸受部１４ａと係合ピン２１
とを結ぶ線とで安定した三角形ができるから、支
持アーム１５はこの位置に定置し、フツトレスト
本体１７を高部に位置させて使用することができ
る。

第５図はフツトレストをクツシヨン１１の背部
に格納するようにしたものである。すなわち掛止
アーム１９のストツパ部１９ｂを支持アーム１５
の縁部に当接させ、支持アーム１５をストツパ部
１４ａのまわりに回動して係合ピン２１に当接さ
せ、図のようにクツシヨン１１の背部に格納す
る。このときピン２２とピン２３との間に張設し
てあるコイルバネ２４は軸受部１４ａの上方に位
置しているから、バネ２４の圧縮力により支持ア
ーム１５はＪ方向に回動するように付勢される。
いいかえると、ピン２２とピン２３とを結ぶ線を
上辺とし、軸受部１４ａを下方に位置した頂点と
する安定した三角形が形成され、支持アーム１５
の位置を規正する。

この状態で支持アーム１５は定置し、このフツ
トレストが格納される。

本考案は前述のように構成してあり、必要に応
じてフツトレストを低部または高部の使用状態に
するように選択することができ、また不要のとき
は格納することができる。そして無駄のない簡単
な構造からなるものであつて３様に組み替えるこ
とができ、車両内の限られたスペースにおいて容
積を取らず有効に活用できるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の１段のフツトレストを示す説
明図、第２図は従来例の２段のフツトレストを示
す説明図、第３図以下は本考案の実施例を示すも
ので、第３図はフツトレストを低部に位置するよ
うにした要部説明図、第４図は高部に位置するよ
うにした要部説明図、第５図は格納するようにし
た要部説明図、第６図Ａ，Ｂ，Ｃは支持アームと
回動軸、フツトレスト本体、掛止アームを示す斜
視図である。 １……シート、２……フツトレスト、３……シ
ート、４，５……フツトレスト、１０……シー
ト、１１……クツシヨン、１２……バツクレス
ト、１３……後部フレーム、１４……ブラケツ
ト、１４ａ……軸受部、１４ｂ……ストツパ部、
１５……支持アーム、１５ａ……取付孔、１６…
…回動軸、１７……フツトレスト本体、１８……
ピン、１９……掛止アーム、１９ａ……係合部、
１９ｂ……ストツパ部、１９ｃ……取付孔、２０
……固定部材、２１……係合ピン、２２，２３…
…ピン、２４……コイルバネ、Ｅ，Ｆ，Ｇ，Ｈ，
Ｊ……回動方向。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両用シートの後部に設けるフツトレストにお
   いて、前記シートの後部フレーム１３に固設した
   ブラケツト１４に、フツトレスト本体１７を挾持
   する支持アーム１５を回動自由に取付ける枢支部
   １４ａ，１６を設けるとともに、先端に係合部１
   ９ａを備えた掛止アーム１９を前記フツトレスト
   本体１７の回動ピン１８に取付け、前記係合部１
   ９ａを前記フレーム１３の枢支部１４ａ，１６の
   上方に固設した係合ピン２１に係止可能に形成
   し、前記支持アーム１５を下方に回動したときフ
   ツトレスト本体１７が低部に定着し、前記支持ア
   ーム１５を上方に回動しかつ前記掛止アーム１９
   を前記係合ピン２１に係止したときフツトレスト
   本体１７が高部に定置するようにしたことを特徴
   とするシート用フツトレスト。