JPS609589B2 - 溶射クラツド鋼材の製造方法及び装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鋼板、例えばフープまたはストリップを母材
としこの母板の片面又は両サイド及び裏面に各種の耐食
性金属をコーティングして大量安価に軽量形鋼及び溶接
管の材料を製造する方法及び装置に関するものである。

即ち本発明は普通の鋼板又は、亜鉛鍍金鋼板のストリッ
プをアンコィラーに巻き、リコィラーで巻取る途中にお
いて、表面又は裏面及び両サイドにわたり清浄化処理を
施した後、両面又は片面に、ローレット加工を施したロ
ールを用いてェンボス加工を施した後、片面又は両面に
向って幾本かの溶射機ノズルより溶射金属が板面に施さ
れる如くなし、これを必要によっては何段階にも施しつ
つ電熱による加熱又は、加熱炉を通過せしめてコーティ
ングすべき金属の種類に応じ適当なる加熱温度にして、
圧延機のローラーを通過させ、圧延加工を施すことによ
り、各種軽量形鋼又は、溶接管の母材となるフープ材を
作り、その場合被覆金属としてはアルミニウム・銅・亜
鉛又は各種ステンレス金属等を用い、電気溶線式、又は
ガス溶線式の溶射機により板面に均等にコーティングを
施す如くなした、鋼板に対し異種金属の溶射法によるク
ラッド鋼板のコイルの製造方法及びその装置を提供する
ことになる。尚、コーティングすべき金属によりては、
連続又は、後続の処理過程において光輝焼鈍炉を通過せ
しめた後、急冷及び研摩の目的をもって液体ホーニング
処理、又はバフ研摩を行ないたる後、冷間圧延機により
軽度の冷間圧延を行なうものである。又、本発明によれ
ばアンコィラ−より巻き出された母板のフープに対し、
フープの全中にわたる如き中広の帯状電極を用いたる大
型の電気式溶射機を用い連続して溶射加工を施し、断続
することなく溶射皮膜を成形せしめると共に、直ちにア
ンモニアガス等を用いた高温の光輝焼鈍炉を通過せしめ
たるのちに「各種金属の性質に応じ一定温度に連続加熱
しつつ熱間又は溢間にて圧延ロールを通過せしめ、その
後液体ホーニング又は、バフ研摩作業を施して急冷「又
は徐冷をなした後「冷間圧延機を通過せしめ冷間加工を
施す如くなした各種金属のフープ表面に異種金属の皮膜
を与えも適当な硬度と耐蝕性を与えるものである。

本発明の実施例を示す図について説明するとも川まアン
コィラーを示し「母板の鋼板「 フープ「その他の金属
ストリップ類のコイルを供給し「材料を繰り出す装置で
ある。

２はコイルから材料を引き出すピンチロール及びトレベ
ラーである。

３はサンドブラスト又はショットブラスト等で母板の表
面を清浄する為の装置である。

４はワイヤーブラシローラーを示し「前記３のブラスト
処理の後処理としての清浄作用と「母板の表面に凹凸キ
ズを与えて熔射物の密度性をよくする為の作用もなす。

５はローレット加工用のロールを示すが母板の表面に溶
射物の密着性を増す為に加工するものであり、場合によ
っては縦目ローレツトロールスタンドを更に１セット増
加し「横目ローレットと縦目ローレットを設け、縦横正
方形のローレット加工を行なう場合もある。６は凝射機
であり本発明の要点をなし、母板に被着させる各種異種
金属材料を溶射するものであって、母板の板中、溶射膜
厚、溶射速度等により適当な個数を何段かに設ける。

７は加熱炉であり、直接電流を通すか或は高周波加熱、
或はマッフル炉等を用い、環元性雰囲気をなす為にアン
モニアガス等を用い、温度は総射材料金属の種類により
適当に調節するが「アルミニウムの如きものは２０ぴ０
〜２５０００であるが〜加熱による拡散、或いはステン
レスのオーステナィト化を図るような場合には、７５０
０Ｃ〜１０５０００に加熱する場合もある。

８は圧延機であり、各種異種金属を溶射したフープを圧
延して、固相圧綾の作用をなすものである。

９はピンチロールであり、前記一連の工程中のフープの
送り作用をなす。

亀肌ま「各種異種金属を熔射皮覆したクラッド板をコイ
ルに巻取る為のＩＪコィラーである。

亀１はバント状の中広電極を用いた、中広電極大型溶射
機を示し、その詳細は、第３図に示した。軍２はバンド
状の電極の溶射材料を示し、これはト用途目的により各
種の材料が用いられる。

蚤３はバンド状ストリップ（熔射材料）の送り出し用ピ
ンチロールであり、各々アンコィラ−より引出して送り
出す。亀舵まセラミック等のコーティングが施されたバ
ンド状ストリップのガイド板を示し「対応するガイド板
との間には噴射用の圧さく空気が通されている。

富５は屈折リーダーローラーであり、バンド状ストリッ
プ電極を屈折する為のりードローラーを示す。

官６はセラミックを被覆した水冷管を示しｔ且つ「ハン
ド状ストリップ電極の屈曲角度を一定化せしめるガイド
の役目もなしている。

富７は溶射機のノズルを示す。

亀８Ｇま噴射用圧さく空気の導入管を示す。

ｉ９，２川まェアの噴出口を示し、１８の導入管から供
給されたエアーを帯状に噴出する。２１は溶射機から母
板上に溶射した異種金属の溶射皮膜を示す。

２２はアンモニアガス等を用いた光輝糠鈍炉を示し、被
覆金属がステンレス鋼の場合オーステナ０ィト化「或は
金属の固相圧接後の拡散焼鈍等の目的で使用されるが、
その雰囲気及び加熱温度等は、被覆材料と使用目的によ
り各種各様である。

２３はバフ研摩機であり表面を磨く。

２４は冷却装置であり、急冷する場合と徐冷す夕る場合
とがある。

２５は冷間圧延機であり、最終仕上げ工程においてリダ
クションを与えることによって質の繊密化、気孔の圧縮
、及び密度の増大を図り、これにより耐摩耗性、耐員虫
性を向上せしめると共に、道０度の加工硬化を与え、或
はその後の折曲げ等の加工性を良好ならしめるものであ
る。

本発明は上記の如く各種異種金属を溶射法によって、ク
ラッド板を製造することが特徴である。

以下本発明を実施例について説明する。実施例 １ 板中３５仇肋、板厚３．２肌の溶融亜鉛メッキ鋼板のコ
イルを母材として、アンコイラより、送り出されたスト
リップの上面に第３図に示す如き溶射装置にて中広帯状
の電極（一方は亜鉛板、他方はア タルミニューム板と
し、各々３柳の厚さ）を使用し、容量２００ＫＶＡ、二
次電圧２８Ｖの直流電源を用いて、ラインスピード毎分
２５のに対し、亜鉛・アルミニュームの合金（合金比は
主として電極として使用した熔射金属の厚さを相対的に
コントローＺルすることにより適度の合金比が得られる
）を前処理を施さないでコーティングし、直ちに２５０
ｑｏに設定した焼ならし炉を通過せしめたる後、４段ロ
ールを用いて２５％の庄下をなしたる後、リコィラ−に
巻き取り、その後３０仇奴中の６段圧延ローＺルを通過
せしめて１０％程度のスキンパス加工を施した結果良好
なる亜鉛・アルミ合金クラッドコィルを得、これをフオ
ーミングロールにより、リップチャンネル（１０仇舷×
５０側×１５肌）に成形して良好なアルミ皮膜を有する
、内外面に耐食性を有２する亜鉛・アルミ合金クラッド
Ｃ形鋼が得られた。

実施例 ２ 板厚３．２柳の溶融亜鉛メッキ鋼板を母村としてァンコ
ィラーに取り付け、ラインスピード毎分２ｂ机として前
処理として、表面に清浄化を施さずにローレツト加工の
ロールと縦溝を有するロールを通過せしめて、正方形の
０．５肌程度の凹溝を附して直ちに第３図に示す如き溶
射装置にて中広帯状の１８−８ステンレス鋼を電極とし
て、進行方向直角に溶射加工を施し直ちに約１０００ｏ
ｏ程度のアンモニャガス使用のブライトアニーリソグ炉
を通過せしめ、板の温度を９５０ｑｏとし、４段ロール
により、熱間圧延を行い約２５％の圧下を与えたる後、
液体ホーニングにより急冷と表面の研摩をなしたる後冷
間６段ロールを通過せしめ、１０％程度の圧下によるス
キンパス冷間加工を加え、リコィラーに巻き取りたる後
、フオーミングロールにより、リップチヤンネル１０仇
肋×５仇帆Ｘ１５側のステンレスクラツドＣ形鋼を製造
した。

耐食性を検査すると状態に於て１８−８ステンレスとの
差はなんら認められなかった。本発明は、各種耐員虫性
金属を溶射機のストリップ状またはワイヤ一状の電極と
して用い、多数の溶射機によ鋼板ストリップの表面及び
、必要によっては両サイド及び裏面にも、コーティング
を施すことができるので、軽量形鋼又は、パイプの内外
面に耐軸性を与えることができる。

本発明の如き方法は、金属の微細結晶粒の集合体である
超塑性加工性と温間固相圧授の応用と、必要によりては
、尚焼なまし又は、ステンレス等には急袷によりオース
テナィト化を図り、加工性のよい繊密な金属組織を有す
る耐員虫性良好なるクラッド鋼板、ストリップを製作し
、これにより各種の軽量形鋼ないし、溶接パイプ、特に
内外面に耐蝕性処理を施したパイプを製造することが出
来る。

尚、ドローベンチを利用するか、或はパイプのレジュサ
ー機を用いて延伸加工を施すことにより、極めて精密な
耐倉虫性のあるパイプ及び形鋼を製造することができる
。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本発明の実例を示すものであり、第１図
は複数本の溶射機を用いたクラッド鋼板の製造装置側面
略図、第２図は中広の帯状電極を用いた大型の電気式熔
射機を用いたクラッド鋼板の製造装置側面略図、第３図
は中広の帯状電極を用いた大型電気式港射機の説明図で
ある。 １…・・・アンコイラー、２・・・・・・ピンチロール
及びしべラー、３……サンドブラスト、４……ワイヤー
ブラシ、５・…・・ローレット、６・・・・・・港射機
、７・・・・・・加熱炉、８・・・…圧延機、９・・…
・ピンチロール、１０・・・・・・リコィラー、１１・
・・・・・中広電極大型溶射機、１２・・・…帯状溶射
材料、１３・・・…送り出しピンチロール、１４……セ
ラミックガイド板、１５・・・・・・屈折リーダーロー
ル、１６・・・・・・セラミック被覆水冷管、１７・・
・・・・ノズル、１８．．・．．・エアー導入管、１９
・・・・・・中央エアー噴出口、２０・・・・・・外側
エアー噴出口、２１・・・・・・溶射皮膜、２２・・・
・・・光綾焼鈍炉、２３・・・・・・バフ研摩機、２４
・・・・・・冷却装置、２５・・・・・・冷間圧延機。 精１図第２図 鷺３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ アンコイラーより連続的に繰り出されるストリツプ
   状またはフープ状の母材鋼板のパス工程に溶射機を設け
   、同母材鋼板とほぼ同一巾の溶射金属板を電極として溶
   射機に連続的に供給せしめ同溶射金属を走行中の前記鋼
   板表面に溶射することを特徴とする溶射クラツド鋼材の
   製造方法。 ２ 前記の電極が１対の異った金属から成ることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の方法。 ３ 前記母材鋼板がメツキ鋼板である特許請求の範囲第
   １項に記載の方法。 ４ 一対の薄板状溶射金属を導入する一対のスリツト状
   導入口を上側面に有し、スリツト状のノズル口を下端に
   有するノズル本体と、上記ノズル本体内に固定された薄
   板状溶射金属を案内する一対の下端が相互に接近するよ
   うに屈折された案内板と、上記１対の案内板の外側に対
   向して設けられたリーダーロールと上記１対の案内板の
   下端部外側に設けられた１対の水冷管と、上記ノズル本
   体内にエアーを導入するエアー導入管とを有し、上記案
   内板の下端とノズル口との間に外側エアー噴出口を形成
   せしめ、上記案内板の下端内側に中央エアー噴出口を形
   成せしめたことを特徴とするクラツド鋼材の製造に使用
   する溶射機。