JPH0757717A - 金属材料板、該金属材料板からなる電池の負極端子板および該端子板の製造方法 - Google Patents

金属材料板、該金属材料板からなる電池の負極端子板および該端子板の製造方法

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JPH0757717A
JPH0757717A JP5196357A JP19635793A JPH0757717A JP H0757717 A JPH0757717 A JP H0757717A JP 5196357 A JP5196357 A JP 5196357A JP 19635793 A JP19635793 A JP 19635793A JP H0757717 A JPH0757717 A JP H0757717A
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JP
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metal
plate
negative electrode
coating layer
electrode terminal
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JP5196357A
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English (en)
Inventor
Hirofumi Sugikawa
裕文 杉川
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Katayama Special Industries Ltd
Original Assignee
Katayama Special Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボタン電池において水銀を添加しなくても水
素ガスの発生を防止すると共に放電特性を向上させる。 【構成】 Znを負極活物質として用いる電池の負極端
子板(1)として、鋼板からなる基材(2)の負極活物
質と接する内面側に、Znを合金化出来ると共に該合金
の水素過電圧が高くなる金属の被膜層(5)を設けてい
る。該水素過電圧が高い金属の被膜層(5)は、該金属
を溶射して形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Znと接する部位に用
いる金属材料板、特に、ボタン電池の封口板等からなる
電池の負極端子板および該負極端子板の製造方法に関
し、詳しくは、負極活物質として亜鉛を用いている場合
に水素ガスの発生防止および亜鉛の不動態化を防止する
ため従来添加されていた水銀を不要とし、無水銀化を図
るものである。
【0002】
【従来の技術】乾電池の一次電池として用いられている
ボタン電池は、図11に示す構成からなり、正極端子板
となるケース101に負極端子板となる封口板102を
ガスケット103を介して組み立ててボタン形状の偏平
な円筒体からなるボタン電池外板を形成し、その内部を
セパレータ104で仕切り、セパレータ104とケース
101に挟まれた空間に正極活物質105を充填すると
共に、セパレータ104と封口板102に挟まれた空間
に亜鉛を含む負極活物質106を充填している。尚、以
下の記載において、亜鉛はZnとして記載すると共に金
属は化学記号で記載する。
【0003】上記封口板102は負極活物質106、電
解液の漏出防止および外気との遮断を行う役割をもち、
鉄またはステンレス鋼板からなる基材(ストリップ)の
内面にCu被覆層、外面にNi被覆層をメッキあるいは
クラッド方法で設けたものが用いられている。上記封口
板102の外面にNi被覆層を設けるのは接触電気抵抗
を下げるためであり、内面にCu被覆層を設けるのは、
負極活物質のZnが電解液との反応により水素ガスが発
生するのを抑止するためである。
【0004】即ち、負極活物質106として用いるZn
は、酸およびアルカリに非常に弱く、防食処理を施さな
いと、乾電池保存中に電解液であるアルカリ成分と反応
し、水素ガスを発生しながら腐食する。よって、基板内
面にCu被覆層を設けていない場合より、Cu被覆層を
設けている場合の方が、水素ガス発生の抑止効果がある
が、Cu被覆層に不純物(Fe,C,Cr等)が含まれ
ているため、該不純物が電解液に溶出して該電解液とZ
nが反応して水素ガスを発生するのを完全に防止するこ
とはできない。
【0005】また、負極活物質にZnを用いた場合、使
用中に放電により生成するZnOがZnを保護するよう
に電極の表面を覆って不動態化し、放電の時に起こるZ
nの溶出反応を妨げる問題がある。このように、Znを
負極活物質として用いる場合、使用中にはZnOをZn
表面にとどまらせないようにすることが好ましいが、乾
電池保存中にはZnOを生成させて不動態化させ電解液
のアルカリ成分と反応させないことが好ましく、全く逆
の特性を持たせなければならない。
【0006】上記した問題に対して、従来、負極活物質
中に水銀を添加して解決している。即ち、水銀はZnと
簡単に水銀基合金(アマルガム)を形成する。Znがア
マルガム化すると、アマルガムは水素過電圧が高いた
め、水素ガスが発生しにくくなり、よって、水素ガスの
発生反応と対になって生じるZnの溶解という腐食反応
を防止する。上記した水素過電圧が高いと水素ガスの発
生を抑止するのは、金属は理論上、水素ガスが発生する
電圧より更に大きな過電圧を加えないと水素ガスが発生
しない。よって、金属表面ではこの過電圧が高い程、水
素ガスが発生しにくくなることによる。一方、アマルガ
ムは、放電時に生成する電気抵抗が比較的大きいZnO
をZnの表面にとどまりにくくする作用を有すると共
に、アマルガムの電気抵抗はZnより小さく、よって、
Zn同士の接触抵抗も小さく出来、かつ、柔らかいため
接触面積を増大させるので、放電特性を改善することが
出来る。即ち、水銀は、電池保存中と電池使用中とにお
けるZnに要求される特性を両方満足させることが出来
るものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近時、
電池の無水銀化が要求されるようになっており、水銀含
有量の規制さらには水銀使用の禁止がなされつつある。
よって、本発明は、水銀を添加することなく、負極活物
質としてZnを用いた場合に発生する前記した問題、即
ち、電池保存中におけるZnと電解液のアルカリ成分と
の反応による水素ガス発生および電池使用中におけるZ
nOによる不動態化による放電性能の低下を解消するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、水銀と同一の特性、即ち、Znと合金化
して、該合金の水素過電圧が高くなる金属(以下、水銀
代替金属と称する)の被膜層を、負極活物質と接触する
封口板等の負極端子板の基材の内面に設けていることを
特徴としている。即ち、上記水銀と同一の特性を持つ水
銀代替金属として、水素過電圧が高い金属で、しかも、
水銀のような人体に害のある金属ではなく、人体に無害
な金属、例えば、Pb,In,Al,Ag,Sn,M
g,Ca、Bi等からなる金属被膜層を基材の内面に設
けている。尚、上記金属は単一或いは混合して用いる事
が出来る。上記金属被膜層を設けた金属材料板は、電池
の負極端子板以外にも、Znと接する部位に用いる金属
材料板として腐食防止作用等を有するために好適に用い
ることが出来るものである。
【0009】上記水銀代替金属の被膜層は、メッキ方法
で形成された被膜層でなく、溶融金属とした後、溶射し
て形成された被膜層からなるものである。上記溶射被膜
層は、ステンレス鋼板等からなる基材の内面側に直接溶
射して設けてもよいし、あるいは、基材内面に設けたC
u層の表面側(内面側)に溶射して設けてもよい。いず
れにしても、負極活物質のZnと接触する最内面側に設
けられる。基材の外面側にはNi層を設け、負極端子板
の外面の接触電気抵抗を下げるようにしている。
【0010】具体的には、下記の態様からなる。 ステンレス鋼板の内面にCuメッキ層、外面にNiメ
ッキ層を備えたメッキ材に対して、Cuメッキ層の表面
(内面)に上記水銀代替金属の溶射被膜層を設けてい
る。上記ステンレス鋼板の両面に設けるメッキ層とステ
ンレス鋼板の間にステンレス鋼板とCuの拡散層、ステ
ンレス鋼板とNiの拡散層を設けている場合も含む。 ステンレス鋼板の内面にCu箔、外面にNi箔を備え
たクラッド材に対して、Cu箔の表面(内面)に上記水
銀代替金属の溶射被膜層を設けている。 ステンレス鋼板の内面に直接水銀代替金属の溶射被膜
層を設け、外面にNiメッキ層あるいはNi箔層を設け
ている。
【0011】上記水銀代替金属の溶射被膜層の厚さは
0.2μm〜15μmの範囲が好ましく、基材の内面に直
接被膜する場合には、0.5μm〜15μm、基材の内面
側にCu層を介して被膜する場合には0.2μm〜10μ
m、好ましくは、3μm〜6μmである。
【0012】上記のように水銀代替金属の被膜層を、メ
ッキによらずに溶射により形成しているのは、下記の理
由による。即ち、メッキ方法により被膜層を形成する場
合、電解液槽に添加剤として有機物等を入れるため、形
成されるメッキ被膜中に有機物の共析が生じる。さら
に、基材が連続的に電解液槽を通過すると、基材の成分
であるFe,C,Si,Mn,Cr等の金属が溶出し、
電解液中に混入するため、さらに形成されるメッキ被膜
中に再共析することとなる。よって、水素過電圧が高い
金属のメッキ被膜層を形成しても、該メッキ被膜層に不
純物が多く含まれてしまい、該不純物が水素過電圧を低
下させる不純物(Fe,C,Cr等)であるため、水素
ガスの発生を抑止することが出来なくなる。上記不純物
は1PPM以下であると、水素ガスの発生を抑止するこ
とが出来るが、メッキ方法では1PPM以下とすること
は困難である。さらに、メッキで被膜層を形成する場合
には、各工程で薬品等のくみ出しが発生するため、公害
発生防止の点から廃液処理装置を必要とする。上記メッ
キ方法と比較して溶射で被膜層を形成すると、メッキ工
程時に発生する不純物の混入を防止出来る。かつ、廃液
処理装置が不要であると共に、メッキ法と比較して金属
被膜層形成時間を1/5に短縮する事が出来る。
【0013】上記した理由より、本発明は、負極端子板
の製造方法として、該端子板の内面に、Znと合金化す
ると共に該合金の水素過電圧が高くなる金属(水銀代替
金属)を溶射して、該金属の被膜層を形成することを特
徴とする製造方法を提供するものである。上記水銀代替
金属が低融点金属(融点が500℃以下)の場合は、高
融点金属(融点が500℃以上)の場合とでは溶射方法
を異ならせることが好ましい。上記低融点金属で水銀代
替金属として用いられる金属は、Sn(融点230
℃)、In(融点156.63℃)、Bi(融点271.
4℃)、Pb(融点327.5℃)が挙げられる。上記
高融点金属で水銀代替金属として用いられる金属は、M
g(融点651℃)、Al(融点660.4℃)、Ca
(融点848℃)、Ag(融点961.9℃)が挙げら
れる。
【0014】上記低融点金属の場合、加熱溶融して、該
溶融金属をスプレーノズルから基材内面あるいは基材内
面のCu層内面に吹き付けて被膜している。其の際、上
記金属はルツボ中で加熱溶融させ、スプレーノズルから
の吹き付けはチャンバー内で行い、上記ルツボおよびチ
ャンバー内をHe,Ne,Ar,N2等の雰囲気ガスで
満たしている。上記溶融金属を吹き付けた後、冷却し、
ついで、カレンダー加工を施し、その後、非酸化性ガス
雰囲気中で焼鈍している。
【0015】上記溶融金属とした後にスプレーノズルか
らの吹き付けに代えて、上記金属からなる線材あるいは
粉末を設け、これら粉末、線材をガス溶射、アーク溶
射、プラズマ溶射で吹き付けてもよい。上記スプレーノ
ズルによる吹き付けの場合は、ノズル先端開口と基材と
の距離を通常(50mm〜250mm)の倍近い100mm〜
500mmとしている。また、上記ガス溶射、アーク溶
射、プラズマ溶射の場合も通常の倍近い距離をあけて1
50〜900mmとしている。このように溶射口と基材と
の距離をあけるのは、基材が薄いため溶射圧・溶射熱に
よる変形等のダメージを受けないようにするためであ
る。
【0016】上記ルツボで加熱溶融された金属をスプレ
ーノズルまで供給する配管は、低融点金属の融点以上、
好ましくは、融点より20℃〜50℃以上に加熱して、
溶融金属が固化するのを防止している。さらに、ルツボ
およびスプレーノズルを収容するチャンバーの炉壁はセ
ラミックで形成し、ルツボ及び上記配管は耐熱ステンレ
ス(SUS310S)で形成し、スプレーノズルは表面
性状の優れたMo等を用いて形成している。かつ、これ
ら装置を加熱する手段として、SiCヒータ、誘導加熱
機を用いている。
【0017】さらにまた、基材内面あるいは基材内面の
Cu層の内面に、溶融金属を拡散させて吹き付けた時
に、密着性を向上させると同時に温度差で基材の変形、
変質を防止するため、予め基材を低融点金属の融点近く
まで加熱しておくことが好ましい。
【0018】上記高融点金属(融点が500℃以上)を
用いる場合、該金属の純金属あるいはその合金を線状あ
るいは粉状として用い、これら金属線或いは金属粉末を
ガス溶射、プラズマ溶射、アーク溶射で基材に溶射して
被膜層を形成することが好ましい。尚、高融点金属の場
合も溶融した後にスプレーノズルから吹き付けてもよい
が、その場合、コスト高になるため、上記線材あるいは
粉末としてガス溶射等を行う方が好ましい。溶射後は、
冷却した後、スキンパス加工を施し、ついで、非酸化性
ガス雰囲気中で焼鈍している。上記溶射時には、溶射口
と基材との間には150mm〜900mmの距離をあけて行
い、かつ、基材は融点近くまで加熱しておくことが好ま
しい。
【0019】
【作用】本発明では、負極活物質と接する負極端子板の
内面に、水銀と同一の特性を有するZnと合金化して該
合金の水素過電圧が高くなる金属の被膜層を設けている
ため、Znが電解液のアルカリ成分と反応して水素ガス
を発生することを防止あるいは抑止することが出来る。
また、アマルガムと同様に、上記負極端子板の内面に被
膜した水素過電圧が高い金属とZnとの合金は、ZnO
がZnの表面に止まりにくくする作用を有し、Znの不
動態化を防止し、放電特性を高めることが出来る。さら
に、負極端子板の内面に上記金属の被膜層を設けている
ため、耐衝撃性が向上する。
【0020】また、本発明の上記負極端子板の製造方法
では、上記端子板の内面に設ける水素過電圧の高い金属
を溶射して被膜層を形成しているため、メッキ液槽を通
してメッキで被膜層を形成する場合に生ずる不純物の混
入を防止することができ、不純物の混入により発生する
水素ガスをより確実に防止することが出来る。
【0021】さらに、メッキと比較して溶射で上記金属
被膜層を形成すると、工程が単純化でき、該金属被膜層
形成時間を略1/5に短縮でき、かつ、メッキの場合に
必要な廃液処理設備を不要とすることが出来る。
【0022】以下、本発明を図面に示す実施例により詳
細に説明する。図1から図4は第1実施例を示し、図1
に示すように、本発明に係わる負極端子板1は、ステン
レス鋼板2の内面側にCuメッキ層3、外面側にNiメ
ッキ層4を設け、上記Cuメッキ層3の内面に低融点金
属のSnとInを等量で溶融混合した混合金属をスプレ
ーノズルで溶射して該Sn−In溶射被膜層5を設けた
ものである。上記ステンレス鋼板2とCuメッキ層3の
間にはステンレス鋼とCuとの拡散層6、ステンレス鋼
板2とNiメッキ層4の間にはステンレス鋼とNiとの
拡散層7が設けられている。
【0023】上記ステンレス鋼板2およびその内外面に
積層した各層の厚さは下記の如く設定している。 ステンレス鋼板2・・ 0.05mm 〜 0.8mm Cuメッキ層3・・・ 2μm 〜 20μm Niメッキ層4・・・ 0.5μm 〜 6.0μm 拡散層6、7・・・・ 0.1μm 〜 5.0μm Sn−In合金溶射層・・0.2μm 〜 15μm
【0024】上記負極端子板1の製造方法は、ステンレ
ス鋼板2の内面にCuメッキ層3と外面にNiメッキ層
4とを夫々拡散層6,7を介して形成するまでは、図2
に記載するフローチャートに示す通りである。上記図2
に示す工程は、本出願人の出願に係わる特開平4−52
295号に開示した工程と同一であり、コイル払出機よ
り巻き出したステンレス鋼板(ステンレス鋼素地)2に
対して電解脱脂処理をした後、水洗処理し、ついで、活
性化処理をする。活性化処理の後、水洗処理し、つい
で、外面にNiストライクメッキを施した後、内面にC
uストライクメッキを施す。上記のように、片面づつス
トライクメッキを施した後、外面にNi本メッキを施し
た後、内面にCu本メッキを施す。該本メッキ終了後に
水洗、乾燥処理してコイル巻取機でコイル状に巻き取
る。ついで、連続焼鈍炉へとコイルより巻き出して搬送
し、非酸化性雰囲気中で加熱温度600℃〜900℃に
昇温し、0.5〜15分焼鈍している。この焼鈍工程
で、ステンレス鋼板2とCuメッキ層3の間にSUS−
Cu拡散層6、ステンレス鋼板とNiメッキ層4の間に
SUS−Ni拡散層7を形成している。上記連続焼鈍の
後、調質圧延を行い、その後、コイル巻取機に巻き取っ
ている。
【0025】上記したメッキ工程を終了した後、Cuメ
ッキ層3の表面(内面)にSn−In溶射被膜層5を形
成される。尚、以下に説明を簡略化するため、Sn−I
n溶射被膜層5が形成される前のメッキがなされた状態
のものを被溶着体8と称する。
【0026】上記Sn−In溶射被膜層5の形成装置は
図3および図4に示す如く、複数個のルツボ10A、1
0Bを配管11A、11Bを介して貯蔵混合用ルツボ1
2と接続し、該貯蔵混合用ルツボ12を配管13を介し
てチャンバー14の内部に延在させ、チャンバー14内
に配置した先端部に複数個のスプレーノズル15を所要
間隔をあけて並設している。
【0027】上記ルツボ10A、10Bの上面中央には
金属投入口21を設けおり、かつ、ルツボ10A、10
B、12には夫々不活性ガス流入口16a、17a、1
8aを設けると共に不活性ガス流出口16b、17b、
18bを設け、各ルツボの内部を不活性ガス雰囲気とし
ている。不活性ガスとしてはHe,Ne,Ar,N2
スを用いている。また、ルツボ10A、10B、12、
配管11A、11B、13は用いる金属の融点以上、好
ましくは融点より20〜50℃以上に加熱している。こ
れら加熱手段としてはSiCヒータあるいは誘導加熱器
(図示せず)を用いている。また、加熱されるルツボお
よび配管は、耐熱ステンレス(SUS310S)で形成
していると共に、スプレーノズル15は表面性状に優れ
たMoで形成している。上記配管11A、11B、13
には夫々開閉バルブ22A、22B、23を介設し、溶
射時にバルブを開くようにしている。
【0028】上記チャンバー14内には、上記被溶着体
8を連続的に搬入・搬出出来るように出入口(図示せ
ず)を設けている。上記連続的に搬送される被溶着体8
の上面に所要間隔をあけて、上記配管13に付設したス
プレーノズル15が位置している。該スプレーノズル1
5の噴出口から被溶着体8までの距離Hは、通常、10
0mm〜500mmに設定している。上記チャンバー14内
に不活性ガス用エアコンプレッサー19と接続した配管
20を延在させ、該配管20の先端より不活性ガスをチ
ャンバー14内に供給し、チャンバー14内を不活性ガ
ス雰囲気としている。該不活性ガスは上記ルツボに供給
するガスと同様なガスを用いている。
【0029】上記チャンバー14の壁面はセラミックス
で形成し、かつ、その下部は円錐形状として、その下端
部に回収用配管24を連続させている。該回収用配管2
4は回収用ポンプ26を介設して、その他端を上記貯蔵
混合用ルツボ12に設けた回収用金属入口25に連続さ
せている。上記回収用配管24も耐熱ステンレスで形成
し、該配管を用いる金属の融点以上に加熱している。
【0030】次に、上記溶射装置における被溶着体8へ
の溶着工程を説明する。本実施例では、ルツボ10Aに
Snを投入する一方、ルツボ10BにInを投入し、そ
れぞれ、ルツボ10A、10B内で融点以上に加熱して
溶融させ、この溶融したSn、Inを配管11A、11
Bを通して貯蔵混合用ルツボ12に供給し、該ルツボ1
2の内部に設けた撹拌手段(図示せず)で撹拌混合して
いる。尚、SnとInとは等量で混合している。
【0031】上記のように溶融された金属は酸化の影響
をうけるが、ルツボ10A、10B、12および溶融金
属が吹き付けられるチャンバー14内を不活性ガス雰囲
気としているため、酸化されにくい。また、ルツボ及び
配管を融点以上に加熱しているため、溶融された金属は
固化されることなく配管13の先端のスプレーノズル1
5より溶融状態で吹き付けることが出来る。
【0032】一方、ステンレス鋼板2の両面にCuメッ
キ層3とNiメッキ層4が設けられた被溶着体8に対し
て、前処理として脱脂、酸活性処理を施す。ついで、溶
融金属の融点(等量混合のSn−In合金の融点は約1
20℃)以下でかつ融点近く、例えば100℃まで加熱
しておき、この加熱した状態でチャンバー14に連続的
に搬送している。
【0033】上記被溶着体8はスプレーノズル15側の
上面をCuメッキ層3として、該Cuメッキ層3の上面
にスプレーノズル15よりSn−Inが混合した溶融金
属を吹き付ける。上記溶融金属が吹き付けられる被溶着
体8は予め加熱されているため、スプレー時の熱によっ
て、変性、歪みの発生を防止でき、かつ、吹き付けられ
て拡散した溶融金属を確実に熱融着させて密着性を高め
ることが出来る。
【0034】上記スプレーノズル15より吹き付けられ
る溶融金属は均一な厚さで被溶着体8のCuメッキ層3
の表面に被膜され、Sn−In溶射被膜層5を形成す
る。該Sn−In溶射被膜層5の厚さは0.2μm〜15
μmとしている。このSn−In溶射被膜層5は、Sn
−Inの混合溶融金属が直接にCuメッキ層の表面に吹
き付けられるので、純度の変化はなく、不純物の混入が
99.99%ない被膜層とすることが出来る。
【0035】上記のようにSn−In溶射被膜層5を形
成した後、冷却してスキンパス加工あるいはカレンダー
加工を施す。このスキンパス加工あるいはカレンダー加
工により、溶射時に生成する空孔をなくし、Sn−In
溶射被膜層5の厚みを所要の厚みに設定出来る。さら
に、その後、非酸化性ガス雰囲気中で焼鈍を行う。この
焼鈍でSn−In溶射被膜層5とCuメッキ層3との間
に拡散層を設けることが出来る。上記した工程で製造さ
れた図1に示す負極端子板1は、プレス加工で前記図1
1に示すボタン電池の封口板となる形状に成形される。
【0036】上記第1実施例は、融点が500℃以下の
低融点金属を用いているが、融点が500℃以上の高融
点金属を用いる場合、該高融点金属を線材あるいは粉末
として形成しておき、これら線材あるいは粉末をガス溶
射、プラズマ溶射、アーク溶射で被溶着体に溶射して被
膜層5を形成することが好ましい。
【0037】本発明の第2実施例では、Al(融点66
0.4℃)を線材に形成しておき、該Al線材を図5に
示すガス溶射装置30で被溶着体8に溶射している。ま
た、被溶着体8としては図6に示すクラッド材31を用
いている。該クラッド材31は、ステンレス鋼板2の内
面にCu箔3’、外面にNi箔4’を貼り合わせ、つい
で、これらに対して圧延、焼鈍を繰り返して施して一体
に圧着させ、ステンレス鋼板2の内面にCu被膜層、外
面にNi被膜層を得ている。
【0038】上記ガス溶射装置30は周知の構成のもの
からなり、溶射トーチ31は溶射口31aに向かって漸
次径が縮小する円錐筒状の外壁32を備え、該外壁32
の先端側にエアーキャップ33を装着している。エアー
キャップ33には、その軸芯部に貫通穴を設け、該貫通
穴を材料供給通路34とすると共に、該材料供給通路3
4の基部側に、同心状に内周側ノズル体35、外周側ノ
ズル体36を設置し、ノズル体35と36の間に酸素ア
セチレンガスまたはプロパンガスの供給通路37を設け
ると共に、ノズル体36とエアーキャップ33との間に
圧縮空気通路38を設けている。上記溶射装置30の溶
射口31aの下方に150mm〜900mmの間隔をあけて
被溶着体8を連続的に搬送している。
【0039】上記溶射トーチ31は第1実施例のスプレ
ーノズル15と同様に不活性ガス雰囲気としたチャンバ
ー14内に配置しており、かつ、チャンバー14の下部
に回収用配管を連続させている。溶射トーチ31の材料
供給通路34にはAlの線材41を配管40を通して連
続的に供給しており、上記通路37、38には酸素アセ
チレンガスあるいはプロパンガス、圧縮空気を配管(図
示せず)を介して供給している。
【0040】上記装置によりガス溶射でAl溶射被膜層
5を形成する工程は、第1実施例と略同様である。即
ち、クラッド材31からなる被溶着体8を、そのCu層
3側を上面としてチャンバー14内に連続的に搬送し、
溶射トーチ31の溶射口31aより微粒化された溶融A
lをCu層3の上面に吹き付けてAl溶射被膜層5を形
成している。即ち、溶射トーチ31の中心の材料供給通
路34に供給されるAl線材41は、通路34の先端側
において外周より供給される酸素−燃焼炎(アセチレン
炎)によってAl線材を溶融し、さらに、その外周より
供給される圧縮空気の加速で微粒化して被溶着体8のC
u層3の表面に吹き付けられ、所要厚の被膜を形成す
る。
【0041】ガス溶射される被溶着体8は、第1実施例
と同様に予め加熱されており、よって、溶融したAl金
属は被溶着体8のCu被膜層3に熱融着して密着する。
また、Cu被膜層3との拡散層を形成する。尚、被溶着
体8は500℃以上に加熱しておくと歪みが発生するた
め、500℃以下が望ましい。
【0042】上記Al溶射被膜層5を形成した後、冷却
し、その後、カレンダー加工を行う。該カレンダー加工
はスキンパス加工より弱い圧下力で行い、主として表面
の平滑化を図るために行っている。その後、非酸化性ガ
ス雰囲気中で連続焼鈍あるいはレーザーにて表面層の金
属組織化を行うと同時に、Al金属層5とCu被膜層3
との間に拡散層を形成している。
【0043】上記第2実施例は金属を線材(ワイヤー)
とし、該ワイヤーをガス溶射しているが、図7に示すよ
うに、金属を粉末とし、該金属粉末をガス溶射してもよ
い。図7に示すガス溶射装置30’の溶射トーチ31’
では、その中心通路43に粉末材料送給ガスを供給する
と共に、該中心通路43の途中に合流する材料供給通路
44から金属粉末41’を供給し、送給ガスにより金属
粉末41’を溶射口31a’へと導いている。溶射口3
1a’では外周部の通路から噴出する酸素ー燃料ガスに
より金属粉末41’を溶融し、該溶融状態で被溶着体8
のCu被膜層3の表面に吹き付けている。
【0044】本発明の第3実施例は、図8に示すよう
に、ステンレス鋼板2の外面にNiメッキ層4を設ける
一方、内面に直接Al−Ag溶射被膜層5を設けてい
る。即ち、Cu被膜層を設けずに、ステンレス鋼板2の
内面に直接溶射している。上記Alは融点660.4
℃、Agは融点961.9℃で高融点金属であるため、
図9に示すアーク溶射を用いてAl−Ag溶射被膜層5
を設けている。
【0045】上記Al−Ag溶射被膜層5の形成は図9
に示すアーク溶射装置で行なっており、第2実施例の図
7と同様にチャンバー14内にアーク溶射トーチ31”
を配置している。上記AlおよびAgはワイヤーとして
形成しておき、Alワイヤー50Aを+極、Agワイヤ
ー50Bを−極に接続している。これらワイヤー50
A、50Bを溶射トーチ31”の先端に組み付けたノズ
ル51の供給通路52A、52Bより互いに接触するよ
うに導出し、かつ、接触部分の中心に圧縮空気を通路5
3より供給している。
【0046】上記連続的に供給される2本のワイヤー5
0A、50Bは、それぞれ+,−の電極になっており、
その先端でアークを発生させ、アーク熱によりワイヤー
50A、50Bが溶融され、混合した溶融金属となって
被溶着体8に吹き付けられる。
【0047】上記溶射工程の後、冷却し、その後、スキ
ンパスあるいはカレンダー加工をして、上記Al−Ag
被膜層5を所要の厚さとしている。この第3実施例では
Cu被膜層を設けていないため、Cu被膜層を設けた場
合よりAl−Ag被膜層5の厚みを大として、平均10
μmの厚さとしている。上記スキンパスあるいはカレン
ダー加工の後、非酸化性ガス雰囲気中で焼鈍を行ってい
る。
【0048】第2実施例ではガス溶射、第3実施例では
アーク溶射を行っているが、溶射方法は図10のプラズ
マ溶射で行っても良い。使用するプラズマ溶射装置は周
知のもので、溶射トーチ31”’に冷却水通路60で囲
まれた作動ガス充填室61を設け、該作動ガス充填室6
1内に通路62よりアルゴン、ヘリウム等の作動ガスを
供給している。作動ガス充填室61の内部にはタングス
テン陰極63を配置すると共に作動ガス充填室61の壁
面を銅64で形成し、該銅を陽極と接続している。この
作動ガス充填室61の先端部分には金属粉末供給通路6
5を開口し、該通路65より金属粉末を供給している。
【0049】上記プラズマ溶射装置では、アルゴン、ヘ
リウム等の作動ガス中で、タングステン陰極と銅ノズル
陽極の間に電圧をかけ、直流アークを発生させると、作
動ガスが解離、電離して、連続的にプラズマアークを発
生する。このプラズマアークを冷却したノズルにより絞
り込むと、15000℃以上の高温、高速ジェットを噴
射し、ここに金属粉末を供給すると、該金属粉末を溶融
して吹き飛ばす。よって、例えば、Al粉末を供給する
と、該Al粉末はプラズマアークにより溶融され、被溶
着体8の内面に被膜を形成する。
【0050】上記実施例では、いずれも水素過電圧が高
くなる金属の被膜層を設けた金属材料板を、ボタン電池
の封口板として用いるが、このボタン電池の封口板以外
にZnと接する部位に用いる電池用の金属材料板あるい
は電池以外の金属材料板としても好適にもいられる。
【0051】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わる負極活物質Znと接する負極端子板の内面に、
Znと合金化して該合金の水素過電圧が高くなる金属を
被膜しているため、電池保存中には水素過電圧が高いこ
とにより水素ガスの発生を防止あるいは抑止することが
出来る。また、使用中はZnOがZnの表面にとどまり
にくくして、Znの不動態化を防止し、放電特性を高め
ることが出来る。
【0052】また、上記水素過電圧が高い金属を、メッ
キ法ではなく、溶融した状態で吹き付ける溶射方法で該
金属被膜層を形成しているため、該金属被膜層に不純物
が混入するのを確実に防止することが出来る。よって、
不純物の混入により増加する水素ガスの発生を確実に防
止することが出来る。
【0053】さらに、メッキ方法では廃液処理設備が必
要とすると共に工程が複雑になるが、溶射方法を用いる
と、廃液処理設備が不要となり、しかも工程が簡単とな
って、メッキ方法と比較して約1/5時間で被膜層を形
成することが出来る等の種々の利点を有するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の負極端子板の断面図で
ある。
【図2】 第1実施例の被溶着体を構成するまでのフロ
ーチャートである。
【図3】 第1実施例の溶射に用いるスプレーノズル式
の溶射装置の概略図である。
【図4】 図3に示すチャンバー部分の拡大図である。
【図5】 第2実施例の溶射に用いるガス溶射装置の概
略図である。
【図6】 第2実施例の負極端子板の断面図である。
【図7】 他のガス溶射装置の概略図である。
【図8】 第3実施例の負極端子板の断面図である。
【図9】 第3実施例の溶射に用いるアーク溶射装置の
概略図である。
【図10】 他の溶射に用いるプラズマ溶射装置の概略
図である。
【図11】 ボタン電池の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
102 封口板 106 負極活物質 1 負極端子板 2 ステンレス鋼板 3 Cu被膜層 4 Ni被膜層 5 溶射金属被膜層(Sn−In溶射被膜層、Al溶射
被膜層、Al−Ag溶射被膜層) 8 被溶着体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により詳細
に説明する。図1から図4は第1実施例を示し、図1に
示すように、本発明に係わる負極端子板1は、ステンレ
ス鋼板2の内面側にCuメッキ層3、外面側にNiメッ
キ層4を設け、上記Cuメッキ層3の内面に低融点金属
のSnとInを等量で溶融混合した混合金属をスプレー
ノズルで溶射して該Sn−In溶射被膜層5を設けたも
のである。上記ステンレス鋼板2とCuメッキ層3の間
にはステンレス鋼とCuとの拡散層6、ステンレス鋼板
2とNiメッキ層4の間にはステンレス鋼とNiとの拡
散層7が設けられている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】上記ルツボ10A、10Bの上面中央には
金属投入口21を設けており、かつ、ルツボ10A、1
0B、12には夫々不活性ガス流入口16a、17a、
18aを設けると共に不活性ガス流出口16b、17
b、18bを設け、各ルツボの内部を不活性ガス雰囲気
としている。不活性ガスとしてはHe,Ne,Ar,N
2ガスを用いている。また、ルツボ10A、10B、1
2、配管11A、11B、13は用いる金属の融点以
上、好ましくは融点より20〜50℃以上に加熱してい
る。これら加熱手段としてはSiCヒータあるいは誘導
加熱器(図示せず)を用いている。また、加熱されるル
ツボおよび配管は、耐熱ステンレス(SUS310S)
で形成していると共に、スプレーノズル15は表面性状
に優れたMoで形成している。上記配管11A、11
B、13には夫々開閉バルブ22A、22B、23を介
設し、溶射時にバルブを開くようにしている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】上記実施例では、いずれも水素過電圧が高
くなる金属の被膜層を設けた金属材料板を、ボタン電池
の封口板として用いるが、このボタン電池の封口板以外
にZnと接する部位に用いる電池用の金属材料板あるい
は電池以外の金属材料板としても好適にもちいられる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Znと接する部位に用いる金属材料板で
    あって、鋼からなる基材にZnと合金化出来ると共に該
    合金の水素過電圧が高くなる金属の被膜層を設けている
    ことを特徴とする金属材料板。
  2. 【請求項2】 鋼からなる基材にZnと合金化出来ると
    共に該合金の水素過電圧が高くなる金属の被膜層を設け
    た金属材料板により、Znを負極活物質として用いる電
    池の負極端子板を形成し、上記金属の被膜層を上記負極
    活物質と接する内面側に配置するようにしている電池の
    負極端子板。
  3. 【請求項3】 上記水素過電圧の高い金属の被膜層は、
    該金属の溶融金属が溶射されて形成された被膜層からな
    る前記請求項のいずれか1項に記載の板。
  4. 【請求項4】 上記水素過電圧の高い金属の被膜層は、
    基材の内面側にCu層を介して最内面側に設けられる一
    方、上記基材の最外面側にはNi層が設けられている前
    記請求項のいずれか1項に記載の板。
  5. 【請求項5】 上記被膜層を形成する金属として、S
    n,In,Bi,Pb,Mg,Al,Ca,Ag等を単
    体あるいは混合して用いている前記請求項のいずれか1
    項に記載の板。
  6. 【請求項6】 上記負極端子板はボタン電池の封口板か
    らなる前記請求項2至乃5のいずれか1項に記載の電池
    の負極端子板。
  7. 【請求項7】 鋼板からなる基材の負極活物質と接する
    内面側に、Znを合金化出来ると共に該合金の水素過電
    圧が高くなる金属を溶射して被膜層を形成している電池
    の負極端子板の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記溶射する金属がSn,In,Bi,
    Pb,Mg,Al,Ca,Ag等を単体あるいは混合し
    たものからなる請求項7記載の電池の負極端子板の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 上記金属を加熱溶融した後、該溶融金属
    をスプレーノズルから鋼板側へ吹き付けて溶射している
    請求項7あるいは8記載の電池の負極端子板の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 上記金属からなる線材、粉末を設け、
    該線材あるいは粉末を鋼板側へガス溶射、プラズマ溶
    射、アーク溶射で溶射している請求項7あるいは8記載
    の電池の負極端子板の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記金属を溶射して被膜層を形成した
    後、非酸化性ガス雰囲気中で焼鈍を行うと共に、冷却後
    にスキンパス加工あるいはカレンダー加工を施している
    前記7乃至10のいずれか1項に記載の負極端子板の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 上記負極端子板がボタン電池の封口板
    である請求項7乃至11のいずれか1項に記載の製造方
    法。
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