JPS6036981Y2 - ガス絶縁機器の粒子捕捉器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガス絶縁機器に設けられる粒子捕捉器の配置に
関する。

管路気中ケーブルや遮断器と断路器等の如き機器間接続
母線に採用されている絶縁方式は通ＩＦ ６ガス等を圧
入して絶縁媒体とする方式のものである。

例えば、ＳＦ６ガスを圧入した管路気中ケーブルの場合
、送電時高電圧が導体に課電されるが、製作時の厳重な
仕上げにもか）わらず、わずかに残存する導体および絶
縁物等の微粒子および長期間の使用によって発生する前
記のような微粒子により、課電中微弱な局部放電等から
導体とシースとの間で大きな放電を生ずることがある。

このような現象は小型密閉変電所空間における導体およ
び筐体間でも発生する。

これを避けるため粒子捕捉器が導体と外壁をなす金属シ
ースあるいは筐体等の空間に設けられ、絶縁ガス中を移
動する粒子を捕捉して放電等を防止するようにしている
。

例は管路気中ケーブルについて説明してみると、中空の
単芯又は多芯のアルミニウムあるいは銅よりなる導体が
エポキシ注製品等よりなる高絶縁性のスペーサによって
アルミニウムあるいはステンレス鋼板よりなるシース中
に支持され、シース中にはＳＦ６ガスが圧入される。

このような状態で送電が行われると前述のような現象が
生じるおそれがあるので、導体とシースとの作る空間に
粒子捕捉器が設けられる。

この粒子捕捉器は管路ケーブル線路中各所に設けられる
が、捕捉器とスペーサとの関係位置が適当でないとする
と絶縁低下につながることも生じて来る。

本考案はこれらの問題を解決するため広く使用できる粒
子捕捉器の配置について提案するものである。

次に来者の一実施例について説明する。

第１図は管路気中ケーブルの長さ方向と直角をなす断面
図、第２図は長さ方向の断面である。

図中矢印は布設の際真上方向であることを示している。

エポキシ注液製品等よりなる柱状スペーサ２が布設時、
真上となるように、金属製外壁を形成するシース１の内
面に固定され、導体３は柱状スペーサ２の他端のつくる
環状部分に嵌められ、柱状スペーサ２によって支持され
る。

図においては一つのスペーサしか示されていないが、管
路ののびに従い同様管の布設時真上となる位置に柱状ス
ペーサが取付けられ、導体３を支持する。

一方管路を布設した時真上となる位置、つまりスペーサ
が取付けられた位置から導体支持部を越えた反対側の位
置において、シース１の内側にシース１の内面に沿って
ひろがりをもち、且つその表面に多数の穴４があけられ
た金属板よりなる粒子捕捉電極５が支持具６によりシー
ス１と同電位になるように支持され、前記粒子捕捉電極
５とそれに対向するシース１の作る空間によって捕捉器
７が形成される。

このように捕捉器７は管路中に設けられたスペーサ２の
固定された箇所に対応して設けられるが、管路全体に亘
って各柱状絶縁スペーサの位置ごとに必ずこのような構
成である必要はない。

さきにも若干説明したが、絶縁ガス中を浮遊する微粒子
は、導体とシース間を移動しながら誘電体で構成されて
いる柱状絶縁スペーサに向い、柱状絶縁スペーサの表面
に蓄積される傾向があるが、このような微粒子が半導電
性又は導電性であれば、柱状絶縁スペーサの表面で閃絡
現象を起し、絶縁破かいの原因となる。

従って本考案においては事故発生の可能性の多いスペー
サによる導体支持部を注視し、柱状絶縁スペーサの下方
向に粒子捕捉器を設けることにより、この付近に浮遊す
る微粒子を確度高く捕捉し、前記事故の原因を除去する
効果を有するものである。

実際、電気的特性が低くなりやすいスペーサ沿面側には
粒子捕捉器がないために絶縁距離が短くならず、またガ
ス空間の電気特性は一般に沿面よりすぐれており、粒子
捕捉器側のガス空間の絶縁距離の短縮は電気的に問題な
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例として管路気中ケーブルの長
さ方向と直角をなす断面図であり、第２図は同じく長さ
方向の断面図であり、１はシース、２は柱状絶縁スペー
サ、３は導体、５は粒子捕捉電極であり、４は同電極上
にあけられた穴、６は同電極の支持具、７は捕捉器を示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 布設時真上となる位置において、シースあるいは筐体の
   内面に柱状絶縁スペーサを固定して導体を支持し、前記
   柱状絶縁スペーサおよび導体を越えた反対側の位置にお
   いて、前記柱状絶縁スペーサに対応して粒子捕捉器を設
   けてなるガス絶縁機器の粒子捕捉器。