JPS6035694Y2 - 柱固定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、たとえば家屋など建築物の小屋組みに用いら
れる柱固定装置に関する。

たとえば家屋などにおいて、屋根を受けるために設けら
れる骨組み構造構造である小屋組みは従来第１図に示す
ようになっている。

すなわち、１は柱であり、２は小屋梁である。

この小屋梁２は近時鉄骨材である、いわゆるチャンネル
が多用される。

３は小屋梁２上に沿って載設される角材であり、これら
はボルト、ナツトからなる固定具４にて固定される。

５は角材３上に垂直方向に立設される柱であるところの
束木である。

これら束木５は所定長さを有し所定間隔を存した位置に
ある。

角材３と束木５とはたとえばかすがい（鋸）６を用いて
互いの連結固定を図っている。

７は束木５の上端部に架設される母屋であり、８は母屋
７に支持され、束木５の高さに合せた傾斜をもつたる木
である。

このたる木８は図示しない屋根板を受けるようになって
いる。

ところで上記束木５は木製であるから、これを受ける角
材３も当然木製であり、必ず必要なものとなっている。

角材３は小屋梁２とともに二重構造となって強度の増大
を図れる。

その反面材料費が嵩みコストアップになり、鉄骨材であ
る小屋梁２を用いれば即に充分な強度を保持できる。

また束木５の位置合せのために、これと角材３とに互い
にほぞ加工をしなければならず手間がかかつて面倒であ
る。

近時、かすがいやほぞ加工に代る手段としてたとえばＬ
字形に折曲形成された取付固定具を用いて、束木５と角
材３に当て、釘などの固定具で互いに固定することも試
みられている。

しかしながらこの場合は、位置合せに難点があるととも
に固定強度が弱いという欠点がある。

本考案は上記事情に着目してなされたものであり、その
目的とするところは、比較的簡単な構造でありながら支
持梁上に柱をごく容易に取付固定できる柱固定装置を提
供しようとするものである。

以下本考案の一実施例を第２図以下にもとづいて説明す
る。

第２図は柱固定装置を用いた小屋組みを示していて、１
０は主柱であり、１１は主柱１０の上端部に架設される
支持梁であるところの小屋梁である。

この小屋梁１１は、いわゆるチャンネルと呼ばれる鉄骨
材が用いられる。

１２は柱である重水であり、後述する柱固定装置Ｓを介
して小屋梁１１上に垂直方向に向けて立置される。

１３は各重水１２上端部に架設される母屋であり、１４
は棟から軒へ渡して、図示しない屋根板を受けるたる木
である。

つぎに上記柱固定装置Ｓについて説明する。

これは第３図に示すように金属板を折曲形成してなる装
置本体１５および補助金物１６とから構成される装置本
体１５は中央部が両端と比較して一段浮くよう折曲され
る。

この中央部の少くとも一辺の長さは上記重水１２の一辺
の長さと略同−であり、重水１２の受は部１７をなす。

両端は上記小屋梁１１に固定できるよう取付孔１８，１
８を有する取付部１９．１９となす。

上記補助金物１６は略り字状に折曲形成した金具を互い
の折曲片２０．２０を相対向させ、かつ互いの水平片を
溶接などの手段で固着し嵌合部２１となしたものである
。

この嵌合部２１は上記受は部１７の下面側に嵌合する面
積を有する。

なお上記折曲片２０゜２０の相対向する位置には固定用
孔２２，２２が穿設される。

しかして実際の組立てにあたっては、予め小屋梁１１の
所定位置に透孔を穿設しておく。

そして第４図および第５図に示すように柱固定装置Ｓを
小屋梁１１に載せ固定する。

すなわち補助金物１６の嵌合部２１を装置本体１５の受
は部１７に嵌合したまま、これらを小屋梁１１上に載せ
る。

取付孔１８．１８を上記透孔に合せ、ボルト２３゜２３
を挿通し、互いにナツト２４．２４を螺合し、かつ締付
けることにより補助金物１６は装置本体１５とともに小
屋梁１１に固定されることとなる。

つぎに受は部１７上に重水１２を立てる。このとき重水
１２の側面は両折曲片２０，２０に密接する。

重水１２には固定用孔２２，２２と対向する透孔を穿設
してボルト２５を挿通し、ナツト２６を螺合して締付け
る。

このことにより重水１２は柱固定装置Ｓを介して小屋梁
１１に連結固定されることとなる。

なお上記実施例においては補助金物１６を一対のＬ字形
折曲金具を用いて構成したが、これに限定されるもので
はなく、１枚の金属片を略Ｕ字状に折曲形成しても良い
。

また一対の補助金物１６は相互を溶接等により固定した
が、それぞれを分離させてもよい。

この場合には重水１２の太さが大きい場合にも対応でき
、そしてこの一対の補助金物１６はボルト２５及びナツ
ト２６で重水１２に固定されるので装置本体１５よりず
れることがない。

以上説明したように本考案によれば、装置本体は支持梁
上に取付けられる取付部を両端に、かつこれらの間に柱
の下端面を受けるとともに支持梁とは狭小の間隙を存す
るよう浮上り折曲される受は部を設け、補助金物は上記
受は部と支持梁との間隙に介挿する嵌合部およびこの嵌
合部の両端縁に沿って柱の両側面に接合しこれを固定す
る折曲片を一体的に設けたから、ごく簡単な作業で支持
梁上に柱を取付固定でき位置合せも簡単にだせるところ
から作業性の向上を得る。

しかも支持梁と柱とを充分な強度をもって連結固定でき
信頼性の向上を得るとともに従来のごとき角材が不用で
装置自体簡単な構造であるから大幅なコストダウンを図
れるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す小屋組みの構図、第２図は本考案
の一実施例を示す柱固定装置を用いた小屋組みの構造図
、第３図は柱固定装置の分解斜視図、第４図は第２図Ａ
部の拡大図、第５図はその側面図である。 １１・・・・・・支持梁（小屋梁）、１２・・・・・・
柱（重水）、１９・・・・・・取付部、１７・・・・・
・受は部、１５・・・・・・装置本体、２１・・・嵌合
部、２０・・・・・・折曲片、１６・・・・・・補助金
物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横架する支持梁上に垂直に立てた柱を固定するものにお
   いて、両端に上記支持梁上に取付けられる取付部を有し
   これら取付部間に上記柱の下端面を受けるとともに上記
   支持梁とは狭小の間隙を存するよう浮上り折曲される受
   は部を備えた装置本体と、この装置本体の上記受は部と
   支持梁との間隙に介挿する嵌合片およびこの嵌合片の両
   端縁に沿って一体的に折曲された上記柱の両側面に接合
   してこれを固定する折曲片を有する補助金物とからなる
   ことを特徴とする柱固定装置。