JPS60210526A - 電子写真用硫化カドミウムの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電子写真用の硫化カドミウムの製造・方法に
関し、特に非常に結晶性が置くかつ、均一な単一粒子を
製造するだめの硫化カドミウムの製造方法に関する。

電子写真感光材料の代表例として用いられる光導電性硫
化カドミウム（ＣｄＳ　）の製造の最も一般的な方法は
、硫酸カドミウム、塩化カドミウム、などのカドミウム
の水溶性塩に硫化水素を作用させて硫化カドミウム粒子
の沈殿ン得、次いでこの硫化カドミウム粒子に活性剤を
ドーピングするために高温焼成して得るものである。

即ち、光導電性硫化カドミウムは、硫化カドミウム粒子
に活性剤としてＣｕＣ２２＋　Ｃ”ＳＯ４等また、融剤
としてＣｄＣＬｚ　、　ＺｎＣｔｚ等のハロゲン化物を
混入して焼成を行なうことにより、Ｃｕ。

ＣＬ等を硫化カドミウム中にドープさせ製造するのが一
般である。

しかしながら、このような従来の方法においては、焼成
工程を経て生成されたＣｄＳは、沈殿生成時にＣｄＳの
表面付近に非常に多くの欠陥を鳴している。

この表面欠陥は、光キャリアーのトラップ準位となるた
め、ＣｄＳの光メモリーを増大し、即ち、光応答速度を
遅くし、この様なＣｄＳを用いて作成される感光体を高
速の複写機に適用すると明部と暗部の静電コントラスト
が不十分となる。

また、上記の様な方法で製造されたＣｄＳの粒子形状は
粒子が互いに集合し合って形成された強い凝集体である
２次粒子からなっており、この２次粒子は３次元的に集
合して団塊状であったυあるいは２次元的に集合して平
板状であったり様々であるがその中には大きなものはｌ
ｏ数μから数１０μに及ぶものがある。

この様な粗大粒子を多数含むＣｄＳを用いて作成される
感光体は、その表面状態が劣悪となり、その結果得られ
る画像はガサつきが激しく、解像力も不十分となる。ま
た、さらに絶縁層を設ける感光体の場合には、絶縁層の
ＣｄＳ層へのしみ込み等がおこり、良好な感光体を得る
ことが困難となる。

上記欠点は、硫化カドミウムに対して２０ｉ１量％以上
の融剤を混ぜて、融剤の融点よりも５０℃以上高い温度
で焼成するととＫよって克服されている。

しかし、最近画質への要求が厳しくなると、作成される
感光体の表面はより平滑さが要求される。形成されるＣ
ｄＳ粒子の粒径を均一としても粒子の表面状態によって
粒子間の電子的な力が異なシ、そのため形成される感光
層の平滑性が異ってくる。この特性は一般的にカサ比容
によって現わすことができる。カサ比容を大きくすると
、表面性は悪くなる傾向がある。

この特性は、焼成後の粒子表面のイオン除去量によって
決まってくる。焼成後の洗浄では、水洗の効率化および
水洗によって除去し切れないイオンを除去するため、イ
オン交換樹脂と共存させて洗浄することが行われる。

このイオン交換樹脂による洗浄は、従来、陽イオン交換
樹脂、隘イオン交換樹脂の比率を１：１又はイオン交換
樹脂それぞれの交換容量を考慮して１：２として行われ
ていた。

ところが焼成後、粒子表面のイオンを除去し過ぎた場合
には、高抵抗となるし、又イオンをある程度量以上残存
させた状態で再焼成を行うと電子写真用としては低抵抗
となりすぎる。

従って、樹脂の量を適当な値に選択して行っていた。し
かし、樹脂の量を一定にしても、処理時の水温によって
樹脂によるＣｄＳの分解反応が起り、特に水温を３０℃
以上とした場合は、ＣｄＳの分解速度が増加し、表面に
硫黄の析出反応が起り、再焼成によって高抵抗となるば
かりでなく、形成されたＣｄＳのカサ比容も大きくなシ
表面性も劣化する。一方温度が低い場合は、イオンの除
去効果が効率良く行われないため、形成されたＣｄＳを
用いて作成した感光体は低抵抗化し感度も速くなる。

このように水温によって特性が変化することは、季節に
よって特性の異っだＣｄＳが得られることであり、製造
の安定性の点から問題がある。

本発明は、上記欠点を克服し、安定したＣｄＳを供給す
る電子写真用硫化カドミウムの製造方法を提供すること
を目的とする。

本発明は、硫化カドミウムに対して２０重邦゛％以上の
融剤を混ぜて融剤の融点よシも５０℃以上高い温度で焼
成した後、更に再焼成を行う硫化カドミウムの製造方法
において　焼成後、陽イオン樹脂１０〜２５ｍｚを含み
、且つ陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の混合比率
が１＝５以上である混合イオン交換樹脂で洗浄すること
をｌ￥ｊａとする硫化カドミウムの製造方法から構成さ
れる。

すなわち本発明は、イオン交換樹脂の比率を陰イオン交
換樹脂が、陽イオン交換樹脂の５倍以上とした場合、又
陽イオン交換樹脂の量を出来る限り少なくすることによ
り奏功する。

しかして、陽イオン量はＣｄＳ　１００　ｇに対して１
０〜２５ｍＡの範囲で選ぶことが必要である。

それ以下では、イオン除去の効果が少ないため低抵抗な
ＣｄＳとなり易く、２５ｍｔ以上となると水温が上昇し
た場合ＣｄＳの分解を生じ易くなる。

処理方法は、焼成終了したＣｄＳを水中に分散解体した
後デカンテーションによって上澄み液の電導度が５０μ
ｓ　／ｃｍ以下となるまで水洗した後上記範囲から選択
された量のイオン交換樹脂を加えて撹拌する。

撹拌時間は、６０分程度で十分であシ、それ以上長くし
ても、効果に麦は生じない。

水温は、５〜３５℃の範囲では、上記の禁の樹脂を用い
た場合形成されるＣｄＳの特性は殆んど変化しない。

焼成は、硫化カドミウムに対して、２０重置火以上の融
剤を混ぜて融剤の融点よりも５０℃以上高い温度で行う
。該処理を行った抜、樹脂を分離し、濾過、乾燥する。

乾燥後のＣｄＳは、粒子表面に存在するトラップを補正
するため、４００〜５００℃の範囲で再焼成する。

以下、実施例によって説明する。

実施例 銅を、ＣｄＳ　１モルに対してＩ　Ｘ　１０−４モル含
む硫化カドミウム１００ｇに、ＣｄＣｚ２２０　ｇ　。

ＮａＣＬ　５　ｇを添加し、よく混合した後、石英ルツ
ボに充填し、５３０℃の温度で６０分間焼成した。

焼成終了後の粉体は、純水中に添加、上澄み液の電気室
導度が３０μ８７ａｍとなるまでデカンテーションによ
り水洗を繰り返した。その後陽イオン交換樹脂（三菱化
成■製：　５Ｋ−ＩＢ）　、陰イオン交換樹脂（三菱化
成■製：５Ａ−１ＯＡ）をそれぞれ１５ｅｃ、　１００
ｃｃづつ加え６０分間撹拌した。

なお、この処理中の分散水溶液の水温は３８℃であった
。その後、硫化カドミウムと樹脂を分離し、沖過した後
、６０℃の温度で、１晩乾燥させた。

この硫化カドミウムは、石英ルツボに充填し、史に４３
０℃の温度で空気中で６０分間焼成を行った。焼成後、
上記洗浄法によって、硫化カドミウムを洗浄し、６０℃
の温度で更に１晩乾燥させ、電子写真用硫化カドミウム
を完成させた。

この様にして得られた硫化カドミウムの六方度は、１０
０％であり、１万倍の電子顕微鏡写真によれば粒子表面
は非常に滑らかで、六方晶形特有の形状を持ち、各粒子
は、２〜５μの径の単一粒子となっているのが認められ
た。

なお、この粉体のカサ比容を、日本工業規格に−５１０
１に従い、測定したところ０．９１ｍｚ／ｇの値を示し
た。

この硫化カドミウムを塩化ビニル／酢百ｙビニル共重合
１体中に分散させた後アルミニウム基板上に４０μの厚
さに塗布乾燥させて得た感光板に１５μ厚のポリエステ
ルフィルムをはりつけ三層構成の感光体を得たところ、
表面が非常に平滑であった。この感光板に一次帯電、次
いで光像露光、ＡＣ除電、次いで全面露光の鳥速電子写
真プロセスを適用したところ、十分な節電コントラスト
と、十分な感度に基つく良質の画像が得られた。特に解
像力は１０本／ｍ　ｍ以上であシ、シャープな画像が得
られた。

なお、この感光体のＥ−Ｖ特性を測定し、半減露光量を
めたところ、０．５０　ｔｕｘ、ｓｅｃであった。

比較例 陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂Ｌ１−がそれぞれ
５　ｔ）ｒｒｔｚ加えたものであることを除いて、全〈
実施例１と同様の方法で作成されたＣｄＳのカサ比容は
１．５０であった。このＣｄＳを用いて感光体を作成し
たところ、表面の平滑性は実施例に比べて劣っており、
解像力も６本Ａ皿と実施例よシも劣っていた。更に半減
露光量は０．６０ｔｕｘ、ｓｅｃと陽イオン交換樹脂の
増加による悪影響が見られた。

特許出願人　キャノン株式会社 代理人　弁理士　狩　野　有

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）硫化カドミウムに対して２０重量％以上の融剤を
   混ぜて、融剤の融点よりも５０℃以上筒い温度で焼成し
   た後、更に再焼成を行う硫化カドミウムの製造方法にお
   いて、焼成後、陽イオン交換樹脂１０〜２５ｍｔを含み
   、且つ陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の混合比率
   が１＝５以上である混合イオン交換樹脂で洗浄すること
   を特徴とする電子写真用硫化カドミウムの製造方法。