JPS5844174B2 - 風呂釜 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、水側に独立する２つの糸路を有する水−ガス
熱交換器を組込んだ灯油たきまたはガスだきの燃焼ガス
により加熱する風呂釜に関する。

一般に独立する２つの水系路を加熱する熱交換器の使用
例として、家庭用の給湯、温水暖房器の他に風呂釜があ
る。

すなわち２つの独立した糸路に水を循環せしめ燃焼ガス
で加熱することにより例えば風路の場合、上り湯用温水
および浴槽用温水を得て夫々の用途により使用するもの
である。

このような独立する２つの水系路を有する熱交換器は、
必ずしも両方同時に水が循環しているとは限られず少な
くとも何れか一方の循環水が静止していることがある。

このような場合２つの糸路が離れていると静止している
方の水温が非常に高温になり流路内の圧力が上昇したり
、水が沸騰したりして適正な運転が不可能になる。

そこで従来は、２つの糸路を有する熱交換器としては浴
槽に貯えられた水をわかすための熱交換器とバーナユニ
ットおよび上り湯をわかすための熱交換器とバーナユニ
ットの２つのセットを夫々独立して設けた２回路式風呂
釜がある。

この風呂釜は、内部に熱交換器とバーナユニットが夫々
２つあるので外形寸法が大きくなりしかもコストが高く
なる欠点がある。

この欠点を解決するために１．２回路式風呂釜がある。

すなわち、わかし湯層流路と上り湯層流路を１つの熱交
換器にまとめてバーナユニットが■つで足りるため、外
形寸法の小形化を行なうことができ低コストが可能にな
る。

第１図および第２図はその具体例を示す風呂釜熱交換器
で断面形状がコの字形に成形されたパイプ片１ａ、１ｂ
をロウ付して長方形断面の流路２を構成し、これを６列
流路２１，２２，２３゜２４．２５，２６をなし両端を
混合室３，４に接続し、一方の混合室３を浴槽水出入口
にパイプ５゜６を接続して沸し湯流路としている。

また長方形断面の流路の下に離間して共通の放熱フィン
８に取付げた円管９１．９２，９３．・・・・・・を６
本（２本図示せず）Ｕ字管１０を用いて直列に接続し上
り湯シャワー流路としている。

しかしながら、この種の構造の熱交換器はわかし湯流路
および上り湯シャワー流路が離間して設けられ共通のバ
ーナユニットで加熱される構造であるため、前述したよ
うに一方の流路が静止するとその流路内の水は常に高温
の沸とう状態となり、流路内の圧力が上昇したりして適
正な運転ができなくなる。

このような状態を防ぐために静止流路を水抜きするか両
流路を放熱フィンで熱的に接続した構造としている。

前者の場合は熱交換器の他に水抜き機構という附属設備
を必要とし、後者は流れている水で静止している流路を
放熱フィンを介して冷却しているためフィン効率が悪く
、フィンの枚数が多くなるかフィンの面積が大きくなり
熱交換器が大型化する。

またフィンを多数設けても冷却が十分でなく結局この場
合も水ぬきを行なっている。

また沸し湯層のパイプ１が長方形状をしているために製
作工程が複雑でかつフィンとの密接が難しい欠点がある
。

また、沸し湯パイプの中により湯パイプを偏心的に挿入
し、１つの円弧状接触面を形成して、より湯流路と沸し
湯流路の２つの流路を外管内に区画形成した２重管式熱
交換パイプを使用した風呂釜も知られている。

しかしながら、この種の熱交換パイプは偏心的に内管が
配置されるため、外管と内管の位置決めが難しく円弧状
接触面を形成する部分に密着不良の部がどうしても生じ
てしまうというような製造上の欠点を持っている。

この欠点を補なうために、従来は外管を内管に挿入した
後、更に内管と外管の密着性を改善するためにロー付や
ような溶接を１段階穴れて密着性の改善を行なっている
が、製作工程が複雑になる欠点がある。

本発明は上記欠点を解決するために円形状伝熱管内に同
心でかつ外管の軸方向に沿って少なくとも２つ円弧状接
触面を形成して挿入された内管からなる熱交換パイプを
複数本傾斜して配列し伝熱を並列に形成して沸し湯流路
とすることにより、製作が容易で高性能の熱交換器を用
いた風呂釜を提供するものである。

以下、図面を参照して本発明の詳細な説明する。

第３図は本発明に適用する熱交換器の具体例を一部切欠
して示す斜視図で、第４図は第３図の要部をＸ−Ｙで水
平に切断して示す横断面図である。

すなわち風呂用熱交換器としての使用例で構造および作
用を説明すれば１００，１０１，１０２は多数のプレー
ト状放熱フィン１０３に挿着された伝熱管で、夫々の伝
熱管ｉｏｏ、ｉｏ１゜１０２内にはほぼ中央部にこの伝
熱管の半径方向を区画して同心的に配置することにより
円弧状接触面Ａ、Ｂを形成して沸し湯流路１０４，１０
５を有する内管１０６，１０７，１０８が挿着されてい
る。

内管の端部は円形状をなし、円形状Ｕ字管１０９で夫々
の内管１０６，１０７，１０８を直列に接続してこの糸
路を上り湯流路としている。

伝熱管１００，１０１，１０２の一方端および他方端に
は夫々混合室１１０，１１１で列に接続している。

第５図および第６図は、本発明の一実施例を示し第３図
に示した熱交換器を風呂釜本体５００に組込んだ熱交換
器５０１は風呂釜本体５００内に設げられた燃焼室５１
１の上部に固定して配設され、燃焼室５１１の下部には
燃焼装置すなわちバーナ５１２が設げられている。

さらに燃焼室５１１の上部には排気ダクト５２０が接続
され本体５００外に通じている。

熱交換器５０１は伝熱管の長手方向に水平から傾斜（傾
斜角θ＝１０〜３０度）させて取付けることにより沸し
湯流路の入口側パイプ１１２および混合室１１０と出口
側パイプ１１３および混合室１１１とを垂直方向に高さ
１００〜２００順高くして自然対流により水を循環させ
て浴槽の水をわかすことができる。

方燃料はガス人口５３０から、流入した後ガバナ５１５
で一定圧力に設定された後に切換コック５１４に供給さ
れる。

そして切換レバー５０９をひねって切換コック５１４か
も種火流路５１９を通って種火ノズル５１８からガスが
供給され点火装置（図示せず）により点火される。

種火の熱を検知してさらに切換レバー５０９で切換コッ
ク５１４を切換えることにより、メインバーナ５１２に
通じる沸し湯層ガス流路５１６および沸し湯層ガス流路
５１６と並列にシャワー給湯水５−０６の通水を検知し
て作動する自動水圧弁５１３を介してメインバーナ５１
２に通じるシャワー給湯用ガス流路５１γを備えたメイ
ン流路にガスを通じている。

また水入口５３１から流入するシャワー給湯水は自動水
圧弁５１３を径た後にシャワー給湯流路５０６を径て熱
交入口の入口側パイプ１１２に接続され熱交出口側パイ
プ１１３から風呂釜の外に取出されシャワー５０７に給
湯する。

次に本発明の熱交換器の作用を説明する。

すなわち、沸し湯運転では沸し湯流路（外管）１０４゜
１０５に通水し上り湯シャワー流路（内管）１１４の通
水を停止したときは静止水の温度は沸し湯流路１０４，
１０５の水の温度よりもたえず低くなっている。

一方、上り湯運転では沸し湯流路（外管）が空で水が入
っていないときには内管１０６，１０７゜１０８と外管
１００，１０１，１０２の一部を接触させて内管内１０
６，１０７，１０８を流れる水で外管１００，１０１，
１０２を冷却するため外管１００，１０１，１０２温度
は高々１５０℃である。

この程度の温度であれば放熱フィン１０３および外管の
材料（脱酸銅）が酸化や腐食して寿命が低下する危険が
な（十分に安全である。

さらに上り湯運転では沸し湯流路に水が入っている場合
には、放熱フィン１０３を介して燃焼ガスから伝達され
る熱量は、一部が外管１００゜１０Ｌ１０２管壁を通し
て外管水に伝わり残りが内管、外管の接触部Ａ、Ｂを通
して内管水に伝わることになるが、本発明では外管流路
１０４゜１０５を並列流路にし内管流路１１４を直列流
路にして外管水に比べ内管水の方の流量を大きくすれば
内管水の熱抵抗と外管水の熱抵抗を比べると前者の方が
後者に比べ十分に小さくなるので外管水に伝わる熱量を
小さくすることが可能である。

本発明では内管と外管の一部を接触させて接触熱抵抗を
ｌＸｌ０−３ｈ℃／Ｋｃａｌ程度で１５分間上り湯運転
にすれば第７図のごとく全熱交換量が１００００Ｋｃａ
ｌ ／ｈ以下であれば伝熱管水に伝わる熱量割合を十分
小さくでき、浴槽の水温度上昇を１．５℃程度以下に抑
えることができ実用上十分に安全である。

さらに伝熱管および放熱フィンは、外管水により冷却さ
れるため十分に低い温度になっている。

なお、第７図は浴槽水容積０．２ｍ”パイプ３本、１＝
３００間外管ｔ、＝３０ｍｖｔ内管を外管 ２３ ＝ ２３ ｍｍ流路面積比−ｍ−とした時の特性で内管
３０ ある。

以上説明したように本発明に係る熱交換器によれば、円
管内に半径方向に区画して挿入されたパイプを使用する
ことにより、熱的性能においても十分かつ安全なものが
得られ、しかも外管が円形であるため放熱フィンとの密
度がよく放熱フィンの面積も１台分で済み低コスト化が
計れ、また伝熱管と内管が同心的に設けられた構成であ
るため製作が容易で伝熱管と内管との密着をよくするた
めの特別なロウ付は工程を必要としない等の生産性に優
れ量産性に適した構造である効果を有するものである。

さらに熱交換器を長手方向に傾げることは従来の熱交換
器に比べ運転停止時に熱交の中の水の排水が容易であり
熱交内の残水量が少な（なるため凍結を防止する上に有
利な構成となっている。

さらに熱交換器内の水容量が小さいので運転起動時の立
上り時間が短か（なるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の風呂熱交換器の一部を切欠して示した
斜視図、第２図は第１図の要部縦断面図、第３図は本発
明のに使用する熱交換器の一部を切欠して示した斜視図
、第４図は第３図の要部縦断面図、第５図は本発明の一
実施例を示す模形図、第６図は第５図をＡ−Ｂで切断し
た側面図、第７図は本発明の熱量の変化に対する浴槽水
の温度上昇を示す特性図である。 なお１００，１０１．１０２は外管、１０３は放熱フィ
ン、１０４，１０５は外管流路、１０６゜１０７．１０
８は内管、１０９はＵ字管、１１０゜１１１は混合室、
１１２，１１３はパイプ、１１４は内管流路である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 燃焼装置と、この燃焼装置の上部に長手方向に傾斜
   して配設した熱交換器とを備え、上記熱交換器は複数本
   の伝熱管を並列に配列し夫々の伝熱管の外周面に放熱フ
   ィンを設は管内に同心でかつ伝熱管の軸方向に沿って少
   なくとも２つの円弧状接触面を形成して挿入された内管
   により形成された少なくとも２つの流路を有し、これら
   の伝熱管の両端を夫々の混合室に接続してを並列に接続
   して沸し湯流路として浴槽に接続し、内管を直列接続し
   て上り湯流路とすることを特徴とする風呂釜。