JPS582336A - グラフト共重合体樹脂組成物 - Google Patents

グラフト共重合体樹脂組成物

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JPS582336A
JPS582336A JP9972381A JP9972381A JPS582336A JP S582336 A JPS582336 A JP S582336A JP 9972381 A JP9972381 A JP 9972381A JP 9972381 A JP9972381 A JP 9972381A JP S582336 A JPS582336 A JP S582336A
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Yoshikuni Yoneyama
義邦 米山
Toshinori Shiraki
利典 白木
Hideo Morita
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、反応性官能基を有する重合体を2種以上ブレ
ンドすることにより製造されるグラフト共重合体から成
7fIt@撃性、機械的特性、成形加工性に優れた熱可
塑性樹脂組成物、熱可塑性ニジストマー組成物に関する
さらに詳しくは、エポキシ基含有ビニル単量体、アミノ
基含有ビニル単量体のうちから選ばれる少なくとも1種
の単量体と当該単量体と共重合し得る他のビニル系単針
体1種以上とを共重合して成る多元共重合体と、ビニル
芳香族化合物−共役ジエン化合物共重合体をエチレン系
不飽和ジカルボン酸またはその誘導体で変性したブロッ
ク共重合と、エチレン系不飽和ジカルボン酸無水物を重
合体構成成分として含まない熱可塑性樹脂とを含有して
成る耐衝撃性、機械的強度に優れた熱可塑性樹脂組成物
、または耐摩耗性や耐曲屈性等に優れた熱可塑性エラス
トマー組成物に関する。
従来、熱可塑性樹脂の耐衝撃性改良剤としては、例えば
、ポリブタジェン、スチレン−ブタジェン共重合体のご
ときゴム状物質がよく知られている。
これらのゴム状物質の使用態様としては、熱可塑性樹脂
に直接ブレンドしてゴム状物質を樹脂中に分散させる方
法や、ゴム状物質の存在下にビニル単量体をラジカル重
合し、生成する熱可塑性樹脂中にラジカルグラフト変性
したゴム状物質をミクロ分散させる方法が公知となって
いる。
 5− しかし、前者のゴム状物質を熱可塑性樹脂に直接ブレン
ドする方法は、必ずしも耐衝撃性の向上が期待できるも
のではなく、ブレンド物の種類、ブレンド物組成、ブレ
ンド方法、ブレンド物の成形条件等によってその効果は
大きく変化する。例えば、スチレン−ブタジェンブロッ
ク共重合体/ポリスチレンから成るブレンド物は、耐衝
撃性の向上を期待できるものの、ブレンド物のブレンド
方法、成形条件によって耐衝撃性が大きく変化しやすい
。また、スチレン−ブタジェンブロック共重合体/スチ
レン−アクリロニトリル共重合体(As樹脂)から成る
ブレンド物は、両者の相溶性が極めて悪く、耐衝撃性等
の機械的強度を向上することが難しいのが現状である。
一方、ゴム状物質の存在下にビニル単量体をグラフト重
合して得られるグラフト物(ゴム補強樹脂;例えばハイ
インパクトポリスチレン等)ニついても、近年、樹脂の
耐衝撃性の改良がかなシ試みられているが、ゴム状物質
のビニル単量体への溶解性に制限があるとか、重合コン
トロールに極−6= めて煩雑な手法が要求されるなどの問題があシ、また工
業規模で使用されるビニル単量体の種類が限定されるた
め、得られるゴム補強樹脂も制限されているのが現状で
ある。
本発明者らは、このような背景のもとで、上記の問題点
を改良すべく鋭意研究を重ね、すでに特願昭55−14
7552号では、エチレン系不飽和ジカルボン酸無水物
と該モノマーと共重合可能なビニル系モノマーを共重合
して得られる多元共重合体の耐衝撃性、機椋的強度、耐
熱性の改良を提案した。その後さらに官能性重合体のブ
レンドに関して研究を進めた結果、反応性官能基を有す
る重合体を2種以上ブレンドして得られるグラフト組成
物が、エチレン系不飽和ジカルボン酸無水物を重合体構
成成分として含まない熱可塑性樹脂の所望の性質を損う
ことなしに優れた耐衝撃性を発揮し、成型材料用途等に
好適な組成物であると1・ とを見い出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、(A)成分;エポキシ基含有ビニ
ル単量体、アミノ基含有ビニル単量体のうちから選ばれ
る少なくとも1種の単量体と、当該単量体と共重合し得
る他のビニル系単量体の1種以上とを共重合して得られ
る多元共重合体の(A)成分と、(B)成分;少なくと
も1個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロッ
クと、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする
重合体ブロックとから成るブロック共重合体に、エチレ
ン系不飽和ジカルボン酸基またはその誘導体基を含む分
子単位を結合せしめて成る変性ブロック共重合体と、(
C)成分;エチレン系不飽和ジカルボン酸無水物を重合
体構成成分として含まない熱可塑性樹脂1種または2種
以上から成るグラフト共重合体組成物に関する。
以下、本発明に関して詳細に説明する。
本発明の目的を達成するには、本発明の構成成分である
囚成分、(B)成分、(C)成分が不可欠であυ、これ
らの成分のうちどの一つが欠けても本発明の目的は達成
できない。すなわち、本発明は、従来のブレンド組成物
と異なり、官能基が有している反応性を利用し、官能性
重合体を2種以上ブレンドすることによりグラフト組成
物を得るという技術的に意義深い思想に基づくものであ
、す、本発明の(A)成分、(B)成分および(C)成
分を必須構成成分とすることによってのみ達成されるグ
ラフト共重合体組成物である。
本発明で用いられる(A)成分の多元共重合体は、エポ
キシ基含有ビニル単量体、アミン基含有ビニル単量体の
うちから選ばれる少なくとも1種の単量体と、当該単量
体と共重合し得る他のビニル系単量体の1種以上とを共
重合して得られる多元共重合体である。
有用な官能性単量体であるエポキシ基含有ビニル単量体
としては、たとえば、グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、β−メチルグリシジルアクリレー
ト、β−メチルグリシジルメタクリレート、アリルグリ
シジルエーテル、イタコン酸モノグリシジルエステル、
ブテントリカルボン酸モノグリシジルエステル、ブテン
トリカルボン酸ジグリシジルエステル、ブテントリカル
ボン酸トリグリシジルエステル、スチレン−p−−9= グリシジルエーテル、3,4−エボギシプテン、3.4
−エポキシ−6−メチル−1−ブテン、3j4−エポキ
シ−1−ペンテン、3.4−エポキシ−3−メチルペン
テン、5.6−エボキシー1−ヘキセン、ビニルシクロ
ヘキセンモノオキシド、p−グリシジルスチレンなどを
挙げることができる。
また有用な官能性単量体であるアミノ基含有ビニル単量
体としては、たとえば、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、N−メチルアクリルアミド、N−一エチルアクリ
ルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−ブチルア
クリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N、
N−ジエチルアクリルアミド、N、N−ジブチルアクリ
ルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−エチルメ
タクリルアミド、N−tert−ブチルメタクリルアミ
ド、N、N−ジエチルメタクリルアミド、N、N−ジプ
ロピルメタクリルアミド、N、N−ジブチルメタクリル
アミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシ
メチルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド
、ダイア七トンアクリルアミド、p−−1ロ − (2−ビス(エチルアミノ)アミノエチル)スチレ”、
p(2−イソ7’ロピルアミノエチル)スチレン、p−
(2−ジエチルアミノエチル)スチレン、m−(2−ジ
エチルアミノエチル)スチレン、2−N、N−ジメチル
アミノエチルアクリレート、2−N、N−ジエチルアミ
ノエチルアクリレート、2−N、N−ジプチルアミノエ
チルアクリレート、3−N、N−ジエチルアミンプロピ
ルアクリレート、2−N、N−ジブチルアミノプロビル
アクリレート、3−N、N−ジブチルアミノプロビルア
クリレ−)、2−N、N−ジメチルアミノエチルメタク
リレート、2−N、N−ジエチルアミノエチルメタクリ
゛レート、2−N、Nジプチルアミノエチルメタクリレ
ート、3−N、N−ジエチルアミノプロビルメタクリレ
ート、2−N、N−ジブチルアミノプロビルメタクリレ
ートなどを挙げることができる。
さらに、これら官能性ビニル単量体と共重合し得るその
他のビニル単量体としては、たとえば、エチレン、塩化
ビニル、・酢酸ビニル、ビニルトルエン、α−メチルス
チレン、スチレン、アクリロニトリル、ラウリルメタク
リレート、ラウリルアクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチル
へキシルメタクリレート、2−エチルへキシルアクリレ
ート、オクチルアクリレート、オクチルメタクリレート
、ターシャリ−ブチルメタクリレート、ターシャリ−ブ
チルアクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチ
ルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ブ
チルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、イソ
プロピルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチル
アクリレート、エチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、メチルアクリレートなどが
挙げられ、さらに所望により、これらのビニル単量体の
2種またはそれ以上の混合物も使用することができる。
これら(A)成分の多元共重合体の製造方法は公知の重
合方法、例えば辷溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法
、塊状−懸濁重合法、懸濁重合法等によるラジカル重合
方法が工業的に有利に用いられる。
このようにして得られるエポキシ基、含有ビニル単量体
、アミン基含有ビニル単量体のうちから選ばれる少なく
とも1種の単量体と、当該単量体と共重合し得る他のビ
ニル系単量体の1種以上とを共重合して得られる多元共
重合体は、低分子量の共重合体も使用できるが、一般に
は分子量が5000〜100口000、好ましくは10
000〜800000、さらに好ましくは20000〜
500000のものが使用される。共重合体中のエポキ
シ基またはアミノ基含有ビニル単量体の含tは1〜50
重量%が好ましく、さらに好ましくは5〜30重量%で
ある。
つぎに本発明で用いられる(B)成分は、ビニル芳香族
化合物を主体とする重合体ブロック1個以上と共役ジエ
ン化合物を主体とする重合体ブロック1個以上とを含有
し、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物の重量比が
5/95〜9515であるブロック共重合体に、不飽和
ジカルボン酸またはその誘導体が付加した変性ブロック
共重合体である。
ここで、ビニル芳香族化合物を主体とする重合−13= 体ブロックとは、ビニル芳香族化合物重合体ブロックま
たはビニル芳香族化合物の含有量が50重量%を超え、
好ましくは70重量−以上であるビニル芳香族化合物と
共役ジエン化合物との共重合体ブロックであり、共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックとは、共役ジエ
ン化合物重合体ブロックまたは共役ジエン化合物の含有
量が50重量%を超え、好ましくは70重量%以上であ
るビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体
ブロックである。
上記変性ブロック共重合体の基体となるビニル芳香族化
合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体(以下単に「
ブロック共重合体」という)は、ビニル芳香族化合物を
主体とする重合体ブロック1個以上、好ましくは2個以
上と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック1
個以上とを含有するものである。該ブロック共重合体に
おいて、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物の重量
比は5/95〜9515、好ましくは10/90〜90
/10、さらに好ましくは15/85〜85/15の組
成範囲一 14− である。
該ブロック共重合体はビニル芳香族化合物の含有量が6
0重量%以下、好丑しくは55重量%未満の場合はニジ
ストマー的々性質を示し、60重量%を超える場合、好
ましくは70重′J1%以上の場合は樹脂的な性質を示
す。
またブロック共重合体のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックおよび共役ジエン化合物を主体とする
重合体ブロックのうち、ビニル芳香族化合物と共役ジエ
ン化合物との共重合体ブロックにおける分子鎖中のビニ
ル芳香族化合物の分布は、ランダム、チーバード(分子
鎖に沿ってモノマー成分が増加または減少するもの)、
一部ブロック状またはこれらの任意の組合せで成ってい
てもよい。ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロ
ックが2個以上である場合は、各ブロックは同一構造で
あってもよく、異なる構造でおってもよい。また、共役
ジエン化合物を主体とする重合体ブロックを2個以上含
有する場合は、各ブロックは同一の構造であってもよく
、異なる構造であってもよい。
ブロック共重合体を構成するビニル芳香族化合物として
は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン、p −tert−7’チルスチレン等のうちか
ら1種または2種以上が選ばれ、中でもスチレンが特に
好ましい。また共役ジエン化合物としては、例えば、ブ
タジェン、イソプレン、1.3−ペンタジェン、2,3
−ジメチル−1,3−ブタジェン等のうちから1種また
は2種以上が選ばれ、中で’tブタジェンまたはブタジ
ェンを主体とする共役ジエン化合物の組合せが好ましく
、特にブタジェンが好ましい。
該ブロック共重合体の数平均分子量は5000〜100
0000、好ましくは10000〜aooooo、さら
に好ましくは30000〜500000の範囲であり、
分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)ij
l 0以下である。
さらに、ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐
状、放射状あるいはこれらの任意の組合せのいずれであ
ってもよい。また上記ブロック共重合体は、その特性を
失わない限シにおいて有機化合物あるいは無機化合物に
よって若干の変性が行なわれていてもよい。
本発明で用いるブロック共重合体は、通常、ヘキサン、
シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の不活性炭化水
素溶媒中で、ブチルリチウム等の有機リチウム化合物を
重合触媒として、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合
物をアニオン共重合することによって得られ、この際モ
ノマーの添加方法や添加順序を変えたり、多官能性のリ
チウム化合物を使用することにより、各種構造のブロッ
ク共重合体が得られる。ま九上記方法で得られるリチウ
ム活性末端を有するブロック共重合体を多官能カップリ
ング剤、たとえば四塩化炭素、四塩化ケイ素等に反応さ
せることにより、分岐状、放射状のブロック共重合体と
することが可能である。
その他いかなる製造方法で得られたビニル芳香族化合物
−共役ジエン化合物ブロック共重合体であっても、前記
限定の範囲内であれば使用できる。
上記ブロック共重合体は、1種だけでなく 2−17一 種類以上のものを組合わせたものでもよく、これらの組
合せの例としては、スチレン−ブタジェンブロック共重
合体とスチレン−イソプレンブロック共重合体の組合せ
、分子量の異なる2種のスチレン−ブタジェンブロック
共重合体の組合せ、スチレン含量の異なる2種のスチレ
ン−ブタジェンブロック共重合体の組合せ、ブロック構
造がスチレン−ブタジェン−スチレンの三つのセグメン
トからなるものと、ブタジェン−スチレン−ブタジェン
−スチレンの四つのセグメントからなるもの等のブロッ
ク構造の異なるスチレン−ブタジェンブロック共重合体
の組合せなどがある。
つぎに、ブロック共重合体にグラフトした不飽和ジカル
ボン酸またはその誘導体について説明する。これら不飽
和ジカルボン酸またはその誘導体は、ブロック共重合体
に付加している。これらはブロック共重合体100重量
部あた90.05〜20重量部、好ましくは0.05〜
10重量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部付加し
ていることが、グラフト共重合体組成物の目的の特性を
引き出す−18− ために必要である。付加量が0.05重量部未満では未
変性のブロック共重合体に比してほとんど改良効果がな
く、付加量を20重量部以上にしても改善効果はそれ以
上向上しない。
上記不飽和ジカルボン酸またはその誘導体の例としては
、マレイン酸、7マル酸、イタコン酸、ジクロロマレイ
ン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン
酸、エンド−シス−ビシクロ[2,2,1]−5−へブ
テン−2,3−ジカルボン酸などや、これらジカルボン
酸の酸無水物、エステル、アミド、ジカルボン酸イミド
などがあげられる。ジカルボン酸の各種誘導体は、誘導
体のままブロック共重合体に付加させてもよく、また不
飽和ジカルボン酸をブロック共重合体に付加させた後、
しかるべき反応によってカルボン酸基を対応する誘導体
に変換してもよい。
上記のブロック共重合体を変性する不飽和ジカルボン酸
またはその誘導体の中では、マレイン酸、フマル酸、無
水マレイン酸が好ましい。
本発明の変性ブロック共重合体は、前記ブロック共重合
体に、不飽和ジカルボン酸またはその誘導体を溶融状態
または溶液状態において、ラジカル開始剤を使用あるい
は使用することなくグラフト反応させることにより得ら
れる。これら変性ブロック共重合体の製造方法に関して
は、本発明では特に限定しないが、得られた変性ブロッ
ク共重合体中にゲル等の好ましくない成分が含まれてい
たり、その流動性が低下して加工性が悪化するような製
造方法は好ましくない。好ましい方法としては、たとえ
ば押出機中で、パーオキサイドを添加せずにブロック共
重合体を不飽和ジカルボン酸またはその誘導体と反応さ
せる方法がある。押出機を使用した反応においては、一
般に使用されているゲル化防止剤を使用することが好ま
しい。
つぎに本発明で用いられる(6)成分材、エチレン系不
飽和ジカルボン酸無水物を重合体構成成分として含まな
い熱可塑性樹脂であシ、例えばスチレン−無水マレイン
酸共重合体等のエチレン系不飽和ジカルボン酸無水物ま
たはその誘導体を構成単量体としてラジカル共重合した
熱可塑性樹脂は本発明外である。
本発明の範囲内にある熱可塑性樹脂は、例えば、スチレ
ン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリロニトリル系
樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスルフ
ォン、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポ
リフェニレンオキシド、ふっ素樹脂、塩化ビニリデン樹
脂などがあり、具体的には、ポリスチレン、耐衝撃性ポ
リスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、A
BS樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸
共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、
MBS樹脂、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン共重合体、プロピレン共重合体、
ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリ
−3−メチル−1−ペンテン、ポリ−3−メチル−1−
ブテン、アクリロニトリル−アクリル酸共重合体、アク
リロニトリル−アクリル酸エステル共重合体、−21− ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リヘキサメチレンアジパミド、ポリカプロラクタム、ポ
リへキサメチレンセバカミド、ポリへキサメチレンイソ
7タルアミド、ポリへキサメチレンテレフタルアミドイ
ソフタルアミドなどがあげられるが、これらに限られる
ものではない。
本発明のグラフト共重合体組成物は、上記に掲げた(A
)成分、(B)成分、(C)成分から構成されるもので
あり、本発明の主旨を損わない限りさらに所望により他
の熱可塑性樹脂を混合してもかまわない。
本発明で用いる(B)成分のジカルボン酸基またはその
誘導体基は、(A)成分が有するエポキシ基、アミン基
と反応し、本発明で意義深いグラフト物(A−Bグラフ
ト物)を提供し、(C)成分の熱可塑性樹脂中に任意に
分散させることによ!り、(C)成分の耐衝撃性等の機
械的強度を向上させることができる。
ここで用いる(4)成分、(C)成分の関係は、(A)
成分−22− の多元共重合体と(C)成分の熱可塑性樹脂の溶解度パ
ラメーターの差(△δ)が△δ≦3(δは溶解度パラメ
ーターであり、構成元素の凝集エネルギー密度と分子容
の比の平方根で表わされ、H目debrandと5co
ttによって定義されたものである。溶解度パラメータ
ーの値は、例えばPolymer Handbookの
第四章341〜368に記載されており、さらにJou
rnal of Applied Chemistry
第3巻第71〜80頁、1953年のSma I Iの
報文データを用いて構成要素から計算することができる
。)、好ましくは△δ≦1.5、さらに好ましくは△δ
≦1.0であシ、これがA−Bグラフト物と(C)成分
の相溶性を良くする上で望ましい。特に好ましい実施態
様は、(A)成分の多元共重合体が、エポキシ基含有ビ
ニル単量体、アミノ基含有ビニル単量体から選ばれる少
なくとも1種の単量体と、(C)成分の熱可塑性樹脂を
構成している少なくとも1種以上の同種の単量体と当該
単量とを共重合した多元共重合体であることが望ましい
本発明のグラフト共重合体組成物は、エポキシ基含有ビ
ニル単量体、アミン基含有ビニル単量体・のうちから選
ばれる少なくとも1種の単量体と、当該単量体と共重合
し得る他のビニル系単量体1種以上とを共重合して成る
多元共重合体内と、少なくとも1個のビニル芳香族化合
物を主体とする重合体ブロックと少なくとも1個の共役
ジエン化合物を主体とする重合体ブロックから成るブロ
ック共重合体に、エチレン系不飽和ジカルボン酸基また
はその誘導体基を含む分子単位を結合せしめて成る変性
ブロック共重合体CB)と、エチレン系不飽和ジカルボ
ン酸無水物を重合体構成成分として含まない熱可塑性樹
脂(C)とをブレンドすることによって得られるグラフ
ト共重合体組成物である。
本発明のグラフト共重合体組成物は、上記に示した(A
)成分、(B)成分、(C)成分の各組成および配合量
を選ぶことにより、熱可塑性樹脂組成物もしくは熱可塑
性エラストマー組成物として得ることができる。すなわ
ち、熱可塑性樹脂組成物として得る場合は、例えば(C
)成分が熱可塑性樹脂組成物のマトリックスを形成する
ような配合量の領域で(A)成分、(B)成分から成る
グラフト共重合体を(C)成分中に分散させて得ること
ができる。例えば配合組成比として(A) +(B) 
/ (C) = 5〜50/95〜50、好ましくは1
0〜40/90〜60(重量%)を選定することができ
る。さらにグラフト共重合体を構成する(B)成分の変
性ブロック共重合体のビニル芳香族化合物の含有量が6
0重量%を超える場合、好ましくは70重1i:%JJ
、上の場合は、(C)成分がマ) IJラックス形成す
る配合量でもあるいは形成しない配合量のどちらの領域
でも熱可塑性樹脂組成物として得ることができる。例え
ば配合組成比として(A) +(B) / (C) =
 5〜99/95〜1、好ましくは10〜90/90〜
10(゛重量%)を選定することができる。
また熱可塑性エラストマー組成物として得る場合は、例
えば(B)成分としてビニル芳香族化合物の含有量が6
0重重量風下、好ましくは555重ミニ−満である熱可
塑性エラストマー的な性質を示す変性ブロック共重合体
を用い、しかも該(B)成分が熱可塑性エラストマー組
成物のマトリックスを形−25− 成するような配合量の領域で、(B)成分と(A)成分
から成るグラフト共重合体中に(C)成分を分散させる
ことにより得ることができる。例えば配合組成比として
(A)+(B)/(C)= 50〜99150〜1、好
ましくは60〜90/40〜10(重量%)を選定する
ことができる。
本発明のグラフト共重合体組成物において、(A)成分
と(B)成分の配合量比は、一般に(A) / (B)
 = 3〜90/97〜10、好ましくは5〜70/9
5〜30、さらに好ましくは10〜50/90〜50(
重量%)の範囲から選定される。
このように本発明のクラフト共重合体組成物は、(C)
成分が1〜95重量%、および(B)成分の含有量が1
0〜97重量%である(A)成分と(B)成分の混合物
5〜99重量%から成る熱可塑性樹脂組成物もしくは熱
可塑性ニジストマー組成物であり、得られるグラフト共
重合体組成物は、各種成型材料用途に好適に使用できる
本発明のグラフト共重合体組成物は、その各成分の組成
比に応じて一般の高分子物質の混合に用−26− いられる各種混合装置によって溶融状態で混合すること
によって調整できる。それらの混合装置として好適なも
のは、例えば−軸または多軸のスクIJニーm押出機、
ミキシングロール、バンバリーミキサ−、ニーダ−、ブ
ラベンダー等の混合装置が挙げられる。
本発明の組成物を調整するにあたり、(A)成分、(B
)成分を前もって混合しA−Bグラフト共重合体を得、
次いで(C)成分を添加し混合する方法が好ましいが、
その他事発明の効果が発揮できるような任意の混合方法
を選んでもかまわない。また本発明の組成物を調整する
ための混合条件は、本発明の構成成分(A)、(B)各
成分が本発明の主旨である官能基によるグラフト反応を
十分達成するような混合温度、混合時間が選ばれる。(
A) 、 (B) 、 (C)各成分の通常混合温度は
、一般に各成分の融点以上で行なわれ、混合時間は、各
成分が相互に分散するまで行なわれ、るが、変性ブロッ
ク共重合体がゲル化するよう々高い温度ないし長時間混
合を続けることは好ましくない。
この混合の際、必要に応じてグラフト反応を促進させる
ため、第3級アミン、アンモニウム塩、有機酸塩、有機
キレート化合物等の触媒を添加してもよい。
また本発明の組成物は、上記に示した混合装置による混
合の他に、本発明の構成成分および必要に応じて触媒を
適当な溶媒中で混合して得ることも可能である。
該グラフト共重合体組成物はさらに他のゴム状物質、例
えば、天然ゴム、ポリブタジェン、ポリ(スチレン/ブ
タジェン)、ポリ(エチレン/プロピレン/非共役ジエ
ン)等をその性質を損わない程度に混合してもよく、ま
た添加剤として、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、紫外
線吸収剤、着色剤、滑剤、難燃剤、顔料等を添加するこ
とも可能である。
本発明で得られる(シフト共重合体組成物は、耐衝撃性
、機械的特性、成型加工性に優れるため、従来からのス
チレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の成型に用いら
れている圧縮成形、射出成型、押出成型(インフレーシ
ョン法やTダイ法ニよるシートおよびフィルム、共押出
しラミネーションや一軸延伸方法あるいは二軸延伸方法
によるフィルムおよびシートの製造や、ストレートダイ
、オフセットダイ、クロスへラドダイによるパイプ押出
し等)や、薄物シートの成形方法のカレンダー成形、円
筒金型内に粉末状樹脂を入れ、加熱、回転して成形する
回転成形、発泡体ベレットを金型内に充填し加熱発泡さ
せて成形する注型成形、シート類の真空成形、二軸延伸
シート等の圧空成形等、各種成形方法を用いることも可
能である。これらの成形物は、フィルム、シート、成形
品等の形態下、接着材料1.包装材料、雑貨玩具、電気
部品、機械部品、自動車部品、その他各種用途において
広い利用範囲があシ、有用な組成物である。
また1、本発明のグラフト共重合体組成物に補強光、填
剤、例えば、ガラス繊維、ガラスフレーク、炭素繊維、
チタン酸カリウム、に酸化チタン、チタン酸ホイスカー
、無水マイカ、ケイ酸カルシウム、無水ケイ酸、ワラス
テナイト、炭酸力ルシウー 29− ム、ガラス球、アスベスト、アルミナ、アルミニウム、
鉄、ニッケル等を添加し、補強充填剤強化グラフト共重
合体組成物を得ることができる。なかでも、ガラス繊維
、炭素繊維が補強充填剤として好ましい。ガラス繊維を
用いる場合、使用するガラス繊維は、一般のガラス繊維
強化樹脂で用いられるものでよく、通常その直径が2〜
20μであり、長さは加工性、実用物性上最も適当とさ
れる長さに切断されたものを使用するのが好ましく、ガ
ラス繊維の表面をシラン系処理剤またはクロム系処理剤
で表面処理されたものが使用される。
さらに、本発明のグラフト共重合体組成物に発泡剤、例
えば物理発泡剤(n−プロパン、n−ブタン、n−ペン
タン等の炭化水素類)や、化学発泡剤(アゾ系発泡剤、
ニトロン系発泡剤、スルホニルヒドラジド系発泡剤)や
、無機系の発泡剤としての重炭酸塩等を混入または圧入
し、発泡させた発泡グラフ、ト共重合体組成・物を得る
ことができる。
これらグラフト共重合体組成物から得られる補−50− 強充填剤強化グラフト共重合体組成物および発泡グラフ
ト共重合体組成物は、ともに機械的強度、耐衝撃性に優
れるため、ペースポリマーであるグラフト共重合体組成
物と同様に、機械部品、電気部品、自動車部品等の各種
用途において利用範囲があり、有用な組成物である。
以下、若干の実施例を示すが、これは本発明をより具体
的に説明するものであり、本発明の範囲をこれらの例に
限定するものでないことは言うまでもない。
表お、以下の実施例では、(A)成分と(C)成分の溶
解度パラメータの差(△δ)が3未満のものを用いた。
−31− 参考例 〔変性ブロック共重合体の調整〕 スチレン−ブタジェンブロック共重合体の熱可塑性エラ
ストマーである試料pを用いて、以下に示す方法により
無水マレイン酸がグラフトした変性ブロック共重合体(
試料P)を得た。なお、試料pはヘキサン溶液中におい
てn−ブチルリチウムを触媒として得られたものであり
、以下にその基本特性を示す、 ポリマー構造; B−8−B−8(直鎖状)(BSブタ
ジェン、S;スチレン) スチレン含有’lit ; ”重量% ブロック・スチレン含有量・;36重it%重量平均分
子i (Mw) ; 79,000数平均分子量(Mn
) ; 61,000メルト・インデックス  :  
1 2,0 7/10m++(Jis−に−6s 7o
 、荷重5ky、200C)試料pの100重量部に対
し、4重量部の無水マレイン酸、ゲル化防止剤として0
.3重量部のBHT (ブチルヒドロキシトルエン)と
0.3重量−52−一 部のフェノチアジンを添加し、これらをミキサーを用い
て均一に混合した。
この混合物を窒素雰囲気下で、40111押出機(単軸
、フルフライト型スクリュー、L/D、=24)に供給
し、シリンダ一温度190〜260 +、′cで変性反
応を行なった。得られたポリマーは、未反応の無水マレ
イン酸を減圧乾燥によシ除去した。変性ブロック共重合
(試料P)の分析結果は、メルトインデックスがす、5
 f / 10mm、 、)ルエン不溶分が0.05重
量%、ナトリウムメチラートによる滴定で測定した無水
マレイン酸の付加量がブロック共重合体100オ(置部
あfcシ2.5重量部であった。
さらに−試料pとポリマー構造が異なるスチレン−ブタ
ジェン共重合体(試料q*r+11+’t)を試作し、
上記と同様な方法で、表IK示す不飽和カルボン酸を付
加し、試料Q 、 R、S 、 T、すなわち−変性ブ
ロック共重合性である本発明の(b)成分を得九。  
      − 得られた試料の結果を表1に示した。
−33− 表  1 (注1)S:スチレン B;ブタジェン Qi:’ケイ
素(注2)ブロック共重合体100重量部当り′の重量
部 34− 実施例1〜3および比較例1〜3 (A)成分として、アセトン−トルエン混合溶媒中でラ
ジカル重合を行ない、グリシジルメタクリレート10重
量%、スチレン65重量%、アクリロニトリル25重量
%よシなる官能性重合体; SAGコポリマー(分子量
63000)を得た。この(A)成分と、(Bl成分と
して参考例で得た変性ブロック共重合体(試料P)およ
び未変性のブロック共重合体(試料p)とを用い、20
01:のミキシングロールで5分間混練し、(A)−(
B)混合物を得た。その後さらに、(C)成分としてス
チレン−アクリロニトリル共重合体であるAs樹脂、商
品名「タイリル769J(旭ダウ社製)を添加し、5分
間200Cのミキシングロールで混練し、(A) l 
(Bl 、 (C)成分からなるグラフト共重合体組成
物を得た。組成物の特性を知るべく、250Cで圧縮成
形を行なぺ各種の物性を測定し表2に示した。
表   2 (注5)引張強さ、伸び、アイゾツト衝撃強さ; JI
SK6871   曲げ弾性率; ASTMD−790
に準拠衣2に示す如く、本発明の範囲内にある実施例1
〜3の組成物は、本発明の範囲外にある比較例1〜5と
比して、顕著に耐衝撃性の改良が認められ、かつ引張強
さ、曲げ弾性率も優れ、実用特性上十分な強度を有する
熱可塑性樹脂組成物である。
この効果は、(A)成分、(B)成分をそれぞれ単独で
(C)成分中に分散、もしくは未変性ブロック共重合体
と(A)成分を(C)成分中に分散させた組成物である
比較例1〜3では想像もつかず、体)成分、(Bl成分
の2成分が混合されてA−Bグラフト物をっくシ、さら
に(C)成分中にA−Bグラフト物が分散した場合にお
いて、上記に挙げた効果を発揮することが明らかである
。このように、本発明の構成要素である囚成分、(B)
成分、(C)成分の3成分のうち、比較例1,3に示す
ように、(A)成分、(B)成分のいずれか一つが欠け
ても本発明の効果を引き出すことは不可能であシ、さら
に実施例3と比較例2が示すように、(B)成分が変性
ブロック共重合体でなければ本発明の効果を引き出すこ
とが不可能であることが理解できる。
−37一 実施例4〜6および比較例4〜6 (B)成分として試料記号Q e R+ T + q+
 r + tを用い友ほかは、実施例1〜3と同様の(
A)成分、(C)成分を用いて、40+1+1φ押出機
で混練しベレット化した。その後、このベレットを射出
成型機(IS80CN、東芝機械製)を用い、試験サン
プルを作成し、射出成型品の物性を測定した。各成分の
配合組成および試験結果を表3に示した。
表3に示す如く、基体となるブロック共重合体の構造の
異なる変性ブロック共重合体を(B)成分として用いた
実施例4〜6は、対応する未変性のブロック共重合体を
用いた比較例4〜6と比較して、耐衝撃性が著しく優れ
てお#)、かつ引張強さ、曲げ弾性率にも優れた実用特
性を有する熱可塑性樹脂である。このように本発明の構
成要素である(B)成分が通常の未変性ブロック共重合
体では、本発明の効果を発揮することができず、(B)
成分の基体となるブロック共重合体の構造が異なってい
ても、(B)成分が変性ブロック共重合体である場合に
限って、本発明の効果を引き出すことが可能であること
が理−38− 解できる 。
表     3 (注4)引張強さ、伸び、アイゾツト衝!強度;JIS
  K6871 曲げ弾性率;ASTMD−790に準
拠 実施例7,8および比較例7.8 (A)成分としてスチレン25重量%、メチルメタクリ
レートフロ重量係、グリシジルメタクリレート5重量%
よシなる官能性重合体;SMGコポリマー(分子量55
,000 )を用い、(B)成分として参考例で得た試
料記号P’+p+S+8を用い、(C)成分としてスチ
レン30重量%、メチルメタクリレート70重量%よシ
なる熱可塑性樹脂(MS樹脂)を用いて、囚成分、(B
)成分、(C)成分を40關φ押出機で混練し、ペレッ
ト化した 熱可塑性樹脂組成物を得た。その後射出成型
機(IS80CN東芝機械製)を用い、試験サンプルを
作成し、サンプルの特性を測定した。各成分の配合組成
および試験結果を表4に示した。
表     4 (注5)引張強さ、アイゾツト衝撃強度; J I S
 K−6871硬さ; ASTMD−785に準拠 (注6)アイゾツト試験片を用いて肉眼検査を行ない、
以下の基準で判断した。
表4に示す如く、本発明の熱可塑性樹脂組成物のマトリ
ックスとなる(C)成分が変わっても、(AJ酸成分(
B)成分、(C)成分が本発明の範囲内にあれば、耐衝
撃性などの機械的強度が優れたクラフト共重合体組成物
を得ることができる。また(B)成分の変性ブロック共
重合体の構造が異なっている場合でも、本発明の効果を
十分に引き出すことが明らかである。また本発明の実施
態様の一例として示した実施例7,8、および本発明の
範囲外の組成で構成された比較例7.8のサンプルを透
過型電子顕微鏡でモルフオロジー〇観察を行なったとこ
ろ、実施例7,8はゴム粒径が0.5〜2.0μの粒子
であり、比較例7は3〜10μ、比較例8は5〜20μ
のゴム粒子径であった。このことより本発明の組成物は
、(B)成分が比較的小さく(C)成分中に分散するた
め、透明性にも効果が用現していることが理解できる。
実施例9.10および比較例9 囚成分として、高温、高圧下でグリシジルメタクリレー
トを10重i%含有するエチレン−グリシジノしメタク
リレート共重合体:EGコポリマー(分子量21,00
0)を得た。
この(A)成分と、(B)成分として参考例で得だ変性
ブロック共重合体(試料P)および未変性ブロック共重
合体(試料p)と、さらに(C)成分としてポリプロピ
レン樹脂(分子量120,000 、 n−へブタン抽
出で約95%の残留物を有する結晶性PP)とを用いて
、40111φ押出機で220〜240Cで溶融混練し
、ペレット化した熱可塑性樹脂組成物を得た。その後、
射出成型機を用いて試験サンプルを作成し、物性測定を
行なった。各成分の配合組成および試験結果を表5に示
した。
表     5 (注7)引張強さ、伸び、アイゾツト衝撃強度;JIS
  K6871  硬さ;ASTM  D676−55
T(ショアーD)に準拠 表5よシ、樹脂マトリックスをポリプロピレン樹脂に変
えた場合でも、本発明の効果を引き出すことができ、耐
衝撃性、引張強さに優れた熱可塑性樹脂組成物を得るこ
とができる。
実施例11 (A)成分として、2−N、N−ジエチルアミノエチル
メタクリレート5重量%、スチレン70重量%、アクリ
ロニトリル25重i%より成る官能性重合体:SAAM
コポリマー(分子量530 Do )を用いたほかは、
実施例1と同様の(Bl成分、(C)成分を用い、同様
の組成および方法で熱可塑性樹脂を得た。
テストピースを作成し物性を測定したところ、アイゾツ
ト衝撃強度、引張強さ、伸び、曲は弾性率は、それぞれ
41.6 (ky−on/amゾツチ)、460(ky
/cm2)、2B(%)、20600 (ky/(m”
 )で6つπ。
このことより、(A+酸成分アミン基含有の多元共重合
体にしても、本発明の効果が著しいことがわかる。
−45− 実施例12.13および比較例10〜12(A)成分と
して実施例1で用いたSAGコポリマーと、(B)成分
として参考例で得た変性ブロック共重合体(試料S)お
よ゛び未変性のブロック共重合体(試料s ) 、(C
1成分としてポリカーボネート樹脂である4、4′−ジ
オキシジフェニル−2,2′−プロパンポリカーボネー
トとを用い、270Cで成型しテストピースを得た。各
成分の配合組成および試験結果を表6に示した。
表6より、(B)成分として変性ブロック共重合体を用
いた場合は、耐衝撃強度が著しく向上し、他の機械的特
性も十分実用強度を有する熱可塑性樹脂であった。
−46− 表   6 (注8) 引張強さ:JIS  K−6871 伸   び、:  JIS  K−6871”アイゾツ
ト衝撃強度;JIS  K−6871(ノツチ付) 硬  度; ASTM  D−785に準拠S 実施例
14,15および比較例13〜15(A)成分として、
有機過酸化物を用い、加圧加熱下で共重合したグリシジ
ルメタクリレート7重量%、エチレン64重量%、酢酸
ビニル29重景チよシなる官能性重合体; EVGコポ
リマー、(B)成分として参考例で得た試料記号P +
 P s (C)成分としてナイロン6、ナイロン66
を用いて、これら(A)成分、(B)成分、(C)成分
を4011Iilφベント押出機で混練してペレット化
したポリアミド樹脂組成物を得た。その後、射出成型機
(I s s、aCH東芝機械製)を用い、樹脂温度2
60〜2703:、金型温度80′cで試験サンプルを
作成した。各成分の配合組成および試験結果を表7に示
した。
表7よシ、(B)成分として変性ブロック共重合体を用
いた場合は、耐衝撃強度が著しく改良され九ポリアミド
樹脂であった。
表   7 (注9)アイゾツト衝撃強度:ASTM  D256.
%インチ厚み試料用 張 強 さ  :ASTM  D
63B、IJンチ厚み試料押      び  ;AS
TM  D638曲は弾性率 ;ASTM  D790 に準拠 −49一 実施例16〜19および比較例16〜19(C)成分と
して、ポリブチレンテレフタレート(Valox 31
0 ; GE社製)、ポリフェニレンオキシド(PPO
;GE社製)、ポリスルホン(ポリスルホンP−170
0;UCC社製)、ポリフェニレンスルフィト4(ライ
ドンR−6;フィリップス社製)を、表8に示す種々の
配合比で401NIφベント押出機で混練し、ペレット
化した種々の樹脂組成物を得た。その後、射出成型機を
用いテストピースを得て、各種の物性試験を行なった。
本発明のグラフト共重合体組成物は、基体ポリマーとな
る(C)成分の特性を実用上好ましく改善できる。
−50− 実施例20〜31および比較例20〜31次の処決にし
たがい、本発明のグラフト共重合体組成物および比較例
としての組成物を得た。
+11組成物配合比 (A)  成 分              20部
量部(B)  成 分(変性ブロック共重合体  10
ロ lまたは未変性ブロック共重合体) (C)成分     30 z す7テン系プロセスオイル    50  l酸化チタ
ン         11 使用した(A)、(B)、(C)各成分の種類は表9を
参照。なお、(C)成分はいずれも粉砕し、粒径50メ
ツシュ程度の粒末状にして使用した。
(2)混線条件 予め所定量のナンテン系プロセスオイルを含有させた(
B)成分と(A)成分を、130〜170℃に加熱した
加圧ニーダ−に投入して約10分間混練した後、(C)
成分と酸化チタン、安定剤との混合物を除々に投入し、
投入後さらに約10分間混練して、熱可塑性ニジストマ
ー状の組成物を得た。
得られた各組成物の圧縮成形試験片の耐摩耗性および耐
屈曲性を測定し、結果を表9に示した。
表9より、本発明のグラフト共重合体組成物は、比較例
の組成物に比して耐摩耗性および耐屈曲性に優れること
が分かる。
−53− (注目)グリシジルメタクリレート10]iJi[、ス
チレン10重量%、アクリロニトリル80重1オチから
なる共重合体(分子量50.000 ) (注12 ) ASTM D 2228に準じて測定し
た。いずれの場合においても、(B)成分として未変性
のブロック共重合体を用いた比較 例の組成物の摩耗量を100として表示した。数値、パ
大きいほど耐摩耗性が良いことを表わす。
(注13 ) JIs K 6301に準じて測定し、
次の規準にしたがって結果を計画した。
○;屈曲回数10,000以上 △;屈曲回数s、ooo以上〜10.000未満×:屈
曲回数5,000未満 実施例32〜35 本発明のグラフト共重合体組成物を構成する各成分と表
面処理したガラスチョツプドストランドを表10に示し
た組成配合で4011+1φベント型単軸押出機にて混
線押出して、ガラス繊維強化グラフト共重合体組成物を
得た。
その結果、本発明のガラス繊維強化クラフト共重合体組
成物は、極めて耐衝撃性に優れることがわかる。
表  10 (注14)ガラスチョツプドストランド:ストランドの
切断長さ6111400へ七00フィラメントの集束 チップ、シラン処理 (注15)アイゾツト衝撃強度:ASTM−D256引
張強さ; AsTM−D6sa 熱変形温度:ASTM−D648 に準拠 実施例36〜39 実施例2,9,14.19で得たグラフト共重合体組成
物各々100重量部当り15重量部のn−ブタンを主成
分とする発泡剤を、40m11φ押出機の先端に接続し
た混合機に圧入し、よく混和して混合機先端の細孔を有
する口金よシ押出し、ただちに20Cに保たれた水中に
導き急冷固化し、ペレタイザーに導き粒径約111mの
発泡Asグラフト共重合体組成物(実施例36)、発泡
ポリプロピレングラフト共重合体組成物(実施例37)
発泡ナイロン6グラフト共重合体組成物(実施例68)
、発泡ポリスチレングラフト共重合体組成物(実施例3
9)を得た。
その結果、本発明のグラフト共重合体組成物の発泡性粒
子は、型成形性、発泡剤の保持性に優へこれらから得ら
れた発泡体は緩衝性に優れるものであった。
−57−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、 (A)成分;エポキシ“基含有ビニル単量体、ア
    ミノ基含有ビニル単量体のうちから選ばれる少なくとも
    1種の単量体と、当該単量体と共重合し得る他のビニル
    系単量体の1種以上とを共重合して得られる多元共重合
    体と           。 (B)成分;少なくとも1個のビニ“ル芳香族化合物を
    主体とする重合体ブロックと、少なくとも1個の共役ジ
    エン化合物を主体とする重合体ブロックとから成るブロ
    ック共重合体に、エチレン系不飽和ジカルボン酸基また
    はその誘導体基鱈む分子単位を結合せしめて成る変性ブ
    ロック共重合体と・(C)成分;エチレン系不飽和ジカ
    ルボン酸無水物を重合体構成成分として含まない熱可塑
    性樹脂1種または2種以上τ・5 、      。 から成るグラフト共重合体組成物。     )2、(
    A)成分の多元′共重合・体と(C)成分の熱可塑性樹
    脂の溶解度パラメーターの差(△δ)が△δ≦3である
    特許請求の範囲第1項記載の組成物。 3、 (A)成分のエポキシ基含有ビニル単量体が不飽
    和グリシジルエステルまたは不飽和グリシジルエーテル
    またはエポキシアルケンまたはp−グリシジルスチレン
    であり、アミノ基含有ビニル単量体がアクリルアミドま
    たはアクリルアミド置換体または不飽和脂肪酸アミノエ
    ステルまたはその誘導体またはアミノスチレンヤある特
    許請求の範囲第1項記載の組成物。 4、 (B)成分の変性ブロック共重合体がジカルボン
    酸勘たはその誘導体基を含む分子単位をブロック共重合
    体100重量部あたり0.05〜20重量部含有するも
    のである特許請求の範囲第1項記載の組成物。    
    ゛ ′ 5、(C)成分が1〜9゛5重量%、および(B)成分
    の含有量が10〜9゛ア重量%であ右回成分と(B)成
    分の混合物s=q 9重量%からなる特許請求の範囲第
    1項記載の組成物。じ 6、 (A)成分;エポキシ基含有ビニル単量体、アミ
    ノ基含有ビニル単量体のうちから選ばれる少な′くとも
    1種の単量体と、当該単量体と共重合し得る他のビニル
    系単量体の1′8i以上とを共重合して得られる多元共
    重合体と (B)成分;少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主
    体とする重合体ブロックと、少なくとも1個の共役ジエ
    ン化合物を主体とする重合体ブロックとから成るブロッ
    ク共重合体に、エチレン系不飽和ジカルボン酸基または
    その誘導体基を含む分子単位を結合せしめて成る変性ブ
    ロック共重合体と(C)成分;エチレン系不飽和ジカル
    ボン酸無水物を重合体構成成分として含まない熱可塑性
    樹脂1種または2種以上 から成る組成物100重量部に対して、補強充填剤を5
    〜50重量部混入して成る補強充填剤強化グラフト共重
    合体組成物。 7、囚成分:エボキシ基含有ビニル単量体、アミノ基含
    有ビニル単量体のうちから選ばれる少なくとも1種の単
    量体と、当該単量体と共重合し得る他のビニル系単量体
    の1種以上とを共重合して得られる多元共重合体と (B)成分;少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主
    体とする重合体ブロックと、少なくとも1個の共役ジエ
    ン化合物を主体とする重合体ブロックとから成るブロッ
    ク共重合体に、エチレン系不飽和ジカルボン酸基または
    その誘導体基を含む分子単位を結合せしめて成る変性ブ
    ロック共重合体と (C)成分;エチレン系不飽和ジカルボン酸無水物を重
    合体構成成分として含まない熱可塑性樹脂1種または2
    種以上 から成る組成物に発泡剤を混入また圧入し、発泡させて
    成る発泡グラフト共重合体組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0254523A2 (en) * 1986-07-21 1988-01-27 Nippon Oil And Fats Company, Limited Primer compositions
USH1405H (en) * 1992-04-09 1995-01-03 Shell Oil Company Epoxy resin composition
JP2011094074A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Asahi Kasei Chemicals Corp 発泡体用変性ブロック共重合体及びその組成物
JP2011094073A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Asahi Kasei Chemicals Corp 変性ブロック共重合体及びその組成物

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