JPH1194782A - 非接触半田付け検査方法及びその装置 - Google Patents

非接触半田付け検査方法及びその装置

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JPH1194782A
JPH1194782A JP25724697A JP25724697A JPH1194782A JP H1194782 A JPH1194782 A JP H1194782A JP 25724697 A JP25724697 A JP 25724697A JP 25724697 A JP25724697 A JP 25724697A JP H1194782 A JPH1194782 A JP H1194782A
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JP
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soldering
heating
laser beam
contact
quality
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JP25724697A
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Yasuo Kanezashi
康雄 金指
Shigenori Isozaki
茂則 磯崎
Mitsuji Inoue
三津二 井上
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、熱伝導方式による半田付け部の良否
判定を正確に行う。 【解決手段】半田付け部に加熱用レーザ光を照射して半
田付け部を加熱する加熱用レーザ装置と、加熱された半
田付け部に測定用レーザ光を照射する測定用レーザ装置
と、加熱された半田付け部に測定用レーザ光を照射した
ときに半田付け部に生じる電位により引き起こされる電
場・磁場を受けて起こる測定レーザ光の偏光面の回転を
検出する検出系と、この検出系による測定レーザ光の偏
光面の回転の検出結果に基づいて半田付け部の良否を判
定する判定手段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に実装され
た電子部品、例えばLSIのピンやフラットパッケージ
ICのリード部における半田付け部の良否の判定を非接
触により行う非接触半田付け検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる非接触でLSI等の電子部品の半
田付けの検査を行う手法としては、例えば静電容量方
式、X線方式、振動方式、渦電流方式及び熱伝導方式が
あり、これら方式を単独又は組み合わせて使用し、その
測定結果をLSIの全てのピンに対して同一の閾値を使
用して半田付けの良否判定を行っている。
【0003】これら手法を簡単に説明すると、静電容量
方式は、リードが隠れているタイプのチップ部品などに
対応できる可能性があるが、基板側にコンタクトピンを
立てる必要があり、又ティーチングが必要である。
【0004】X線方式は、例えば特開平2−13885
5号公報に記載されているように、マイクロX線源を利
用して半田付け部分の透過観察を行うもので、対象部分
を単なる影として捉えるだけであり、実際に半田付けの
有無を検査するまでの能力はない。
【0005】振動方式は、例えば「エア加振・スペック
ル振動検出法による半田付部検査方式の開発」電学論C
122 巻2号、平成4年pp.122〜133 に記載されているよ
うに、エアを用いて対象となるリードを吹き、観察され
るリード部分の振動をレーザスペックルにて確認するも
ので、他にもエアでリードを吹き、リードの振動を光プ
ローブでヘテロダイン検出する方法(例えばCatherine
A. Keeiy, “Solder Join Inspection Using
Laser Doppler Vibrometry ”,Oct.1989,Hewle
tt−Packard Journal,pp.81〜85)などが知られてい
る。
【0006】この方法は、接合強度が測定可能である点
から見ると優れた方法であるが、半田付け部分の形状に
振動しやすいものが求められる制限がある。
【0007】渦電流方式は、例えば特開昭60−142
246号公報に記載されているように、検査部分に生じ
る渦電流によるセンサコイルのインダクタンス変化によ
り半田付け良否を検査するもので、接合部分の電気伝導
性を計測できるが、変位センサの一面を持つためにセン
サと検査対象部分とのギャップを一定に保つ必要があ
り、測定空間分解能を小さくできないなどの問題があ
る。
【0008】以上の方法では、それぞれ利点はあるもの
のリード等の形状に制限され、真の接合状態の検査がで
きず、センサの位置決めが困難などの欠点が多くあり信
頼性のある検査ができない。
【0009】これに対して熱伝導方式は、例えば「レー
ザ照射によるマイクロ接合部欠陥検出法」溶接学会マイ
クロ接合研究委員会資料MJ−177-92,pp.30 〜40 に
記載されているように、リーザから基板へと伝わる熱の
挙動を観察することによって半田付けの有無を検査する
もので、接合性を信頼性よく検査できる。
【0010】すなわち、被接触で検査ができる、プロー
ブを使用しないため極めて高密度なリードピッチに対応
できるとともにリードをパターンに押し付ける疑似良品
状態を作らないといった利点がある。
【0011】しかしながら、実際には、加熱箇所の放射
率の違いやリードの傾きなどによる指向性によって影響
されたり、又、検査対象ピンに繋がる基板パターンの差
(熱容量の差に繋がる)によるばらつき、加熱光源の照
射むらなどの外乱を受けるために、良否判定を高い精度
で行うには限界がある。
【0012】このうち検査対象ピンに繋がる基板パター
ンの差によるばらつきは、例えばLSI等の多リード部
品の検査を行う場合に、全てのリードを同一の閾値で判
定できないことであり、これを敢えて行うと、認識率の
低下や誤判定率の増加の形で影響が現れる。
【0013】又、加熱光源の照射むらに対しては、均一
照射光学系(カライドスコープ、ケーラー照明等)を用
いることで解決できるが、光学系が大型もしくは高価に
なる。
【0014】図15は熱伝導方式のうちレーザ光で半田
接合部を加熱してその温度変化から半田付けの良否を判
定する半田付け検査装置の構成図である。
【0015】XYステージ1上には、例えばフラットパ
ッケージIC等の電子部品2が搭載された実装基板3が
載置されている。
【0016】この実装基板3は、XYステージ1上に実
装基板3の外形又は複数箇所の穴によってメカニカルに
位置決めされている。
【0017】一方、加熱用レーザ装置4がXYステージ
1の上方に配置され、この加熱用レーザ装置4から出力
されるパルスの加熱用レーザ光が電子部品2の半田接合
に照射され、加熱するようになっている。
【0018】又、温度検出部としてのサーモビューア5
は、加熱された半田接合部を撮像し、その画像信号を出
力する。
【0019】画像処理装置6は、サーモビューア5から
の画像信号を入力して画像処理し、加熱された半田接合
部の温度変化量を求め、この温度変化量を基に半田接合
部の良否を判定する。
【0020】この半田接合部の良否判定は、図16に示
すように半田が少ないものは測定した温度変化量から得
られるピーク温度が良品のピーク温度よりも高いことか
ら良品の温度範囲の最大値を閾値と設定し、測定により
得られるピーク温度と閾値とを比較することにより行っ
ている。
【0021】制御装置7は、例えばパーソナルコンピュ
ータやマイクロコンピュータ等から成り、XYステージ
1、加熱用レーザ装置4及び画像処理装置6を統括制御
している。又、この制御装置7は、XYステージ1に対
してモータ駆動を行ってサーモビューア5の撮像視野に
実装基板3が入るように位置決め制御する。
【0022】しかしながら、上記装置では、加熱に使用
するパルスレーザ光の強度が変わらない場合に正確に良
否判定できるものであり、パルスレーザ光の強度が時間
経過によって変化する場合には測定した温度変化量にば
らつきが発生し、誤った良否判定を行ってしまう。
【0023】又、上記装置であれば、QFP(quad fla
t package )やTCP(Tape Carrier Package)といっ
た形態の電子部品の複数リードを一括検査できるが、X
Yステージ1上に実装基板3を外形基準又は穴基準で位
置決めするために、実装設計上の情報を基に設定した検
査領域が検査対象であるリードから外れることがある。
【0024】このように検査領域がリードから外れる
と、リードと関係ない部分の温度情報を捉えてしまい、
良品を不良品として誤判定したり、不良品を見逃してし
まうなどの検査に対する信頼性が著しく低下する。
【0025】最近の高密度実装化の傾向からリードピッ
チが0.25mm程度になると、メカニカルな位置決め
や設計情報による検査領域の設定に限度が見える。
【0026】通常、検査領域の位置を補正するために基
板上に設定された位置決めマークをCCDカメラと可視
光照明とを用いて撮像し、これを画像処理することによ
って位置決めマークの位置を検出しているが、この位置
決めマークの検出方法を上記装置に適用するには、新た
にCCDカメラと可視光照明装置とが必要となり、コス
トアップや装置構成が複雑化する。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】以上のように熱伝導方
式では、加熱箇所の放射率の違いやリードの傾きなどに
よる指向性によって影響される。
【0028】又、検査対象ピンに繋がる基板パターンの
差によるばらつき、加熱光源の照射むらなどの外乱を受
けるために、良否判定を高い精度で行うには限界があ
る。
【0029】又、上記装置では、加熱用レーザ光の強度
が時間経過によって変化すると、測定した温度変化量に
ばらつきが発生し、誤った良否判定を行ってしまう。
【0030】又、上記装置では、検査領域がリードから
外れると、リードと関係ない部分の温度情報を捉えてし
まい、良品を不良品として誤判定したり、不良品を見逃
してしまうなどの検査に対する信頼性が著しく低下す
る。
【0031】そこで本発明は、熱伝導方式による半田付
け部の良否判定を正確にできる非接触半田付け検査方法
及びその装置を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、基板
上に実装された電子部品の半田付け部の良否を非接触で
判定する非接触半田付け検査方法において、半田付け部
を加熱し、このときに半田付け部に生じる電位により引
き起こされる電場・磁場を受けて起こるレーザ光の偏光
面の回転を検出し、この検出結果に基づいて半田付け部
の良否を判定する非接触半田付け検査方法である。
【0033】請求項2によれば、基板上に実装された電
子部品の半田付け部の良否を非接触で判定する非接触半
田付け検査方法において、予め半田付け部の熱容量を求
め、この熱容量に応じて反比例する熱量で半田付け部を
加熱し、この加熱したときの半田付け部の温度を測定
し、この測定温度と予め設定された閾値とを比較して半
田付け部の良否を判定する非接触半田付け検査方法であ
る。
【0034】請求項3によれば、基板上に実装された電
子部品の半田付け部の良否を非接触で判定する非接触半
田付け検査方法において、半田付け部の良否判定の前
に、半田付け部を加熱するための加熱用レーザ光の強度
変化量を測定してこれに基づいて半田付け部の良否判定
の閾値を補正し、かつ半田付け部を加熱したときの半田
付け部の温度を測定し、この測定温度と補正された閾値
とを比較して半田付け部の良否を判定する非接触半田付
け検査方法である。
【0035】請求項4によれば、基板上に実装された電
子部品の半田付け部に加熱用レーザ光を照射して加熱し
たときの半田付け部の測定温度と閾値とを比較して半田
付け部の良否を非接触で判定する非接触半田付け検査方
法において、基板上に形成された基準マークを含む領域
に加熱用レーザ光を照射して、その加熱される温度に基
づいて基準マークの座標を求め、この基準マークの座標
を基準にして予め設定された半田付け部の良否判定を行
う領域の位置を補正する非接触半田付け検査方法であ
る。
【0036】請求項5によれば、基板上に実装された電
子部品の半田付け部の良否を非接触で判定する非接触半
田付け検査装置において、半田付け部に加熱用レーザ光
を照射して半田付け部を加熱する加熱用レーザ装置と、
加熱された半田付け部に測定用レーザ光を照射する測定
用レーザ装置と、加熱された半田付け部に前記測定用レ
ーザ光を照射したときに、半田付け部に生じる電位によ
り引き起こされる電場・磁場を受けて起こる測定レーザ
光の偏光面の回転を検出する検出系と、この検出系によ
る測定レーザ光の偏光面の回転の検出結果に基づいて半
田付け部の良否を判定する判定手段と、を備えた非接触
半田付け検査装置である。
【0037】請求項6によれば、請求項5記載の非接触
半田付け検査装置において、判定手段は、測定レーザ光
の偏光面が回転していれば半田付け部が良品であると判
定し、測定レーザ光の偏光面が回転していなければ半田
付け部が不良であると判定する。
【0038】請求項7によれば、基板上に実装された電
子部品の半田付け部の良否を非接触で判定する非接触半
田付け検査装置において、予め求められた半田付け部の
熱容量データを記憶する記憶手段と、半田付け部を加熱
するための加熱用レーザ光を出力する加熱用レーザ装置
と、この加熱用レーザ装置から出力された加熱用レーザ
光が半田付け部に照射されたときの熱量が記憶手段に記
憶されている熱容量データに反比例する熱量になるよう
に制御する熱量制御手段と、半田付け部が加熱されたと
きの温度を測定する温度センサと、この温度センサによ
る測定温度と予め設定された閾値とを比較して半田付け
部の良否を判定する判定手段と、を備えた非接触半田付
け検査装置である。
【0039】請求項8によれば、請求項7記載の非接触
半田付け検査装置において、熱量制御手段は、音響光学
変調器又は音響光学偏光器により加熱用レーザ光の透過
光量及びその透過光の回折角を制御する機能を有する。
【0040】請求項9によれば、基板上に実装された電
子部品の半田付け部の良否を非接触で判定する非接触半
田付け検査装置において、半田付け部を加熱するための
加熱用レーザ光を出力する加熱用レーザ装置と、加熱用
レーザ光の強度変化量を測定するための補正値測定用板
と、半田付け部の良否判定の前に、加熱用レーザ光を補
正値測定用板に照射し、このときの補正値測定用板の温
度から加熱用レーザ光の強度変化量を求め、この強度変
化量に基づいて半田付け部の良否判定の閾値を補正する
補正手段と、加熱用レーザを半田付け部に照射して加熱
したときの半田付け部の温度を測定し、この測定温度と
補正された閾値とを比較して半田付け部の良否を判定す
る判定手段と、を備えた非接触半田付け検査装置であ
る。
【0041】請求項10によれば、請求項9記載の非接
触半田付け検査装置において、補正手段は、半田付け部
の良否判定の前に1度、補正値測定用板又は加熱用レー
ザ装置のいずれか一方を移動させて加熱用レーザ光を補
正値測定用板に照射して閾値を補正する機能を有する。
【0042】請求項11によれば、請求項9記載の非接
触半田付け検査装置において、補正手段は、半田付け部
の良否判定中に、補正値測定用板又は加熱用レーザ装置
のいずれか一方を移動させて加熱用レーザ光を補正値測
定用板に照射して閾値を補正する機能を有する。
【0043】請求項12によれば、請求項9記載の非接
触半田付け検査装置において、補正手段は、半田付け部
に照射している加熱用レーザ光の一部を分岐する光学系
を設け、常時、加熱用レーザ光の一部を補正値測定用板
に照射して閾値を補正する機能を有する。
【0044】請求項13によれば、基板上に実装された
電子部品の半田付け部に加熱用レーザ光を照射して加熱
したときの半田付け部の測定温度と閾値とを比較して半
田付け部の良否を非接触で判定する非接触半田付け検査
装置において、加熱用レーザ光を出力する加熱用レーザ
装置と、この加熱用レーザ装置から出力された加熱用レ
ーザ光を基板上に形成された基準マークを含む領域に照
射して、その加熱される温度に基づいて基準マークの座
標を求める基準マーク座標算出手段と、この基準マーク
座標算出手段により求められた基準マークの座標に基づ
いて基板の位置を補正する基板位置補正手段と、この基
板の位置補正の後、予め設定された半田付け部の良否判
定を行う検査領域の位置を補正する領域補正手段と、を
備えた非接触半田付け検査装置である。
【0045】請求項14によれば、請求項13記載の非
接触半田付け検査装置において、基準マーク座標算出手
段は、基板と基準マークの材質の熱容量や熱伝導率の違
い応じて加熱される温度が異なり、これら加熱温度の違
いから基準マークの重心位置を求める機能を有する。
【0046】
【発明の実施の形態】
(1) 以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参
照して説明する。なお、図15と同一部分には同一符号
を付してその詳しい説明は省略する。
【0047】図1は非接触半田付け検査装置の構成図で
ある。
【0048】この検査装置は、実装基板3上に実装され
ている電子部品2の半田付けの良否判定をゼーベック効
果による起電力の有無を光学的に検出することによって
判定するものとなっている。
【0049】すなわち、電子部品2として例えばQF
P、TCPのリードの半田付けの良否を判定する場合、
これらのリード半田付け部分は、少なくてもリード本
体、半田、ランドの3種類の金属(或いは合金)が接触
界面を形成して層構造を成している。
【0050】この半田部分に加熱を行うと、ゼーベック
効果によって電位が発生する。又、TCPなどの回路内
部の内部抵抗等によって、電流が流れる。
【0051】接触部分に電流が流れることによって、当
該箇所には磁場が発生する。リード部分が発生した磁場
に対して直交して配置されていると仮定すると、リード
に垂直に入射した光の振幅反射率は右円偏光と左円偏光
とで異なる。それぞれの反射率は以下の式で表される。
【0052】 r±=(n±−1)/(n±+1) …(1) このときに得られる反射光の偏光面回転角θと楕円率Δ
とは、以下の式で表される。
【0053】 Δ+iθ=(r- −r)/(r- +r+ ) =(n- −n)/(n- +n+ ) …(2) θ、Δはそれぞれ上記式の実部と虚部とを取ることによ
って得られる。
【0054】
【数1】
【0055】従って、この検査装置は、上記現象を利用
して半田付けの良否判定を非接触で行う。
【0056】次に上記検査装置の構成について説明す
る。
【0057】加熱用レーザ装置10は、電子部品2の半
田付け部を加熱するためのパルスの加熱用レーザ光を出
力するもので、例えば出力10W、発振波長810n
m、パルス幅700ms、ビーム径500μmの条件を
満たすものである。
【0058】この加熱用レーザ装置10から出力される
レーザ光路上には、ミラー11が配置され、このミラー
11により加熱用レーザ光が反射して電子部品2の半田
付け部に照射し、加熱するものになっている。
【0059】この場合、半田付け部の加熱パターンは、
複数のリードを同時に加熱するために加熱用レーザ光を
スリット光に形成する方法と、各リードを個別に加熱す
るために加熱用レーザ光をスポット光に形成する方法な
どが採用されるが、TCPなどをターゲットにしている
場合は、スリット光に形成することが検査時間の面から
有利である。
【0060】測定用レーザ装置12は、半田部分を加熱
したときのゼーベック効果によって電流が流れ、この電
流によって磁場が発生したときのリードに入射したレー
ザ光の偏光面の回転の有無から半田付けの良否を判定す
るための測定用レーザ光を出力するもので、例えば発振
波長633nm、出力20mWが用いられている。
【0061】この測定用レーザ装置12から出力される
レーザ光路上には、コリメータ13、偏光子14、ミラ
ー15が配置され、このミラー15の反射光路上にビー
ムスプリッタ16が配置されている。
【0062】コリメータ13は、測定用レーザ装置12
からの測定用レーザ光を測定に十分なビーム径、例えば
200μmのビーム径に整形するものであり、偏光子1
4は、コリメータ13で整形された測定用レーザ光を直
線偏光に変換するもので、例えばウオラストンプリズム
が用いられている。
【0063】ビームスプリッタ16は、透過光と反射光
との分離を行うもので、ミラー15で反射してきた測定
用レーザ光を透過して電子部品2のリードの半田部分に
照射し、かつリード表面から反射してきた直線偏光の測
定用レーザ光を取り出して反射するものである。
【0064】このビームスプリッタ16の反射光路上に
は、検光子17を介して光センサ18が配置されてい
る。
【0065】検光子17は、入射する測定用レーザ光と
振動ベクトルが直交する成分を通過させるもので、例え
ばウオラストンプリズムが用いられている。
【0066】光センサ18は、検光子17を通過してき
た測定用レーザ光を受光し、これを光電変換して電気信
号として判定装置19に送る機能を有するもので、例え
ばSiフォトセンサが用いられている。なお、光センサ
18の出力信号は、センサ用アンプを通して判定装置1
9に送られている。
【0067】判定装置19は、光センサ18から出力さ
れる電気信号の有無、すなわち光センサ18での受光の
有無によって半田付けの良否判定を行う機能を有してい
る。
【0068】制御装置20は、XYステージ1、加熱用
レーザ装置10、測定用レーザ装置12及び判定装置1
9をそれぞれ動作制御する機能を有している。
【0069】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。
【0070】加熱用レーザ装置10は、例えば出力10
W、発振波長810nm、パルス幅700ms、ビーム
径500μmの加熱用レーザ光を出力する。
【0071】この加熱用レーザ光は、ミラー11で反射
し、電子部品2の半田付け部に照射されて、この半田付
け部を加熱する。
【0072】このとき、加熱用レーザ光は、複数のリー
ドを同時に加熱するためにスリット光に形成されるか、
又は各リードを個別に加熱するためにスポット光に形成
される。
【0073】一方、電子部品2の半田付け部の加熱に同
期して、測定用レーザ装置12は、例えば発振波長63
3nm、出力20mWの測定用レーザ光を出力する。
【0074】この測定用レーザ光は、コリメータ13に
より測定に十分なビーム径、例えば200μmのビーム
径に整形され、次に偏光子14により直線偏光に変換さ
れる。
【0075】そして、この測定用レーザ光は、ミラー1
5で反射し、ビームスプリッタ16を透過して電子部品
2の半田付け部に照射される。
【0076】このように測定用レーザ光が電子部品2の
半田部分に照射されると、そのリード表面から反射して
きた測定用レーザ光は、ビームスプリッタ16で反射
し、検光子17を透過して測定用レーザ光と振動ベクト
ルが直交する成分のみを通過し、光センサ18に到達す
る。
【0077】もしリードが半田付けされていれば、加熱
時のゼーベック効果による磁場撹拌によって測定用レー
ザ光は、偏光面が回転し、検光子17を通過する成分の
光が発生する。
【0078】ところが、半田付けが不良で、加熱時にゼ
ーベック効果が起きなければ、磁場撹拌は発生しないの
で、測定用レーザ光は、偏光面が回転せず、検光子17
を通過する成分の光は発生しない。
【0079】従って、光センサ18は、検光子17を通
過してきた測定用レーザ光を受光し、これを光電変換し
て電気信号として判定装置19に送る。
【0080】この判定装置19は、光センサ18から出
力される電気信号の有無、すなわち光センサ18での受
光の有無によって半田付けの良否判定を行う。
【0081】ここで、電子部品2のサンプルとして、例
えば半田付けが良品の0.65mmピッチのQFPと、
半田付け不良の0.65mmピッチQFP(半田付部分
を完全剥離)との2つのを用意し、加熱用レーザ光を上
記条件にて使用して加熱を行った。この加熱終了直後よ
り測定用レーザ光の照射を開始する条件で、上記2つの
サンプルに対して測定を行った。
【0082】リードからの反射光検出を行った結果、半
田付の良品のサンプルについては99%、半田付不良の
サンプルに対しては98%の確率で分離できた。
【0083】このように上記第1の実施の形態において
は、電子部品2の半田付け部に加熱レーザ光を照射して
加熱し、このときにゼーベック効果による半田付け部に
生じる電位により引き起こされる電場・磁場を受けて起
こるレーザ光の偏光面の回転を検出し、この検出結果に
基づいて半田付け部の良否を判定するので、加熱箇所の
放射率の違いやリードの傾きなどによる指向性によって
影響されず精度高く良品と不良品と分離できる。
【0084】そのうえ、接触方式による下記の問題点、 1.実装基板3上の電子部品2の実装密度が高くなると、
コンタクトピンを立てることが困難又は不可能になる。
【0085】2.塗布されたフラックス等のよるコンタク
トピンとリードとの接触不良が発生しやすい。
【0086】3.電子部品3内部の回路状態によっては単
純な抵抗測定が困難になる。
【0087】が解決されるとともに、他の被接触方式に
よる以下の問題点、1.静電容量方式では、やはりコンタ
クトピンを当てることが難しい。
【0088】2.熱伝導方式では、電気抵抗の代替特性と
して熱流を使うが、厳密には電流と熱流の振幅は同じで
ない。
【0089】3.X線方式では、実際の導通状態を計測す
ることは不可能。
【0090】4.振動方式でもやはり実際の導通状態を計
測することは不可能。
【0091】を解決することができる。
【0092】なお、上記第1の実施の形態は、次の通り
変形してもよい。
【0093】例えば、加熱する熱源としては、パルスレ
ーザ光の代わりに何を用いてもよく、例えばヒータ、強
力なフラッシュなどを選択することは任意である。
【0094】測定用レーザ光を直線偏光に変換するため
の偏光子14は、直線偏光レーザを使用する範囲では使
用しなくてもよい。
【0095】又、測定用レーザ光は、光源としてインコ
ヒーレント光源を用いてよく、レーザ光を用いる理由は
利便性のためである。
【0096】電子部品2の各リード毎に測定を行うので
なく、一度に多数のリードの加熱・測定を行ってもよ
く、この場合の加熱は、スリット状、エリア状の加熱パ
ターンで対象の加熱を行なう、又はスポット状の加熱を
走査して疑似的な同時加熱を行なうものとなる。
【0097】偏光子14、検光子17をクロスニコル状
態ではなく、並行ニコル状態に設定してもよく、この場
合、光センサ18に入射する光量が低下することで良品
を判定するものとなる。
【0098】電子部品2のリードからの反射光を通常の
ビームスプリッタ16ではなく、偏光ビームスプリッタ
に代えてもよく、この場合、検光子17は必要なくな
る。
【0099】直線偏光入射の代わりに、予め光源の偏光
状態を測定しておき、リードからの反射光の偏光状態と
の比較によってリード半田付け状態の良否判定を行って
もよい。
【0100】加熱用と測定用とのレード光を1本にまと
めて、加熱と測定とを同時に行ってもよい。
【0101】(2) 次に、本発明の第2の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0102】図2は非接触半田付け検査装置の構成図で
ある。
【0103】加熱用レーザ装置30は、電子部品2の半
田付け部となるリードに照射して加熱するためのパルス
の加熱用レーザ光を出力する機能を有している。
【0104】この加熱用レーザ装置30から出力される
加熱用レーザ光の光路上には、音響光学変調器31を介
してレーザ光走査系32が配置され、加熱用レーザ光が
電子部品2のリードに走査されて照射されるようになっ
ている。
【0105】レーザ光走査系32は、加熱用レーザ光
を、電子部品2の各リードに対する小さな領域を加熱す
るに最適な形状に整形・集光し、電子部品2の任意のリ
ードに走査して半田付け部を順次加熱する機能を有して
いる。
【0106】一方、データベース33には、予め測定さ
れた実装基板3の各ピンの熱容量が熱容量データとして
記憶されるとともに、電子部品2の半田付け部の良否の
判定を行うための閾値が記憶されている。
【0107】すなわち、一般的にLSIなどの多リード
部品は、リードに繋がる基板パターンの大きさなどによ
って固有の熱容量をもっている。又、従来の方式のよう
に複数のリードを一括して加熱する方式では、リード位
置に応じた加熱むらが発生する。このため、リードの加
熱工程において、各ピンの持つ熱容量を同一と仮定する
と、ばらつきの原因となり半田付け部の良否判定の精度
を低下させる原因となる。
【0108】このことから本発明装置では、検査過程に
先立って代表的な実装基板の各ピン毎の熱容量の測定を
行い、これら熱容量データから熱容量マップを作製して
データベース33に記憶させてある。
【0109】なお、リードに入射させるべき加熱用レー
ザ光のエネルギーEは、リードの持つ熱容量Vを用いて
次式により表される。
【0110】 E∝α(1/V) …(4) ここで、αは比例係数である。
【0111】制御信号源34は、データベース33に記
憶されている熱容量マップを読み出し、この熱容量マッ
プに基づいて、加熱用レーザ装置30から出力された加
熱用レーザ光が電子部品2のリードに照射されたときの
熱量が熱容量マップの熱容量データに反比例する熱量に
なるように音響光学変調器31に対して制御信号を与え
る熱量制御手段としての機能を有している。
【0112】この音響光学変調器31は、制御信号源3
4からの制御信号を受けて、加熱用レーザ装置30から
出力された加熱用レーザ光の偏向又は強度変調を行うも
ので、例えば制御信号の振幅変化で加熱用レーザ光の透
過光量を制御し、周波数変化で透過する加熱用レーザ光
の回折角を制御するものとなっている。
【0113】なお、この音響光学変調器31は、音響光
学偏光器を用いて加熱用レーザ光の透過光量及びその透
過光の回折角を制御するようにしてもよい。
【0114】又、温度センサ35が電子部品2の上方に
配置されている。この温度センサ35は、加熱された電
子部品2の半田付け部の温度を測定し、その温度デー
タ、例えばリードの最高温度や温度勾配データを取り出
す機能を有している。
【0115】コンパレータ36は、温度センサ35によ
り測定された温度データを入力するとともにデータベー
ス33に記憶されている半田付けの良否判定の閾値を入
力し、これら温度データと閾値とを比較して半田付けの
良否を判定する判定手段としての機能を有している。
【0116】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。
【0117】加熱用レーザ装置30は、パルスの加熱用
レーザ光を出力する。
【0118】この加熱用レーザ光は、音響光学変調器3
1を透過し、レーザ光走査系32によって電子部品2の
各リードに対する小さな領域を加熱するに最適な形状に
整形・集光され、電子部品2の任意のリードに走査され
る。
【0119】一方、制御信号源34は、データベース3
3に記憶されている熱容量マップを読み出し、この熱容
量マップに基づいて、加熱用レーザ装置30から出力さ
れた加熱用レーザ光が電子部品2のリードに照射された
ときの熱量が熱容量マップの熱容量データに反比例する
熱量になるように音響光学変調器31に対して制御信号
を与える。
【0120】この音響光学変調器31は、制御信号源3
4からの制御信号を受けて、例えば制御信号の振幅変化
で加熱用レーザ光の透過光量を制御し、周波数変化で透
過する加熱用レーザ光の回折角を制御する。
【0121】従って、電子部品2の各リードには、それ
ぞれそのリードの熱容量に反比例する熱量になるような
光量の加熱用レーザ光が照射され、各リードの熱容量の
違いが補正されるものとなる。
【0122】温度センサ35は、加熱された電子部品2
の半田付け部の温度を測定し、その温度データ、例えば
リードの最高温度や温度勾配データを取り出す。
【0123】コンパレータ36は、温度センサ35によ
り測定された温度データを入力するとともにデータベー
ス33に記憶されている半田付けの良否判定の閾値を入
力し、これら温度データと閾値とを比較して半田付けの
良否を判定する。
【0124】このように上記第2の実施の形態において
は、半田付け部の熱容量を予め測定してデータベース3
3に熱容量マップとして記憶し、この熱容量マップに応
じて反比例する熱量で半田付け部を加熱し、この加熱し
たときの半田付け部の測定温度と予め設定された閾値と
を比較して半田付け部の良否を判定するようにしたの
で、検査対象ピンに繋がる基板パターンの熱容量分布に
よるばらつき、加熱光源の照射むらなどの外乱を受けず
に、高い精度で良否判定ができる。
【0125】そのうえ、多リードを同時に加熱する際に
用いられるカライドスコープといった大型の光学系を用
いる必要がない。又、ポリゴンミラー、ガルバノスキャ
ナ、XYステージを利用した場合よりも十分に高速な走
査ができる。
【0126】このような装置を導入すれば、誤判定率を
10%程度から約1%以下に低減させることができる。
【0127】なお、上記第2の実施の形態は、次の通り
変形してもよい。
【0128】例えば、各リードの熱容量の重み付に従っ
て、レーザ照射強度を変化させる代わりに、各リードに
レーザ光が滞留する時間を走査パターンの変化によって
実現してもよい。
【0129】又、熱容量マップの作製手段はいかなる手
段でもよく、例えば本発明装置を利用して加熱−測定サ
イクルを各リードに対して行って求めてもよい。
【0130】又、コンパレータ36において閾値と比較
を行うデータは、最高温度や温度勾配に限らず、2次元
的なパターンデータの比較を行ったり、複数のパラメー
タを多変量解析するなどの手段を用いてもよい。
【0131】又、電子部品2は多リード部品に限らず、
例えば数種の部品が装着された実装基板3に対しても適
用できる。
【0132】又、音響光学変調器31は、1つの使用に
限らず、例えばXY走査が可能になるように2個又はそ
れ以上使用してもよい。
【0133】(3) 次に、本発明の第3の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。なお、上記図15と同一
部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0134】図3は非接触半田付け検査装置の構成図で
ある。
【0135】一軸テーブル40の移動軸40aの先端部
には、補正値測定用板41が設けられている。この補正
値測定用板41は、金属板により形成され、加熱用レー
ザ装置4から出力された加熱用レーザ光の強度変化量を
測定するための使用するものである。
【0136】一軸テーブル40は、図4(a)(b)に示すよ
うに移動軸40aの先端部、すなわち補正値測定用板4
1を実装基板3の上方における加熱用レーザ光の光路上
に挿脱する機構となっている。
【0137】この一軸テーブル40は、例えば電子部品
2の半田付け部の良否判定の前に1度だけ補正値測定用
板41を加熱用レーザ光の光路上に挿入配置するものと
なっている。
【0138】一方、画像処理装置42は、電子部品2の
半田付け部の良否判定の前に、サーモビューア5から出
力される画像信号を入力し、この画像信号を画像処理し
て半田付け部の良否判定を行う機能を有するもので、補
正部43及び判定部44の各機能を有している。
【0139】このうち補正部43は、画像信号から加熱
用レーザ光を補正値測定用板41に照射したときの補正
値測定用板41の温度から加熱用レーザ光の強度変化量
を求め、この強度変化量に基づいて半田付け部の良否判
定の閾値を補正する機能を有している。
【0140】すなわち、図5は補正値測定用板41に照
射した加熱用レーザ光の時間経過に伴って変化する強度
変化量を補正値測定用板41上の温度として測定した結
果を示し、図6は半田付け部に加熱用レーザ光を照射し
たときの時間経過に伴って変化する温度変化を測定した
結果を示している。
【0141】ここで、図5において温度RO は加熱用レ
ーザ光の標準強度(例えば平均値)を示し、この標準強
度のときの半田付け部の良否を判定するための閾値が図
6に示すθO である。
【0142】ここで、図6の時間軸上においてP3 及び
5 に対応する部分が半田付け部の不良であるとする
と、これらP3 及びP5 に対する良否判定は、これらP
3 及びP5 に対応する部分の温度がT3 及びT5 であ
り、いずれも閾値θO よりも低く、図8に示すように半
田付け部を良品として誤判定される。
【0143】このときの加熱用レーザ光の強度が例えば
図5に示す時間t3 〜t4 間のレーザ強度であれば、こ
のレーザ光強度は、本来の強度よりも、温度RO からΔ
θだけ低い温度に対応する値となっている。
【0144】従って、補正部43は、加熱用レーザ光を
半田付け部に照射する直前のレーザ光強度を求めて、こ
のレーザ光強度と予め設定された温度RO との差分Δθ
を求め、この差分Δθによって閾値θO を補正する機能
を有している。
【0145】図7は加熱用レーザ光を半田付け部に照射
する直前のレーザ光強度から補正した閾値θO ´を示し
ている。
【0146】判定部44は、補正部43により補正され
た閾値θO ´を受け、この閾値θO´とサーモビューア
5からの画像信号により求められる半田付け部の加熱温
度とを比較して半田付け部の良否を判定する機能を有し
ている。
【0147】なお、補正値測定用板41の加熱用レーザ
光の光路上への移動は、一軸テーブル40に限らず、他
の移動機構を用いてもよい。
【0148】又、補正値測定用板41を移動させるので
なく、補正値測定用板41を固定し、加熱用レーザ装置
4を振って加熱用レーザ光を補正値測定用板41に照射
してもよい。
【0149】制御装置45は、XYステージ1、加熱用
レーザ装置4、一軸ステージ40及び画像処理装置42
を統括制御するもので、特に電子部品2の半田付け部の
良否判定の前に1度、一軸ステージ40を動作させ、補
正値測定用板41を加熱用レーザ光の光路上に配置させ
る機能を有している。
【0150】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。
【0151】電子部品2の半田付け部の良否判定の前に
1度だけ、一軸テーブル40は、図4(a)(b)に示すよう
に移動軸40aを移動して補正値測定用板41を加熱用
レーザ光の光路上に挿入配置する。
【0152】このように良否判定の前に1度だけ、補正
値測定用板41を加熱用レーザ光の光路上に挿入配置す
るのは、例えば加熱用レーザ装置4の出力変動が小さい
と判っている場合である。
【0153】この状態に、加熱用レーザ装置4から出力
された加熱用レーザ光は、補正値測定用板41に照射さ
れ加熱する。
【0154】サーモビューア5は、加熱された補正値測
定用板41を撮像してその画像信号を出力する。
【0155】画像処理装置42は、サーモビューア5か
ら出力される画像信号を入力し、この画像信号を画像処
理し、その輝度レベルから加熱用レーザ光の強度変化量
を求める。
【0156】そして、この画像処理装置42の補正部4
3は、図5に示すように加熱用レーザ光の強度変化量と
予め設定された温度RO との差分Δθを求め、この差分
Δθによって図7に示すように閾値θO を補正し、その
補正された閾値θO ´を再設定する。
【0157】この閾値θO の補正が終了すると、一軸テ
ーブル40は、図4(a) に示すように移動軸40aを移
動して補正値測定用板41を加熱用レーザ光の光路上か
ら離す。
【0158】この後、加熱用レーザ装置4から出力され
た加熱用レーザ光は、電子部品2の半田付け部に照射さ
れ加熱する。
【0159】サーモビューア5は、この加熱された半田
付け部を撮像してその画像信号を出力する。
【0160】画像処理装置42の判定部44は、補正部
43により補正された閾値θO ´を受け、この閾値θO
´とサーモビューア5からの画像信号により求められる
半田付け部の加熱温度とを比較して半田付け部の良否を
判定する。
【0161】これにより、例えば図6に示すようにP3
及びP5 に対応する部分が半田付け部の不良の場合、加
熱用レーザ光の強度がΔθだけ低下しても閾値θO がそ
のまま値であれば、半田付け部を良品として誤判定して
しまうが、図7に示すように補正された閾値θO ´を用
いることにより、P3 及びP5 に対応する部分は半田付
け部の不良と判定する。図8に補正された閾値θO ´に
よる半田付け部の良否の判定結果を示す。
【0162】このように上記第3の実施の形態において
は、半田付け部の良否判定の前に1度だけ、半田付け部
を加熱するための加熱用レーザ光を補正値測定用板41
に照射してその強度変化量を測定し、この強度変化量に
基づいて半田付け部の良否判定の閾値θO を補正し、こ
の補正された閾値θO ´を用いて半田付け部の良否を判
定するので、加熱用レーザ光の強度が時間経過によって
変化しても高い精度で良否判定ができる。この場合、加
熱用レーザ装置4の出力変動が比較的少ないものに対し
て有効、特に半田付け部の全数の温度変化測定時間に比
べて加熱用レーザ光の強度変化時間が十分長いときに有
効である。
【0163】(4) 次に、本発明の第4の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。なお、上記図3と同一部
分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0164】図9は非接触半田付け検査装置の構成図で
ある。
【0165】補正値測定用板41は、実装基板3の上方
に図示しない機構により支持されている。なお、補正値
測定用板41は、上記図3と同様に一軸ステージ40の
動作によって加熱用レーザ光の光路上に挿脱するように
構成してもよい。
【0166】補正動作機構46は、加熱用レーザ装置4
を例えば回動又は平行移動して、この加熱用レーザ装置
4から出力される加熱用レーザ光を補正値測定用板41
に照射させる機能を有している。
【0167】制御装置47は、XYステージ1、加熱用
レーザ装置4、画像処理装置42及び補正動作機構46
を統括制御するもので、特に電子部品2の半田付け部の
良否判定中に、例えば所定期間毎に補正動作機構46を
動作させ、加熱用レーザ装置4から出力される加熱用レ
ーザ光を補正値測定用板41に照射制御する機能を有し
ている。
【0168】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。
【0169】加熱用レーザ装置4から出力された加熱用
レーザ光は、電子部品2の半田付け部に照射され加熱す
る。
【0170】サーモビューア5は、この加熱された半田
付け部を撮像してその画像信号を出力する。
【0171】画像処理装置42の判定部44は、予め設
定された閾値θO とサーモビューア5からの画像信号に
より求められる半田付け部の加熱温度とを比較して半田
付け部の良否を判定する。
【0172】このような半田付け部の良否判定中、制御
装置47は、例えば所定期間毎に補正動作機構46を動
作させる。この補正動作機構46は、例えば加熱用レー
ザ装置4を例えば回動又は平行移動し、この加熱用レー
ザ装置4から出力される加熱用レーザ光を補正値測定用
板41に照射させる。
【0173】サーモビューア5は、加熱用レーザ光の照
射により加熱された補正値測定用板41を撮像してその
画像信号を出力する。
【0174】画像処理装置42は、サーモビューア5か
ら出力される画像信号を入力し、この画像信号を画像処
理し、その輝度レベルから加熱用レーザ光の強度変化量
を求める。
【0175】そして、この画像処理装置42の補正部4
3は、上記図5に示すように加熱用レーザ光の強度変化
量と予め設定された温度RO との差分Δθを求め、この
差分Δθによって図7に示すように閾値θO を補正し、
その補正された閾値θO ´を再設定する。
【0176】この閾値θO の補正が終了すると、制御装
置47は、の補正動作機構46を動作させて加熱用レー
ザ装置4から出力される加熱用レーザ光を補正値測定用
板41から離す。
【0177】この後、画像処理装置42の判定部44
は、補正された閾値θO ´とサーモビューア5からの画
像信号により求められる半田付け部の加熱温度とを比較
して半田付け部の良否を判定する。
【0178】このように上記第4の実施の形態において
は、半田付け部の良否判定中の所定期間毎に、半田付け
部を加熱するための加熱用レーザ光を補正値測定用板4
1に照射してその強度変化量を測定し、この強度変化量
に基づいて半田付け部の良否判定の閾値θO を補正する
ようにしたので、上記第3の実施の形態と同様に、加熱
用レーザ光の強度が時間経過によって変化しても高い精
度で良否判定ができる。特に半田付け部の全数の温度変
化測定時間に比べて加熱用レーザ光の強度変化時間が短
く判定中に補正する必要が生じるときに有効である。
【0179】(5) 次に、本発明の第5の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。なお、上記図3と同一部
分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0180】図10は非接触半田付け検査装置の構成図
である。
【0181】加熱用レーザ装置4から出力される加熱用
レーザ光の光路上には、この加熱用レーザ光の一部を分
岐する光学系としてレーザ光分岐部品47が配置されて
いる。
【0182】このレーザ光分岐部品47は、加熱用レー
ザ装置4から出力される加熱用レーザ光を透過させて電
子部品2の半田付け部に照射し、かつ加熱用レーザ光の
一部を分岐して補正値測定用板41に照射する作用を持
っている。
【0183】この場合、補正値測定用板41の配置位置
は、サーモビューア5の撮像視野内に入るように設定さ
れている。
【0184】制御装置48は、XYステージ1、加熱用
レーザ装置4、画像処理装置42及び補正動作機構46
を統括制御するもので、特に画像処理装置42に対して
常時閾値θO を補正する指令を発している。
【0185】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。
【0186】加熱用レーザ装置4から出力された加熱用
レーザ光は、レーザ光分岐部品47に入射して2方向に
分岐され、一方の加熱用レーザ光が電子部品2の半田付
け部に照射されて加熱し、他方の加熱用レーザ光が補正
値測定用板41に照射される。
【0187】サーモビューア5は、加熱された半田付け
部と加熱された補正値測定用板41を同一視野内で撮像
してその画像信号を出力する。
【0188】画像処理装置42は、サーモビューア5か
ら出力される画像信号を入力し、この画像信号を画像処
理し、その画像データから補正値測定用板41の部分の
画像データを抽出してその輝度レベルから加熱用レーザ
光の強度変化量を求める。
【0189】そして、この画像処理装置42の補正部4
3は、上記図5に示すように加熱用レーザ光の強度変化
量と予め設定された温度RO との差分Δθを求め、この
差分Δθによって図7に示すように閾値θO を補正し、
その補正された閾値θO ´を再設定する。
【0190】これと共に画像処理装置42の判定部44
は、補正された閾値θO ´とサーモビューア5からの画
像信号により求められる半田付け部の加熱温度とを比較
して半田付け部の良否を判定する。
【0191】このように上記第5の実施の形態において
は、半田付け部の良否判定中常時、加熱用レーザ光をレ
ーザ光分岐部品47により分岐して補正値測定用板41
に照射してその強度変化量を測定し、この強度変化量に
基づいて半田付け部の良否判定の閾値θO を補正するよ
うにしたので、上記第3の実施の形態と同様に、加熱用
レーザ光の強度が時間経過によって変化しても高い精度
で良否判定ができる。特に加熱用レーザ光の出力変動が
激しく、半田付け部の全数の温度変化測定時間に比べて
加熱用レーザ光の強度変化時間が非常に短く判定と同時
に補正する必要が生じるときに有効である。
【0192】(6) 次に、本発明の第6の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。なお、上記図15と同一
部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0193】図11は非接触半田付け検査装置の構成図
である。
【0194】例えばガラスエポキシにより形成される実
装基板3上には、例えばTCP又はQFPといった形態
の電子部品2が実装されている。
【0195】この実装基板3には、図12に示すように
基準マークM1 、M2 が形成されている。これら基準マ
ークM1 、M2 は、十字状に実装基板3上に形成された
配線パターンと同じ銅により形成されている。なお、こ
の銅の表面には、金や半田のメッキが施されていてもよ
い。
【0196】又、これら基準マークM1 、M2 の形状
は、十字状に限らず、円や正方形でもよい。
【0197】制御装置7は、例えばパーソナルコンピュ
ータやマイクロコンピュータ等から成り、XYステージ
1、加熱用レーザ装置4及び画像処理装置6を統括制御
している。又、この制御装置7は、XYステージ1に対
してモータ駆動を行ってサーモビューア5の撮像視野に
実装基板3が入るように位置決め制御する機能を有して
いる。
【0198】一方、画像処理装置50は、サーモビュー
ア5からの画像信号を入力して画像データを作成し、こ
の画像データ中の加熱された半田接合部の温度変化量を
求め、この温度変化量を基に、画像データ中の予め実装
設計上で設定された半田付け判定領域内において半田接
合部の良否を判定する機能を有している。
【0199】なお、半田接合部の良否判定は、上記図1
6に示すように半田が少ないものは測定した温度変化量
から得られるピーク温度が良品のピーク温度よりも高い
ことから良品の温度範囲の最大値を閾値と設定し、測定
により得られるピーク温度と閾値とを比較することによ
り行う。
【0200】又、画像処理装置50は、電子部品2の各
リードに対する検出領域が外れないように基準マーク座
標算出部51、基板位置補正部52及び領域補正部53
の各機能を有している。
【0201】基準マーク座標算出部51は、加熱用レー
ザ装置4から出力された加熱用レーザ光を実装基板3上
に形成された各基準マークM1 、M2 を含む領域に照射
して、その加熱される温度に基づいて各基準マーク
1 、M2 の座標を求める機能を有している。
【0202】この場合、基準マーク座標算出部51は、
実装基板3と各基準マークM1 、M2 の材質の熱容量や
熱伝導率の違い応じて加熱される温度が異なり、これら
加熱温度の違いから各基準マークM1 、M2 の重心位置
を求める機能を有している。
【0203】すなわち、図13の画像データ上に示すよ
うに実装基板3の部分は、金属から形成される各基準マ
ークM1 、M2 の部分に比べて熱伝導が良いので温度が
高くなり、画像データ上の輝度は高くなる。
【0204】これに対して各基準マークM1 、M2 の部
分は、実装基板3に比べて熱伝導が悪くて温度が低くな
り、画像データ上の輝度は低く(斜線部分)なる。
【0205】基板位置補正部52は、基準マーク座標算
出部51により求められた各基準マークM1 、M2 の座
標に基づいてXYテーブル1を駆動する指令を制御装置
7に対して発し、実装基板3の位置を補正する機能を有
している。
【0206】領域補正部53は、実装基板3の位置補正
の後、図14に示すように予め設定された半田付け部の
良否判定を行う検査領域(半田良否検査ウィンドウ)S
の位置を補正する機能を有している。
【0207】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。
【0208】先ず、各基準マークM1 、M2 の検出作用
について説明する。
【0209】制御装置7は、XYステージ1を駆動制御
し、図13に示すように実装設計上の基準マークの座標
位置Gがサーモビューア5の撮像視野の中心になるよう
にする。
【0210】次に、制御装置7は、加熱用レーザ装置4
を動作させ、加熱用レーザ光を実装基板3上の各基準マ
ークM1 、M2 のうちいずれか一方の基準マーク例えば
1を含む領域に所定時間だけ照射する。これにより基
準マークM1 は、所定時間加熱される。
【0211】この基準マークM1 に対する加熱終了の直
後、サーモビューア5は、加熱された基準マークM1
撮像し、その画像信号を出力する。
【0212】画像処理装置50は、サーモビューア5か
ら出力された画像信号を入力し、図13に示すように基
準マーク検出熱画像データWm として記憶する。
【0213】この基準マーク検出熱画像データWm は、
上記の如く実装基板3と各基準マークM1 、M2 の材質
の熱容量や熱伝導率の違いから、実装基板3の部分が基
準マークM1 の部分に比べて熱伝導が良いので温度が高
く、画像データ上での輝度が高くなる。
【0214】これに対して基準マークM1 の部分は、実
装基板3に比べて熱伝導が悪くて温度が低くなり、画像
データ上での輝度は低くなる。
【0215】次に、基準マーク座標算出部51は、実装
基板3と基準マークM1 との加熱される温度の異なるこ
とを利用して、基準マークM1 の重心位置を求める。
【0216】すなわち、画像データWm 中の基準マーク
1 を含む検出領域Eをヒストグラム処理し、モード法
(すなわち輝度の高い部分と低い部分との山の中間に閾
値を設ける)により二値化処理し、基準マークM1 と実
装基板3とを分離する。
【0217】次に、この分離された基準マークM1 から
その重心位置を算出し、これを基準マークM1 の実際の
座標(検出マーク位置)Fとする。この検出マーク位置
Fの検出は、二値化重心に限らず、多値化画像データの
まま重心を算出してもよく、又二値化の閾値は固定でも
よく、モード法によらずマークサイズが既値であれば、
ヒストグラムから既値のマーク面積を基準に閾値を決め
てもよい。
【0218】次に、基準マークが複数あれば(基準マー
クM2 など)、上記動作を繰り返して基準マークM2
どの検出マーク位置Fを検出する。
【0219】次に、基板位置補正部52は、基準マーク
座標算出部51により求められた各基準マークM1 、M
2 の各検出マーク位置Fと実装設計上のマーク位置Gと
の差を求め、この差に基づいてXYテーブル1を駆動す
る指令を制御装置7に対して発する。
【0220】これにより、XYテーブル1は移動動作
し、例えば基準マークM1 の検出マーク位置Fがサーモ
ビューア5の撮像視野の中心になるように実装基板3の
位置を補正する。
【0221】以上のように基準マークM1 、M2 を検出
し位置補正して、サーモビューア5の撮像視野の中心に
基準マークM1 の検出マーク位置Fを位置決めし、半田
付け部の良否を判定するが、このまま実装設計上のデー
タを基に図14に示す半田良否検査ウィンドウSを設定
しても、例えば電子部品2において狭ピッチのリード上
などに半田良否検査ウィンドウSが精度高く設定されな
い可能性がある。
【0222】そこで、次に図14に示すサーモビューア
5の撮像により得られる電子部品2のリードの画像デー
タ(リード検出熱画像データ)Wr からリード位置を検
出する作用について説明する。
【0223】先ず、領域補正部53は、実装設計上のデ
ータを基にして隣接する各リードが入らない程度の大き
さの各リード検出ウィンドウJを設定する。
【0224】ここで、リード検出熱画像データWr にお
いて、リード部分の半田付けの良否に拘らず金属である
リードとパッド、そうでない実装基板3の部分での加熱
時の温度の違いにより、これらには輝度差が生じる。金
属部分は輝度が低く、実装基板3では輝度が高くなる。
【0225】次に、領域補正部53は、各リード検出ウ
ィンドウJ内でリード長さ方向に多値化のまま投影処理
し、その輝度加算値が最低になるu1 、u2 、u3 …リ
ード幅方向の位置をリード位置として検出する。なお、
この投影処理データ列からリード位置を検出する方法
は、輝度加算値と所定の閾値とが交差する2点の中間位
置としてもよい。
【0226】次に、領域補正部53は、検出したリード
位置を基準として半田良否検査ウィンドウSの位置を補
正する。
【0227】この後、画像処理装置50は、加熱用レー
ザ光が電子部品2の半田付け部に照射されて加熱された
直後に、サーモビューア5からの画像信号を入力して画
像データを作成し、この画像データ中の加熱された半田
接合部の温度変化量を求め、この温度変化量を基に、画
像データ中の位置補正された半田良否検査ウィンドウS
内において半田接合部の良否を判定する。
【0228】このように上記第6の実施の形態において
は、実装基板3上に形成された基準マークM1 、M2
含む領域に加熱用レーザ光を照射して、その加熱される
温度に基づいて基準マークM1 、M2 の座標を求め、こ
の基準マークM1 、M2 の座標を基準にして予め設定さ
れた半田良否検査ウィンドウSの位置を補正するので、
半田良否検査ウィンドウSがリードから外れることなく
高い精度で良否判定ができる。そのうえ、ノイズ的なデ
ータを拾わずに信頼性高い検査ができ、又他の検出手段
を使わずにコストダウンが図れ、装置構成に複雑さを増
すことがない。
【0229】なお、本発明は、上記第1〜第6の実施の
形態に限定されるものでなく種々変形してもよい。
【0230】
【発明の効果】以上詳記したように本発明の請求項1〜
4によれば、熱伝導方式による半田付け部の良否判定を
正確にできる非接触半田付け検査方法を提供できる。
【0231】又、本発明の請求項1によれば、加熱箇所
の放射率の違いやリードの傾きなどによる指向性によっ
て影響されず精度高く良品と不良品と分離できる非接触
半田付け検査方法を提供できる。
【0232】又、本発明の請求項2によれば、検査対象
ピンに繋がる基板パターンの差によるばらつき、加熱光
源の照射むらなどの外乱を受けずに、高い精度で良否判
定ができる非接触半田付け検査方法を提供できる。
【0233】又、本発明の請求項3によれば、加熱用レ
ーザ光の強度が時間経過によって変化しても高い精度で
良否判定ができる非接触半田付け検査方法を提供でき
る。
【0234】又、本発明の請求項4によれば、検査領域
がリードから外れることなく高い精度で良否判定ができ
る非接触半田付け検査方法を提供できる。
【0235】又、本発明の請求項5〜14によれば、熱
伝導方式による半田付け部の良否判定を正確にできる非
接触半田付け検査装置を提供できる。
【0236】又、本発明の請求項5、6によれば、加熱
箇所の放射率の違いやリードの傾きなどによる指向性に
よって影響されず精度高く良品と不良品と分離できる非
接触半田付け検査装置を提供できる。
【0237】又、本発明の請求項7、8によれば、検査
対象ピンに繋がる基板パターンの差によるばらつき、加
熱光源の照射むらなどの外乱を受けずに、高い精度で良
否判定ができる非接触半田付け検査装置を提供できる。
【0238】又、本発明の請求項9〜12によれば、加
熱用レーザ光の強度が時間経過によって変化しても高い
精度で良否判定ができる非接触半田付け検査装置を提供
できる。
【0239】又、本発明の請求項13、14によれば、
検査領域がリードから外れることなく高い精度で良否判
定ができる非接触半田付け検査装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる非接触半田付け検査装置の第1
の実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明に係わる非接触半田付け検査装置の第2
の実施の形態を示す構成図。
【図3】本発明に係わる非接触半田付け検査装置の第3
の実施の形態を示す構成図。
【図4】一軸テーブルによる補正値測定用板の挿脱状態
を示す図。
【図5】補正値測定用板に照射した加熱用レーザ光の時
間経過に伴って変化する強度変化量の測定図。
【図6】半田付け部に加熱用レーザ光を照射したときの
時間経過に伴って変化する温度変化の測定図。
【図7】加熱用レーザ光を半田付け部に照射する直前の
レーザ光強度から補正した閾値を示す図。
【図8】予め設定された閾値θO と補正された閾値θO
´による良否の判定結果を示す図。
【図9】本発明に係わる非接触半田付け検査装置の第4
の実施の形態を示す構成図。
【図10】本発明に係わる非接触半田付け検査装置の第
5の実施の形態を示す構成図。
【図11】本発明に係わる非接触半田付け検査装置の第
6の実施の形態を示す構成図。
【図12】実装基板上の基準マークを示す図。
【図13】基準マークの座標検出の作用を示す図。
【図14】半田付け部の良否判定を行う半田良否検査ウ
ィンドウの位置補正を示す図。
【図15】従来の熱伝導方式による半田付け検査装置の
構成図。
【図16】同装置における半田接合部の良否判定の作用
を説明するための図。
【符号の説明】
1…XYテーブル、 2…電子部品、 3…実装基板、 4…加熱用レーザ装置、 5…サーモビューア、 10…加熱用レーザ装置、 12…測定用レーザ装置、 13…コリメータ、 14…偏光子、 16…ビームスプリッタ、 17…検光子、 18…光センサ、 19…判定装置、 30…加熱用レーザ装置、 31…音響光学変調器、 33…データベース、 34…制御信号源、 35…温度センサ、 36…コンパレータ、 40…一軸テーブル、 41…補正値測定用板、 42,50…画像処理装置、 43…補正部、 44…判定部、 45,47…制御装置、 46…補正動作機構、 47…レーザ光分岐部品、 51…基準マーク座標算出部、 52…基板位置補正部、 53…領域補正部。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に実装された電子部品の半田付け
    部の良否を非接触で判定する非接触半田付け検査方法に
    おいて、 前記半田付け部を加熱し、このときに前記半田付け部に
    生じる電位により引き起こされる電場・磁場を受けて起
    こるレーザ光の偏光面の回転を検出し、この検出結果に
    基づいて前記半田付け部の良否を判定することを特徴と
    する非接触半田付け検査方法。
  2. 【請求項2】 基板上に実装された電子部品の半田付け
    部の良否を非接触で判定する非接触半田付け検査方法に
    おいて、 予め前記半田付け部の熱容量を求め、この熱容量に応じ
    て反比例する熱量で前記半田付け部を加熱し、この加熱
    したときの前記半田付け部の温度を測定し、この測定温
    度と予め設定された閾値とを比較して前記半田付け部の
    良否を判定することを特徴とする非接触半田付け検査方
    法。
  3. 【請求項3】 基板上に実装された電子部品の半田付け
    部の良否を非接触で判定する非接触半田付け検査方法に
    おいて、 前記半田付け部の良否判定の前に、前記半田付け部を加
    熱するための加熱用レーザ光の強度変化量を測定してこ
    れに基づいて前記半田付け部の良否判定の閾値を補正
    し、 かつ前記半田付け部を加熱したときの前記半田付け部の
    温度を測定し、この測定温度と補正された前記閾値とを
    比較して前記半田付け部の良否を判定することを特徴と
    する非接触半田付け検査方法。
  4. 【請求項4】 基板上に実装された電子部品の半田付け
    部に加熱用レーザ光を照射して加熱したときの前記半田
    付け部の測定温度と閾値とを比較して前記半田付け部の
    良否を非接触で判定する非接触半田付け検査方法におい
    て、 前記基板上に形成された基準マークを含む領域に前記加
    熱用レーザ光を照射して、その加熱される温度に基づい
    て前記基準マークの座標を求め、この基準マークの座標
    を基準にして予め設定された前記半田付け部の良否判定
    を行う領域の位置を補正することを特徴とする非接触半
    田付け検査方法。
  5. 【請求項5】 基板上に実装された電子部品の半田付け
    部の良否を非接触で判定する非接触半田付け検査装置に
    おいて、 前記半田付け部に加熱用レーザ光を照射して前記半田付
    け部を加熱する加熱用レーザ装置と、 加熱された前記半田付け部に測定用レーザ光を照射する
    測定用レーザ装置と、 加熱された前記半田付け部に前記測定用レーザ光を照射
    したときに、前記半田付け部に生じる電位により引き起
    こされる電場・磁場を受けて起こる前記測定レーザ光の
    偏光面の回転を検出する検出系と、 この検出系による前記測定レーザ光の偏光面の回転の検
    出結果に基づいて前記半田付け部の良否を判定する判定
    手段と、を具備したことを特徴とする非接触半田付け検
    査装置。
  6. 【請求項6】 前記判定手段は、前記測定レーザ光の偏
    光面が回転していれば前記半田付け部が良品であると判
    定し、前記測定レーザ光の偏光面が回転していなければ
    前記半田付け部が不良であると判定することを特徴とす
    る請求項5記載の非接触半田付け検査装置。
  7. 【請求項7】 基板上に実装された電子部品の半田付け
    部の良否を非接触で判定する非接触半田付け検査装置に
    おいて、 予め求められた前記半田付け部の熱容量データを記憶す
    る記憶手段と、 前記半田付け部を加熱するための加熱用レーザ光を出力
    する加熱用レーザ装置と、 この加熱用レーザ装置から出力された加熱用レーザ光が
    前記半田付け部に照射されたときの熱量が前記記憶手段
    に記憶されている熱容量データに反比例する熱量になる
    ように制御する熱量制御手段と、 前記半田付け部が加熱されたときの温度を測定する温度
    センサと、 この温度センサによる測定温度と予め設定された閾値と
    を比較して前記半田付け部の良否を判定する判定手段
    と、を具備したことを特徴とする非接触半田付け検査装
    置。
  8. 【請求項8】 前記熱量制御手段は、音響光学変調器又
    は音響光学偏光器により前記加熱用レーザ光の透過光量
    及びその透過光の回折角を制御する機能を有することを
    特徴とする請求項7記載の非接触半田付け検査装置。
  9. 【請求項9】 基板上に実装された電子部品の半田付け
    部の良否を非接触で判定する非接触半田付け検査装置に
    おいて、 前記半田付け部を加熱するための加熱用レーザ光を出力
    する加熱用レーザ装置と、 前記加熱用レーザ光の強度変化量を測定するための補正
    値測定用板と、 前記半田付け部の良否判定の前に、前記加熱用レーザ光
    を前記補正値測定用板に照射し、このときの前記補正値
    測定用板の温度から前記加熱用レーザ光の強度変化量を
    求め、この強度変化量に基づいて前記半田付け部の良否
    判定の閾値を補正する補正手段と、 前記加熱用レーザを前記半田付け部に照射して加熱した
    ときの前記半田付け部の温度を測定し、この測定温度と
    補正された前記閾値とを比較して前記半田付け部の良否
    を判定する判定手段と、を具備したことを特徴とする非
    接触半田付け検査装置。
  10. 【請求項10】 前記補正手段は、前記半田付け部の良
    否判定の前に1度、前記補正値測定用板又は前記加熱用
    レーザ装置のいずれか一方を移動させて前記加熱用レー
    ザ光を前記補正値測定用板に照射して前記閾値を補正す
    る機能を有することを特徴とする請求項9記載の非接触
    半田付け検査装置。
  11. 【請求項11】 前記補正手段は、前記半田付け部の良
    否判定中に、前記補正値測定用板又は前記加熱用レーザ
    装置のいずれか一方を移動させて前記加熱用レーザ光を
    前記補正値測定用板に照射して前記閾値を補正する機能
    を有することを特徴とする請求項9記載の非接触半田付
    け検査装置。
  12. 【請求項12】 前記補正手段は、前記半田付け部に照
    射している前記加熱用レーザ光の一部を分岐する光学系
    を設け、常時、前記加熱用レーザ光の一部を前記補正値
    測定用板に照射して前記閾値を補正する機能を有するこ
    とを特徴とする請求項9記載の非接触半田付け検査装
    置。
  13. 【請求項13】 基板上に実装された電子部品の半田付
    け部に加熱用レーザ光を照射して加熱したときの前記半
    田付け部の測定温度と閾値とを比較して前記半田付け部
    の良否を非接触で判定する非接触半田付け検査装置にお
    いて、 前記加熱用レーザ光を出力する加熱用レーザ装置と、 この加熱用レーザ装置から出力された加熱用レーザ光を
    前記基板上に形成された基準マークを含む領域に照射し
    て、その加熱される温度に基づいて前記基準マークの座
    標を求める基準マーク座標算出手段と、 この基準マーク座標算出手段により求められた前記基準
    マークの座標に基づいて前記基板の位置を補正する基板
    位置補正手段と、 この基板の位置補正の後、予め設定された前記半田付け
    部の良否判定を行う検査領域の位置を補正する領域補正
    手段と、を具備したことを特徴とする非接触半田付け検
    査装置。
  14. 【請求項14】 前記基準マーク座標算出手段は、前記
    基板と前記基準マークの材質の熱容量や熱伝導率の違い
    応じて加熱される温度が異なり、これら加熱温度の違い
    から前記基準マークの重心位置を求める機能を有するこ
    とを特徴とする請求項13記載の非接触半田付け検査装
    置。
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