JPH1191044A - 易引裂性包装袋 - Google Patents

易引裂性包装袋

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JPH1191044A
JPH1191044A JP27037197A JP27037197A JPH1191044A JP H1191044 A JPH1191044 A JP H1191044A JP 27037197 A JP27037197 A JP 27037197A JP 27037197 A JP27037197 A JP 27037197A JP H1191044 A JPH1191044 A JP H1191044A
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JP
Japan
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packaging bag
multilayer film
film
layer
easily tearable
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JP27037197A
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English (en)
Inventor
Takatoshi Yosomiya
隆俊 四十宮
Michinori Tsuzuki
充典 都築
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傷テープの個包装は、包材としてグラシンク
ラフト紙等の薄紙を使用しており、透明性が悪いため、
傷テープ表面にキャラクター等を印刷して子供に楽しみ
を与えることができない。 【解決手段】 包材としてアイオノマー層の両面にLD
PE層を積層し、フィルムの流れ方向(MD)に1.05〜
1.30倍弱延伸して縦及び横の両方向に引裂性のよい透明
な多層フィルムを作製し、この多層フィルム2を用いて
傷テープ3を包装し、多層フィルムのMDが包装袋の縦
に、多層フィルムの横方向(TD)が包装袋の横になる
ように、四方シールの包装形態にして、縦及び横に引裂
性のよい易引裂性包装袋1を作製する。更に、横の引裂
性をよくするためにVノッチ7を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装袋の開封性に
関するもので、アイオノマー樹脂からなるフィルムの両
面に密度0.930〔g/cm3 〕以下のポリエチレン
フィルムを積層して縦及び横の両方向に引裂性を付与し
た多層フィルムを作製し、該多層フィルムを用いて包装
袋を作製することにより、開封の際に、包装袋を横及び
縦に引き裂いて手で容易に開封できるように改良したも
のである。内容物としては、傷テープ、ガム、板チョコ
レート、珍味等の軽くて厚さの比較的薄いものの包装に
利用できる。
【0002】
【従来の技術】従来、傷テープの個包装は、印刷を施し
た薄紙(グラシンクラフト紙)にシール剤を塗布してシ
ール性を付与した紙を用いて、常温にて圧着するか、或
いは熱融着して密封包装している。また、珍味の包装に
は、ガスバリヤー性のある透明な積層フィルムを用い、
包装形態として四方シール袋や合掌貼り三方シール袋が
使用されている。即ち、内面のヒートシール層としてポ
リエチレンやポリプロピレンを用い、透明なガスバリヤ
ー層としてKOP(ポリ塩化ビニリデンをコーティング
した二軸延伸ポリプロピレンフィルム)やKPET(ポ
リ塩化ビニリデンをコーティングした二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートフィルム)が使用されている。そし
て、袋のヒートシール部にVノッチ等を設けて、手で容
易に開封できるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】傷テープの個包装は、
包材としてグラシンクラフト紙等の薄紙を使用している
ので、透明性が悪いため、中の傷テープをはっきりと見
ることはできない。そのため、包装紙の紙に印刷して、
傷テープの表面には何も印刷していないのが現状であ
る。しかし、包装紙を透明にすれば、傷テープの表面に
印刷しても、中が良く見えるので、傷テープの表面にキ
ャラクター等を印刷して、子供に楽しみを与えることが
できる。また、傷テープ、珍味、板チョコ、ガム等の内
容物自体が薄くて偏平な場合は、包装袋の一方のシール
部を開封しても取り出し難いという欠点がある。
【0004】本発明は、これらの問題を解決するため、
鋭意研究した結果、包装袋の包材として、アイオノマー
層の表裏に密度0.930〔g/cm3 〕以下のポリエ
チレン(以下ポリエチレンの密度は〔g/cm3 〕で表
示するものとする)をラミネートすることにより、この
多層フィルムは、フィルムの流れ方向(MD)及び横方
向(TD)の両方向に容易に引き裂きできることを見出
した。従って、この多層フィルムを用いて、内容物とし
て傷テープ、珍味、板チョコ、ガム等の薄くて偏平状の
ものを包装すれば、この包装袋は縦方向と横方向に容易
に手で引き裂くことにより、簡単に内容物を取り出すこ
とができるので、従来包装に比べて大きなメリットにな
る。特に、傷テープの場合は、本発明の易開封性包装袋
を用いることにより、縦方向と横方向に手で引き裂い
て、非常に簡単に傷テープを取り出すことができるの
で、従来の包装袋の欠点を解消することができる。ま
た、包装工程も2枚の多層フィルムの間に偏平状の内容
物(例えば、傷テープ、珍味等)を挟んで、縦と横をヒ
ートシールだけで密封できるので、作業工程が単純とな
り、包装における不良率を極端に少なくすることができ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、傷テープの包装袋の構成を以下のようにした。アイ
オノマー樹脂からなる層の両面に密度0.930以下の
ポリエチレン樹脂層を積層して易引裂性多層フィルムを
構成し、該多層フィルム用いて包装袋を作製して、該包
装袋に縦及び横の両方向に引裂性を付与した易引裂性包
装袋とした。そして、前記多層フィルムが、流れ方向
(MD)に弱延伸した多層フィルムであり、その層構成
は、両面のポリエチレン樹脂層の厚さが略同じで、その
差が10%以内であり、ポリエチレン樹脂層とアイオノ
マー樹脂層の厚さの比が2:1〜1:2であり、全体の
厚さが60〜120μmであり、更に、前記ポリエチレ
ン樹脂が無添加ポリエチレンであることを特徴とする易
引裂性包装袋とした。また、多層フィルムを用いて作製
した包装袋が、四方シールした透明な包装袋であり、該
包装袋を構成する多層フィルムの横方向(TD)に開封
用のノッチを設けたことを特徴とする易引裂性包装袋と
した。
【0006】即ち、本発明の易引裂性包装袋は、その包
材としてアイオノマー樹脂からなる層の両面に密度0.
930以下のポリエチレン層を積層した透明な多層フィ
ルムが使用される。上記のアイオノマー樹脂とポリエチ
レンからなる多層フィルムは、フィルムの縦方向(M
D)及び横方向(TD)の両方向に引裂性がよいため、
これを用いた包装袋も縦及び横方向に容易に引き裂くこ
とができるので、比較的取り出しにくい薄くて偏平状の
内容物はでも包装袋を手で引き裂くことにより容易に取
り出すことができる。特に、傷テープのように包装袋が
比較的小さくて内容物が薄い場合、包装袋の縦又は横を
開封しただけでは、内容物は手で容易に取り出すことは
できない。そのため、本発明においては、包装袋を縦及
び横の両方を引き裂いて開封し、内容物が手で容易に取
り出せるようにした。
【0007】また、本発明においては、多層フィルムを
流れ方向(MD)に1.05〜1.30倍弱延伸して多
層フィルムの流れ方向(MD)により引き裂き易くし、
包装袋を縦(短い方)方向に引き裂き易くした。尚、本
発明の包装袋では、多層フィルムの流れ方向(MD)は
包装袋の縦(短い方)となり、多層フィルムの横方向
(TD)は包装袋の横(長い方)となっている。更に、
多層フィルムの層構成は、ポリエチレン層とアイオノマ
ー樹脂層の厚さの比が2:1〜1:2とし、両面のポリ
エチレン層の厚さを略同じにし、その厚さの差を±10
%以内にすることにより、多層フィルムのカールを防止
した。そして、多層フィルムに用いるポリエチレン樹脂
としては、密度が0.910〜0.930の低密度ポリ
エチレン(以下LDPEとする)や直鎖状低密度ポリエ
チレン(以下LLDPEとする)が使用できるが、特に
無添加のポリエチレンが好適である。
【0008】酸化防止剤、帯電防止剤等の添加剤を添加
したポリエチレンを用いた場合は、包装袋を殺菌するた
めにγ線や電子線を照射したとき、変色や添加剤の分解
により異臭が発生して、内容物に悪影響を及ぼす。特
に、内容物が食品の場合は、異臭が内容物に移行して内
容食品の品質を低下させるので、ポリエチレンへの添加
剤は大きな問題となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照にしながら本発
明を詳細に説明する。図1は本発明の易引裂性包装袋に
傷テープを入れたときの平面図である。図2は本発明の
Vノッチを有する易引裂性包装袋に傷テープを入れたと
きの平面図である。図3は背シール部を設けた易引裂性
包装袋に傷テープを入れたときの裏面図である。図4は
本発明の易開封性包装袋に使用する多層フィルムの層構
成を示した模式断面図である。図5は多層フィルムで傷
テープを包装したときの模式断面図である。図6は多層
フィルムを用いて傷テープを包装して易引裂性包装袋と
するときの説明図である。図7は易引裂性包装袋を開封
するときの説明図である。図8は多層フィルムを用いて
背シール部を設けて易引裂性包装袋とするときの説明図
である。
【0010】本発明の易引裂性包装袋は、図1に示すよ
うに、その包材としてアイオノマー樹脂からなる層の両
面にLDPE層を積層した多層フィルムを用いて、四方
シールの透明な易引裂性包装袋1を作製し、該易引裂性
包装袋1を縦方向及び横方向に引き裂くことにより、内
容物(傷テープ)を容易に取り出せるようにしたもので
ある。即ち、本発明の易引裂性包装袋は、図4に示すよ
うに、アイオノマーフィルム12の両面にLDPEフィ
ルム11を積層した多層フィルム2から構成される。
【0011】そして、上記多層フィルム2は、アイオノ
マーフィルム12の表裏にフィルムの流れ方向(MD)
に引裂性のよいLDPEフィルムが積層されているの
で、多層フィルムは流れ方向(MD)に引き裂き易い性
質を有することになる。特に、多層フィルムを流れ方向
(MD)に1.05〜1.30倍弱延伸することによ
り、MDの引裂性は更によくなる。また、中間層のアイ
オノマーフィルムは、フィルムの流れ方向(MD)及び
横方向のいずれにも引き裂き易い性質を有しているの
で、多層フィルムはこの中間層のアイオノマーフィルム
のために、横方向にも引裂性を有することになる。
【0012】従って、図1に示すように、この多層フィ
ルムを用いて、多層フィルムのMDを包装袋の縦に、多
層フィルムのTDを包装袋の横にして易引裂性包装袋1
を作製すれば、包装袋の縦方向は、多層フィルムのLD
PEフィルムの性質を利用して引き裂くことができ、ま
た、包装袋の横方向は、アイオノマーフィルムの性質を
利用して引き裂くことができる。そのため、本発明の易
引裂性包装袋は縦方向と横方向の両方に引き裂くことが
できるので、傷テープのような、比較的小さくて薄いも
のでも手で容易に引き出すことができる。
【0013】また、図2に示すように、易引裂性包装袋
1の縦シール部4の一部に、Vノッチ、Uノッチ、Iノ
ッチ等のノッチを設けることにより、易引裂性包装袋1
は横方向の引裂性がよくなり、より開封性がよくなる。
【0014】また、本発明の易引裂性包装袋の別の態様
として、多層フィルムを用いて包装袋を作製する際に、
図3に示すように、背シール部6を形成して3方シール
袋とすることもできる。この3方シール袋は、4方シー
ル袋に比較して包装袋が多少嵩張るので、傷テープの包
装袋としては4方シール袋が好ましい。しかし、多少の
嵩張りが許される場合は、傷テープの包装として使用す
ることができる。また、ガム、板チョコ、珍味等の食品
の場合は、3方シール袋でも利用できる。3方シール袋
の場合、袋の両サイドは多層フィルムが折られた状態で
密着されていないので、袋を横方向(長手方向)に引き
裂くだけで、傷テープのような薄いものでも容易に取り
出すことができる。
【0015】次に、本発明の易引裂性包装袋の製造方法
について説明する。先ず、図4に示すように、アイオノ
マーフィルム12の両面にLDPEフィルム11を積層
した透明な多層フィルム2を作製する。多層フィルム
は、多層共押出し法、押出しコーティング法、ドライラ
ミネーション法等の公知の製造方法により作製すること
ができる。本発明に用いられるアイオノマー樹脂として
は、米国デュポン社が開発し、三井デュポンポリケミカ
ル(株)が国産化しているハイミラン(商品名)が使用
される。
【0016】このアイオノマー樹脂としては、オレフィ
ン類と不飽和カルボン酸、或いは更に他のビニルモノマ
ーとの共重合体をアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜
鉛、或いは有機塩基で中和して得られる樹脂、例えば、
デュポン社製「サーリン」(商品名)で代表される樹脂
を使用することができる。このアイオノマー樹脂のメル
トフローレイト(MFR)は、0.5〜10g/10分
の範囲が好ましく、更に好ましくは1〜4g/10分の
ものがよい。メルトフローレイト(MFR)が0.5g
/10分未満のものはフィルム加工時に流れが悪過ぎる
し、また10g/10分を超えるものは流れがよくなり
過ぎて、多層フィルム製造時の障害となる。
【0017】また、アイオノマー樹脂に含有する金属イ
オンは、アイオノマー樹脂中にあって、特に溶融時或い
は半溶融時に、メタクリル酸等のカルボキシル基との間
に疑似的な架橋を起こさせる働きをする。本発明に使用
するアイオノマー樹脂としては、金属イオンがナトリウ
ム(Na)又は亜鉛(Zn)が好ましく、特に亜鉛が好
適である。亜鉛を含有するアイオノマーは、フィルム強
度、或いは切断性等の点で、多層フィルムに良好な性質
を付与させることができる。
【0018】本発明に使用される低密度ポリエチレン
(LDPE)としては、密度が0.910〜0.930
のポリエチレンが用いられる。ポリエチレンの密度が
0.930を超えるものは引裂性が充分でなく、本発明
には使用できない。
【0019】図4に示すような上記多層フィルムにおい
て、アイオノマー層12の両面に積層するLDPE層1
1の厚さは略同じにし、その厚さの差を±10%以内に
する必要がある。アイオノマー層12の両面に積層する
LDPE層11の厚さの差が±10%を超えると、多層
フィルムがカールし、傷テープの包装袋のように薄いフ
ラットな包装袋を形成することは困難となる。また、多
層フィルムのLDPE層11とアイオノマー層12の厚
さの比率は、2:1〜1:2の範囲が引裂性の点で良好
である。LDPE層11の厚さがアイオノマー層12の
厚さの2倍(全厚さでは4倍)を超えると、LDPE層
11の物性の影響が大きくなり、多層フィルムが横方向
(TD)に引き裂き難くなる。又、LDPE層11の厚
さがアイオノマー層12の厚さの1/2より薄くなる
と、高価なアイオノマーの量が増えるので、製造コスト
上好ましくない。
【0020】多層フィルムの全厚さは、引き裂き性を考
慮した場合、60〜120μmが好適である。多層フィ
ルムの全厚さが60μm未満では、多層フィルムの加工
上に問題が生じる。例えば、LDPE:アイオノマー:
LDPEの厚さの比を2:1:2、多層フィルムの全厚
さを60μmとした場合、各フィルムの厚さは24μ:
12μ:24μとなり、全厚さを60μm未満にした場
合、アイオノマーの厚さは12μより薄くなるので、多
層フィルムを作製するとき厚さを正確にコントロールす
るのが困難となる。また、多層フィルムの全厚さが12
0μを超えると、多層フィルムが厚くなり過ぎて引裂性
が低下するとともに、製造コスト上の問題が生じる。
【0021】更に、多層フィルムの流れ方向(MD)の
引裂性を向上させるために、多層フィルムの流れ方向
(MD)に1.05〜1.30倍の弱延伸を行う。延伸
度が1.3倍を超えると、流れ方向(MD)の引裂性は
よくなるが、横方向(TD)の引裂性が低下して、包装
袋としたときに、横方向の引き裂きが困難となる。延伸
度が1.05未満では延伸の効果が発現せず、引裂性は
よくならない。
【0022】上記多層フィルムにガスバリヤー性を付与
するために、ガスバリヤー性フィルム、例えば、延伸ナ
イロンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン
化物フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化
ビニリデンをコーティングした延伸ナイロンフィルム、
ポリ塩化ビニリデンをコーティングした延伸ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニリデンをコーティングした延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルム、等のガスバリヤー性
を有し、且つ引裂性を妨げないものであれば積層するこ
とができる。特に、これらのガスバリヤー性フィルムは
薄くして、ポリエチレンフィルムやアイオノマーフィル
ムの引裂性を妨げないようにする必要がある。ポリアミ
ド、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体のケン化物等の樹脂を用いて、ポリエチレン、アイオ
ノマー樹脂と一緒に多層の共押し出し法により、ガスバ
リヤー性のある多層フィルムを作製することもできる。
【0023】次に、上記多層フィルムを用いて傷テープ
の易引裂性包装袋を作製する場合について説明する。図
6(a)に示すように、2枚の透明な多層フィルム2を
重ね合わせ、この2枚の多層フィルム2の間に傷テープ
3を挟み、傷テープ3の周囲にヒートシールにより縦シ
ール部4及び横シール部5を形成して、傷テープ3を密
封する。図5は傷テープ3を多層フィルム2で密封した
ときの横断面図である。次いで、横シール部5の中央で
A−B線に沿って切断し、図1に示すような易引裂性包
装袋1を作製する。得られた易引裂性包装袋1は、図6
(a)に示すように、縦(短い方)が多層フィルムのM
Dであり、包装袋の横(長い方)が多層フィルムのTD
となっている。そのため、包装袋は多層フィルムが弱延
伸されている縦方向に引き裂き易くなっている。また、
易引裂性包装袋の横方向の引き裂きを容易にするため
に、図6(b)に示すように、縦シール部4及び横シー
ル部5を形成して傷テープ3を密封した後、縦シール部
4の一部にVノッチ7を設け、前記と同様に、横シール
部5の中央で切断して、図2に示すように、Vノッチ7
を有する易引裂性包装袋1を作製する。
【0024】以上のように作製した易引裂性包装袋1は
以下のように開封する。先ず、図7(a)に示すよう
に、易引裂性包装袋1をVノッチ7を利用して横方向に
引き裂いて横シール部5を除去する。次いで、易引裂性
包装袋1を引き裂き部8より縦方向に引き裂いて縦シー
ル部4を除去して、図7(b)に示すように、縦及び横
のシール部が開封された開封包装袋1aの状態にする。
この状態では、図7(c)及び図7(d)に示すよう
に、傷テープ3を開封包装袋1aから手で容易に取り出
すことができる。取り出した傷テープは所定の位置に貼
付することになる。
【0025】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を更に詳細
に説明する。 (実施例1)下記仕様の多層フィルムを共押出し法によ
って作製した。 ・LDPE 30 μ/アイオノマー 15 μ/LDPE 30
μ ・延伸倍率:フィルムの流れ方向(MD)のみ1.20
倍 LDPEは、密度0.923の三井石油化学(株)製
「ミラソン16P」(商品名)(無添加LDPEでMF
Rが3.7のもの)を使用し、アイオノマーは、三井・
デュポンポリケミカル(株)製「ハイミラン1605」
(商品名)(MFRが2.8のもの)を使用した。
【0026】次に、多層フィルムの35mm幅の巻取を
作製し、この巻取を2巻用意し、それぞれの巻取から多
層フィルムを繰り出し、図6(b)に示すように、先
ず、透明な2枚の多層フィルム2を重ね合わせて、ヒー
トシールによりシール幅10mmの横シール部5を形成
し、直ちに、2枚の多層フィル2の間に長さ75mm、
幅20mmの傷テープ3を挿入し、次いでシール幅5m
mの縦シール部4及びシール幅10mmの横シール部5
を形成して、傷テープ3を多層フィルム2で密封した。
同様に、2枚の多層フィル2の間に傷テープ3を挿入
し、縦シール部4及び横シール部5を形成して、2枚の
多層フィル2の間に傷テープ3を密封した帯状の包装袋
を得た。前記帯状の包装袋の縦シール部4の一部に、図
6(b)に示すように、Vノッチ7を形成した後、横シ
ール部5の中央で、A−B線に沿って切断して、図2に
示すように、Vノッチ7を有する易引裂性包装袋1を作
製した。上記易引裂性包装袋1は、Vノッチを利用して
手で横方向に引き裂き、更に縦方向に引き裂くことによ
り、傷テープは容易に取り出すことができた。
【0027】(実施例2)実施例1と同じLDPEを用
いてインフレーション法により厚さ40μのフィルムを
作製した。次に、実施例1と同じアイオノマーを用いて
Tダイ法で押し出し、上記LDPEフィルムをサンドイ
ッチラミネーション法によりラミネートして、下記仕様
の多層フィルムを作製した。 ・LDPE 40 μ/アイオノマー 20 μ/LDPE 40
μ ・延伸倍率:フィルムの流れ方向(MD)のみ1.25
倍 この多層フィルムを用いて、実施例1と同様に、傷テー
プを包装し、図2に示すように、Vノッチ7を有する易
引裂性包装袋1を作製した。上記易引裂性包装袋1は、
実施例1で作製した易引裂性包装袋と同様に、横方向及
び縦方向に手で容易に引き裂くことができ、傷テープを
簡単に取り出すことができた。
【0028】(実施例3)実施例2で作製した多層フィ
ルムを用いて幅66mmの巻取を作製し、下記の方法に
より傷テープを包装した。図8に示すように、巻取より
繰り出した多層フィルム2をヒートシールにより封筒貼
りにてシール幅8mmの背シール部6を形成して筒状に
し、幅10mmの縦シール4を形成した後、筒状になっ
た多層フィルムの中に傷テープ3を入れ、更にヒートシ
ール幅10mmの縦シール4を形成して傷テープ3を多
層フィルムで密封した。この操作を繰り返して傷テープ
3を密封した帯状の包装袋を作り、この帯状の包装袋の
縦シール部4の中央で切断し、図8に示すように、易引
裂性包装袋1を作製した。
【0029】上記3方シールの易引裂性包装袋1は、図
8に示すように、易引裂性包装袋1の横方向(長手方
向)が多層フィルムのMDとなっているので、縦シール
部4から横方向に容易に引き裂くことができた。また、
この3方シールの易引裂性包装袋1は、両サイドは多層
フィルムが折られただけで、上下の多層フィルムが密着
していないので、横方向に引き裂くだけで、傷テープは
容易に取り出すことができた。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、傷テープ、珍味、板チ
ョコ、ガム等の薄くて偏平状の内容物に用いた場合、包
装袋は透明で、且つ引裂性がよいため、内容物を見なが
ら、縦方向及び横方向に引き裂いて開封することができ
るので、比較的取り出し難い薄くて偏平状の内容物でも
簡単に取り出すことができる。特に、傷テープに利用し
た場合、包装袋の中の傷テープがよく見えるので、傷テ
ープの表面にキャラクター等を印刷しておけば、子供に
は楽しみを与えることができ、PR効果を高めることが
できる。また、本発明の易引裂性包装袋は、縦方向及び
横方向の両方向に手で容易に引き裂くことができるの
で、薄くて比較的小さな傷テープでも手で簡単に取り出
すことがすることができる。また、本発明の包装袋に用
いる多層フィルムは、アイオノマー樹脂層の両面に略同
じ厚さのポリエチレン層を積層してカールを防止してい
るので、傷テープ、珍味等の薄くて偏平状の内容物を包
装する場合でも、包装工程上のトラブルが少ない。ま
た、内容物を入れた包装袋も変形が少なく、後工程が容
易である。また、多層フィルムに用いるポリエチレン層
として、無添加のポリエチレンを使用しているので、包
装袋をγ線や電子線で殺菌しても、変色や異臭の発生は
殆どなく、異臭を嫌う食品等の包装袋として使用するこ
とができる。更に、包装工程においては、開封用の特別
な手段を講じることなく、多層フィルムを用いて、単に
内容物(傷テープ)を包装するだけでよく、包装工程を
簡略化することができるので、不良率が少なくなり、製
造コストの削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の易引裂性包装袋に傷テープを入れたと
きの平面図である。
【図2】本発明のVノッチを有する易引裂性包装袋に傷
テープを入れたときの平面図である。
【図3】背シール部を設けた易引裂性包装袋に傷テープ
を入れたときの裏面図である。
【図4】本発明の易開封性包装袋に使用する多層フィル
ムの層構成を示した模式断面図である。
【図5】多層フィルムで傷テープを包装したときの模式
断面図である。
【図6】多層フィルムを用いて傷テープを包装して易引
裂性包装袋とするときの説明図である。
【図7】易引裂性包装袋を開封するときの説明図であ
る。
【図8】多層フィルムを用いて背シールを設けて易引裂
性包装袋とするときの説明図である。
【符号の説明】
1 易引裂性包装袋 1a 開封包装袋 2 多層フィルム 3 傷テープ 4 縦シール部 5 横シール部 6 背シール部 7 Vノッチ 8 引き裂き部 11 LDPE層(フィルム) 12 アイオノマー層(フィルム)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 9:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アイオノマー樹脂からなる層の両面に密
    度0.930〔g/cm3 〕以下のポリエチレン層を積
    層して易引裂性多層フィルムを構成し、該多層フィルム
    用いて包装袋を作製し、該包装袋に縦及び横の両方向に
    引裂性を付与したことを特徴とする易引裂性包装袋。
  2. 【請求項2】 前記多層フィルムがフィルムの流れ方向
    (MD)に弱延伸した多層フィルムであることを特徴と
    する請求項1に記載の易引裂性包装袋。
  3. 【請求項3】 前記多層フィルムにおいて、両面のポリ
    エチレン層の厚さが略同じで、その差が±10%以内で
    あり、ポリエチレン層とアイオノマー樹脂層の厚さの比
    が2:1〜1:2であり、全体の厚さが60〜120μ
    mであることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載
    の易引裂性包装袋。
  4. 【請求項4】 前記ポリエチレンが無添加ポリエチレン
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の
    易引裂性包装袋。
  5. 【請求項5】 前記包装袋が、四方シールした透明な包
    装袋であることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記
    載の易引裂性包装袋。
  6. 【請求項6】 前記包装袋が、該包装袋を構成する多層
    フィルムの横方向(TD)に開封用のノッチを設けたこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の易引裂性
    包装袋。
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