JPH1182607A - 流体封入式筒型マウント - Google Patents

流体封入式筒型マウント

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Publication number
JPH1182607A
JPH1182607A JP25204697A JP25204697A JPH1182607A JP H1182607 A JPH1182607 A JP H1182607A JP 25204697 A JP25204697 A JP 25204697A JP 25204697 A JP25204697 A JP 25204697A JP H1182607 A JPH1182607 A JP H1182607A
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JP
Japan
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stopper
shaft member
flexible film
fluid
outer cylinder
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP25204697A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiki Funahashi
芳樹 舟橋
Masayuki Hoshino
雅幸 星野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication of JPH1182607A publication Critical patent/JPH1182607A/ja
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  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内外筒金具のリバウンド方向における径方向
対向面間に、軸方向に貫通する肉抜空所が形成されると
共に、平衡室を画成する可撓性膜が、該肉抜空所内に露
出された構造の流体封入式筒型マウントにおいて、リバ
ウンド方向のストッパ機構を、簡単な構造をもって実現
すること。 【解決手段】 肉抜空所40内において、平衡室58を
画成する可撓性膜48,48を実質的に周方向両側に分
割せしめると共に、かかる分割部分46に向かって軸部
材12側から外筒部材14側に突出するストッパ凸部5
4を形成する一方、弾性材からなる一対のストッパ半体
68,68を肉抜空所40に対して軸方向両側から嵌め
込み、それぞれの軸方向外側端部を内筒金具12に支持
せしめると共に、各内側端面を相互に当接させて固着す
ることにより、ストッパ凸部54の突出先端面を覆うと
共に、ストッパ凸部54の両側面に係止されるストッパ
冠体66を構成し、このストッパ冠体66を介して、ス
トッパ凸部54が分割部分46に当接されるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、内部に封入された非圧縮性流体
の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封
入式筒型マウントに係り、特に、軸直角方向の過大な振
動荷重入力時における被連結体の相対的変位量を制限す
るストッパ機構を備えた流体封入式筒型マウントに関す
るものである。
【0002】
【背景技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装されて、それら両部材を連結する防振連結体の一種
として、実公平7−16127号公報等に記載されてい
るように、径方向に離隔配置された内筒金具と外筒金具
を本体ゴム弾性体で連結すると共に、内外筒金具間を軸
方向に貫通して延びる肉抜空所を周方向略半周に亘って
形成することにより、装着状態下で被支持体重量やトル
ク伝達力のような初期荷重が入力される場合等にも、本
体ゴム弾性体における引張応力の発生が軽減乃至は防止
されるようにする一方、壁部の一部が本体ゴム弾性体で
構成されて振動入力時に圧力変化が生ぜしめられる受圧
室と、肉抜空所内に位置して壁部の一部が可撓性膜で構
成されることにより容積変化が許容される平衡室とを形
成し、それら受圧室と平衡室に水等の非圧縮性流体を封
入すると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通する
オリフィス通路を設けることによって、オリフィス通路
を通じて流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用
に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式の筒型
マウントが、知られている。
【0003】また、このような流体封入式の筒型マウン
トにおいては、装着時に入力される初期荷重により、内
筒金具が外筒金具に対して受圧室側に変位せしめられ
て、肉抜空所側の内外筒金具間の径方向間隔が広がった
状態下でも、内筒金具の外筒金具に対する肉抜空所側
(リバウンド方向)への相対的変位量を有効に制限し得
るストッパ機構を実現するために、例えば、前記公報に
記載されているように、本体ゴム弾性体の外周面に加硫
接着されて外筒金具の内周面に嵌着固定される金属スリ
ーブを設けると共に、この金属スリーブを肉抜空所内に
凹陥させて、該凹陥部と外筒金具の間に平衡室を形成す
る一方、内筒金具と凹陥部の間に弾性ストッパを軸方向
に嵌め込んで内筒金具によって固定的に支持せしめ、該
弾性ストッパを金属スリーブの凹陥部内周面に圧接させ
て装着することにより、それら弾性ストッパと凹陥部と
の間に、初期荷重が入力された際にも大きくなり過ぎな
い適当なストッパクリアランスを有するリバウンドスト
ッパ機構が、構成される。
【0004】ところが、このようなリバウンドストッパ
機構を実現するためには、金属スリーブに凹陥部を形成
するためにプレス加工等の特別な工程が必要となること
から、製作性や製作コスト性が悪化するという問題があ
った。しかも、リバウンド方向での内外筒金具の相対的
変位量を制限する際の荷重(ストッパ荷重)が、中空形
状とされた金属スリーブの凹陥部を介して外筒金具側に
及ぼされるために、金属スリーブの材質や肉厚等を十分
に検討して、金属スリーブにおいて大きな強度や剛性,
耐久性を確保する必要があり、金属スリーブの高コスト
化や重量化が避け難いという問題もあった。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、初期荷重が入力されて肉抜空所が大きくな
った場合にも、リバウンド方向において有効な変位量制
限機能を発揮し得るストッパ機構が、金属スリーブに凹
陥部等を設けることなく、有利に実現される、流体封入
式筒型マウントを提供することにある。
【0006】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、本発明の特徴とするところは、互いに同心的に若し
くは偏心して配された軸部材と外筒部材が本体ゴム弾性
体で連結されていると共に、それら軸部材と外筒部材の
間を軸方向に貫通して延びる肉抜空所が周方向略半周に
亘って形成されている一方、該軸部材と該外筒部材の間
において前記本体ゴム弾性体により壁部の一部が構成さ
れて振動入力時に圧力変化が生ぜしめられる受圧室が形
成されていると共に、前記肉抜空所内に可撓性膜が配さ
れて該可撓性膜と前記外筒部材の間において容積変化が
容易に許容される平衡室が形成されており、それら受圧
室と平衡室に非圧縮性流体が封入されていると共に、そ
れら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路が
形成されている流体封入式筒型マウントにおいて、前記
可撓性膜が前記肉抜空所内において周方向両側に実質的
に分割されており、前記軸部材側から前記外筒部材側に
おける該可撓性膜の分割部分に向かって軸直角方向に突
出するストッパ凸部が、前記肉抜空所内において軸方向
に連続して形成されていると共に、弾性材からなる一対
のストッパ半体が、該ストッパ凸部と該外筒部材側にお
ける該可撓性膜の分割部分との対向面間に軸方向両側か
ら嵌め込まれて、それら各ストッパ半体の軸方向外側端
部が前記軸部材によって固定的に支持せしめられると共
に、それらストッパ半体の軸方向内側端面が相互に固着
されることによって、該ストッパ凸部の幅方向両側に係
止される側部係止片を備え、前記ストッパ凸部の先端部
分に被せられて、該ストッパ凸部の突出先端面を覆うよ
うに装着固定されたストッパ冠体が形成されており、該
ストッパ冠体の外面が、前記外筒部材側における前記可
撓性膜の分割部分に対して圧接されるようになっている
ことにある。
【0007】このような本発明に従う構造とされた流体
封入式筒型マウントにおいては、その装着状態下に被支
持体重量等の初期荷重が及ぼされて本体ゴム弾性体が弾
性変形することにより軸部材が外筒部材に対して受圧室
側(肉抜空所とは反対側)に相対変位せしめられると、
ストッパ凸部に固定されたストッパ冠体が、外筒部材側
から離隔し、該外筒部材側に対してリバウンド方向(軸
直角方向)に所定距離を隔てて対向位置せしめられる。
そして、かかる状態下、軸部材と外筒部材の間に過大な
リバウンド荷重が入力されると、軸部材側に設けられた
ストッパ凸部が、ストッパ冠体を介して、外筒部材側に
当接することとなり、それによって、軸部材と外筒部材
のリバウンド方向での相対的変位量が制限されることと
なる。
【0008】そこにおいて、肉抜空所内に配された可撓
性膜が実質的に分割されており、かかる分割部分におい
て、ストッパ冠体が、外筒部材側に対して当接されるよ
うになっていることから、前記公報に記載されているよ
うな凹陥部を備えた金属スリーブを配する必要がないの
であり、構造の簡略化と製作性の向上が有利に図られ得
ると共に、金属スリーブの特別な補強等を必要とするこ
となく、ストッパ荷重に対する大きな耐強度性能が容易
に確保され得るのである。
【0009】しかも、可撓性膜は、周方向に実質的に分
割されることにより、ストッパ冠体の当接部分を避けて
配設されていることから、可撓性膜の耐久性も十分に確
保され得るのである。
【0010】さらに、ストッパ冠体は、軸方向両端部に
おいてそれぞれ軸部材に支持固定されていると共に、側
部係止片によってストッパ凸部の幅方向両側にそれぞれ
係止されていることから、ストッパ凸部に対して、特別
な接着処理等を行わなくても、容易な組付作業性をもっ
て、十分に強固に取り付けられ得るのであり、それによ
って、安定したストッパ機能が発揮されるのである。ま
た、このようにストッパ冠体がストッパ凸部に対して強
固に固定されていることから、ストッパ冠体のストッパ
凸部からの位置ずれ等によって、ストッパ冠体が可撓性
膜に摺接することも有利に防止されるのであり、優れた
耐久性と信頼性も達成される。
【0011】なお、ストッパ凸部は、軸部材に対して一
体に又は固定されて一体的に形成されていれば良く、軸
部材に一体形成したり、金属材や合成樹脂材で別途形成
されたストッパ部材を軸部材に固定したり、或いは軸部
材の表面上にゴム弾性体によって突出形成すること等に
よって、有利に形成され得る。また、その材質は、特に
限定されるものでなく、金属や硬質合成樹脂等の硬質材
の他、ゴム弾性体や発泡ウレタン等の弾性材も採用可能
であり、或いは、硬質材の表面をゴム等の弾性材で被覆
した複合構造等も採用可能である。
【0012】また、ストッパ冠体が圧接される可撓性膜
の分割部分は、実質的に、ゴム膜等からなる可撓性膜が
存在しない構造とされていれば良く、外筒部材が直接に
露呈されている必要はない。具体的には、かかる可撓性
膜の分割部分は、例えば、可撓性膜を厚肉化して厚肉ゴ
ム層と為すことにより、或いは可撓性膜の分割部分に対
して外筒部材に固定された剛性材を固着せしめること等
によって、有利に構成され得る。
【0013】さらに、ストッパ冠体を構成する一対のス
トッパ半体は、製造上および組付作業上等の理由から、
同一形状とすることが望ましく、より好適には、かかる
一対のストッパ半体が、相互に固着される軸方向内側端
面において係合突起と係合孔を有する同一形状とされ
て、該一方のストッパ半体に形成された該係合突起が該
他方のストッパ半体に形成された該係合孔に係合される
ことによって相互に固着されるように、構成される。こ
のような構造のストッパ半体を採用すれば、一対のスト
ッパ半体を左右の区別なく装着し、係合突起を係合孔に
嵌め込むだけで、特別な接着処理等を加えることなく、
一体的なストッパ冠体を形成することが出来るのであ
る。
【0014】なお、ストッパ半体相互の固着構造は、何
ら限定されるものでなく、各種の係合構造の他、接着
や、他の固定部材による固着などを採用し、或いはそれ
らを組み合わせて採用することも可能である。また、ス
トッパ冠体のストッパ凸部に対する固定力をより有利に
確保するために、ストッパ冠体をストッパ凸部に対して
接着処理しても良い。
【0015】また、それらストッパ半体の軸部材に対す
る固定支持構造は、特に限定されるものでないが、好適
には、例えば、各ストッパ半体の軸方向外側端部に環状
の取付部が設けられており、それぞれ、該取付部によっ
て、前記軸部材の軸方向端部に対して外嵌固定されると
共に、該取付部の該軸部材に対する周方向の相対変位を
規制する位置決め手段が設けられてなる構造が、採用さ
れる。このような構造のストッパ半体を採用すれば、ス
トッパ半体を軸部材に対して容易に且つ強固に支持せし
めることが出来るのであり、加えて、位置決め手段によ
り、ストッパ冠体のストッパ凸部からの位置ずれ防止効
果も発揮されることから、ストッパ機構における耐久性
と信頼性の更なる向上も達成されるのである。なお、軸
部材によるストッパ半体の支持強度を有利に得るため
に、取付部の内径寸法は、軸部材の外径寸法よりも僅か
に小さく設定されることが望ましい。また、位置決め手
段は、例えば、互いに嵌め合わされる軸部材の外周面と
取付部の内周面において、それらの何れか一方に突起を
設ける一方、何れか他方に対して、該突起に係止される
凹部を形成すること等によって、有利に構成され得る。
【0016】さらに、ストッパ凸部は、可撓性膜への接
触が可及的に回避されると共に、可撓性膜の分割部分に
おける外筒部材側に対する対向面積が十分に確保され得
るものであることが望ましいが、その材質の他、具体的
構造も、特に限定されるものでない。例えば、硬質材に
よって形成されて前記軸部材と一体的に設けられ、軸方
向両側部分の突出高さが中央部分よりも高くされたスト
ッパ本体と、弾性材によって形成されて該ストッパ本体
の突出先端面に固着されることにより、該ストッパ本体
の突出高さを軸方向で略一定に揃える凸部表層とから構
成されてなるストッパ凸部が、有利に採用され得る。こ
のようなストッパ凸部においては、ストッパ本体の中央
部分の突出高さが低くされていることにより、外筒部材
側に当接した際の当接力が、外筒部材の軸方向両端部よ
りも中央部分の方が小さくされることとなる。それ故、
可撓性膜の分割部分を挟んで位置する周方向両側に分割
された状態で平衡室領域が形成されている場合でも、該
分割部分の軸方向中央部分において、それら両方の平衡
室領域を相互に連通する流体連通路を形成することによ
り、流体連通路の形成部位へのストッパ荷重の入力が軽
減されて、流体連通路の連通状態が有利に維持され得る
のである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の一実施形態について、図面を
参照しつつ、詳細に説明する。
【0018】先ず、図1〜3には、本発明の一実施形態
としてのFF型自動車用のエンジンマウント10が、示
されている。このエンジンマウント10は、軸部材とし
ての内筒金具12と外筒部材としての外筒金具14が、
互いに径方向に所定距離を隔てて配設されて、それら両
金具12,14間に介装された本体ゴム弾性体16によ
って弾性的に連結されており、内筒金具12と外筒金具
14が、図示しないボデーとパワーユニットに対して固
定的に取り付けられることにより、パワーユニットをボ
デーに対して防振支持せしめるようになっている。
【0019】より詳細には、内筒金具12は、厚肉の小
径円筒形状を有している。また、内筒金具12の外周面
上には、金属や合成樹脂等の硬質材によって形成された
ストッパ部材18が、外挿状態で固着されている。この
ストッパ部材18は、内筒金具12に外挿状態で固着さ
れる円筒形状の取付部20を有していると共に、該取付
部20の外周面上には、作用凸部22とストッパ本体部
24が、取付部20の一つの径方向で互いに反対側に向
かって突設されている。作用凸部22は、取付部20か
ら径方向に延び出す柱状部の突出先端部分が傘状に広げ
られた略きのこ形状をもって形成されており、内筒金具
12の軸方向中央に位置せしめられている。一方、スト
ッパ本体部24は、内筒金具12の軸方向に一定幅:t
をもって連続して延びるブロック形状を有しており、且
つ、軸方向中央部分26の突出高さ:h1に比べて、軸
方向両側部分28,28の突出高さ:h2の方が大きく
された、段付の先端面形状とされている。なお、このよ
うなストッパ部材18は、例えば、内筒金具12をセッ
トした成形キャビティに合成樹脂材料を充填することに
よって有利に形成され、それによって、形成と同時に内
筒金具12に対して装着固定することが可能である。
【0020】また、内筒金具12の径方向外方には、金
属スリーブ30が、所定距離を隔てて且つ所定量だけ偏
心して配設されている。この金属スリーブ30は、薄肉
の大径円筒形状を有しており、軸方向中央部分には、そ
れぞれ周方向に半周以下の長さで広がる略矩形状の第一
の窓部32と第二の窓部34が、偏心方向となる径方向
一方向(図中、上下方向)に対向して形成されている。
また、第一の窓部32と第二の窓部34の周方向一方の
端部間には、周方向に延びてそれら両窓32,34を繋
ぐ凹溝36が形成されている。
【0021】さらに、これら内筒金具12と金属スリー
ブ30の間には、本体ゴム弾性体16が介装されてい
る。この本体ゴム弾性体16は、図4に示されているよ
うに、略大径の厚肉円筒形状を有しており、内周面に対
して内筒金具12が、外周面に対して金属スリーブ30
が、それぞれ加硫接着された一体加硫成形品とされてい
る。なお、金属スリーブ30の外周面には、略全面に亘
って薄肉のシールゴム層38が形成されている。また、
内筒金具12と金属スリーブ30の偏心方向一方の側
(偏心方向における離隔距離の大なる側である、図中の
下側)には、内筒金具12と金属スリーブ30の間を軸
方向に貫通して延びる肉抜空所40が、周方向略半周に
亘って形成されている。即ち、この肉抜空所40が設け
られた偏心方向一方の側には、内筒金具12と金属スリ
ーブ30の間に実質的に本体ゴム弾性体16が介在され
ておらず、本体ゴム弾性体16は、専ら、内筒金具12
と金属スリーブ30の偏心方向他方の側(偏心方向にお
ける離隔距離の小なる側である、図中の上側)にだけ、
介在せしめられているのである。なお、肉抜空所40に
は、成形時の離型性を有利に確保するために、外周面に
対して、軸方向中央部分から両側に向かって僅かに拡開
するテーパが付されている。
【0022】また、本体ゴム弾性体16には、外周面に
開口する第一のポケット部42が形成されており、金属
スリーブ30の第一の窓部32を通じて外周面に開口せ
しめられている。また一方、金属スリーブ30の第二の
窓部34は、本体ゴム弾性体16と一体形成されて外周
縁部が金属スリーブ30に加硫接着されたゴム弾性膜4
4によって、内周側から覆蓋されている。このゴム弾性
膜44は、周方向中央部分において第二の窓部34を軸
方向に跨いで延びる厚肉板状の連結ゴム部46と、該連
結ゴム部46を挟んだ周方向両側にそれぞれ位置せしめ
られた、それぞれ薄肉袋形状を有する一対の可撓性膜と
しての変形容易な袋状ゴム膜48,48とによって構成
されている。要するに、一対の袋状ゴム膜48,48
は、連結ゴム部46によって、実質的に周方向両側に分
割位置せしめられており、連結ゴム部46によって分割
部分が構成されていると共に、袋状ゴム膜48,48に
よって、第二の窓部34を通じて外周面に開口する第二
のポケット部50,50が形成されている。また、連結
ゴム部46には、外周面上に開口して両第二のポケット
部50,50間に跨がって周方向に延びる連通溝51
が、十分に大きな幅で形成されており、この連通溝51
によって、分割構造とされた第二のポケット部50,5
0が相互に連通されている。
【0023】さらに、第一のポケット部42内には、底
部中央から作用凸部22が突出されており、この作用凸
部22の傘状に広がった先端部分が、第一のポケット部
42内の略中央部分に位置せしめられている。また一
方、肉抜空所40内には、ストッパ本体部24が、軸方
向全長に亘って突出せしめられている。このストッパ本
体部24は、外周面の全体が、本体ゴム弾性体16と一
体形成された表部ゴム層52によって覆われており、こ
の表部ゴム層52が、ストッパ本体部24の軸方向中央
部分26内に充填されることによって、ストッパ本体部
24の突出高さが、軸方向全長に亘って略一定に揃えら
れている。要するに、本実施形態では、ストッパ本体部
24によって硬質のストッパ本体が構成されていると共
に、表部ゴム層52によって弾性を有する凸部表層が構
成されており、それらストッパ本体部24と表部ゴム層
52によって協働してストッパ凸部54が構成されてい
るのである。そして、このストッパ凸部54は、ゴム弾
性膜44の連結ゴム部46に対して、径方向に所定距離
を隔てて対向位置せしめられている。ここにおいて、ス
トッパ凸部54は、連結ゴム部46の周方向幅よりも小
さな幅で形成されて、連結ゴム部46の略周方向中央部
分に対向位置せしめられており、両側の袋状ゴム膜4
8,48に対して、それらとの接触が有効に回避され得
るだけの間隔を隔てて袋状ゴム膜48,48間に位置せ
しめられている。
【0024】また、ストッパ凸部54を構成するストッ
パ本体部24における軸方向両側部分28,28は、連
結ゴム部46の軸方向両側部分に対して径方向に対向位
置せしめられている。特に、本実施形態では、かかる軸
方向両側部分28,28が対向位置せしめられた連結ゴ
ム部46の軸方向両側部分に対して、それぞれ、金属ス
リーブ30における第二の窓部34の周縁部が加硫接着
されており、大きな強度が発揮されるようになってい
る。また一方、連結ゴム部46の軸方向中央部分26に
対して径方向に対向位置するストッパ本体部24におけ
る軸方向中央部分26は、軸方向両側部分28,28よ
りも突出高さが低くされた分だけ表部ゴム層52が厚く
されて軟らかく設定されている。
【0025】そして、このような一体加硫成形品に対し
て、外筒金具14が外挿され、金属スリーブ30の外周
面に嵌着固定されることにより、第一及び第二のポケッ
ト部42,50,50と凹溝36,連通溝51が、それ
ぞれ流体密に覆蓋されている。それによって、壁部の一
部が本体ゴム弾性体16で構成されて振動入力時に内圧
変化が生ぜしめられる受圧室56と、壁部の一部が袋状
ゴム膜48,48で構成されて、それら袋状ゴム膜4
8,48の変形に基づいて容積変化が容易に許容される
平衡室58が形成されていると共に、それら受圧室56
と平衡室58を相互に連通するオリフィス通路60が形
成されている。また、これら受圧室56と平衡室58,
オリフィス通路60には、それぞれ、水やアルキレング
リコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等
の所定の非圧縮性流体が封入されており、振動入力時
に、受圧室56と平衡室58の間に生ぜしめられる圧力
差によって、それら両室56,58間で、オリフィス通
路60を通じての流体流動が生ぜしめられるようになっ
ている。なお、二つの第二のポケット部50,50は、
連通溝51が外筒金具14で覆蓋されることによって形
成された連通路61で連通されることにより、実質的に
単一の平衡室58が構成されている。
【0026】これにより、本実施形態のエンジンマウン
ト10においては、内筒金具12と外筒金具14がボデ
ーとパワーユニットの各一方に取り付けられた装着状態
下、内外筒金具12,14間に対して、それらの略偏心
方向である径方向の振動が入力されると、受圧室56と
平衡室58の間でオリフィス通路60を通じての流体流
動が生ぜしめられることにより、かかる流体の共振作用
等の流動作用に基づく防振効果が発揮されるようになっ
ている。また、受圧室56には、作用凸部22の傘状先
端部が振動入力方向中間部分で広がって位置せしめられ
ており、この傘状先端部の外周縁部と受圧室56の内周
面との間に環状の狭窄流路62が形成されている。そし
て、振動入力時、この狭窄流路62を通じて流動せしめ
られる流体の共振作用等の流動作用によっても、防振効
果が発揮されるようになっているのである。特に、本実
施形態では、オリフィス通路60を通じて流動せしめら
れる流体の共振作用に基づいて低周波振動に対する有効
な防振効果が発揮される一方、狭窄流路62を通じて流
動せしめられる流体の共振作用に基づいて高周波振動に
対する有効な防振効果が発揮されるように、それらオリ
フィス通路60や狭窄流路62の流路長さや断面積等が
適当に設定されている。なお、かかるエンジンマウント
10では、装着状態下、内外筒金具12,14間にパワ
ーユニット重量が及ぼされて本体ゴム弾性体16が弾性
変形せしめられることにより、図5に示されているよう
に、内筒金具12と外筒金具14が略同心上に位置せし
められるようになっている。
【0027】また、そのようなエンジンマウント10の
装着状態下、内外筒金具12,14間にバウンド方向
(内筒金具12が外筒金具14に対して受圧室56側に
変位せしめられる方向)に対して、衝撃的荷重等の過大
な荷重が及ぼされると、作用凸部22の突出先端面が外
筒金具14に当接せしめられることにより、内外筒金具
12,14の相対的変位量ひいては本体ゴム弾性体16
の弾性変形量が制限されるようになっている。なお、作
用凸部22の突出先端面には、緩衝ゴム層64が形成さ
れている。
【0028】また一方、内外筒金具12,14間にリバ
ウンド方向(内筒金具12が外筒金具14に対して肉抜
空所40側に変位せしめられる方向)に対して、衝撃的
荷重等の過大な荷重が及ぼされると、ストッパ凸部54
が外筒金具14側の連結ゴム部46に当接せしめられる
ようになっている。ここにおいて、ストッパ凸部54の
先端部分には、その全体を覆うようにして、ストッパ冠
体66が装着固定されており、ストッパ凸部54が、こ
のストッパ冠体66を介して、連結ゴム部46に当接さ
れるようになっている。
【0029】かかるストッパ冠体66は、図6〜8に示
されているような、ゴム弾性体によって形成されたスト
ッパ半体68の一対を互いに組み合わせることによって
形成されている。このストッパ半体68は、ストッパ凸
部54と略同一幅の底壁部70と、該底壁部70の幅方
向両側に突設された一対の側部係止片としての側壁部7
2,72を一体的に備えた、ストッパ凸部54の略半分
の軸方向長さで延びる略樋形状を有している。また、ス
トッパ半体68の長手方向一方の端部には、略直角に屈
曲して側壁部72と同じ側に突出せしめられ、その突出
先端部において円形の取付孔74が形成された取付部7
6が設けられている。更に、ストッパ半体68の長手方
向他方の端部には、底壁部70の端面における幅方向両
側において、先細状の係合突起78と、該係合突起78
よりも小径の係合孔80が形成されている。
【0030】そして、このような一対のストッパ半体6
8,68は、それぞれ、本体ゴム弾性体16の一体加硫
成形品における肉抜空所40に対して、軸方向両側に嵌
め込まれ、両方の長手方向端面が重ね合わされて、各一
方のストッパ半体68の係合突起78が各他方のストッ
パ半体68の係合孔80に圧入されることによって一体
的に組み付けられている。また、両ストッパ半体68,
68の取付部76,76が、内筒金具12の軸方向両端
部から外挿されることによって、それぞれ、内筒金具1
2に対して固定的に取り付けられている。これにより、
全体としてストッパ凸部54の突出先端部分に被せられ
て、ストッパ凸部54の突出先端面を全体に亘って覆う
長手状のストッパ冠体66が形成されている。
【0031】ここにおいて、かかるストッパ冠体66
は、側壁部72,72が、ストッパ凸部54の幅方向両
側面に重ね合わされて係止されていることにより、全長
に亘って、ストッパ凸部54の先端面から両側面に亘っ
て密接されており、以て、ストッパ凸部54に対して優
れた位置決め性と位置固定力が発揮されるようになって
いる。しかも、ストッパ冠体66は、長手方向両側にお
いて、取付部76,76によって内筒金具12に取り付
けられていることから、ストッパ凸部54に対する位置
決め力が一層有効に発揮され得る。特に、本実施形態で
は、内筒金具12の軸方向両端部において、それぞれ、
周上の一か所で径方向外方に突出する位置決め突起82
が、本体ゴム弾性体16によって形成されていると共
に、ストッパ冠体66の取付部76,76における取付
孔74,74の周上に、それぞれ、この位置決め突起8
2に係合する切欠溝84が形成されており、位置決め突
起82の切欠溝84への係合にて、内筒金具12に対す
る取付部76の周方向の変位が規制されて、ストッパ冠
体66のストッパ凸部54に対するより有効な位置決め
性が発揮されるようになっている。
【0032】また、ストッパ冠体66は、各ストッパ半
体68の底壁部70の肉厚寸法が、本体ゴム弾性体16
の一体加硫成形品における肉抜空所40の間隙寸法(ス
トッパ凸部54と連結ゴム部46との径方向対向面間距
離)と略同一か、それより大きく設定されており、マウ
ント装着時にパワーユニット荷重により内外筒金具1
2,14が略同心的に位置せしめられた状態下におい
て、適当なリバウンド方向のストッパクリアランスが形
成されるようになっている。特に、本実施形態では、底
壁部70の肉厚寸法が、本体ゴム弾性体16の一体加硫
成形品における肉抜空所40の間隙寸法(図4参照)よ
り大きく設定されており、肉抜空所40に対してストッ
パ半体68,68が嵌め込まれることにより、ストッパ
冠体66の外面が連結ゴム部46に圧接せしめられ、内
筒金具12が外筒金具14に対して、所定量だけ受圧室
56側に変位した位置に保持されるようになっている。
更に、好ましくは、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形
品に対するストッパ半体68,68の組み付けが、外筒
金具14の組み付け前に行われるようにされる。即ち、
ストッパ半体68,68を組み付けた一体加硫成形品
を、非圧縮性流体中に浸漬せしめ、非圧縮性流体中で外
筒金具14を組み付けて非圧縮性流体を封入することに
より、マウント装着時における流体圧力の発生が軽減さ
れると共に、平衡室58の容積可変量が有利に確保され
て、防振特性の安定化が図られ得るようになっているの
である。
【0033】従って、上述の如き構造とされたエンジン
マウント10においては、ストッパ凸部54の先端部に
装着固定されてリバウンド側で適当な大きさのストッパ
クリアランスを形成するストッパ冠体66が、マウント
軸方向中央で組み合わされる一対のストッパ半体68,
68によって構成されており、幅方向両側においてスト
ッパ凸部54の両側面に係止されていると共に、軸方向
両端部において内筒金具12で支持されて組み付けられ
ていることから、特別な接着処理等を必要とすることな
く、ストッパ冠体66がストッパ凸部54に対して強固
に取り付けられるのであり、それによって、安定したリ
バウンドストッパ機能が、簡単な構造と優れた製作性の
もとに実現され得るのである。特に、ストッパ冠体66
が、ゴム単体からなる一対のストッパ半体68,68に
よって構成されて、容易に且つ有利に組み付けられるこ
とから、極めて優れたコスト性が達成されるのである。
【0034】しかも、ストッパ凸部54およびストッパ
冠体66の幅寸法は、一対の袋状ゴム膜48,48の周
方向分割部分を構成する連結ゴム部46の周方向寸法よ
りも小さく設定されており、ストッパ凸部54およびス
トッパ冠体66の袋状ゴム膜48,48への当接が有利
に回避されるようになっていることから、袋状ゴム膜4
8,48が肉抜空所40内に直接に露呈されている構造
であっても、リバウンドストッパ機構によって袋状ゴム
膜48,48の耐久性が低下するようなことがない。
【0035】特に、本実施形態では、ストッパ本体部2
4の突出先端面が段付形状とされることにより、ストッ
パ凸部54の外筒部材14側への当接圧が、軸方向両側
部分28よりも軸方向中央部分26において軽減される
ようになっていることから、リバウンドストッパが作用
した状況下でも、連通路61の流路断面積が有利に確保
され得て、マウント防振特性の安定化が図られ得るので
ある。
【0036】また、本実施形態では、一対のストッパ半
体68,68が、同一形状とされており、突合せ端面に
形成された係合突起78と係合孔80の圧入係合作用に
て、相互に固着されるようになっていることから、より
優れたストッパ冠体66の製作性および組付性が達成さ
れ得るのである。
【0037】以上、本発明の一実施形態について詳述し
てきたが、これは文字通りの例示であって、本発明は、
かかる実施形態に関する具体的な記載によって、何等、
限定的に解釈されるものでない。
【0038】例えば、連結ゴム部46を挟んで周方向両
側に分割形成された二つの袋状ゴム膜48,48によっ
て、二つの独立した平衡室を形成せしめて、それら各平
衡室を、それぞれ、独立したオリフィス通路によって受
圧室56に連通せしめるようにすることも可能である。
その場合には、連結ゴム部46に連通路61を形成する
必要もなく、また、各オリフィス通路に対して異なるチ
ューニングを施すこともできる。
【0039】また、オリフィス通路60の形態は、要求
される防振性能等に応じて適宜に調節されるものであっ
て、その形成部位や長さ,断面積等、前記実施例によっ
て限定されるものでない。
【0040】さらに、前記実施形態における作用凸部2
2からなるバウンド方向のストッパ機構は、本発明にお
いて、必ずしも設ける必要がない。
【0041】また、前記実施形態において、図面上に明
示はされていないが、内筒金具12に対して固定的に取
り付けられるブラケット等を、ストッパ冠体66の軸方
向両端面に対して対向位置させたり当接させたりするこ
とにより、ストッパ半体68,68の分離や内筒金具1
2からの軸方向の抜け出し等を防止するようにしても良
い。
【0042】加えて、前記実施形態では、本発明を自動
車用エンジンマウントに適用したものの具体例を示した
が、本発明は、その他、自動車用ボデーマウントやデフ
マウント、或いは自動車以外の各種の筒型マウントに対
して、何れも、同様に適用可能であることは、勿論であ
る。
【0043】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式筒型マウントにおいて
は、平衡室を画成する可撓性膜が肉抜空所に直接に露呈
された構造であっても、軸部材が外筒部材に対して肉抜
空所側に変位せしめられるリバウンド方向のストッパ機
構が、可撓性膜の耐久性を十分に確保しつつ、有利に構
成され得る。
【0045】しかも、ストッパ凸部に被せられて装着さ
れることにより、リバウンド方向で適当なストッパクリ
アランスを実現するストッパ冠体が、弾性体のみからな
る一対のストッパ半体によって形成されて、優れた組付
性と取付強度をもってストッパ凸部に対して装着固定さ
れることから、安定したストッパ機能を発揮し得るリバ
ウンドストッパ機構が、簡単な構造と優れた製作性をも
って有利に実現され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのエンジンマウント
を示す縦断面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1における右側面図である。
【図4】図1に示されたエンジンマウントを構成する一
体加硫成形品を示す縦断面図である。
【図5】図1に示されたエンジンマウントの車両への装
着状態を示す縦断面説明図である。
【図6】図1に示されたエンジンマウントにおいてスト
ッパ冠体を構成するストッパ半体を示す平面図である。
【図7】図6に示されたストッパ半体の右側面図であ
る。
【図8】図6に示されたストッパ半体の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
10 エンジンマウント 12 内筒金具 14 外筒金具 16 本体ゴム弾性体 18 ストッパ部材 24 ストッパ本体部 40 肉抜空所 46 連結ゴム部 48 袋状ゴム膜 52 表部ゴム層 54 ストッパ凸部 56 受圧室 58 平衡室 60 オリフィス通路 66 ストッパ冠体 68 ストッパ半体 72 側壁部 76 取付部 78 係合突起 80 係合孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに同心的に若しくは偏心して配され
    た軸部材と外筒部材が本体ゴム弾性体で連結されている
    と共に、それら軸部材と外筒部材の間を軸方向に貫通し
    て延びる肉抜空所が周方向略半周に亘って形成されてい
    る一方、該軸部材と該外筒部材の間において前記本体ゴ
    ム弾性体により壁部の一部が構成されて振動入力時に圧
    力変化が生ぜしめられる受圧室が形成されていると共
    に、前記肉抜空所内に可撓性膜が配されて該可撓性膜と
    前記外筒部材の間において容積変化が容易に許容される
    平衡室が形成されており、それら受圧室と平衡室に非圧
    縮性流体が封入されていると共に、それら受圧室と平衡
    室を相互に連通するオリフィス通路が形成されている流
    体封入式筒型マウントにおいて、 前記可撓性膜が前記肉抜空所内において周方向両側に実
    質的に分割されており、前記軸部材側から前記外筒部材
    側における該可撓性膜の分割部分に向かって軸直角方向
    に突出するストッパ凸部が、前記肉抜空所内において軸
    方向に連続して形成されていると共に、弾性材からなる
    一対のストッパ半体が、該ストッパ凸部と該外筒部材側
    における該可撓性膜の分割部分との対向面間に軸方向両
    側から嵌め込まれて、それら各ストッパ半体の軸方向外
    側端部が前記軸部材によって固定的に支持せしめられる
    と共に、それらストッパ半体の軸方向内側端面が相互に
    固着されることによって、該ストッパ凸部の幅方向両側
    に係止される側部係止片を備え、前記ストッパ凸部の先
    端部分に被せられて、該ストッパ凸部の突出先端面を覆
    うように装着固定されたストッパ冠体が形成されてお
    り、該ストッパ冠体の外面が、前記外筒部材側における
    前記可撓性膜の分割部分に対して当接されるようになっ
    ていることを特徴とする流体封入式筒型マウント。
  2. 【請求項2】 前記一対のストッパ半体が、相互に固着
    される軸方向内側端面において係合突起と係合孔を有す
    る同一形状とされており、該一方のストッパ半体に形成
    された該係合突起が該他方のストッパ半体に形成された
    該係合孔に係合されることによって相互に固着されてい
    る請求項1に記載の流体封入式筒型マウント。
  3. 【請求項3】 前記一対のストッパ半体が、軸方向外側
    端部において環状の取付部が設けられた同一形状とされ
    ており、それぞれ、該取付部によって、前記軸部材の軸
    方向端部に対して外嵌固定されていると共に、該取付部
    の該軸部材に対する周方向の相対変位を規制する位置決
    め手段が設けられている請求項1又は2に記載の流体封
    入式筒型マウント。
  4. 【請求項4】 前記ストッパ凸部が、硬質材によって形
    成されて前記軸部材と一体的に設けられ、軸方向両側部
    分の突出高さが中央部分よりも高くされたストッパ本体
    と、弾性材によって形成されて該ストッパ本体の突出先
    端面に固着されることにより、該ストッパ本体の突出高
    さを軸方向で略一定に揃える凸部表層とから構成されて
    いる請求項1乃至3の何れかに記載の流体封入式筒型マ
    ウント。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7354031B2 (en) * 2004-02-17 2008-04-08 Tokai Rubber Industries, Ltd. Cylindrical vibration damping apparatus and method of manufacturing the same
JP2015197198A (ja) * 2014-04-03 2015-11-09 東洋ゴム工業株式会社 防振装置
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