JP2004036780A - 流体封入式筒形防振装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】受圧室64と平衡室66を仕切る隔壁ゴム46を、本体ゴム弾性体16側に向かって軸方向に延びる筒状部48と、該筒状部48の先端部から内周側に湾曲して延びる湾曲環状部50から構成して、筒状部48側の開口部をオリフィス部材52を介してアウタ筒部材14に固定すると共に、湾曲環状部50側の開口部をインナ軸部材12に固着せしめた。
【選択図】 図1
Description
【技術分野】
本発明は、全体として略円筒形状をもって形成されて内部に封入された非圧縮性流体の流動作用に基づき、主として軸方向に入力される振動に対する防振効果を発揮する流体封入式筒形防振装置に係り、例えば自動車用のエンジンマウントやボデーマウント,メンバマウント,キャブマウント,ストラットバークッション等として用いられ得る、新規な構造の流体封入式筒形防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振連結体乃至は防振支持体の一種として、インナ軸部材とアウタ筒部材をゴム弾性体で連結せしめた筒形の防振装置が知られており、更に、特公平7−88866号公報や特開平8−152041号公報等には、内部に封入した非圧縮性流体の流動作用を利用して主として軸方向の入力振動に対する防振効果を得るようにした流体封入式の筒形防振装置が提案されている。これら公報に開示されている従来構造の流体封入式筒形防振装置は、インナ軸部材とアウタ筒部材における軸方向一方の端部間を本体ゴム弾性体で弾性的に連結すると共に、軸方向他方の端部間を可撓性膜で連結し、更に軸方向中間部分を隔壁ゴムで連結することにより、壁部の一部が本体ゴム弾性的で構成された受圧室と、壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡室を、隔壁ゴムを挟んだ軸方向両側に形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、受圧室と平衡室をオリフィス通路で相互に連通せしめた構造とされている。
【0003】
そして、かかる流体封入式筒形防振装置においては、インナ軸部材とアウタ筒部材の間に軸方向の振動が入力された際に、受圧室と平衡室の間に相対的な圧力変動が惹起されて、かかる圧力変動に基づいてオリフィス通路を通じての流体流動が生ぜしめられることとなり、このオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用等の流動さよう基づいて防振効果が発揮されるようになっている。
【0004】
ところが、前記公報に記載されている如き従来構造の流体封入式防振装置では、軸方向の振動入力時にオリフィス通路を通じて受圧室と平衡室の間で流動せしめられる流体流動量を十分に確保することが難しく、そのために、流体の流動作用に基づく防振効果が未だ十分に発揮され難いという問題があった。
【0005】
なお、そのような問題に対処するために、例えば特開平8−170686号公報や特開平9−229128号公報,特開平10−132016号公報等に記載されているように、受圧室と平衡室を仕切る隔壁ゴムの内周縁部又は外周縁部をインナ軸部材又はアウタ筒部材に対して非接着として軸方向に摺動可能とすることも考えられるが、隔壁ゴムの内周縁部又は外周縁部をインナ軸部材又はアウタ筒部材に非接着とすると、かかる部位におけるシール性と耐久性を十分に確保することが難しく、受圧室と平衡室の短絡によって目的とする防振効果が発揮されなくなるおそれがある。
【0006】
また、実開平6−22642号公報においては、隔壁ゴムを軸方向に筒状に延ばして径方向外方に向かって円弧形に湾曲して大きく膨らんだ樽形筒体形状とすることが提案されているが、このような樽形筒体形状の隔壁ゴムも軸方向の振動入力時には軸方向に屈曲して伸縮変形するだけで、受圧室と平衡室の間には、未だ十分な相対的圧力変動が生ぜしめられ難いという問題がある。しかも、隔壁ゴムが受圧室側に大きく膨らんだ形状とされることから、受圧室の容積が十分に確保され難くなって、特に大きなストロークの振動に対する防振性能が低下するおそれもある。
【0007】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、軸方向の振動入力時にオリフィス通路を通じての流体流動量が有利に確保されて流体の流動作用に基づく防振効果が一層効果的に発揮され得る、改良された構造の流体封入式筒形防振装置を提供することにある。
【0008】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0009】
すなわち、本発明の第一の態様は、インナ軸部材の外周側にアウタ筒部材を離隔配置せしめて、それらインナ軸部材とアウタ筒部材における軸方向一方の端部間を本体ゴム弾性体で弾性的に連結すると共に、軸方向他方の端部間を可撓性膜で連結し、更に軸方向中間部分を隔壁ゴムで連結することにより、壁部の一部が該本体ゴム弾性的で構成されて該インナ軸部材と該アウタ筒部材の間への軸方向の振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室と、壁部の一部が該可撓性膜で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室を、該隔壁ゴムを挟んだ軸方向両側に形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、該受圧室と該平衡室を相互に連通せしめるオリフィス通路を設けた流体封入式筒形防振装置において、前記隔壁ゴムの外周縁部に環状のオリフィス部材を固着せしめて、該オリフィス部材を前記アウタ筒部材の内周面に固定し、該オリフィス部材によって前記オリフィス通路を該アウタ筒部材の周方向に延びるように形成する一方、該隔壁ゴムを該オリフィス部材の内周縁部から前記本体ゴム弾性体側の軸方向に突出する筒状部と該筒状部の突出先端部から内周側に湾曲して延びる湾曲環状部とから構成して、該湾曲環状部の内周縁部を前記インナ軸部材に固着せしめたことを、特徴とする。
【0010】
このような本態様に従う構造とされた流体封入式筒形防振装置においては、隔壁ゴムの筒状部が受圧室に向かって軸方向に突出形成されていることから、軸方向の振動入力時に隔壁ゴムが受圧室に対するピストンのように作動せしめられることとなり、特にインナ軸部材に対してアウタ筒部材が本体ゴム弾性体側に軸方向変位せしめられた際には、隔壁ゴムの筒状部がアウタ筒部材と共に軸方向で受圧室内に押し込まれて湾曲環状部を受圧室内で軸方向に押し込むように作動せしめられる。それ故、軸方向の振動入力時に受圧室に対して有効な圧力変動が生ぜしめられて、受圧室と平衡室の圧力差に基づくオリフィス通路を通じての流体流動量が大きく確保されて、オリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果が極めて効果的に発揮され得るのである。
【0011】
また、隔壁ゴムは、その内周縁部がインナ軸部材側に固着されていると共に、その外周縁部がアウタ筒部材側に固着されていることから、隔壁ゴムのインナ軸部材やアウタ筒部材に対する連結部位における受圧室と平衡室の間での圧力のリーク(オリフィス通路の短絡)も完全に防止されて、安定した防振効果が長期間に亘って安定して発揮され得る。
【0012】
更にまた、隔壁ゴムの筒状部は、外周側(受圧室側)に大きく膨らむことのない円筒形状とされていることから、受圧室の容積も有利に確保されて、大きな振幅の軸方向振動の入力時にも、安定して防振効果を得ることが可能となる。
【0013】
また、本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る構造とされた流体封入式筒形防振装置において、前記インナ軸部材に対して軸直角方向で離隔して対向位置せしめられた前記オリフィス部材の内周面に緩衝ゴムを設けることにより、該オリフィス部材と該インナ軸部材の該緩衝ゴムを介しての当接に基づいて該インナ軸部材と前記アウタ筒部材の軸直角方向の相対変位を緩衝的に制限するストッパ機構を構成したことを、特徴とする。このような本態様においては、アウタ筒部材の軸方向中間部分に配設されたオリフィス部材を巧く利用することにより、防振装置の軸方向サイズの大型化を抑えつつ、軸直角方向のストッパ機構を形成することが可能となる。なお、緩衝ゴムは、隔壁ゴムと一体成形することによって有利に形成され得る。
【0014】
また、本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係る構造とされた流体封入式筒形防振装置において、前記隔壁ゴムの拡張ばね剛性を前記本体ゴム弾性体の拡張ばね剛性よりも小さくすると共に、前記可撓性膜を、該隔壁ゴム弾性体よりも一層小さな拡張ばね剛性を有するゴム膜で形成したことを、特徴とする。このような本態様においては、軸方向の振動入力時に受圧室と平衡室に対して相対的な圧力変動を一層効率的に生ぜしめて、オリフィス通路を流動せしめられる流体流動量をより有利に確保せしめることにより、流体流動作用に基づく防振効果の更なる向上が図られ得る。なお、本体ゴム弾性体の拡張ばね剛性および隔壁ゴム弾性体の拡張ばね剛性は、受圧室に対して所定量の容積増加を生ぜしめるのに必要な受圧室の圧力変化量に相当し、平衡室の拡張ばね剛性は、平衡室に対して所定量の容積増加を生ぜしめるのに必要な平衡室の圧力変化量に相当するものであり、何れも、部材の材質の他、部材の厚さや自由長等の寸法,形状等を考慮して設定され得る。
【0015】
また、本発明の第四の態様は、前記第一乃至第三の何れかの態様に係る構造とされた流体封入式筒形防振装置において、前記インナ軸部材の軸方向一方の端部に軸直角方向に広がる拘束部材を設けて、前記本体ゴム弾性体の軸方向端面を該拘束部材に対して、該本体ゴム弾性体の内周縁部から該インナ軸部材と前記アウタ筒部材の軸直角方向離隔距離の半分以上に亘る領域で固着せしめたことを、特徴とする。このような本態様においては、軸方向の振動入力時におけるインナ軸部材とアウタ筒部材の軸方向の相対変位により、本体ゴム弾性体が一層積極的および効率的に弾性変形せしめられて、受圧室に対してより効率的な圧力変動が生ぜしめられ得るのであり、その結果、受圧室と平衡室の間の相対的な圧力変動量ひいてはオリフィス通路を通じて流動せしめられる流体流量が一層有利に確保され得て、オリフィス通路を流動せしめられる流体の流動作用に基づく防振効果の更なる向上が図られ得る。
【0016】
なお、本態様において、望ましくは、アウタ筒部材よりもインナ軸部材を軸方向外方に突出させて、それらアウタ筒部材とインナ軸部材の軸方向端部間を相互に連結する本体ゴム弾性体を、外周側から内周側に向かって軸方向外方に略テーパ状延び出させることにより、その軸方向に延び出した軸方向端面を拘束部材に対して固着せしめた構成が採用される。このような構成を採用することにより、本体ゴム弾性体を、インナ軸部材とアウタ筒部材の軸直角方向対向面間の略全体に亘って、拘束部材に固着せしめることが可能となる。
【0017】
更に、かかる本発明の第四の態様において、一層望ましくは、アウタ筒部材の軸方向開口端部に軸直角方向外方に広がるフランジ状部を形成すると共に、該フランジ状部と拘束部材の少なくとも一方の対向面に緩衝ゴムを突設することにより、インナ軸部材とアウタ筒部材の軸方向の相対変位量を緩衝的に制限する軸方向ストッパ機構を形成するようにした構成が採用される。
【0018】
また、本発明の第五の態様は、前記第一乃至第四の何れかの態様に係る構造とされた流体封入式筒形防振装置において、前記受圧室を形成する前記本体ゴム弾性体の軸方向内側面を、前記アウタ筒部材から前記インナ軸部材に向かって軸方向外方に延び出す略テーパ状の傾斜面としたことを、特徴とする。このような本態様においては、隔壁ゴムと本体ゴム弾性体の対向面間のスペースが効率的に確保され得て、受圧室の容積が一層有利に確保されると共に、軸方向の振動荷重や静的な支持荷重の入力に伴って本体ゴム弾性体や隔壁ゴムが弾性変形せしめられた際における本体ゴム弾性体と隔壁ゴムの干渉も効果的に回避され得る。
【0019】
また、本発明の第六の態様は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係る構造とされた流体封入式筒形防振装置において、前記可撓性膜を前記アウタ筒部材から前記インナ軸部材に向かって軸方向外方に突出させて、該可撓性膜における該アウタ筒部材への固定位置よりも該インナ軸部材への固定位置を軸方向外方に位置せしめたことを、特徴とする。このような本態様においては、可撓性膜を軸方向に突出させたことにより、アウタ部材の軸直角方向や軸方向の大型化を伴うことなく、可撓性膜の自由長や平衡室の容積変化許容量を大きく設定することが可能となり、耐久性や防振性能の向上が図られ得る。
【0020】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0021】
先ず、図1〜3には、本発明の一実施形態としての自動車用のエンジンマウント10が、示されている。このエンジンマウント10は、インナ軸部材としての内筒金具12とアウタ筒部材としての外筒金具14が、本体ゴム弾性体16等によって弾性的に連結された構造とされており、図示しない自動車のパワーユニットとボデーの間に装着されて、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、以下の説明中、上下方向は、原則として図1中の上下方向をいうものとする。
【0022】
より詳細には、内筒金具12は、全体として厚肉小径のストレートな略円筒形状を有している。また、内筒金具12の軸方向上端部には、厚肉の略円板形状を有する拘束部材として拘束板金具18が溶接等で固着されている。なお、拘束板金具18は、内筒金具12と同一中心軸上で軸直角方向に広がって配設されており、中央部分には、内筒金具12の中心孔20と略同じ内径の中央孔21が形成されている。また、内筒金具12と拘束板金具18は、鉄鋼等の金属材により十分な剛性を発揮し得る部材寸法をもって形成されている。そして、この内筒金具12は、中心孔20に挿通される図示しない取付ボルトにより、図示しない自動車のパワーユニットに対して固定されるようになっている。
【0023】
一方、外筒金具14は、内筒金具12の外形寸法よりも十分に大きな内径寸法と内筒金具12よりも小さな軸方向寸法を有しており、内筒金具12に外挿されて、内筒金具12と略同一中心軸上に配設されている。そして、かかる配設状態下、内筒金具12と外筒金具14は、径方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられていると共に、外筒金具14が、内筒金具12の軸方向中間部分に位置せしめられており、外筒金具14の軸方向両側から内筒金具12の軸方向両端部が、それぞれ所定長さで突出せしめられている。また、外筒金具14の軸方向上側開口縁部には、径方向外方に広がる円環板形状のフランジ部22が一体形成されており、このフランジ部22が、内筒金具12の拘束板金具18に対して、軸方向で所定距離を隔てて対向せしめられている。
【0024】
さらに、外筒金具14は、板状のブラケット金具24の中央に形成された嵌着孔25に対して圧入されており、それによって、ブラケット金具24が、外筒金具14に対して、軸方向中間部分で軸直角方向に広がる状態で固着されている。そして、このブラケット金具24に形成された取付孔26に挿通される図示しない取付ボルトにより、外筒金具14が、図示しない自動車のボデーに対して固定されるようになっている。
【0025】
また、このように互いに内外挿状態で配設された内外筒金具12,14は、軸方向の上側端部間が本体ゴム弾性体16によって相互に連結されている。かかる本体ゴム弾性体16は、全体として厚肉の略円環ブロック形状を有しており、内周面が内筒金具12の外周面に加硫接着されていると共に、外周面が外筒金具14の内周面に加硫接着されていることにより、それら内外筒金具12,14を備えた一体加硫成形品として形成されている。
【0026】
更にまた、本体ゴム弾性体16は、軸方向下側部分が内外筒金具12,14の対向面間を軸方向下方に向かって所定長さで延び出していると共に、その軸方向下側端面は、外筒金具14から内筒金具12に向かって径方向内方に行くに従って軸方向外方(軸方向上方)に延びるように傾斜したテーパ状内面28とされている。また、外筒金具14の内周面上には、本体ゴム弾性体16の下側端面から軸方向下方に向かって所定長さで延び出す筒形の延出ゴム29が、本体ゴム弾性体16と一体形成されて、外筒金具14に加硫接着されていると共に、この延出ゴム29の更に軸方向下方には、外筒金具14の内周面の略全体を覆うようにして、薄肉のシールゴム層32が形成されて、外筒金具14に加硫接着されている。
【0027】
また一方、本体ゴム弾性体16の軸方向上側部分は、外筒金具14の上側開口部から更に軸方向上方に向かって突出せしめられており、その突出先端面30が拘束板金具18に対して加硫接着されている。特に本実施形態では、本体ゴム弾性体が、外筒金具14のフランジ部22上にまで広がって加硫接着されており、該フランジ部22上から僅かに先細テーパ形状となる外周面をもって軸方向上方に突出せしめられている。そして、本体ゴム弾性体16の軸方向上端面(突出先端面30)においても、内外筒金具12,14の径方向対向面間距離に略等しい径方向寸法が設定されており、その全面において拘束板金具18に加硫接着されている。
【0028】
なお、拘束板金具18には、下方に向かって突出する緩衝ゴム突起34,34が、中心軸を挟んで径方向で対向位置する外周縁部に一対形成されており、外筒金具14のフランジ部22に対して軸方向で離隔して対向位置せしめられている。そして、内筒金具12が外筒金具14に対して軸方向下方に相対変位せしめられた際、緩衝ゴム突起34,34を介して拘束板金具18がフランジ部22に当接せしめられることにより、内外筒金具12,14の軸方向の相対変位量が制限されて軸方向ストッパ機能が発揮されるようになっている。なお、上述の説明から明らかなように、本実施形態では、本体ゴム弾性体16を含む一体加硫成形品が、一対の緩衝ゴム突起34,34を除いて、周方向の全周に亘って略一定の断面形状とされている。
【0029】
一方、内外筒金具12,14における軸方向下側の端部間には、薄肉ゴム膜からなる可撓性膜としてのダイヤフラム36が配設されている。このダイヤフラム36は、筒状部の上端開口部が外周側に延び出すと共に、筒状部の下側開口部が内周側に延び出した、クランク状断面の筒体形状を有しており、軸方向上端の外周縁部にはアウタリング38が加硫接着されていると共に、軸方向下端の内周縁部にはインナリング40が加硫接着されている。そして、アウタリング38が外筒金具14の軸方向下端部に内挿されて嵌着固定されている一方、インナリング40が内筒金具12の軸方向下端部に外挿されて嵌着固定されている。要するに、ダイヤフラム36は、内外筒金具12,14間への装着状態下においても、十分な弛みをもって弛緩状態で配設されており、弾性変形が十分なストロークをもって極めて容易に生ぜしめられ得るようにされているのである。なお、アウタリング38およびインナリング40は、金属等の硬質材で形成されており、外筒金具14や内筒金具12との嵌着面間には、シールゴム層32やインナリング40の内周面に被着形成されたシールゴム層42が挟圧配設されて、それらの嵌着面間が流体密にシールされている。また、ダイヤフラム36は、周方向の全周に亘って略一定の断面形状とされている。
【0030】
これにより、内外筒金具12,14は、軸方向上側の端部間が本体ゴム弾性体16で流体密に連結されていると共に、軸方向下側の端部間がダイヤフラム36で流体密に連結されており、以て、内外筒金具12,14の径方向対向面間において、外部空間に対して遮断された密閉状態の流体封入領域44が形成されている。そして、この流体封入領域44には、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の適当な非圧縮性流体が充填されて封入されている。なお、非圧縮性流体の充填と封入は、例えば、ダイヤフラム36の内外筒金具12,14間への組み付けを、かかる非圧縮性流体中で行なうこと等によって有利に為され得る。
【0031】
さらに、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム36の間には、隔壁ゴム46が配設されて流体封入領域44に収容されており、この隔壁ゴム46によって、内外筒金具12,14の軸方向中間部分が相互に弾性的に連結されている。かかる隔壁ゴム46は、内外筒金具12,14の径方向対向面間の略中央部分を軸方向にストレートに延びる筒状部としての円筒部48を有している。また、円筒部48の軸方向上端部には、内周側に向かって円弧状の断面形状で湾曲せしめられた湾曲環状部50が滑らかに連続して一体形成されている。そして、これら円筒部48と湾曲環状部50からなる隔壁ゴム46は、周方向の全周に亘って略一定の断面形状とされている。
【0032】
また、隔壁ゴム46には、円筒部48の軸方向下端部に対して、円環形状のオリフィス部材としてのオリフィス金具52が加硫接着されていると共に、軸方向上端部に位置せしめられた湾曲環状部50の内周縁部には、薄肉円筒形状の嵌着筒金具54が加硫接着されている。要するに、隔壁ゴム46は、オリフィス金具52と嵌着筒金具54を備えた一体加硫成形品として形成されている。
【0033】
ここにおいて、オリフィス金具52は、周方向の全周に亘って略一定の矩形断面で延びる形状を有しており、このオリフィス金具52の内周縁部に対して円筒部48の下端部が加硫接着されて、オリフィス金具52の内周縁部から円筒部48が軸方向上方に向かって突設されている。なお、オリフィス金具52の内周面は、その全面が、円筒部48の下端部で覆われており、それによって、オリフィス金具52の内周面上に緩衝ゴム56が形成されている。また、オリフィス金具52には、外周面に開口して周方向に所定長さ(本実施形態では略四半周の長さ)で延びる凹溝58が形成されている。更に、この凹溝58の一方の周方向端部が、凹溝58の上壁部に形成された連通孔60を通じてオリフィス金具52の軸方向上面に開口せしめられている一方、かかる凹溝58の他方の周方向端部が、凹溝58の下壁部に形成された連通孔62を通じてオリフィス金具52の軸方向下面に開口せしめられている。
【0034】
そして、嵌着筒金具54が、内筒金具12に外嵌されて、内筒金具12の軸方向中間部分に対して流体密に嵌着固定されていると共に、オリフィス金具52が、外筒金具14に内挿されて、外筒金具14の軸方向中間部分に対して流体密に嵌着固定されている。これにより、隔壁ゴム56が、流体封入領域44に収容された状態で、内外筒金具12,14の各軸方向中央部間に跨がって、それら内外筒金具12,14を連結するようにして配設されている。また、このように隔壁ゴム56が流体封入領域44に配設されることにより、流体封入領域44が隔壁ゴム56を挟んだ軸方向両側に仕切られており、以て、隔壁ゴム56の軸方向上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成された受圧室64が形成されていると共に、隔壁ゴム56の軸方向下側には、壁部の一部がダイヤフラム36で構成された平衡室66が形成されている。なお、受圧室64や平衡室66の流体密性を向上させるために、外筒金具14には、オリフィス金具52やアウタリング38を内挿せしめた後、ブラケット金具24を固定する前に、絞り加工等を施すことが望ましい。
【0035】
すなわち、受圧室64は、内外筒金具12,14間に入力される振動が及ぼされるようになっており、内外筒金具12,14間への軸方向の振動入力時に本体ゴム弾性体16の弾性変形に伴って圧力変動が生ぜしめられるようになっている。また、平衡室66は、ダイヤフラム36の弾性変形に基づく容積変化が容易に許容されるようになっており、内部の圧力変動が速やかに解消され得るようになっている。なお、隔壁ゴム46は、本体ゴム弾性体16に比べれば十分に小さな拡張ばね剛性をもって形成されているが、ダイヤフラム36に比べれば十分に大きな拡張ばね剛性をもって形成されており、本体ゴム弾性体16の弾性変形に際して、受圧室64と平衡室66の間に相対的な圧力変動が有効に生ぜしめられるようになっている。
【0036】
また、オリフィス金具52は、外周面が外筒金具14に密着されていることにより、凹溝58が周方向の全周に亘って流体密に覆蓋されており、それによって、受圧室64と平衡室66を相互に連通するオリフィス通路68が、外筒金具14の内周面に沿って周方向に延びるようにして形成されている。そして、受圧室64と平衡室66の間に相対的な圧力変動が生ぜしめられた際、このオリフィス通路68を通じて、それら受圧室64と平衡室66の間での流体流動が生ぜしめられるようになっている。
【0037】
更にまた、オリフィス金具52は、その外周縁部が延出ゴム29とアウタリング38の間で軸方向に挟持されることにより、外筒金具14の軸方向中間部分に位置決め固定されており、オリフィス金具52が、その全周に亘って、外筒金具14の内周面から径方向内方に向かって所定高さで突出せしめられている。そして、隔壁ゴム56の円筒部48が、内外筒金具12,14の径方向中間部分に位置せしめられたオリフィス金具52の内周縁部から軸方向上方に向かって、内外筒金具12,14に接触することなく延び出していると共に、本体ゴム弾性体16に達する前に内周側に湾曲するようにして、湾曲環状部50が本体ゴム弾性体16に接触することなく位置せしめられている。特に、本実施形態では、本体ゴム弾性体16の軸方向下面がテーパ状内面28とされており、本体ゴム弾性体16と湾曲環状部50が略一定の間隔で対向位置せしめられて、かかる対向面間に受圧室64が形成されている。
【0038】
上述の如き構造とされたエンジンマウント10は、内筒金具12がパワーユニット側に固定されると共に、外筒金具14がボデー側に固定されることにより、内外筒金具12,14の中心軸が略鉛直方向とされて、図示しない他の複数のエンジンマウントと協働してパワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようにされる。そして、そのような装着状態下において、パワーユニットの振動が内外筒金具12,14間の略軸方向に及ぼされると、本体ゴム弾性体16が弾性変形せしめられて内外筒金具12,14が相対変位せしめられることにより、受圧室64と平衡室66の間に相対的な圧力変動が繰り返して生ぜしめられることとなり、かかる相対的な圧力変動に伴ってオリフィス通路68を通じての流体流動が生ぜしめられる。従って、オリフィス通路68を、防振を目的とする適当な周波数域にチューニングすることにより、例えば走行時のシェイク振動や停車時のアイドリング振動などに対して、オリフィス通路68を流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて有効な防振効果を得ることが出来るのである。
【0039】
そこにおいて、かかるエンジンマウント10においては、隔壁ゴム46が、外筒金具14に固着されたオリフィス金具52から受圧室64側に向かって軸方向上方に延びる円筒部48と、該円筒部48の上端部から内周側に湾曲して延び出して内筒金具12に固着された湾曲環状部50からなる、特定形状をもって形成されていることから、内外筒金具12,14が軸方向に相対変位せしめられた際に、この隔壁ゴム46が受圧室64に対してピストンのように作用することとなり、湾曲環状部50を円筒部48が軸方向に押し上げたり引き下げたりするように作動せしめられることとなる。
【0040】
それ故、このような隔壁ゴム46の作用に基づいて、受圧室64には有効な圧力変動が効率的に生ぜしめられ得るのであり、その結果、受圧室64と平衡室66の間に大きな相対的圧力変動が惹起され得て、オリフィス通路68を流動せしめられる流体流量が有利に確保され得ることから、かかる流体の流動作用に基づいて発揮される防振効果が極めて有効に発揮され得るのである。
【0041】
また、本実施形態では、本体ゴム弾性体16の軸方向外側の端面が、内外筒金具12,14の対向面間の径方向略全長に亘って、内筒金具12に固着された拘束板金具18に固着されていることから、内外筒金具12,14間への軸方向の振動入力時に本体ゴム弾性体16に対して効率的な弾性変形が生ぜしめられることとなり、それによって、受圧室64に一層大きな圧力変動が生ぜしめられて、オリフィス通路68を流動せしめられる流体流量の更なる増大と、それに基づく防振性能の更なる向上が図られ得るのである。
【0042】
しかも、隔壁ゴム46は、外筒金具14と本体ゴム弾性体16で画成された受圧室64の外側内面に対して略対応して広がる形状とされていることから、隔壁ゴム46と、それら外筒金具14および本体ゴム弾性体16の間には、略一定の対向面間で広がる受圧室64が形成されることとなり、受圧室64の容積が有利に確保され得て、大きな振幅の振動に対しても安定した防振効果が発揮され得ると共に、内外筒金具12,14が大きく相対変位せしめられた場合等においても、隔壁ゴム46の他部材への干渉が回避され得て、良好な耐久性が発揮され得るのである。
【0043】
また、本実施形態のエンジンマウント10においては、オリフィス金具52の内周面に加硫接着された隔壁ゴム46を利用して、オリフィス金具52における内筒金具12への対向面上に緩衝ゴム56が形成されていることから、オリフィス金具52が緩衝コム56を介して内筒金具12に当接せしめられることにより、内外筒金具12,14の相対的な変位量を緩衝的に制限する径方向のストッパ機構が、少ない部品点数で有利に実現され得るのであり、しかも、かかるストッパ機構を流体封入領域44に形成し得たことにより、エンジンマウント10の軸方向サイズの大型化も有利に抑えられ得る。
【0044】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であり、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様で実施可能であり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0045】
例えば、前記実施形態では、本体ゴム弾性体16の軸方向外面に拘束板金具18が加硫接着されていたが、例えば実開平6−22642号公報や特開平8−170686号公報等に記載されているように、そのような拘束板金具を設けることなく、本体ゴム弾性体の軸方向外面を全面に亘って自由表面としても良い。
【0046】
また、オリフィス通路の具体的構造や形状,通路長さや断面積などは、要求される防振特性等に応じて適宜に変更されるものであり、例えば、オリフィス金具52を軸方向に貫通して延びる一つ若しくは複数のオリフィス通路を形成したり、内筒金具12と嵌着筒金具54によって内筒金具12の表面に沿って延びるオリフィス通路を形成したりすることも可能である。
【0047】
加えて、本発明は、例示の如き自動車用エンジンマウントの他、自動車用のボデーマウントやメンバマウント,キャブマウント,ストラットバークッション等、或いは自動車以外の各種分野に用いられる流体封入式の筒形防振装置に対して、何れも適用可能であることは言うまでもない。
【0048】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた流体封入式筒形防振装置では、受圧室と平衡室を仕切る隔壁ゴムにおいて筒状部と湾曲環状部からなる特定構造を採用したことにより、軸方向の振動入力時にかかる隔壁ゴムが受圧室に対するピストンのように作用し得て、受圧室における圧力変動が効率的に生ぜしめられ得るのであり、その結果、受圧室と平衡室の間に大きな相対的圧力変動が惹起され得て、オリフィス通路を流動せしめられる流体流量が有利に確保され得ることとなり、以て、かかる流体の流動作用に基づいて優れた防振効果が有利に発揮され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面図であって、図2におけるI−I断面に相当する図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントの平面図である。
【図3】図2に示されたエンジンマウントの左側面図である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント
12 内筒金具
14 外筒金具
16 本体ゴム弾性体
36 ダイヤフラム
44 流体封入領域
46 隔壁ゴム
48 円筒部
50 湾曲環状部
52 オリフィス金具
54 嵌着筒金具
64 受圧室
66 平衡室
68 オリフィス通路
Claims (6)
- インナ軸部材の外周側にアウタ筒部材を離隔配置せしめて、それらインナ軸部材とアウタ筒部材における軸方向一方の端部間を本体ゴム弾性体で弾性的に連結すると共に、軸方向他方の端部間を可撓性膜で連結し、更に軸方向中間部分を隔壁ゴムで連結することにより、壁部の一部が該本体ゴム弾性的で構成されて該インナ軸部材と該アウタ筒部材の間への軸方向の振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる受圧室と、壁部の一部が該可撓性膜で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室を、該隔壁ゴムを挟んだ軸方向両側に形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、該受圧室と該平衡室を相互に連通せしめるオリフィス通路を設けた流体封入式筒形防振装置において、
前記隔壁ゴムの外周縁部に環状のオリフィス部材を固着せしめて、該オリフィス部材を前記アウタ筒部材の内周面に固定し、該オリフィス部材によって前記オリフィス通路を該アウタ筒部材の周方向に延びるように形成する一方、該隔壁ゴムを該オリフィス部材の内周縁部から前記本体ゴム弾性体側の軸方向に突出する筒状部と該筒状部の突出先端部から内周側に湾曲して延びる湾曲環状部とから構成して、該湾曲環状部の内周縁部を前記インナ軸部材に固着せしめたことを特徴とする流体封入式筒形防振装置。 - 前記インナ軸部材に対して軸直角方向で離隔して対向位置せしめられた前記オリフィス部材の内周面に緩衝ゴムを設けることにより、該オリフィス部材と該インナ軸部材の該緩衝ゴムを介しての当接に基づいて該インナ軸部材と前記アウタ筒部材の軸直角方向の相対変位を緩衝的に制限するストッパ機構を構成した請求項1に記載の流体封入式筒形防振装置。
- 前記隔壁ゴムの拡張ばね剛性を前記本体ゴム弾性体の拡張ばね剛性よりも小さくすると共に、前記可撓性膜を、該隔壁ゴム弾性体よりも一層小さな拡張ばね剛性を有するゴム膜で形成した請求項1又は2に記載の流体封入式筒形防振装置。
- 前記インナ軸部材の軸方向一方の端部に軸直角方向に広がる拘束部材を設けて、前記本体ゴム弾性体の軸方向端面を該拘束部材に対して、該本体ゴム弾性体の内周縁部から該インナ軸部材と前記アウタ筒部材の軸直角方向離隔距離の半分以上に亘る領域で固着せしめた請求項1乃至3の何れかに記載の流体封入式筒形防振装置。
- 前記受圧室を形成する前記本体ゴム弾性体の軸方向内側面を、前記アウタ筒部材から前記インナ軸部材に向かって軸方向外方に延び出す略テーパ状の傾斜面とした請求項1乃至4の何れかに記載の流体封入式筒形防振装置。
- 前記可撓性膜を前記アウタ筒部材から前記インナ軸部材に向かって軸方向外方に突出させて、該可撓性膜における該アウタ筒部材への固定位置よりも該インナ軸部材への固定位置を軸方向外方に位置せしめた請求項1乃至5の何れかに記載の流体封入式筒形防振装置。
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