JPH1173818A - 導電性粒子および異方導電性接着材および液晶表示装置 - Google Patents

導電性粒子および異方導電性接着材および液晶表示装置

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JPH1173818A
JPH1173818A JP9247798A JP24779897A JPH1173818A JP H1173818 A JPH1173818 A JP H1173818A JP 9247798 A JP9247798 A JP 9247798A JP 24779897 A JP24779897 A JP 24779897A JP H1173818 A JPH1173818 A JP H1173818A
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JP
Japan
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conductive
particles
adhesive
conductive particles
anisotropic conductive
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Application number
JP9247798A
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English (en)
Inventor
Takeshi Kozuka
武 小塚
Tsutomu Yamazaki
勉 山崎
Ikumi Sakata
郁美 坂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Soken Kagaku KK
Soken Chemical and Engineering Co Ltd
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Soken Kagaku KK
Soken Chemical and Engineering Co Ltd
Ricoh Co Ltd
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Publication date
Application filed by Soken Kagaku KK, Soken Chemical and Engineering Co Ltd, Ricoh Co Ltd filed Critical Soken Kagaku KK
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Priority to US09/141,021 priority patent/US20010046021A1/en
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/321Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by conductive adhesives

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上の配線パターンや基板上の外部引き出
し用電極などに変形あるいは損傷を与えることなく、極
めて良好な導電接続を得ることの可能な新規な導電性粒
子および異方導電性接着材および液晶表示装置を提供す
る。 【解決手段】 導電性粒子1を絶縁性接着剤中に含有さ
せて異方導電性接着材とし、該異方導電性接着材を用い
て複数の導電性部材(例えば、2つの配線パターン)間を
導電接着するため導電性部材間の異方導電性接着材に所
定の圧縮荷重を加えるときに、導電性粒子1の表面の凹
凸6が導電性粒子と導電性部材との間に介在する絶縁性
接着剤を排除して導電性部材に達するのに十分な程度の
ものに形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の基板の配線
パターンを対面した状態で導電接続したり、1つの素子
基板の外部引き出し用配線電極と他のデバイスの配線電
極端子との間を導電接続する用途などに用いられる導電
性粒子および異方導電性接着材および液晶表示装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、表面に配線パターンが形
成された2枚の配線基板を、各基板の配線パターンが対
面した状態で接着し、同一基板の配線パターン間は絶縁
すると共に、対面する配線パターン間での電気導通性を
確保する(横方向には絶縁性を確保し、縦方向にのみ導
電性を確保する)ための接着材として、異方導電性接着
材(異方性導電膜;異方性導電フィルム)が知られてい
る。このような異方導電性接着材(異方異方導電性接着
材)は、熱接着性および電気絶縁性を有する接着性成分
(絶縁性接着剤;バインダ)中に導電性粒子が分散されて
いるフィルム状のものとして提供される。具体的に、こ
の異方導電性接着材(異方性導電膜;異方性導電フィル
ム)を2枚の配線基板の間に挾んで、2枚の配線基板を
加熱加圧すると、配線パターンが形成された部分の絶縁
性接着剤は横方向に移動し、2枚の基板の対面する配線
パターン間は、縦方向に導電性粒子で電気的に接続され
るので、2枚の基板間での電気的接続を確保することが
できる。すなわち、異方性導電接着を行なうことができ
る。
【0003】このような異方導電性接着材において、導
電性粒子としては、金属粒子あるいは硬質の樹脂粒子の
表面に導電性層(導電性金属膜)を形成(コーティング)し
たものが使用されている。このような導電性粒子は、通
常硬度が高いため、基板上の配線パターンとは点接触す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、在来の
導電性粒子では、これを異方導電性接着材に使用して複
数の導電性部材(例えば、2つの配線パターン)間を導電
接着させようとするとき、導電性粒子と例えば配線パタ
ーン間に絶縁性接着剤が介在したままとなり、導電性粒
子と配線パターンとの間の良好な導電性が確保できない
ことがあるという問題があった。
【0005】本発明は、基板上の配線パターンや基板上
の外部引き出し用電極などに変形あるいは損傷を与える
ことなく、極めて良好な導電接続を得ることの可能な新
規な導電性粒子および異方導電性接着材および液晶表示
装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、表面に凹凸を有している
導電性粒子において、該導電性粒子を絶縁性接着剤中に
含有させて異方導電性接着材とし、該異方導電性接着材
を用いて複数の導電性部材間を導電接着するため導電性
部材間の異方導電性接着材に所定の圧縮荷重を加えると
きに、導電性粒子の表面の凹凸が導電性粒子と導電性部
材との間に介在する絶縁性接着剤を排除して導電性部材
に達するのに十分な程度のものに形成されていることを
特徴としている。
【0007】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の導電性粒子において、導電性粒子の表面の凹凸
は、その深さが0.05〜2μmの範囲のものとなって
おり、また、凹凸の凸部の表面密度は1000〜500
000個/mm2の範囲のものとなっていることを特徴
としている。
【0008】また、請求項3記載の発明では、請求項1
または請求項2記載の導電性粒子において、該導電性粒
子は、芯材粒子の表面に導電性層が形成されたものとな
っており、導電性粒子の表面の凹凸は、導電性層の凹凸
によって画定されることを特徴としている。
【0009】また、請求項4記載の発明では、請求項1
乃至請求項3のいずれか一項に記載の導電性粒子におい
て、常温下で、圧縮荷重が2gf/粒子〜3gf/粒子
までは硬い弾性球としての特性を有しており、圧縮荷重
が2gf/粒子〜3gf/粒子に達した時点で、圧潰
し、塑性変形することを特徴としている。
【0010】また、請求項5記載の発明では、請求項1
乃至請求項4のいずれか一項に記載の導電性粒子が、絶
縁性接着剤中に所定の割合で分散されていることを特徴
としている。
【0011】また、請求項6記載の発明では、請求項5
記載の異方導電性接着材において、該異方導電性接着材
はフィルム状の膜として構成されており、この場合、導
電性粒子の粒子径Dと絶縁性接着剤の膜厚Tとの関係が
D≧Tであることを特徴としている。
【0012】また、請求項7記載の発明では、請求項5
または請求項6記載の異方導電性接着材において、絶縁
性接着剤中に分散されている導電性粒子の平均粒子径が
2μm〜30μmの範囲内にあり、かつ、該導電性粒子
のCV値が20%以下であることを特徴としている。
【0013】また、請求項8記載の発明では、樹脂基板
を用いた液晶表示素子の外部引き出し用配線電極と所定
デバイス用のフレキシブル配線電極端子とを、請求項5
乃至請求項7のいずれか一項に記載の異方導電性接着材
を用いて熱圧着接続する場合に、熱圧着時の異方導電性
接着材の導電性粒子の圧縮変形率が20〜80%である
ことを特徴としている。
【0014】また、請求項9記載の発明では、樹脂基板
を用いた液晶表示素子の外部引き出し用配線電極と所定
デバイス用のフレキシブル配線電極端子とが、請求項5
乃至請求項8のいずれか一項に記載の異方導電性接着材
を用いて熱圧着接続されていることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1(a)は本発明に係る導電性粒子
の構成例を示す図(断面図)である。図1(a)を参照する
と、この導電性粒子1は、後述のように、この導電性粒
子1を絶縁性接着剤中に含有させて異方導電性接着材と
し、該異方導電性接着材を用いて複数の導電性部材(例
えば、2つの配線パターン)間を導電接着するため導電
性部材間の異方導電性接着材に所定の圧縮荷重を加える
ときに、導電性粒子1の表面の凹凸6が導電性粒子と導
電性部材との間に介在する絶縁性接着剤を排除して導電
性部材に達するのに十分な程度のものに形成されてい
る。
【0016】なお、本発明の導電性粒子1を後述のよう
に異方導電性接着材(異方性導電膜)に用いる場合、導電
性粒子1は、通常2〜50μm、好ましくは5〜30μ
mの平均粒子径(平均直径)を有しているのが良い。
【0017】この場合、導電性粒子の表面の凹凸6は、
その深さが例えば0.05〜2μmの範囲のものとなっ
ており、また、凹凸6の凸部の表面密度が1000〜5
00000個/mm2の範囲のものとなっている。
【0018】より具体的に、この導電性粒子1は、図1
(b)に示すように、芯材粒子2と、芯材粒子2の表面に
形成された導電性層3とにより構成されており、導電性
粒子1の表面の前記凹凸6は、導電性層3の凹凸によっ
て画定される。
【0019】ここで導電性層3は、導電性金属、これら
の金属を含有する合金、導電性セラミック、導電性金属
酸化物またはその他の導電性材料により形成することが
できる。
【0020】導電性金属の例としては、Zn、Al、S
b、U、Cd、Ga、Ca、Au、Ag、Co、Sn、
Se、Fe、Cu、Th、Pb、Ni、Pd、Beおよ
びMgを挙げることができる。また上記金属は単独で用
いてもよいし、2種類以上を用いてもよく、さらに他の
元素、化合物(例えばハンダ)等を添加してもよい。導電
性セラミックの例としては、Vo2、Ru2O、SiC、
ZrO2、Ta2N、ZrN、NbN、VN、TiB2
ZrB、HfB2、TaB2、MoB2、CrB2、B
4C、MoB、ZrC、VCおよびTiCを挙げること
ができる。また、上記以外の導電性材料としてカーボン
およびグラファイトのような炭素粒子、ならびにITO
等を挙げることができる。
【0021】このような導電性材料の中でも、特に、導
電性層3に金を含有させることが好ましい。導電性層3
に金を含有させることにより、電気抵抗値が低くなると
共に、展延性が良好になり、良好な導電性を得ることが
できる。また、金は硬度が低いので、後述のように、こ
の導電性粒子1を含有する異方導電性接着材(異方性導
電膜,異方性導電フィルム)を用いて、電極間を導電接着
するなどの場合にも、電極などに損傷を与えることも少
ない。
【0022】特に、導電性層3として、図2に示すよう
に、例えば、ニッケル(Ni)金属層3aの表面に金(A
u)層3bが形成されたもの(金(Au)によって置換され
たもの)を用いるのが好ましい。
【0023】上記のような各種の導電性層3は、蒸着
法、イオンスパッタリング法、無電解めっき法、溶射法
などの物理的方法、官能基を有する樹脂芯材表面に導電
性材料を科学的に結合させる化学的方法、界面活性剤等
を用いて芯剤の表面に導電性材料を吸着させる方法、芯
剤を形成する際に導電性粒子を反応系に共存させて芯材
の表面に導電性粒子を析出させながら芯材と導電性層と
を同時に形成する方法などにより形成することができ
る。特に無電解めっき法によりこの導電性層を形成する
ことが好ましく、無電解めっきの前処理工程でのパラジ
ウム濃度を従来の方法よりも高くする等により、無電解
めっき工程での酸化還元反応を促進すると良い。また、
このような導電性層は単層である必要はなく、複数の層
が積層されていてもよい。
【0024】このような導電性層3の厚さは、通常は
0.01〜10.0μm、好ましくは0.05〜5μ
m、さらに好ましくは0.2〜2μmの範囲内にある。
この複合粒子の表面には、さらに絶縁性樹脂からなる絶
縁層が形成されていてもよい。絶縁層を形成する方法と
して例えば、ハイブリダイゼーションシステムによりポ
リフッ化ビニリデンからなる不連続な絶縁層を形成する
方法の例を示すと、導電性粒子100重量部に対して2
〜8重量部のポリフッ化ビニリデンを用い、85〜11
5℃の温度で5〜10分間処理する。この絶縁層の厚さ
は通常は0.1〜0.5μm程度である。なお、この絶
縁層は導電性粒子の表面を不完全に被覆するものであっ
てもよい。
【0025】このように、本発明の導電性粒子1におい
て、導電性層3には、任意の導電性材料を用いることが
でき、また、これを任意の層構成のものとすることがで
きるが、この導電性粒子1を絶縁性接着剤中に含有させ
て異方導電性接着材とし、該異方導電性接着材を用いて
複数の導電性部材間を導電接着するため導電性部材間の
異方導電性接着材に所定の圧縮荷重を加えるときに、導
電性粒子と導電性部材との間に介在する絶縁性接着剤を
排除して導電性部材に達するのに十分な程度の凹凸が表
面に形成されている必要がある。より具体的に、導電性
層3の凹凸は、その深さが0.05〜2μmの範囲のも
の、また、凹凸の凸部の表面密度が1000〜5000
00個/mm2の範囲のものに形成されている必要があ
る。
【0026】図3(a),(b)は、本発明の導電性粒子1
の一例を示す写真である。また、図4(a),(b)には図
3(a),(b)の導電性粒子1と比較するための在来の導
電性粒子(表面に凹凸が差程ない導電性粒子)の一例の写
真も示されている。なお、図3(a),(b),図4(a),
(b)は、20μmの粒子径の導電性粒子を、約4000
倍の倍率で撮影したものである。
【0027】ここで、図3(a),(b)に示す本発明の導
電性粒子1は、芯材粒子2にポリスチレンを用い、ま
た、導電性層3には、ポリスチレンの芯材粒子2に無電
解めっきの前処理工程でのパラジウム濃度を従来公知の
方法の2倍の濃度で行ない、無電解Niめっきし、さら
に、表面をAu置換めっきしたものを用いている。
【0028】また、図4(a),(b)に示す在来の導電性
粒子1は、導電性層3を従来公知の無電解Niめっきを
して作製したものである。
【0029】このような導電性材料,作製工程の相違に
より、図3(a),(b)の本発明の導電性粒子1は、図4
(a),(b)の在来の導電性粒子と比較して、表面に十分
な深さおよび表面密度の凹凸を有しており、図3(a),
(b)の本発明の導電性粒子を絶縁性接着剤中に含有させ
て異方導電性接着材とし、該異方導電性接着材を用いて
複数の導電性部材(例えば、配線パターン)間を導電接着
するため導電性部材間の異方導電性接着材に所定の圧縮
荷重を加えるときに、導電性粒子1の表面の凹凸6が導
電性粒子と導電性部材との間に介在する絶縁性接着剤を
排除して導電性部材に達することができ、従って、絶縁
性接着剤が存在する場合にも、導電性粒子1と導電性部
材(例えば、配線パターン)との間で確実に導電接続を図
ることができる。
【0030】このように、本発明の導電性粒子1は、そ
の表面に上記のような凹凸6を有することを特徴として
いるが、この特徴に加えて、さらに、これに圧縮荷重を
加えたときの圧縮変形特性が図5にC1で示すような特
徴を具備しても良い。なお、図5には、従来の一般的な
導電性粒子の圧縮変形特性C2あるいはC3も示されてい
る。なお、図5に示す圧縮変形特性は、常温(例えば、
室温23℃)下で、粒子に圧縮加重Fを加えたときの粒
子の圧縮変形量S(mm)(あるいは圧縮変形率(%))とし
て求められる。
【0031】図6(a)には、圧縮加重Fを加える前の導
電性粒子の状態が示され、図6(b)には、圧縮加重Fを
加えたときの導電性粒子の状態が示されており、図6
(a),(b)から、導電性粒子の圧縮変形量S(mm),圧
縮変形率(%)は、圧縮加重Fを加える前の粒子径をx0
とし、圧縮加重Fを加えたときの圧縮方向粒子径をxと
するとき、圧縮変形量S(mm)=(x0−x),圧縮変形
率(%)=(x0−x)/xとして求められる。なお、図5
の例では、導電性粒子として、圧縮加重Fを加える前の
粒子径x0が約20μm程度のものを用いている。
【0032】図5を参照すると、圧縮変形特性がC2
従来の導電性粒子は、圧縮荷重(gf/粒子)が増加する
と、弾性的に変形するが、圧縮荷重に対する圧縮変形
量,圧縮変形率が大きい特性のものとなっている。すな
わち、軟らかい弾性球としての特性を有している。
【0033】また、圧縮変形特性がC3の従来の導電性
粒子も、圧縮荷重(gf/粒子)が増加すると、弾性的に
変形するが、この導電性粒子は、圧縮荷重に対する圧縮
変形量,圧縮変形率が小さい特性のものとなっている。
すなわち、硬い弾性球としての特性を有している。
【0034】これに対し、本発明の導電性粒子1をC1
の圧縮変形特性のものとする場合、本発明の導電性粒子
1は、初期の圧縮荷重Fにおいて(図5の例では、常温
下で、圧縮荷重Fが2gf/粒子〜3gf/粒子まで
は)、圧縮変形特性がC3の従来の導電性粒子とほぼ同様
の硬度の弾性特性を有しているが(硬い弾性球としての
特性を有しているが)、圧縮荷重が2gf/粒子〜3g
f/粒子の荷重値に達した時点で(初期の段階で)、圧潰
し塑性変形する。なお、ここで、圧潰とは、圧力により
導電性粒子1が塑性的に潰れ(塑性変形し)、圧力を解除
しても元の形態には戻らない状態になることを意味す
る。
【0035】換言すれば、本発明の導電性粒子1をC1
の圧縮変形特性のものとする場合、本発明の導電性粒子
1は、図5からわかるように、圧縮荷重を加えるとき、
該導電性粒子1の圧縮変形率が5〜40%の範囲におい
て、圧縮変形率が急激に増加する変曲点を有している。
【0036】より詳しくは、導電性粒子の圧縮変形特性
を評価するための値(硬さ評価の指標)として、K値を用
いることができる。すなわち、Fを圧縮荷重(kgf)と
し、Sを圧縮変形量(mm)とし、Rを粒子半径(mm)と
して、導電性粒子1個の圧縮弾性変形特性を、次式(数
1)で表わす場合、C1の圧縮変形特性の導電性粒子1
は、圧縮変形率が40%であるときのK値が10〜10
0(kgf/mm2)となっている。
【0037】
【数1】K=(3/21/2)・(S-3/2)・(R-1/2)・F
【0038】なお、上記数1は、次のようにして導かれ
たものである。すなわち、一般に、弾性球の圧縮加重と
変形量との関係式は、Eを圧縮弾性率(kgf/mm2)
とし、σをポアソン比とするとき、シュルツの式の応用
により次式(数2)で近似的に得られる。
【0039】
【数2】 F=(21/2/3)(S3/2)(R1/2)(E)/(1−σ2)
【0040】ここで、K=(E)/(1−σ2)と定義する
と、数1が導かれる。そして、数1において、実測値
F,S,RによりK値を求めることができる。
【0041】この場合、圧縮変形特性がC1の導電性粒
子1は、圧縮変形率が40%であるときのK値が10〜
100(kgf/mm2)であるので、圧縮変形率が上記
例では40%に達するまでの初期荷重の段階で、硬い弾
性球としての特性を有している。
【0042】そして、圧縮変形特性がC1の導電性粒子
1は、すなわち、圧縮荷重が比較的小さい初期の段階で
は、上記のように硬い弾性球としての特性を有している
が、圧縮荷重がある程度大きくなると、急激に圧潰し、
塑性変形する特性を有している。すなわち、粒子変形率
が5乃至40%の範囲内において、圧縮変形率が急激に
増加する変曲点を有している。
【0043】このような導電性粒子1の圧縮変形特性C
1は、これを導電性粒子1の芯材粒子2にもたせること
ができる。この場合、上記のような圧縮変形特性C1
有する芯材粒子2は、無機材料あるいは有機材料で形成
することができる。また、このとき、芯材粒子2は、中
実粒子であっても中空粒子であってもよく、さらに、使
用しようとする芯材粒子の平均粒子径の1/3〜1/1
00程度の粒子径を有する微細粒子の凝集体であっても
良い。
【0044】より具体的に、無機材料を用いて芯材粒子
を形成する場合、ガラス中空粒子、シリカ中空粒子、シ
ラス中空粒子、セラミック中空粒子、シリカ凝集粒子等
を使用することができる。
【0045】このように、芯材粒子2として、上記のよ
うな無機材料を使用することもできるが、無機材料は比
較的硬質であることから、本発明では、芯材粒子2とし
て樹脂(ポリマー)粒子(例えば、プラスチック材料から
なる粒子)を使用することが好ましい。
【0046】導電性粒子1を形成する芯材粒子2のう
ち、樹脂粒子からなる芯材粒子は、例えば(メタ)アクリ
レート系樹脂,ポリスチレン系樹脂,スチレン−(メタ)
アクリル共重合樹脂,ウレタン系樹脂,エポキシ系樹
脂,ポリエステル樹脂等で形成することができる。
【0047】例えば(メタ)アクリレート系樹脂で芯材粒
子を形成する場合には、この(メタ)アクリル系樹脂は、
(メタ)アクリル酸エステルと、さらに必要によりこれと
共重合可能な反応性二重結合を有する化合物および二官
能あるいは多官能性モノマーとの共重合体であることが
好ましい。
【0048】また、ポリスチレン系樹脂で芯材粒子を形
成する場合には、このポリスチレン系樹脂は、スチレン
の誘導体と、さらに必要によりこれと共重合可能な反応
性二重結合を有する化合物および二官能あるいは多官能
性モノマーとの共重合体であることが好ましい。
【0049】しかしながら、通常の(メタ)アクリレート
系樹脂あるいはポリスチレン系樹脂では高架橋密度の場
合は圧縮破壊強度が高く、加熱圧着の際の圧力で導電性
粒子が圧潰するようにはならず、また未架橋あるいは低
架橋密度の場合には、圧縮荷重が2gf/粒子よりも低
い荷重値で、導電性粒子が圧潰し、良好な性能が得られ
ないので、こうした樹脂に適当な密度で架橋構造を形成
して圧縮破壊強度を前述の範囲内にする(圧縮荷重が2
gf/粒子〜3gf/粒子の範囲の荷重値に達した時点
で導電性粒子が圧潰するようにする)。
【0050】また、芯材粒子が(メタ)アクリル系樹脂か
らなる芯材粒子を有する場合、この(メタ)アクリル系樹
脂としては、(メタ)アクリル酸エステルの(共)重合体が
好ましく、さらにこの(メタ)アクリル酸エステル系のモ
ノマーと他のモノマーとの共重合体を使用することもで
きる。
【0051】ここで、(メタ)アクリル酸エステル系のモ
ノマーの例としては、メチル(メタ)アクリレート,エチ
ル(メタ)アクリレート,プロピル(メタ)アクリレート,
ブチル(メタ)アクリレート,2-エチルヘキシル(メタ)
アクリレート,ラウリル(メタ)アクリレート,ステアリ
ル(メタ)アクリレート,シクロヘキシル(メタ)アクリレ
ート,2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,2-プ
ロピル(メタ)アクリレート,クロロ-2-ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート,ジエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート,メトキシエチル(メタ)アクリレー
ト,グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニ
ル(メタ)アクリレート,ジシクロペンテニル(メタ)アク
リレートおよびイソボロノル(メタ)アクリレート等を挙
げることができる。
【0052】また、導電性粒子を形成する芯材粒子がポ
リスチレン系樹脂である場合、スチレン系モノマーの具
体的な例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチ
ルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジ
エチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレ
ン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘブチルスチ
レンおよびオクチルスチレン等のアルキルスチレン;フ
ロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブ
ロモスチレン、ヨウドスチレンおよびクロロメチルスチ
レンなどのハロゲン化スチレン;ならびに、ニトロスチ
レン、アセチルスチレンおよびメトキシスチレンを挙げ
ることができる。
【0053】芯材粒子は、上記のような(メタ)アクリル
系樹脂またはスチレン系樹脂のいずれかの樹脂単独で形
成されていることが好ましいが、これらの樹脂からなる
組成物から形成されていてもよい。また、上記(メタ)ア
クリル酸エステル系のモノマースチレン系のモノマーと
の共重合体であってもよい。
【0054】さらに、この(メタ)アクリル系樹脂または
スチレン系樹脂には、上記のような(メタ)アクリル酸エ
ステル系のモノマーおよび/またはスチレン系のモノマ
ーとさらに必要により共重合可能な他のモノマーとが共
重合していても良い。
【0055】上記のような(メタ)アクリル酸エステル系
のモノマーあるいはスチレン系モノマーと共重合可能な
他のモノマーの例としては、ビニル系モノマー、不飽和
カルボン酸モノマーを挙げることができる。
【0056】ここでビニル系モノマーの具体的な例とし
ては、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカル
バゾール、ビニルアセテートおよびアクリロニトリル;
ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレン等の共役ジ
エンモノマー;塩化ビニルおよび臭化ビニル等のハロゲ
ン化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニルデ
ンを挙げることができる。
【0057】また、不飽和カルボン酸モノマーの具体的
な例としては、(メタ)アクリル酸、α−エチル(メタ)ア
クリル酸、クロトン酸、α−メチルクロトン酸、α−エ
チルクロトン酸、イソクロトン酸、チグリン酸およびウ
ンゲリカ酸等の付加重合性不飽和脂肪族モノカルボン
酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、メサコン酸、グリタコン酸およびヒドロムコン酸等
の付加重合性不飽和脂肪ジカルボン酸を挙げることがで
きる。
【0058】このような樹脂芯材粒子に架橋構造を形成
するには、二官能性あるいは多官能性モノマーを使用す
る。二官能あるいは多官能性モノマーの例としては、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、1,1,1-トリスヒドロキシメチ
ルエタンジアクリレート、1,1,1-トリスヒドロキシ
メチルエタントリアクリレート、1,1,1-トリスヒド
ロキシメチルプロパントリアクリレートおよびジビニル
ベンゼンを挙げることができる。
【0059】特に、二官能あるいは多官能モノマーとし
て、ジビニルベンゼンを使用することが好ましい。芯材
粒子が(メタ)アクリル系樹脂で形成されている場合、
(メタ)アクリル酸エステル系のモノマーを、通常は20
〜100重量部、好ましい40〜100重量部、スチレ
ン系モノマーを、通常は0重量部以上20重量部未満、
好ましくは0〜15重量部、ビニル系モノマーを、通常
は0〜50重量部、不飽和カルボン酸モノマーを通常は
0〜50重量部の量で(共)重合させた共重合体が使用で
きる。
【0060】また、芯材粒子がスチレン系樹脂の場合、
スチレン系モノマーを、通常は20〜100重量部、好
ましくは40〜100重量部、(メタ)アクリル酸エステ
ル系モノマーを、通常は0重量部以上20重量部未満、
好ましくは0〜15重量部、ビニル系モノマーを、通常
は0〜50重量部、不飽和カルボン酸モノマーを通常は
0〜50重量部の量で(共)重合させた共重合体が使用で
きる。
【0061】また、芯材粒子が(メタ)アクリル酸エステ
ル系モノマーとスチレン系モノマーとの共重合体である
場合は、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーが、通常
は20〜80重量部、好ましくは40〜60重量部、ス
チレン系モノマーが、通常20〜80重量部、好ましく
は40〜60重量部、ビニル系モノマーを通常は0〜5
0重量部、不飽和カルボン酸モノマーを通常は0〜50
重量部の量で(共)重合させた共重合体が使用できる。
【0062】さらに、このような樹脂粒子に架橋構造を
形成するために二官能あるいは多官能モノマーを使用す
ることが好ましい。そして、芯材粒子の圧縮破壊強度を
本発明のようにするためには(圧縮荷重が2gf/粒子
〜3gf/粒子の範囲の荷重値に達した時点で導電性粒
子が圧潰するようにする)ためには、この二官能あるは
多官能モノマーの使用量を調整して適度に架橋構造を形
成する。具体的には上記のような圧縮破壊強度を達成す
るためには、二官能あるいは多官能モノマーを通常は
0.1〜50重量部、好ましくは1〜20重量部の量で
使用する。
【0063】また、樹脂粒子を懸濁重合で作成する際
に、保護コロイドとして粒子径1μm以下、好ましくは
0.5μm以下の無機粒子を用いることにより、通常
は、球状の樹脂粒子に凹凸を与えることができる。
【0064】上記の例は、単一の粒子の圧縮破壊強度を
所定の範囲内に調整する方法の一例であり、このような
二官能あるいは多官能モノマーを使用する方法に限ら
ず、他の方法を採用することもできる。例えば、本発明
で使用する芯材粒子の1/3〜1/100程度の粒子径
を有する樹脂粒子を製造し、これらを凝集させて平均粒
子径が2〜30μm程度の凝集粒子を製造する。こうし
た凝集粒子は、個々の粒子が吸着力等の比較的弱い係合
力で結合されており、このような凝集粒子の内圧縮破壊
強度が、4kgf/mm2以下、好ましくは3kgf/
mm2以下の粒子を使用することができる。
【0065】また、中空樹脂粒子は例えば樹脂の厚さを
薄くすれば圧縮破壊強度を低くすることができ、中空樹
脂粒子の内で、例えば樹脂の厚さを薄くして圧縮破壊強
度を4kgf/mm2以下、好ましくは3kgf/mm2以下に調整し
た中空樹脂粒子を使用することができる。さらに、こう
した中空樹脂粒子の場合には、樹脂の厚さを調整する代
わりに、あるいは樹脂の厚さを調整すると共に、上述の
ように二官能あるいは多官能モノマーを共重合させるこ
とにより、圧縮破壊強度を調整することもできる。
【0066】このように、導電性粒子1の芯材粒子2に
は、圧縮荷重を加えるとき、該導電性粒子の圧縮変形率
が5〜40%の範囲において、圧縮変形率が急激に増加
する変曲点を有する圧縮変形特性を具備するもの、換言
すれば、常温下で、圧縮荷重が1gf/粒子〜3gf/
粒子までは硬い弾性球としての特性を有しているが、圧
縮荷重が1gf/粒子〜3gf/粒子に達した時点で、
圧潰し、塑性変形する圧縮変形特性を有するものを用い
ることができる。
【0067】導電性粒子1(芯材粒子2)が、上記のよう
な圧縮変形特性をさらに具備している場合には、この導
電性粒子1を含有する異方導電性接着材(異方性導電膜,
異方性導電フィルム)を用いて、電極間を導電接着する
などの場合にも、電極あるいは基板を変形させたりある
いは電極あるいは基板に損傷を与えることがない。
【0068】図7は本発明に係る異方導電性接着材の構
成例を示す図である。なお、図7の例では、異方導電性
接着材11は、フィルム状の膜(異方性導電膜,異方性
導電フィルム)として構成されている。図7を参照する
と、この異方導電性接着材11は、絶縁性接着剤12中
に所定の割合で導電性粒子1が分散されたものとなって
いる。
【0069】具体的に、この導電性粒子1は、異方導電
性接着材11が異方導電接着材としての機能を発揮する
ことができるような密度で(すなわち、この異方導電性
接着材11を用いて、例えば、表面に配線パターン(導
電性部材)が形成された2枚の配線基板を、各基板の配
線パターン(導電性部材)が対面した状態で接着するとき
に、同一基板の配線パターン間は絶縁すると共に、対面
する配線パターン間での電気導通性を確保する(横方向
には絶縁性を確保し、縦方向にのみ導電性を確保する)
機能を発揮できるような密度で)、絶縁性接着剤12中
に分散されている。より具体的には、異方導電性接着材
11では、絶縁性接着剤12中に、本発明の導電性粒子
1が50〜5000個/mm2、好ましくは100〜3
000個/mm2、より好ましくは300〜1000個
/mm2の量で分散されている。
【0070】また、図7の異方導電性接着材11に含有
されている導電性粒子1には、前述した本発明の導電性
粒子1が用いられている。すなわち、この異方導電性接
着材11に含有されている導電性粒子1は、該異方導電
性接着材11を用いて複数の導電性部材(例えば、配線
パターン)間を導電接着するため導電性部材間の異方導
電性接着材11に所定の圧縮荷重を加えるときに、導電
性粒子1の表面の凹凸が絶縁性接着剤12の被膜を突き
破って導電性部材に達するのに十分な程度のものに形成
されている。
【0071】より具体的に、この導電性粒子1の表面の
凹凸は、その深さが0.05〜2μmの範囲のものとな
っており、また、凹凸の凸部の表面密度が1000〜5
00000個/mm2の範囲のものとなっている。
【0072】そして、このような表面の凹凸は、導電性
粒子1の導電性層3に形成されている。
【0073】また、この導電性粒子1は、圧縮荷重を加
えるとき、該導電性粒子の圧縮変形率が5〜40%の範
囲において、圧縮変形率が急激に増加する変曲点を有し
ている特性を具備しているもの(常温下で、圧縮荷重が
2gf/粒子〜3gf/粒子までは硬い弾性球としての
特性を有しており、圧縮荷重が2gf/粒子〜3gf/
粒子に達した時点で、圧潰し、塑性変形する圧縮変形特
性を有するもの)であるのが良い。
【0074】より具体的に、この導電性粒子1は、芯材
粒子2が、所定の樹脂材料で形成され、また、導電性層
3が、芯材粒子2の表面全面に所定の金属材料がコーテ
ィングされて形成されており、圧縮荷重が2gf/粒子
〜3gf/粒子の荷重値で導電性粒子1が圧潰し、塑性
変形することにより、圧縮変形率が急激に増加する変曲
点を有しているものとなっているのが良い。
【0075】すなわち、上記圧縮変形特性をもつ導電性
粒子1は、異方導電性接着材11を用いて電極間などを
加熱圧着する際に、確実に圧潰される粒子である。より
具体的に、本発明の導電性粒子1を形成する芯材粒子2
は、120〜170℃の温度で10〜30kg/cm2
の圧力で1〜10秒間加圧することにより確実に圧潰さ
れ、圧力を解除してもその形態はもとには戻らない特性
のものとなっているのが良い。
【0076】また、導電性粒子1は、通常2〜50μ
m、好ましくは5〜30μmの平均粒子径を有してい
る。また、導電性粒子1のCV値は、20%以下である
ことが好ましく、さらに15%以下であることが特に好
ましい。なお、ここで、CV値とは、異方導電性接着材
11中に含有(分散)されている各導電性粒子1の粒子径
の平均値(平均粒子径)AVと各導電性粒子1の粒子径の
標準偏差σとの比(σ/AV)を意味しており、異方導電
性接着材11中に含有される導電性粒子1のCV値は、
できる限り、小さい方が良い。すなわち、異方導電性接
着材11に使用される導電性粒子1としては、できる限
り、粒子径が揃っているのが良い。
【0077】また、図7の異方導電性接着材11におい
て、絶縁性接着剤12としては、例えば(メタ)アクリル
系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤、
ウレタン系接着剤およびゴム系接着剤を用いることがで
きる。特に本発明においては(メタ)アクリル系樹脂接着
剤を使用することが好ましい。
【0078】このアクリル系樹脂接着剤例としては、
(メタ)アクリル酸エステルと、これと共重合可能な反応
性二重結合を有する化合物との共重合体を挙げることが
できる。ここで使用される(メタ)アクリル酸エステルの
例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アク
リレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、クロロ-2-ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アク
リレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレートおよびグリシジル
(メタ)アクリレートを挙げることができる。
【0079】上記のような(メタ)アクリル酸エステルと
共重合可能な反応性二重結合を有する化合物の例として
は、不飽和カルボン酸モノマー、スチレン系モノマーお
よびビニル系モノマー等を挙げることができる。
【0080】ここで、不飽和カルボン酸モノマーの例と
しては、アクリル酸、(メタ)アクリル酸、α-エチルア
クリル酸、クロトン酸、α-メチルクロトン酸、α-エチ
ルクロトン酸、イソクロトン酸、チグリン酸およびウン
ゲリカ酸などの付加重合性不飽和脂肪族モノカルボン
酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、メサコン酸、グルタコン酸およびジヒドロムコン酸
などの付加重合性不飽和脂肪族ジカルボン酸をあげるこ
とができる。
【0081】また、スチレン系モノマーの例としては、
スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメ
チルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、ト
リエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレ
ン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチ
ルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、ク
ロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレンおよ
びヨードスチレンなどのハロゲン化スチレン;さらに、
ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチ
レンを挙げることができる。
【0082】さらに、ビニル系モノマーの例としては、
ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルパゾー
ル、ジビニルベンゼン、ビニルアセテートおよびアクリ
ロニトリル;ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレ
ン等の共役ジエンモノマー;塩化ビニルおよび臭化ビニ
ル等のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン等のハロゲン
化ビニリデンを挙げることができる。
【0083】(メタ)アクリル系樹脂接着剤は、上記の
(メタ)アクリル酸エステルを通常は60〜90重量部、
これ以外のモノマーを通常は10〜40重量部の量で共
重合させて製造される。
【0084】このようなアクリル系接着剤は、通常の方
法により製造することができる。例えば上記単量体を有
機溶剤に溶解または分散させ、この溶液または分散液を
窒素ガスのような不活性ガス置換された反応器中で反応
させることにより製造することができる。ここで使用さ
れる有機溶媒の例としては、トルエンおよびキシレン等
の芳香族炭化水素類、n-ヘキサン等の脂肪族炭化水素
類、酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル類、n-
プロピルアルコールおよびi-プロピルアルコール等の
脂肪族アルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトンおよびシクロヘキサノン等のケトン類を挙
げることができる。上記反応で有機溶媒は(メタ)アクリ
ル系樹脂接着剤形成原料100重量部に対して、通常
は、100〜250重量部の量で使用される。
【0085】この反応は、重合開始剤の存在下に加熱す
ることにより行なわれる。ここで使用される反応開始剤
の例としては、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ジ-tert-ブチルパーオキサイドおよ
びクメンハイドロパーオキサイド等を挙げることができ
る。この重合開始剤は、原料モノマー100重量部に対
して通常は0.01〜5重量部の量で使用される。
【0086】上記のような有機溶剤中における重合反応
は、反応液を通常は60〜75℃に加熱し、通常は2〜
10時間、好ましくは4〜8時間行なわれる。こうして
製造された(メタ)アクリル系樹脂接着剤の重量平均分子
量は通常は10万〜100万の範囲内にある。
【0087】このようなアクリル系接着剤中にはアルキ
ルフェノール、テルペンフェノール、変性ロジン、キシ
レン樹脂のような熱可塑性樹脂を配合してもよく、また
エポキシ樹脂等の反応硬化性樹脂を配合しても良く、さ
らにこうした反応硬化性樹脂のイミダゾール化合物のよ
うな硬化剤を配合することもできる。
【0088】そして、本発明の異方導電性接着材11で
は、上記のような絶縁性接着剤12に導電性粒子1が5
0〜5000個/mm2、好ましくは100〜3000
個/mm2、より好ましくは300〜1000個/mm2
の量で分散されていることで、異方性のある導電接着を
行なわせることが可能となる。
【0089】さらに、本発明で使用される絶縁性接着剤
12中には、フィラーを配合することが好ましい。ここ
でフィラーとしては絶縁性無機粒子が好ましく、この例
としては、酸化チタン、二酸化珪素、炭酸カルシウム、
リン酸カルシウム、酸化アルミニウムおよび酸化アンチ
モンを挙げることができる。この絶縁性無機粒子は、通
常は0.01〜5μmの平均粒子径を有している。この
絶縁性無機粒子は単独であるいは組み合わせて使用する
ことができる。
【0090】この絶縁性無機粒子は、接着剤中の樹脂成
分100重量部に対して、通常は10〜100重量部、
好ましくは50〜80重量部の量で使用される。
【0091】フィラーとして絶縁性無機粒子を上記の量
で配合することにより、接着剤12の流動性を調整する
ことができ、接着後に加熱しても接着剤12が逆流して
導通性を阻害することが少なくなる。また、例えば2枚
の基板を対面させて、各基板上の配線パターン間を導電
接着する際に、基板の端部からの接着剤12のはみだし
を防止することができる。このようにシリコン樹脂粉末
および/または二酸化珪素を使用することにより、本発
明の異方導電性接着材11の耐応力に対する接着信頼性
および導通信頼性が向上する。
【0092】このように、本発明の異方導電性接着材1
1(異方性導電膜,異方性導電フィルム)は、上記各成分
を混合することにより製造することができる。
【0093】また、本発明の異方導電性接着材11は、
これを異方性導電膜(フィルム)として構成する場合、膜
(シート)の厚さを10〜50μmの範囲内にすることが
好ましい。なお、本発明の異方導電性接着材11をシー
ト状にするには、例えば、ナイフコーター、コンマコー
ター、リバースロールコーターおよびグラビアコーター
等を使用することができる。
【0094】シート状に形成された本発明の異方導電性
接着材11(すなわち、異方性導電膜)は、例えば図8に
示すようにして使用することができる。すなわち、図8
(a),(b)には、本発明の異方性導電膜を用いた基板の
接着例が模式的に示されている。
【0095】図8(a),(b)の例では、先ず、図8(a)
に示すように、表面に配線パターン(導電性部材)19
a,19bが形成された2枚の基板18a,18bを、
この間に配線パターン19a,19bが対面するように
配置し、この配線パターン19a,19bの間にシート
状に成形された本発明の異方導電性接着材11(異方性
導電膜)を挟み込む。なお、この異方性導電膜11は、
例えば、アクリル系接着剤からなる絶縁性接着剤12中
に、本発明の導電性粒子1が分散され、さらに、フィラ
ー16が分散されたものとなっている。
【0096】このように異方性導電膜11が配置された
基板18a,18bを、例えば120℃〜170℃の温
度下で、図8(a)に示す矢印方向に、30〜100kg
/cm2の圧力で加圧して接着すると、図8(b)に示す
ように、配線パターン19a,19bの間にある導電性
粒子1が最も高い圧力を受ける。このとき、この導電性
粒子1は、これと配線パターン19a,19bとの間に
絶縁性接着剤12が残っていても、導電性粒子1の表面
の凹凸が導電性粒子と導電性部材との間に介在する絶縁
性接着剤を排除して配線パターン19a,19bに確実
に達し、これにより、導電性粒子1と配線パターン19
a,19bとの間で確実に導電接続を図ることができ
る。また、このとき、配線パターン19a,19bの間
にある導電性粒子1が最も高い圧力を受けるとき、この
導電性粒子1が圧潰する。導電性粒子1が圧潰した状態
を図9により詳細に示す。図9において、1bは圧潰し
ていない導電性粒子であり、1aが圧潰した導電性粒子
である。
【0097】この加熱圧着の際に基板にかかる圧力は、
一般に30〜100kg/cm2であるが、導電性粒子
1は、例えば10〜30kg/cm2の加圧で圧潰す
る。そして、配線パターンの形成されている部分では、
配線パターン19aと配線パターン19bによって圧潰
された導電性粒子1aにより配線パターン19aと19
bとが導通する。他方、配線パターンが形成されていな
い部分にある粒子1bにはこうした圧力がかからないの
で、良好な絶縁性を示す。このようにして、異方性導電
接着を行なうことができる。
【0098】上述の説明では、本発明の異方導電性接着
材11をシート状にして(異方性導電膜にして)使用する
態様を示したが、本発明の異方導電性接着材11に適当
な溶剤を含有することにより、これをペイスト状で使用
することもできる。このペイスト状の異方導電性接着材
11は、例えば、スクリーンコータ等を利用して基板上
に塗布して上記と同様にして異方異方導電性接着材とし
て使用することができる。すなわち、本発明の異方導電
性接着材11は、シート状(フィルム状)のみならず、ペ
イスト状など種々の形態で使用することができる。
【0099】このように、本発明の異方導電性接着材1
1は、これに含有される導電性粒子1の表面に、十分な
深さおよび表面密度の凹凸が形成されているので、該異
方導電性接着材11を用いて複数の導電性部材間を導電
接着するため導電性部材間の異方導電性接着材に所定の
圧縮荷重を加えるときに、導電性粒子の表面の凹凸が導
電性粒子と導電性部材との間に介在する絶縁性接着剤を
排除して導電性部材に達し、これにより、導電性粒子1
と導電性部材との間で、確実に導電接続を図ることがで
きる。
【0100】さらに、本発明の異方導電性接着材11
は、これに含有される導電性粒子1が、圧縮荷重の比較
的小さい初期の段階では、上記のように硬い弾性球とし
ての特性を有し、圧縮荷重がある程度大きくなると、急
激に圧潰し、塑性変形する特性を有しているときには、
通常の加圧圧着操作の際に加える圧力よりも低い圧力で
圧潰する。従って、この異方導電性接着材11を用い
て、フィルム液晶に形成された電極、フレキシブルプリ
ント基板に形成された電極について異方性導電接着を行
なう際に、これらの電極や基板を変形させたり損傷を与
えることがなくなる。
【0101】従って、本発明の異方導電性接着材は、硬
質のガラス基板を2枚対面させ、2枚のガラス基板上に
それぞれ形成されている配線パターン(導電性部材)間を
異方導電接続するときに用いることはもちろん、樹脂フ
ィルム基板などの柔らかな(可撓性のある)基板を2枚対
面させ、2枚の柔らかな基板上にそれぞれ形成されてい
る配線パターン(導電性部材)間を異方導電接着するとき
にも好適に使用することができ、特に、ポリマーフィル
ムを基板として用いた液晶表示素子の作製に適してい
る。
【0102】すなわち、近年、PDA(携帯情報端末),
携帯電話等の携帯機器におけるマンマシンインタフェー
スとなるディスプレイとして、薄型、軽量、割れないな
どの特徴を有するポリマーフィルムを基板として用いた
液晶表示素子が注目を集めている。図8はこの種の液晶
表示素子(液晶表示装置)の一例を示す概略平面図、図9
は図8のA−A線における断面図である。
【0103】図10,図11を参照すると、第1のポリ
マーフィルム基板21の表面には、一定の間隔を隔てて
形成されたストライプ状のITO電極(配線パターン)2
2と、配向膜23とが形成され、また、第1のポリマー
フィルム基板21の裏面には、偏光板24,反射板25
が順次に形成されている。また、第2のポリマーフィル
ム基板31の表面には、一定の間隔を隔てて形成された
ストライプ状のITO電極(配線パターン)32と、配向
膜33とが形成され、第2のポリマーフィルム基板31
の裏面には偏光板34が形成されている。
【0104】ここで、第1のポリマーフィルム基板2
1,第2のポリマーフィルム基板31は、例えば、ポリ
カーボネート(PC),ポリエーテルサルフォン(PE
S),あるいはポリサルフォン(PS)などの材料によ
り、例えば、0.1〜0.2mmの厚さで形成されてい
る。
【0105】また、第1のポリマーフィルム基板21の
表面には、シール材26が設けられ、また、第2のポリ
マーフィルム基板31の表面には(配向膜33の表面に
は)、一定の間隔でギャップ材(スペーサ)35が配置さ
れている。
【0106】なお、ここで、第1のポリマーフィルム基
板21、および、この基板21に形成されているITO
電極22,配向膜23,シール材26,偏光板24,反
射板25を、総称して、下側基板20と呼び、また、第
2のポリマーフィルム基板31、および、この基板31
に形成されているITO電極32,配向膜33,ギャッ
プ材35,偏光板34を、総称して、上側基板30と呼
ぶ。
【0107】図10,図11の例では、下側基板20と
上側基板30とを、ストライプ状のITO電極22の配
線パターンとITO電極32の配線パターンとが互いに
直交する仕方で、また、ITO電極22の一部,ITO
電極32の一部がそれぞれ露出するように、対面(対向)
させて、加熱圧着し、これを液晶表示素子用基板として
いる。すなわち、下側基板20と上側基板30とは、互
いにギャップ材(スペーサ)35の厚さによって定まる間
隔を隔てて対向し、また、下側基板20と上側基板30
とは、ITO電極22の一部,ITO電極32の一部を
露出させるような仕方で、下側基板20と上側基板30
の互いの周縁が、液晶注入部40を除いて、シール材2
6によってシール(密封)され、これによって、液晶表示
素子用基板として作製されている。
【0108】このような液晶表示用基板では、下側基板
20と上側基板30との間のギャップ材35によって隔
てられた間隙に、液晶注入部40から液晶材料を注入
し、しかる後、液晶注入部40を封止剤で封止すること
で、これを液晶表示素子として作製できる。
【0109】このように作製された液晶表示素子では、
ストライプ状のITO電極22とストライプ状のITO
電極23との交差部分(配線パターンの交差部分)を液晶
表示画面の1つのドットとして機能させることができ
る。すなわち、露出しているITO電極22,ITO電
極32の各部分に所定の駆動信号を印加することで、I
TO電極22,ITO電極32の交差部分の液晶の配向
状態を変化させ、上側基板30の側から見たときに、こ
の画面上に所定の文字や図形などを表示させたりするこ
とができる。
【0110】換言すれば、図10,図11の構成例にお
いて、下側基板20上に露出しているITO電極22の
部分と、上側基板30上に露出しているITO電極32
の部分とは、それぞれ、外部引き出し用配線電極(下側
電極取り出し部)42,外部引き出し用配線電極(上側電
極取り出し部)43として機能し、通常は、これらの部
分に、駆動回路デバイスからの駆動信号をそれぞれ与え
ることで、表示を行なわせることができる。このため、
外部引き出し用配線電極(下側電極取り出し部)42,外
部引き出し用配線電極(上側電極取り出し部)43には、
通常、駆動回路デバイス用のフレキシブル配線電極端子
が熱圧着接続される。すなわち、駆動回路基板上の電極
端子)が熱圧着接続される。
【0111】なお、図10,図11の構成例では、外部
引き出し用配線電極(電極取り出し部)42,43が下側
基板20と上側基板30とのそれぞれに設けられた、所
謂、両側電極取り出し型式のものとなっているが、外部
引き出し用配線電極(電極取り出し部)42,43の両方
を、下側基板20あるいは上側基板30のいずれか一方
にのみ設ける構成のものとすることもできる(すなわ
ち、所謂、片側電極取り出し型式のものとすることもで
きる)。
【0112】図12は片側電極取り出し型式の液晶表示
素子(液晶表示装置)の一例を示す概略平面図、図13は
図12のB−B線における断面図である。図12のよう
に片側電極取り出し型式のものとするときには、例え
ば、下側基板20上のストライプ状のITO電極22の
配線パターンを、例えばシール材26の直前で上側基板
30上のストライプ状のITO電極32の配線パターン
と平行となるように直角に曲げ、下側基板20上のIT
O電極22のこの配線パターンを、シール材26中に穿
設されている上下導通部(スルーホール)29を介して上
側基板30上に延ばし(図13を参照)、上側基板30上
において、ITO電極32の配線パターンとともに露出
させて、外部引き出し用配線電極(電極取り出し部)42
として構成することができる。すなわち、上側基板30
上に、外部引き出し用配線電極(電極取り出し部)42,
43の両方を設けることができる。
【0113】ところで、図10,図11のような両側電
極取り出し型式のものであっても、また、図12,図1
3のような片側電極取り出し型式のものであっても、外
部引き出し用配線電極(電極取り出し部)42,43に
は、前述のように、通常、駆動回路デバイス用のフレキ
シブル配線電極端子(すなわち、駆動回路基板上の電極
端子)が熱圧着接続される。この熱圧着接続を行なうの
に、前述した本発明の異方導電性接着材(異方性導電膜)
11を用いることができる。
【0114】図14は、液晶表示素子用基板の外部引き
出し用配線電極(導電性部材)と駆動回路デバイス用のフ
レキシブル配線電極端子(導電性部材)との熱圧着接続を
本発明の異方導電性接着材(異方性導電膜)11を用いて
行なう方法の一例を示す図である。なお、図14では、
図10,図11のような両側電極取り出し型式の液晶表
示素子において、下側基板20上の外部引き出し用配線
電極(下側電極取り出し部)42に、駆動回路基板51上
の電極端子52が熱圧着接続される場合が示されてい
る。また、図14の例では、異方導電性接着材(異方性
導電膜)11には、セパレータ60が予め貼付られてい
る。
【0115】図14を参照すると、先ず、下側基板20
上の外部引き出し用配線電極(下側電極取り出し部)42
上に、本発明の異方導電性接着材(異方性導電膜)11を
載置し、例えば60℃〜80℃の温度で、異方導電性接
着材(異方性導電膜)11を下側基板20上の外部引き出
し用配線電極(下側電極取り出し部)42に熱圧着する
(図14(a))。なお、このとき、セパレータ60は、異
方導電性接着材(異方性導電膜)11から剥離される。
【0116】しかる後、この異方導電性接着材(異方性
導電膜)11を介して、下側基板20上の外部引き出し
用配線電極(下側電極取り出し部)42上に、駆動回路基
板51上の電極端子52を位置決めする(図14(b))。
このように位置決めを行なった後、下側基板20に対
し、異方導電性接着材(異方性導電膜)11を介して、駆
動回路基板51を熱圧着する(図14(c))。なお、この
熱圧着処理は、仮処理と本処理との2段階に分けて行な
うことができ、本処理は、例えば、110℃〜150℃
(好適には約130℃)の温度、2〜4MPa(好適には
約3MPa)の圧力で、約5〜15秒間(好適には約10
秒間)にわたって行なうことができる。
【0117】このような熱圧着処理によって、下側基板
20と駆動回路基板51との間の異方導電性接着材(異
方性導電膜)11は、図8(b),図9に示したと同様の
状態となる。すなわち、下側基板20上の外部引き出し
用配線電極42と駆動回路基板51上の電極端子52と
が存在する部分では、下側基板20上の外部引き出し用
配線電極42と駆動回路基板51上の電極端子52とに
よって圧潰された導電性粒子1aにより下側基板20上
の外部引き出し用配線電極42と駆動回路基板51上の
電極端子52とが導通する。他方、下側基板20上の外
部引き出し用配線電極42と駆動回路基板51上の電極
端子52とが存在しない部分にある粒子1bにはこうし
た圧力がかからないので、良好な絶縁性を示す。このよ
うにして、異方性導電接着を行なうことができる。
【0118】ところで、本発明では、異方導電性接着材
11は、これに含有される導電性粒子1の表面に、十分
な深さおよび表面密度の凹凸が形成されているので、該
異方導電性接着材11を用いて電極42,52間を導電
接着するため電極42,52間の異方導電性接着材11
に所定の圧縮荷重を加えるときに、導電性粒子1の表面
の凹凸6が絶縁性接着剤12の被膜を突き破って電極4
2,52に達し、これにより、導電性粒子1と電極4
2,52との間で、確実に導電接続を図ることができ
る。
【0119】また、本発明では、異方導電性接着材11
に含有される導電性粒子1が、図5の圧縮変形特性C1
のような圧縮変形特性(圧縮荷重が比較的小さい初期の
段階では、上記のように硬い弾性球としての特性を有
し、圧縮荷重がある程度大きくなると、急激に圧潰し、
塑性変形する特性)を有しているときには、通常の加圧
圧着操作の際に加える圧力よりも低い圧力で圧潰する。
具体的に、下側基板20上の外部引き出し用配線電極4
2に対し、異方導電性接着材(異方性導電膜)11を介し
て、駆動回路基板51上の電極端子52を熱圧着すると
きに、熱圧着時の異方導電性接着材の導電性粒子の圧縮
変形率は、20〜80%程度のものである。
【0120】図15(a),(b),(c)には、図5の圧縮
変形特性C1,C2,C3を有する導電性粒子をそれぞれ
用いて、下側基板20上の外部引き出し用配線電極42
と駆動回路基板51上の電極端子52との間の導電接着
を行なうときの概略が示されている。なお、図15
(a),(b),(c)の例では、図4(a),(b)のように表
面に凹凸の少ない導電性粒子を用いるとした場合が示さ
れている。
【0121】圧縮変形特性がC2の従来の導電性粒子
は、前述のように、圧縮荷重に対する圧縮変形量,圧縮
変形率が大きい特性のものとなっているので(すなわ
ち、軟らかい弾性球としての特性を有しているので)、
図15(b)に示すように、下側基板20上の外部引き出
し用配線電極42と駆動回路基板51上の電極端子52
との間で熱圧着を行なうとき、導電性粒子が容易に変形
してしまい、下側基板20上の外部引き出し用配線電極
42,駆動回路基板51上の電極端子52と導電性粒子
1との間に、絶縁性接着剤(バインダ)12が残された状
態になり(導電性粒子1が下側基板20上の外部引き出
し用配線電極42と駆動回路基板51上の電極端子52
とに直接接触する割合いが低減し)、良好な導電接着を
図ることができない。
【0122】また、圧縮変形特性がC3の従来の導電性
粒子は、前述のように、圧縮荷重に対する圧縮変形量,
圧縮変形率が小さい特性のものとなっているが(すなわ
ち、硬い弾性球としての特性を有しているが)、この硬
い弾性球としての特性は、圧縮荷重が相当大きい範囲ま
で保持されるので、図15(c)に示すように、下側基板
20上の外部引き出し用配線電極42と駆動回路基板5
1上の電極端子52との間で熱圧着を行なうとき、圧縮
荷重が相当大きくなるまで、硬い導電性粒子1が圧潰せ
ずに、基板20や電極42,52などを変形させたり損
傷を与えてしまう(例えば、ITO電極にクラックが生
じたりする)。
【0123】これに対し、圧縮変形特性がC1の導電性
粒子1は、図15(a)に示すように、下側基板20上の
外部引き出し用配線電極(下側電極取り出し部)42と駆
動回路デバイス用のフレキシブル配線電極端子(すなわ
ち、駆動回路基板51上の電極端子52)との間で熱圧
着を行なうとき、初期の硬さによって導電性粒子1が電
極に直接接触する割合いが非常に多くなり、また、この
段階で、導電性粒子1が圧潰することによって、基板2
0や電極42,52などを変形,損傷させずに済み、ま
た、この圧潰によって、基板20や電極42,52など
を変形,損傷させずに導電性粒子1と電極42,52と
の接触面積を増加させることができる。
【0124】このように、圧縮変形特性がC1の導電性
粒子1およびそれを用いた異方導電性接着材(異方性導
電膜)11を用いることによって、下側基板20上の外
部引き出し用配線電極42と駆動回路基板51上の電極
端子52との間の導電接着を、極めて信頼性良く行なう
ことができる。
【0125】但し、本発明において、下側基板20上の
外部引き出し用配線電極42と駆動回路基板51上の電
極端子52との間の導電接着を、確実に行なうために
は、最低条件として、下側基板20上の外部引き出し用
配線電極42と駆動回路基板51上の電極端子52との
間の異方導電性接着材11に所定の圧縮荷重を加えると
きに、導電性粒子1の表面の凹凸が絶縁性接着剤12の
被膜を突き破って電極42,52に達するのに十分な程
度のものに形成されているという特徴を導電性粒子1が
具備していれば良く、導電性粒子1がC1の圧縮変形特
性をさらに具備していることは、あくまで付随的な条件
である。例えば、導電性粒子1がC2の圧縮変形特性の
ものである場合にも、導電性粒子1の表面に上記のよう
な凹凸が形成されていない場合には、導電性粒子1の表
面の凹凸が絶縁性接着剤12の被膜を突き破って電極4
2,52に達することができるので、下側基板20上の
外部引き出し用配線電極42と駆動回路基板51上の電
極端子52との間の導電接続をある程度図ることができ
る。
【0126】さらに、本発明の異方導電性接着材(異方
性導電膜)11を、例えば下側基板20上の外部引き出
し用配線電極(下側電極取り出し部)42と駆動回路デバ
イス用のフレキシブル配線電極端子(すなわち、駆動回
路基板51上の電極端子52)との異方性導電接着に用
いる場合、本発明の異方導電性接着材(異方性導電膜)1
1を図14に示すように、導電性粒子1の粒子径Dと絶
縁性接着剤(バインダ)12の膜厚Tとの関係がD≧Tと
なるように、構成することもできる。
【0127】より具体的に、絶縁性接着剤(バインダ)1
2の厚さTは、熱圧着時に、下側基板20上の外部引き
出し用配線電極42と駆動回路基板51上の電極端子5
2との間の間隙が本発明の異方導電性接着材(異方性導
電膜)11でほぼ完全に埋められ、かつ、余分な接着剤
(バインダ)12が下側基板20と駆動回路基板51との
間から溢れない程度のものであるのが良い。
【0128】このように、導電性粒子1の粒子径Dと絶
縁性接着剤(バインダ)12の膜厚Tとの関係がD≧Tの
ように構成されていることによって、熱圧着時に、導電
性粒子1と電極42,52との間に接着剤(バインダ)1
2が残る割合いをより一層低減でき、より確実に、下側
基板20と駆動回路基板51上の電極端子52との間の
異方性導電接着が可能となる。さらに、この場合には、
熱圧着時に、余分な接着剤(バインダ)12が基板から溢
れるのを防止できる。
【0129】このように、本発明では、異方導電性接着
材11に含有されている導電性粒子1の表面に、十分な
深さおよび表面密度の凹凸が形成されているので、該異
方導電性接着材11を用いて複数の導電性部材間を導電
接着するため導電性部材間の異方導電性接着材に所定の
圧縮荷重を加えるときに、導電性粒子の表面の凹凸が導
電性粒子と導電性部材との間に介在する絶縁性接着剤を
排除して導電性部材に達し、これにより、導電性粒子1
と導電性部材との間で、確実に導電接続を図ることがで
きる。
【0130】さらに、異方導電性接着材11に含有され
ている導電性粒子1が圧縮荷重が比較的小さい初期の段
階では、上記のように硬い弾性球としての特性を有して
いることにより、下側基板20上の外部引き出し用配線
電極42,駆動回路基板51上の電極端子52と導電性
粒子1との間に、絶縁性接着剤(バインダ)12が残る割
合いを著しく低減することができ、導電性粒子1を介し
て、下側基板20上の外部引き出し用配線電極42と駆
動回路基板51上の電極端子52との間の導通を確実に
図ることができる。また、本発明の導電性粒子1は、圧
縮荷重が比較的小さい初期の段階を過ぎると、急激に圧
潰し、塑性変形する特性を有しているので、基板20が
ポリマーフィルムなどの柔らかい材料のものであって
も、導電性粒子1によって、基板20や電極42,52
などを変形させたり損傷させたりすることがない。そし
て、導電性粒子1が圧縮荷重が比較的小さい初期の段階
を過ぎた段階で圧潰し、塑性変形することで、基板20
や電極42,52などを変形させたり損傷させたりする
ことなく、導電性粒子1の電極42,電極52に対する
接触面積を増加させることができる。この結果、下側基
板20上の外部引き出し用配線電極42と駆動回路基板
51上の電極端子52との間の導電性粒子1を介した抵
抗(接触抵抗)を小さなものにすることができる。
【0131】すなわち、本発明の導電性粒子1を含有す
る異方導電性接着材11を用いることで、導電性粒子1
の表面の凹凸によって導電性粒子と導電性部材との間に
介在する絶縁性接着剤を排除して導電性部材との導電接
続を確保し、さらには、電極と導電性粒子との接触面積
を確保できるとともに、導電性粒子と接触するポリマー
フィルム基板上のITO電極のクラックの発生などを著
しく低減することができる。また、このことから、下側
基板20上の外部引き出し用配線電極42のピッチ(I
TO電極のピッチ)が例えば200μm程度の微細な配
線パターンのものである場合にも、下側基板20と駆動
回路基板51上の電極端子52との間の異方性導電接着
を信頼性良く行なうことが可能となる。
【0132】なお、上述の例では、図10,図11のよ
うな両側電極取り出し型式の液晶表示素子において、下
側基板20上の外部引き出し用配線電極(下側電極取り
出し部)42と駆動回路デバイス用のフレキシブル配線
電極端子(すなわち、駆動回路基板51上の電極端子5
2)とを熱圧着接続する場合について説明したが、図1
0,図11のような両側電極取り出し型式の液晶表示素
子において、上側基板30上の外部引き出し用配線電極
(下側電極取り出し部)43に、駆動回路デバイス用のフ
レキシブル配線電極端子(すなわち、駆動回路基板上の
電極端子)を熱圧着接続する場合についても、上述した
と全く同様の仕方で行なうことができ、また、図12,
図13のような片側電極取り出し型式の液晶表示素子に
おいて、例えば上側基板30上の外部引き出し用配線電
極(下側電極取り出し部)42,43に、駆動回路デバイ
ス用のフレキシブル配線電極端子(すなわち、駆動回路
基板上の電極端子)を熱圧着接続する場合についても、
上述したと全く同様の仕方で、行なうことができる。
【0133】このように、本発明の導電性粒子1および
この導電性粒子1を含有する異方導電性接着材11を用
いて、例えば、フィルム液晶に形成された電極、フレキ
シブルプリント基板に形成された電極について異方性導
電接着を行なう際に、電極あるいは基板を変形させたり
あるいは損傷を与えることなく、確実な導電接着を行な
うことができる。
【0134】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1乃至請
求項9記載の発明によれば、導電性粒子を絶縁性接着剤
中に含有させて異方導電性接着材とし、該異方導電性接
着材を用いて複数の導電性部材間を導電接着するため導
電性部材間の異方導電性接着材に所定の圧縮荷重を加え
るときに、導電性粒子の表面の凹凸が導電性粒子と導電
性部材との間に介在する絶縁性接着剤を排除して導電性
部材に達するのに十分な程度のものに形成されているの
で、導電性粒子と導電性部材との間の導電接続を確実に
確保することができる。
【0135】さらに、本発明において、導電性粒子が、
圧縮荷重が比較的小さい初期の段階では、硬い弾性球と
しての特性を有し、圧縮荷重が比較的小さい初期の段階
を過ぎると、急激に圧潰し、塑性変形する特性を有して
いる場合には、この導電性粒子を含有する異方導電性接
着材を用いて、例えばポリマーフィルムのような柔らか
い基板上の外部引き出し用配線電極(下側電極取り出し
部)と駆動回路デバイス用のフレキシブル配線電極端子
との間を異方性導電接着する場合にも、基板や電極など
を変形,損傷させずに、信頼性良く異方性導電接着を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導電性粒子の構成例を示す図であ
る。
【図2】本発明に係る導電性粒子のより具体的な構成例
を示す図である。
【図3】(a),(b)は本発明の導電性粒子を撮影した中
間調画像を示す図である。
【図4】図3(a),(b)の導電性粒子1と比較するため
の在来の導電性粒子(表面に凹凸が差程ない導電性粒子)
を撮影した中間調画像を示す図である。
【図5】本発明の導電性粒子1の圧縮変形特性C1を従
来の一般的な導電性粒子の圧縮変形特性C2あるいはC3
と対比して概略的に示す図である。
【図6】圧縮加重Fを加える前の導電性粒子の状態,圧
縮加重Fを加えたときの導電性粒子の状態を示す図であ
る。
【図7】本発明に係る異方導電性接着材の構成例を示す
図である。
【図8】本発明の異方導電性接着材を用いた接着方法を
模式的に示す図である。
【図9】本発明の異方導電性接着材を用いて接着された
電極部分の拡大図である。
【図10】液晶表示素子(液晶表示装置)の一例を示す概
略平面図である。
【図11】図10のA−A線における断面図である。
【図12】液晶表示素子(液晶表示装置)の他の例を示す
概略平面図である。
【図13】図12のB−B線における断面図である。
【図14】液晶表示素子用基板の外部引き出し用配線電
極と駆動回路デバイス用のフレキシブル配線電極端子と
の熱圧着接続を本発明の異方導電性接着材を用いて行な
う方法の一例を示す図である。
【図15】図5の圧縮変形特性C1,C2,C3を有する
導電性粒子をそれぞれ用いて、基板上の外部引き出し用
配線電極と駆動回路デバイス用のフレキシブル配線電極
端子との間の導電接着を行なうときの概略を示す図であ
る。
【図16】本発明に係る異方導電性接着材の他の構成例
を示す図である。
【符号の説明】
1 導電性粒子 2 芯材粒子 3 導電性層 11 異方導電性接着材 12 絶縁性接着剤 16 フィラー 20 下側基板 30 上側基板 21 第1のポリマーフィルム基板 31 第2のポリマーフィルム基板 22,32 ITO電極 23,33 配向膜 24,34 偏光板 25 反射板 26 シール材 35 ギャップ材 42 外部引き出し用配線電極(下側電極取り
出し部) 43 外部引き出し用配線電極(上側電極取り
出し部) 51 駆動回路基板 52 電極端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 1/14 H05K 1/14 C // B22F 1/02 B22F 1/02 A (72)発明者 坂田 郁美 埼玉県狭山市上広瀬130 綜研化学株式会 社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に凹凸を有している導電性粒子にお
    いて、該導電性粒子を絶縁性接着剤中に含有させて異方
    導電性接着材とし、該異方導電性接着材を用いて複数の
    導電性部材間を導電接着するため導電性部材間の異方導
    電性接着材に所定の圧縮荷重を加えるときに、導電性粒
    子の表面の凹凸が導電性粒子と導電性部材との間に介在
    する絶縁性接着剤を排除して導電性部材に達するのに十
    分な程度のものに形成されていることを特徴とする導電
    性粒子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の導電性粒子において、前
    記導電性粒子の表面の凹凸は、その深さが0.05〜2
    μmの範囲のものとなっており、また、凹凸の凸部の表
    面密度は1000〜500000個/mm2の範囲のも
    のとなっていることを特徴とする導電性粒子。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の導電性粒
    子において、該導電性粒子は、芯材粒子の表面に導電性
    層が形成されたものとなっており、導電性粒子の表面の
    前記凹凸は、導電性層の凹凸によって画定されることを
    特徴とする導電性粒子。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    記載の導電性粒子において、常温下で、圧縮荷重が2g
    f/粒子〜3gf/粒子までは硬い弾性球としての特性
    を有しており、圧縮荷重が2gf/粒子〜3gf/粒子
    に達した時点で、圧潰し、塑性変形することを特徴とす
    る導電性粒子。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    記載の導電性粒子が、絶縁性接着剤中に所定の割合で分
    散されていることを特徴とする異方導電性接着材。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の異方導電性接着材におい
    て、該異方導電性接着材はフィルム状の膜として構成さ
    れており、この場合、前記導電性粒子の粒子径Dと絶縁
    性接着剤の膜厚Tとの関係がD≧Tであることを特徴と
    する異方導電性接着材。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6記載の異方導電
    性接着材において、絶縁性接着剤中に分散されている導
    電性粒子の平均粒子径が2μm〜30μmの範囲内にあ
    り、かつ、該導電性粒子のCV値が20%以下であるこ
    とを特徴とする異方導電性接着材。
  8. 【請求項8】 樹脂基板を用いた液晶表示素子の外部引
    き出し用配線電極と所定デバイス用のフレキシブル配線
    電極端子とを、請求項5乃至請求項7のいずれか一項に
    記載の異方導電性接着材を用いて熱圧着接続する場合
    に、熱圧着時の前記異方導電性接着材の導電性粒子の圧
    縮変形率が20〜80%であることを特徴とする異方導
    電性接着材。
  9. 【請求項9】 樹脂基板を用いた液晶表示素子の外部引
    き出し用配線電極と所定デバイス用のフレキシブル配線
    電極端子とが、請求項5乃至請求項8のいずれか一項に
    記載の異方導電性接着材を用いて熱圧着接続されている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
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