JPH1164612A - 銀反射鏡 - Google Patents

銀反射鏡

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JPH1164612A
JPH1164612A JP22927597A JP22927597A JPH1164612A JP H1164612 A JPH1164612 A JP H1164612A JP 22927597 A JP22927597 A JP 22927597A JP 22927597 A JP22927597 A JP 22927597A JP H1164612 A JPH1164612 A JP H1164612A
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JP
Japan
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layer
substrate
sio
silver
sio2
Prior art date
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Pending
Application number
JP22927597A
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English (en)
Inventor
Eriko Tsujimura
江里子 辻村
Iwao Usui
巖 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Ag層と基板との間に酸化物層を含む下引層
を設けても、短波長側の分光特性に優れている銀反射鏡
を提供すること。 【解決手段】 基板、基板上に形成され酸化物層を含む
複数層からなる下引層、該下引層上に形成されたSiO
2層および該SiO2層上に形成されたAg層からなる銀
反射鏡。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明はカメラ、複写機、
プリンター、顕微鏡、望遠鏡等の光学製品に使用される
金属ミラー、特に銀反射鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンター等の光学機器に用い
られる金属ミラーは、ガラス、樹脂等の基体の表面にア
ルミニウム、銅、金、銀等の金属の反射膜を有する構造
をしている。一般的には、可視から近赤外の範囲にわた
って反射率が高い銀が基体上に蒸着され使用されてい
る。しかしながら銀を使用する場合、単層膜では耐付着
性や耐腐食性に劣ると言う問題がある。その問題を解決
するため、基板と銀の間に様々な酸化物層を含む下引層
を挿入し、膜付着性、耐腐食性を付与する技術が知られ
ている。
【0003】例えば、特開平8−234004号公報に
は、保護層(SiO2/Al23)/Cr/Ag/Cr
/SiO2/基板の構成をした金属ミラーが開示されて
いる。Ag層とSiO2層との間のCr層によってAg
層とSiO2層との密着性を強化している。また、特開
平5−127005号公報には、保護層(SiO2/A
23/SiO2/CrS)Ag/CrS/SiO2/基
板の構成をした表面高反射鏡が開示されている。基板上
に形成される第1下地層SiO2によって基板上の積層
膜の剥離による点状欠陥の発生を防止している。
【0004】しかしながら、このように付着性の向上、
腐食防止等のためAg層と基板との間に酸化物層を挿入
すると、短波長側の分光特性が劣化するという問題が生
じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたもので、Ag層と基板との間に酸化物層を含
む下引層を設けても、短波長側の分光特性に優れている
銀反射鏡を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、基板
上に形成され酸化物層を含む下引層、該下引層上に形成
されたSiO2層および該SiO2層上に形成されたAg
層からなる銀反射鏡に関する。
【0007】図1に本発明の銀反射鏡の構成を示してい
る。本発明においては基板1上に設けられた酸化物層を
含む下引層2とAg層4との間にSiO2層3を挿入す
ることを特徴としている。こうすることにより短波長側
の分光特性を優れたものとすることができる。
【0008】基板は各光学部品に応じて従来から使用さ
れているものを使用すればよく、例えばガラス基板、ポ
リカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂基板が使用
可能である。特に本発明においてはガラス、樹脂基板を
用いた光学部品としての銀反射鏡に本発明を適用するこ
とが有用である。
【0009】上記基板上には酸化物層を含む下引層が形
成される。この下引層はAg層と基板との接着性を向上
させ、基板の影響によるAgの腐食を防止する働きをな
す。
【0010】下引層としては従来から使用されているA
23、ZrO2、TiO2、Ta25、SiO2及びそ
れらの混合物の単層あるいは複層であってよい。単層の
場合はAl23層を設けることが基板との密着性の観点
から好ましい。複数層を設ける場合は、高屈折率材料、
例えばAl23、ZrO2、TiO2、Ta25等および
低屈折率材料、例えばSiO2等を交互に組み合わせた
多層膜構成としてもしてもよい。その場合、基板に接す
る層は、Al23層とすることが基板との密着性から好
ましく、特に、本発明においては多層下引層を、基板/
Al23の構成とすることが好ましい。なお、本発明に
おいては下引層は、単層の場合はSiO2層を含まず、
複数層の場合は、SiO2が下引層の最上層(基板から
最も離れている層)に位置する層の構成は除かれる。
【0011】これら下引層の各層は従来からの方法、例
えば、電子ビーム法あるいは抵抗加熱法による蒸着法、
又はスパッタ法等の方法で成膜することができる。下引
層の厚さ(複数層の場合はその各層の厚さ)は通常0.
1λ〜2.0λ(λ:設計主波長)である。特に/Al
23単層を下引層とする場合は厚さ0.25〜0.5λ
(λ:設計主波長)に形成することが好ましい。
【0012】下引層の上にはSiO2層が形成される。
このSiO2層はこの上に形成されるAg層と接した構
成を有する。SiO2層は0.1λ〜1.0λ(λ:設
計主波長)、好ましくは0.25〜0.5λである。こ
の層も下引層と同様に蒸着法、スパッタリング法により
形成できる。
【0013】SiO2層上にはAg層が形成される。A
g層はAgを主成分とする層で、例えばAg金属単独で
も、Agと、AuやCu等との合金からなる層であって
よい。その層は、同様に蒸着法またはスパッタリング法
等で、厚さ1000−3000Å、好ましくは1000
〜2000Åに成膜される。
【0014】Al23層上には本発明の効果を損ねない
範囲で多層膜を設けてもよい。多層膜は通常、誘電体層
と呼ばれる層で構成されており、最上層(基板から最も
離れている層)にはSiO2を使用する構成からなること
が好ましい。Ag反射鏡と同様の成膜方法による保護
膜、さらにはこれらの誘電体多層膜を含むAg反射鏡
は、膜全体を塗料で保護してもよい。
【0015】以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【実施例】
実施例1 基板としてガラスを使用し、図2に示したようにAl2
3層、SiO2層およびAg層をこの順に基板上に形成
した。形成は真空蒸着法を用い、常温下に真空槽を5.
0×10-5Torrに排気して行った。この時の各層の
膜圧はAl23層が0.5λ、SiO2層が0.25λ
およびAg層が1500Åであった。
【0016】実施例2 基板として樹脂を使用し、図3に示したように、SiO
2層、Al23、SiO2層およびAg層をこの順に基板
上に形成した。形成は真空蒸着法を用い、常温下に真空
槽を5.0×10-5Torrに排気して行った。この時
の各層の膜圧は最下層のSiO2層が1.5λ、Al2
3層が0.5λ、その上のSiO2層が0.25λおよび
Ag層が1500Åであった。
【0017】基準 基板上にAg層のみを設けた以外は実施例1と同様にし
て銀反射鏡を形成した。
【0018】比較例1 基板上にAl23層およびAg層をこの順に設けた以外
は実施例1と同様にして銀反射鏡を設けた。
【0019】実施例1および2、基準および比較例1で
得られた銀反射鏡を温度60℃、湿度95%の雰囲気下
に240時間放置後、波長400nmの反射率を測定し
た。結果を下記する。
【0020】 実施例1:90% 実施例2:90% 基準:93% 比較例:85%
【0021】
【発明の効果】本発明の銀反射鏡は銀層の下に酸化物層
からなる下引層を有する構成の反射鏡の反射率、特に低
波長光の反射率を向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の銀反射鏡の積層構成図。
【図2】 実施例で得られた銀反射鏡の積層構成図。
【図3】 実施例で得られた銀反射鏡の積層構成図。
【符号の説明】
1:基板、2:下引層、3:SiO2層、4:Ag層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板、基板上に形成され酸化物層を含む
    下引層、該下引層上に形成されたSiO2層および該S
    iO2層上に形成されたAg層からなる銀反射鏡。
  2. 【請求項2】 酸化物層が、基板上に形成されたAl2
    O3層を含む請求項1に記載の銀反射鏡。
  3. 【請求項3】 SiO2層が0.1λ〜1.0λ(λ:
    設計主波長)である請求項1記載の銀反射鏡。
JP22927597A 1997-08-26 1997-08-26 銀反射鏡 Pending JPH1164612A (ja)

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JP22927597A JPH1164612A (ja) 1997-08-26 1997-08-26 銀反射鏡

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6535336B2 (en) 2000-06-02 2003-03-18 Canon Kabushiki Kaisha High reflection mirror
WO2018135124A1 (ja) * 2017-01-18 2018-07-26 旭硝子株式会社 Cspミラー、およびcspミラー用の膜付きガラス基板の製造方法

Cited By (3)

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US6535336B2 (en) 2000-06-02 2003-03-18 Canon Kabushiki Kaisha High reflection mirror
WO2018135124A1 (ja) * 2017-01-18 2018-07-26 旭硝子株式会社 Cspミラー、およびcspミラー用の膜付きガラス基板の製造方法
CN108633306A (zh) * 2017-01-18 2018-10-09 旭硝子株式会社 Csp镜以及用于csp镜的具有膜的玻璃基板的制造方法

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