JPH03191301A - 反射鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は１例えばレーザ応用の製造装置、測定器、ＯＡ
機器、光通信・光情報処理装置等で代表される。光学装
置に使用する反射鏡の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の反射鏡としては、例えば赤外線反射用の反射鏡を
例にとると、　Ａｇ　、Ｃｕ　、Ａｕ等の金属反射鏡、
または、高屈折率膜と低屈折率膜から成る高誘電体多層
膜によって構成された反射鏡が知られている。

この場合、金属反射鏡は、広い波長域に亘って高反射率
を有するという特徴を持っているが、その反面、Ａｇ　
、Ｃｕを用いた反射鏡では、経時変化により１反射鏡表
面に腐食が生じて反射率を低下させるという欠点を生じ
る。

そして、これを避けるために、反射鏡表面に表面保護膜
処理を施して表面改質を試みても、反射鏡としての耐久
性が充分とは言えないという問題があった。

また、Ａｕを用いた反射鏡では、耐久性には富んでも反
射鏡基板への密着力（付着力）が弱く。

しかも、機械的強度も著しく弱いため、使用の際に汚れ
やゴミ等が反射鏡表面に付着した場合の清掃や洗浄が、
充分に実施出来ないという欠点があった・ 一方、高誘電体多層膜から成る反射鏡は、高反射率を有
するという点では金属反射鏡の場合と同じであるが１反
射域が狭いうえ、波長および角度依存性が大きく、しか
も、金屑反射鏡に比べてコスト的に不利になるという欠
点を持っている。

例えば、従来の多層膜構成の反射鏡では、ＢＫ７のよう
な光学ガラス製の基板上に、薄膜形成技術を利用して、
それぞれ所望の膜厚を有するＣｒ層の第１層とＡｕ層の
第２層とを順次に積層して反射膜を形成しているが、こ
の２層構成の反射膜の分光反射率特性は、第３図に示す
ように９１％〜９８％であり、また１反射膜の耐久性に
ついても、その付着性では膜の剥離が生じないが、クリ
ーニング試験では１反射膜にキズや剥離現象が発生して
いる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら５反射鏡には、当然のこととは言え長期に
亘る高い反射率が望まれ、また、超音波洗浄や布と溶剤
による機械的なりリーニングにも耐え得るような機械的
強靭さも要求される。

しかも、多層膜から成る反射鏡の場合には、これらの条
件に加えて、基板と反射膜との剥離が生じない密着性も
要望されることになる。

これらは、単に赤外線用の反射鏡に特有な事項ではなく
、あらゆる種類の反射鏡に広く関係する事項であるため
、前述のような諸条件を満足し得る反射鏡、特に多層膜
構成の反射鏡の出現が望まれていた。

本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、反
射特性に優れ、しかも、耐食性および耐洗浄性を有する
新規な反射鏡を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この目的を達成するための本発明の構成は、多層膜構成
の反射鏡において１反射鏡基板の表面りに、Ｃｒまたは
Ｓｉから成る密着性良好な第１．７ＦＪを形成し、該第
１層の上に、Ａｕから成る金属反射膜としての第２層を
形成し、この第２層の上に。

Ｓｉから成る保護用の第３層を形成したことにその特徴
がある。

〔作　用〕

このように構成された本発明の反射鏡は、反射鏡基板に
接する第１層に、Ｃｒ層またはＳｉ層を用いることによ
り１反射基板との付着性が悪いＡｕから成る金属反射膜
を強固に反射基板に付着させるようにしている。

さらに、第２層である反射層の上にＳＬから成る第３層
を形成することによって、機械的強度の非常に弱いＡｕ
から成る第２層の金属反射膜を保護するとともに、反射
機能を増加させ、分光反射率、耐久性、機械的強靭性を
向上せしめている。

〔実施例〕

以下、第１図に示す構成例に基づいて本発明に係る反射
鏡を詳細に説明する。

本発明の第１実施例である反射鏡１は、表面が平滑表面
２ａに形成された所望形状の反射鏡基板としてのガラス
基板２と、この平滑表面２ａ上に形成されたＣｒ層から
成る第１層としての密着層３と、この密着層３上にそれ
ぞれ順次に形成されたＡｕ層から成る第２Ｍとしての反
射層４、およびＳｉ層から成る第３層としての反射増加
性保護層５から構成されている。

この場合、ガラス基板２は、例えばＢＫ７の光学ガラス
材料から形成され、精密に洗浄された後に、その平滑表
面２ａ上に密着層３以下の各層が、いずれも、真空蒸着
法、イオンブレーティング法・スパッタリング法・電子
ビーム法等の薄膜形成技術を用いて形成されることにな
る。

すなわち、密着層３は、ガラス基板２に対する反射層４
の付着性を向上させるためのアンダーコートとしての作
用を果たすものであり、この密着層３の作製は、洗浄後
のガラス基板２を真空蒸着装置内にセットし、真空度を
ｌＸｌ０″’Ｔｏｒｒ以下、基板加熱温度を２００℃前
後に維持する作製条件をもって、ガラス基板２の平滑表
面２ａ上に、膜厚３００人の厚さのＣｒ層を蒸着形成す
ることによって行われる。

次の反射層４は、金属反射膜層であり、その作製は、密
着層３の場合と同じ作製条件の下で、密着層３上に膜厚
２０００人の厚さのＡｕ層を蒸着形成することによって
行われる。

最上層の反射増加性保護層５は、反射増加作用と反射層
４の保護作用を果たすためのものであり、この場合には
、電子ビーム法を用いて、反射層４上に膜厚１７ｏＯ人
の厚さのＳｉ層を積層的に形成して作製される。

このようにして形成された３層構成の反射膜の分光反射
率特性は、第２図に示すように、波長範囲６００ｎｍ〜
９００ｎｍの範囲内でその反射率が９８．５％〜９９．
６％　と極めて高くなり、第３図に示す従来の反射膜の
分光反射率特性図に比べて、より反射率特性の優れたも
のとなった。

一方、ガラス基板２に対する密着性は、テープテストを
実施したところ、反射膜の剥離現象は認められず、また
、超音波洗浄や、布と溶剤による機械的なりリーニング
試験においても１反射膜には、クラック、剥離、キズ等
の現象は発生しなかった・ 次に、第１図を再び用いて第２実施例の構成を詳しく説
明する。

第２実施例の反射鏡１′では、パイレックスから成る基
板２′の平滑表面２ａ上に、電子ビーム法を用いて、膜
厚４００人のＳｉ層から成る第１層としての密着層３′
を形成し、この上に、膜厚１８００人のＡｕ層から成る
第２層としての反射層４を積層的に蒸着し、さらに、こ
の反射層４の上に、電子ビーム法を用いて、膜厚１６０
０人のＳｉ層から成る第３層としての反射増加性保護層
５を積層することにより反射膜を構成した。

そして、この第２実施例の反射鏡１′においても、その
反射膜の分光反射率特性と耐久性は、第１実施例と同様
に優秀なものが得られた。

以上説明したように、本発明の反射１１．１’では、基
板２，２′に接する第１層に、基板との付着性およびＡ
ｕから成る反射膜との付着性に優れたＣｒ層またはＳｉ
層を用い、さらに、第２ＷＪである反射層上に保護層、
特に反射増加性保護層５を形成するという構成としたの
で、分光反射率および耐久性において優れ、しかも、使
用中に塵埃や汚れが付着した場合の繰返しクリーニング
にも耐え得る機械的強靭さを備えた反射鏡を実現化する
ことが出来た。

その結果、優れた反射率特性を維持した状態で長期に亘
る安定した使用が可能となった。

以上複数の実施例について説明したが５本発明は、これ
に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲
内で種々に変形実施することが出来ることを付記する。

〔発明の効果〕

以上述べた通り本発明によれば１反射特性に優れ、しか
も、耐食性および耐洗浄性を有する反射鏡を提供するこ
とが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る反射鏡の一構成例を示す断面構
成図、第２図は、第１図に示す構成の反射鏡に係る分光
反射率特性図、第３図は、従来構成の反射鏡に係る分光
反射率特性図を示す。 １．１′・・・・・・反射鏡、 ２．２′・・・・・・基板。 ２ａ　、　２ａ’　　・・・・・・平滑表面、３．３′
・・・・・・密着層、 ４・・・・・反射層、 ５・・・・・反射増加性保護層。 第　　１ 図 第　　２ 図 ５艶 ００ 証℃ ００ 波長（ｎｌ１１） ４−

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）反射鏡基板の表面上に、ＣｒまたはＳｉから成る
   密着性良好な第１層を形成し、上記第１層の上に、Ａｕ
   から成る金属反射膜としての第２層を形成し、この第２
   層の上に、Ｓｉから成る保護用の第３層を形成して成る
   ことを特徴とする反射鏡。