JPH11350537A - 油圧作業機械の制御装置 - Google Patents

油圧作業機械の制御装置

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JPH11350537A
JPH11350537A JP15891998A JP15891998A JPH11350537A JP H11350537 A JPH11350537 A JP H11350537A JP 15891998 A JP15891998 A JP 15891998A JP 15891998 A JP15891998 A JP 15891998A JP H11350537 A JPH11350537 A JP H11350537A
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JP15891998A
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Kazuo Fujishima
一雄 藤島
Hiroshi Watanabe
洋 渡邊
Masakazu Haga
正和 羽賀
Sadahisa Tomita
▲禎▼久 冨田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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  • Operation Control Of Excavators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の油圧アクチュエータを複合操作して作業
装置の動作を制御するときに、油圧機器の製品毎のバラ
ツキや油圧の相互干渉に係わらず、指令電流−流量特性
を適切に補正して作業装置の動作を精度よく制御できる
ようにする。 【解決手段】制御ユニット9の複合操作補正演算部9j
でブームとアームの複合操作による領域制限掘削制御で
指令電流−流量特性の学習補正処理を行う。この処理は
スイッチ7aからの信号が領域制限掘削制御を指示して
いる状態でスイッチ7cで学習補正モードに切り換え、
領域制限掘削制御を行いながら行う。補正の対象はブー
ム用流量制御弁5aの指令電流−流量特性であり、アー
ム用流量制御弁5bの指令電流−流量特性のバラツキは
ブームの特性補正で吸収する。また、学習補正モードで
は領域制限掘削制御の制御係数KをK1からより小さな
K2に変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の油圧アクチ
ュエータを複合操作して作業装置の動作を制御する油圧
作業機械の制御装置に係わり、更に詳しくは、多関節型
のフロント作業機、特にアーム、ブーム、バケット等の
フロント部材からなるフロント作業機を備えた油圧ショ
ベル等の油圧作業機械の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の油圧アクチュエータを複合的に操
作して作業装置を駆動する油圧作業機械の一例として、
油圧ショベルなどの建設機械がある。この建設機械は、
下部走行体と、この下部走行体上に設けた上部旋回体
と、ブーム、アーム、バケット等の複数のフロント部材
からなり、上部旋回体に装架されたフロント作業機とで
構成されている。この種の建設機械においては、フロン
ト作業機を構成する各フロント部材はそれぞれが関節部
によって連結され回転運動を行うものであるため、これ
らフロント部材を操作して、法面の直線掘削、配管埋設
のための深さ制限掘削等、所定の領域を直線状に掘削す
ることは、非常に困難な作業である。
【0003】そこでこのような作業を容易にするため領
域制限掘削制御や軌跡制御が提案されている。領域制限
掘削制御は例えば特開平8−333768号公報に示さ
れている。これらの制御では、電気油圧変換弁(例えば
比例電磁弁)によって流量制御弁の駆動パイロット圧を
調整して油圧シリンダや油圧モータに供給される圧油の
流量を制御し、フロント作業機の動作を制御している。
また、制御係数を用いた制御演算により制御量、例えば
流量の目標値を計算し、予め設定した入出力特性、例え
ば指令電流−流量特性に従ってその制御量(流量)の目
標値から指令電流の値を計算し、この指令電流の値を用
いて比例電磁弁によって流量制御弁を切り換え操作して
いる。
【0004】また、一般に、電気油圧変換弁や流量制御
弁を用いてフロント作業機を動かす場合、油圧シリンダ
や油圧モータを駆動するための指令値は電気油圧変換弁
や流量制御弁の入出力特性をコントローラに予め設定し
ておき、その入出力特性を用いて算出、生成する。この
ような指令値の算出に際して、入出力特性のバラツキを
補正するための方法が特開平4−119203号公報に
提案されている。この従来技術では、ある基準指令電流
値を与えた時のアクチュエータの実際の動作から実流量
を求めてそれを指令電流−流量特性により指令電流値に
変換し、基準指令電流値と指令電流値との偏差を補正値
として求め、指令電流−流量特性をその補正値分平行移
動させて、バラツキの補正を行うものである。また、補
正点を複数設定することにより補正の精度を上げてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】領域制限掘削制御や軌
跡制御を行う場合、油圧シリンダや油圧モータを駆動す
るための指令値はコントローラに予め設定した電気油圧
変換弁や流量制御弁の入出力特性を用いて算出、生成す
るため、指令値を正確に計算し制御精度を上げるために
は電気油圧変換弁や流量制御弁の入出力特性を正確に把
握しておく必要がある。しかし、電気油圧変換弁や流量
制御弁は、そのスプールや弁本体の加工誤差及びばね力
のバラツキによってある程度のバラツキを伴うのは避け
られない。このバラツキは領域制限掘削制御や軌跡制御
を行う際の制御精度の低下となってあらわれる。
【0006】特開平4−119203号公報に記載の補
正方法は、個々の油圧アクチュエータに対する指令電流
−流量特性を実際の特性に一致させるよう補正するもの
であるため、個々のアクチュエータの動作が他のアクチ
ュエータの動作に干渉されないという条件下、即ち圧力
補償付き流量制御弁を備えた油圧システムを備えた機械
では有効であるが、個々のアクチュエータの動作が他の
アクチュエータの動作に干渉されるような油圧システム
では、必ずしも正確な補正がなされているかどうか分か
らないという問題がある。
【0007】つまり、領域制限掘削制御や軌跡制御では
フロント作業機の構成要素であるブームとアームの複合
操作が必須であり、圧力補償付き流量制御弁を備えない
油圧駆動装置でブームとアームを複合操作する場合、そ
れぞれのアクチュエータ間の油圧が干渉する現象が生じ
る。このようにアクチュエータ間の油圧が干渉すると、
それぞれのアクチュエータの速度は、各アクチュエータ
に作用する負荷の影響により、指令値に対して常に一定
の値となる保証はない。換言すれば、単独動作時と複合
動作時では指令電流−流量特性は異なるのが通常であ
る。その結果、ブームとアームを複合操作した場合、ア
ーム先端のバケットは、意図していた移動軌跡とは異な
る軌跡で移動することになり、設定した掘削面を掘削形
成することができなくなる。
【0008】本発明の目的は、複数の油圧アクチュエー
タを複合操作して作業装置の動作を制御するときに、油
圧機器の製品毎のバラツキや油圧の相互干渉に係わら
ず、指令電流−流量特性を適切に補正して作業装置の動
作を精度よく制御できる油圧作業機械の制御装置を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、制御係数を用いた制御演算により
制御量の目標値を計算し、予め設定した指令電流−制御
量特性に従ってその制御量の目標値から指令電流の値を
計算し、この指令電流の値を用いて流量制御弁を切り換
え操作し油圧アクチュエータを駆動することにより、そ
の油圧アクチュエータを含む複数の油圧アクチュエータ
を複合操作して作業装置の動作を制御する油圧作業機械
の制御装置において、複合操作補正指示手段と、この複
合操作補正指示手段からの指令により、前記複数の油圧
アクチュエータを複合操作して作業装置の動作を制御す
る時の位置情報から前記作業装置の制御動作の誤差を計
算し、この誤差に基づいて前記指令電流−制御量特性の
補正値を求める補正値演算手段と、前記補正値を用いて
前記指令電流−制御量特性を補正する特性補正手段と、
前記複合操作補正指示手段からの指令があるとき、前記
制御演算で用いる制御係数を変更する制御係数補正手段
とを備えるものとする。
【0010】このように補正値演算手段で複数の油圧ア
クチュエータの複合操作による作業装置の制御動作の誤
差から補正値を求めることにより、その補正値には複数
の油圧アクチュエータ間の油圧の干渉による負荷の影響
が含まれることとなり、特性補正手段でその負荷の影響
を含んだ補正値を用いて指令電流―制御量特性を補正す
ることにより、油圧機器の製品毎のバラツキや複数の油
圧アクチュエータの複合操作による油圧の相互干渉があ
っても作業装置の動作を精度良く制御することができ
る。
【0011】また、制御係数補正手段で複合操作補正指
示手段からの指令があるとき、前記制御演算で用いる制
御係数を変更することにより、作業装置の動作を制御し
ながら補正値演算手段で補正値を算出するとき、機器の
特性のバラツキによる作業装置の制御動作の誤差が顕著
になり、補正値の演算精度が向上する。
【0012】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記制御係数補正手段は、前記制御演算で用いる制御係
数を通常制御時より小さな値に変更する。
【0013】これにより、作業装置の動作を制御しなが
ら補正値演算手段で補正値を算出するとき、機器の特性
のバラツキによる作業装置の制御動作の誤差が顕著にな
り、補正値の演算精度が向上する。
【0014】(3)また、上記(1)において、好まし
くは、前記補正値演算手段は、前記複数の油圧アクチュ
エータを複合操作して前記作業装置の動作を制御する時
のその作業装置の現在位置と目標制御範囲とを比較し、
現在位置が目標制御範囲外にあるかどうかと、その目標
制御範囲外のいずれの側にあるかを演算する第1演算手
段と、この第1演算手段の演算結果に基づき前記指令電
流−制御量特性の補正値を演算する第2演算手段とを有
する。
【0015】このように、第1演算手段で複数の油圧ア
クチュエータを複合操作して作業装置の動作を制御する
時のその作業装置の現在位置と目標制御範囲とを比較
し、現在位置が目標制御範囲外にあるかどうか、またそ
の目標制御範囲外のいずれの側にあるかを演算すること
により、複数の油圧アクチュエータの複合操作による作
業装置の制御動作の誤差が求まり、第2演算手段でその
演算結果に基づき指令電流−制御量特性の補正値を演算
することにより、その制御動作の誤差に基づいて指令電
流−制御量特性の補正値を求めることができる。
【0016】(4)上記(3)において、好ましくは、
前記作業装置は、建設機械の多関節型のフロント作業機
を構成するブーム及びアームを含み、前記第1演算手段
は、ブーム上げ・アームクラウド又はブーム下げ・アー
ムダンプによる複合操作で前記作業装置の動作を制御す
る時のその作業装置の現在位置と目標制御範囲とを比較
して前記演算を行い、前記第2演算手段は、前記指令電
流−制御量特性として、ブーム用流量制御弁のブーム上
げ方向又はブーム下げ方向の指令電流−流量特性の補正
値を演算するこれにより、ブーム上げ・アームクラウド
又はブーム下げ・アームダンプによる複合操作による作
業装置の制御動作での補正値が求まる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。本実施形態は、油圧作業機械として油
圧ショベルを例に取り、かつブームとアームの複合操作
で領域制限掘削制御をする油圧ショベルに本発明を適用
した場合のものである。
【0018】図1において、本発明が適用される油圧シ
ョベルの油圧駆動装置は、油圧ポンプ2と、この油圧ポ
ンプ2からの圧油により駆動されるブームシリンダ3
a、アームシリンダ3b、バケットシリンダ3c、旋回
モータ3d及び左右の走行モータ3e,3fを含む複数
の油圧アクチュエータと、油圧アクチュエータ3a〜3
fのそれぞれに対応して設けられた複数の操作レバー装
置4a〜4fと、油圧ポンプ2と複数の油圧アクチュエ
ータ3a〜3f間に接続され、操作レバー4a〜4fの
操作信号によって制御され、油圧アクチュエータ3a〜
3fに供給される圧油の流量を制御する複数の流量制御
弁5a〜5fと、油圧ポンプ2と流量制御弁5a〜5f
の間の圧力が設定値以上になった場合に開くリリーフ弁
6とを有している。
【0019】本実施形態では、操作レバー4a〜4fは
油圧パイロット方式であり、それぞれパイロットポンプ
43のパイロット圧により操作レバー40の操作量と操
作方向に応じたパイロット圧を生成し、このパイロット
圧をパイロットライン44a,44b;45a,45
b;46a,46b;47a,47b;48a,48
b;49a,49bを介して対応する流量制御弁の油圧
駆動装置の油圧駆動部50a,50b;51a,51
b;52a,52b;53a,53b;54a,54
b;55a,55bに供給し、これら流量制御弁5a〜
5fを切り換え操作する。
【0020】ここで、油圧ショベルは、図2に示すよう
に、垂直方向にそれぞれ回動するブーム1a、アーム1
b及びバケット1cからなる多関節型のフロント作業機
1Aと、上部旋回体1d及び下部走行体1eからなる車
体1Bとで構成され、フロント作業機1Aのブーム1a
の基端は上部旋回体1dの前部に支持されている。ブー
ム1a、アーム1b、バケット1c、上部旋回体1d及
び下部走行体1eはそれぞれブームシリンダ3a、アー
ムシリンダ3b、バケットシリンダ3c、旋回モータ3
d及び左右の走行モータ3e,3fによりそれぞれ駆動
され、それらの動作は上記操作レバー装置4a〜4fに
より指示される。
【0021】以上のような油圧ショベルに領域制限掘削
制御機能と複合操作補正機能を備えた本実施形態の制御
装置が設けられている。この制御装置は、領域制限掘削
制御モードの選択を指示する領域制限スイッチ7aと、
領域制限掘削制御モードで掘削領域(目標掘削面)の設
定を指示する設定スイッチ7bと、領域制限掘削制御モ
ードで複合操作の学習補正モードの選択を指示する複合
操作補正スイッチ7cと、ブーム1a、アーム1b及び
バケット1cのそれぞれの回動支点に設けられ、フロン
ト作業機1Aの位置と姿勢に関する状態量としてそれぞ
れの回動角を検出する角度検出器8a,8b,8cと、
一次ポート側がパイロットポンプ43に接続され電気信
号に応じてパイロットポンプ43からのパイロット圧を
減圧して出力する比例電磁弁10aと、ブーム用の操作
レバー装置4aのパイロットライン44aと比例電磁弁
10aの二次ポート側に接続され、パイロットライン4
4a内のパイロット圧と比例電磁弁10aから出力され
る制御圧の高圧側を選択し、流量制御弁5aの油圧駆動
部50aに導くシャトル弁12aと、ブーム用の操作レ
バー装置4aのパイロットライン44bに設置され、電
気信号に応じてパイロットライン44b内のパイロット
圧を減圧して出力する比例電磁弁10bと、アーム用の
操作レバー装置4bのパイロットライン45a,45b
にそれぞれ設置され、電気信号に応じてパイロットライ
ン45a,45b内のパイロット圧を減圧して出力する
比例電磁弁11a,11bと、パイロットライン45
a,45bに設置され、操作レバー装置4bの操作量と
してそのパイロット圧を検出する圧力検出器61a,6
1bと、領域制限スイッチ7a、設定スイッチ7b、複
合操作補正スイッチ7cからの信号及び角度検出器8
a,8b,8cの検出信号及び圧力検出器61a,61
bの検出信号を入力し、比例電磁弁10a,10b及び
11a,11bに信号を出力する制御ユニット9とを備
えている。
【0022】領域制限スイッチ7a、設定スイッチ7
b、複合操作補正スイッチ7cは運転席前方の操作パネ
ルに表示装置等の他の補助手段と共に設けられても良い
し、任意の操作レバー40のグリップ上に設けられても
良い。
【0023】制御ユニット9の処理機能の概略を図3に
示す。制御ユニット9は、領域設定演算部9a、フロン
ト姿勢演算部9b、アームシリンダ速度演算部9c、ア
ームによる速度ベクトル演算部9d、方向変換制御補正
速度ベクトル演算部9e、補正用目標ブームシリンダ速
度演算部9f、バルブ指令演算部9g、出力部9h、複
合操作補正演算部9j、フィードバックゲイン補正演算
部9lの各機能を有し、かつ複合操作補正演算部9jの
演算値(補正値)を記憶するメモリ、例えばEEPRO
M9kを有している。
【0024】領域設定演算部9aでは、設定スイッチ7
bからの指示でフロント姿勢演算部9bと協働し、バケ
ット1cの先端が動き得る掘削領域の設定演算を行う。
その一例を図4を用いて説明する。なお、本実施形態は
垂直面内に掘削領域を設定するものである。
【0025】図4において、オペレータの操作でバケッ
ト1cの先端を点P1の位置に動かした後、設定スイッ
チ7bからの指示でその時のバケット1cの先端位置を
計算し、次に設定スイッチ7bを操作してその位置から
の深さh1を入力して、深さにより設定すべき掘削領域
の境界上の点P1*を指定する。次に、バケット1cの
先端をP2の位置に動かした後、設定スイッチ7bから
の指示でその時のバケット1cの先端位置を計算し、同
様に設定スイッチ7bを操作してその位置からの深さh
2を入力して、深さにより設定すべき掘削領域の境界上
の点P2*を指定する。そして、P1*,P2*の2点
を結んだ直線式を計算して掘削領域の境界とする。
【0026】制御ユニット9にはフロント作業機1A及
び車体1Bの各部寸法が記憶されており、制御ユニット
9はこれらのデータと、角度検出器8a,8b,8cで
検出した回動角α,β,γの値を用いて2点P1,P2
の位置を計算する。この時2点P1,P2の位置は、例
えばブーム1aの回動支点を原点としたXY座標系の座
標値(X1,Y1)(X2,Y2)として求める。XY
座標系は本体1Bに固定した直行座標系であり、垂直面
内にあるとする。XY座標系の座標値(X1,Y1)
(X2,Y2)は、ブーム1aの回動支点とアーム1b
の回動支点との距離をL1、アーム1bの回動支点とバ
ケット1cの回動支点の距離をL2、バケット1cの回
動支点とバケット1cの先端との距離をL3とすれば、
回動角α,β,γから下記の式より求まる。
【0027】 X=L1sinα+L2sin(α+β)+L3sin(α+β+γ)…(1 ) Y=L1cosα+L2cos(α+β)+L3cos(α+β+γ)…(2 ) 制御ユニット9では、掘削領域の境界上の2点P1*,
P2*の座標値を、それぞれ、Y座標の下記の計算、 Y1*=Y1−h1 Y2*=Y2−h2 を行うことにより求める。また、P1*,P2*の2点
を結んだ直線式は下記の式により計算する。
【0028】 Y=(Y2*−Y1*)X/(X2−X1) +(X2Y1*−X1Y2*)/(X2−X1) …(3) 更に、上記直線上に原点を持ち当該直線を一軸とする直
行座標系、例えば点P2*を原点とするXaYa座標系
をたて、XY座標系から当該直行座標への変換データを
求める。
【0029】フロント姿勢演算部9bでは、上記のよう
に制御ユニット9に記憶したフロント作業機1A及び車
体1Bの各部寸法と、角度検出器8a,8b,8cで検
出した回動角α,β,γに値を用いてバケットの先端位
置等、フロント作業機1Aの所定部位の位置をXY座標
系の値として演算する。
【0030】アームシリンダ速度演算部9cでは、圧力
検出器61a,61bで検出したパイロット圧の値を入
力し、流量制御弁5bの吐出流量VAを求め、更にこの
吐出流量からアームシリンダ3bの速度Vaを計算す
る。制御ユニット9には、図5に示すようなパイロット
圧PAC,PADと流量制御弁5bの吐出流量VAとの関係
が記憶されており、アームシリンダ速度演算部9cはこ
の関係を用いて流量制御弁5bの吐出流量VAを求め
る。なお、制御ユニット9に事前に計算したパイロット
圧PAC,PADとアームシリンダ速度Vaとの関係を記憶
しておき、パイロット圧PAC,PADから直接アームシリ
ンダ速度Vaを求めてもよい。
【0031】アームによる速度ベクトル演算部9dで
は、フロント姿勢演算部9bで求めたバケットの先端位
置及びアームシリンダ速度演算部9cで求めたアームシ
リンダ速度と、制御ユニット9に記憶してある先のL
1,L2,L3等の各部寸法とからアームによるバケッ
ト1cの先端の速度ベクトルVcを求める。この時、速
度ベクトルVcは、まず図4に示すXY座標系の値とし
て求め、次にこの値を領域設定演算部9aで先に求めた
XaYa座標系への変換データを用いてXaYa座標系
に変換することにより、XaYa座標系の値として求め
る。ここで、XaYa座標系での速度ベクトルVcのX
a座標値Vcxは速度ベクトルVcの設定領域の境界に
平行な方向のベクトルとなり、Ya座標値Vcyは速度
ベクトルVcの設定領域の境界に垂直な方向のベクトル
成分となる。
【0032】方向変換制御補正速度ベクトル演算部9e
では、バケット1cの先端が設定領域の境界近傍にある
場合、バケット1cの先端が設定領域の境界に近づきな
がら設定領域の境界に沿って動くように、アームによる
バケット先端の速度ベクトルVcの設定領域の境界に接
近する方向の成分を補正する補正速度ベクトルVcy
a′を計算する。また、演算部9eはフィードバックゲ
イン補正演算部9lを含み、学習補正モード選択時に設
定領域外方向変換制御での演算処理に際しフィードバッ
クゲインである制御係数KをK1からK2(<K1)に
変更する(後述)。
【0033】図6に演算部9eでの処理内容の全体概要
をフローチャートで示す。まず、手順90において、領
域設定演算部9aで先に求めたXY座標系からXaYa
座標系への変換データを用いて、フロント姿勢演算部9
bで求めたバケット1cの先端位置をXaYa座標系に
変換し、そのYa座標値からバケット1cの先端と設定
領域の境界との距離Yaを求める。次いで、手順91で
距離Yaの正負を判定する。ここで、距離Yaが正の場
合、バケット先端が設定領域内にあるので手順92に進
み、設定領域内の方向変換制御の処理をする。距離Ya
が負の場合はバケット先端が設定領域の境界の外に出た
ので、手順93に進み、設定領域外の方向変換制御の処
理をする。
【0034】手順92の設定領域内方向変換制御の処理
の詳細を図7に示す。この処理は、アームによるバケッ
ト先端の速度ベクトルVcが設定領域の境界に接近する
方向の成分を持つ場合、そのベクトル成分を設定領域の
境界に近づくにつれて減じるように補正するための補正
速度ベクトルVcya′を演算するものである。
【0035】まず、手順100において、バケット1c
の先端と設定領域の境界との距離Yaから図8に示す関
係を用いて係数hを計算する。ここで、係数hは、距離
Yaが設定値Ya1より大きいときは1であり、距離Y
aが設定値Ya1より小さくなると、距離Yaが小さく
なるに従って1より小さくなり、距離Yaが0になる
と、即ちバケット先端が設定領域の境界上に達すると0
となり、更に距離Yaが0より小さくなると、即ちバケ
ット先端が設定領域の外に出て距離Yaが負の値になる
と、距離Yaが小さくなるに従って(距離Yaの絶対値
が大きくなるに従って)0より小さくなる(絶対値が大
きくなる)値であり、制御ユニット9の記憶装置にはこ
のようなhとYaの関係が記憶されている。ここでの計
算では図8のYa≧0の領域が使われる。
【0036】次いで、手順101において、速度ベクト
ルVcの設定領域の境界に対して垂直な成分、即ちXa
Ya座標系でのYa座標値Vcyの正負を判定し、Vc
yが負の場合は、バケット先端が設定領域の境界に接近
する方向の速度ベクトルであるので、手順102に進
み、速度ベクトルVcのYa座標値Vcyに係数hを乗
じ、この値を補正後の垂直方向のベクトル成分Vcya
とする。
【0037】Vcyが正の場合はバケット先端が設定領
域の境界から離れる方向の速度ベクトルであるので、手
順104に進み、速度ベクトルVcのYa座標値Vcy
に係数―hを乗じた値を補正後の垂直方向のベクトル成
分Vcyaとする。
【0038】次いで手順106において、Vcya′=
Vcya−Vcyを計算し、Vcyaを得るための補正
速度ベクトルVcva′を求める。ここで、Vcyが負
の場合は補正速度ベクトルVcya′は正の値(バケッ
ト先端が設定領域の境界から離れる方向の速度ベクト
ル)となり、Vcyが正の場合は補正速度ベクトルVc
ya′は負の値(バケット先端が設定領域の境界に接近
する方向の速度ベクトル)となる。
【0039】以上の補正速度ベクトルVcya′により
アームによるバケット先端の速度ベクトルVcの垂直方
向のベクトル成分VcyをVcyaに補正することによ
り、バケット1cの先端が設定領域の境界に近づく場合
は、図9(a)に示すように、距離Yaが小さくなるに
従って垂直方向のベクトル成分Vcyの減少量が大きく
なるよう、速度ベクトルVcはVcaに補正される。そ
の結果、Vcaによるバケット先端の移動軌跡は、設定
領域の境界に近づくにつれて平行となる曲線状となり、
設定領域の境界上での補正後の速度ベクトルVcaは平
行な方向のベクトル成分Vcxに一致する。
【0040】バケット1cの先端が設定領域の境界から
離れる場合は、図9(b)に示すように、距離Yaが小
さくなるに従って垂直方向のベクトル成分Vcyの−方
向の減少量が小さくなるよう、速度ベクトルVcはVc
aに補正され、Vcaによるバケット先端の軌跡はやは
り設定領域の境界に近づくにつれて平行となる曲線状と
なる。
【0041】手順93の設定領域外方向変換制御の処理
の詳細を図10に示す。この処理は、バケット1cの先
端が設定領域の境界の外に出た時、設定領域の境界から
の距離に関係して、バケット先端が設定領域に戻るよう
にバケット先端の動きを補正するための補正シリンダ速
度Vcya′を演算するものである。
【0042】まず、手順110において、複合操作補正
スイッチ7cからの信号が複合操作の学習補正モードの
選択を指示しているか否かにより、現在、複合操作補正
の指示がなされているかを判断する。複合操作補正の指
示がなされていなければ手順111aに進み、以下に述
べる手順114,115において用いる制御係数(フィ
ードバックゲイン)KをK1とし、複合操作補正の指示
がなされているならば手順111bに進み、制御係数K
をK2とする。ここで、K2はK1より小さくかつK
1,K2共に”1”以上の値である。また、制御係数K
1は制御上の特性から決められる任意の値であり、制御
係数K2は学習補正処理(後述)の精度向上に好適な任
意の値である。
【0043】以上の手順110,111a,111bの
処理は、演算部9eに含まれるフィードバックゲイン補
正演算部91においてなされる。
【0044】次に手順112において、図7の手順10
0と同様、バケット1cの先端と設定領域の境界との距
離Yaから図8に示す関係を用いて係数hを計算する。
ここでの計算では図8のYa<0の領域が使われる。
【0045】次に手順113において、アームによるバ
ケット先端の速度ベクトルVcの設定領域の境界に対し
て垂直な成分、即ちXaYa座標系でのYa座標値Vc
yの正負を判定し、Vcyが負の場合は、バケット先端
が設定領域の境界から離れる方向の速度ベクトルである
ので、手順114に進み、速度ベクトルVcのYa座標
値Vcyに上記の係数h及びKを乗じ、この値を補正後
の垂直方向のベクトル成分Vcyaとする。次いで手順
116において、Vcya′=Vcya−Vcyを計算
し、Vcyaを得るための補正速度ベクトルVcya′
を求める。
【0046】手順113でVcyが正の場合は、バケッ
ト先端が設定領域の境界に接近する方向の速度ベクトル
であるので、手順115に進み、速度ベクトルVcのY
a座標値Vcyに上記の係数−h及びKを乗じ、この値
を補正後の垂直方向のベクトル成分Vcyaとする。次
いで手順117において、Vcya′=Vcya−Vc
yを計算し、Vcyaを得るための補正速度ベクトルV
cya′を求める。ただし、Vcya′>0ならばVc
ya′=0とする。なぜならば、この動作はブーム下げ
を制御する動作であるので、Vcya′が正の値ではブ
ーム下げの制御にならないからである。
【0047】ここで、手順114,115で求めるK・
h・Vcy又はK・(−h)・Vcyは距離Yaの絶対
値が小さくなるに従って小さくなる、設定領域の境界に
向かう速度ベクトルとなる。即ち、制御係数Kは一種の
フィードバックゲインであるといえる。
【0048】以上の補正速度ベクトルVcya′により
アームによるバケット先端の速度ベクトルVcの垂直方
向のベクトル成分VcyはVcyaに補正され、図11
(a)及び(b)に示すように、設定領域の境界に近づ
くにつれてバケット先端の移動軌跡は平行となるよう、
速度ベクトルVcはVcaに補正される。
【0049】即ち、バケット1cの先端が設定領域の境
界から離れる方向の場合は、図11(a)に示すよう
に、アームによるバケット先端の速度ベクトルVcが斜
め下方に一定であるとすると、その平行な方向のベクト
ル成分Vcxは一定となり、垂直方向のベクトル成分V
cyはVcya′(=Vcya−Vcy)によりVcy
a(=K・h・Vcy)に補正され、その結果垂直成分
Vcyはバケット1cの先端が設定領域に近づくに従っ
て(距離Yaが小さくなるに従って)小さくなるので、
それらの合成である補正後の目標速度ベクトルVcaに
よるバケット先端の移動軌跡は、設定領域の境界に近づ
くにつれて平行となる曲線状となり、設定領域の境界上
での補正後の速度ベクトルVcaは平行成分Vcxに一
致する。
【0050】バケット1cの先端が設定領域の境界に接
近する方向の場合も、図11(b)に示すように、垂直
方向のベクトル成分VcyはVcya′(=Vcya−
Vcy)によりVcya(=K・h・Vcy)に補正さ
れ、その結果垂直成分Vcyはバケット1cの先端が設
定領域に近づくに従って(距離Yaが小さくなるに従っ
て)小さくなるので、補正後の目標速度ベクトルVca
によるバケット先端の移動軌跡は、設定領域の境界に近
づくにつれて平行となる曲線状となる。
【0051】また、複合操作補正スイッチ7cがON
で、複合操作補正の指示がなされている場合は、制御係
数Kを通常の係数K1より小さな値K2とするため、補
正後の垂直方向のベクトル成分Vcyaの値が小さくな
り、バケット先端が設定領域の境界に戻りにくくなる。
このため、複合操作補正演算部9jにおける指令電流−
流量特性の学習補正処理において、学習のパラメータと
なる制御動作の誤差が顕著になり、補正値の演算精度を
高めることができる(後述)。
【0052】補正用目標ブームシリンダ速度演算部9f
では、演算部9eで求めた補正速度ベクトルVcya′
とフロント姿勢演算部9bで求めたバケットの先端位置
とから補正速度ベクトルVcya′を得るためのブーム
シリンダ3aの補正用目標シリンダ速度を演算する。こ
れは、アームがブームに変わっている点を除いてアーム
による速度ベクトル演算部9dの逆演算である。また、
補正速度ベクトルVcya′が正の値のときはバケット
先端が設定領域の境界から離れる方向の速度ベクトルで
あるので、ブームシリンダ3aの補正用目標シリンダ速
度としてブーム上げ方向の目標シリンダ速度(ブームシ
リンダ3aの伸長方向の目標シリンダ速度)が計算さ
れ、補正速度ベクトルVcya′が負の値のときはバケ
ット先端が設定領域の境界に接近する方向の速度ベクト
ルであるので、ブームシリンダ3aの補正用目標シリン
ダ速度としてブーム下げ方向の目標シリンダ速度(ブー
ムシリンダ3aの縮み方向の目標シリンダ速度)が計算
される。
【0053】バルブ指令演算部9gでは、演算部9fで
求めたブームシリンダ3aの補正用目標シリンダ速度が
ブーム上げ方向のものである場合は流量制御弁5aのブ
ーム上げの目標流量を求め、ブーム下げ方向のものであ
る場合はブーム下げの目標流量を求め、更にこれらの目
標流量から比例電磁弁10a,10bの指令値(指令電
流)を計算する。
【0054】ここで、制御ユニット9には、比例電磁弁
10aと流量制御弁5aの指令電流−流量特性及び比例
電磁弁10bと流量制御弁5aの指令電流−流量特性と
して図13に示すようなブーム上げの指令電流IBUと目
標流量QBU及びブーム下げの指令電流IBDと目標流量Q
BDとの関係が記憶されており、バルブ指令演算部9gで
はこの関係を用いて比例電磁弁10a,10bの指令電
流を計算する。
【0055】なお、制御ユニット9に、事前に計算した
ブーム上げの指令電流と目標シリンダ速度及びブーム下
げの指令電流と目標シリンダ速度との関係を記憶してお
き、目標シリンダ速度から直接指令電流を求めてもよ
い。また、制御ユニット9にブーム上げの目標パイロッ
ト圧と目標流量IBU及びブーム下げの目標パイロット圧
と目標流量IBDとの関係を記憶しておき、流量制御弁5
aの吐出流量(目標流量)から一旦目標パイロット圧を
計算し、この目標パイロット圧から比例電磁弁10a,
10bの指令電流を計算してもよい。
【0056】出力部9hでは、領域制限スイッチ7aか
らの信号が領域制限掘削制御モードの選択を指示してい
る場合は、バルブ指令演算部9gで計算した指令値を増
幅器で増幅し、電気信号として比例電磁弁10a,10
bに出力する。また、上記の方向変換制御を精度良く行
うためにはバケット先端が掘削領域の境界に近づくにつ
れてアームクラウド又はアームダンプ自体の移動速度も
減速することが好ましく、そのためにはアーム用の操作
レバー装置4bのパイロット圧を減圧処理(レバー信号
の減速処理)をすればよい(例えば特開平9−5325
9号公報参照)。本実施形態の制御装置がこのような減
速処理機能を備える場合は、出力部9hは更にアームの
パイロットライン45a,45bに設けられた比例電磁
弁11a,11bに減速処理のための電気信号を出力す
る。領域制限スイッチ7aからの信号が領域制限掘削制
御モードの選択を指示していない場合は、比例電磁弁1
0aを全閉にし、比例電磁弁10b,11a,11bを
全開するための電気信号を出力する。
【0057】以上により操作レバー装置4bの操作レバ
ー40をアームクラウド方向に操作した場合は、バケッ
ト先端が設定領域の境界に近づくと補正速度ベクトルV
cya′が正の値として演算され(図7の手順102,
106)、対応する電気信号が比例電磁弁10aに出力
されることによりブームが上げ方向に動かされ、図9
(a)で説明したように、バケット先端は設定領域の境
界に近づくにつれて平行となるように移動し、最終的に
設定領域の境界に沿って移動する。万一、バケット先端
が設定領域の境界を越えて設定領域の外に出た場合は、
バケット先端を設定領域に戻すように補正速度ベクトル
Vcya′が正の値として演算され(図10の手順11
4,116)、対応する電気信号が比例電磁弁10aに
出力されることによりブームが上げ方向に動かされ、図
11(a)に示すようにバケット先端が設定領域の境界
に近づくにつれて平行となるように移動しながら戻され
る。これにより、バケット先端を設定領域の境界に沿っ
て動かすことができる。
【0058】また、バケット先端を設定領域の境界付近
に位置づけた状態で、操作レバー装置40aの操作レバ
ー40をブーム下げ方向にフル操作しかつこれと同時に
操作レバー装置4bの操作レバー40をアームダンプ方
向に操作した場合、バケット先端が設定領域の境界から
離れようとすると補正速度ベクトルVcya′が負の値
として演算され(図7の手順104,106)、対応す
る電気信号が比例電磁弁10bに出力されることによ
り、ブーム下げ方向のフル操作のパイロット圧が減圧し
て出力され、これによりブームが下げ方向に動かされ、
図9(b)で説明したように、バケット先端は設定領域
の境界に近づくにつれて平行となるように移動し、最終
的に設定領域の境界に沿って移動する。万一、バケット
先端が設定領域の境界を越えて設定領域の外に出た場合
は、バケット先端を設定領域に戻すように補正速度ベク
トルVcya′が正の値として演算され(図10の手順
115,117)、対応する電気信号が比例電磁弁10
aに出力されることによりブームが上げ方向に動かさ
れ、図11(b)に示すようにバケット先端が設定領域
の境界に近づくにつれて平行となるように移動しながら
戻される。これにより、バケット先端を設定領域の境界
に沿って動かすことができる。
【0059】なお、後者のブーム下げによる方向変換制
御に際して、バケット先端を設定領域の境界付近に位置
づける操作はブーム下げの範囲制限制御により行う。こ
のブーム下げの範囲制限制御では、操作レバー装置40
aの操作レバー40がブーム下げ方向に操作されると比
例電磁弁10bを開き、バケット先端が設定領域の境界
付近に達すると比例電磁弁10bを閉じてブーム下げを
停止させる。なお、この制御は本発明とは直接関係がな
いので、詳細は省略する。
【0060】複合操作補正演算部9jでは、上記のブー
ムとアームの複合操作による領域制限掘削制御でバルブ
指令演算部9gで用いる図12に示したブーム上げとブ
ーム下げの指令電流−流量特性の学習補正処理を行う。
【0061】まず、本発明の学習補正処理の考え方を説
明する。
【0062】本発明の学習補正処理は、領域制限スイッ
チ7aからの信号が領域制限掘削制御モードの選択を指
示している状態で複合操作補正スイッチ7cをONにし
て制御モードを学習補正モードに切り換え、フロント作
業機1Aの動き得る領域を制限する制御(領域制限掘削
制御)を行いながら行う点に特徴がある。また、補正の
対象は図12に示したブーム用流量制御弁5aのブーム
上げ方向の指令電流−流量特性とブーム下げ方向の指令
電流−流量特性であり、アーム用流量制御弁5bの指令
電流−流量特性のバラツキはブームの指令電流−流量特
性の補正で吸収する点にも特徴がある。更に、学習補正
モードでは、設定領域外方向変換制御で用いる制御係数
KをK1からK2の小さな値に変更し、領域制限制御時
の補正速度ベクトルVcyaを小さくして、バケット爪
先が設定領域に戻る速度を遅くし、指令電流−流量特性
のバラツキによる制御動作の誤差を顕著にし、補正精度
を向上させる点にも特徴がある。
【0063】そして、補正の対象であるブーム上げ又は
ブーム下げの指令電流−流量特性は図13(a)及び
(b)に示すように、複数本、例えば4本の直線で近似
して表し、直線の折れ点m1〜m8を補正することによ
り指令電流−流量特性を補正する。
【0064】例えば、図13(a)に示すブーム上げの
流量制御弁5aの指令電流−流量特性の直線の折れ点m
1〜m4が次のように(x,y)座標で表されていると
する。
【0065】m1→(m1x,m1y) m2→(m2x,m2y) m3→(m3x,m3y) m4→(m4x,m4y) 更に、m1−m2間の直線、m2−m3間の直線、m3
−m4間の直線をそれぞれ次の式で表すものとする。
【0066】y=a1x+bl y=a2x+b2 y=a3x+b3 バルブ指令演算部9gでの制御演算中における目標流量
→指令電流への変換においては、上記の直線の式を使っ
て電流値を求める。ブーム下げの場合も同様である。
【0067】上記指令電流−流量特性のバラツキによる
制御動作の誤差を算出するためには、領域制限掘削制御
の設定領域の境界即ち目標掘削面に対し、図14に示す
ように目標掘削面を挟んで目標制御範囲を設定する。こ
の目標制御範囲は制御の誤差の許容範囲に相当する。ま
た、上記指令電流−流量特性の直線の折れ点m1〜m8
に対応して電流範囲1〜8を設定する。
【0068】アームクラウドとブーム上げの動作による
領域制限掘削制御でバケット先端が目標掘削領域の下を
通る場合、その時の電流範囲における指令電流が足りな
いことになる。例えば、図13(a)の電流範囲3なら
ば、m3点を右あるいは下に補正することにより、同じ
目標流量に対して大きな電流値が出力される。本実施形
態では、m1〜m4を左右に補正することとし、m1x
〜m4xに対する補正値をdmlx〜dm4xとする。
【0069】補正値の記憶の仕方としては何通りかあ
る。例えばdm1x〜dm4xをそのまま記憶する方法
や、m1x+dm1x〜m4x+dm4xを新たにm1
x〜m4xとして記憶する方法がある。前者では、記憶
したdm1x〜dm4xを読み出して折れ点のx座標値
をm1x+dm1x〜m4x+dm4xと補正し、補正
後の各折れ点の座標値からa1,b1,a2,b2,a
3,b3を求め各直線の一次式を演算することにより、
指令電流−流量特性を補正する。後者では、記憶したm
1x〜m4xを読み出して直接a1,b1,a2,b
2,a3,b3を求め各直線の一次式を演算することに
より、指令電流−流量特性を補正する。バルブ指令演算
部9gでは制御演算に際してこの補正後の特性を用い
る。
【0070】図15に複合操作補正演算部9jにおける
学習補正処理の全体をフローチャートで示す。
【0071】まず、手順121で制御ユニット9が電源
を入れた直後の立ち上げ時であるかどうかを判断し、立
ち上げ時でなければ手順122に進み、複合操作補正ス
イッチ7cからの信号が複合操作の学習補正モードの選
択を指示してるか否かを判断する。学習補正モードの選
択を指示している場合は手順123に進み、学習補正処
理による補正値の演算・記憶処理を行い、学習補正モー
ドの選択を指示していない場合はその演算サイクルでの
処理を終了する。手順121で制御ユニット9が立ち上
げ時であると判断されると手順124に進み、手順12
3で演算・記憶した補正値を用いて指令電流−流量特性
の補正処理を行う。
【0072】図16及び図17に手順123の補正値演
算・記憶処理の詳細をフローチャートで示す。
【0073】まず、手順131で圧力検出器61aから
の信号を入力しアームクラウド動作が指示されているか
どうかを判断し、アームクラウド動作が指示されていれ
ば手順132に進み、ブーム上げの学習補正処理をし、
指示されていなければ手順133で圧力検出器61bか
らの信号を入力しアームダンプ動作が指示されているか
どうかを判断し、アームダンプ動作が指示されていれば
手順134に進み、ブーム下げの学習補正処理を行う。
【0074】図17に手順132,134のブーム上
げ、ブーム下げの学習補正処理の詳細をフローチャート
で示す。
【0075】まず、手順141でアームクラウド動作又
はアームダンプ動作の指示後所定の時間、例えば3秒経
過したかどうかを判断する。これは、バケット先端が目
標掘削面に沿って動くよう制御されている状態に確実に
するためのものである。バケット先端が目標掘削面から
離れるアームダンプ動作の場合は、前述したように同時
に操作レバー装置4aの操作レバー40をブーム下げ方
向にフル操作してブーム下げを行うことにより、バケッ
ト先端が目標掘削面に沿って動くよう制御される状態に
する。
【0076】手順141で所定時間経過したと判断され
ると手順142に進み、バケット先端が図14に示した
目標制御範囲の下であるかどうかを判断し、バケット先
端が目標制御範囲の下であったら手順143に進み、そ
うでないなら手順144に進む。手順144ではバケッ
ト先端が目標制御範囲の上であるかどうかを判断し、バ
ケット先端が目標制御範囲の上であったら手順145に
進む。
【0077】手順143では現在比例電磁弁10a又は
10bに出力されている指令電流値が図13(a)又は
(b)中のいずれの範囲であるかを判断し、手順146
でその指令電流範囲に対応したカウンタ1〜8のいずれ
かを1つ加算する。
【0078】手順145では手順143と同様に、現在
比例電磁弁10a又は10bに出力されている指令電流
値が図13(a)又は(b)中のいずれの範囲であるか
を判断し、手順147でその指令電流範囲に対応したカ
ウンタ1〜8のいずれかを1つ減算する。
【0079】手順148では1回のアームクラウド動作
又はアームダンプ動作による1つの制御動作が終了した
かどうかを判断し、終了していなければ上記手順142
〜147を繰り返す。
【0080】このように学習補正の制御演算を進めてい
くと、ある時点で制御動作が終了する。例えば、アーム
クラウド動作によってブーム上げを自動的に行っていく
場合、アームが目標掘削面に対して鉛直を過ぎればブー
ム上げ動作が終了し、アームダンプ動作によってブーム
下げを自動的に行っていく場合は、最後にアームシリン
ダがストロークエンドになって動作が終了する。手順1
48ではこのような状態になったか否かで1つの制御動
作が終了したかどうかを判断する。1つの制御動作が終
了したならば手順149に進む。
【0081】手順149では最終的なカウンタ1〜8の
値に従い、上記折れ点m1〜m8の指令電流方向の補正
値を演算する。例えば、m1点に対応するカウンタ1が
最終的に+10ならば、この指令電流範囲において、バ
ケット先端が目標制御範囲の下にある頻度が多かったた
め、この指令電流範囲においてもう少しブーム上げを強
くしなければならないことになる。即ち、m1点に対し
+の値を補正値とする。m2〜m8点も同様にカウンタ
2〜8の値が+であるか−であるかに従って、+あるい
は−の補正値を求める。カウンタが0である場合は補正
を行う必要はないので、補正値は0となる。ここで、補
正値はあまり大きな値にすると次の学習で逆方向に補正
しなければならなくなるので、比較的小さな値にしてお
くのが良い。例えば指令電流が最大で600mA程度な
らば1回の補正値は2〜3mA程度と小さな値で少しず
つ補正する。この場合、カウンタの値に係わらず補正値
は一定であっても良いし、カウンタの値の大小に応じて
補正値も変えてやっても良い。
【0082】ここで、以上学習補正モードでの制御動作
では、方向変換制御補正速度ベクトル演算部9eにおい
て、設定領域外方向変換制御で用いる制御係数KがK1
からK2(<K1)に変更されており(図10の手順1
11b)、アームクラウド動作によってブーム上げを自
動的に行っていく場合は、そのブーム上げによる補正後
の垂直方向のベクトル成分Vcya(図10の手順11
4で計算された値)が小さくなり、アームダンプ動作に
よってブーム下げを自動的に行っていく場合は、そのブ
ーム下げによる補正後の垂直方向のベクトル成分Vcy
a(図10の手順115で計算された値)が小さくな
る。即ち、バケット先端が設定領域の境界に戻りにくく
なる。このため、指令電流−流量特性のバラツキによる
制御動作の誤差が顕著となり、バケット先端が図14に
示した目標制御範囲内に位置する頻度が減少し、即ちバ
ケット先端が目標制御範囲の下にある頻度が増加し、そ
の結果手順146でのカウンタ1〜8での加算回数が増
加し、手順149でカウンタ1〜8の値から求める補正
値の演算精度が向上する。
【0083】このようにして補正値を求めたならば、手
順150に進み、その補正値を用いて上述のような考え
方で指令電流−流量特性の補正を行う。
【0084】再び同様の制御を行い、一回の制御動作を
行う毎に少しずつ指令電流−流量特性を補正し、最終的
にバケット先端が全ての指令電流範囲において目標制御
範囲内におさまるまで学習補正を行う。
【0085】指令電流−流量特性の学習補正が完了する
と、最後は補正値を制御ユニット9のメモリ9kに記憶
し、制御ユニット9の立ち上げ時に図15に示すフロー
チャートの手順124でその補正値をメモリ9kから読
み出し、図13に示すブーム上げ及びブーム下げの指令
電流−流量特性の補正を行う。
【0086】以上のように構成した本実施形態では、実
際に複数の油圧アクチュエータの複合操作により作業装
置の動作を制御して指令電流−制御量特性の補正値を求
めるので、得られた補正値の精度は高く、油圧機器の製
品毎のバラツキや複数の油圧アクチュエータの複合操作
による油圧の相互干渉があっても作業装置の動作を精度
良く制御することができる。また、この補正は、複合操
作補正スイッチ7cをONにすることで通常の制御動作
中に自動的に行われるので、手間がかからず、短い時間
で行うことができる。更に、この補正は圧力補償をして
いるか否かという油圧システムの違いにも係わらず適用
できる。
【0087】また、本実施形態によれば、指令電流−制
御量特性の補正値を求める際、制御係数Kを通常の値K
1より小さな値K2に変更するので、バケット爪先が設
定領域に戻りにくくなり、指令電流−流量特性のバラツ
キによる誤差が顕著になり、補正精度が向上する。
【0088】本発明の他の実施形態を図18〜図22に
より説明する。図中、先の実施形態に係わる図1、図3
等に示したものと同等の部材、機能には同じ符号を付し
てある。本実施形態は電気レバー方式の操作レバー装置
を用いた、軌跡制御機能を有する油圧駆動装置に本発明
を適用したものである。
【0089】図18において、104a〜104fは油
圧アクチュエータ3a〜3fのそれぞれに対応して設け
られた電気レバー方式の操作レバー装置であり、これら
操作レバー装置104a〜104fからの操作信号(電
気信号)は制御ユニット9Aに入力され、所定の処理を
施された後、指令信号として出力される。流量制御弁1
05a〜105fは電気信号をパイロット圧に変換する
電気油圧変換手段、例えば比例電磁弁150a,150
b〜155a,155bを両端に備えた電気・油圧操作
方式の弁であり、制御ユニット9Aから出力された指令
信号はその比例電磁弁に入力される。
【0090】また、7Aaは軌跡制御の開始・終了を指
示する軌跡制御スイッチであり、軌跡制御の開始を指示
した場合は水平引き、水平押しのいずれを選択するかを
指示できるようになっている。7Abは軌跡制御の目標
掘削軌跡の設定を指示する設定スイッチであり、7c
は、先の実施形態同様、複合操作の学習補正モードの選
択を指示する複合操作補正スイッチである。
【0091】制御ユニット9Aは図19に示すように通
常演算部90a、設定・制御演算部90b、切換出力部
90c、出力部90dの各機能を有している。
【0092】通常演算部90aは操作レバー装置104
a〜104fからの操作信号を比例電磁弁150a,1
50b〜155a,155bの指令値に変換する。設定
・制御演算部80bは目標掘削軌跡の設定、軌跡制御、
複合操作の学習補正の各演算処理を行う(後述)。切換
出力部90cは、先の実施形態の図3に示す出力部9h
に相当するものであり、軌跡制御スイッチ7Aaからの
信号が軌跡制御モードの選択を指示していない場合は、
ブーム用の比例電磁弁150a,150b及びアーム用
の比例電磁弁151a,151bの指令値として通常演
算部90aで計算した指令値を選択し、これを増幅して
出力し、軌跡制御モードの選択を指示している場合は、
ブーム用の比例電磁弁150a,150b及びアーム用
の比例電磁弁151a,151bの指令値として設定・
制御演算部90bで計算した指令値を選択し、これを増
幅して出力する。出力部90dは通常演算部90aで計
算したブーム及びアーム以外の比例電磁弁の指令値を増
幅して出力する。
【0093】設定・制御演算部90bの処理機能の概略
を図20に示す。設定・制御演算部90bは目標掘削軌
跡設定部90fと掘削軌跡制御部90gとからなり、設
定部90fは目標掘削軌跡設定演算部9Aaを有し、制
御部90gは、フロント姿勢演算部9b、目標速度ベク
トル演算部9n、目標ブーム角速度演算部9p、目標ア
ーム角速度演算部9q、目標ブームシリンダ速度演算部
9r、目標アームシリンダ速度演算部9s、フィードバ
ック制御量演算部9t、バルブ指令演算部9g、複合操
作補正演算部9Aj、フィードバックゲイン補正演算部
9lの各機能を有し、かつ複合操作補正演算部9jの演
算値(補正値)を記憶するメモリ、例えばEEPROM
9kを有している。
【0094】目標掘削軌跡設定演算部9Aaでは、設定
スイッチ7Abからの指示でフロント姿勢演算部9bと
協働し、バケット1cの先端が移動する目標掘削軌跡の
設定演算を行う。この目標掘削軌跡の演算は、例えば図
4を用いて説明した先の実施形態における領域制限掘削
制御での掘削領域の設定演算と同じであり、P1*,P
2*(図4参照)の2点を結んだ直線式を下記の式(前
記の(3)式)により計算し、これを目標掘削軌跡とす
る。
【0095】Y=(Y2*一Y1*)X/(X2−X
1)十(X2Y1*一X1Y2*)/(X2−X1) フロント姿勢演算部9bでは、検出した回動角α、β、
γと予め入力してあるフロント作業機1Aの各部寸法と
に基づきフロント作業機1Aの位置と姿勢の計算を行
い、フロント作業機1Aの所定部位の位置、例えばバケ
ット1cの先端位置を計算する。この計算は、先の実施
形態における演算部9bの計算と同じである。
【0096】目標速度ベクトル演算部9nではバケット
1cの先端の目標速度ベクトルVcを計算する。目標速
度ベクトルVcの勾配θは目標掘削軌跡設定演算部9A
aで求めた上記の目標掘削軌跡の直線式の傾きである。
また、目標速度ベクトルVcの絶対値は予め設定してお
いた値Vcaとする。
【0097】目標ブーム角速度演算部9p及び目標アー
ム角速度演算部9qでは、目標速度ベクトル演算部9A
bで計算したバケット1cの先端の目標速度ベクトルV
cを、その勾配θと絶対値Vcaを用いてXY方向に分
解する。分解する計算式は以下の通りである。
【0098】Vcx=Vca×cosθ Vcy=Vca×sinθ また、先の実施形態で記述した(1)式及び(2)式を
微分し、Vcx,Vcyから目標ブーム角速度αc′、
目標アーム角速度βc′を求めると、以下のようにな
る。なお、バケットの角速度は0とする。
【0099】 αc′=(M4・Vcx+M2・Vcy)/(M1・M4−M2・M3) βc′=(−M3・Vcx−M1・Vcy)/(M1・M4−M2・M3) ここで、M1=L1・cosα+L2・cos(α+β)+L3・cos(α+β + γ) M2=L2・cos(α+β)+L3・cos(α+β+γ) M3=L1・sinα+L2・sin(α+β)+L3・sin(α+β + γ) M4=L2・sin(α+β)+L3・sin(α+β+γ) とする。
【0100】目標ブームシリンダ速度演算部9r及び目
標アームシリンダ速度演算部9sでは、上記の目標ブー
ム角速度αc′及び目標アーム角速度βc′からリンク
補正を行って目標ブームシリンダ速度Vbc1及び目標ア
ームシリンダ速度Vac1を求める。
【0101】フィードバック制御量演算部9tでは、バ
ケット1cの先端の位置と目標掘削軌跡との位置偏差Δ
Dに応じて位置フィードバックによる補正演算を行う。
ここで、位置偏差の生じる原因は全てブームによるもの
であると仮定し、位置フィードバックによる補正はブー
ムシリンダ速度に対してのみ行う。例えばアームクラウ
ド動作による水平引き動作の場合、偏差ΔDが+、即ち
バケット1cの先端が目標掘削軌跡の上である場合はブ
ームシリンダの伸び動作(ブームの上げ動作)が速いた
めであるので、偏差ΔDにフィードバックゲインK(後
述)を乗じた値を目標ブームシリンダ速度Vbc1から引
き、逆に、偏差ΔDが−、即ちバケット1cの先端が目
標掘削軌跡の下である場合はブームシリンダの伸び動作
(ブームの上げ動作)が遅いためであるので、偏差ΔD
にゲインKを乗じた値を目標ブームシリンダ速度Vbc1
に足し込むことにより、目標掘削軌跡との偏差を打ち消
すように目標ブームシリンダ速度Vbc1を補正する。ま
た、演算部9tはフィードバックゲイン補正演算部9l
を含み、学習補正モード選択時にフィードバックゲイン
KをK1からK2(<K1)に変更する。
【0102】図21に演算部9tでの処理内容の全体概
要を具体的にフローチャートで示す。図21における手
順110,111a,111bは先の実施形態に係わる
図10の手順110,111a,111bと同じであ
る。即ち、手順110において、複合操作補正スイッチ
7cからの信号が複合操作補正の指示をしているかどう
かを判断し、複合操作補正の指示がなされていなければ
手順111aでフィードバックゲインKをK1とし、複
合操作補正の指示がなされているならば手順111bで
フィードバックゲインKをK2とする。K2はK1より
小さい値である。また、フィードバックゲインK1は制
御上の特性から決められる任意の値であり、ゲインK1
は大きすぎると制御が振動的となるが、小さすぎるとフ
ィードバックによる補正が少ないため制御精度が上がら
なくなる。よって、ゲインK1は適切な値を選ぶ必要が
ある。フィードバックゲインK2は学習補正処理の精度
向上に好適なK1より小さい任意の値である。
【0103】以上の手順110,111a,111bの
処理は、演算部9eに含まれるフィードバックゲイン補
正演算部91においてなされる。
【0104】次に手順200に進み、バケット1cの先
端位置と目標掘削軌跡との位置偏差ΔDを演算する。バ
ケット1cの先端位置はフロント姿勢演算部9bで演算
したものを用い、目標掘削軌跡は設定演算部Aaの設定
データを用いる。
【0105】次に手順201に進み、軌跡制御スイッチ
7Aaからの信号が水平引きを指示しているかどうかを
判断し、水平引きを指示していれば手順202において
偏差ΔDの正負を判定し、偏差ΔDが正の場合はバケッ
ト1cの先端が目標掘削軌跡の上にあり、ブームシリン
ダの伸び動作(ブーム上げ)が速いためであるので、手
順203において上記したように偏差ΔDに係数Kを乗
じた値KΔDを目標ブームシリンダ速度Vbc1から引
き、偏差ΔDが負の場合はバケット1cの先端が目標掘
削軌跡の下にあり、ブームシリンダの伸び動作(ブーム
上げ)が遅いためであるので、手順204において上記
したように偏差ΔDにフィードバックゲインKを乗じた
値KΔDを目標ブームシリンダ速度Vbc1に加え、目標
掘削軌跡との偏差を打ち消すようにそれぞれ目標ブーム
シリンダ速度Vbc1を補正する。
【0106】一方、軌跡制御スイッチ7Aaからの信号
が水平引きを指示していない場合は、手順205に進
み、軌跡制御スイッチ7Aaからの信号が水平押しを指
示しているかどうかを判断し、水平押しを指示していれ
ば手順206において偏差ΔDの正負を判定し、偏差Δ
Dが正の場合はバケット1cの先端が目標掘削軌跡の上
にあり、ブームシリンダの縮み動作(ブーム下げ)が遅
いためであるので、手順207において偏差ΔDに係数
Kを乗じた値KΔDを目標ブームシリンダ速度Vbc1
加え、偏差ΔDが負の場合はバケット1cの先端が目標
掘削軌跡の下にあり、ブームシリンダの縮み動作(ブー
ム下げ)が速いためであるので、手順208において偏
差ΔDにフィードバックゲインKを乗じた値KΔDを目
標ブームシリンダ速度Vbc1から引き、目標掘削軌跡と
の偏差を打ち消すようにそれぞれ目標ブームシリンダ速
度Vbc1を補正する。
【0107】以上のように目標ブームシリンダ速度V
bc1を補正し、この目標ブームシリンダ速度Vbc1と演算
部9sで計算した目標アームシリンダ速度Vac1でブー
ムシリンダ及びアームシリンダを動かすことにより、バ
ケット先端は目標掘削軌跡に沿って動けるようになる。
また、複合操作補正スイッチ7cがONで、複合操作補
正の指示がなされている場合は、制御係数Kを通常の係
数K1より小さな値K2とするため、偏差ΔDにフィー
ドバックゲインKを乗じた値KΔDが小さくなり、バケ
ット1cの先端と目標掘削軌跡との偏差ΔDが生じて
も、偏差を打ち消すようにブームの動作速度に対して働
く補正が弱くなる。このため、複合操作補正演算部9j
における指令電流−流量特性の学習補正処理において、
学習のパラメータとなる制御動作の誤差が顕著になり、
補正値の演算精度を高めることができる(後述)。
【0108】バルブ指令演算部9gでは、演算部9tで
求めたブームシリンダ3aの補正用目標シリンダ速度が
ブーム上げ方向のものである場合は流量制御弁105a
のブーム上げの目標流量を求め、ブーム下げ方向のもの
である場合はブーム下げの目標流量を求め、更にこれら
の目標流量から比例電磁弁150a,150bの指令値
(指令電流)を計算する。
【0109】ここで、制御ユニット9Aには、比例電磁
弁150aと流量制御弁105aの指令電流−流量特性
及び比例電磁弁150bと流量制御弁105aの指令電
流−流量特性として、先の実施形態と同様、図12に示
したようなブーム上げの指令電流IBUと目標流量QBU
びブーム下げの指令電流IBDと目標流量QBDとの関係が
記憶されており、バルブ指令演算部9gではこの関係を
用いて比例電磁弁150a,150bの指令電流を計算
する。
【0110】複合操作補正演算9jでは、上記のブーム
とアームによる軌跡制御でバルブ指令演算部9gで用い
る指令電流−流量特性の学習補正処理を行う。この学習
補正処理の考え方は、先の実施形態における領域制限掘
削制御で学習補正処理を行う場合の考え方と同じであ
る。
【0111】即ち、本実施形態の学習補正処理は、軌跡
制御スイッチ7Aaからの信号が軌跡制御の開始を指示
している状態で複合操作補正スイッチ7cをONにして
制御モードを学習補正モードに切り換え、軌跡制御を行
いながら行う点に特徴がある。また、補正の対象はブー
ム用流量制御弁105aのブーム上げ方向の指令電流−
流量特性とブーム下げ方向の指令電流−流量特性であ
り、アーム用流量制御弁105bの指令電流−流量特性
のバラツキはブームの指令電流−流量特性の補正で吸収
する点にも特徴がある。更に、学習補正モードでは、フ
ィードバック制御量演算部9tで用いるフィードバック
ゲインKをK1からK2の小さな値に変更し、軌跡制御
時のフィードバック演算の補正量を少なくし、指令電流
−流量特性のバラツキによる制御動作の誤差を顕著に
し、補正精度を向上させる点にも特徴がある。
【0112】ブームの指令電流−流量特性の補正方法
は、先の実施形態で図13(a)、図13(b)及び図
14を用いて説明したものと同じである。ただし、図1
4における設定領域の境界は目標掘削軌跡となり、指令
電流−流量特性のバラツキによる制御動作の誤差を算出
するために、この目標掘削軌跡を挟んで目標制御範囲が
設定される。
【0113】複合操作補正演算部9Ajにおける学習補
正処理の内容は、先の実施形態で図15〜図17を用い
て説明したものと実質的に同じである。ただし、図16
のフローチャートで示した補正値演算の処理手順のう
ち、手順131,133は、図11の手順131A,1
33Aに置き換わる。即ち、手順131Aでは軌跡制御
スイッチ7Aaからの信号を入力し、水平引き動作が指
示されているかどうかを判断し、水平引き動作が指示さ
れていれば手順132に進み、ブーム上げの学習補正処
理をし、指示されていなければ手順133Aに進み、軌
跡制御スイッチ7Aaからの信号が水平押し動作を指示
しているかどうかを判断し、水平押し動作が指示されて
いれば手順134に進み、ブーム下げの学習補正処理を
行う。
【0114】また、本実施形態の図17に示すフローチ
ャートの手順141〜149の学習補正モードでの処理
手順においても、フィードバック制御量演算部9tにお
いて、軌跡制御で用いるフィードバックゲインKがK1
からK2(<K1)に変更されており(図21の手順1
11b)、アームクラウドとブーム上げ動作によりより
水平引きを自動的に行っていく場合、アームダンプとブ
ーム下げによって水平押しを自動的に行っていく場合の
いずれの場合も、偏差ΔDにフィードバックゲインKを
乗じた値(図21の手順203,204で用いる値)が
小さくなり、いずれもバケット1cの先端と目標掘削軌
跡との偏差ΔDが生じても、偏差を打ち消すようにブー
ムの動作速度に対して働く補正が弱くなる。このため、
指令電流−流量特性のバラツキによる制御動作の誤差が
顕著となり、バケット先端が図14に示した目標制御範
囲内に位置する頻度が減少し、即ちバケット先端が目標
制御範囲の下又は上にある頻度が増加し、その結果図1
7の手順146,147でのカウンタ1〜8での加算回
数及び減算回数が増加し、手順149でカウンタ1〜8
の値から求める補正値の演算精度が向上する。
【0115】以上のように構成した本実施形態によって
も、電気レバー方式の操作レバー装置を用いた軌跡制御
機能を有する油圧駆動装置において、上記実施形態と同
様の効果が得られる。
【0116】即ち、実際に複数の油圧アクチュエータの
複合操作により作業装置の動作を制御して指令電流−制
御量特性の補正値を求めると共に、その際にフィードバ
ックゲインを下げて制御を行うので、指令電流−制御量
特性のバラツキが制御偏差として顕著に現れ、この偏差
をもとにして得られた補正値の精度は高く、この補正値
を用いることにより油圧機器の製品毎のバラツキや複数
の油圧アクチュエータの複合操作による油圧の相互干渉
があっても作業装置の動作を精度良く制御することがで
きる。また、この補正は、複合操作補正スイッチ7cを
ONにすることで通常の制御動作中に自動的に行われる
ので、手間がかからず、短い時間で行うことができる。
更に、この補正は圧力補償をしているか否かという油圧
システムの違いにも係わらず適用できる。
【0117】なお、本発明は上記実施形態に限定され
ず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態で
は、フロント作業機1Aの位置と姿勢に関する状態量を
検出する手段として角度検出器を用いたが、シリンダの
ストロークを検出するストローク計を用いても良い。
【0118】また、指令電流−流量特性は4本の直線で
近似したが、それ以上あるいはそれ以下の数の直線で近
似しても良い。更に、カウンタが+か−かで補正値を求
めたが、カウンタの値に不感帯を設けてカウンタ値があ
る値以上あるいは以下の場合に補正値を求めるようにし
ても良い。
【0119】また、上記実施形態では、学習補正モード
時にメモリ9kに補正値を記憶し、制御モード時にその
補正値を用いて指令電流−制御量特性を補正するように
したが、学習補正モード時に補正値を用いて指令電流−
制御量特性を補正してしまい、その補正後の指令電流−
制御量特性をメモリ9kに記憶し、制御モード時にその
補正後の指令電流−制御量特性を用いてもよい。
【0120】また、上記実施形態では、指令電流−流量
特性を補正したが、バルブ指令演算部9g,9Ahで指
令電流−流量特性ではなく指令電流−アクチュエータ速
度特性を用いる場合は、指令電流−アクチュエータ速度
特性等、その他の特性を補正しても良い。
【0121】更に、上記実施形態では、領域制限掘削制
御及び軌跡制御を行う油圧ショベルに本発明を適用した
が、それ以外の制御を行う油圧ショベルに本発明を適用
しても良い。
【0122】
【発明の効果】本発明によれば、実際に複数の油圧アク
チュエータの複合操作により作業装置の動作を制御して
指令電流−制御量特性の補正値を求めるので、得られた
補正値の精度は高く、油圧機器の製品毎のバラツキや複
数の油圧アクチュエータの複合操作による油圧の相互干
渉があっても作業装置の動作を精度良く制御することが
できる。また、この補正は通常の制御動作中に自動的に
行われるので、手間がかからず、短時間で行うことがで
きる。更に、この補正は圧力補償をしているか否かとい
う油圧システムの違いにも係わらず適用でき、汎用性に
優れる。
【0123】また、指令電流−制御量特性の補正値を求
める際、制御係数を通常の値より小さな値に変更するの
で、指令電流−流量特性のバラツキによる誤差が顕著に
なり、補正精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による油圧作業機械の制御
装置をその油圧駆動装置と共に示す図である。
【図2】本発明が適用される油圧ショベルの外観とその
周囲の設定領域の形状を示す図である。
【図3】制御ユニットの制御機能を示すブロック図であ
る。
【図4】本実施形態の領域制限掘削で用いる座標系と領
域の設定方法を示す図である。
【図5】パイロット圧とアーム用の流量制御弁の吐出流
量との関係を示す図である。
【図6】方向変換制御補正速度ベクトル演算部における
全体の処理内容を示すフローチャートである。
【図7】方向変換制御補正速度ベクトル演算部における
設定領域内での方向変換制御演算の処理内容を示すフロ
ーチャートである。
【図8】方向変換制御演算におけるバケット先端と設定
領域の境界との距離Yaと係数hとの関係を示す図であ
る。
【図9】バケット先端が設定領域内で方向変換制御され
た時の軌跡の一例を示す図で、(a)がバケット先端が
設定領域の境界に近づく場合、(b)がバケット先端が
設定領域の境界から離れる場合である。
【図10】方向変換制御補正速度ベクトル演算部におけ
る設定領域外での方向変換制御演算の処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図11】バケット先端が設定領域内で方向変換制御さ
れた時の軌跡の一例を示す図で、(a)がバケット先端
が設定領域の境界から離れる場合、(b)がバケット先
端が設定領域の境界に近づく場合である。
【図12】ブーム上げの目標流量と指令電流との関係、
及びブーム下げの目標流量と指令電流との関係を示す図
である。
【図13】指令電流−流量特性の補正の考え方を示す図
である。
【図14】指令電流−流量特性の補正値を求めるのに使
用する目標制御範囲を示す図である。
【図15】複合操作補正演算部における学習補正処理の
全体の処理内容を示すフローチャートである。
【図16】学習モード処理を示すフローチャートであ
る。
【図17】学習モード処理におけるブーム上げ、ブーム
下げの学習補正処理の詳細を示すフローチャートであ
る。
【図18】本発明の他の実施形態による油圧作業機械の
制御装置を示す、図1と同様な図である。
【図19】制御ユニットの制御機能を示すブロック図で
ある。
【図20】制御ユニットの制御機能のうち設定・制御演
算部の処理機能を示すブロック図である。
【図21】フィードバック制御量演算部の処理内容を示
すフローチャートである。
【図22】学習モード処理を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1A フロント作業機 1B 車体 1a ブーム 1b アーム 1c バケット 1d 上部旋回体 1e 下部走行体 2 油圧ポンプ 3a〜3f 油圧アクチュエータ 4a〜4f 操作レバー装置 5a〜5f 流量制御弁 6 リリーフ弁 7a 領域制限スイッチ 7b 設定スイッチ 7c 複合操作補正スイッチ 8a,8b,8c 角度検出器 9 制御ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 ▲禎▼久 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御係数を用いた制御演算により制御量の
    目標値を計算し、予め設定した指令電流−制御量特性に
    従ってその制御量の目標値から指令電流の値を計算し、
    この指令電流の値を用いて流量制御弁を切り換え操作し
    油圧アクチュエータを駆動することにより、その油圧ア
    クチュエータを含む複数の油圧アクチュエータを複合操
    作して作業装置の動作を制御する油圧作業機械の制御装
    置において、 複合操作補正指示手段と、 この複合操作補正指示手段からの指令により、前記複数
    の油圧アクチュエータを複合操作して作業装置の動作を
    制御する時の位置情報から前記作業装置の制御動作の誤
    差を計算し、この誤差に基づいて前記指令電流−制御量
    特性の補正値を求める補正値演算手段と、 前記補正値を用いて前記指令電流−制御量特性を補正す
    る特性補正手段と、 前記複合操作補正指示手段からの指令があるとき、前記
    制御演算で用いる制御係数を変更する制御係数補正手段
    とを備えることを特徴とする油圧作業機械の制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の油圧作業機械の制御装置に
    おいて、前記制御係数補正手段は、前記制御演算で用い
    る制御係数を通常制御時より小さな値に変更することを
    特徴とする油圧作業機械の制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の油圧作業機械の制御装置に
    おいて、前記補正値演算手段は、前記複数の油圧アクチ
    ュエータを複合操作して前記作業装置の動作を制御する
    時のその作業装置の現在位置と目標制御範囲とを比較
    し、現在位置が目標制御範囲外にあるかどうかと、その
    目標制御範囲外のいずれの側にあるかを演算する第1演
    算手段と、この第1演算手段の演算結果に基づき前記指
    令電流−制御量特性の補正値を演算する第2演算手段と
    を有することを特徴とする油圧作業機械の制御装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の油圧作業機械の制御装置に
    おいて、前記作業装置は、建設機械の多関節型のフロン
    ト作業機を構成するブーム及びアームを含み、前記第1
    演算手段は、ブーム上げ・アームクラウド又はブーム下
    げ・アームダンプによる複合操作で前記作業装置の動作
    を制御する時のその作業装置の現在位置と目標制御範囲
    とを比較して前記演算を行い、前記第2演算手段は、前
    記指令電流−制御量特性として、ブーム用流量制御弁の
    ブーム上げ方向又はブーム下げ方向の指令電流−流量特
    性の補正値を演算することを特徴とする油圧作業機械の
    制御装置。
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