JPH093958A - 建設機械の作業範囲制限制御装置 - Google Patents

建設機械の作業範囲制限制御装置

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JPH093958A
JPH093958A JP15593295A JP15593295A JPH093958A JP H093958 A JPH093958 A JP H093958A JP 15593295 A JP15593295 A JP 15593295A JP 15593295 A JP15593295 A JP 15593295A JP H093958 A JPH093958 A JP H093958A
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deceleration
boom
arm
distance
deceleration command
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Application number
JP15593295A
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English (en)
Inventor
Kazuo Fujishima
一雄 藤島
Hiroshi Watanabe
洋 渡邊
Masakazu Haga
正和 羽賀
Hiroyuki Adachi
宏之 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】建設機械の作業範囲制限制御装置において、フ
ロント装置の動作速度を極力落とさず、上方や下方の障
害物に対する接触を防止できるようにする。 【構成】油圧ショベルのフロント装置1Aの所定箇所に
予めモニターポイントMを設定しておき、モニターポイ
ントの位置を角度検出器8a〜8cからの信号に基づき
計算し、モニターポイントが予め設定した侵入禁止領域
に近づくとフロント装置1Aの速度を落とし、侵入禁止
領域に達すると停止させる。また、モニターポイントの
位置と侵入禁止領域の境界との距離と減速指令信号との
関係がブームとアーム毎に予め設定してあり、ブームと
アーム毎に減速指令信号を計算し、この減速指令信号が
指令する速度を越えないようブームとアームに対応する
操作装置4a,4bの操作信号を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油圧ショベル等の建設機
械の作業範囲制限制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベルでは、上部旋回体のフロン
ト部にブームを取り付け、そのブーム先端部に順次アー
ム、バケットを連結して作業用のフロント装置を構成し
ている。そして上記作フロント装置の屈折作業運動を操
作することにより、掘削積込作業などを行っている。
【0003】このような油圧ショベルで作業を行うと
き、作業現場によっては上方や下方に障害物があるう場
合がある。例えば屋外の作業では電線、屋内の作業では
天井などが上方の障害物となる。また、ガス管や水道管
等が地中にある場合の掘削作業では、これらが下方の障
害物となる。オペレータは作業中これらの障害物にバケ
ット爪先などの部分を接触させたり、引っかけたりしな
いように細心の注意を払う必要がある。
【0004】このような問題に対して、特開平3−20
8923に記載されているような発明がなされている。
これは上方に予めフロント装置の侵入禁止領域を設定
し、侵入禁止領域の下方にアクチュエータの減速領域を
設定し、フロント装置の各先端位置のうち最大高さにあ
る部分がこの減速領域に侵入するとアクチュエータの作
動速度を落とし、更に侵入禁止領域まで達するとアクチ
ュエータの動作を止めてしまうことにより、作業機の一
部が上方の障害物に接触することを防ぐようにしたもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には次のような問題がある。
【0006】実際の現場で作業しているオペレータは、
アクチュエータの作動速度が作業中に変わることを好ま
ない。よって上記従来技術のようにアクチュエータの動
作速度を強制的に落としてしまうようなケースはなるべ
く少ない方がよいとされる。
【0007】ところで、上述のように減速領域をある値
で一義的に定める場合、最も停止しにくいフロント部材
のアクチュエータが確実に停止できるように減速を開始
する距離、すなわち減速距離を定める。油圧ショベルの
場合、最も停止しにくいのは最も慣性の大きいブームで
あるため、ブームが確実に停止するような値を減速距離
とするのが常である。しかし、このように定めた減速距
離で制御された作業範囲では減速距離が大きい故、侵入
禁止領域近傍でのアクチュエータ速度が非常に遅くな
り、これに対応してフロント装置の動作速度も遅くな
り、作業性が低下し好ましくない。
【0008】本発明の目的は上記の課題を解決し、フロ
ント装置の動作速度を極力落とさず、上方や下方の障害
物との接触を防止できる建設機械の作業範囲制限制御装
置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次の構成を採用する。すなわち、上下方向
に回動可能な第1及び第2フロント部材を含む複数のフ
ロント部材により構成される多関節型のフロント装置
と、前記複数のフロント部材を駆動する複数の油圧アク
チュエータと、前記複数のフロント部材の動作を指示す
る複数の操作手段と、前記複数の操作手段の操作に応じ
て駆動され、前記複数の油圧アクチュエータに供給され
る圧油の流量を制御する複数の油圧制御弁とを備えた建
設機械に備えられ、前記フロント装置に関して予め設定
されたモニターポイントの位置を検出し、前記モニター
ポイントが建設機械の周囲に予め設定した侵入禁止領域
に近づくと前記フロント装置の動作速度を減速し、前記
侵入禁止領域に到達すると前記フロント装置の動作を停
止させる建設機械の作業範囲制限制御装置において、前
記フロント装置の位置と姿勢に関する状態量を検出する
位置検出手段と、前記位置検出手段からの信号に基づき
前記モニターポイントの位置を計算する第1演算手段
と、前記モニターポイントが前記侵入禁止領域に近づく
と前記フロント装置の動作速度を減速し、前記侵入禁止
領域に到達すると前記フロント装置の動作を停止させる
とともに、少なくとも前記第1フロント部材と第2フロ
ント部材とでは減速の割合が異なるよう、前記モニター
ポイントの位置と前記侵入禁止領域の境界との距離と減
速指令値との関係が前記第1及び第2フロント部材毎に
予め設定してあり、前記第1演算手段により計算した位
置と前記距離と減速指令値との関係とから前記第1及び
第2フロント部材毎に減速指令値を計算する第2演算手
段と、前記第1及び第2フロント部材の動作速度が前記
第2演算手段で計算した減速指令値が指令する速度を越
えないよう前記第1及び第2フロント部材毎に対応する
操作手段の操作信号を補正する信号補正手段とを備える
構成とする。
【0010】上記作業範囲制限制御装置において、前記
モニターポイントは複数個設定されていてもよく、この
場合は、前記第1演算手段は前記位置検出手段からの信
号に基づき前記複数のモニターポイントの各々の位置を
計算する手段であり、前記第2演算手段は、前記複数の
モニターポイントのうち前記侵入禁止領域に近い方のモ
ニターポイントについて前記第1及び第2フロント部材
毎に減速指令値を計算する手段であるものとする。
【0011】また、上記作業範囲制限制御装置におい
て、一例として、前記第2演算手段は、前記距離と減速
指令値との関係を、前記距離が小さくなるにしたがって
前記減速指令値が小さくなると共に、前記減速を開始す
る距離が前記第1及び第2フロント部材で異なるように
設定する。
【0012】また、前記複数の操作手段のうち少なくと
も前記第1及び第2フロント部材に係わる操作手段は操
作信号としてパイロット圧を出力する油圧パイロット方
式であり、この油圧パイロット方式の操作手段を含む操
作システムが対応する油圧制御弁を駆動する建設機械の
作業範囲制限制御装置においては、好ましくは、前記信
号補正手段は、前記第1及び第2フロント部材の速度が
前記第2演算手段で計算した減速指令値が指令する速度
を超えないよう前記第1及び第2フロント部材に係わる
操作手段のパイロット圧を補正するパイロット圧補正手
段である。
【0013】この場合、好ましくは、前記操作システム
は、前記第1及び第2フロント部材に係わる油圧制御弁
にパイロット圧を導くパイロットラインを含み、前記パ
イロット圧補正手段は、前記第1及び第2フロント部材
の速度が前記第2演算手段で計算した減速指令値が指令
する速度を超えないよう目標パイロット圧を計算し、前
記目標パイロット圧に対応する電気信号を出力する手段
と、前記パイロットラインに設置され、前記電気信号に
より作動して前記パイロットライン内のパイロット圧力
を前記目標パイロット圧まで減圧する減圧手段とを含
む。
【0014】更に、上記作業範囲制限制御装置におい
て、好ましくは、前記第1及び第2フロント部材は油圧
ショベルのブームとアームである。
【0015】
【作用】フロント装置の操作手段が操作され、フロント
装置が動かされると、位置検出手段はフロント装置の位
置と姿勢に関する状態量を検出し、第1演算手段は位置
検出手段からの信号に基づいてモニターポイントの位置
を計算し、モニターポイントが侵入禁止領域に近づく
と、第2演算手段は予め設定したモニターポイントの位
置と侵入禁止領域の境界との距離と減速指令値との関係
から第1及び第2フロント部材毎に減速指令値を計算
し、信号補正手段は第1及び第2フロント部材の動作速
度がその減速指令値が指令する速度を越えないよう第1
及び第2フロント部材毎に対応する操作手段の操作信号
を補正する。これにより、フロント装置が侵入禁止領域
に近づくと徐々にアクチュエータの動作速度が減じら
れ、侵入禁止領域に到達するとアクチュエータの動作速
度が0になるので、フロント装置が侵入禁止領域に侵入
することがない。また、第2演算手段は、第1フロント
部材と第2フロント部材とでは減速の割合が異なるよう
モニターポイントの位置と侵入禁止領域の境界との距離
と減速指令値との関係が第1及び第2フロント部材毎に
予め設定してあるので、第1及び第2フロント部材のう
ち最も停止しにくいフロント部材が確実に停止するよう
に減速距離を定め、他方のフロント部材の減速割合を停
止しにくいフロント部材よりも小さく設定しておくこと
により、停止しにくいフロント部材が確実に停止する減
速距離で他方のフロント部材のアクチュエータの減速は
極力抑えるよう制御され、フロント装置の動作速度を極
力落とさず障害物との接触を防止できる。
【0016】モニターポイントを複数個設定し、侵入禁
止領域に近い方のモニターポイントについて第1及び第
2フロント部材毎に減速指令値を計算することにより、
フロント装置の姿勢に応じて侵入禁止領域に近い方のモ
ニターポイントが選ばれそのモニターポイントについて
上記のようにフロント部材毎の減速制御がなされるの
で、フロント装置の姿勢に係わらずフロント装置の動作
速度を極力落とさず障害物との接触を防止できる。
【0017】距離と減速指令値との関係を、距離が小さ
くなるにしたがって減速指令値が小さくなると共に、減
速を開始する距離が第1及び第2フロント部材で異なる
ように設定することにより、第1及び第2フロント部材
のうち最も停止しにくいフロント部材についてはそのフ
ロント部材が確実に停止する減速距離を定め、他方のフ
ロント部材についてはそれよりも短い減速距離を定める
ことにより、モニターポイントが最初は停止しにくいフ
ロント部材に対する減速領域に到達し、そのフロント部
材が減速され、その後モニターポイントが他方のフロン
ト部材に対する減速領域に到達するとそのフロント部材
が減速され、これにより停止しにくいフロント部材が確
実に停止する減速距離で他方のフロント部材のアクチュ
エータの減速は極力抑えるよう制御され、フロント装置
の動作速度を極力落とさず障害物との接触を防止でき
る。
【0018】信号補正手段として、第1及び第2フロン
ト部材の速度が第2演算手段で計算した減速指令値が指
令する速度を超えないよう第1及び第2フロント部材に
係わる操作手段のパイロット圧を補正するパイロット圧
補正手段を設けることにより、油圧パイロット方式の操
作手段を含む操作システムを有するものに本発明を適用
することができる。
【0019】この場合、第1及び第2フロント部材の速
度が第2演算手段で計算した減速指令値が指令する速度
を超えないよう目標パイロット圧を計算し対応する電気
信号を出力するとともに、パイロットラインに減圧手
段、例えば比例電磁弁を設置し、この減圧手段を前記電
気信号により作動させることにより、上記のようにパイ
ロット圧を補正できる。
【0020】
【実施例】
〔実施例1〕以下、本発明を油圧ショベルに適用した場
合の第1の実施例を図1〜図10により説明する。な
お、本実施例は下方の範囲制限制御を行う場合のもので
ある。
【0021】図1において、本発明が適用される油圧シ
ョベルは、油圧ポンプ2と、この油圧ポンプ2からの圧
油により駆動されるブームシリンダ3a、アームシリン
ダ3b、バッケトシリンダ3c、旋回モータ3d及び左
右の走行モータ3e,3fを含む複数の油圧アクチュエ
ータと、これら油圧アクチュエータ3a〜3fのそれぞ
れに対応して設けられた複数の操作レバー装置4a〜4
fと、油圧ポンプ2と複数の油圧アクチュエータ3a〜
3f間に接続され、操作レバー装置4a〜4fの操作信
号によって制御され、油圧アクチュエータ3a〜3fに
供給される圧油の流量を制御する複数の流量制御弁5a
〜5fと、油圧ポンプ2と流量制御弁5a〜5fの間の
圧力が設定値以上になった場合に開くリリーフ弁6とを
有し、これらは油圧ショベルの被駆動部材を駆動する油
圧駆動装置を構成している。
【0022】また、油圧ショベルは、図2に示すよう
に、垂直方向にそれぞれ回動するブーム1a、アーム1
b及びバケット1cからなる多関節型のフロント装置1
Aと、上部旋回対1d及び下部走行体1eからなる車体
1Bとで構成され、フロント装置1Aのブーム1aの基
端は上部旋回体1dの前部に支持されている。ブーム1
a、アーム1b、バケット1c、上部旋回体1d及び下
部走行体1eはそれぞれブームシリンダ3a、アームシ
リンダ3b、バケットシリンダ3c、旋回モータ3d及
び左右の走行モータ3e、3fによりそれぞれ駆動され
る被駆動部材を構成し、それらの動作は上記操作レバー
装置4a〜4fにより支持される。
【0023】操作レバー装置4a〜4fはパイロット圧
により対応する流量制御弁5a〜5fを駆動する油圧パ
イロット方式であり、それぞれ、図3に示すように、オ
ペレータにより操作される操作レバー40と、操作レバ
ー40の操作量と操作方向に応じたパイロット圧を生成
する一対の減圧弁41,42とにより構成され、減圧弁
41,42の一次ポート側はパイロットポンプ43に接
続され、二次ポート側はパイロットライン44a,44
b;45a,45b;46a,46b;47a,47
b;48a,48b;49a,49bを介して対応する
流量制御弁の油圧駆動部50a,50b;51a,51
b;52a,52b;53a,53b;54a,54
b;55a,55bに接続されている。
【0024】以上のような油圧ショベルに本実施例によ
る作業範囲制限制御装置が設けられている。この作業範
囲制限制御装置は、予め作業に応じてフロント部材が侵
入してはならない領域を指示するための設定器7と、ブ
ーム1a、アーム1b及びバケット1cのそれぞれの回
動支点に設けられ、フロント装置1Aの位置と姿勢に関
する状態量としてそれぞれの回動角を検出する角度検出
器8a,8b,8cと、設定器7の設定信号、角度検出
器8a,8b,8cの検出信号を入力し、フロント部材
が侵入してはならない侵入禁止領域を設定すると共に、
その侵入禁止領域に応じて作業範囲を制限制御するため
の電気信号を出力する制御ユニット9と、前記電気信号
により駆動される比例電磁弁10a,10b,11a,
11bとで構成されている。比例電磁弁10a,10
b,11a,11bはそれぞれパイロットライン44
a,44b,45a,45bに設置され、それぞれの電
気信号に応じてパイロットライン内のパイロット圧を減
圧して出力する。
【0025】設定器7は、操作パネルあるいはグッリプ
上に設けられたスイッチ等の操作手段により設定信号を
制御ユニット9に出力し侵入禁止領域の設定を指示する
もので、操作パネル上には表示装置等、他の補助手段が
あってもよい。また、ICカードによる方法、バーコー
ドによる方法、レーザによる方法、無線通信による方法
等、他の方法を用いてもよい。
【0026】制御ユニット9は図4に示すような制御機
能を有している。すなわち、制御ユニット9は、フロン
ト姿勢演算部9a、侵入禁止領域演算部9b、制限値記
憶メモリ9c、距離演算部9d、ブーム減速制御演算部
9e、アーム減速制御演算部9f、最大シリンダ速度演
算部9g、最大パイロット圧演算部9h、バルブ指令演
算部9iの各機能を有している。
【0027】フロント姿勢演算部9aでは、角度検出器
8a〜8cで検出したブーム、アーム、バケットの回動
角に基づきフロント装置1Aの位置と姿勢を演算する。
【0028】ここで、制御ユニット9の記憶装置にはフ
ロント装置1A及び車体1Bの各部寸法が記憶されてお
り、フロント姿勢演算部9aではこれらのデータと、角
度検出器8a,8b,8cで検出した回動角α,β,γ
の値を用いてフロント装置1Aの位置と姿勢を計算す
る。このとき、位置と姿勢は例えばブーム1aの回動支
点を原点としたXY座標系の座標値として求める。XY
座標系は本体1Bに固定した垂直面内にある直交座標系
である。
【0029】フロント姿勢演算部9aで演算する位置と
姿勢には、本実施例では、侵入禁止領域演算部9bで指
定される侵入禁止領域の境界に関する位置とフロント装
置1Aに関して所定箇所に予め設定されたモニターポイ
ントMの位置とがある。
【0030】侵入禁止領域演算部9bでは、設定器7か
らの指示でフロント部材が侵入してはならない領域の設
定演算を行う。その一例を図5を用いて説明する。
【0031】図5において、オペレータの操作でバケッ
ト1cの先端を車体1Bの前下方の点Pの位置に動かし
た後、設定器7からの指示でそのときのバケット1cの
先端位置(Pcx,Pcy)を計算し、バケット1cのY方
向の座標値(Y=Pcy)を侵入禁止領域の境界とする。
ここで、上記のようにPの位置はフロント姿勢演算部9
bにて演算させる。
【0032】また、フロント姿勢演算部9aでは、上記
のようにフロント装置1Aに関して所定箇所に予め設定
されたモニターポイントMの位置(Mx,My)を演算す
る。本実施例ではモニターポイントMはバケット1cの
付け根からバケット1cの長さ分下方に位置する一点と
する。このときも、モニターポイントMの位置は図5に
示すXY座標系の座標値として求める。
【0033】ここで、バケット1cの先端位置Pやモニ
ターポイントMの位置は、XY座標系の座標値として、
回動角α,β,γから図5に示される各部寸法を用いて
下記の式により求まる。
【0034】Pcx=L1cosα+L2cos(α+β)
+L3cos(α+β+γ) Pcy=−L1sinα−L2sin(α+β)−L3si
n(α+β+γ) Mx=L1cosα+L2cos(α+β) My=−L1sinα−L2sin(α+β)−L3 制限値記憶メモリ9cでは、侵入禁止領域演算部9bで
上記のように計算された侵入禁止領域の境界座標値Pcy
を記憶しておく。
【0035】距離演算部9dでは、フロント姿勢演算部
9aで計算されたモニターポイントMのY座標値Myと
制限値記憶メモリ9cに記憶した侵入禁止領域の境界座
標値Pcyを入力し、モニターポイントMの位置と侵入禁
止領域の境界の位置との間の距離LMを計算する。
【0036】ブーム減速制御演算部9eでは、距離演算
部9dで計算した距離LMと制御ユニット9の記憶装置
に予め記憶したブームの減速開始点の距離(以下、減速
距離という)LBとを比較し、LM≦LBであればモニタ
ーポイントMがブームの減速領域に入っていると判断
し、距離LMと予め制御ユニット9の記憶装置に記憶し
ておいたブームに対する減速関数とからブームに対する
減速指令信号KBU,KBDを演算する。減速関数は一例と
して下記の式で与えられる。
【0037】KBU=1 KBD=f(LM/LB) ここで、KBUはブームシリンダ3aの伸び動作(ブーム
上げ)に対する減速指令信号であり、KBDはブームシリ
ンダ3aの縮み動作(ブーム下げ)に対する減速指令信
号である。
【0038】一方、LM>LBでモニターポイントMがブ
ームの減速領域に入っていないときは、ブームシリンダ
3aの伸び動作に対する減速指令信号KBU及びブームシ
リンダ3aの縮み動作に対する減速指令信号KBDはそれ
ぞれ下記の式で与えられる。
【0039】KBU=1 KBD=1 上記の減速関数を図6に示す。この図から分かるよう
に、ブームシリンダ3aの縮み動作に対する減速指令信
号KBDの減速関数は、減速距離LB以下で距離LMが小さ
くなるにしたがって減速指令信号KBDの値が1から0ま
で直線的に小さくなるように設定されている。
【0040】アーム減速制御演算部9fでは、距離演算
部9dで計算した距離LMと制御ユニット9の記憶装置
に予め記憶したアームの減速開始点の距離LAとを比較
し、LM≦LAであればモニターポイントMがアームの減
速領域に入っていると判断し、距離LMと予め制御ユニ
ット9の記憶装置に記憶しておいたアームに対する減速
関数とからアームに対する減速指令信号KAU,KADを演
算する。減速関数は一例として下記の式で与えられる。
【0041】KAU=g1(LM/LA) KAD=g2(LM/LA) ここで、KAUはアームシリンダ3bの伸び動作(アーム
クラウド)に対する減速指令信号であり、KADはアーム
シリンダ3bの縮み動作(アームダンプ)に対する減速
指令信号である。
【0042】一方、LM>LAでモニターポイントMがア
ームの減速領域に入っていないときは、減速指令信号K
AU,KADはそれぞれ下記の式で与えられる。
【0043】KAU=1 KAD=1 上記の減速関数を図7に示す。この図から分かるよう
に、アームシリンダ3bの伸び動作に対する減速指令信
号KAU及び縮み動作に対する減速指令信号KBDの減速関
数は、減速距離LA以下で距離LMが小さくなるにしたが
って減速指令信号KAU,KADの値が1から0まで直線的
に小さくなるように設定されている。また、図6と図7
の比較から分かるように、この関数は、ブームシリンダ
3aの縮み動作に対する減速指令信号KBDの方がアーム
シリンダ3bの伸び動作及び縮み動作に対する減速指令
信号KAU,KADより速く減速を開始する、すなわち減速
距離がLB>LAとなるような関数である。換言すれば、
ブームの減速距離LB以下においてブームの減速指令信
号KBDの0〜1の間で、常にアームの減速指令信号KA
U,KADがブームの減速指令信号KBDより大きく、ブー
ムの減速指令信号KBDの方がアームの減速指令信号KA
U,KADより減速割合が大きくなるように設定されてい
る。
【0044】最大シリンダ速度演算部9gでは、予め制
御ユニット9の記憶装置に記憶しておいたブーム伸び方
向及び縮み方向の最大シリンダ速度VBUmax,VBDmaxと
アーム伸び方向及び縮み方向の最大シリンダ速度VAUma
x,VADmaxと、ブーム減速制御演算部9e及びアーム減
速制御演算部9fで計算した減速指令信号KBU,KBD及
びKAU,KADよりブーム伸び、縮み動作の減速最大シリ
ンダ速度VBUmaxc,VBDmaxcとアーム伸び、縮み動作の
減速最大シリンダ速度VAUmaxc,VADmaxcを演算する。
この演算式を以下に示す。
【0045】VBUmaxc=KBU×VBUmax VBDmaxc=KBD×VBDmax VAUmaxc=KAU×VAUmax VADmaxc=KAD×VADmax 最大パイロット圧演算部9hでは最大シリンダ速度演算
部9gで演算した減速最大シリンダ速度VBUmaxc,VBD
maxc,VAUmaxc,VADmaxcと予め制御ユニット9の記憶
装置に記憶しておいた図8の(a),(b),(c)及
び(d)に示すようなパイロット圧とシリンダ速度のテ
ーブルよりブーム伸び、縮み動作の減速最大パイロット
圧PBUmaxc,PBDmaxcと、アーム伸び、縮み動作の減速
最大パイッロト圧PAUmaxc,PADmaxcを演算する。
【0046】バルブ指令演算部9iでは最大パイロット
圧演算部9hで演算したPBUmaxc、PBDmaxc、PAUmax
c,PADmaxcと予め制御ユニット9の記憶装置に記憶して
おいた図9に示すようなパイロット圧と電流値のテーブ
ルより、ブーム伸び、縮み、アーム伸び、縮み動作の速
度を規定する比例電磁弁10a,10b,11a,11
bに対する電気信号iBU,iBD,iAU,iADを演算す
る。この信号は図示せぬ増幅器で増幅され、比例電磁弁
10a,10b,11a,11bに出力される。
【0047】ここで、ブーム減速制御演算部9e及びア
ーム減速制御演算部9fで計算した減速指令信号がKBD
=1、KBU=1、KAD=1、KAU=1のときは、最大パ
イロット圧をパイロットポンプ圧にすることであり、こ
れは比例電磁弁10a,10b,11a,11bをフル
オープンにするよう電気信号iBU,iBD,iAU,iADを
生成することであり、KBD=0、KBU=0、KAD=0、
KAU=0のときは最大パイロット圧を0にすることであ
り、これは比例電磁弁10a,10b,11a,11b
をフルクローズにするよう電気信号iBU,iBD,iAU,
iADを生成することである。
【0048】以上の制御の流れを図10にフローチャー
トとして示す。
【0049】図10において、手順101,102,1
03はフロント姿勢演算部9aに相当し、手順104は
距離演算部9dに相当し、手順105,106,10
8,114はブーム減速制御演算部9eに相当し、手順
105,107,115はアーム減速制御演算部9fに
相当し、手順109,116は最大シリンダ速度演算部
9gに相当し、手順110,111,117,118,
119は最大パイロット圧演算部9hに相当し、手順1
12,113はバルブ指令演算部9iに相当する。
【0050】また、以上において、操作レバー装置4a
〜4cはフロント部材であるブーム1a、アーム1b及
びバケット1cの動作を指示する複数の操作手段を構成
し、角度検出器8a〜8cはフロント装置1Aの位置と
姿勢に関する状態量を検出する位置検出手段を構成し、
フロント姿勢演算部9aは位置検出手段からの信号に基
づきモニターポイントMの位置を計算する第1演算手段
を構成し、距離演算部9d、ブーム減速制御演算部9e
及びアーム減速制御演算部9fは、モニターポイントM
が侵入禁止領域に近づくとフロント装置1Aの動作速度
を減速し、侵入禁止領域に到達するとフロント装置1A
の動作を停止させるとともに、少なくとも第1フロント
部材例えばブームと第2フロント部材例えばアームとで
は減速の割合が異なるよう、モニターポイントMの位置
と侵入禁止領域の境界との距離と減速指令値(減速指令
信号)との関係が少なくとも第1及び第2フロント部材
(ブーム及びアーム)毎に予め設定してあり、第1演算
手段により計算した位置と前記距離と減速指令値との関
係とから第1及び第2フロント部材(ブーム及びアー
ム)毎に減速指令値(減速指令信号)を計算する第2演
算手段を構成し、最大シリンダ速度演算部9g、最大パ
イロット圧演算部9h、バルブ指令演算部9i、比例電
磁弁10a〜11bは、第1及び第2フロント部材(ブ
ーム及びアーム)の動作速度が第2演算手段で計算した
減速指令値(減速指令信号)が指令する速度を越えない
よう第1及び第2フロント部材毎に対応する操作手段の
操作信号を補正する信号補正手段を構成する。
【0051】また、操作レバー装置4a〜4fが油圧パ
イロット方式であり、この油圧パイロット方式の操作装
置を含む操作システムが対応する油圧制御弁5a〜5f
を駆動する本実施例においては、上記信号補正手段は、
第1及び第2フロント部材(ブーム及びアーム)の速度
が第2演算手段で計算した減速指令値(減速指令信号)
が指令する速度を超えないよう第1及び第2フロント部
材に係わる操作手段4a,4bのパイロット圧を補正す
るパイロット圧補正手段で構成される。
【0052】更に、最大シリンダ速度演算部9g、最大
パイロット圧演算部9h、バルブ指令演算部9iは、第
1及び第2フロント部材の速度が第2演算手段で計算し
た減速指令値が指令する速度を超えないよう目標パイロ
ット圧を計算し、この目標パイロット圧に対応する電気
信号を出力する手段を構成し、比例電磁弁10a〜11
bは、パイロットライン44a〜45bに設置され、上
記電気信号により作動してパイロットライン内のパイロ
ット圧力を上記目標パイロット圧まで減圧する減圧手段
を構成し、上記パイロット圧補正手段はこれらの手段に
より構成される。
【0053】次に以上のように構成した本実施例の動作
を説明する。フロント装置1Aを下方に動かそうとして
オペレータがブーム用操作レバー装置4a及びアーム用
操作レバー装置4bの操作レバーをそれぞれブーム下げ
方向及びアームクラウド方向に操作すると、ブーム下げ
側のパイロットライン44b及びアームクラウド側のパ
イロットライン45aにパイロット圧が生成され、この
パイロット圧により油圧制御弁5a,5bが駆動され、
フロント部材であるブーム1a及びアーム1bが動かさ
れる。ブーム1a、アーム1b及びバケット1cの各関
節角は位置検出手段である角度検出器8a〜8cにより
検出され、その検出信号が制御ユニット9のフロント姿
勢演算部9aに入力される。フロント姿勢演算部9aで
はこの入力信号によりモニターポイントMの位置(M
x,My)を演算し、距離演算部9dでは、フロント姿勢
演算部9aで計算されたモニターポイントMのY座標値
Myと制限値記憶メモリ9cに記憶した侵入禁止領域の
境界座標値PcyとからモニターポイントMの位置と侵入
禁止領域の境界の位置との間の距離LMを計算し、ブー
ム減速制御演算部9eとアーム減速制御演算部9fで
は、距離LMとブームの減速距離LB及びアーム減速距離
LAとをそれぞれ比較し、モニターポイントMの位置が
ブームとアーム毎に設定された減速領域に入っているか
判断する。
【0054】このとき、バケット先端が侵入禁止領域か
ら遠いときはLM>LB,LM>LAであるので、ブーム減
速制御演算部9eとアーム減速制御演算部9fではモニ
ターポイントMの位置がブームとアームのいずれの減速
領域にも入っていないと判断し、KBU=1,KBD=1,
KAU=1,KAD=1の減速指令信号を生成し、比例電磁
弁10a,10b,11a,11bをフルオープンす
る。これによりブーム用の油圧制御弁5a及びアーム用
の油圧制御弁5bには操作レバー装置4a,4bで生成
されたパイロット圧がそのまま伝達され、フロント装置
1Aをオペレータの操作通りに動かすことができる。
【0055】フロント装置1Aが侵入禁止領域に近づき
モニターポイントMがブームの減速距離LBに到達する
と、ブーム減速制御演算部9eではLM≦LBとなるので
モニターポイントMがブームの減速領域に入ったと判断
され、距離LMに応じて図6に示すブームに対する減速
関数からブームに対する1より小さい減速指令信号KBD
が生成され、この減速指令信号KBDに応じて比例電磁弁
10bが絞られ、ブームの動作速度が減じられる。
【0056】フロント装置1Aが更に侵入禁止領域に近
づきモニターポイントMがアームの減速距離LAに到達
すると、アーム減速制御演算部9fではLM≦LAとなる
のでモニターポイントMがアームの減速領域に入ったと
判断され、距離LMに応じて図7に示すアームに対する
減速関数からアームに対する1より小さい減速指令信号
KAU,KADが生成され、この減速指令信号KAU,KADに
応じて比例電磁弁11a,11bが絞られ、アームの動
作速度が減じられる。
【0057】そして、モニターポイントMが侵入禁止領
域に到達すると、ブーム減速制御演算部9eとアーム減
速制御演算部9fでKBD=0,KAU=0,KAD=0の減
速指令信号が生成され、比例電磁弁10b,11a,1
1bをフルクローズし、ブーム及びアームを停止させ
る。これによりフロント装置1Aの動作が停止する。
【0058】以上のように本実施例によれば、モニター
ポイントMが侵入禁止領域に近づくと徐々にフロント装
置1Aの動作速度が減じられ、侵入禁止領域に到達する
とフロント装置1Aの動作速度が0になるので、フロン
ト装置1Aが侵入禁止領域に侵入することが無い。この
ため障害物との接触を防止することができる。
【0059】また、ブーム1aとアーム1bに対して最
適な減速距離が別々に設定されているので、ブームの減
速領域内でもアームは極力減速が抑えられ、フロント装
置1Aのバケット1cが侵入禁止領域の近傍にある際の
作業効率の向上が図られる。
【0060】〔実施例2〕本発明の第2の実施例を図1
1により説明する。本実施例は第1の実施例の内容の中
で、制御ユニット9の制御機能のうち、アーム減速制御
演算部9fの演算内容が異なるだけなので、共通部分の
説明は省略し、アーム減速制御演算部9fの動作のみ説
明する。
【0061】本実施例において、アーム減速制御演算部
9fでは、距離演算部9dで計算したモニターポイント
Mの位置(Y座標値)と侵入禁止領域の境界(境界座標
値Pcy)との間の距離LMと制御ユニット9の記憶装置
に予め記憶したブームの減速開始点の距離LBとを比較
し、LM≦LBでモニターポイントMがアームの減速領域
に入っていると判断すると、距離LMと予め制御ユニッ
ト9の記憶装置に記憶しておいたアームに対する減速関
数とからアームに対する減速指令信号KAU,KADを演算
する。すなわち、アームの減速距離LAをブームの減速
距離LBに等しくとる(LA=LB)。また、減速関数は
一例として下記の式で与えられる。
【0062】KAU=√KBU KAD=√KBD ここで、KBUはブームシリンダ3aの伸び動作(ブーム
上げ)に対する減速指令信号であり、KBDはブームシリ
ンダ3aの縮み動作(ブーム下げ)に対する減速指令信
号である。また、KAUはアームシリンダ3bの伸び動作
(アームクラウド)に対する減速指令信号であり、KAD
はアームシリンダ3bの縮み動作に対する減速指令信号
である。
【0063】一方、LM>LBでモニターポイントMがブ
ームの減速領域に入っていないときは、減速指令信号K
AU,KADはそれぞれ下記の式で与えられる。
【0064】KAU=1 KAD=1 図11に上記のように演算するときの減速関数を示す。
この図から分かるように、アームシリンダ3bの伸び動
作に対する減速指令信号KAU及び縮み動作に対する減速
指令信号KBDの減速関数は、減速距離LB(=LA)以下
で距離LMが小さくなるにしたがって減速指令信号KA
U,KADの値が1から0まで曲線的に小さくなるように
設定されている。また、この関数は、ブームシリンダ3
aの縮み動作に対する減速指令信号KBDの0〜1の間
で、常にアームシリンダ3bの伸び動作及び縮み動作に
対する減速指令信号KAU,KADが減速指令信号KBDより
大きく、ブームの減速指令信号KBDの方がアームの減速
指令信号KAU,KADより減速割合が大きくなるように設
定されている。
【0065】本実施例によっても第1の実施例と同様の
効果が得られる。
【0066】本発明の第3の実施例を先の図1〜図3、
図8〜図9に更に図12〜図16を用いて説明する。な
お、本実施例は上方に侵入禁止領域を設け、複数のモニ
ターポイントを用いて作業範囲を制限制御するものであ
る。
【0067】本実施例において、制御ユニット9は図1
2に示すような制御機能を有している。すなわち、制御
ユニット9は、フロント姿勢演算部9a、侵入禁止領域
演算部9b、制限値記憶メモリ9c、モニターポイント
選択部9j、距離演算部9d、ブーム減速制御演算部9
e、アーム減速制御演算部9f、最大シリンダ速度演算
部9g、最大パイロット圧演算部9h、バルブ指令演算
部9iの各機能を有している。
【0068】フロント姿勢演算部9aでは、角度検出器
8a〜8cで検出したブーム、アーム、バケットの回動
角に基づきフロント装置1Aの位置と姿勢を演算する。
【0069】ここで、制御ユニット9の記憶装置にはフ
ロント装置1A及び車体1Bの各部寸法が記憶されてお
り、フロント姿勢演算部9aではこれらのデータと、角
度検出器8a,8b,8cで検出した回動角α,β,γ
の値を用いてフロント装置1Aの位置と姿勢を計算す
る。このとき、位置と姿勢は例えばブーム1aの回動支
点を原点としたXY座標系の座標値として求める。XY
座標系は本体1Bに固定した垂直面内にある直交座標系
である。
【0070】フロント姿勢演算部9aで演算する位置と
姿勢には、本実施例では、侵入禁止領域演算部9bで指
定される侵入禁止領域の境界に関する位置とフロント装
置1Aに関して所定箇所に予め設定された2つのモニタ
ーポイントM1,M2の位置とがある。
【0071】侵入禁止領域演算部9bでは、設定器7か
らの指示でフロント部材が侵入してはならない領域の設
定演算を行う。その一例を図13を用いて説明する。
【0072】図13において、オペレータの操作でアー
ム1bの後端を車体1Bの前上方の点P′の位置に動か
した後、設定器7からの指示でそのときのアーム1bの
後端位置(Pcx′,Pcy′)を計算し、アーム後端のY
方向の座標値(Y=Pcy′)を侵入禁止領域の境界とす
る。ここで、上記のようにP′の位置はフロント姿勢演
算部9bにて演算させる。
【0073】また、フロント姿勢演算部9aでは、上記
のようにフロント装置1Aに関して所定箇所に予め設定
された2つのモニターポイントM1,M2の位置(M1x,
M1y)(M2x,M2y)を演算する。本実施例ではモニタ
ーポイントM1はアーム1b後端とし、モニターポイン
トM2はバケット1cの付け根からバケット1cの長さ
分上方に位置する一点とする。このときも、モニターポ
イントM1,M2の位置は図13に示すXY座標系の座標
値として求める。
【0074】ここで、アーム1bの後端位置P′やモニ
ターポイントM1,M2の位置は、XY座標系の座標値と
して、回動角α,β,γから図13に示される各部寸法
を用いて下記の式により求まる。
【0075】Pcx′=M1x=L1cosα−L4cos
(α+β)+L5sin(α+β) Pcy′=M1y=−L1sinα+L2sin(α+β)+
L5cos(α+β) M2x=L1cosα+L2cos(α+β) M2y=−L1sinα−L2sin(α+β)+L3 制限値記憶メモリ9cでは、侵入禁止領域演算部9bで
上記のように計算された侵入禁止領域の境界座標値Pc
y′を記憶しておく。
【0076】距離演算部9dでは、フロント姿勢演算部
9aで計算されたモニターポイントM1,M2のY座標値
M1y,M2yと制限値記憶メモリ9cに記憶した侵入禁止
領域の境界座標値Pcy′を入力し、モニターポイントM
1,M2の位置と侵入禁止領域の境界の位置との間の距離
L1M,L2Mを計算する。
【0077】モニターポイント選択部9dでは、距離演
算部9dで計算したモニターポイントM1,M2の位置と
侵入禁止領域の境界の位置との間の距離L1M,L2Mを比
較し、侵入禁止領域に近い方のモニターポイント、すな
わちL1M<L2MであればM1を、L1M>L2MであればM2
を選択し、選択モニターポイントMsとする。なお、L1
M=L2Mの場合はどちらを選択モニターポイントとして
もよいが、ここではM1を選択モニターポイントとす
る。
【0078】ブーム減速制御演算部9eでは、距離演算
部9dで計算した選択モニターポイントMsの距離LsM
と制御ユニット9の記憶装置に予め記憶したブームの減
速距離LsBとを比較し、LsM≦LsBであればモニターポ
イントMsがブームの減速領域に入っていると判断し、
距離LsMと予め制御ユニット9の記憶装置に記憶してお
いたブームに対する減速関数とからブームに対する減速
指令信号KBU,KBDを演算する。減速関数は一例として
下記の式で与えられる。
【0079】KBU=f(LsM/LsB) KBD=1 ここで、KBUはブームシリンダ3aの伸び動作(ブーム
上げ)に対する減速指令信号であり、KBDはブームシリ
ンダ3aの縮み動作(ブーム下げ)に対する減速指令信
号である。
【0080】一方、LsM>LsBでモニターポイントMs
がブームの減速領域に入っていないときは、ブームシリ
ンダ3aの伸び動作に対する減速指令信号KBU及びブー
ムシリンダ3aの縮み動作に対する減速指令信号KBDは
それぞれ下記の式で与えられる。
【0081】KBU=1 KBD=1 上記の減速関数を図14に示す。この図から分かるよう
に、ブームシリンダ3aの伸び動作に対する減速指令信
号KBUの減速関数は、減速距離LsB以下で距離LsMが小
さくなるにしたがって減速指令信号KBUの値が1から0
まで直線的に小さくなるように設定されている。
【0082】アーム減速制御演算部9fでは、距離演算
部9dで計算した選択モニターポイントMsの距離LsM
と制御ユニット9の記憶装置に予め記憶したアームの減
速距離LsAとを比較し、LsM≦LsAであればモニターポ
イントMsがアームの減速領域に入っていると判断し、
距離LsMと予め制御ユニット9の記憶装置に記憶してお
いたアームに対する減速関数とからアームに対する減速
指令信号KAU,KADを演算する。減速関数は一例として
下記の式で与えられる。
【0083】KAU=g1(LsM/LsA) KAD=g2(LsM/LsA) ここで、KAUはアームシリンダ3bの伸び動作(アーム
クラウド)に対する減速指令信号であり、KADはアーム
シリンダ3bの縮み動作(アームダンプ)に対する減速
指令信号である。
【0084】一方、LsM>LsAでモニターポイントMs
がアームの減速領域に入っていないときは、減速指令信
号KAU,KADはそれぞれ下記の式で与えられる。
【0085】KAU=1 KAD=1 上記の減速関数を図15に示す。この図から分かるよう
に、アームシリンダ3bの伸び動作に対する減速指令信
号KAU及び縮み動作に対する減速指令信号KBDの減速
関数は、減速距離LsA以下で距離LsMが小さくなるに
したがって減速指令信号KAU,KADの値が1から0まで
直線的に小さくなるように設定されている。また、図1
4と図15の比較から分かるように、この関数は、ブー
ムシリンダ3aの縮み動作に対する減速指令信号KBDの
方がアームシリンダ3bの伸び動作及び縮み動作に対す
る減速指令信号KAU,KADより速く減速を開始する、す
なわち減速距離がLsB>LsAとなるような関数である。
換言すれば、ブームの減速距離LsB以下においてブーム
の減速指令信号KBDの0〜1の間で、常にアームの減速
指令信号KAU,KADがブームの減速指令信号KBDより大
きく、ブームの減速指令信号KBDの方がアームの減速指
令信号KAU,KADより減速割合が大きくなるように設定
されている。
【0086】最大シリンダ速度演算部9g、最大パイロ
ット圧演算部9h、バルブ指令演算部9iの各機能は第
1の実施例の場合と同様であるので説明は省略する。
【0087】以上の制御の流れを図16にフローチャー
トとして示す。
【0088】図10において、手順101,102,1
03はフロント姿勢演算部9aに相当し、手順104は
距離演算部9dに相当し、手順120はモニターポイン
ト選択部9jに相当し、手順105,106,108,
114はブーム減速制御演算部9eに相当し、手順10
5,107,115はアーム減速制御演算部9fに相当
し、手順109,116は最大シリンダ速度演算部9g
に相当し、手順110,111,117,118,11
9は最大パイロット圧演算部9hに相当し、手順11
2,113はバルブ指令演算部9iに相当する。
【0089】次に以上のように構成した本実施例の動作
を説明する。フロント装置1Aを上方に動かそうとして
オペレータがブーム用操作レバー装置4a及びアーム用
操作レバー装置4bの操作レバーをそれぞれブーム上げ
方向及びアームダンプ方向に操作すると、ブーム上げ側
のパイロットライン44a及びアームダンプ側のパイロ
ットライン45bにパイロット圧が生成され、このパイ
ロット圧により油圧制御弁5a,5bが駆動され、フロ
ント部材であるブーム1a及びアーム1bが動かされ
る。ブーム1a、アーム1b及びバケット1cの各関節
角は位置検出手段である角度検出器8a〜8cにより検
出され、その検出信号が制御ユニット9のフロント姿勢
演算部9aに入力される。フロント姿勢演算部9aでは
この入力信号によりモニターポイントM1,M2の位置
(M1x,M1y)(M2x,M2y)を演算し、距離演算部9
dでは、フロント姿勢演算部9aで計算されたモニター
ポイントM1,M2のY座標値M1y,M2yと制限値記憶メ
モリ9cに記憶した侵入禁止領域の境界座標値Pcy′と
からモニターポイントM1,M2の位置と侵入禁止領域の
境界の位置との間の距離L1M,L2Mを計算し、モニター
ポイント選択部9dではモニターポイントM1,M2の位
置と侵入禁止領域の境界の位置との間の距離L1M,L2M
を比較し、侵入禁止領域に近い方のモニターポイントを
選択し、これを選択モニターポイントMsとする。
【0090】ここで、フロント装置が例えば図13に示
すような姿勢にあるときは、モニターポイントM1の方
が侵入禁止領域に近いのでモニターポイントM1が選択
される。また、アーム1bが図13に示す位置より上方
に上げられた位置にあるときはモニターポイントM2の
方が侵入禁止領域に近くなり、モニターポイントM2が
選択される。
【0091】ブーム減速制御演算部9eとアーム減速制
御演算部9fでは、選択モニターポイントMsの距離Ls
Mとブームの減速距離LsB及びアーム減速距離LsAとを
それぞれ比較し、選択モニターポイントMsの位置がブ
ームとアーム毎に設定された減速領域に入っているか判
断する。
【0092】このとき、バケット先端が侵入禁止領域か
ら遠いときはLsM>LsB,LsM>LsAであるので、ブー
ム減速制御演算部9eとアーム減速制御演算部9fでは
選択モニターポイントMsの位置がブームとアームのい
ずれの減速領域にも入っていないと判断し、KBU=1,
KBD=1,KAU =1,KAD=1の減速指令信号を生成
し、比例電磁弁10a,10b,11a,11bをフル
オープンする。これによりブーム用の油圧制御弁5a及
びアーム用の油圧制御弁5bには操作レバー装置4a,
4bで生成されたパイロット圧がそのまま伝達され、フ
ロント装置1Aをオペレータの操作通りに動かすことが
できる。
【0093】フロント装置1Aが侵入禁止領域に近づき
選択モニターポイントMsがブームの減速距離LsBに到
達すると、ブーム減速制御演算部9eではLsM≦LsBと
なるのでモニターポイントMsがブームの減速領域に入
ったと判断され、距離LsMに応じて図14に示すブーム
に対する減速関数からブームに対する1より小さい減速
指令信号KBUが生成され、この減速指令信号KBUに応じ
て比例電磁弁10aが絞られ、ブームの動作速度が減じ
られる。
【0094】フロント装置1Aが更に侵入禁止領域に近
づきモニターポイントMsがアームの減速距離LsAに到
達すると、アーム減速制御演算部9fではLsM≦LsAと
なるのでモニターポイントMsがアームの減速領域に入
ったと判断され、距離LsMに応じて図15に示すアーム
に対する減速関数からアームに対する1より小さい減速
指令信号KAU,KADが生成され、この減速指令信号KA
U,KADに応じて比例電磁弁11a,11bが絞られ、
アームの動作速度が減じられる。
【0095】そして、選択モニターポイントMsが侵入
禁止領域に到達すると、ブーム減速制御演算部9eとア
ーム減速制御演算部9fでKBU=0,KAU=0,KAD=
0の減速指令信号が生成され、比例電磁弁10a,11
a,11bをフルクローズし、ブーム及びアームを停止
させる。これによりフロント装置1Aの動作が停止す
る。
【0096】以上のように本実施例によれば、第1の実
施例と同様、フロント装置の動作速度を極力落とさず、
上方や下方の障害物に対する接触を防止できる。
【0097】また、本実施例によれば、2つのモニター
ポイントM1,M2を設定し、侵入禁止領域に近い方のモ
ニターポイントMsについてブーム及びアーム毎に減速
指令信号を計算し、侵入禁止領域に近い方のモニターポ
イントが選ばれ、その選択モニターポイントMsについ
てフロント部材毎の減速制御がなされるので、フロント
装置1Aの姿勢に係わらずフロント装置の動作速度を極
力落とさず障害物との接触を防止できる。
【0098】なお、本発明の作業範囲制限制御装置はそ
の詳細が上述の一実施例に限定されず、種々の変形が可
能である。一例としては上述の実施例では油圧パイロッ
ト式の操作レバーを用いたシステムを挙げたが、操作レ
バーとして電気式レバーを用いてもよい。また、フロン
ト装置1Aの位置と姿勢に関する状態量を検出する手段
として回動角を検出する角度計を用いたが、シリンダの
ストロークを検出してもよい。また、車体の傾斜角を検
出する傾斜角度計を設けても良い。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、フロント装置の動作速
度を極力落とさず、上方や下方の障害物に対する接触を
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による建設機械の作業範
囲制限制御装置をその油圧駆動装置と共に示す図であ
る。
【図2】本実施例が適用される油圧ショベルの外観を示
す図である。
【図3】油圧パイロット方式の操作レバー装置の構成を
示す図である。
【図4】本実施例の制御ユニットの制御機能を示す機能
ブロック図である。
【図5】本実施例の作業範囲制限制御で用いる座標系と
領域の設定方法を示す図である。
【図6】ブームの減速指令信号演算におけるモニターポ
イントと侵入禁止領域との距離に対する減速指令信号の
関係を示す図である。
【図7】アームの減速指令信号演算におけるモニターポ
イントと侵入禁止領域との距離に対する減速指令信号の
関係を示す図である。
【図8】最大パイロット圧演算におけるパイロット圧と
シリンダ速度の関係を示す図である。
【図9】バルブ指令演算におけるパイロット圧と比例電
磁弁に出力する電流値との関係を示す図である。
【図10】制御ユニットの処理内容を示すフローチャー
トである。
【図11】本発明の第2の実施例におけるモニターポイ
ントと侵入禁止領域との距離に対するブームの減速指令
信号とアームの減速指令信号との関係を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施例による作業範囲制限制
御装置の制御ユニットの制御機能を示す機能ブロック図
である。
【図13】本実施例の作業範囲制限制御で用いる座標系
と領域の設定方法を示す図である。
【図14】ブームの減速指令信号演算における選択モニ
ターポイントと侵入禁止領域との距離に対する減速指令
信号の関係を示す図である。
【図15】アームの減速指令信号演算における選択モニ
ターポイントと侵入禁止領域との距離に対する減速指令
信号の関係を示す図である。
【図16】制御ユニットの処理内容を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1A フロント装置 1B 車体 1a ブーム(第1フロント部材) 1b アーム(第2フロント部材) 1c バケット 2 油圧ポンプ 3a ブームシリンダ 3b アームシリンダ 4a〜4f 操作レバー装置 5a〜5f 流量制御弁 7 設定器 8a〜8c 角度検出器(位置検出手段) 9 制御ユニット 9a フロント姿勢演算部(第1演算手段) 9b 侵入禁止領域演算部 9c 制限値記憶メモリ 9d 距離演算部 9e ブーム減速制御演算部(第2演算手段) 9f アーム減速制御演算部(第2演算手段) 9g 最大シリンダ速度演算部(信号補正手段) 9h 最大パイロット圧延算部(信号補正手段) 9i バルブ指令演算部(信号補正手段) 9j モニターポイント選択部 10a〜11b 比例電磁弁(信号補正手段) 50a〜55b 油圧駆動部
フロントページの続き (72)発明者 足立 宏之 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に回動可能な第1及び第2フロ
    ント部材を含む複数のフロント部材により構成される多
    関節型のフロント装置と、前記複数のフロント部材を駆
    動する複数の油圧アクチュエータと、前記複数のフロン
    ト部材の動作を指示する複数の操作手段と、前記複数の
    操作手段の操作に応じて駆動され、前記複数の油圧アク
    チュエータに供給される圧油の流量を制御する複数の油
    圧制御弁とを備えた建設機械に備えられ、前記フロント
    装置に関して予め設定されたモニターポイントの位置を
    検出し、前記モニターポイントが建設機械の周囲に予め
    設定した侵入禁止領域に近づくと前記フロント装置の動
    作速度を減速し、前記侵入禁止領域に到達すると前記フ
    ロント装置の動作を停止させる建設機械の作業範囲制限
    制御装置において、 前記フロント装置の位置と姿勢に関する状態量を検出す
    る位置検出手段と、 前記位置検出手段からの信号に基づき前記モニターポイ
    ントの位置を計算する第1演算手段と、 前記モニターポイントが前記侵入禁止領域に近づくと前
    記フロント装置の動作速度を減速し、前記侵入禁止領域
    に到達すると前記フロント装置の動作を停止させるとと
    もに、少なくとも前記第1フロント部材と第2フロント
    部材とでは減速の割合が異なるよう、前記モニターポイ
    ントの位置と前記侵入禁止領域の境界との距離と減速指
    令値との関係が少なくとも前記第1及び第2フロント部
    材毎に予め設定してあり、前記第1演算手段により計算
    した位置と前記距離と減速指令値との関係とから前記第
    1及び第2フロント部材毎に減速指令値を計算する第2
    演算手段と、 前記第1及び第2フロント部材の動作速度が前記第2演
    算手段で計算した減速指令値が指令する速度を越えない
    よう前記第1及び第2フロント部材毎に対応する操作手
    段の操作信号を補正する信号補正手段とを備えることを
    特徴とする建設機械の作業範囲制限制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の建設機械の作業範囲制限
    制御装置において、前記モニターポイントが複数個設定
    されており、前記第1演算手段は前記位置検出手段から
    の信号に基づき前記複数のモニターポイントの各々の位
    置を計算する手段であり、 前記第2演算手段は、前記複数のモニターポイントのう
    ち前記侵入禁止領域に近い方のモニターポイントについ
    て前記第1及び第2フロント部材毎に減速指令値を計算
    する手段であることを特徴とする建設機械の作業範囲制
    限制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の建設機械の作業範囲制限
    制御装置において、前記第2演算手段は、前記距離と減
    速指令値との関係を、前記距離が小さくなるにしたがっ
    て前記減速指令値が小さくなると共に、前記減速を開始
    する距離が前記第1及び第2フロント部材で異なるよう
    に設定したことを特徴とする建設機械の作業範囲制限制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の操作手段のうち少なくとも前
    記第1及び第2フロント部材に係わる操作手段は操作信
    号としてパイロット圧を出力する油圧パイロット方式で
    あり、この油圧パイロット方式の操作手段を含む操作シ
    ステムが対応する油圧制御弁を駆動する請求項1記載の
    建設機械の作業範囲制限制御装置において、 前記信号補正手段は、前記第1及び第2フロント部材の
    速度が前記第2演算手段で計算した減速指令値が指令す
    る速度を超えないよう前記第1及び第2フロント部材に
    係わる操作手段のパイロット圧を補正するパイロット圧
    補正手段であることを特徴とする建設機械の作業範囲制
    限制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の建設機械の作業範囲制限
    制御装置において、前記操作システムは、前記第1及び
    第2フロント部材に係わる油圧制御弁にパイロット圧を
    導くパイロットラインを含み、前記パイロット圧補正手
    段は、前記第1及び第2フロント部材の速度が前記第2
    演算手段で計算した減速指令値が指令する速度を超えな
    いよう目標パイロット圧を計算し、前記目標パイロット
    圧に対応する電気信号を出力する手段と、前記パイロッ
    トラインに設置され、前記電気信号により作動して前記
    パイロットライン内のパイロット圧力を前記目標パイロ
    ット圧まで減圧する減圧手段とを含むことを特徴とする
    建設機械の作業範囲制限制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の建設機械の作業範囲制限
    制御装置において、前記第1及び第2フロント部材は油
    圧ショベルのブームとアームであることを特徴とする建
    設機械の作業範囲制限制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019060132A (ja) * 2017-09-26 2019-04-18 日立建機株式会社 作業機械
CN115387413A (zh) * 2022-09-26 2022-11-25 柳州柳工挖掘机有限公司 挖掘机智能辅助施工基准修正方法、***及挖掘机

Cited By (3)

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