JPH11330411A - 半導体記憶装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体記憶装置及びその製造方法

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JPH11330411A
JPH11330411A JP10130172A JP13017298A JPH11330411A JP H11330411 A JPH11330411 A JP H11330411A JP 10130172 A JP10130172 A JP 10130172A JP 13017298 A JP13017298 A JP 13017298A JP H11330411 A JPH11330411 A JP H11330411A
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Japan
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dielectric layer
memory device
semiconductor memory
film
storage capacitor
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JP10130172A
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English (en)
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Michihito Ueda
路人 上田
Takashi Otsuka
隆 大塚
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L28/00Passive two-terminal components without a potential-jump or surface barrier for integrated circuits; Details thereof; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L28/40Capacitors
    • H01L28/55Capacitors with a dielectric comprising a perovskite structure material
    • H01L28/56Capacitors with a dielectric comprising a perovskite structure material the dielectric comprising two or more layers, e.g. comprising buffer layers, seed layers, gradient layers

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リークが小さく,かつ電荷保持能力の高い記
憶容量膜を備えた半導体記憶装置及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 化学量論的組成比を有するBST膜から
なる高誘電率層3と、上部電極15との間に、Ti組成
比が化学量論的組成から外れたBST膜からなる低リー
ク層5を介在させ、高誘電率層3及び低リーク層5によ
り記憶容量膜1を構成する。Ti組成比が化学量論的組
成から外れたBST膜は、リーク電流量を抑制する機能
が高く、かつ、化学量論的組成を有するBST膜に比べ
て比誘電率の低下が小さい。したがって、コンデンサの
直列構造となる記憶容量膜全体の比誘電率の低下を極め
て小さく抑制しながら、リーク電流の抑制を図ることが
でき、半導体記憶装置の微細化を進めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高誘電体材料で構
成される容量絶縁膜の電荷蓄積状態を情報として記憶す
る半導体記憶装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のマルチメディアの進展にともな
い、情報機器で扱われるデジタル情報はますます大容量
化しており、半導体メモリにおいても、今後、ますます
記憶情報の大容量化が図られると予想される。しかしな
がら、例えばダイナミックランダムアクセスメモリ(以
下、DRAMと表記)においては、記憶情報の大容量化
にともない、微細なセルを形成する必要がある一方で、
各セルの電荷容量は、ほぼ従来通りの値(およそ30f
F)だけ確保する必要がある。このため、近年、セルの
容量膜に、例えば、チタン酸バリウム・ストロンチウム
(以下、BSTと表記)などの高誘電率の材料を適用す
ることにより、微細化を図りつつ容量を確保しようとす
る動きが盛んになってきた。
【0003】しかしながら、BSTは基本的に多結晶薄
膜であるため、リーク電流を抑制することが重要な課題
であった。
【0004】この課題の対策として、例えば特開平7−
161833号公報に開示されている「誘電体積層膜」
がある。
【0005】図8は、上記公報に記載の記憶容量膜の断
面構造を示す断面図である。同図において、100は基
板、101は基板100上に形成されたTi膜、102
はTi膜101の上に形成されたTi酸化膜、103は
Ti酸化膜102の上に形成された(Ba,Pb)(Z
r,Ti)O3 からなる高誘電体膜、104は高誘電体
膜Tiの上に形成されたTi酸化膜、105はTi酸化
膜104の上に形成されたTi膜である。
【0006】上記従来のDRAM構造によると、高誘電
体膜103のリークを低減するため、高誘電体膜103
と、電極として作用するTi膜101、105との界面
に夫々Ti酸化膜102、104を介在させて、記憶容
量膜を構成している。Ti酸化膜は(Ba,Pb)(Z
r,Ti) 03 膜に比してリーク電流が小さく、絶縁
耐圧も高いため、全体としてリークの小さい記憶容量膜
を実現できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のDRAMにおいてはリークを低減するために、本来
の容量絶縁膜である高誘電体膜103の上下をTi酸化
膜102,104により挟む構造としているので、この
3つの絶縁膜全体の比誘電率が低下する。これは、Ti
酸化膜の比誘電率が25程度と低いからである。そし
て、上下のTi膜101,105間に介在する3つの絶
縁膜全体の比誘電率は、各絶縁膜によりそれぞれ構成さ
れるコンデンサの直列に接続した回路の容量を計算する
場合と同様に算出されるので、図8に示す構造を有する
上記公報記載のDRAMにおいては、単位面積当たりの
電荷情報蓄積能力が低下する,つまりメモリ全体の微細
化を阻害する一因となっていた。
【0008】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、記憶容量膜のリーク電流を抑制し
ながらその比誘電率の低下を抑制する手段を講ずること
により、微細化された半導体記憶装置及びその製造方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では以下に記載されている半導体記憶装置に
関する手段と、半導体記憶装置の製造方法に関する手段
とを講じている。
【0010】本発明の半導体記憶装置は、下部電極と、
該下部電極の上に設けられ情報を記憶することが可能な
誘電体材料からなる記憶容量膜と、該記憶容量膜の上に
設けられた上部電極とを含むセルを備えた半導体記憶装
置であって、該記憶容量膜は、少なくとも2つの金属元
素を含む酸化物により構成され、高誘電体または強誘電
体からなる第1の誘電体層と、上記第1の誘電体層の上
方及び下方のうち少なくともいずれか一方に設けられ、
少なくとも2つの金属元素を含む酸化物によって構成さ
れて、上記第1の誘電体層に比してリーク電流が小さい
特性を有する第2の誘電体層とを備えている。
【0011】これにより、第2の誘電体層が、従来のT
i酸化膜のごとく単一の金属元素を含む酸化膜ではな
く、少なくとも2つの金属元素を含む酸化膜によって構
成されていることで、その組成を調整すれば誘電率とリ
ーク特性とを適宜に調整することが可能になる。例えば
2つの金属元素のうちリークを除去する機能の高い金属
元素の比率を多くして、当該金属元素の酸化物を結晶粒
界に析出させることで、効果的にリークを抑制すること
が可能になる。そして、結晶粒そのものは高い誘電率を
有する2金属系酸化物とすれば、記憶容量膜全体の比誘
電率は高く維持できることになる。したがって、半導体
記憶装置の微細化をさらに進めることができる。
【0012】上記半導体記憶装置において、上記第1の
誘電体層をほぼ化学量論的組成を有するものとし、上記
第2の誘電体層を化学量論的組成からはずれた組成を有
するものとすることが好ましい。
【0013】これにより、第2の誘電体層の組成が化学
量論的組成からはずれることで、第2の誘電体層を構成
する少なくとも2つの金属元素のうちの1つの金属元素
の酸化物が結晶粒界に析出するので、リークを抑制しな
がら高い比誘電率を維持することが容易となる。
【0014】上記半導体記憶装置において、上記第1の
誘電体層が、Ba,Sr及びTiの3元素を含んでいる
ことが好ましい。
【0015】Ba,Sr及びTiの3元素を含む材料
は、BSTと略称される高誘電体材料であることが知ら
れている。このBST層により第1の誘電体層を構成す
ることにより、記憶容量膜全体の比誘電率を高く維持す
ることができる。
【0016】上記半導体記憶装置において、上記第1の
誘電体層が、xを0以上1以下の数とするとき、化学式
Bax Sr1-x TiO3 で表される組成を有しているこ
とが好ましい。
【0017】これにより、第1の誘電体層がTi含有比
が50%のBST膜により構成され、高い比誘電率を発
揮することができる。
【0018】上記半導体記憶装置において、上記第2の
誘電体層が、Ba,Sr及びTiの3元素を含んでいる
ことが好ましい。
【0019】これにより、第2の誘電体層の比誘電率も
高く維持されるので、記憶容量膜全体のリークを抑制す
る機能と比誘電率の低下を抑制する機能とが高くなる。
【0020】上記半導体記憶装置において、上記第2の
誘電体層中のTiの原子数が、BaとSrとTiとの原
子数の和に比して50%より大きく60%以下であるこ
とが好ましい。
【0021】この範囲では、BST膜の比誘電率も比較
的高く、かつリークも少ないことが実験的にわかってい
るので、記憶容量膜全体のリークを抑制する機能と比誘
電率の低下を抑制する機能とが高くなる。
【0022】上記半導体記憶装置において、上記記憶容
量膜の第1及び第2誘電体層の双方にBa,Sr及びT
iの3元素を含ませて、上記第1及び第2誘電体層を、
上記記憶容量膜中のTiの原子数とBaとSrとTiと
の原子数の和の比がその膜厚方向における記憶容量膜の
下面からの距離の連続関数として表されるように形成し
ておくことができる。
【0023】これにより、組成が不連続的に急激に変化
することがないので、結晶内の歪が小さく結晶粒の大き
い記憶容量膜が得られ、より高い比誘電率を発揮するこ
とができる。
【0024】上記半導体記憶装置において、上記記憶容
量膜に含まれるTiの原子数とBaとSrとTiとの原
子数の和の比が、上記記憶容量膜全体の厚みの2分の1
以上の厚みを占める部分において50%であることが好
ましい。
【0025】これにより、結晶粒界に析出するTi等の
酸化物を安定して介在させておくことが可能になる。
【0026】本発明の半導体記憶装置の製造方法は、基
板の上に下部電極を形成する工程と、上記下部電極の上
に情報を記憶することが可能な誘電体材料からなる記憶
容量膜を形成する工程と、上記記憶容量膜の上に上部電
極を形成する工程とを備えた半導体記憶装置の製造方法
であって、上記記憶容量膜を形成する工程は、少なくと
も2つの金属元素を含む酸化物により構成され高誘電体
または強誘電体となる第1の誘電体層を形成する工程
と、上記第1の誘電体層の上方及び下方のうち少なくと
もいずれか一方に、上記第1の誘電体層と同じ元素を含
み、かつその組成を上記第1の誘電体層とは異ならせた
酸化物により、上記第1の誘電体層に比してリーク電流
が小さい特性を有する第2の誘電体層を形成する工程と
を備えている。
【0027】この方法により、上述の優れた機能を有す
る半導体記憶装置を容易に形成することができる。
【0028】上記半導体記憶装置の製造方法において、
上記第1の誘電体層を形成する工程では、Ba,Sr及
びTiの3元素をほぼ化学量論的組成で含む第1の誘電
体層を形成し、上記第2の誘電体層を形成する工程で
は、Ba,Sr及びTiの3元素を、Tiの原子数がB
aとSrとTiとの原子数の和に比して50%より大き
く60%以下である組成で含む第2の誘電体層を形成す
ることが好ましい。その場合、上記第1及び第2の誘電
体層を形成する工程の後に、基板を650℃以上の温度
に加熱する熱処理を行なうことが好ましい。
【0029】この方法により、BSTにより構成される
各誘電体膜の比誘電率を向上させることができる。
【0030】上記半導体記憶装置の製造方法において、
上記第1及び第2の誘電体層を形成する工程では、有機
金属化学気相成長法により上記第1及び第2の誘電体層
を形成する間に基板温度を変化させることでTiの原子
数とBaとSrとTiの原子数の和の比を変化させるこ
とができる。
【0031】この方法により、原料物質の組成を変化さ
せることなく、各誘電体層の組成を簡便に調整すること
ができ、量産に適した方法となる。
【0032】その場合、特に、上記第1及び第2の誘電
体層を形成する工程では、上記第1の誘電体層を形成す
る際には基板温度を一定とし、上記第2の誘電体層を形
成する際に基板温度を変化させることが好ましい。
【0033】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)まず、本発明
の第1の実施形態に係る半導体記憶装置について図1〜
図5を参照しながら説明する。ただし、本実施形態の半
導体記憶装置は、一般的な半導体記憶装置とは特に記憶
容量膜の構造及び製造方法のみが異なるため、主として
記憶容量膜及びそれに近接する部材の構造,動作及び製
造方法についてのみ説明し、半導体記憶装置の他の部材
については適宜説明を省略する。
【0034】図1は、本実施形態に係る半導体記憶装置
のセル18付近における構造を示す断面図である。
【0035】図1に示すように、セル18には、記憶容
量膜1が設けられている。この記憶容量膜1は、高誘電
体層3と低リーク層5とにより構成されている。高誘電
体層3は、例えばBa:Sr:Ti(組成比)が化学量
論的組成比25:25:50である厚さ20nmのBS
T薄膜により構成されている。低リーク層5は、組成比
が化学量論的組成から外れた厚さ5nmの少なくともB
a、Sr、Tiを含む薄膜により構成されている。本実
施形態では、このような低リーク層5を、例えばTi/
(Ba+Sr+Ti)原子数比が55%となるもの、す
なわち化学式Ba0.45Sr0.45Ti1.1Oによって表され
る組成を有するものによって構成している。
【0036】また、記憶容量膜1の下方には下部電極6
が、上方に上部電極6がそれぞれ設けられている。下部
電極6は、例えば厚みが30nmの窒化チタン膜の上
に、厚みが50nmのルテニウム膜と、厚みが100n
mの酸化ルテニウム膜とを順次積層して構成されてい
る。下部電極6の下方には、例えば多結晶シリコンから
なる配線13が設けられている。この配線13は、絶縁
層17に設けられたコンタクトホール内に埋め込まれて
おり、一般的なDRAMにおいては、図1には示されて
いないトランジスタの例えばドレイン領域に接続されて
いる。低リーク層5の上には上部電極15が設けられて
おり、この上部電極15は、例えば厚みが50nmのル
テニウム膜により構成されている。
【0037】次に、図2を参照しながら、本実施形態に
係る半導体記憶装置の記憶容量膜のリーク電流の低減効
果について説明する。
【0038】図2は、高誘電体層3及び低リーク層5を
構成するBST薄膜中のTi/(Ba+Sr+Ti)原
子数比(%)と+0.5V印加時のリーク電流の相関を
示す図である。なお、BSTの組成におけるBaとSr
の比は任意に選択可能であるが、一般に、Ba:Sr=
1:1で比誘電率が最大になることが知られており、本
実施形態においてもBa:Sr=1:1を採用してい
る。
【0039】図2から明らかなように、高誘電体層3及
び低リーク層5を構成するBSTは、化学量論的組成、
すなわちTi/(Ba+Sr+Ti)=50%において
リーク電流が最大になる。一方、特にBST中のTiの
含有比を増加させることにより、リーク電流は大幅に低
減されることが理解される。例えばTi/(Ba+Sr
+Ti)=55%とTi含有比を5%増加させると、リ
ーク電流値を化学量論的組成を有するBST膜のリーク
電流値のおよそ10分の1の低い値に抑制することが可
能である。また、BST膜のリーク電流の大きさは膜厚
に対する依存性が小さいので、低リーク層5の厚みはそ
れ程大きくなくてもよい。
【0040】このように、本発明者らは、例えば本実施
形態のように記憶容量膜1中に厚みが5nm程度の薄い
低リーク層5を設けることで、記憶容量膜1のリーク電
流の大きさを化学量論的組成のBST膜を介在させた場
合のおよそ1桁低い値に抑制できることを発見した。
【0041】一方、図3は、BST薄膜中のTi/(B
a+Sr+Ti)原子数比を変化させた場合の比誘電率
の変化を示している。DRAMの記憶容量膜の構成部材
としての観点からみれば、単位面積当たりの電荷蓄積能
力を高めるため、高誘電体層3及び低リーク層5を比誘
電率が高い材料により構成するほど有利である。この比
誘電率は、BSTが化学量論的組成、すなわちTi/
(Ba+Sr+Ti)=50%において最大値となり、
本実施形態の場合、比誘電率の最大値はおよそ190で
あった。このBST膜中のTi含有比が化学量論的組成
からずれるとその比誘電率も低下し、特に、Ti含有比
が大きくなるほど比誘電率は大きく低下する。しかし、
例えばTi含有比が55%であっても、BSTの比誘電
率として125という高い値が得られることを本発明者
らは発見した。
【0042】ここで、重要なのは、記憶容量膜1を構成
する絶縁膜全体としての比誘電率の値ある。誘電体膜3
と低リーク層5の比誘電率をμ1,μ2とし、両者の厚
みの比をm:nとすると、記憶容量膜全体の比誘電率μ
は下記式で表される。
【0043】1/μ=[m/{(m+n)・μ1}]+
[n/{(m+n)・μ2}] したがって、高誘電体層3,低リーク層5をそれぞれ構
成する各BST膜の組成と厚みとを調整することで、記
憶容量膜1全体の比誘電率とリーク電流値との総合特性
を所望の値にすることが可能になる。そこで、本実施形
態では、記憶容量膜1全体の比誘電率が、その全体が化
学量論的組成比のBSTによって構成されているとした
場合の比誘電率の75%以上(比誘電率142.5以
上)であるように設定する。例えば、高誘電体層3の厚
みが20nmで比誘電率μ1が190、低リーク層5の
厚みが5nmで比誘電率が75の場合には、記憶容量膜
1全体の比誘電率μは、以下のようになる。
【0044】 μ=1/[{4/(5・190)}+{1/(5・75)}] =145 この比誘電率μの値は142.5以上であり、記憶容量
膜1全体の比誘電率をそれ程低下させるものではない。
なお、低リーク層5の比誘電率を75以上とするために
は、低リーク層5を構成するBST中のTi含有比(T
i/(Ba+Sr+Ti)原子数比)は60%以下に設
定する必要がある。
【0045】以上を総合すると、高誘電体層3の厚みが
29nmで組成が化学量論的組成であるとし、低リーク
層5の厚みを5nm程度にしたときに、低リーク層5を
構成するBST中のTi/(Ba+Sr+Ti)原子数
比を55〜60%に設定することで、リーク電流値の小
さい,かつ単位面積当たりの電荷蓄積能力の大きい記憶
容量膜1を実現することができる。
【0046】それに対し、低リーク層5として上記公報
の技術におけるTi酸化膜(比誘電率はおよそ25)を
使用すると、記憶容量膜1全体の比誘電率μはおよそ8
0程度と大きく低下する。すなわち、本実施形態の構造
による効果が顕著なことがわかる。
【0047】なお、低リーク層5の膜厚が記憶容量膜1
全体の膜厚に占める割合を増加すると記憶容量膜1の比
誘電率が低下する傾向にあることは明らかである。図4
は、Ti/(Ba+Sr+Ti)原子数比が55%のB
STで構成された低リーク層5の記憶容量膜1全体の厚
みに対する膜厚比を変化させた場合における記憶容量膜
1全体の比誘電率の変化を示す図である。同図に示され
るように、例えば低リーク層5の膜厚比を50%とする
と記憶容量膜1の比誘電率はおよそ155に低下する。
そして、このような比誘電率の低下を例えば20%以下
に抑制するためには、低リーク層5の膜厚比を50%よ
り小さくすればよい。
【0048】以上のように、本実施形態に係る半導体記
憶装置は、化学量論的組成比のBSTにより構成される
高誘電体層3の上に、Ti組成比が化学量論的組成から
外れたBSTからなる低リーク層5を形成し、両者の積
層膜全体を記憶容量膜1として用いるようにしたので、
単位面積当たりの電荷蓄積能力が高く、かつ低リークの
記憶容量膜1を実現できる。すなわち、本発明は、Ti
の組成比が化学量論的組成からずれたBSTは、リーク
電流量が大幅に低減される上に、比誘電率の低下が小さ
いという発見に基づいてなされたものであって、本発明
により、コンデンサの直列構造となる記憶容量膜1全体
のリーク電流を低減しながら、比誘電率の低下を極めて
小さく抑制して電荷蓄積能力を高く維持することが可能
となり、半導体記憶装置の微細化をさらに進めることが
できるのである。
【0049】なお、図2から明らかなように、Ti含有
比つまりTi/(Ba+Sr+Ti)原子数比が化学量
論的組成比50%より小さいBSTにより低リーク層5
を構成してもリーク電流の低減の効果が得られるが、T
i含有比が化学量論的組成比50%より大きいBSTを
用いた方が、リーク電流の低減効果が大きい。これは、
Ti含有比が大きいBSTでは、余分なTiが酸化チタ
ンとなってBST膜内の結晶粒界に偏析して熱的に安定
に存在するからである。一方、Ti含有比が小さいBS
Tにおいては、バリウム・カーボン化合物、ストロンチ
ウム・カーボン化合物といった物質がBST膜内の結晶
粒界に偏析することでリーク電流は多少低下するもの
の、これらの物質は650℃前後で分解しやすいため、
熱処理中に分解が発生し、BST膜中の結晶粒界に沿っ
たリーク経路が形成されるためと考えられる。
【0050】このため、記憶容量膜1の形成後の温度条
件が650℃以上の高温になる場合は、特にTi含有比
が50%より大きいBSTにより低リーク層5を構成す
る方が、より確実にリーク電流を低減することができ
る。例えば、従来の一般的な工程では、BST膜を記憶
容量膜として用いる場合、記憶容量膜1を形成した後
に、熱処理として700℃のRTAを施すことにより、
所望の高誘電率が得られるようにしている。かかる場合
には、低リーク層中のTi含有比を化学量論的組成より
も大きくすることが必要である。
【0051】次に、図5(a)〜図5(d)を参照しな
がら、本実施形態に係る半導体記憶装置のうち特にセル
部分の製造方法を説明する。
【0052】まず、図5(a)に示す工程で、一般的な
半導体記憶装置の製造方法と同様にして、基板上の絶縁
層17にコンタクトホールを開口し、このコンタクトホ
ール内を埋める多結晶シリコンプラグからなる配線13
を形成する。次に、配線13の上に配線13に接続され
る下部電極6を形成する。下部電極6は、例えば本実施
形態においては、絶縁層17のうち配線13が形成され
ている領域を含む広い領域に浅い凹部を形成した後、基
板全体の上に、例えばスパッタ法を用いて、厚みが約3
0nmの窒化チタン膜と、厚みが約50nmのルテニウ
ム膜と、厚みが約100nmの酸化ルテニウム膜とを順
次堆積し、さらに、例えば化学的物理的研磨(CMP
法)によりこの積層膜を凹部内に埋め込むことにより形
成する。すなわち、上面が周囲の絶縁層17の上面と同
じ高さ位置になるように平坦化され、セルごとに分離さ
れた下部電極6が形成される。
【0053】次に、図5(b)に示す工程で、例えば有
機金属化学気相成長法(以下、MOCVD法)により、
高誘電体層3を形成する。この高誘電体層3は、例えば
以下の手順により形成される。例えば、β−ジケトン系
有機金属錯体であるBa(DPM)2 、Sr(DPM)
2 、TiO(DPM)2 をn−酢酸ブチルにそれぞれ
0.1(mol/L)の濃度で溶解して作成した液体材
料を混合した後、昇温して気化し、例えばこれをArガ
スで搬送することで導入し、例えば圧力5Torr、酸
素分圧25%の雰囲気下で、例えば600℃に基板を加
熱することによりこの混合ガスを熱的に反応させてBS
T膜を成膜し、高誘電体層3を形成する。なお、例えば
Ba(DPM)2 、Sr(DPM)2 、TiO(DP
M)2 を含有するそれぞれの液体材料の混合比を例えば
35:35:30に制御することで、BST膜中のB
a:Sr:Ti原子数比を25:25:50としてい
る。
【0054】次に、図5(c)に示す工程で、例えば、
それぞれBa(DPM)2 、Sr(DPM)2 、TiO
(DPM)2 を含有する液体材料の混合比を30:3
0:40とすることにより、例えばTi含有比が55%
であるBST膜を成膜し、低リーク層5を形成する。
【0055】次に、図5(d)に示す工程で、例えばス
パッタ法を用いて、厚みが約100nmのルテニウム膜
を堆積した後、これをパターニングすることにより、上
部電極15を形成する。
【0056】なお、図5(b)から図5(c)に示す工
程において、Ti含有比を変化させる手段は、他の手段
を用いても良いことは言うまでもない。例えば、本発明
者らは、それぞれの有機金属錯体を含有する液体材料の
混合比はそのままにしておいても、基板温度を上昇させ
るとBST膜中のTi含有比が増加し、逆に基板温度を
低下させるとTi含有比が低下することを発見した。こ
の原理を用い、気化した液体材料を含有するArガスの
供給量は変化させることなく、図5(b)に示す工程で
は高誘電体層3を構成する組成のBST膜を厚み20n
mだけ成膜させた後、基板温度を600℃から例えば5
0℃上昇させることにより、その後図5(c)に示す工
程で形成されるBST膜つまり低リーク層5のTi含有
比を50%から55%へと増加させることが可能であっ
た。このような製造方法によれば、液体材料の混合比変
更に伴うMOCVD成膜装置(液体材料の供給経路,配
管等を含むシステム全体)の液体材料の置換が不要とな
る。すなわち、原料物質の組成を変化させることなく、
簡便な方法でTi含有比を変更することが可能である。
なお、形成されるBST膜の組成の変化を明確にするた
め、基板温度を変化させている間は、原料の反応炉への
供給を停止してもよい。
【0057】また、一般に下部電極6として用いられる
ルテニウムや白金と言った材料からなる薄膜は、表面に
膜が無い状態で高温にすると面荒れが生じる場合がある
が、この場合は、高誘電体層3を20nm形成した後に
昇温しているため、下部電極6の面荒れが抑制されると
いう効果も得られた。
【0058】なお、以上の製造方法において、公知の技
術を利用して、上部電極15の形成前または後に、例え
ば窒素雰囲気中で例えば700℃で30分の熱処理を施
すことにより、記憶容量膜1の比誘電率の向上やリーク
電流の低減といった効果をより増大させることも可能で
ある。
【0059】次に、本実施形態の変形形態について説明
する。図6(a),図6(b)は本実施形態の変形形態
に係る半導体記憶装置のセル部の構造を示す断面図であ
る。低リーク層5は、半導体記憶装置の動作時に電子が
注入される側に設ける方がリーク抑制の効果が大きいた
め、例えば下部電極6の方が上部電極15よりも電位が
高い状態で電荷をチャージするときは、上記図1に示す
ごとく高誘電体層3の上に低リーク層5を配置した方が
リーク抑制効果が大きい。逆に、上部電極15の方が下
部電極6よりも電位が高い状態で電荷をチャージすると
きは、図6(a)に示すように、高誘電体層3の下方に
つまり下部電極6との間に低リーク層41を設けること
が好ましい。また、記憶容量膜1へ両極性の電界を印加
する半導体記憶装置の駆動方法を用いる場合は、図6
(b)に示すように、高誘電体層3の上下につまり上部
電極15,下部電極6との間にそれぞれ低リーク層4
3,45を設けることが好ましい。
【0060】そして、図6(a),(b)に示すいずれ
の構造によっても、リーク電流低減と比誘電率の低下抑
制の効果を実現することができる。
【0061】なお、本実施形態においては、BST膜を
MOCVD法を用いて形成しているが、本発明における
BST膜の成膜方法は本実施形態の方法に限定されるも
のではなく、BST膜中のTi含有比を制御することが
可能であれば、他の成膜方法を採用することができる。
【0062】例えば、スパッタ法による場合には、化学
量論的組成の膜を成膜するターゲットと、Ti組成比が
外れた膜を成膜するターゲットを少なくとも2種類用い
ることにより、本実施形態のBST膜と同様の構造を有
する高誘電体層及び低リーク層の積層構造を得ることが
できる。
【0063】また、例えばスピン塗布による場合には、
組成比が異なる2種類以上の塗布液を用いることによ
り、本実施形態のBST膜と同様の構造を有する高誘電
体層及び低リーク層の積層構造を得ることができる。
【0064】さらに、本発明における上部電極,下部電
極を構成する材料は、上記第1の実施形態におけるそれ
らの材料に限定されるものではない。BSTという酸化
物誘電体膜に接触させる電極の材料としては、例えば、
白金、パラジウム、イリジウム、酸化イリジウム、ロジ
ウムなどを用いても同様の効果を得ることが可能である
ことは言うまでもない。
【0065】また、本発明における上部電極,下部電極
の構造も、本実施形態における構造に限定されるもので
はない。例えば下部電極を円柱形状にしたスタック構造
にして電極面積を増加するようにした公知の構造に本発
明を適用することによっても、リーク電流の低減を図る
ことができる。
【0066】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態に係る半導体記憶装置について、図7を参照し
ながら説明する。ただし、本実施形態の半導体記憶装置
は、既に説明した第1の実施形態の半導体記憶装置とは
記憶容量膜の構造と製造方法のみが異なるため、以下、
記憶容量膜及びそれに隣接する領域の構造とその製造方
法のみを説明するものとする。
【0067】図7は、本実施形態に係る半導体記憶装置
のセルの構造を示す断面図、及び記憶容量膜51の膜厚
方向のTi組成について説明する図である。
【0068】本実施形態の半導体記憶装置における記憶
容量膜51は、見かけ上1層のBST膜で構成されてお
り、このBST膜における図7で示されるような濃度勾
配を有することを特徴とする。つまり、記憶容量膜51
中のTi/(Ba+Sr+Ti)原子数比が、その膜厚
方向における記憶容量膜51の下面からの距離の連続関
数として表されるように形成されている。例えば、本実
施形態では、記憶容量膜51のうち下部電極6に接する
側の大部分の領域ではTi含有比つまりTi/(Ba+
Sr+Ti)原子数比が化学量論的組成比である50%
であり、上部電極15に近い薄い領域では上方に向かう
につれて徐々にTi含有比が増加して最終的には55%
となるように構成されている。つまり、大部分の領域が
高誘電体層として機能し、上部の薄い領域が低リーク層
として機能している。
【0069】次に、本実施形態の記憶容量膜51の形成
方法について説明する。このような記憶容量膜は、例え
ばMOCVD法により形成が可能である。例えば、第1
の実施形態の図5(b),図5(c)に示す工程におい
て、TiO(DPM)2 を含有する液体材料の混合比を
経時的に変化させることで、図7に示すようごとく、記
憶容量膜51のTi含有比を膜厚方向にほぼ連続的に変
化させることが可能である。その際、第1の実施形態で
説明したように、基板温度を変化させることは、Ti含
有比を変化させるのに特に有効である。一般に基板温度
の昇・降温は瞬間的には行えないため、昇・降温速度を
制御することで連続的な含有比の変化を生じさせること
が可能である。図7に示すTi含有比の膜厚方向分布
は、例えば基板温度を600℃から650℃へ徐々に低
下させていくことで得られる。
【0070】本実施形態においても、記憶容量膜51を
構成するBSTのうちの一部が化学量論的組成比からは
ずれた組成を有していて、低リーク層として機能するの
で、上記第1の実施形態と同様の効果を発揮することが
できる。すなわち、リークを抑制しながら、記憶容量膜
全体の比誘電率の低下をも抑制することができ、よっ
て、半導体記憶装置の微細化をさらに進めていくことが
できる。
【0071】さらに、本実施形態の記憶容量膜51にお
いては、BST膜の膜厚方向における組成の変化が連続
的であるため、記憶容量膜51を構成する単結晶BST
膜の結晶格子の乱れが小さくなり、第1の実施形態にお
ける記憶容量膜1中のBST膜よりも結晶性が良好であ
る。その結果、記憶容量膜51の比誘電率は、例えば膜
厚25nmの場合で190という第1の実施形態よりも
さらに高い値を得ることが可能であった。
【0072】なお、本発明の記憶容量膜を構成する絶縁
材料は、上記各実施形態におけるBSTに限定されるも
のではない。例えば、PZT,BaTiO3 ,SrTi
3のように、AサイトとBサイトとを有するABO3
型酸化物を利用して、化学量論的組成では高誘電体又は
強誘電体となる絶縁材料を用いることもできる。
【0073】
【発明の効果】本発明の半導体記憶装置又はその製造方
法によると、上下電極により挟まれる記憶容量膜を、少
なくとも2つの金属元素を含む酸化物により構成される
第1の誘電体層と、少なくとも2つの金属元素を含む酸
化物によって構成され第1の誘電体層に比してリーク電
流が小さい特性を有する第2の誘電体層とを積層するこ
とにより形成するようにしたので、全体として低リーク
かつ比誘電率の高い記憶容量膜を実現でき、半導体記憶
装置の微細化をさらに進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における半導体記憶装
置のセル付近の構造を示す部分断面図である。
【図2】第1の実施形態におけるBST膜中のTi含有
比の変化に対するBST膜のリーク電流値の変化を示す
特性図である。
【図3】第1の実施形態におけるBST膜中のTi含有
比の変化に対するBST膜の比誘電率の変化を示す特性
図である。
【図4】第1の実施形態における低リーク層の膜厚比と
記憶容量膜全体の比誘電率との相関関係を示す特性図で
ある。
【図5】第1の実施形態における半導体記憶装置の製造
工程を示す断面図である。
【図6】第1の実施形態の2つの変形形態として、高誘
電体層の下方又は上下に低リーク層を設けた半導体記憶
装置のセル付近の構造を示す部分断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態における半導体記憶装
置のセル付近の構造を示す部分断面図及び記憶容量膜に
おける膜厚方向のTi含有比の変化を示す図である。
【図8】従来の半導体記憶装置のセル付近の構造を示す
部分断面図である。
【符号の説明】
1 記憶容量膜 3 高誘電体層 5 低リーク層 6 下部電極 13 配線 15 上部電極 17 絶縁層 18 セル 41 低リーク層 43 低リーク層 45 低リーク層

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部電極と、該下部電極の上に設けられ
    情報を記憶することが可能な誘電体材料からなる記憶容
    量膜と、該記憶容量膜の上に設けられた上部電極とを含
    むセルを備えた半導体記憶装置であって、 該記憶容量膜は、 少なくとも2つの金属元素を含む酸化物により構成さ
    れ、高誘電体または強誘電体からなる第1の誘電体層
    と、 上記第1の誘電体層の上方及び下方のうち少なくともい
    ずれか一方に設けられ、少なくとも2つの金属元素を含
    む酸化物によって構成されて、上記第1の誘電体層に比
    してリーク電流が小さい特性を有する第2の誘電体層と
    を備えていることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体記憶装置におい
    て、 上記第1の誘電体層はほぼ化学量論的組成を有してお
    り、 上記第2の誘電体層は、化学量論的組成からはずれた組
    成を有していることを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の半導体記憶装置に
    おいて、 上記第1の誘電体層は、Ba,Sr及びTiの3元素を
    含んでいることを特徴とする半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体記憶装置におい
    て、 上記第1の誘電体層は、xを0以上1以下の数とすると
    き、化学式Bax Sr1-x TiO3 で表される組成を有
    することを特徴とする半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載
    の半導体記憶装置において、 上記第2の誘電体層は、Ba,Sr及びTiの3元素を
    含んでいることを特徴とする半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体記憶装置におい
    て、 上記第2の誘電体層中のTiの原子数が、BaとSrと
    Tiとの原子数の和に比して50%より大きく60%以
    下であることを特徴とする半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の半導体記憶装置におい
    て、 上記記憶容量膜の第1及び第2誘電体層の双方は、B
    a,Sr及びTiの3元素を含んでおり、 上記第1及び第2誘電体層は、上記記憶容量膜中のTi
    の原子数とBaとSrとTiとの原子数の和の比がその
    膜厚方向における記憶容量膜の下面からの距離の連続関
    数として表されるように形成されていることを特徴とす
    る半導体記憶装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の半導体記憶装置におい
    て、 上記記憶容量膜に含まれるTiの原子数とBaとSrと
    Tiとの原子数の和の比が、上記記憶容量膜全体の厚み
    の2分の1以上の厚みを占める部分において50%であ
    ることを特徴とする半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 基板の上に下部電極を形成する工程と、 上記下部電極の上に情報を記憶することが可能な誘電体
    材料からなる記憶容量膜を形成する工程と、 上記記憶容量膜の上に上部電極を形成する工程とを備え
    た半導体記憶装置の製造方法であって、 上記記憶容量膜を形成する工程は、 少なくとも2つの金属元素を含む酸化物により構成され
    高誘電体または強誘電体となる第1の誘電体層を形成す
    る工程と、 上記第1の誘電体層の上方及び下方のうち少なくともい
    ずれか一方に、上記第1の誘電体層と同じ元素を含み、
    かつその組成を上記第1の誘電体層とは異ならせた酸化
    物により、上記第1の誘電体層に比してリーク電流が小
    さい特性を有する第2の誘電体層を形成する工程とを備
    えていることを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の半導体記憶装置の製造
    方法において、 上記第1の誘電体層を形成する工程では、Ba,Sr及
    びTiの3元素をほぼ化学量論的組成で含む第1の誘電
    体層を形成し、 上記第2の誘電体層を形成する工程では、Ba,Sr及
    びTiの3元素を、Tiの原子数がBaとSrとTiと
    の原子数の和に比して50%より大きく60%以下であ
    る組成で含む第2の誘電体層を形成することを特徴とす
    る半導体記憶装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10記載の半導体記憶装
    置の製造方法において、 上記第1及び第2の誘電体層を形成する工程の後に、基
    板を650℃以上の温度に加熱する熱処理を行なうこと
    を特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の半導体記憶装置の製
    造方法において、 上記第1及び第2の誘電体層を形成する工程では、有機
    金属化学気相成長法により上記第1及び第2の誘電体層
    を形成する間に基板温度を変化させることでTiの原子
    数とBaとSrとTiの原子数の和の比を変化させるこ
    とを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の半導体記憶装置の製
    造方法において、 上記第1及び第2の誘電体層を形成する工程では、上記
    第1の誘電体層を形成する際には基板温度を一定とし、
    上記第2の誘電体層を形成する際に基板温度を変化させ
    ることを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
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