JPH11310121A - 車両の制動制御装置 - Google Patents

車両の制動制御装置

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JPH11310121A
JPH11310121A JP10116990A JP11699098A JPH11310121A JP H11310121 A JPH11310121 A JP H11310121A JP 10116990 A JP10116990 A JP 10116990A JP 11699098 A JP11699098 A JP 11699098A JP H11310121 A JPH11310121 A JP H11310121A
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JP
Japan
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control
vehicle
wheel
brake
target slip
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Pending
Application number
JP10116990A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Ito
孝之 伊藤
Kenji Toutsu
憲司 十津
Masanobu Fukami
昌伸 深見
Satoshi Yokoyama
敏 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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  • Braking Systems And Boosters (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の旋回中にブレーキアシスト制御を開始
した場合に過度のアンダーステアを防ぐこと。 【解決手段】 ブレーキペダルの操作量又は操作速度に
基づきブレーキアシスト制御の開始要否を判定し、ブレ
ーキアシスト制御開始要と判定したときに、車両の全車
輪に対し自動的に制動力を付与してブレーキアシスト制
御を行う。車両旋回中にブレーキアシスト制御開始要と
判定した場合には、旋回外側車輪に自動的に付与する制
動力を制限する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーキペダルが
急速度で踏み込まれたとき、又はブレーキペダルが深く
踏み込まれたときに、自動的に制動力を増大させて運転
者のブレーキペダル操作を補助するブレーキアシスト制
御機能を備えた車両の制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両を走行中、例えば緊急制動時にはブ
レーキペダルが急速度で踏み込まれるが、踏力が不十分
あるいは踏力の維持が困難で、適切な制動力が得られな
いということが生じ得る。このような点に鑑み、近時、
ブレーキアシスト制御機能を付加することが提案され、
既に一部の市販車両に搭載されている。このブレーキア
シスト制御は、ブレーキペダルが急速度で踏み込まれた
ときに、自動的に制動力を増大させて運転者のブレーキ
ペダル操作を補助するものであり、一般的にバキューム
ブースタの倍圧機能を制御することが行われている。
【0003】ここで、バキュームブースタを完全に又は
部分的に節約することを目的として、アンチスキッド制
御又はトラクション制御用のポンプを用いてブレーキア
シスト制御を行う技術(特開平8−230634号公
報)が知られている。具体的には、このものは、ホイー
ルシリンダと、マスタシリンダと、マスタシリンダをホ
イールシリンダに接続する主液圧路と、主液圧路を開閉
する第1の開閉弁と、第1の開閉弁とホイールシリンダ
との間に吐出側を接続しホイールシリンダに対し昇圧し
たブレーキ液を吐出する液圧ポンプと、液圧ポンプの吸
入側をマスタシリンダに接続する補助液圧路と、補助液
圧路を開閉する第2の開閉弁とを備えている。
【0004】また、マスタシリンダの出力液圧を検出す
る圧力センサが設けられ、マスタシリンダ液圧が所定液
圧以上で且つマスタシリンダ液圧の増加割合が所定割合
を越えた場合に、液圧ポンプ並びに第1及び第2の開閉
弁が制御され、公報の図8に示すように、ホイールシリ
ンダ液圧がマスタシリンダ液圧に対し所定の嵩上げ圧力
だけ大となるようブレーキアシスト制御が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このもので
は、車両の旋回中にブレーキアシスト制御を開始した場
合の対処は行われていない。従って、車両の旋回中にブ
レーキアシスト制御を開始すると、全車輪の制動力が急
激に増加し、全車輪(特に、輪荷重の大きい旋回外側車
輪)のコーナーリングフォースが急激に減少する。その
結果、車両が過度のアンダーステア傾向になる恐れがあ
る。
【0006】故に、本発明は、車両の旋回中にブレーキ
アシスト制御を開始した場合に過度のアンダーステアを
防ぐことを、その技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るため、請求項1の発明の車両の制動制御装置は、ブレ
ーキペダルの操作量又は操作速度を検出するブレーキ操
作検出手段と、前記ブレーキ操作検出手段の検出結果に
基づきブレーキアシスト制御の開始要否を判定する開始
判定手段と、前記開始判定手段がブレーキアシスト制御
開始要と判定したときに、車両の全車輪に対し自動的に
制動力を付与してブレーキアシスト制御を行う制御手段
とを備えた車両の制動制御装置において、車両が旋回中
か否かを判定する旋回判定手段を備え、前記制御手段
は、前記旋回判定手段が車両旋回中と判定している際
に、前記開始判定手段がブレーキアシスト制御開始要と
判定した場合には、旋回外側車輪に自動的に付与する制
動力を制限するように構成したものである。
【0008】請求項1の発明によれば、車両旋回中にブ
レーキアシスト制御開始要と判定した場合には、旋回外
側車輪に自動的に付与する制動力を制限するので、車両
旋回中にブレーキアシスト制御が開始された場合に、輪
荷重の大きい旋回外側車輪のコーナーリングフォースが
急激に減少するのを回避でき、結果、過度のアンダース
テアを防止できる。
【0009】請求項1の発明において、請求項2の発明
に示すように、車両の各車輪の回転速度を検出する車輪
速度検出手段と、前記車輪速度検出手段の検出結果に応
じて各車輪の実スリップ率を演算する実スリップ率演算
手段と、車両の実減速度を検出する実減速度検出手段と
を備え、前記制御手段は、前記ブレーキ操作検出手段の
検出結果に基づき車両の目標減速度を設定する目標減速
度設定手段と、前記車両の実減速度と目標減速度の偏差
を演算する偏差演算手段と、前記偏差に応じて各車輪の
目標スリップ率を設定する目標スリップ率設定手段と、
前記旋回判定手段が車両旋回中と判定している際に、前
記開始判定手段がブレーキアシスト制御開始要と判定し
た場合には、旋回外側車輪の目標スリップ率を小さく補
正する目標スリップ率補正手段とを有し、前記各車輪の
実スリップ率と前記目標スリップ率又は補正目標スリッ
プ率との比較結果に応じて車両の全車輪に対し自動的に
制動力を付与するように構成すると、好ましい。
【0010】この構成によれば、車両旋回中にブレーキ
アシスト制御開始要と判定した場合には、旋回外側車輪
の目標スリップ率を小さく補正するので、車両旋回中に
ブレーキアシスト制御が開始された場合に、旋回外側車
輪に自動的に付与する制動力を制限でき、結果、過度の
アンダーステアを防止できる。
【0011】請求項2の発明において、請求項3の発明
に示すように、前記目標スリップ率補正手段は、旋回外
側前輪の目標スリップ率の補正量を旋回外側後輪の目標
スリップ率の補正量よりも大きくするように構成する
と、好ましい。
【0012】この構成によれば、旋回外側前輪の目標ス
リップ率の補正量を旋回外側後輪の目標スリップ率の補
正量よりも大きくするので、最も輪荷重の大きい旋回外
側前輪に自動的に付与する制動力を旋回外側前輪の輪荷
重よりも小さい旋回外側後輪よりも制限でき、結果、一
層確実に過度のアンダーステアを防止できる。
【0013】請求項2の発明において、請求項4の発明
に示すように、前記目標スリップ率補正手段は、旋回状
態に応じて旋回外側車輪の目標スリップ率の補正量を設
定するように構成すると、好ましい。
【0014】この構成によれば、旋回状態に応じて旋回
外側車輪の目標スリップ率の補正量を設定するので、旋
回状態に応じて適切に旋回外側車輪の制動力を制御でき
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の望ましい実施の形
態を図面を参照して説明する。
【0016】図1は本発明の制動制御装置の一実施形態
を示すもので、エンジンEGはスロットル制御装置TH
及び燃料噴射装置FIを備えた内燃機関で、スロットル
制御装置THにおいてはアクセルペダルAPの操作に応
じてメインスロットルバルブMTのメインスロットル開
度が制御される。また、電子制御装置ECUの出力に応
じて、スロットル制御装置THのサブスロットルバルブ
STが駆動されサブスロットル開度が制御されると共
に、燃料噴射装置FIが駆動され燃料噴射量が制御され
るように構成されている。本実施形態のエンジンEGは
変速制御装置GS及びディファレンシャルギヤDFを介
して車両前方の車輪FL,FRに連結されており、所謂
前輪駆動方式が構成されているが、本発明における駆動
方式をこれに限定するものではない。
【0017】次に、制動系については、車輪FL,F
R,RL,RRに夫々ホイールシリンダWfl,Wf
r,Wrl,Wrrが装着されており、これらのホイー
ルシリンダWfl等にブレーキ液圧制御装置PCが接続
されている。尚、車輪RL、RRは従動輪を示してい
る。ブレーキ液圧制御装置PCは図2に示すように構成
されており、これについては後述する。
【0018】車輪FL,FR,RL,RRには車輪速度
センサWSl乃至WS4が配設され、これらが電子制御
装置ECUに接続されており、各車輪の回転速度、即ち
車輪速度に比例するパルス数のパルス信号が電子制御装
置ECUに入力されるように構成されている。また、マ
スタシリンダMCの出力ブレーキ液圧(以下マスタシリ
ンダ液圧という)Pmcを検出する液圧センサPSが電
子制御装置ECUに接続されており、マスタシリンダ液
圧Pmcを表す信号が電子制御装置ECUに入力される
ように構成されている。更に、ブレーキペダルBPが踏
み込まれたときオンとなるブレーキスイッチBS、車両
前方の車輪FL,FRの舵角θfを検出する前輪舵角セ
ンサ(図示せず)、車両の横加速度Gyaを検出する横
加速度センサGy及び車両ヨーレイトγを検出するヨー
レイトセンサ(図示せず)等が電子制御装置ECUに接
続されている。
【0019】本実施形態の電子制御装置ECUは、バス
を介して相互に接続されたプロセシングユニットCP
U、メモリROM、RAM、入力ポートIPT及び出力
ポートOPT等から成るマイクロコンピュータMCPを
備えている。上記車輪速度センサWSl乃至WS4、液
圧センサPS、ブレーキスイッチBS、前輪舵角セン
サ、ヨーレイトセンサ、横加速度センサ等の出力信号は
増幅回路AMPを介して夫々入力ポートIPTからプロ
セシングユニットCPUに入力されるように構成されて
いる。また、出力ポートOPTからは駆動回路ACTを
介してスロットル制御装置TH及びブレーキ液圧制御装
置PCに夫々制御信号が出力されるように構成されてい
る。
【0020】マイクロコンピュータMCPにおいては、
メモリROMは図3乃至図9に示したフローチャートを
含む種々の処理に供するプログラムを記憶し、プロセシ
ングユニットCPUは図示しないイグニッションスイッ
チが閉成されている間当該プログラムを実行し、メモリ
RAMは当該プログラムの実行に必要な変数データを一
時的に記憶する。尚、スロットル制御等の各制御毎に、
もしくは関連する制御を適宜組合せて複数のマイクロコ
ンピュータを構成し、相互間を電気的に接続することと
してもよい。
【0021】ブレーキ液圧制御装置BCを示すもので、
ブレーキペダルBPの操作に応じてバキュームブースタ
VBを介してマスタシリンダMCが倍力駆動され、マス
タリザーバLRS内のブレーキ液が昇圧されて車輪F
R,RL及び車輪FL,RR側の液圧系統にマスタシリ
ンダ液圧が出力されるようになっている。マスタシリン
ダMCはタンデム型のマスタシリンダで、2つの圧力室
が夫々各ブレーキ液圧系統に接続されている。即ち、第
1の圧力室MCaは車輪FR,RL側のブレーキ液圧系
統に連通接続され、第2の圧力室MCbは車輪FL,R
R側のブレーキ液圧系統に連通接続される。
【0022】車輪FR,RL側のブレーキ液圧系統にお
いては、第1の圧力室MCaは主液圧路MF及びその分
岐液圧路MFr,MFlを介して夫々ホイールシリンダ
Wfr,Wrlに接続されている。主液圧路MFには、
常開型の2ポート2位置の第1の電磁開閉弁SC1(所
謂カットオフ弁として機能するもので、以下、単に開閉
弁SC1という)が配設されている。また、第1の圧力
室MCaは補助液圧路MFcを介して後述する逆止弁C
V5,CV6に接続されている。補助液圧路MFcには
前述の液圧センサPSが接続されており、マスタシリン
ダ液圧Pmcが検出される。尚、ブレーキペダルBPの
操作状態を検出するセンサとしては、液圧センサPSの
代わりに、ブレーキペダルBPのストロークを検出する
ストロークセンサを用いても良い。
【0023】分岐液圧路MFr,MFlには夫々、常開
型の2ポート2位置の電磁開閉弁PC1及びPC2(以
下、単に開閉弁PC1,PC2という)が配設されてい
る。また、これらと並列に夫々逆止弁CV1,CV2が
配設されている。逆止弁CV1,CV2は、マスタシリ
ンダMC方向へのブレーキ液の流れのみを許容するもの
で、これらの逆止弁CV1,CV2及び開閉弁SC1を
介してホイールシリンダWfr,Wrl内のブレーキ液
がマスタシリンダMCひいてはマスタシリンダリザーバ
LRSに戻されるようになっている。従って、ブレーキ
ペダルBPが開放された時に、ホイールシリンダWf
r,Wrl内の液圧はマスタシリンダMC側の液圧低下
に迅速に追従し得る。また、ホイールシリンダWfr,
Wrlに連通接続される排出側の分岐液圧路RFr,R
Flに、夫々常閉型の2ポート2位置電磁開閉弁PC
5,PC6(以下、単に開閉弁PC5,PC6という)
が配設され、分岐液圧路RFr,RFlが合流した排出
液圧路RFは補助リザーバRS1に接続されている。
【0024】補助リザーバRS1には、逆止弁CV6,
CV5を介して液圧ポンプHP1の吸入側が接続され、
その吐出側は逆止弁CV7及び液圧路MFpを介して開
閉弁PC1,PC2の上流側に接続されている。液圧ポ
ンプHP1は、液圧ポンプHP2と共に単一の電動モー
タMによって駆動され、吸入側からブレーキ液を導入し
所定の圧力に昇圧して吐出側から出力する。補助リザー
バRS1は、マスタシリンダMCのマスタリザーバLR
Sとは独立して設けられたもので、アキュムレータとい
うこともでき、ピストンとスプリングを備え、所定の容
量のブレーキ液を貯蔵し得るように構成されている。
【0025】マスタシリンダMCは、補助液圧路MFc
を介して液圧ポンプHP1の吸入側の逆止弁CV5と逆
止弁CV6との間に連通接続されている。逆止弁CV5
は、補助リザーバRS1へのブレーキ液の流れを阻止
し、逆方向への流れを許容するものである。また、逆止
弁CV6,CV7は、液圧ポンプHP1を介して吐出さ
れるブレーキ液の流れを一定方向に規制するもので、通
常は液圧ポンプHP1内に一体的に構成されている。而
して、開閉弁SI1は、図2に示す常態の閉位置でマス
タシリンダMCと液圧ポンプHP1の吸入側との連通が
遮断され、開位置でマスタシリンダMCと液圧ポンプH
P1の吸入側が連通するように切り換えられる。
【0026】また、開閉弁SC1には並列に、リリーフ
弁RV1及び逆止弁AV1が配設されている。リリーフ
弁RV1は、マスタシリンダMCから開閉弁PC1,P
C2方向へのブレーキ液の流れを制限し、開閉弁PC
1,PC2側のブレーキ液圧がマスタシリンダ液圧に対
し所定の設定圧以上大になった時に、マスタシリンダM
C方向へのブレーキ液の流れを許容するもの(所謂相対
圧リリーフ弁)で、これにより液圧ポンプHP1の吐出
ブレーキ液が所定の圧力を越えるのを回避できる。逆止
弁AV1は、ホイールシリンダWfr,Wrl方向への
ブレーキ液の流れを許容し、逆方向への流れを禁止する
ものである。この逆止弁AV1の存在により、開閉弁S
C1が閉位置であっても、ブレーキペダルBPが踏み込
まれた場合にはホイールシリンダWfr,Wrl内のブ
レーキ液圧が増圧される。尚、液圧ポンプHP1の吐出
側にダンパDP1が配設され、後輪側のホイールシリン
ダWrlに至る液圧路にプロポーショニングバルブPV
1が介装されている。
【0027】一方、車輪FL,RR側のブレーキ液圧系
統においても同様に、リザーバRS2、ダンパDP2及
びプロポーショニングバルブPV2をはじめ、常開型の
2ポート2位置電磁開閉弁SC2(第1の開閉弁)、常
閉型の2ポート2位置電磁開閉弁SI2(第2の開閉
弁)、常開型の2ポート2位置電磁開閉弁PC3,PC
4、常閉型の2ポート2位置電磁開閉弁PC7,PC
8、逆止弁CV3,CV4,CV8及至CV10、リリ
ーフ弁RV2並びに逆止弁AV2が配設されている。液
圧ポンプHP2は、電動モータMによって液圧ポンプH
P1と共に駆動される。
【0028】上記電動モータM、開閉弁SC1,SC
2,SI1,SI2並びに開閉弁PC1及至PC8は、
前述の電子制御装置ECUによって駆動制御され、後述
するブレーキアシスト制御、アンチスキッド制御、制動
操舵制御(オーバーステア抑制制御又はアンダーステア
抑制制御)、前後制動力配分制御、トラクション制御等
の各種制御が行われる。
【0029】上記のように構成された本実施形態におい
ては、電子制御装置ECUにより制動操舵制御、ブレー
キアシスト制御、アンチスキッド制御等の一連の処理が
行なわれ、イグニッションスイッチ(図示せず)が開成
されると図3乃至図9等のフローチャートに対応したプ
ログラムの実行が開始する。
【0030】図3は制動制御の作動を示すもので、先ず
ステップ101にてマイクロコンピュータMCPが初期
化され、各種の演算値がクリアされる。次にステップ1
02において、車輪速度センサWS1乃至WS4の検出
信号が読み込まれると共に、液圧センサPSの検出信号
(マスタシリンダ液圧Pmc)が読み込まれる。また、
横加速度センサGyの検出信号(即ち、実横加速度Gy
a)、前輪舵角センサの検出信号(舵角θf)及びヨー
レイトセンサの検出信号(実ヨーレイトγ)が読み込ま
れる。
【0031】続いてステップ103に進み、マスタシリ
ンダ液圧Pmcが微分され、マスタシリンダ液圧Pmc
が微分され、マスタシリンダ液圧変化割合DPmcが求
められる。そして、ステップ104にて各車輪の車輪速
度Vw** (**は各車輪を表す)が演算されると共に、各
車輪の車輪速度Vw** が微分されて各車輪の車輪加速度
DVw** が演算される。次いで、ステップ105におい
て、各車輪の車輪速度Vw** に基づき車両の重心位置に
おける推定車体速度Vsoが演算されると共に、各車輪位
置における推定車体速度Vso**が求められる。更に、必
要に応じ、この各輪位置車体速度Vso**に対し、車両旋
回時の内外輪差等に基づく誤差を低減するため正規化が
行われる。更に、車両の重心位置における前後方向の車
体減速度(以下車体減速度という)DVsoが重心位置で
の車体速度Vsoを微分することにより演算される。
(尚、ここでは説明の便宜上、車体減速度としたが、符
号を逆にすれば車体加速度となる)。
【0032】次いで、ステップ106にて、上記ステッ
プ103及び104で求められた各車輪の車輪速度Vw*
* と各輪位置での推定車体速度Vso**(あるいは、正規
化された各輪位置推定車体速度)に基づき、各車輪の実
スリップ率Sa** がSa** =(Vso**−Vw**)/Vso**
として求められる。次いで、ステップ107にて重心位
置での車体減速度DVso及び実横加速度Gyaに基づ
き、路面摩擦係数μが近似的にμ=(DVso2 +Gya
2 )1/2 として推定される。尚、この路面摩擦係数μ及
び各車輪のホイールシリンダ液圧Pw**の推定値に基づ
き、各車輪位置の路面摩擦係数μ**も演算しても良い。
【0033】続いて、ステップ108にてブレーキアシ
スト制御が行われるが、これについては後述する。そし
て、ステップ109に進み、アンチスキッド制御等の各
種制御モードが設定され、各種制御モードに供する目標
スリップ率が設定される。次いで、ステップ110の液
圧サーボ制御により、ブレーキ液圧制御装置PCが制御
され各車輪に対する制動力が制御される。特に、ブレー
キアシスト制御においては、電動モータM、開閉弁SC
1,SC2,SI1,SI2が駆動制御される。
【0034】次に、図4を参照して図3のステップ10
8におけるブレーキアシスト制御の具体的内容について
説明する。
【0035】まずステップ201において、ブレーキア
シスト制御フラグFLがフラグF1又はフラグF2か否
かが判定され、そうでなければステップ202に進む。
ここで、フラグF1は開始特定制御中を、F2は本制御
中を夫々意味する。ステップ202では、BA制御開始
条件を充足しているか否かが判定され、そうであればス
テップ203に進み、制御フラグFLが開始特定制御中
フラグF1にセットされる。ここで、上記ブレーキアシ
スト制御の開始条件は、液圧センサPSの検出液圧Pm
cが所定値以上であり、且つその検出液圧の変化割合D
Pmcが所定割合以上である。
【0036】続いて、ステップ203からステップ20
4に進み、開始特定制御演算が行われる。即ち、開始特
定制御に供する開閉弁SI*のデューティDis及び開
始特定制御の実行時間Tsが設定される。具体的には、
開閉弁SI*のデューティDisは、制御開始要判定時
点のマスタシリンダ液圧Pmcとマスタシリンダ液圧の
変化割合DPmcに応じて、マップ(図示せず)の中か
ら選択される。マスタシリンダ液圧Pmcが高い程開閉
弁SI*のデューティDisが大きく設定され、マスタ
シリンダ液圧の変化割合(増加割合)DPmcが大きい
程開閉弁SI*のデューティDisが大きく設定され
る。また、開始特定制御の実行時間Tsは、ホイールシ
リンダWCに供給すべき目標のブレーキ液量Vcを開閉
弁SI*のデューティDis等を考慮した液圧ポンプH
Pの単位時間当たりの吐出量Vpで除した値(時間)と
一定時間Tc(例えば1sec)の小さい方の時間に設
定される。
【0037】そして、ステップ205に進み、車両が旋
回中か否かが判定される。具体的には、横加速度センサ
Gyにより検出された車両の横加速度Gyaが所定値以
上か否かが判定される。尚、横加速度センサGyを用い
ない場合、横加速度GyaをGya=k(VwRR−Vw
RL)(VwRR+VwRL)/2Trとして演算しても良
い。ここで、Trは車両のドレッド、kは単位を変換す
るための係数である。ステップ205で旋回中と判定さ
れなければ、ステップ206に進み、開始特定制御用の
開閉弁SI*のデューティがステップ204で選択され
た値に設定されると共に、開閉弁SC*のデューティが
100%に設定される。次いで、ステップ207におい
て、ブレーキアシスト制御開始後上記の実行時間Ts経
過したか否かが判定され、経過してなければそのまま図
3のメインルーチンに戻り、経過していればステップ2
08において制御フラグFLがF2にセットされた後、
図3のメインルーチンに戻る。
【0038】一方、ステップ205で旋回中と判定され
れば、ステップ209に進み、開始特定制御用の開閉弁
SI*のデューティがステップ204で選択された値に
設定されると共に、開閉弁SC*のデューティが100
%に設定される。次いで、ステップ210において、マ
スタシリンダ液圧Pmcに応じた車両減速度Gmに対
し、ブレーキアシスト制御用として所定の液圧に応じた
車両減速度Δgが加算され、車両の目標減速度G*が設
定される。つまり、ブレーキペダルBPの操作量に応じ
た目標減速度G*が設定される。続いて、ステップ21
1に進み、上記の車両の目標減速度G*と実減速度とし
て用いる重心位置での車体減速度DVsoとの差が演算さ
れる。そして、ステップ212に進み、制御フラグFL
がF1か否かが判定されるが、F1でなければステップ
213に進み後述するブレーキアシスト制御量演算が行
われる。ここでは制御フラグFLがF1であるので、ス
テップ213をジャンプしてステップ214に進み、後
述するブレーキアシスト制動力配分制御量演算が行わ
れ、各車輪の目標スリップ率Sb**が設定される。
【0039】一方、ステップ201で制御フラグFLが
開始特定制御中フラグF1又は本制御中フラグF2と判
定されると、ステップ215に進み、ブレーキアシスト
制御終了条件が充足しているか否か(即ち制御終了要
否)が判定される。ここで、ブレーキスイッチBSがオ
フ、重心位置での車体速度Vsoが所定速度以下、マスタ
シリンダ液圧Pmcが所定の下限値Pa(例えば1MP
a)以下、の何れか1つの条件が成立した場合、制御終
了要と判定される。ステップ215において、終了条件
が充足していないと判定されると、ステップ216に進
み、制御フラグFLがF1か否かが判定される。そうで
あれば、再びステップ206及至208の処理が実行さ
れる。ステップ216で制御フラグFLがF1でないと
判定されると、前述したステップ210及び211が実
行された後、ステップ212に進む。ステップ212で
は制御フラグFLがF1か否かが判定されるが、ここで
は制御フラグFLが本制御中フラグF2であるので、ス
テップ213に進み、減速度偏差ΔGを制御偏差として
ブレーキアシスト制御量の演算が行われる。即ち、図8
のグラフを用いて減速度偏差ΔGに基づき開閉弁SI
*,SC*のデューティ(通電時間の割合)が設定され
る。具体的には、増圧側(減速度偏差ΔGが正)では、
開閉弁SI*のデューティDiが減速度偏差に比例する
ように設定されると共に、開閉弁SC*のデューティD
cが100%近傍の一定値とされ、略閉位置とされる。
ここで、減速度偏差0<ΔG<Gkのときには開閉弁S
I*のデューティDiが0%とされ、開閉弁SI*が閉
位置とされる。一方、減圧側(減速度偏差ΔGが負)で
は、開閉弁SC*のデューティDcが減速度偏差に比例
するように設定されると共に、開閉弁SI*のデューテ
ィDiが0%近傍の一定値とされ、略閉位置とされる。
また、開閉弁SI*のデューティDiに対し所定の制限
が加えられている。つまり、減速度偏差ΔGが大きくて
も、開閉弁SI*のデューティDiが所定の上限値Du
pを越えないように設定されている。これは、マスタシ
リンダMCから過剰な量のブレーキ液が液圧ポンプHP
に吸込まれるのを極力回避するためで、これによりブレ
ーキペダルBPの沈み込みや液圧センサPSの出力信号
の変動を極力抑えることができる。続いて、ステップ2
14に進み、後述するブレーキアシスト制動力配分制御
量演算が行われた後、図3のメインルーチンに戻る。
【0040】ステップ215でブレーキアシスト制御終
了条件が充足していると判定されると、ステップ217
に進み、制御フラグFLが終了特定制御中フラグF3に
セットされる。次いで、ステップ218において、終了
特定制御演算が実行される。即ち、制御終了要判定時点
のマスタシリンダ液圧の変化割合(減圧割合)DPmc
に応じて終了特定制御に供する開閉弁SC*のデューテ
ィDceが設定される。即ち、DPmc≦DPmc1
(例えば100kgf/cm/sec)の場合、DceはDce
2(例えば85%)に、DPmc1<DPmc≦DPm
c2(例えば150kgf/cm/sec)の場合、 Dceは
Dce2よりも小さいDce1(例えば20%)に、D
Pmc2<DPmcの場合、Dceは0%にそれぞれ設
定される。つまり、開閉弁SC*のデューティDce
は、運転者の意志を反映するため、マスタリンダ液圧の
減少割合が大きいと大きくされている。また、終了特定
制御の実行時間Teが、一定時間(例えば0.2sec)
に設定される。
【0041】そして、ステップ219に進み、終了特定
制御用の開閉弁SC*のデューティがステップ218で
選択された値に設定されると共に、開閉弁SI*のデュ
ーティが0%に設定される。次いで、ステップ220に
おいて、ブレーキアシスト制御終了後上記実行時間Te
を経過したか否かが判定され、経過してなければ図3の
メインルーチンに戻り、経過していればステップ221
に進み、制御フラグFLがF0にセットされた後、図3
のメインルーチンに戻る。
【0042】一方、ステップ202において、BA制御
開始条件が充足していない(即ち終了特定制御中又は非
制御)と判定されると、ステップ222に進み、制御フ
ラグFLが終了特定制御中フラグF3か否かが判定さ
れ、そうであれば、ステップ219及至221が再び実
行された後、図3のメインルーチンに戻る。ステップ2
22で制御フラグFLがF3でないと判定されると、非
制御を意味するので図3のメインルーチンに戻る。
【0043】このように、ブレーキアシスト制御開始要
と判定された時に車両旋回中であれば、ステップ214
のブレーキアシスト制動力配分制御量演算が実行され
る。
【0044】図5を参照して、このステップ214のブ
レーキアシスト制動力配分制御量演算について説明す
る。
【0045】まず、ステップ401にて推定車体減速度
DVsoが所定値以上か否かが判定され、そうであれば
ステップ402に進む。推定車体減速度DVsoが所定
値未満と判定されれば、ステップ403に進み、車両が
旋回中か否かが判定される。旋回中と判定されればステ
ップ402に進み、旋回中でないと判定されれば、ステ
ップ406に進み、目標スリップ率Sb**が0に設定さ
れた後、図4のサブルーチンに戻る。
【0046】ステップ402においては、車両減速度偏
差ΔGに応じて各車輪の目標スリップ率Sb**が設定さ
れる。即ち、各車輪の目標スリップ率Sb**は、車両減
速度偏差ΔGが大きい程大きく設定される。また、車両
安定性を確保するため、後輪の目標スリップ率SbR*が
前輪の目標スリップ率SbF*よりも小に設定される。
【0047】ステップ402の処理後、ステップ404
に進み、車両の横加速度Gyに応じてステップ402で
設定された目標スリップ率Sb**の補正量ΔSb**が設
定される。即ち、車両横加速度Gyが正の所定値以上の
場合(即ち車両が左旋回中の場合)、車両横加速度Gy
の絶対値の大きさに応じて旋回外側車輪である右前後輪
の補正量ΔSb*Rが正の値に設定され、旋回内側車輪で
ある左前後輪の補正量ΔSb*Lが0に設定される。ここ
で、右前輪の補正量ΔSbFRは右後輪の補正量ΔSbRR
よりも大に設定される。また、車両横加速度Gyが負の
所定値以下の場合(即ち車両が右旋回中の場合)、車両
横加速度Gyの絶対値の大きさに応じて旋回外側車輪で
ある左前後輪の補正量ΔSb*Lが正の値に設定され、旋
回内側車輪である右前後輪の補正量ΔSb*Rが0に設定
される。ここで、左前輪の補正量ΔSbFLは左後輪の補
正量ΔSbRLよりも大に設定される。尚、車両横加速度
Gyが前記負の所定値以上前記正の所定値未満の場合
(車両が旋回中でない場合)には、全車輪の補正量ΔS
b**が0に設定される。そして、ステップ405に進
み、全車輪の目標スリップ率Sb**がMAX(0,Sb
**−ΔSb**)に更新され、図4のサブルーチンに戻
る。ここで、MAX(A,B)とはA及びBの内大きい
方を意味する。従って、旋回外側車輪の目標スリップ率
は、旋回内側車輪の目標スリップ率よりも小に設定され
る。
【0048】尚、ステップ404では旋回外側前後輪の
補正量を正の値に設定しているが、旋回外側後輪の補正
量を0に設定しても良い。
【0049】図5に示したように、ブレーキアシスト制
御開始要と判定された時に車両が旋回中であれば、その
旋回状態に応じて旋回外側車輪の目標スリップ率が小さ
く補正される。その結果、ブレーキアシスト制御により
旋回外側車輪に自動的に付与される制動力が制限(抑
制)される。
【0050】また、ブレーキアシスト制御中に車両が旋
回した場合にも、その旋回状態に応じて旋回外側車輪の
目標スリップ率が小さく補正される。その結果、ブレー
キアシスト制御により旋回外側車輪に付与される制動力
が制限される。
【0051】図4及び図5から分かるように、車両旋回中
にブレーキアシスト制御要と判定された時に、初回の演
算サイクルに各車輪の目標スリップ率が設定され、開始
特定制御から本制御に移行するまでその目標スリップ率
が維持される。
【0052】次に、図6及び図7を参照して、図3のス
テップ110の液圧サーボ制御の詳細を説明するが、こ
こでは開閉弁SI*,SC*の駆動制御並びに各車輪に
ついてホイールシリンダ液圧のスリップ率サーボ制御が
行なわれる。
【0053】先ず、ステップ301にて制動操舵制御モ
ードか否かが判定され、そうであればステップ302に
進み、予め設定された制動操舵制御用の目標スリップ率
Sv**が各車輪の目標スリップ率St**とされ、そうで
なければステップ303に進み、各車輪の目標スリップ
率St**が0とされた後、ステップ304に進む。ステ
ップ304では、ブレーキアシスト制動力配分制御中か
否かが判定され、そうであれば、ステップ305にて目
標スリップ率St**に図5のステップ405で設定され
たブレーキアシスト制動力配分制御用の目標スリップ率
Sb**が加算された後、ステップ306に進み、そうで
なければそのままステップ306に進む。ステップ30
6では、目標スリップ率St**に対し前後制動力配分制
御用の目標スリップ率Sd**、トラクション制御用の目
標スリップ率Sr**、アンチスキッド制御用の目標スリ
ップ率Ss**が加算されて目標スリップ率St** が更新
される。尚、Sb**、Sd**、Sr**、Ss**の値は該
当する制御が行われていない時には0とされる。
【0054】そして、ステップ307において各車輪毎
にスリップ率偏差ΔSt** が演算されると共に、ステッ
プ308にて車体加速度偏差ΔDVso**が演算される。
具体的には、ステップ307において、各車輪の目標ス
リップ率St** と実スリップ率Sa** の差が演算されス
リップ率偏差ΔSt** が求められる(ΔSt** =St**
−Sa** )。また、ステップ308において、車両重心
位置での車体減速度DVsoと制御対象の車輪における車
輪加速度DVw**の差が演算され、車体減速度偏差ΔD
Vso**が求められる。このときの各車輪の実スリップ率
Sa** 及び車体減速度偏差ΔDVso**はアンチスキッド
制御、トラクション制御等の制御モードに応じて演算が
異なるが、これらについては説明を省略する。
【0055】続いて、ステップ309に進みスリップ率
偏差ΔSt** が所定値Ka と比較され、所定値Ka 以上
であればステップ311にてスリップ率偏差ΔSt** の
積分値が更新される。即ち、今回のスリップ率偏差ΔS
t** にゲインGI** を乗じた値が前回のスリップ率偏差
積分値IΔSt** に加算され、今回のスリップ率偏差積
分値IΔSt** が求められる。スリップ率偏差|ΔSt*
*|が所定値Kaを下回るときにはステップ310にて
スリップ率偏差積分値IΔSt** はクリア(0)され
る。次に、ステップ312乃至315において、スリッ
プ率偏差積分値IΔSt** が上限値Kb 以下で下限値K
c 以上の値に制限され、上限値Kb を超えるときはKb
に設定され、下限値Kc を下回るときはKc に設定され
た後、ステップ316に進む。
【0056】ステップ316においては、各制御モード
におけるブレーキ液圧制御に供する一つのパラメータY
**がGs** ・(ΔSt** +IΔSt** )として演算され
る。また、ステップ317において、ブレーキ液圧制御
に供する別のパラメーラX**がGd** ・ΔDVso**とし
て演算される。尚、ゲインGs** ,Gd** は予め設定さ
れた固定ゲインである。
【0057】この後、ステップ318に進み、各車輪毎
に、上記パラメータX**,Y**に基づき、図9に示す制
御マップに従って液圧モードが設定される。図9におい
ては予め急減圧領域、パルス減圧領域、保持領域、パル
ス増圧領域及び急増圧領域の各領域が設定されており、
パラメータX**及びY**の値に応じて、何れの領域に該
当するかが判定される。尚、非制御状態では液圧モード
は設定されない(ソレノイドオフ)。
【0058】ステップ318にて今回判定された領域
が、前回判定された領域に対し、増圧から減圧もしくは
減圧から増圧に切換わる場合には、ブレーキ液圧の立下
りもしくは立上りを円滑にする必要があるので、ステッ
プ319において増減圧補償処理が行なわれる。例えば
急減圧モードからパルス増圧モードに切換るときには、
急増圧制御が行なわれ、その時間は直前の急減圧モード
の持続時間に基づいて決定される。続いて、ステップ3
20にて各車輪の制御モードが他の車輪との関係におい
て設定される。例えば、リアローセレクト制御が行わ
れ、後方の車輪RR,RLについて低速側の車輪に基づ
いて液圧制御が行われる。
【0059】そして、ステップ321において、図4の
ステップ206,209,213及び219で設定され
た開閉弁SI*のデューティDi及び開閉弁SC*のデ
ューティDcに基づき、開閉弁SI*,SC*が開閉駆
動(即ちデューティ駆動)されると共に、電動モータM
も駆動される。更に、上記液圧制御モード、増減圧補償
処理及び各輪制御モード処理に応じて、開閉弁PC1及
至PC8のソレノイドも駆動され、各車輪の制動力が制
御される。
【0060】尚、本実施形態では、液圧ポンプによりマ
スタシリンダ液圧を吸入昇圧し、それをホイールシリン
ダに供給することによりブレーキアシスト制御を行って
いるが、本発明はこれに限定されるものではない。本発
明は、例えばアキュムレータの高圧ブレーキ液をホイー
ルシリンダに供給するタイプ、負圧式ブースタを自動的
に作動させてマスタシリンダ液圧をホイールシリンダに
供給するタイプ等にも適用可能である。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、車両旋回中にブレーキ
アシスト制御開始要と判定した場合には、旋回外側車輪
に自動的に付与する制動力を制限するので、車両旋回中
にブレーキアシスト制御が開始された場合に過度のアン
ダーステアを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制動制御装置の一実施形態の全体構成
図である。
【図2】図1のブレーキ液圧制御装置の一例を示す構成
図である。
【図3】本発明の一実施形態における車両の制動制御の
全体を示すフローチャートである。
【図4】図3のブレーキアシスト制御の詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図5】図4のブレーキアシスト制動力配分制御量演算
の詳細を示すフローチャートである。
【図6】図3の液圧サーボ制御の詳細を示すフローチャ
ートである。
【図7】図3の液圧サーボ制御の詳細を示すフローチャ
ートである。
【図8】図4のブレーキアシスト制御量演算の詳細を示
すグラフである。
【図9】本実施形態において、ブレーキ液圧制御に供す
るパラメータと液圧モードとの関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
FR,FL,RR,RL 車輪 Wfr,Wfl,Wrr,Wrl ホイールシリンダ BP ブレーキペダル MC マスタシリンダ MF 主液圧路 SC1,SC2 第1の開閉弁 HP1,HP2 液圧ポンプ MFc 補助液圧路 SI1,SI2 第2の開閉弁 PS 液圧センサ(ブレーキ操作検出手段) PC1〜PC8 開閉弁 ECU 電子制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 敏 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの操作量又は操作速度を
    検出するブレーキ操作検出手段と、前記ブレーキ操作検
    出手段の検出結果に基づきブレーキアシスト制御の開始
    要否を判定する開始判定手段と、前記開始判定手段がブ
    レーキアシスト制御開始要と判定したときに、車両の全
    車輪に対し自動的に制動力を付与してブレーキアシスト
    制御を行う制御手段とを備えた車両の制動制御装置にお
    いて、 車両が旋回中か否かを判定する旋回判定手段を備え、 前記制御手段は、前記旋回判定手段が車両旋回中と判定
    している際に、前記開始判定手段がブレーキアシスト制
    御開始要と判定した場合には、旋回外側車輪に自動的に
    付与する制動力を制限することを特徴とする車両の制動
    制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 車両の各車輪の回転速度を検出する車輪速度検出手段
    と、前記車輪速度検出手段の検出結果に応じて各車輪の
    実スリップ率を演算する実スリップ率演算手段と、車両
    の実減速度を検出する実減速度検出手段とを備え、 前記制御手段は、前記ブレーキ操作検出手段の検出結果
    に基づき車両の目標減速度を設定する目標減速度設定手
    段と、前記車両の実減速度と目標減速度の偏差を演算す
    る偏差演算手段と、前記偏差に応じて各車輪の目標スリ
    ップ率を設定する目標スリップ率設定手段と、前記旋回
    判定手段が車両旋回中と判定している際に、前記開始判
    定手段がブレーキアシスト制御開始要と判定した場合に
    は、旋回外側車輪の目標スリップ率を小さく補正する目
    標スリップ率補正手段とを有し、前記各車輪の実スリッ
    プ率と前記目標スリップ率又は補正目標スリップ率との
    比較結果に応じて車両の全車輪に対し自動的に制動力を
    付与することを特徴とする車両の制動制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記目標スリップ率補正手段は、旋回外側前輪の目標ス
    リップ率の補正量を旋回外側後輪の目標スリップ率の補
    正量よりも大きくすることを特徴とする車両の制動制御
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 前記目標スリップ率補正手段は、旋回状態に応じて旋回
    外側車輪の目標スリップ率の補正量を設定することを特
    徴する車両の制動制御装置。
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