JPH11302422A - ガスバリア材およびその製造方法および包装体 - Google Patents

ガスバリア材およびその製造方法および包装体

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JPH11302422A
JPH11302422A JP11388298A JP11388298A JPH11302422A JP H11302422 A JPH11302422 A JP H11302422A JP 11388298 A JP11388298 A JP 11388298A JP 11388298 A JP11388298 A JP 11388298A JP H11302422 A JPH11302422 A JP H11302422A
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gas
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Abstract

(57)【要約】 【課題】食品や医薬品等の包装体としての透明ガスバリ
ア材において、引っ張り等応力による変形に対してもク
ラックの発生を抑制し、バリア性を維持することのでき
るガスバリア材およびその製造方法を提供することにあ
る。 【解決手段】高分子フィルム基材10の片面に、ポア2
2を含む酸化珪素でなる無機化合物膜20中に、オルガ
ノシリコンモノマー分子等でなる有機化合物が、厚さ方
向に分布している有機・無機複合膜40を形成してなる
ガスバリア材1とし、前記無機化合物膜20を、不活性
ガス存在下で真空蒸着法によって基材10に設けた後、
前記有機化合物30を、有機珪素化合物の蒸気と酸素ガ
スの存在下で化学蒸着法によって前記無機化合物膜20
の厚さ方向に分布せしめて有機・無機複合膜40とする
ガスバリア材の製造方法としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品や医薬品等の
包装に適した酸素および水蒸気の透過に対して高度なバ
リア性を有する透明なガスバリア材に関するものであ
り、さらに詳しくは、変形によるガスバリア性の劣化が
少ないガスバリア材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、包装材料としては内容物の保
存のためにガスバリア性が重要であり、酸素や水蒸気に
対するバリア性を備えた包装材料として、アルミ箔やポ
リ塩化ビニリデン(PVDC)コートが使われてきた。
しかしアルミ箔は優れたガスバリア性を持つものの、不
透明であるため内容物の確認ができない、内容物の金属
探知器による検査ができない、マイクロ波が通らないた
め電子レンジ食品等には使えない、焼却過程で溶融した
アルミインゴットが炉底にたまって炉を傷めるといった
多くの問題点があった。
【0003】一方、PVDCは透明であるものの、ガス
バリア性が不十分であるうえに、塩素を分子内に含有す
るため、その焼却過程で有毒な塩素系ガスを排出し環境
衛生上好ましくなく、かつ塩素ガスによって焼却炉の腐
食等をもたらす問題もあった。
【0004】上記両者の問題点を解決するものとして、
最近は酸化珪素等でなる無機化合物膜をガスバリア層と
して高分子基材上に設けたガスバリアフィルムが開発さ
れている。しかしこれらはアルミ箔に比べて透明ではあ
るが、ガスバリア性がまだ不十分であること、引っ張り
等の応力に弱くガスバリア性が劣化するため、ガスバリ
ア材としての用途が制限されていた。
【0005】上記無機化合物膜を高分子樹脂基材上に設
けたガスバリア材は、引っ張り等の応力が加わると無機
化合物膜に割れ(クラック)が発生することからガスバ
リア性が劣化する。高分子樹脂基材上に設けた無機化合
物膜上に有機膜を積層したガスバリア材においても無機
化合物膜に生じるクラックによりガスバリア性を維持さ
せることは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解決するものであり、その課題とすると
ころは、引っ張り等の応力による変形に対してもクラッ
クの発生を抑制し、バリア性を維持することのできるガ
スバリア材およびその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、高分子樹
脂からなる基材の少なくとも片面に、珪素酸化物を主成
分とする無機化合物膜中に、分子中に炭素原子を少なく
とも1つ以上含む有機化合物が、厚さ方向に分布してい
る有機・無機複合膜を形成してなることを特徴とするガ
スバリア材としたものである。
【0008】また、請求項2の発明では、前記有機化合
物が、オルガノシリコンモノマー分子もしくはオルガノ
シリコンモノマー分子から得られる物質であることを特
徴とする請求項1記載のガスバリア材としたものであ
る。
【0009】また、請求項3の発明では、前記無機化合
物膜を、不活性ガスの存在下で真空蒸着法によって前記
高分子樹脂からなる基材の片面に設けた後、前記有機化
合物を、少なくとも有機珪素化合物の蒸気と酸素ガスの
存在下で化学蒸着法によって前記無機化合物膜の厚さ方
向に分布せしめて有機・無機複合膜とすることを特徴と
するガスバリア材の製造方法としたものである。
【0010】また、請求項4の発明では、前記不活性ガ
スが、ヘリウム(He)ガスでなることを特徴とする請
求項3記載のガスバリア材の製造方法としたものであ
る。
【0011】また、請求項5の発明では、前記真空蒸着
と前記化学蒸着を、同一装置内で内部を大気圧に戻すこ
となく、連続して行うことを特徴とする請求項3または
4記載のガスバリア材の製造方法としたものである。
【0012】また、請求項6の発明では、前記真空蒸着
時と化学蒸着時の真空度をそれぞれ独自に調整できるガ
スバリア材の製造装置とすることを特徴とする請求項
3、4または5記載のガスバリア材の製造方法としたも
のである。
【0013】さらにまた、請求項7の発明では、前記請
求項1または2記載のガスバリア材を用いて、食品およ
び医薬品等の透明でガスバリア性を有する包装材料とす
ることを特徴とする包装体としたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を説明す
る。本発明のガスバリア材は、図1に示すように、高分
子樹脂からなる基材(10)の少なくとも片面に、珪素
酸化物を主成分とする無機化合物膜(20)中に、分子
中に炭素原子を少なくとも1つ以上含む有機化合物(3
0)が、厚さ方向に分布している有機・無機複合膜(4
0)を形成してなることを特徴とするものである。
【0015】また、上記有機化合物(30)が、オルガ
ノシリコンモノマー分子もしくはオルガノシリコンモノ
マー分子から得られる物質でなることを特徴とするもの
である。
【0016】また、本発明のガスバリア材の製造方法
は、上記無機化合物膜(20)を、不活性ガスの存在下
で真空蒸着法によって上記高分子樹脂からなる基材(1
0)の片面に設けた後、上記有機化合物(30)を、少
なくとも有機珪素化合物の蒸気と酸素ガスの存在下で化
学蒸着法によって無機化合物膜(20)の厚さ方向に分
布せしめて有機・無機複合膜(40)とすることを特徴
とするものである。
【0017】また、上記不活性ガスが、ヘリウム(H
e)ガスでなることを特徴とするガスバリア材の製造方
法である。
【0018】本発明において使用される高分子樹脂から
なる基材(10)としては、ガスバリア材の使用目的、
被包装物の物性、特性、経済性等から適宜選択すること
ができる。具体的にはナイロン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリビ
ニルアルコール、セルロース、ポリアクリレート、ポリ
ウレタン、セロハン、ポリエチレンテレフタレート、ア
イオノマー等の延伸または未延伸の樹脂フィルムを挙げ
ることができる。また、このような基材(10)の厚み
はガスバリア材の使用目的、製造時の安定性等から適宜
設定することができるが、例えば10〜100μm程度
とすることができる。
【0019】また、ガスバリア材(1)を構成する無機
化合物膜(20)としては、酸化珪素を用いて膜とする
ことが望ましい。この酸化珪素による膜は、SiO
x (X=1〜2)の薄膜であり、その膜厚は10〜50
00Å、好ましくは200〜1500Å程度である。こ
れは膜厚が10Åを下回ると酸化珪素でなる無機化合物
膜(20)に抜けが生じバリア性にばらつきが生じやす
く、また5000Åを超えると無機化合物膜(20)の
フレキシビリティーが損なわれ、クラックが発生しやす
くなる。また透明性の点から、酸化珪素はSiOx (X
=1.5〜2)の薄膜であることが好ましい。
【0020】上記酸化珪素でなる無機化合物膜(20)
を高分子樹脂からなる基材(10)上に付着させるドラ
イコーティングの方法としては、真空蒸着法、スパッタ
リング法、プラズマCVD法等が挙げられ、その中でも
真空中で酸化珪素等を加熱し蒸発させてフィルムに付着
させる真空蒸着法は、酸化珪素でなる無機化合物膜(2
0)を緻密な構造で基材上に付着させるのに適した方法
である。この真空蒸着法における加熱方式は抵抗加熱、
誘導加熱、電子線加熱などがあり、蒸着材料および目的
に応じて適宜選択できる。
【0021】上記真空蒸着の雰囲気中にガスを供給しな
がら酸化珪素等でなる無機化合物膜(20)を付着させ
ることによって、緻密な無機化合物膜(20)中に微細
な空隙(以下ポア(22)という)を形成させることが
できる。このポア(22)の存在によって有機化合物
(30)を容易に無機化合物膜(20)の内部に混合さ
せ、有機・無機複合膜(40)とすることができる。
【0022】また、供給するガスの種類、流量を適宜制
御することによって無機化合物膜(20)中のポア(2
2)の大きさと数を制御できる。この供給するガスとし
ては、不活性ガス、中でも原子径の小さいヘリウム(H
e)がポア(22)を作成するに適している。もし、酸
化珪素の蒸着中に活性のあるガスを供給した場合、ポア
(22)界面の酸化珪素と活性のあるガスが反応し酸化
珪素中のポア(22)界面の活性が失われてしまい、有
機化合物(30)をこの無機化合物膜(20)に被覆し
ても酸化珪素でなる無機化合物膜(20)と有機化合物
(30)の反応、吸着がおこらないため混合に適さない
ものとなる。
【0023】ここで、蒸着雰囲気中に不活性ガス供給を
行うことにより、酸化珪素の蒸着膜(無機化合物膜(2
0))中に不活性ガスが取り込まれるが酸化珪素と反応
しないため、酸化珪素の活性を保ったままのポア(2
2)を作ることができる。このとき、原子径の小さいヘ
リウム(He)を用いることによってポア(22)の大
きさや数の制御が容易であり、より好ましい。しかしヘ
リウムに限定する必要は必ずしもない。真空蒸着中に供
給する不活性ガスとして、ヘリウム以外にも、ネオン、
アルゴン等を使用することができ、蒸着後に被覆する有
機物の物性、特性、安定した蒸着条件等から適宜選択す
ることができる。
【0024】また、本発明では、高真空度条件の真空蒸
着法で作成した無機化合物膜(20)中に有機化合物
(30)を混合させ、有機・無機複合膜(40)とする
ために、真空蒸着と同一の装置内で連続して(インライ
ンで)有機化合物(30)を化学蒸着法によって付着さ
せるプロセスとするものである。
【0025】このプロセスによって有機化合物(30)
が酸化珪素等でなる無機化合物膜(20)に積層するだ
けでなく酸化珪素膜中のポア(22)に入り込み、ポア
(22)となっている酸化珪素と反応もしくは吸着する
ことによって酸化珪素等でなる無機化合物膜(20)中
に有機化合物(30)を混在させ、有機・無機複合膜
(40)とすることができる。
【0026】また、このプロセスを大気圧開放せずイン
ラインで行うことによって、ポア(22)が目的として
いない物質と反応もしくは吸着することによって、目的
とする有機物と反応もしくは吸着できなくなる問題を防
ぐことができるとともに、製造効率も向上するものであ
る。
【0027】上記有機化合物(30)を高分子樹脂から
なる基材(10)に形成された酸化珪素等でなる無機化
合物膜(20)中に混合させる方法としては、化学蒸着
法としてのプラズマCVD法、スパッタリング法などが
あり、有機化合物(30)の原料物質、酸化珪素等でな
る無機化合物膜(20)の状態、ポア(22)の数、大
きさ、目的とする有機化合物(30)の物性などから適
宜選択することができる。例えば、プラズマCVD法を
用いる揚合、酸化珪素等でなる無機化合物膜(20)近
傍に原料ガスを供給し、ここにプラズマを発生させて無
機化合物膜(20)に有機化合物(30)を混合させ
る。無機化合物膜(20)に混在させる有機化合物(3
0)の原料としては、例えば有機珪素化合物を使用する
ことができる。有機珪素化合物を用いることによって炭
素と珪素の結合をすでに持っていることから酸化珪素で
なる無機化合物膜(20)のポア(22)と反応あるい
は付着を容易にするものである。
【0028】上記有機化合物(30)の原料としての有
機珪素化合物としては、メチルトリメトキシシラン、ジ
メチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、ジメチルジェトキシシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、エチルトリメトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、ノルマルプロピルトリ
メトキシシラン、ノルマルプチルトリメトキシシラン、
イソプチルトリメトキシシラン、ノルマルへキシルトリ
メトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメ
チルジシロキサン、へキサメチルジシロキサン、ヘキサ
メチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリ
メチルシラン、ジェチルシラン、プロピルシラン、フェ
ニルシラン、ビニルトリメチルシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン等を挙げることができる。中でもテトラ
メチルジシロキサン、へキサメチルジシロキサンが好ま
しい。
【0029】上記有機珪素化合物と共に酸素を供給する
ことによって、プラズマCVD法で形成される有機化合
物(30)成分の酸化度および真空蒸着法で形成した酸
化珪素でなる無機化合物膜(20)の酸化度を任意に調
整できる。また、プラズマCVD雰囲気の安定のために
不活性ガス、たとえばアルゴン、ヘリウムを原料ガス供
給系に加えることも可能であるが、必ずしも必要ではな
い。
【0030】次に本発明のガスバリア材の製造方法を図
面を用いて説明する。図2に示すように、本発明のガス
バリア材の製造方法に使用する真空蒸着とプラズマCV
Dのインライン蒸着装置(200)の一例として、図2
に示すように、巻き出し巻き取り室(90)、真空蒸着
室(80)、プラズマCVD室(62)、周辺の原料ガ
ス供給部からなり、詳わしくは、真空チヤンバー(5
1)と真空チヤンバー(51)内に配設された巻き出し
ロール(52)、巻き取りロール(53)、冷却・電極
ロール(54)、補助ロール(55)、遮蔽板(5
6)、るつぼ(57)、電子ビーム発生部(58)、偏
向コイル(59)、真空蒸着用不活性ガス供給パイプ
(60)、プラズマCVD室(62)、マグネット(7
1)、プラズマCVD用原料供給パイプ(63)、およ
び真空チヤンバー(51)周辺に配設された不活性ガス
供給装置(61)、流量調整器(64)、ガス混合器
(65)、酸素ガス供給装置(66)、原料加熱装置
(67)、巻き取り部用真空ポンプ(68)、蒸着部用
真空ポンプ(69)、プラズマCVD用真空ポンプ(7
0)、真空計(72)からなっている。
【0031】上記真空チヤンバー(51)内において遮
蔽板(56)により巻き出し巻き取り室(90)と真空
蒸着室(80)に分け、それぞれ別々に巻き取り部用真
空ポンプ(68)、蒸着部用真空ポンプ(69)により
所定の真空度に設定できるようになっている。またプラ
ズマCVD室(62)も真空蒸着室(80)や巻き出し
巻き取り室(90)と異なる真空度でプラズマCVDを
行うためにプラズマCVD室用の真空ポンプ(70)を
設け単独に真空度を制御する。これらの真空度は独自の
値で制御できるが同一の真空度であっても良い。
【0032】上記のようなインライン蒸着装置(20
0)の巻き出しロール(52)に高分子樹脂からなる基
材(10)の原反を装着し、補助ロール(55)、冷却
・電極ロール(54)、補助ロール(55)を介して巻
き取りロール(53)に至る原反搬送パスを形成する。
真空チヤンバー(51)内を巻き取り部用真空ポンプ
(68)および蒸着部用真空ポンプ(69)により減圧
して、巻き出し巻き取り室(90)、真空蒸着室(8
0)ともに真空度10−2Torr以上、好ましくは真
空度10-4以上とする。
【0033】次いでヘリウム等の不活性ガスを不活性ガ
ス供給装置(61)、流量調整器(64)、真空蒸着用
不活性ガス供給パイプ(60)を通じ真空チヤンバー
(51)内に供給する。この真空蒸着用不活性ガス供給
パイプ(60)はるつぼ(57)と冷却・電極ロール
(54)との間に設置され、酸化珪素の蒸着物中に不活
性ガスが取り込まれるようにする。そして不活性ガスの
一例としてヘリウムを真空蒸着用不活性ガス供給パイプ
(60)を通じて真空チヤンバー(51)内に供給す
る。不活性ガスの種類と流量は目的とするポアの数、大
きさ、および蒸着に用いる装置によって異なる。真空チ
ヤンバー(51)内での酸化珪素の蒸発速度に対し、不
活性ガス流入速度がモル換算比で0.07〜1.0であ
ることが望ましい。
【0034】本発明により製造されるガスバリア材
(1)のうち酸化珪素でなる無機化合物膜(20)の性
質は、酸化珪素の組成SiOX のXの値、および膜厚に
より決定され、基材(10)の搬送速度、蒸発に用いる
電子ビームの電力、不活性ガスの流量を適正な値に設定
することによって良好な酸化珪素でなる蒸着無機化合物
膜(20)を形成することができる。
【0035】上記酸化珪素でなる蒸着無機化合物膜(2
0)中のポア(22)に有機化合物(30)を分布させ
るためのプラズマCVDにおいては、有機珪素化合物と
酸素ガスを混合して供給する。このプラズマCVD原料
ガス中にしめる酸素含有量を目的とする膜の性質によっ
て変えることができるが、有機珪素化合物1に対し酸素
ガスを1から17程度にすることができる。プラズマC
VD用原料供給パイプ(63)からの原料ガスの吹き出
しは、搬送される高分子樹脂からなる基材(10)フィ
ルム全体にプラズマが当たり有機化合物(30)を全面
に行き渡らせるために、冷却・電極ロール(54)方向
へマグネット(71)全体から均一に吹き出す。また混
合の条件においてプラズマCVD単独で膜になる条件で
あってもよく、膜にならない条件でも良い。プラズマC
VD室(62)内は10−1Torr以上の真空度が要
求され、有機化合物(30)の供給に適した真空度に調
整する。プラズマCVDでのプラズマ発生時の電気的パ
ワーは、酸化珪素でなる蒸着無機化合物膜(20)の膜
厚、ポア(22)の数や大きさなどによって任意に設定
できる。
【0036】
【実施例】次に本発明を実施例により、さらに具体的に
説明する。 〈実施例1〉高分子樹脂からなる基材(10)として
は、厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ム原反を使用し、インライン蒸着装置(200)の巻き
出しロール(52)に装着した。次に、インライン蒸着
装置(200)の真空チヤンバー(51)内の巻き出し
巻き取り室(90)、真空蒸着室(80)、プラズマC
VD室(62)を1×10−5Torrまで減圧した。
【0037】続いて電子ビーム発生部(58)に30K
Wの電力を供給して電子ビームを発生させ、偏向コイル
(59)を用いてるつぼ(57)内の酸化珪素に照射し
て蒸発させた。この時真空蒸着用不活性ガス供給パイプ
(60)を通じてヘリウムガスを、酸化珪素蒸発速度に
対して0.15の割合で供給した。続いて巻き出しロー
ル(52)より基材(10)であるポリエチレンテレフ
タレートフィルムを速度2m/秒で搬送して、この蒸着
雰囲気中にさらすことによって、ポア(22)を含む酸
化珪素でなる無機化合物膜(20)を備えたガスバリア
材を得た。
【0038】上記で得られたガスバリア材は、真空蒸着
室(80)に連続したプラズマCVD室(62)室に搬
送され、このプラズマCVD室(62)内に原料ガスと
して有機珪素化合物であるへキサメチレンジシロキサン
を原料加熱装置(67)、流量調整器(64)を通じて
50sccm、酸素ガス供給装置(66)、流量調整器
(64)を通じて100sccmをガス混合器(65)
に供給し、混合した状態でプラズマCVD用原料供給パ
イプ(63)、マグネット(71)を通じてプラズマC
VD室(62)に供給した。一方冷却・電極ロール(5
4)に電力を250W供給し原料ガスによりグロー放電
プラズマを発生させた。この時プラズマCVD室(6
2)内の圧力を10−2Torrに保った。
【0039】以上のようにして、プラズマCVDにより
酸化珪素でなる無機化合物膜(20)を備えたガスバリ
ア材中に有機化合物(30)を混合させて、有機・無機
複合膜(40)とするガスバリア材(1)を得た。
【0040】〈実施例2〉ヘリウムガス供給量を酸化珪
素蒸発速度との比で0.5とした以外は、実施例1と同
条件でガスバリア材(1)を得た。
【0041】〈比較例1〉ヘリウムガス供給量を酸化珪
素蒸発速度との比で2.0とした以外は、実施例1と同
条件でガスバリア材(1)を得、比較試料1とした。
【0042】〈比較例2〉ヘリウムガスを供給しないで
酸化珪素を蒸着した以外は、実施例1と同条件でガスバ
リア材(1)を得、比較試料2とした。
【0043】上記実施例1、2および比較例1、2で得
られたガスバリア材(1)について、プラズマCVDで
有機化合物(30)を施す前のガスバリア材をそれぞれ
比較試料3、4、5、6とした。
【0044】以上のようにポリエチレンテレフタレート
フィルムでなる基材(10)上にポア(22)を持たせ
て酸化珪素を真空蒸着した後、有機化合物(30)をプ
ラズマCVDによって混在させたガスバリア材(1)に
ついて、酸素バリア性、水蒸気バリア性、耐引っ張り性
を以下の評価方法で測定し、表1に示した。 〔評価方法〕 (1)酸素バリア性・・温度30℃、湿度70%RHの
雰囲気下でMOCONOXTRAN10/50A酸素ガ
ス透過度測定装置(モダンコントロール社製)にて測定
し、酸素透過量とした。 (2)水蒸気バリア性・・温度40℃、湿度90%RH
の雰囲気下で、JISZ−0208のカップ法により測
定し、水蒸気透過量とした。 (3)耐引っ張り性・・ガスバリア材(1)の資料を長
さ60cm、幅14cmに切り出し、長さ方向に定速で
所定の歪み(3%、6%)まで引っ張った後、元に戻し
て酸素バリア性、水蒸気バリア性をその透過量として測
定した。
【0045】なお、以下の表中の酸素透過量の単位は、
cc/m2 ・day・atm、水蒸気透過度の単位は、
g/m2 ・dayである。
【0046】
【表1】
【0047】上記表1より、酸素バリア性は高分子樹脂
でなる厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルムでは140cc/m2 ・day・atmのガス透過
量であるが、不活性ガスを供給しないで酸化珪素を蒸着
したガスバリア材(比較試料6)は酸化珪素膜厚が約5
00Åの時、酸素ガス透過量が1.3cc/m2 ・da
y・atmと少なくなる。水蒸気バリア性においても厚
さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムでは
55g/m2 ・dayの水蒸気透過量であるが、酸化珪
素を蒸着することにより水蒸気透過量が2.5g/m2
・dayと少なくなる。
【0048】また、この無機化合物膜(20)蒸着フィ
ルム(比較試料6)にインラインでプラズマCVDによ
って有機化合物(30)を積層させたフィルム(比較試
料2)はさらにガスバリア性が向上する。すなわち、酸
素バリア性については有機化合物(30)膜を積層する
ことにより酸素ガス透過量が0.9cc/m2 ・day
・atmと少なくなり、水蒸気バリア性についても有機
化合物(30)膜を積層することにより水蒸気透過量が
1.6g/m2 ・dayと少なくなる。
【0049】不活性ガスとしてヘリウムを供給して蒸着
無機化合物膜(20)とした場合(比較試料3、4、
5)、ポア(22)の存在によって酸素、水蒸気とも透
過量が増加する。そのうちのヘリウム流量が最も少ない
場合(比較試料3)において、酸素透過量が5.9cc
/m2 ・day・atm、水蒸気透過量も3.4g/m
2 ・dayとヘリウム供給無しで酸化珪素を蒸着したも
の(比較試料6)より多くなる。これらの無機化合物膜
(20)蒸着フィルムにプラズマCVDによって有機化
合物(30)を複合させると、ガスバリア性が向上す
る。ヘリウムを供給して酸化珪素を蒸着し、その後プラ
ズマCVDを行った実施例1の場合、酸素、水蒸気とも
透過量が減少する。しかし酸素ガス透過量が2.0cc
/m2 ・day・atm、水蒸気透過量2.7g/m2
・dayとヘリウムを供給せず緻密に酸化珪素を蒸着し
た後、プラズマCVDを行った場合(比較試料2)より
も透過量は多くなる。
【0050】また、フィルムを引っ張ると、ガス透過量
は酸素、水蒸気とも増加する。無機化合物膜(20)上
に有機化合物(30)膜を積層した蒸着膜(比較試料
2)では一定速度でフィルム長さに対して3%引っ張り
を行うと酸素ガス透過量は4.1cc/m2 ・day・
atm、水蒸気透過量は8.9g/m2 ・dayとな
り、フィルム長さに対して6%引っ張ると酸素ガス透過
量は121.1cc/m2・day・atm、水蒸気透
過量52.2g/m2 ・dayとガスバリア性が著しく
劣化する。これに対し不活性ガスを含む雰囲気中で酸化
珪素の蒸着を行うことによってできた、ポア(22)を
含む無機化合物膜(20)に有機化合物(30)膜を被
覆して有機・無機複合膜(40)とした中で、ヘリウム
流量と酸化珪素蒸発量の比が0.15(実施例1)で
は、フィルム長さに対して3%引っ張ると酸素ガス透過
量は2.2cc/m2 ・day・atm、水蒸気透過量
は3.1g/m2 ・day、フィルム長さに対して6%
引っ張っても酸素ガス透過量は2.5cc/m2 ・da
y・atm、水蒸気透過量は5.3g/m2 ・dayで
あり、引っ張りによるガスバリア性の劣化を抑えること
ができた。
【0051】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、高分子樹脂からなる基材の
少なくとも片面に、珪素酸化物を主成分とする無機化合
物膜中に、分子中に炭素原子を少なくとも1つ以上含む
オルガノシリコンモノマー分子もしくはオルガノシリコ
ンモノマー分子から得られる物質である有機化合物が、
厚さ方向に分布している有機・無機複合膜を形成してな
るガスバリア材とし、前記無機化合物膜を、不活性ガス
の存在下で真空蒸着法によって前記高分子樹脂からなる
基材の片面に設けた後、前記有機化合物を、少なくとも
有機珪素化合物の蒸気と酸素ガスの存在下で化学蒸着法
によって前記無機化合物膜の厚さ方向に分布せしめて有
機・無機複合膜とするガスバリア材の製造方法としたの
で、引っ張り等の応力による変形に対してもクラックの
発生を抑制し、バリア性を維持することのできるガスバ
リア材とすることができる。
【0052】また、前記真空蒸着と前記化学蒸着を、同
一装置内で内部を大気圧に戻すことなく、インラインで
連続して行うガスバリア材の製造方法としたので、無機
化合物膜が大気中の酸素や水蒸気による汚染を防止する
とともに、工程の簡略化と製造効率の向上に貢献するこ
とができる。
【0053】従って本発明は、食品や医薬品等の透明で
ガスバリア性に富んだ包装体として、さらに使用後の廃
棄物処理に優位な包装体としての用途において、優れた
実用上の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すガスバリア材を模
式的側断面で表した説明図である。
【図2】本発明の一実施に関わるガスバリア材の製造を
説明するインライン蒸着装置の概略図である。
【符号の説明】
1‥‥ガスバリア材 10‥‥高分子樹脂からなる基材 20‥‥無機化合物膜 22‥‥ポア 30‥‥有機化合物 40‥‥有機・無機複合膜 51‥‥真空チヤンバー 52‥‥巻き出しロール 53‥‥巻き取りロール 54‥‥冷却・電極ロール 55‥‥補助ロール 56‥‥遮蔽板 57‥‥るつぼ 58‥‥電子ビーム発生部 59‥‥偏向コイル 60‥‥真空蒸着用不活性ガス供給パイプ 61‥‥不活性ガス供給装置 62‥‥プラズマCVD室 63‥‥プラズマCVD用原料供給パイプ 64‥‥流量調整器 65‥‥ガス混合器 66‥‥酸素ガス供給装置 67‥‥原料加熱装置 68‥‥巻き取り部用真空ポンプ 69‥‥蒸着部用真空ポンプ 70‥‥プラズマCVD用真空ポンプ 71‥‥マグネット 72‥‥真空計 80‥‥真空蒸着室 90‥‥巻き出し巻き取り室 200‥‥インライン蒸着装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子樹脂からなる基材の少なくとも片面
    に、珪素酸化物を主成分とする無機化合物膜中に、分子
    中に炭素原子を少なくとも1つ以上含む有機化合物が、
    厚さ方向に分布している有機・無機複合膜を形成してな
    ることを特徴とするガスバリア材。
  2. 【請求項2】前記有機化合物が、オルガノシリコンモノ
    マー分子もしくはオルガノシリコンモノマー分子から得
    られる物質であることを特徴とする請求項1記載のガス
    バリア材。
  3. 【請求項3】前記無機化合物膜を、不活性ガスの存在下
    で真空蒸着法によって前記高分子樹脂からなる基材の片
    面に設けた後、前記有機化合物を、少なくとも有機珪素
    化合物の蒸気と酸素ガスの存在下で化学蒸着法によって
    前記無機化合物膜の厚さ方向に分布せしめて有機・無機
    複合膜とすることを特徴とするガスバリア材の製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記不活性ガスが、ヘリウム(He)ガス
    であることを特徴とする請求項3記載のガスバリア材の
    製造方法。
  5. 【請求項5】前記真空蒸着と前記化学蒸着を、同一装置
    内で内部を大気圧に戻すことなく、連続して行うことを
    特徴とする請求項3または4記載のガスバリア材の製造
    方法。
  6. 【請求項6】前記真空蒸着時と化学蒸着時の真空度をそ
    れぞれ独自に調整できるガスバリア材の製造装置とする
    ことを特徴とする請求項3、4または5記載のガスバリ
    ア材の製造方法。
  7. 【請求項7】前記請求項1または2記載のガスバリア材
    を用いて、食品および医薬品等の透明でガスバリア性を
    有する包装材料とすることを特徴とする包装体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010093041A1 (ja) 2009-02-16 2010-08-19 三菱樹脂株式会社 ガスバリア性積層フィルムの製造方法

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