JPH1128928A

JPH1128928A - 車両用シート空調装置

Info

Publication number: JPH1128928A
Application number: JP18790997A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Yoshinori; 毅義則; Yuichi Kajino; 祐一梶野; Hikari Sugi; 光杉; Shinji Aoki; 青木　　新治
Original assignee: Denso Corp
Current assignee: Denso Corp
Priority date: 1997-07-14
Filing date: 1997-07-14
Publication date: 1999-02-02

Abstract

(57)【要約】【課題】簡単な構造で冷風と温風とを切り替えてシー
トへ供給できる車両用シート空調装置１を提供するこ
と。【解決手段】空調ユニット２は、リアシート３への配
風部を設けたエアコンケース５を具備している。そのエ
アコンケース５の内部には、仕切板６によって分離され
た冷風通路７と温風通路８とが形成されている。なお、
この冷風通路７と温風通路８は、本発明のために新たに
設けたものではなく、既存の通路である。仕切板６の一
部には、両通路７、８を連通する連通口９が空けられ、
その連通口９の近傍に、連通口９を開閉するドア１０が
設けられている。また、エアコンケース５の端部には、
連通口９より下流に送風口１１が形成されている。空調
ユニット２よりリアシート３へ空調空気を送る送風ダク
ト４は、その上流端がエアコンケース５の送風口１１に
接続され、下流端がリアシート３に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両のシートより
空調空気を吹き出して空調する車両用シート空調装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来技術として、実開昭５８−３２００
６号公報に記載された「自動車の空調装置」、及び実開
昭５９−１６４５５２号公報に記載された「車両用空調
シート」がある。これらの空調装置は、車両のフロント
Ａ／Ｃユニットからダクトを通じてシートへ空調空気を
供給し、そのシート表面より空調空気を吹き出す様に構
成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の「自
動車の空調装置」では、冷風と温風との切替え構造を持
たないため、冷風と温風とを切り替えてシートへ供給す
ることができない。つまり、フロントＡ／Ｃユニットの
冷風吹出口にダクトを接続すると、冷風のみがシートへ
供給され、温風をシートへ供給することはできない。ま
た、フロントＡ／Ｃユニットの温風吹出口にダクトを接
続すると、温風のみがシートへ供給され、冷風をシート
へ供給することはできない。一方、上記の「車両用空調
シート」では、冷風と温風との切替え構造を有している
が、そのためにフロントＡ／Ｃユニットのフェイス吹出
口に接続される冷風取入用ダクトと、フット吹出口に接
続される温風取入用ダクトとを新たに設ける必要があ
り、構造が複雑になってしまう。本発明は、上記事情に
基づいて成されたもので、その目的は、簡単な構造で冷
風と温風とを切り替えてシートへ供給できる車両用シー
ト空調装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

（請求項１の手段）フロント空調ユニットは、送風ダク
トが接続される送風口を有するエアコンケースと、この
エアコンケース内に設けられ、冷風と温風とを切り替え
て送風口へ供給する冷温風切替え手段とを備える。これ
により、エアコンケース内で冷風と温風とを切り替え
て、送風ダクトを通じてシートへ供給することができ
る。また、従来の様に空調ユニットから冷風を取り出す
ためのダクトと温風を取り出すためのダクトとを設置す
る必要がない。

【０００５】（請求項２の手段）冷温風切替え手段は、
通路切替え手段により冷風通路と温風通路とを切り替え
て、何方か一方の通路を送風口を通じて送風ダクトに連
通させることができる。この場合、既存の冷風通路と温
風通路とを利用することにより、簡単な構成で冷風と温
風との切替えを行うことが可能である。

【０００６】（請求項３の手段）送風ダクトは、シート
空調専用に設置されている。この場合、フロント空調ユ
ニットより専用の送風ダクトを通ってシートへ送風でき
るため、送風経路を簡素化できる。つまり、既存のダク
トを送風ダクトとして利用すると、シート側への送風と
車室内への送風とを切り替える必要が生じるため、送風
経路が複雑になり、且つ送風経路の切替え手段を設ける
ことによるコストアップを招く。

【０００７】（請求項４の手段）送風ダクトは、リアシ
ートの乗員へ温風を供給するリア側フットダクト、また
はリアシートの乗員へ冷風を供給するリア側フェイスダ
クトである。この場合、既存のダクトを送風ダクトとし
て利用できるため、新たに送風ダクトを設置する必要が
なく、その分ダクトスペースを確保する必要がないた
め、車室内スペースを有効に利用できる。

【０００８】（請求項５の手段）冷風通路は、フロント
シートの乗員へ冷風を供給するフェイスダクトへの送風
通路、またはその送風通路から分岐した通路、またはリ
アシートの乗員へ冷風を供給するリア側フェイスダクト
への送風通路であり、温風通路は、フロントシートの乗
員へ温風を供給するフットダクトへの送風通路、または
その送風通路から分岐した通路、またはリアシートの乗
員へ温風を供給するリア側フットダクトへの送風通路で
ある。この場合、予めエアコンケース内に設けられてい
る既存の送風通路を冷風通路及び温風通路として利用で
きるため、冷風と温風との切替え構造を簡単な構成で実
現できる。

【０００９】

【発明の実施の形態】次に、本発明の車両用シート空調
装置を図面に基づいて説明する。（第１実施例）図１は車両用シート空調装置の構成を示
す模式図である。本実施例のシート空調装置１は、フロ
ント空調ユニット２（以下、空調ユニット２と略す）
と、この空調ユニット２よりリアシート３へ空調空気を
導く送風ダクト４を備える。空調ユニット２は、リアシ
ート３への配風部を設けたエアコンケース５を具備して
いる。

【００１０】エアコンケース５の内部には、仕切板６に
よって分離された冷風通路７と温風通路８とが形成され
ている。なお、この冷風通路７と温風通路８は、本発明
のために新たに設けたものではなく、既存の通路であ
る。仕切板６の一部には、両通路７、８を連通する連通
口９が空けられ、その連通口９の近傍に、連通口９を開
閉するドア１０が設けられている。また、エアコンケー
ス５の端部には、連通口９より下流に送風口１１が形成
されている。冷風通路７は、フェイスダクト（図示しな
い）へ送風される冷風が分岐して流れる様に形成されて
いる。フェイスダクトは、その下流端に開口するフェイ
ス吹出口（図示しない）より、フロントシート（図示し
ない）に着座する乗員の主に上半身へ向けて冷風を供給
する。温風通路８は、フットダクト１２へ温風を送風す
るために設けられ、冷風通路７の両側に形成されてい
る。また、温風通路８は、その下流端が上記送風口１１
に通じている。フットダクト１２は、その下流端に開口
するフット吹出口１２ａより、フロントシートに着座す
る乗員の足元へ向けて温風を供給する。

【００１１】連通口９を開閉するドア１０は、連通口９
に対し温風通路８側に配されて、連通口９を閉じる閉位
置（図１の一点鎖線で示す位置）と、連通口９を開く開
位置（図１の実線で示す位置）との間で回動可能に設け
られ、図示しないアクチュエータ（例えばサーボモー
タ）により回転駆動される。このドア１０は、連通口９
の開閉に伴って送風口１１に通じる通路を選択的に切り
替えることができる。つまり、ドア１０が連通口９を閉
じると、冷風通路７と送風口１１との間が遮断されて、
温風通路８と送風口１１とが連通する。また、ドア１０
が連通口９を開くと、温風通路８と送風口１１との間が
遮断されて、冷風通路７と送風口１１とが連通する。

【００１２】送風ダクト４は、その上流端が送風口１１
に接続され、下流端がリアシート３に接続されて、空調
ユニット２より供給された冷風または温風をリアシート
３へ供給することができる。なお、この送風ダクト４
は、リアシート専用に設置されている。

【００１３】リアシート３は、シートバック３Ａとシー
トクッション３Ｂより構成され、それぞれ通気性を有す
るシート表面材（図示しない）により覆われている。シ
ートバック３Ａとシートクッション３Ｂの内部には、送
風ダクト４に接続される配風用ダクト３ａと、その配風
用ダクト３ａより分岐してシートバック３Ａ及びシート
クッション３Ｂの表面まで伸びる複数の送風路３ｂとが
設けられている。これにより、送風ダクト４を通じて供
給された空調空気（冷風または温風）は、配風用ダクト
３ａを通って各送風路３ｂへ分配され、各送風路３ｂよ
りシート表面材を通過してリアシート３に着座する乗員
へ送風される。

【００１４】次に、本実施例の作動を説明する。冷房時
（フェイスモード）には、アクチェータによりドア１０
を開位置へ駆動して連通口９を開く。これにより、温風
通路８と送風口１１との間がドア１０により遮断され
て、冷風通路７と送風口１１とが連通するため、冷風通
路７より連通口９を通って送風口１１へ冷風が流れ、送
風口１１に接続された送風ダクト４を通ってリアシート
３へ冷風が供給される。一方、暖房時（フットモード）
には、アクチェータによりドア１０を閉位置へ駆動して
連通口９を閉じる。これにより、冷風通路７と送風口１
１との間がドア１０により遮断されて、温風通路８と送
風口１１とが連通するため、温風通路８より連通口９を
通って送風口１１へ温風が流れ、送風口１１に接続され
た送風ダクト４を通ってリアシート３へ温風が供給され
る。

【００１５】（本実施例の効果）本実施例によれば、エ
アコンケース５に設けられている既存の冷風通路７と温
風通路８とを利用して冷風と温風とを切り替えるための
冷温風切替え手段（仕切板６に開口する連通口９と、こ
の連通口９を開閉するドア１０）を設けることができ
る。これにより、従来の様に、空調ユニット２とは別に
新たなダクト（冷風取入用ダクトと温風取入用ダクト）
を設ける必要がなく、簡単な構造で冷風と温風とを切り
替えてリアシート３へ供給することができる。

【００１６】（第２実施例）図２は車両用シート空調装
置１の構成を示す模式図である。本実施例は、既にリア
側フェイス吹出口（図示しない）が設定されている場合
の一例を示すものである。この場合、エアコンケース５
の内部には、リア側フェイス吹出口へ冷風を供給するた
めの冷風通路７が形成されており、その冷風通路７の下
流端にリア側フェイスダクト（図示しない）が接続され
るリア側フェイス送風口１３が形成されている。従っ
て、冷風通路７へ供給された冷風は、リア側フェイス送
風口１３を通ってリア側フェイスダクトへ送られ、その
リア側フェイスダクトの下流端に開口するリア側フェイ
ス吹出口よりリアシート３の乗員へ供給される。

【００１７】このリア側フェイス吹出口へ冷風を供給す
る構造以外は、第１実施例の構成と同様である。従っ
て、冷風通路７の両側には、仕切板６を介して温風通路
８が隣接して設けられており、仕切板６には両通路７、
８を連通する連通口９が空けられている。また、連通口
９に対して温風通路８側に連通口９を開閉するドア１０
が設けられている。上記の構成により、第１実施例と同
様に、ドア１０を開位置へ駆動すると、冷風通路７より
連通口９を通って送風口１１へ冷風が流れ、送風口１１
に接続された送風ダクト４を通ってリアシート３へ冷風
が供給される。また、ドア１０を閉位置へ駆動すると、
温風通路８より連通口９を通って送風口１１へ温風が流
れ、送風口１１に接続された送風ダクト４を通ってリア
シート３へ温風が供給される。

【００１８】（変形例）第１実施例では、フロント側フ
ェイスダクトへ送風される冷風が分岐して冷風通路７へ
流れる様に構成されているが、フロント側フェイスダク
トへ冷風を供給する通路をそのまま冷風通路７として使
用しても良い。また、温風通路８は、フロント側フット
ダクト１２へ温風を供給する通路を使用しているが、第
１実施例の冷風通路７と同様に、フロント側フットダク
ト１２へ送風される温風が分岐して温風通路８へ流れる
様に構成しても良い。あるいは、リア側フットダクト
（図示しない）へ温風を供給する通路を使用しても良
い。

【００１９】上記実施例では、送風ダクト４をリアシー
ト専用に設置しているが、リア側フットダクトあるいは
リア側フェイスダクトを送風ダクト４として利用するこ
とも可能である。また、上記実施例では、送風ダクト４
を通じてリアシート３へ空調空気を供給する例を説明し
たが、送風ダクト４を通じてフロントシートへ空調空気
を供給できる様に構成しても良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】車両用シート空調装置の構成を示す模式図であ
る（第１実施例）。

【図２】車両用シート空調装置の構成を示す模式図であ
る（第２実施例）。

【符号の説明】

１車両用シート空調装置２フロント空調ユニット３リアシート（シート）４送風ダクト５エアコンケース７冷風通路（冷温風切替え手段）８温風通路（冷温風切替え手段）９連通口（冷温風切替え手段）１０ドア（通路切替え手段／冷温風切替え手段）１１送風口１２フットダクト

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者青木新治愛知県刈谷市昭和町１丁目１番地株式会社デンソー内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】フロント空調ユニットから送風ダクトを通
じてシートへ空調空気を供給する車両用シート空調装置
であって、前記フロント空調ユニットは、前記送風ダクトが接続される送風口を有するエアコンケ
ースと、このエアコンケース内に設けられ、冷風と温風とを切り
替えて前記送風口へ供給する冷温風切替え手段とを備え
たことを特徴とする車両用シート空調装置。
【請求項２】前記冷温風切替え手段は、冷風を供給する冷風通路と、温風を供給する温風通路と、前記冷風通路と前記温風通路とを切り替えて、何方か一
方の通路を前記送風口を通じて前記送風ダクトに連通さ
せる通路切替え手段とから成ることを特徴とする請求項
１に記載した車両用シート空調装置。
【請求項３】前記送風ダクトは、シート空調専用に設置
されていることを特徴とする請求項１または２に記載し
た車両用シート空調装置。
【請求項４】前記送風ダクトは、リアシートの乗員へ温
風を供給するリア側フットダクト、または前記リアシー
トの乗員へ冷風を供給するリア側フェイスダクトである
ことを特徴とする請求項１または２に記載した車両用シ
ート空調装置。
【請求項５】前記冷風通路は、フロントシートの乗員へ
冷風を供給するフェイスダクトへの送風通路、またはそ
の送風通路から分岐した通路、またはリアシートの乗員
へ冷風を供給するリア側フェイスダクトへの送風通路で
あり、前記温風通路は、フロントシートの乗員へ温風を供給す
るフットダクトへの送風通路、またはその送風通路から
分岐した通路、またはリアシートの乗員へ温風を供給す
るリア側フットダクトへの送風通路であることを特徴と
する請求項１〜４に記載した何れかの車両用シート空調
装置。