JPH11238103A - 非接触icカードリーダライタ - Google Patents

非接触icカードリーダライタ

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JPH11238103A
JPH11238103A JP10191624A JP19162498A JPH11238103A JP H11238103 A JPH11238103 A JP H11238103A JP 10191624 A JP10191624 A JP 10191624A JP 19162498 A JP19162498 A JP 19162498A JP H11238103 A JPH11238103 A JP H11238103A
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聡 河内
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俊之 小坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非接触ICカードリーダライタにおいて、そ
の筐体の構造を工夫することによって、個々に電波出力
回路を設計する必要をなくし、かつ、不必要な電磁波の
漏洩及び外部からの電磁波の影響を防止する。 【解決手段】 アンテナ基板10にプリントされたアン
テナ10a及びプリント配線板40に実装された電子回
路40aを、電磁波遮蔽機能を有する筐体30内部に配
置する。そして、アンテナ10aから出力される電磁波
が筐体30から非接触カードとの通信に必要な方向にの
み放出されるように、筐体30を構成する上筐体部材3
0uの開口部に固定したアンテナ基板10に電磁波遮蔽
パターン10bをプリントして電磁波を放出するための
電磁波通過口を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送受信機能を有す
る非接触ICカードとの間で電磁波を用いた無線通信を
行い、メインコンピュータからの指示に基づいて、非接
触ICカードに対してカードデータの読み出し及び書き
込みを指示する非接触ICカードシステムに用いられる
非接触ICカードリーダライタに関する。
【0002】
【従来の技術】非接触ICカードには、磁気ストライプ
カードに代表されるような接触式カードに比べて優れた
点が多い。例えば、カードに記憶されるデータのセキュ
リティ性能が高いこと、カードデータの読み出し時及び
書き込み時にカードリーダライタにカードを挿入する必
要がなく利便性に優れていること、防水性能に優れてい
ること等が挙げられる。このため、非接触ICカード
は、入門管理システム、入室管理システム、精算管理シ
ステム等に用いる個人識別媒体として使用されることが
多くなってきている。
【0003】この非接触ICカードとの間で電磁波を用
いた通信を行うのが、メインコンピュータにRS232
C等の通信規格を用いて接続された非接触ICカードリ
ーダライタである。非接触ICカードリーダライタは、
メインコンピュータからの指示に基づき非接触ICカー
ドに対してコマンドを送信する。非接触ICカードは、
このコマンドに基づいて、カードデータをメモリから読
み出して非接触ICカードリーダライタへ送信したり、
非接触ICカードリーダライタから受信したデータをメ
モリへカードデータとして書き込んだりする。つまり、
非接触ICカード、非接触ICカードリーダライタ及び
メインコンピュータから構成される非接触ICカードシ
ステムにおいて、非接触ICカードリーダライタは、通
信装置として機能する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以下、上述した非接触
ICカードリーダライタにおける従来の問題点を説明す
る。第1の問題点は、非接触ICカードリーダライタが
出力する電磁波の電界強度を調整するために、非接触I
Cカードリーダライタそれぞれに対し個別に電磁波出力
回路を設計する必要があることである。
【0005】非接触ICカードリーダライタは電磁波を
使用するため、出力する電磁波の電界強度は各国の電波
法によって規制される。例えば日本国内では、所定の周
波数に対してはそれぞれに規定を設けると共に、それ以
外の周波数に対しては「微弱無線局」として位置づけ一
律に規制している。その結果、使用する国、使用する周
波数に合わせて電波出力回路を個別に設計することが必
要となってくる。
【0006】もちろん、電界強度を調整可能な電波出力
回路を設計することも可能ではあるが、回路構成が複雑
になるという問題がある。また、既存の例えば外国製の
電波出力回路は、国内の電波法の規定を満たしていない
ため、そのままでは利用することができない。そうかと
いって、既存の電波出力回路を改造すれば費用が嵩むた
め、結局、個別に電波出力回路を設計しているのが現状
である。
【0007】また、非接触ICカードリーダライタの仕
様によっても、電波出力回路を個別に設計する必要性が
あった。つまり、非接触ICカードリーダライタと非接
触ICカードとの間の通信距離が、その非接触ICカー
ドリーダライタの仕様によって短くてよいものもあれば
長い通信距離を必要とするものもあるため、出力する電
磁波の電界強度をその仕様に合わせて調整することが必
要となるからである。
【0008】このように、非接触ICカードリーダライ
タの電波出力回路は、個々の周波数に合わせて電波法に
規定される電界強度を越えないように設計することに加
え、非接触ICカードリーダライタの仕様に合わせて個
々に設計する必要があった。第2の問題点は、非接触I
Cカードリーダライタに使用されるアンテナの指向性に
よって、非接触ICカードリーダライタの前面(カード
読み取り側の面)以外でも非接触ICカードを読み取っ
てしまう可能性があることである。
【0009】通信装置として機能する非接触ICカード
リーダライタは、非接触ICカードとの通信を行うため
にアンテナを有しているのであるが、このアンテナは、
図4(b)に示すように、プリント配線板にループ状の
アンテナ10aをプリントしたものが一般的である。図
4(b)中にはアンテナ10aのプリントされたプリン
ト配線板をアンテナ基板10として示した。以下、アン
テナのプリントされたプリント配線板をアンテナ基板と
いうこととする。
【0010】図7は、図4(b)で示したアンテナ基板
10の側面図であり、このアンテナの指向性を示すもの
である。図7に示すように、アンテナから出力される電
磁波は、8の字型の指向性を持っており、アンテナ基板
10の両面側に放出される。なお、図7には、アンテナ
から出力される電磁波の電界強度が所定値となる場所を
破線で示した。
【0011】このようなアンテナ基板は、非接触ICカ
ードとの通信を効率よく行うために非接触ICカードリ
ーダライタの筐体内部の前面に配置されるのが一般的で
あるが、アンテナは、図7に示したような8の字型の指
向性を持っているため、電磁波の一部は、この非接触I
Cカードリーダライタの背面にも放出されてしまう。そ
の結果、非接触ICカードリーダライタの背面でも、非
接触ICカードとの通信が行われカードデータが読み取
られてしまうという不都合が生じる。
【0012】第3の問題点は、周囲環境による影響が大
きいことである。例えば他の機器を近づけた場合に、そ
の機器から漏洩する電磁波の影響によって非接触ICカ
ードとの通信状態が不安定となり、非接触ICカードリ
ーダライタの動作の安定性が損なわれることもある。
【0013】本発明は、上述した3つの問題点を解決す
るためになされたものであり、非接触ICカードリーダ
ライタにおいて、その筐体の構造を工夫することによっ
て、個々に電波出力回路を設計する必要をなくし、か
つ、不必要な電磁波の漏洩及び外部からの電磁波の影響
を防止することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上述した
目的を達成するためになされた請求項1に記載の非接触
ICカードリーダライタは、非接触ICカードとの間で
通信を行うためのアンテナと、外部に接続されたメイン
コンピュータからの指示に基づき、アンテナを介して非
接触ICカードとの間で通信を行い、当該非接触ICカ
ードに対し情報の読み出し又は書き込みの少なくとも一
方を指示する電子回路と、電磁波を遮蔽する筐体とを備
え、アンテナ及び電子回路を筐体内部に配置すると共
に、アンテナから出力される電磁波を非接触ICカード
との通信に必要な方向にだけ放出するための電磁波通過
口を筐体に形成したことを特徴とする。
【0015】ここでいう「非接触ICカード」は、電磁
波を用いて外部装置と通信を行う送受信機能を有し、外
部装置からの指示に基づき、所定の記憶部に記憶された
カードデータを読み出しその外部装置へ送信したり、外
部装置から受信した情報をカードデータとして所定の記
憶部へ書き込んだりする機能を有している。
【0016】本発明の非接触ICカードリーダライタ
は、上述した外部装置に相当し、外部に接続されたメイ
ンコンピュータからの指示に基づき、電子回路が、アン
テナを介して非接触ICカードとの間で通信を行い、非
接触ICカードに対し情報の読み出し又は書き込みの少
なくとも一方を指示する。指示を受けた非接触ICカー
ドは、上述したようにカードデータの読み出し又は書き
込みを行う。こうして、非接触ICカードリーダライタ
は、非接触ICカードからカードデータを読み出した
り、非接触ICカードへカードデータを書き込んだりす
るのである。
【0017】なお、「読み出し又は書き込みの少なくと
も一方」としたのは、電子回路が読み出しのみを指示可
能であることも考えられるし、書き込みのみを指示可能
であることも考えられるし、あるいは、両方指示可能で
あることも考えられるからである。
【0018】そして、本発明の非接触ICカードリーダ
ライタでは、筐体が電磁波を遮蔽するため、アンテナか
ら出力される電磁波は、その筐体に設けられた電磁波通
過口を介して筐体外部に放出される。このとき、電磁波
通過口は、非接触ICカードとの通信に必要な方向にだ
けアンテナからの電磁波が放出されるように形成する。
例えば、筐体の前面に近づけた非接触ICカードとの通
信を行う非接触ICカードリーダライタにおいては、筐
体の前面に電磁波通過口を形成するという具合である。
【0019】本発明の非接触ICカードリーダライタに
よれば、非接触ICカードとの通信に必要な方向への電
磁波のみが筐体外部へ放出されることになる。逆に言え
ば、非接触ICカードとの通信に不要な方向への電磁波
は筐体によって遮蔽され、筐体外部へ放出されない。こ
のため、筐体の前面にのみ電磁波通過口を形成すれば、
筐体の背面に近づけた非接触ICカードとの間で通信が
行われカードデータが意図せず読み出されることがなく
なる。また、電子回路からの放射される電磁波も筐体の
側面及び背面からは漏洩しない。さらに、筐体は外部か
らの電磁波も遮蔽するため、外部機器等による筐体の側
面及び背面からの電磁波の影響をも防止でき、非接触I
Cカードリーダライタの動作安定性を向上させることが
できる。
【0020】加えて、アンテナから出力される電磁波
を、筐体に形成された電磁波通過口を介して筐体外部へ
放出するため、電磁波通過口の大きさによってはアンテ
ナから出力される電磁波の一部が遮蔽されることにな
る。そのため、アンテナから出力される電磁波の電界強
度はこの電磁波通過口の大きさによって決定される。従
って、同様の電波出力回路及びアンテナを用いた場合で
あっても、この電磁波通過口の大きさを変更することに
よって任意に電界強度を調整することが可能となる。つ
まり、電波出力回路によらず電磁波通過口の大きさによ
って電磁波の出力レベルを調整するのである。これによ
って、電波法の規定や非接触ICカードリーダライタの
仕様に合わせて、個別に電波出力回路を設計する必要が
なくなり、電波出力回路の設計に要する時間を削減する
ことができる。また、既存の電波出力回路を利用して非
接触ICカードリーダライタを製作することもできる。
そのため、人件費等を考慮すれば、大幅なコスト削減を
実現することができる。
【0021】ここで、上述の電界強度と電磁波通過口と
の関係を図面を参照して説明する。図6は、非接触IC
カードリーダの断面図であり、筐体30とアンテナ10
aがプリントされたアンテナ基板10との位置関係を示
した。そして、筐体30には、「電磁波通過口」が形成
されている。このような構成によって、アンテナ基板1
0から出力される電磁波の電界強度は、電磁波通過口の
面積によって調整されることになる。例えば、図6
(a)は、図6(b)に比べて、筐体30の電磁波通過
口が大きくなっているため、アンテナ基板10にプリン
トされたアンテナ10aから送出される電磁波の電界強
度は大きくなる。図6中では、電界強度の等しい場所を
破線で結んで示した。
【0022】ところで、電磁波を有効に遮蔽する筐体と
しては、金属材料で形成し、電子回路のグランド端子に
接続したものが考えられる。つまり、筐体のインピーダ
ンスを最も低い状態とすることが有効である。なお、金
属で形成しグランド接続したものには限られず、電磁波
を遮蔽する電磁波遮蔽部材を用いて筐体を形成しても構
わない。
【0023】なお、電磁波通過口は、筐体に形成した開
口部とすることも考えられるが、請求項2に示すよう
に、電磁波通過口を、筐体に形成した開口部を覆うプリ
ント配線板にプリントされ、グランド端子に接続された
電磁波遮蔽パターンで形成するとよい。
【0024】例えば、図6に示したアンテナ基板10に
電磁波遮蔽パターンをプリントすることが考えられる。
つまり、図6(a)の矢印Aで示した面、すなわち筐体
の内部側の面にはアンテナ10aをプリントし、図6
(a)に矢印Bで示した面、すなわち筐体の外部側の面
には電磁波遮蔽パターンをプリントするという具合であ
る。ここでは、同一のプリント配線板にアンテナ10a
と電磁波遮蔽パターンをプリントする例を挙げたが、当
然、アンテナ基板10とは別のプリント配線板に電磁波
遮蔽パターンをプリントすることも考えられる。
【0025】電磁波遮蔽パターンは、図4(a)に示す
ような具合にプリントすることが考えられる。図4
(a)では、斜線を施した領域が電磁波を遮蔽する金属
部分であり、電子回路等のグランド端子に接続された電
磁波遮蔽パターン10bである。そして、斜線を施して
いない領域が電磁波通過口10cである。電磁波通過口
10cの裏側面に図4(b)に示すようなアンテナ10
aがプリントされているものとする。
【0026】また、図4(a)に示す隙間10dは、電
磁波遮蔽パターン10bに渦電流が発生しアンテナ10
aのインダクタンスが低下することによって生じる通信
距離の低下を防止するものである。このように、プリン
ト配線板にプリントした電磁波遮蔽パターンによって電
磁波通過口を形成すれば、筐体に電磁波通過口として開
口部を形成する場合に比べて、加工精度がよくなるとい
う点で有利である。特に、上述したように渦電流の発生
を抑えるための隙間10d(図4(a)参照)を形成す
る必要性を考えれば、電磁波遮蔽パターンはいわゆるエ
ッチングで形成されるため加工が容易という点でも有利
である。
【0027】なお、電磁波遮蔽パターンをエッチングで
形成することによって電磁波通過口の大きさを調整し電
界強度を調整することは、上述したように、加工精度の
面でも、また、加工が容易であるという面でも有効では
あるが、例えば製品の試作段階などでは、電界強度を調
整するため、様々な大きさの電磁波通過口を作成する必
要が生じる。このとき、電磁波通過口を、いわゆるエッ
チングによって電磁波遮蔽パターンにて形成すること
は、加工が容易であるとしても工数のかかる作業とな
る。
【0028】そこで、請求項3に示すように、ループの
途中に隙間を設けたループ状の導電体をアンテナの周囲
に配設し、当該隙間に抵抗器を介在させることによって
当該導電体と当該抵抗器とがアンテナの周囲にループを
形成するよう構成することが考えられる。ここで「ルー
プ」は、途中に隙間(断続部分)を有しない環状のもの
をいい、円形、楕円形に限られず、四角形や三角形など
の多角形でもよい。この場合、ループの途中に隙間を設
けたそれ自体ではループを形成しない導電体をアンテナ
の周囲に配設しておく。そして、この隙間に抵抗器を介
在させてはじめて抵抗器を一部に含むループが形成され
るようにする。
【0029】この技術思想は、上述したように、アンテ
ナの周囲に導電体のループが存在すると、通信距離が短
くなる、すなわち電界強度が抑えられるという事実に着
目したものである。つまり、電磁波遮蔽パターンにより
電磁波通過口を形成する場合には、渦電流の発生による
電界強度の低下を抑えるために導電体のループが形成さ
れないよう隙間を設けたのであるが、渦電流の発生によ
る電界強度の低下を逆に利用すれば、電磁波通過口を一
定の大きさにした場合であっても、電界強度を抑えるこ
とができるのである。このとき、抵抗器などの負荷を介
在させずループを形成すると電界強度は極端に低下する
が、導電体と抵抗器を用いてループを形成すると、抵抗
値の大きな抵抗器を介在させて形成されるループである
ほど、電界強度の低下が小さくなることが分かってい
る。従って、抵抗器を介在させることによってアンテナ
周囲にループを形成するループ状の導電体を配置すれ
ば、抵抗器を抵抗値の異なるものと交換することによっ
て電界強度を調整することが可能となる。そのため、電
界強度の調整のために何種類もの電磁波遮蔽パターンを
プリントする必要がなくなり、さらなる工数の削減が実
現される。
【0030】なお、このような導電体は、アンテナがプ
リント配線板にプリントされていれば、そのプリント配
線板に導電パターンとしてプリントしてもよいし、上述
したように電磁波遮蔽パターンがプリントされたプリン
ト配線板に導電パターンとしてプリントしてもよい。電
磁波遮蔽パターンがプリントされたプリント配線板にプ
リントする場合は、電磁波遮蔽パターンの外側にプリン
トしてもよいし、あるいは、プリント配線板の前面に電
磁波遮蔽パターンがプリントされているのであれば、導
電パターンを背面にプリントしてもよい。
【0031】以上説明した請求項1〜3に示す非接触I
Cカードリーダライタによれば、筐体内部に配置された
アンテナ及び電子回路からの不必要な電磁波が筐体外部
へ漏洩することもなくなり、また、筐体外部からの電磁
波の影響を受けることもなくなる。
【0032】ところが、筐体内部において、アンテナに
対し、アンテナの背面側の筐体面やアンテナの背面側に
配置された電子回路が反射体となり、渦電流の発生や電
磁波の干渉を生じて通信距離に影響を及ぼすことが知ら
れている。従って、ある距離だけ離れた非接触ICカー
ドとの通信を行う場合には、アンテナの背面側の筐体面
又はアンテナの背面側の電子回路との間に「空間ギャッ
プ」をつくる等の工夫が必要であった。例えば、図8に
示すように、アンテナ基板10にプリントされたアンテ
ナ10aと通信対象の非接触ICカード70とが距離α
だけ離れた状態で通信可能となるよう構成する場合、プ
リント配線板40に実装された電子回路40aとアンテ
ナ10aとの間におおよそ距離αの「空間ギャップ」が
必要であった。その理由は、「空間ギャップ」を距離α
よりも小さくすると、電子回路40a側に出力された電
磁波が電子回路40aで反射することによって干渉を起
こし、その結果、電子回路40a側に出力された電磁波
の電界強度が小さくなり、それに伴って、非接触ICカ
ード70側に放出される電磁波の電界強度も同程度に小
さくなってしまうからである。このような電磁波の干渉
を防止する「空間ギャップ」によって、非接触ICカー
ドリーダライタが大型化してしまうという問題があっ
た。
【0033】そこで、請求項4に示すような構成を採用
することが望ましい。すなわち、その構成は、請求項1
〜3に示した構成に加えて、さらに、アンテナと電子回
路との間に配置され電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽壁と、
電磁波遮蔽壁のアンテナ側の面に設けられ電磁波を吸収
する電磁波吸収部材とを備えることを特徴とするもので
ある。
【0034】この場合、電磁波遮蔽壁をアンテナと電子
回路との間に配置したため、アンテナ及び電子回路から
それぞれ放出される電磁波が干渉することがなくなる。
さらに、この電磁波遮蔽壁のアンテナ側の面には電磁波
吸収部材を設けたため、アンテナからの電磁波が電磁波
吸収部材によって吸収され電磁波遮蔽壁で反射しない。
そのため、アンテナから出力される電磁波が互いに干渉
したり、電磁波遮蔽壁に渦電流が発生したりすることを
防止することができる。これによって、アンテナと電子
回路との間に「空間ギャップ」を設ける必要性がなくな
り、結果として、非接触ICカードリーダライタを小型
化することができる。
【0035】ところで、上述したように、非接触ICカ
ードリーダライタは、メインコンピュータに接続された
状態で使用される。従って、メインコンピュータを接続
していない状態では通信可能領域を確認することができ
ない。本発明では、電磁波を遮蔽する筐体内部にアンテ
ナ及び電子回路を配置することによって設置環境の影響
を抑える工夫をしているが、非接触ICカードリーダラ
イタの個体差、あるいは非接触ICカードの個体差によ
って通信可能領域が変わってくることが考えられる。従
って、非接触ICカードリーダライタを設置する際、メ
インコンピュータに接続する前に、通信可能領域が確認
できれば便利である。
【0036】そこで、請求項5に示すように、非接触I
Cカードとの通信確認を行うための通信試験処理を実行
可能に電子回路を構成し、さらに、通信試験処理の際、
通信状態が確立したか否かを利用者に報知する報知手段
を備える構成とすることが考えられる。
【0037】この場合、外部のメインコンピュータを接
続することなく、非接触ICカードリーダライタが単独
で通信試験処理を実行する。この通信試験処理は、例え
ば利用者の指示によって実行されるものである。このと
き、報知手段が非接触カードとの通信の確立を利用者に
報知する。このため、利用者は、非接触ICカードを非
接触カードリーダライタに近づけたり遠ざけたりするこ
とによって通信可能領域を確認することができる。これ
によって、非接触ICカードリーダライタの設置する際
又は設置場所を変更する際、メインコンピュータに接続
することなく通信可能領域を確認することができ便利で
ある。なお、報知手段は、光による報知を行うものであ
ってもよいし、音による報知を行うものであってもよ
い。
【0038】なお、以上説明した非接触ICカードリー
ダライタは、電磁波を透過させる収納ケースに収納され
た状態で使用されるのが一般的である。例えば、防塵・
防水効果を有する合成樹脂などで収納ケースを形成すれ
ば、非接触ICカードリーダライタを屋外にも設置でき
ることになるからである。
【0039】ところが、非接触ICカードリーダライタ
を収納ケースに収納することによって、実質的なICカ
ードの読み取り距離が短くなってしまう可能性がある。
これを図15(a)に基づいて説明する。図15(a)
は、収納ケース500に非接触ICカードリーダライタ
5が収納されている様子を示している。図15(a)に
示す非接触ICカードリーダライタ5は、アンテナ基板
103を筐体303にアンテナ基板用ネジ91でネジ止
めしたものであるが、このとき、アンテナ基板用ネジ9
1の頭部が突出しているため、この頭部によって収納ケ
ース500とアンテナ基板103との隙間δ1 が形成さ
れる。ここでアンテナ基板103から読み取り限界位置
までの距離をdとした場合、収納ケース500の電磁波
放出面500aから読み取り限界位置までの実質的な読
み取り距離x1 は、隙間δ 1 によって小さくなってしま
う。一般的に、このような非接触ICカードリーダライ
タでは、1〜2mmというような数mmの通信距離を確
保する工夫がなされる現状があるため、プリント配線板
を固定するためのネジ頭部等によって形成される数mm
の隙間が通信距離の観点から問題となるのである。
【0040】そこで、請求項6に示すように、筐体内部
に配置されるアンテナに対して電磁波の放出側に位置す
る突出部を極力なくすよう構成するとよい。アンテナ
は、筐体内部に配置されるのであるから、電波の放出側
には筐体の一部やアンテナを固定するためのネジなどの
突出部が位置することが考えられる。例えば図15
(a)で言えば、アンテナ基板103に対して電磁波の
放出側、すなわち紙面上方には、筐体303の上部及び
筐体用ネジ91の頭部が突出部として位置する。従っ
て、例えばアンテナ基板用ネジ91の代わりにさらネジ
やM3などの小さなネジを使用して、突出部としての筐
体用ネジ91頭部を極力なくしたり、あるいは、アンテ
ナ基板103を筐体303の開口部に丁度はめ込むよう
にして、アンテナ基板103よりも上方に位置する突出
部としての筐体303の一部を極力なくしたりするとい
う具合である。
【0041】このように構成した非接触ICカードリー
ダライタを、収納ケースに収納する場合、電磁波放出側
の突出部が相対的に小さくなれば、収納ケースの電磁波
放出面にアンテナを近接させることができる。従って、
図15(b)に示すように、アンテナ基板103と収納
ケース500との隙間δ2 を小さくすることができ、ア
ンテナ基板103から読み取り限界位置までの距離を図
15(a)と同様にdとした場合に、図15(a)に示
した距離x1 に比べて、収納ケース500のICカード
読み取り面500aから読み取り限界位置までの実質的
な読み取り距離x2 を長くすることができる。
【0042】なお、突出部としてのネジ頭部を極力なく
すという観点から見れば、上述したようにさらネジや相
対的に小さなネジを使用することも考えられるが、さら
ネジを使用すると、筐体側にネジのさら部分を受ける部
分を形成する、いわゆる「さらをもむ」必要があるた
め、筐体の加工に要する工数が増大する可能性がある。
その理由は、さらをもむこと自体の工数も必要となるの
であるが、さらに、さらをもむ場合にはその精度が要求
されるためである。つまり、通常のネジであれば、筐体
側のネジ穴を多少大きめに開け、筐体に対して遊びをつ
くることができるため、アンテナ基板と筐体とを固定す
るためのネジ穴の多少のずれは問題にならないが、さら
ネジでは、筐体に対する遊びがなくなるため、筐体とア
ンテナ基板とを固定するためのネジ穴に精度が要求され
るのである。また、小さなネジを使用すると、信頼性が
低くなってしまうという問題もある。
【0043】従って、作業工数及び製品の信頼性を考慮
すれば、電磁波の放出側にはネジを使用しないようにア
ンテナ基板と筐体との構造を工夫することによって、突
出部を極力なくすようにすることが好ましい。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態を図面を参照して説明する。なお、本発明は以下説明
する実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施でき
ることは言うまでもない。 [第1実施形態]図1及び図2に、第1実施形態の非接
触ICカードリーダライタ1を示す。図1は平面図であ
り、図2は、図1のA−A線断面図である。
【0045】非接触ICカードリーダライタ1は、アン
テナ基板10と、プリント配線板40に実装された「電
子回路」としての電子回路40aと、「電磁波遮蔽壁」
としてのシールド板60と、シールド板60のアンテナ
基板10側の面に設けられた「電磁波吸収部材」として
の磁性体61と、これらを収納配置する筐体30とを備
えている。なお、シールド板60及び筐体30には、ア
ルミニウム、鉄などの金属材料が用いられる。特に軽量
である点を考えれば、アルミニウムを用いることが有効
である。また、磁性体61は、例えばフェライトを用い
ることが考えられる。
【0046】筐体30は、上筐体部材30uと下筐体部
材30dとから構成されており、筐体用ネジ92でネジ
止めされている。上筐体部材30uには、正方形形状の
開口部30aが形成されており、この開口部30aを筐
体30内部から覆うようにアンテナ基板10が配置され
ている。このアンテナ基板10よりもさらに筐体30内
側には、シールド板60が配置され、このシールド板6
0は、アンテナ基板10と共にアンテナ基板用ネジ91
によって上筐体部材30uに固定されている。
【0047】アンテナ基板10の前面(筐体30の外部
側の面)には、図4(a)に示すような四角形で環状の
電磁波遮蔽パターン10bがプリントされている。図4
(a)中では、斜線を施した領域が電磁波を遮蔽する電
磁波遮蔽パターン10bである。そして、電磁波遮蔽パ
ターン10bに囲まれた斜線を施していない領域が「電
磁波通過口」としての電磁波通過口10cである。つま
り、本第1実施形態の非接触ICカードリーダライタ1
の筐体30における電磁波通過口10cは、アンテナ基
板10にプリントされた電磁波遮蔽パターン10bで形
成されている。一方、アンテナ基板10の背面(筐体3
0の内部側の面)には、図4(b)に示すような「アン
テナ」としての四角形のループ状のアンテナ10aがプ
リントされている。
【0048】また、図4(a)に示す隙間10dは、ア
ンテナ10aから出力される電磁波によって、電磁波遮
蔽パターン10bに渦電流が発生しアンテナ10aのイ
ンダクタンスが低下することを防止するものである。ア
ンテナ10aのインダクタンスの低下は、通信距離の低
下を引き起こす。
【0049】図1の平面図は、このようなアンテナ基板
10が筐体30の開口部30aにアンテナ基板用ネジ9
1でネジ止めされている様子を示した。図中では、アン
テナ基板10の背面にプリントされたアンテナ10aを
破線にて示した。なお、電磁波遮蔽パターン10b及び
アンテナ10aは、いわゆるエッチング技術により形成
される。
【0050】また、図2に示すように、シールド板60
に対しアンテナ基板10と反対側にプリント配線板40
が配置されており、プリント配線板用ネジ93によって
下筐体部材30dに固定されている。このプリント配線
板40には、後述する通信試験処理等を行うための電子
回路40aが実装されている。図2中には、個々の電子
素子は図示せず、一点鎖線でその電子回路40aの実装
される領域を示した。
【0051】プリント配線板用ネジ93は、電子回路4
0aを動作させる電源のグランド端子に接続されてお
り、アンテナ基板用ネジ91、筐体用ネジ92、プリン
ト配線板用ネジ93を介して、筐体30、シールド板6
0及び電磁波遮蔽パターン10bは全て電源のグランド
端子に接続されている。従って、非接触ICカードリー
ダライタ1の動作時には、筐体30、シールド板60及
び電磁波遮蔽パターン10bのインピーダンスが最も低
くなり、筐体30、シールド板60、電磁波遮蔽パター
ン10bは電磁波を遮蔽する。
【0052】次に、図3に基づいて、本第1実施形態の
非接触ICカードリーダライタ1の電気的な構成を説明
する。図3は、非接触ICカードリーダライタ1の電気
的な構成を示すブロック図である。本第1実施形態の非
接触ICカードリーダライタ1は、通常、外部のメイン
コンピュータ80に接続された状態で使用され、電磁波
を用いて非接触ICカード70との間で通信を行い、非
接触ICカード70からカードデータの読み出し指示及
び非接触ICカード70へのカードデータの書き込み指
示を行うことによって、非接触ICカード70との間で
カードデータ授受を実現する。
【0053】非接触ICカード70は、電磁波を用いた
通信を行う送受信機能を有している。すなわち、アンテ
ナ、アンテナを介して通信を行う通信回路、通信回路を
制御するマイクロコンピュータを備えている。また、カ
ードデータを記憶する記憶部としてのメモリ装置を備え
ており、通信回路によって非接触ICカードリーダライ
タ1との通信を行い、非接触ICカードリーダライタ1
からの指示に基づき、このメモリ装置からカードデータ
を読み出したり、このメモリ装置へカードデータを書き
込んだりするのである。なお、非接触ICカード70
は、非接触ICカードリーダライタ1から非接触方式に
て電源供給され動作する。
【0054】非接触ICカードリーダライタ1は、電気
的には、上述した電子回路40aと、アンテナ10aの
ブロックに区分される。電子回路40aは、CPU41
と、CPU41が実行する処理のためのプログラムを記
憶したROM42と、非接触ICカード70とのアンテ
ナ10aを介した通信を制御するカード通信制御部44
と、「報知手段」としてのLED45と、後述する通信
試験処理の実行を利用者が指示するためのスイッチ46
と、メインコンピュータ80との通信を行うためのRS
232Cインターフェース43と、電源部47とから構
成されている。
【0055】電源部47は、ACアダプタ51から出力
される直流の動作電圧を安定化して図示しない配線によ
ってCPU41、RS232Cインターフェース43、
ROM42、カード通信制御部44及びLED45に出
力する。その結果、非接触ICカードリーダライタ1が
動作することになる。ACアダプタ51は、AC電源5
2から出力される交流の電源電圧を受けて直流の動作電
圧を電源部47へ出力する。
【0056】非接触ICカードリーダライタ1では、C
PU41が、メインコンピュータ80からRS232C
インターフェース43を介して送信される指示に基づい
て、カード通信制御部44に対して通信制御指示を出力
する。この通信制御指示に基づいて、カード通信制御部
44はアンテナ10aを介して非接触ICカード70と
の通信を行うのである。通信制御部44には、アンテナ
10aからの電磁波の出力レベルを決定する電波出力回
路が含まれている。
【0057】このように、非接触ICカードリーダライ
タ1は、通常、メインコンピュータ80に接続され、メ
インコンピュータ80からの指示に基づいて動作するの
であるが、本第1実施形態の非接触ICカードリーダラ
イタ1では、メインコンピュータ80を接続することな
く非接触ICカード70との通信試験処理を実行するこ
とが可能に構成されている。
【0058】ここで、この通信試験処理について、図5
に示すフローチャートに基づき説明する。この処理は、
メインコンピュータ80を接続することなく、本第1実
施形態の非接触ICカードリーダライタ1が単独で行う
ものであり、図3中のスイッチ46を介して利用者から
の指示がなされた場合に実行される。この通信試験処理
のためのプログラムは、ROM42に記憶されており、
CPU41によって実行される。
【0059】まず最初のステップS1000において、
カード応答要求コマンドを送信する。この処理は、非接
触ICカード70に対して応答を要求するものである。
その結果、非接触ICカードリーダライタ1は、非接触
ICカードリーダライタ1の通信可能領域にある非接触
ICカード70からの応答信号を受信する。
【0060】S1100では、衝突防止コマンドを送信
する。この処理は、S1000にて送信した応答要求に
対して、受信した応答信号が複数あった場合、すなわち
複数の非接触ICカード70が揃って応答したときに、
そのうちの一のカードの応答を要求するものである。
【0061】S1200では、カード選択コマンドを送
信する。この処理は、S1100の処理によって応答し
たカードに対し、通信開始を通知するものである。S1
300では、動作停止コマンドを送信する。この処理
は、非接触ICカード70に対して動作の停止を指示す
るものである。これによって、非接触ICカードリーダ
ライタ1と非接触ICカード70との通信が終了する。
【0062】S1400では、上述した一連の通信処理
の正常終了を判断する。ここで通信が正常終了したと判
断された場合(S1400:YES)、S1500にて
LED45を点滅させる。その後、S1000からの処
理を繰り返す。一方、通信が異常終了したと判断した場
合(S1400:NO)、S1500の処理を実行せ
ず、S1000からの処理を繰り返す。
【0063】次に、本第1実施形態の非接触ICカード
リーダライタ1の発揮する効果を説明する。なお、ここ
での説明に対する理解を容易にするために、はじめに従
来の非接触ICカードリーダライタにおける問題点を繰
り返し説明しておく。第1の問題点は、非接触ICカー
ドリーダライタの電磁波の出力レベルを決定する電波出
力回路は、電波法に規定される電界強度を越えないよう
に個々に設計することに加え、非接触ICカードリーダ
ライタの仕様に合わせた電界強度となるよう個々に設計
する必要があることである。
【0064】第2の問題点は、非接触ICカードとの通
信を効率よく行うために非接触ICカードリーダライタ
の筐体内部の前面に配置されるのが一般的であるが、ア
ンテナは、図7に示したような8の字型の指向性を持っ
ているため、電磁波の一部は、この非接触ICカードリ
ーダライタの背面にも放出されてしまい、結果として、
意図せず非接触ICカードとの通信が行われカードデー
タが読み取られてしまう可能性があることである。
【0065】第3の問題点は、他の機器を近づけた場合
に、その機器から漏洩する電磁波の影響によって非接触
ICカードとの通信状態が不安定となり、非接触ICカ
ードリーダライタの動作の安定性が損なわれることであ
る。本第1実施形態の非接触ICカードリーダライタ1
では、電源のグランド端子に接続したことで電磁波遮蔽
機能を有する筐体30内部にアンテナ10a及び電子回
路40aを配置した。これによって、アンテナ10aか
らの電磁波が筐体30の前面以外に放出されることがな
い。その結果、非接触ICカードリーダライタ1の背面
に近づけた非接触ICカード70との間で通信が行われ
カードデータが意図せず読み出されるというようなこと
がなくなる。また、電子回路40aから放出される電磁
波が外部に漏洩することもなくなる。
【0066】また、電磁波を遮蔽する筐体30内部にア
ンテナ10a及び電子回路40aを配置したことによっ
て、外部にある機器等から放出された電磁波による影響
をも防止することができる。従って、非接触ICカード
70との通信状態が外部からの電磁波により不安定とな
ることがなくなり、非接触ICカードリーダライタ1の
動作の安定性を向上させることができる。
【0067】このように、アンテナ10a及び電子回路
40aを電磁波を遮蔽する筐体30内部に配置すること
で、上述した第2、第3の問題点を解決した。そして、
本第1実施形態の非接触ICカードリーダライタ1で
は、筐体30に非接触ICカード70との通信を行うた
めの電磁波通過口10cを形成した。そのため、この電
磁波通過口10cを形成する電磁波遮蔽パターン10b
でアンテナ10aから出力される電磁波が一部遮蔽され
ることになり、アンテナ10aから出力される電磁波の
出力レベルが電波出力回路を調整せずとも決定される。
つまり、アンテナ10aから出力される電磁波の電界強
度は、この電磁波通過口10cの大きさによって決定さ
れる。従って、同様の電波出力回路及びアンテナ10a
を用いた場合であっても、この電磁波通過口10cの大
きさを変更することによって任意に電界強度を調整する
ことが可能となる。これによって、電波法の規定や非接
触ICカードリーダライタ1の仕様に合わせて個別に電
磁波の出力レベルを決定する電波出力回路を設計する必
要がなくなり、電波出力回路の設計に要する時間を削減
することができる。また、既存の電波出力回路を利用し
て非接触ICカードリーダライタ1を製作することもで
きる。そのため、人件費等を考慮すれば、大幅なコスト
削減を実現することができる。このように、電磁波通過
口10cを形成したことによって、第1の問題点を解決
した。
【0068】ここで、上述の電界強度と電磁波通過口1
0cとの関係を図6を参照して具体的に説明する。な
お、非接触ICカードリーダライタ1では、電磁波通過
口10cを電磁波遮蔽パターン10bでアンテナ基板1
0に形成したが、図6では、筐体30の開口部を電磁波
通過口30cとした。アンテナ10aからの電磁波が電
磁波通過口30cを介して外部に出力されることによっ
て、アンテナ10aから出力される電磁波は、電磁波通
過口30cの周縁部によって一部遮蔽される。従って、
アンテナ10aからの電磁波の電界強度は、筐体30に
形成された電磁波通過口30cの面積によって調整され
ることになる。例えば、図6中には、電界強度の等しく
なる位置を破線にて示したが、図6(a)は、図6
(b)に比べて、筐体30の電磁波通過口30cの面積
が大きくなっているため、アンテナ基板10にプリント
されたアンテナ10aから送出される電磁波による電界
強度は大きくなる。
【0069】なお、本実施形態の非接触ICカードリー
ダライタ1において、電磁波通過口10cは、アンテナ
基板10に電磁波遮蔽パターン10bをプリントするこ
とで形成した。これによって、電磁波通過口10cの形
成は容易になり、加工精度も高くなる。
【0070】また、本実施形態の非接触ICカードリー
ダライタ1では、シールド板60に対しアンテナ基板1
0の反対側にプリント配線板40を配置した(図2参
照)。このシールド板60も電源のグランド端子に接続
することで電磁波を遮蔽するようになっており、このシ
ールド板60をアンテナ10aと電子回路40aとの間
に配置したため、アンテナ10a及び電子回路40aか
ら放出される電磁波が互いに干渉し合うことがなくな
る。さらに、このシールド板60のアンテナ10a側の
面には磁性体61を設けたため、アンテナ10aからの
電磁波がシールド板60で反射されず磁性体61によっ
て吸収されるため、アンテナ10aから出力される電磁
波が相互に干渉したり、シールド板60に渦電流が発生
したりすることを防止することができる。これによっ
て、アンテナ10aと電子回路40aとの間に従来のよ
うな「空間ギャップ」を設ける必要性がなくなり、結果
として、非接触ICカードリーダライタ1を小型化する
ことができる。
【0071】さらにまた、本実施形態の非接触ICカー
ドリーダライタ1は、通常、メインコンピュータ80に
接続された状態で使用されるのであるが(図3参照)、
非接触ICカード70の通信可能領域を利用者が知るた
めに、非接触ICカードリーダライタ1単独で非接触I
Cカード70との通信試験処理を実行可能に構成されて
いる(図5参照)。この通信試験処理は、スイッチ46
を介した利用者の指示により実行され、通信が正常終了
したと判断された場合(S1400:YES)、LED
45を点灯する(S1500)。
【0072】従って、利用者は、非接触ICカード70
を非接触カードリーダライタ1に近づけたり遠ざけたり
し、LED45が点灯するか否かを視覚にて確認するこ
とによって通信可能領域を確認することができる。な
お、LED45の代わりにブザー等を用いてもよい。こ
れによって、非接触ICカードリーダライタ1を設置す
る際又は設置場所を変更する際、メインコンピュータ8
0に接続することなく通信可能領域を確認することがで
き便利である。 [第2実施形態]上記第1実施形態の非接触ICカード
リーダライタ1とは別の構造を有する第2実施形態の非
接触ICカードリーダライタ2を説明する。なお、本第
2実施形態の非接触ICカードリーダライタ2は、電気
的な構成については上記第1実施形態の非接触ICカー
ドリーダライタ1と同様であり、物理的な構造のみが異
なっている。従って、非接触ICカードリーダライタ2
の電気的な構成についての説明は省略し、以下、非接触
ICカードリーダライタ2の物理的な構造を説明する。
【0073】図9及び図10に、第2実施形態の非接触
ICカードリーダライタ2を示す。図9は平面図であ
り、図10は、図9のB−B線断面図である。非接触I
Cカードリーダライタ2は、アンテナ基板100と、プ
リント配線板40に実装された「電子回路」としての電
子回路40aと、「電磁波遮蔽壁」としてのシールド板
600と、シールド板600のアンテナ基板100側の
面に設けられた「電磁波吸収部材」としての磁性体61
と、これらを収納配置する筐体300とを備えている。
なお、シールド板600及び筐体300、磁性体61に
用いられる材料は、上記第1実施形態と同様である。
【0074】筐体300は、上筐体部材300uと下筐
体部材300dとから構成されており、筐体用ネジ92
でネジ止めされている。上筐体部材300uには、長方
形形状の開口部300aが上筐体部材300uの端部か
ら形成されており、この開口部300aを筐体30内部
から覆うようにアンテナ基板100が配置され、アンテ
ナ基板用ネジ91によって上筐体部材300uに固定さ
れている。本第2実施形態では、筐体300の開口部を
上筐体部材300uの端部より形成し、アンテナ100
aを上筐体部材300uの中心からずらして配置した。
【0075】アンテナ基板100の前面(筐体300の
外部側の面)には、図9に示すような電磁波遮蔽パター
ン100bがプリントされている。図9中では、斜線を
施した六角形の環状の領域が電磁波を遮蔽する電磁波遮
蔽パターン100bである。そして、環状に形成された
電磁波遮蔽パターン100bによって囲まれた斜線を施
していない六角形形状の領域が「電磁波通過口」として
の電磁波通過口100cである。また、電磁波遮蔽パタ
ーン100bは、渦電流の発生を防止する隙間100d
を有している。一方、アンテナ基板100の背面(筐体
30の内部側の面)には、図9に破線で示すような「ア
ンテナ」としての六角形のループ状のアンテナ100a
がプリントされている。なお、電磁波遮蔽パターン10
0b及びアンテナ100aは、いわゆるエッチングによ
り形成される。
【0076】また、図10に示すように、アンテナ基板
100の背面側には、「電磁波吸収部材」としての磁性
体61を張り付けた「電磁波遮蔽壁」としてのシールド
板600が配置されている。このシールド板600に対
しアンテナ基板100と反対側にプリント配線板40が
配置されている。そして、プリント配線板40は、シー
ルド板600と共に、プリント配線板用ネジ93によっ
て下筐体部材300dに固定されている。このプリント
配線板40には、上記第1実施形態と同様の通信試験処
理等を行うための電子回路40aが実装されている。図
10中には、個々の電子素子は図示せず、一点鎖線でそ
の電子回路40aの実装される領域を示した。
【0077】プリント配線板用ネジ93は、電子回路4
0aを動作させる電源のグランド端子に接続されてお
り、アンテナ基板用ネジ91、筐体用ネジ92、プリン
ト配線板用ネジ93を介して、筐体300、シールド板
600及び電磁波遮蔽パターン100bは全て電源のグ
ランド端子に接続されている。従って、非接触ICカー
ドリーダライタ2の動作時には、筐体300、シールド
板600及び電磁波遮蔽パターン100bのインピーダ
ンスが最も低くなり、筐体300、シールド板600、
電磁波遮蔽パターン100bは電磁波を遮蔽する。
【0078】以上の説明した構造によって、上記第1実
施形態の非接触ICカードリーダライタ1と同様の効果
を発揮する。すなわち、電源のグランド端子に接続した
ことで電磁波を遮蔽する筐体300内部にアンテナ10
0a及び電子回路40aを配置したことによって、アン
テナ100aや電子回路40aから放出される不要な電
磁波が外部に漏洩することがない。また、外部にある機
器等から放出された電磁波による影響をも防止すること
もできる。従って、非接触ICカードリーダライタ2の
背面で非接触ICカード70が読み取られたり、非接触
ICカードリーダライタ2の動作が不安定になったりす
ることを防止できる。
【0079】そして、筐体300に非接触ICカード7
0との通信を行うための電磁波通過口100cの面積を
調整することによって、電磁波の電界強度を調整できる
ため、電波法の規定や非接触ICカードリーダライタ2
の仕様に合わせて、電磁波の出力レベルを決定する電波
出力回路を個別に設計する必要がなくなり、電波出力回
路の設計に要する時間を削減することができる。また、
既存の電波出力回路を利用して非接触ICカードリーダ
ライタ2を製作することもできる。そのため、人件費等
を考慮すれば、大幅なコスト削減を実現することができ
る。
【0080】なお、上記第1実施形態と同様に、本第2
実施形態においても、電磁波通過口100cは、アンテ
ナ基板100に電磁波遮蔽パターン100bをプリント
することで形成した。これによって、電磁波通過口10
0cの形成は容易になり、加工精度も高くなる。
【0081】また、アンテナ基板100と電子回路40
aとの間に設けたシールド板600によって、アンテナ
10a及び電子回路40aからそれぞれ放出される電磁
波が干渉することがなくなる。さらに、このシールド板
600のアンテナ100a側の面には磁性体61を設け
たため、アンテナ100aからの電磁波がシールド板6
00で反射されず磁性体61によって吸収されるため、
アンテナ100aから出力される電磁波が相互に干渉し
たり、シールド板600に渦電流が発生したりすること
を防止できる。これによって、アンテナ100aと電子
回路40aとの間に従来のような「空間ギャップ」を設
ける必要性がなくなり、結果として、非接触ICカード
リーダライタ2を小型化することができる。
【0082】さらにまた、本第2実施形態の非接触IC
カードリーダライタ2は、電気的構成について上記第1
実施形態と同様であり、通信試験処理(図5参照)の実
行も可能である。従って、利用者は、非接触ICカード
70を非接触カードリーダライタ1に近づけたり遠ざけ
たりし、LED45が点灯するか否かを視覚にて確認す
ることによって通信可能領域を確認することができる。
これによって、例えば非接触ICカードリーダライタ1
を設置する際又は設置場所を変更する際、メインコンピ
ュータ80に接続することなく通信可能領域を確認する
ことができ便利である。
【0083】さらに、第2実施形態の構成に係る効果と
して次のような効果も生じる。本第2実施形態では、筐
体300の開口部を上筐体部材300uの端部より形成
し、アンテナ100aを上筐体部材300uの中心から
ずらして配置した。その結果、図11に示すように、非
接触ICカード70を非接触ICカードリーダライタ2
に近づけた状態で通信を行う場合、非接触ICカード7
0を持つ利用者の指が非接触ICカードリーダライタ2
に当たることが少なくなる。 [第3実施形態]上記第1及び第2実施形態の非接触I
Cカードリーダライタ1,2と、さらに別の構造を有す
る第3実施形態の非接触ICカードリーダライタ3を説
明する。なお、本第3実施形態の非接触ICカードリー
ダライタ3も、電気的な構成については上記第1及び第
2実施形態の非接触ICカードリーダライタ1,2と同
様であり、物理的な構造のみが異なっている。従って、
以下、第3実施形態として、非接触ICカードリーダラ
イタ3について物理的な構造のみを説明する。
【0084】図12に、第3実施形態の非接触ICカー
ドリーダライタ3を示す。図12(a)は平面図であ
り、図12(b)は、図12(a)のC−C線断面図で
ある。非接触ICカードリーダライタ3は、アンテナ基
板101と、このアンテナ基板101に実装された「電
子回路」としての電子回路40aと、これらを収納配置
する筐体301とを備えている。
【0085】筐体301は、前面が全て開口部301a
となっており、この開口部301aを覆うようにアンテ
ナ基板101が配置されている。アンテナ基板101の
周縁部には、4つの凸部101eが形成され、この凸部
101eには挿入穴101fが形成されている。一方、
筐体301の開口部301aの周縁部には、挿入穴10
1fに対応する凸部301bが形成されている。この筐
体301の凸部301bをアンテナ基板101の凸部1
01eに形成された挿入穴101fに挿入し、凸部30
1bに対し外力を加え凸部301bをねじることによっ
て、アンテナ基板101は、筐体301の開口部301
aに固定される。
【0086】アンテナ基板101の前面(筐体301の
外部側の面)には、図12(a)に示すような電磁波遮
蔽パターン101bがプリントされている。図12
(a)では、斜線を施した四角形形状の領域及び円形で
環状の領域が電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽パターン10
1bである。この電磁波遮蔽パターン101bは、電子
回路40aのグランド端子に接続されており、電磁波遮
蔽機能を有している。そして、電磁波遮蔽パターン10
1bの環状の領域に囲まれた斜線を施していない円形の
領域が「電磁波通過口」としての電磁波通過口101c
である。また、電磁波遮蔽パターン101bは、渦電流
の発生を防止するための隙間101dを有している。一
方、アンテナ基板101の背面(筐体30の内部側の
面)には、図9に破線で示すような「アンテナ」として
の丸形形状のループ状のアンテナ101aがプリントさ
れている。
【0087】また、図12(b)に示すように、アンテ
ナ基板101の背面には、電子回路40aが実装されて
いる。電子回路40aは、上記第1及び第2実施形態と
同様とする。図12(b)には、個々の電子素子は図示
せず、一点鎖線でその電子回路40aの実装される領域
を示した。
【0088】次に、本第3実施形態のICカードリーダ
ライタ3の発揮する効果を説明する。上記第1及び第2
実施形態と同様に、本第3実施形態の非接触ICカード
リーダライタ3でも、電源のグランド端子に接続したこ
とで電磁波を遮蔽する筐体301内部にアンテナ101
a及び電子回路40aを配置したことによって、アンテ
ナ101aや電子回路40aから放出される不要な電磁
波が外部に漏洩することがない。また、外部にある機器
等から放出された電磁波による影響をも防止することが
できる。従って、非接触ICカードリーダライタ3の背
面で非接触ICカード70が読み取られたり、非接触I
Cカードリーダライタ3の動作が不安定になったりする
ことを防止できる。
【0089】そして、非接触ICカード70との通信を
行うための電磁波通過口101cの面積を調整すること
によって、電磁波の電界強度を調整できるため、電波法
の規定や非接触ICカードリーダライタ3の仕様に合わ
せて、電磁波の出力レベルを決定する電波出力回路を個
別に設計する必要がなくなり、電波出力回路の設計に要
する時間を削減することができる。また、既存の電波出
力回路を利用して非接触ICカードリーダライタ3を製
作することもできる。そのため、人件費等を考慮すれ
ば、大幅なコスト削減を実現することができる。
【0090】なお、上記第1及び第2実施形態と同様
に、本第3実施形態においても、電磁波通過口101c
は、アンテナ基板101に電磁波遮蔽パターン101b
をプリントすることで形成した。これによって、電磁波
通過口101cの形成は容易になり、加工精度も高くな
る。
【0091】但し、本第3実施形態では、上記第1及び
第2実施形態で用いたようなシールド板60,600を
用いていないため、アンテナ101a及び電子回路40
aからそれぞれ放出される電磁波の干渉により、非接触
ICカード70との通信可能距離が短くなることが考え
られる。従って、非接触ICカード70との通信を短い
距離で行うシステムに用いられて有効となる。なお、非
接触ICカード70との通信可能距離は短くなるもの
の、上記第1及び第2実施形態の構成と異なり、筐体3
01が一体として形成してあり、この筐体301の凸部
301bをねじってアンテナ基板101を固定している
ため、ネジ止めも必要なく製造が容易という点で有利で
ある。
【0092】上記第1実施形態ではアンテナ10aを四
角形形状に形成し、上記第2実施形態ではアンテナ10
0aを六角形形状に形成し、本第3実施形態ではアンテ
ナ101aを丸形形状に形成した。このアンテナ形状
は、これらに限られず、種々の形状で形成することが考
えられる。なお、本出願人が実験した結果、アンテナパ
ターンの中に筐体の開口部周縁と平行になる部分が少な
い方が電磁波の電界強度が大きくなることが分かり、上
述の例では、四角形状、六角形形状、丸形形状の順に電
界強度が強くなることが分かった。 [第4実施形態]上記第1、第2及び第3実施形態の非
接触ICカードリーダライタ1,2,3と、さらに別の
構造を有する第4実施形態の非接触ICカードリーダラ
イタ4を説明する。
【0093】図13に、第4実施形態の非接触ICカー
ドリーダライタ4を示す。図13(a)は平面図であ
り、図13(b)は、図13(a)のD−D線断面図で
ある。非接触ICカードリーダライタ4は、アンテナ基
板102と、このアンテナ基板102に実装された「電
子回路」としての電子回路40aと、これらを収納配置
する筐体302とを備えている。
【0094】筐体302は、上筐体部材302uと下筐
体部材302dとが筐体用ネジ92でネジ止めされて構
成されている。このとき、上筐体部材302uと下筐体
部材302dとによって開口部302aが形成され、こ
の開口部302aを覆うようにアンテナ基板102が上
筐体部材302uと下筐体部材302dとで挟まれて固
定されている。
【0095】まず最初に、筐体302に対するアンテナ
基板102の取り付け構造について説明する。上筐体部
材302uは、略長方形形状の薄板金属部材である。上
筐体部材302uの一の辺には、ネジ止め片302gが
設けられ、また、その辺に隣合う2つの辺には、挾持片
302eと規制片302fが設けられている。
【0096】挾持片302eは、アンテナ基板102側
にコの字状に折り返され、アンテナ基板102の長手方
向に平行な辺に形成された凹部102g(図14参照)
を挟み込む。これによって、上筐体部材302uは、ア
ンテナ基板102に固定される。
【0097】また、このとき、上述したネジ止め片30
2g及び規制片302fはアンテナ基板102側へ垂直
に折り曲げられ、ネジ止め片302gはアンテナ基板1
02の長手方向における一方の端部に形成された貫通孔
102i(図14参照)から、また、規制片302fは
アンテナ基板102の長手方向に平行な辺に形成された
凹部102hから、アンテナ基板102の下側へ突出す
る。なお、ネジ止め辺302gには、図示しないネジ孔
が形成されている。
【0098】下筐体部材302dは、長方形形状の底面
部と、この底面部から垂直に形成された長方形形状の4
つの側面部とからなる箱状の薄板金属部材である。ここ
で、底面部に対向する面は開放されており、上述したよ
うに上筐体部材302uが固定されることによって、こ
の面に開口部302aが形成される。
【0099】下筐体部材302dの一の側面部302h
には、図示しないネジ孔が形成されている。そして、ネ
ジ孔の形成された側面部302hに対向する側面部30
2bと側面部302bに隣合う側面部とのコーナー部分
には、規制片302cを有している。
【0100】アンテナ基板102の長手方向の長さは、
下筐体部材302dの長手方向の長さよりも長くなって
おり、アンテナ基板102の長手方向に垂直な一方の辺
の中央部分には規制片102jが形成されている。そし
て、上述した上筐体部材302uのネジ止め片302g
が、下筐体部材302dの側面部302hに筐体用ネジ
92で固定される。このとき、アンテナ基板102の規
制片102jは、下筐体部材302dの側面部302b
上部で下方より支えられ、アンテナ基板102の規制片
102jの両側コーナー部分は、下筐体部材302dの
規制片302cで上方より支えられる。これによって、
アンテナ基板102の長手方向における一方の端部が上
下方向に固定される。また、上述したようにアンテナ基
板102は下筐体部材302dよりも長手方向に長いた
め、下筐体部材302dの側面部302h上部で下側よ
り支えられる。従って、アンテナ基板102は、下筐体
部材302dの開放面に固定されることになる。さら
に、上筐体部材302uの規制片302fは、下筐体部
材302dの側面部に内側から当接し、アンテナ基板1
02が、下筐体部材302dに対し長手方向に垂直な方
向へずれることを防止する。
【0101】上述したような構成によって、アンテナ基
板102は、1本の筐体用ネジ92のみで、筐体302
の開口部302aを覆うように確実に固定される。この
とき、筐体302は、電源のグランド端子に接続され
る。次に、図14の説明図に基づき、アンテナ基板10
2について説明する。
【0102】アンテナ基板102の前面(筐体302の
外部側の面)には、図14(a)に示すような電磁波遮
蔽パターン102bがプリントされている。図14
(a)中では、斜線を施した内側の領域が電磁波を遮蔽
する電磁波遮蔽パターン102bである。そして、電磁
波遮蔽パターン102bに囲まれた斜線を施していない
領域が「電磁波通過口」としての電磁波通過口102c
である。つまり、本第4実施形態の非接触ICカードリ
ーダライタ4の筐体302における電磁波通過口102
cは、アンテナ基板102にプリントされた電磁波遮蔽
パターン102bで形成されている。なお、電磁波遮蔽
パターン102bには、渦電流の発生による通信距離の
低下を防止するための隙間102dが設けられている。
一方、アンテナ基板102の背面(筐体302の内部側
の面)には、図14(b)に示すような「アンテナ」と
しての円形のループ状のアンテナ102aがプリントさ
れている。
【0103】さらに、上述したアンテナ102aの周囲
を囲むように、アンテナ基板102の前面には導電パタ
ーン102eが、そして、アンテナ基板102の背面に
は導電パターン102fがプリントされている。この導
電パターン102e,102fは、スルーホール102
kによって導通しており、アンテナ102aの周囲に
「ループ状の導電体」を形成している。なお、導電パタ
ーン102fの中央部には、隙間が設けられており、導
電パターン102e,102f自体は、ループを形成し
ない。そして、アンテナ基板102の背面の導電パター
ン102fの中央部に抵抗器400が実装されることに
よって、導電パターン102e,102fは、抵抗器4
00と共にアンテナ102aの周囲に「ループ」を形成
する。
【0104】なお、電磁波遮蔽パターン102b、アン
テナ102a及び導電パターン102e,102fは、
いわゆるエッチングにより形成される。次に、本第4実
施形態のICカードリーダライタ4の発揮する効果を説
明する。上記第1、第2及び第3実施形態と同様に、本
第4実施形態の非接触ICカードリーダライタ4でも、
電源のグランド端子に接続した筐体302内部にアンテ
ナ102a及び電子回路40aを配置したことによっ
て、アンテナ102aや電子回路40aから放出される
不要な電磁波が外部に漏洩することがない。また、外部
にある機器等から放出された電磁波による影響をも防止
することができる。従って、非接触ICカードリーダラ
イタ4の背面で非接触ICカード70が読み取られた
り、非接触ICカードリーダライタ4の動作が不安定に
なったりすることを防止できる。
【0105】そして、本第4実施形態の非接触ICカー
ドリーダライタ4では、アンテナ102aの周囲に導電
パターン102e,102fを形成した。そして、導電
パターン102fの隙間に抵抗器400を介在させるこ
とによってアンテナ102aの周囲にループが形成され
るようにした。
【0106】この技術思想は、アンテナ102aの周囲
に導電体のループが存在すると、通信距離が短くなる、
すなわち電界強度が抑えられるという事実に着目したも
のである。つまり、電磁波遮蔽パターン102bを形成
する場合には、渦電流の発生による電界強度の低下を抑
えるために隙間102dを設けたのであるが、渦電流の
発生による電界強度の低下を逆に利用すれば、電磁波通
過口102cを一定の大きさにした場合であっても、電
界強度を抑えることができるのである。このとき、抵抗
値の大きい抵抗器400を介在させてループを形成する
ほど電界強度を抑えられる。従って、導電パターン10
2fに介在させる抵抗器400を抵抗値の異なるものと
交換することによって電界強度を調整することが可能と
なる。結果として、電界強度の調整のために電磁波通過
口102cの大きさを変える必要がなく、さらなる工数
の削減を実現することができる。つまり、例えば試作段
階において、電界強度の調整のために電磁波遮蔽パター
ン102bをプリントしなおす必要がなくなり、上記第
1、第2及び第3実施形態と比べ工数の削減を図ること
ができるのである。従って、人件費等を考慮すれば、大
幅なコスト削減を実現することができる。
【0107】また、本第4実施形態の非接触ICカード
リーダライタ4は、筐体302及びアンテナ基板102
の構造を工夫することによって、アンテナ基板102を
上筐体部材302uと下筐体部材302dで挟み込むよ
うにした。つまり、アンテナ基板102の電磁波放出側
には、上記第1及び第2実施形態のようなアンテナ基板
用ネジ91(図2及び図10参照)や、上記第3実施形
態のような筐体301の凸部301b(図12参照)を
設けていない。その結果、非接触ICカードリーダライ
タ4を所定の収納ケースに収納した状態で使用するとき
に、その収納ケースの電磁波放出面にアンテナ102を
近接させることができる。従って、ICカードの実質的
な読み取り距離を、上記第1、第2及び第3実施形態の
構造に比べ、より長くすることができる。
【0108】これを図15(a)に基づいて説明する。
図15(a)は、収納ケース500に非接触ICカード
リーダライタ5が収納されている様子を示している。図
15(a)に示す非接触ICカードリーダライタ5は、
アンテナ基板103を筐体303にアンテナ基板用ネジ
91でネジ止めしたものであり、収納ケース500の読
み取り面側にアンテナ基板用ネジ91の頭部が突出して
いる。従って、このネジ頭部によって収納ケース500
とアンテナ基板103との隙間δ1 が形成される。ここ
でアンテナ基板103から読み取り限界位置までの距離
をdとした場合、収納ケース500のカード読み取り面
500aから読み取り限界位置までの実質的な読み取り
距離x1 は、隙間δ1 によって短くなってしまう。一般
的に、このような非接触ICカードリーダライタでは、
1〜2mmというような数mmの通信距離を確保する工
夫がなされる現状があるため、アンテナ基板を固定する
ためのネジ頭部によって形成される数mmの隙間が通信
距離の観点から問題となるのである。
【0109】これに対して、本第4実施形態の非接触I
Cカードリーダライタ4では、上述したように、アンテ
ナ基板102の電磁波放出面側には、アンテナ基板用ネ
ジ91(図2及び図10参照)や、凸部301b(図1
2参照)を設けないよう筐体302及びアンテナ基板1
02の構造を工夫した。従って、図15(b)に示すよ
うに、アンテナ基板103と収納ケース500との隙間
δ2 を小さくすることができ、アンテナ基板103から
読み取り限界位置までの距離を図15(a)と同様にd
とした場合に、図15(a)に示した距離x1 に比べ
て、収納ケース500のICカード読み取り面500a
から読み取り限界位置までの実質的な読み取り距離x2
を大きくすることができる。
【0110】なお、本第4実施形態では、アンテナ基板
102を上筐体部材302uと下筐体部材302dで挟
み込むようにして、電磁波放出側にネジや突起が突出し
ないようにしたが、上記第1、第2及び第3実施形態の
非接触ICカードリーダライタ1,2,3で同様の効果
を得ようとした場合、上記第1及び第2実施形態では、
アンテナ基板用ネジ91に代え、さらネジを使用するこ
とが考えられる。また、上記第3実施形態では、図12
に示す下筐体部材301dの凸部301bの向きや方向
を変え、電磁波放出方向に凸部301bが突出しないよ
うにすればよい。
【0111】但し、さらネジを使用すると、ネジのさら
部分を受ける部分を筐体に形成する、いわゆる「さらを
もむ」必要があるため、筐体の加工に要する工数が増大
する可能性がある。その理由は、さらをもむこと自体の
工数も必要となるのであるが、さらに、さらをもむ場合
にはその精度が要求されるためである。つまり、通常の
ネジであれば、筐体側のネジ穴を多少大きめに開け、筐
体に対して遊びをつくることができるため、アンテナ基
板と筐体とを固定するためのネジ穴の多少のずれは問題
にならないが、さらネジでは、筐体に対する遊びがなく
なるため、筐体とアンテナ基板とを固定するためのネジ
穴に精度が要求されるのである。従って、作業工数を考
慮すれば、第4実施形態のように、アンテナ基板と筐体
との構造を工夫することによって、ネジなどの突出を極
力なくすようにすることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の非接触ICカードリーダライタ
を示す平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】第1〜3実施形態の非接触ICカードリーダラ
イタの電気的な構成を示すブロック図である。
【図4】アンテナ基板のプリントパターンを示す説明図
である。
【図5】第1〜3実施形態の非接触ICカードリーダラ
イタにおける通信試験処理を示すフローチャートであ
る。
【図6】電波通過口と電界強度との関係を示す説明図で
ある。
【図7】アンテナの指向性を示す説明図である。
【図8】空間ギャップを示す説明図である。
【図9】第2実施形態の非接触ICカードリーダライタ
を示す平面図である。
【図10】図9のB−B線断面図である。
【図11】アンテナの配置位置による効果を示す説明図
である。
【図12】(a)は第3実施形態の非接触ICカードリ
ーダライタを示す平面図であり、(b)は(a)のC−
C線断面図である。
【図13】(a)は第4実施形態の非接触ICカードリ
ーダライタを示す平面図であり、(b)は(a)のD−
D線断面図である。
【図14】第4実施形態におけるアンテナ基板のプリン
トパターンを示す説明図である。
【図15】収納ケースと通信距離との関係を示す説明図
である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6…非接触ICカードリーダライ
タ 10,100,101,102,103…アンテナ基板 10a,100a,101a,102a…アンテナ 10b,100b,101b,102b…電磁波遮蔽パ
ターン 10c,100c,101c,102c…電磁波通過口 10d,100d,101d,102d…隙間 101e…凸部 101f…挿入穴 102e,102f…導電パターン 102k…スルーホール 30,300,301,302,303…筐体 30a,300a,301a,302a…開口部 30c…電磁波通過口 30u,300u,302u…上筐体部材 30d,300d,302d…下筐体部材 40…プリント配線板 40a…電子
回路 41…CPU 42…ROM 43…RS232Cインターフェース 44…カード
通信制御部 45…LED 46…スイッ
チ 47…電源部 51…ACア
ダプタ 52…AC電源 60,600…シールド板 61…磁性体 70…非接触ICカード 80…メイン
コンピュータ 91…アンテナ基板用ネジ 92…筐体用
ネジ 93…プリント配線板用ネジ 500…収納ケ
ース

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非接触ICカードとの間で通信を行うた
    めのアンテナと、 外部に接続されたメインコンピュータからの指示に基づ
    き、前記アンテナを介して前記非接触ICカードとの間
    で通信を行い、当該非接触ICカードに対し情報の読み
    出し又は書き込みの少なくとも一方を指示する電子回路
    と、 電磁波を遮蔽する筐体とを備え、 前記アンテナ及び電子回路を前記筐体内部に配置すると
    共に、前記アンテナから出力される電磁波を前記非接触
    ICカードとの通信に必要な方向にだけ放出するための
    電磁波通過口を前記筐体に形成したことを特徴とする非
    接触ICカードリーダライタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の非接触ICカードリー
    ダライタにおいて、 前記電磁波通過口を、筐体に形成した開口部を覆うプリ
    ント配線板にプリントされ、グランド端子に接続された
    電磁波遮蔽パターンで形成したこと特徴とする非接触I
    Cカードリーダライタ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の非接触ICカー
    ドリーダライタにおいて、 ループの途中に隙間を設けたループ状の導電体を前記ア
    ンテナの周囲に配設し、当該隙間に抵抗器を介在させる
    ことによって当該導電体と当該抵抗器とが前記アンテナ
    の周囲にループを形成するよう構成したことを特徴とす
    る非接触ICカードリーダライタ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の非接触
    ICカードリーダライタにおいて、 さらに、 前記アンテナと電子回路との間に配置され電磁波を遮蔽
    する電磁波遮蔽壁と、 前記電磁波遮蔽壁のアンテナ側の面に設けられ電磁波を
    吸収する電磁波吸収部材と、 を備えることを特徴とする非接触ICカードリーダライ
    タ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の非接触
    ICカードリーダライタにおいて、 前記電子回路は、前記非接触ICカードとの通信確認を
    行うための通信試験処理を実行可能に構成されており、 さらに、前記通信試験処理の実行によって通信状態が確
    立したか否かを利用者に報知する報知手段を備えたこと
    を特徴とする非接触ICカードリーダライタ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の非接触
    ICカードリーダライタにおいて、 前記筐体内部に配置される前記アンテナに対して電磁波
    の放出側に位置する突出部を極力なくすよう構成したこ
    とを特徴とする非接触ICカードリーダライタ。
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