JPH11228920A - 粘着シ―ト類 - Google Patents
粘着シ―ト類Info
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- JPH11228920A JPH11228920A JP3111798A JP3111798A JPH11228920A JP H11228920 A JPH11228920 A JP H11228920A JP 3111798 A JP3111798 A JP 3111798A JP 3111798 A JP3111798 A JP 3111798A JP H11228920 A JPH11228920 A JP H11228920A
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Abstract
ト類として使用でき、ハ―ドデイスク部分に用いてもシ
リコ─ンを原因としたクラツシユが発生するおそれのな
い粘着シ―ト類を提供する。 【解決手段】 粘着剤層に対する剥離層として、密度が
0.928以下、重量平均分子量Mwが10万以上、Z
平均分子量Mzと重量平均分子量Mwとの比〔Mz/M
w〕が3以上である低密度ポリエチレンからなるフイル
ム、あるいはこのフイルムを含む積層体を用いたことを
特徴とする粘着シ―ト類。
Description
でシリコ─ンフリ―の粘着テ―プ、粘着シ―トなどとし
て用いられる粘着シ―ト類に関する。
イプのものが用いられているが、粘着剤層に対する剥離
層として、シリコ─ン系剥離剤を使用したものがほとん
どである。たとえば、両面粘着テ―プなどでは、シリコ
─ン系剥離剤を塗布した剥離紙を用い、この剥離紙上に
アクリル系粘着剤からなる粘着剤層を設けたものが、各
種電子部品の接着やシ―ル部に多く使用されている。
着テ―プをコンピユ―タのハ―ドデイスク部分に使用す
ると、上記デイスクのヘツドクラツシユが発生するとい
う問題がある。これは、粘着剤層表面に付着している極
微量のシロキサンがデイスク表面で酸化重合し、ガラス
状の酸化物層を形成するためと考えられている。
リコ─ンの移行量を減らす検討が行われてきたが、現状
では十分な対策がなされていない。したがつて、本発明
は、上記の問題を克服し、電子材料関連でシリコ─ンフ
リ―の粘着シ―ト類として使用でき、ハ―ドデイスク部
分に用いてもシリコ─ンを原因としたクラツシユが発生
するおそれのない粘着シ―ト類を提供することを目的と
する。
的を達成するために、鋭意検討した結果、従来のシリコ
─ン系剥離剤を塗布した剥離紙に代えて、特定構成の低
密度ポリエチレンからなるフイルムまたはその積層体を
用いることにより、粘着剤層に対する十分な剥離効果を
得ることができ、しかも粘着剤層面へのシリコ─ンの移
行がみられず、電子材料関連でシリコ─ンフリ―の粘着
シ―ト類として使用でき、ハ―ドデイスク部分に用いて
もシリコ─ンを原因としたクラツシユの発生がみられな
くなることを知り、本発明を完成するに至つたものであ
る。
離層として、密度が0.928以下、重量平均分子量M
wが10万以上、Z平均分子量Mzと重量平均分子量M
wとの比〔Mz/Mw〕が3以上である低密度ポリエチ
レンからなるフイルム、あるいはこのフイルムを含む積
層体を用いたことを特徴とする粘着シ―ト類(請求項
1)に係るものである。とくに、本発明は、上記の粘着
剤層がアクリル系ポリマ―を主剤とするアクリル系粘着
剤からなる上記構成の粘着シ―ト類(請求項2)、上記
のアクリル系ポリマ―が、(メタ)アクリル酸アルキル
エステルを主成分とし、不飽和カルボン酸を3〜15重
量%含有するモノマ―混合物の共重合体からなる上記構
成の粘着シ―ト類(請求項3)、さらに上記の不飽和カ
ルボン酸がアクリル酸、メタクリル酸またはイタコン酸
の中から選ばれ、これら不飽和カルボン酸のモノマ―混
合物中の含有量が7〜13重量%である上記構成の粘着
シ―ト類(請求項4)を、提供できるものである。
低密度ポリエチレンは、密度が0.928以下、好まし
くは0.925以下(通常、0.890以上)、重量平
均分子量Mwが10万以上、好ましくは15万以上(通
常、50万まで)で、分子量分布(ゲルパ―ミエ―シヨ
ンクロマトグラフイ―測定による)として、Z平均分子
量Mzと重量平均分子量Mwとの比〔Mz/Mw〕が3
以上、好ましくは5以上(通常、20まで)のポリエチ
レンである。このような特定の密度、重量平均分子量お
よび分子量分布を有することにより、粘着剤層に対し良
好な剥離性を発現でき、またブロツキングなどの支障を
きたすこともない。密度などが上記範囲から逸脱する
と、上記剥離性などに好結果が得られにくい。
高圧法(ラジカル重合)や中低圧法(イオン重合)によ
り、その製造条件などを適宜選択することにより、また
製造後の精製、分別条件などを適宜選択することによ
り、容易に得ることができる。市販品をそのまま使用す
ることもできる。本発明において、剥離層は、このよう
な低密度ポリエチレンを適宜の成形法により、厚さが5
〜300μmのフイルムとしたものであり、またこのフ
イルムを他のプラスチツクフイルム、金属箔、紙などの
薄層フイルムの片面または両面に積層して、全体厚が5
〜300μmとなる積層体としたものである。
5〜300μm、好ましくは30〜200μmの基材上
に、厚さが1〜70μm、好ましくは30〜50μmの
粘着剤層を設け、この上に剥離層として上記のポリエチ
レンフイルムまたはポリエチレン積層体を貼り合わせた
ものがある。ここで、基材には、ポリエステル、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニルなどのプラスチツクフイル
ム、アルミ箔、ステンレス箔などの金属箔、和紙、クレ
―プ紙などの紙が用いられる。
は、剥離層として機能させる上記のポリエチレンフイル
ムまたはポリエチレン積層体を両面粘着シ―ト類用のセ
パレ―タとして用いたものが挙げられる。また、剥離層
として機能させる上記のポリエチレンフイルムと前記同
様の基材とを積層構造にし、その基材側に粘着剤層を設
けて、ポリエチレンフイルム層を背面側に用いることに
より、自背面との剥離性にすぐれる粘着シ―ト類とする
こともできる。
いて、粘着剤層としては、ゴム系、アクリル系などの各
種の粘着剤が用いられる。これらの中でも、前記剥離層
の剥離性の点から、アクリル系粘着剤が好ましい。アク
リル系粘着剤は、溶液重合法、エマルシヨン重合法など
の重合法により得られるアクリル系ポリマ―を主剤と
し、これに必要により、架橋剤、粘着付与剤、軟化剤、
老化防止剤、充填剤などの各種の添加剤を加えて、調製
される。
タ)アクリレ―ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レ―トなどのアルキル(メタ)アクリレ―トを主成分と
し、これに必要により共重合可能な改質用モノマ―とし
て2−ヒドロキシエチルアクリレ―ト、アクリル酸、ス
チレン、酢酸ビニルなどの他のモノマ―を加えたモノマ
―混合物の共重合体が用いられる。中でも、共重合可能
な改質用モノマ―として不飽和カルボン酸を3〜15重
量%含有するモノマ―混合物の共重合体が好ましい。と
くに、上記の不飽和カルボン酸がアクリル酸、メタクリ
ル酸またはイタコン酸の中から選ばれ、これら不飽和カ
ルボン酸のモノマ―混合物中の含有量が7〜13重量%
である上記共重合体が好ましい。これらのアクリル系ポ
リマ―によれば、前記剥離層の剥離性に一段と好結果が
得られる。
的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。なお、以下において、部とあるの
は重量部を意味するものとする。
0部とのモノマ―混合物を、酢酸エチルを溶媒とし、ベ
ンゾイルパ―オキサイドを重合開始剤として、常法によ
り溶液重合させて、重量平均分子量が90万のアクリル
系ポリマ―の溶液(固形分40重量%)を得た。これ
に、アクリル系ポリマ―100部あたり、エポキシ系架
橋剤0.1部を配合して、アクリル系粘着剤を調製し
た。
のポリエステルフイルムからなる基材上に、乾燥後の厚
さが30μmになるように塗布し、100℃で3分間乾
燥して、粘着剤層を形成した。この粘着剤層面に、剥離
層として、密度が0.921、重量平均分子量Mwが3
2万、Z平均分子量Mzと重量平均分子量Mwとの比
〔Mz/Mw〕が9.0である低密度ポリエチレンから
なるフイルムを貼り合わせることにより、粘着テ―プを
作製した。
が16万、Z平均分子量Mzと重量平均分子量Mwとの
比〔Mz/Mw〕が4.2である低密度ポリエチレンか
らなるフイルムを用いた以外は、実施例1と同様にし
て、粘着テ―プを作製した。
wが32万、Z平均分子量Mzと重量平均分子量Mwと
の比〔Mz/Mw〕が9.0である低密度ポリエチレン
からなるフイルムを積層して、積層体とした。この積層
体の上に、実施例1のアクリル系粘着剤を直接塗布し、
100℃で5m/分の速度で乾燥して、ロ―ル状の基材
レスの両面粘着テ―プを作製した。
が40万、Z平均分子量Mzと重量平均分子量Mwとの
比〔Mz/Mw〕が7.2である高密度ポリエチレンか
らなるフイルムを用いるようにした以外は、実施例1と
同様にして、粘着テ―プを作製した。
が18万、Z平均分子量Mzと重量平均分子量Mwとの
比〔Mz/Mw〕が8.0である高密度ポリエチレンか
らなるフイルムを用いるようにした以外は、実施例1と
同様にして、粘着テ―プを作製した。
が5万、Z平均分子量Mzと重量平均分子量Mwとの比
〔Mz/Mw〕が4.2である低密度ポリエチレンから
なるフイルムを用いるようにした以外は、実施例1と同
様にして、粘着テ―プを作製した。
が40万、Z平均分子量Mzと重量平均分子量Mwとの
比〔Mz/Mw〕が2.2である低密度ポリエチレンか
らなるフイルムを用いるようにした以外は、実施例1と
同様にして、粘着テ―プを作製した。
各粘着テ―プについて、以下の剥離性試験により、粘着
剤層に対する剥離層の剥離性の良否を調べた。この結果
は、後記の表1に示されるとおりであつた。
断した試料を2個準備した。そのうちの1個を室温(2
3℃)で保存し、残りの1個を50℃で3日間保存し
た。この2個の試料について、実施例3を除く試料で
は、ポリエステルフイルムからなる基材側を剛性のある
板に貼り合わせ、ポリエチレンフイルムからなる剥離層
側を、23℃,60%RHの雰囲気中で、万能引張試験
機(オリエンテツク社製の「RTM−100」)にて1
80℃方向に引き剥がしたときの抵抗(剥離力)を調べ
た。また、実施例3の試料では、粘着テ―プを巻き戻し
て、剛性のある板に貼り合わせたのち、剥離層(上質紙
の両面にポリエチレンフイルムを積層した積層体)を上
記と同様に引き剥がしたときの抵抗(剥離力)を調べ
た。
発明の低密度ポリエチレンからなるフイルムまたはその
積層体を剥離層とした実施例1〜3の粘着テ―プは、室
温保存品および50℃で3日間保存品のいずれにおいて
も、剥離力が35g/20mm幅以下と低く、すぐれた剥
離性を示しており、電子材料関係でシリコ─ンフリ―の
粘着テ―プとして有利に使用できるものであることがわ
かる。これに対して、本発明とは異なるポリエチレンフ
イルムを剥離層とした比較例1〜4の粘着テ―プでは、
上記剥離力がかなり大きく、剥離性に問題を有してい
る。
粘着剤層に対する剥離層として、特定構成の低密度ポリ
エチレンからなるフイルムまたはその積層体を用いたこ
とにより、粘着剤層に対し十分な剥離効果が得られ、し
かも粘着剤層面へのシリコ─ンの移行がみられないた
め、電子材料関連でシリコ─ンフリ―の粘着シ―ト類と
して使用でき、とくにハ―ドデイスク部分に用いてもシ
リコ─ンを原因としたクラツシユの発生がみられなくな
るという格別の効果が奏される。
Claims (4)
- 【請求項1】 粘着剤層に対する剥離層として、密度が
0.928以下、重量平均分子量Mwが10万以上、Z
平均分子量Mzと重量平均分子量Mwとの比〔Mz/M
w〕が3以上である低密度ポリエチレンからなるフイル
ム、あるいはこのフイルムを含む積層体を用いたことを
特徴とする粘着シ―ト類。 - 【請求項2】 粘着剤層がアクリル系ポリマ―を主剤と
するアクリル系粘着剤からなる請求項1に記載の粘着シ
―ト類。 - 【請求項3】 アクリル系ポリマ―が、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルを主成分とし、不飽和カルボン酸
を3〜15重量%含有するモノマ―混合物の共重合体か
らなる請求項2に記載の粘着シ―ト類。 - 【請求項4】 不飽和カルボン酸がアクリル酸、メタク
リル酸またはイタコン酸の中から選ばれ、これら不飽和
カルボン酸のモノマ―混合物中の含有量が7〜13重量
%である請求項3に記載の粘着シ―ト類。
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