JPH11215997A - β−1,4−ガラクトシル−マルトースの製造方法 - Google Patents

β−1,4−ガラクトシル−マルトースの製造方法

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JPH11215997A
JPH11215997A JP1847798A JP1847798A JPH11215997A JP H11215997 A JPH11215997 A JP H11215997A JP 1847798 A JP1847798 A JP 1847798A JP 1847798 A JP1847798 A JP 1847798A JP H11215997 A JPH11215997 A JP H11215997A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造異性体であるβ−1,6−ガラクトシル
−マルトースを生成することなく、又、高価で処理能力
の低いゲル濾過精製法を用いることなく、工業的規模で
簡便に行うことができるβ−1,4−ガラクトシル−マ
ルトースの製造方法を提供することにある。 【解決手段】 構造異性体であるβ−1,6体は生成す
ることなく、β−1,4−ガラクトシル−マルトースを
選択的に生成するサーモモノスポラ(Thermomo
nospora)属放線菌が生産する糖化型α−アミラ
ーゼを使用すること、ラクトース並びにガラクトシル−
ラクトース、ガラクトシル−ガラクトシル−ラクトー
ス、及びガラクトシル−ガラクトシル−マルトテトラオ
ースからなる群から選ばれる少なくとも1種のガラクト
シル−オリゴ糖を優先的に加水分解する酵素を使用し
て、ラクトース及び上記ガラクトシル−オリゴ糖を低分
子化することを特徴とするβ−1,4−ガラクトシル−
マルトースの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、β-1,4-ガラクトシル
−マルトースの製造方法に関する。詳しくは、工業規模
で容易に効率よく、かつ、安価にβ-1,4-ガラクトシル
−マルトースを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医療現場で各種検査が行われるようにな
り、膵臓や尿中に含まれるα−アミラーゼ活性も測定さ
れるようになった。α−アミラーゼ活性の測定は重要な
検査事項であり、疾病診断の一助になっている。近年、
α−アミラーゼの活性測定用基質として、共役酵素を使
用しない高感度の基質が開発されている。そのような基
質の一つとして、マルトースの還元性末端にフェニル
基、ナフチル基又はそれらの誘導体をアグリコンとして
結合させたマルトース誘導体であって、その非還元性末
端の4位がガラクトースで修飾された構造を持つ化合物
が知られている(特開平6−315399号)。この化
合物の化学構造式を以下(化1)に示す。
【0003】
【化1】 式中、X1及びX2の少なくとも一方はガラクトシル残基
であり、他方は水素原子であり、Rはフェニル基、ナフ
チル基等の修飾基を示す。上記化合物は、β−1,4−
ガラクトシル−マルトースの還元末端に、Rで示される
フェニル基、又はナフチル基等の修飾基を付加したもの
であり、この基質は、例えば、β−1,4−ガラクトシ
ル−マルトースを原料として製造することができる。
【0004】また、このβ−1,4−ガラクトシル−マ
ルトースは、ガラクトシルマルトビオノラクトンの原料
としても用いられる。ガラクトシルマルトビオノラクト
ンは、α−アミラーゼの阻害剤として有効であることが
知られている(特開平8−291192号)。このよう
にβ−1,4−ガラクトシル−マルトースは、医療現場
において欠く事のできないα−アミラーゼ基質やα−ア
ミラーゼ阻害剤の原料となる化合物であるが、その製造
方法は実用的に十分確立されているとはいえない。
【0005】β−1,4−ガラクトシル−マルトースの
一般的な製造方法は、2つある。第一の方法は、マルト
ース及びガラクトースにβ−ガラクトシダーゼを作用さ
せて、ガラクトシル−マルトースを得る方法である。こ
の方法は、1段階で目的物を生成することができる方法
である。第二の方法は、ガラクトースとマルトオリゴ糖
にβ−ガラクトシダーゼを作用させ、ガラクトシル−マ
ルトオリゴ糖を得、得られたガラクトシル−マルトオリ
ゴ糖にタカアミラーゼを作用させ、ガラクトシル−マル
トースを生成する方法(特開平8−173180号)で
ある。
【0006】第一の方法は、ガラクトシダーゼ糖転移反
応を利用して、マルトースの非還元末端の4位を1分子
のガラクトースで修飾する方法であるが、重大な欠点が
ある。この製造方法では、例えば、供与体基質である乳
糖存在下、β−ガラクトシダーゼの糖転移反応を行った
場合、マルトースへのガラクトシル基転移生成物と乳糖
への転移生成物が、同時に生成する。これらの生成物
は、ゲル濾過などによる分画において、溶出時間が非常
に似通っているため、分画が困難であった。従って、β
−1,4−ガラクトシル−マルトースを生成しても、そ
の後精製することが実質的に不可能であった。
【0007】一方、第二の方法にも、2つの問題があっ
た。この方法は、詳しくは、マルトトリオース以上の重
合度を持つ直鎖マルトオリゴ糖(マルトトリオース、マ
ルトテトラオース、マルトペンタオース等)とガラクト
シル残基を含む糖の混合物に、β-ガラクトシダーゼを
作用させ糖転移反応を行い、マルトオリゴ糖の非還元末
端の4位をガラクトースで修飾したガラクトシル−マル
トオリゴ糖を調製し、得られたガラクトシル−マルトオ
リゴ糖にタカアミラーゼを作用させてガラクトシル−マ
ルトオリゴ糖3糖類のみを遊離させて、ガラクトシル−
マルトースを得るというものである。
【0008】第一の問題は、生成物にβ−1,6−ガラ
クトシルマルトースが混在し、分離が困難であることで
ある。即ち、マルトオリゴ糖の非還元末端の4位をガラ
クトースで修飾して得られた生成物には、目的とするβ
−1,4−ガラクトシル-マルトオリゴ糖は約10%
(W/W)程度しか生成しない。更に、上記反応におい
て、ガラクトースが非還元末端にあるグルコシル基の6
位に結合した構造異性体も生成する。このような生成物
(混合物)にタカアミラーゼを作用させると、タカアミ
ラーゼはガラクトースが6位に結合した異性体にも作用
するためβ-1,4-ガラクトシルマルトースに加えてβ-
1,6-ガラクトシルマルトースも生成してしまう。β−
1,4体とβ−1,6体とは分子量に差がなく、両者の
分画は極めて困難である。
【0009】第二の問題は、上記糖転移反応の生成物に
は、更に主として原料由来の乳糖、転移反応生成物であ
るガラクトシル-ラクトース、ガラクトシル-ガラクトシ
ル-ラクトース、及び/又はガラクトシル-ガラクトシル
-マルトオリゴ糖等も含まれていることである。これら
の糖は、β−1,4−ガラクトシル−マトースと分子量
等が近似しているため、これらの糖から目的物を分離
し、精製することも容易ではなかった。
【0010】第一の問題の解決法として、ガラクトシル
−マルトオリゴ糖から、ガラクトースが6位に結合した
異性体は遊離することなく、β−1,4−ガラクトシル
−マルトースのみ遊離する酵素の使用が考えられる。サ
ーモモノスポラ(Thermomonospora)属放線菌が生産す
る糖化型α−アミラーゼは、β-1,6-ガラクトシル−マ
ルトオリゴ糖には作用せず、β-1,4-ガラクトシル−マ
ルトースのみを遊離させることが知られている(糖質関
連酵素シンポジウム vol.30, p213-221, 1996)。従っ
て、本発明者らは、この酵素を上記タカアミラーゼの代
わりに用いることにより、異性体であるβ−1,6−ガ
ラクトシル−マルトースの生成を阻止することができる
と考えた。
【0011】一方、第二の問題の解決法として考えられ
る方法として、ゲル濾過精製法を挙げることができる。
この精製法は一般的にマルトオリゴ糖あるいはその誘導
体の高純度品を得る場合に用いられる方法である。しか
し、このゲル濾過精製法は、分離能力は高いが処理能力
が低く、ゲル自体の価格が高い等の欠点がある。更に、
β−1,4−ガラクトシル-マルトースの誘導体がα-ア
ミラーゼ基質として用いられる際には、98%以上とい
う高純度を要求される。そのため、β-1,4-ガラクトシ
ル-マルトースの高純度品を得るためには、このゲル濾
過精製が二回以上必要であった。従って、工業的規模で
β-1,4-ガラクトシルマルトースあるいはその誘導体の
高純度品を製造する場合、生産量が制限され、高価にな
らざるを得なかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、α−アミラーゼ活性測定の基質の原料及びα−アミ
ラーゼ阻害剤の原料として有用な、高純度のβ−1,4
−ガラクトシル−マルトースの製造方法であって、構造
異性体であるβ−1,6−ガラクトシル−マルトースを
生成することなく、また、高価で処理能力の低いゲル濾
過精製法を用いることなく、工業的規模で簡便に行うこ
とができる製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ラクトース並
びにガラクトシル−ラクトース、ガラクトシル−ガラク
トシル−ラクトース、及びガラクトシル−ガラクトシル
−マルトテトラオースからなる群から選ばれる少なくと
も1種のガラクトシル−オリゴ糖が共存するβ−1,4
−ガラクトシル−マルトオリゴ糖(以下、原料混合物と
いう)に、β−1,4−ガラクトシル−マルトースを選
択的に生成する酵素を作用させて、β−1,4−ガラク
トシル−マルトースを製造する方法であって、
【0014】ラクトースを優先的に加水分解する酵素と
上記ガラクトシル−オリゴ糖の少なくとも1種を優先的
に加水分解する酵素とを、上記原料混合物又はβ−1,
4−ガラクトシル−マルトースを含む生成物に作用させ
て、ラクトース及び上記マルトオリゴ糖を低分子化する
工程を含むことを特徴とする方法に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】従来の方法においては、β−1,
4−ガラクトシル−マルトオリゴ糖からβ−1,4−ガ
ラクトシル−マルトースを生成する際、構造異性体であ
るβ−1,6−ガラクトシル−マルトースも同時に生成
することがあった。本発明では、「β−1,4−ガラク
トシル−マルトースを選択的に生成する酵素」をもちい
ることにより、異性体の生成を排除することに成功し
た。「β−1,4−ガラクトシル−マルトースを選択的
に生成する酵素」としては、例えば、サーモモノスポラ
(Thermomonospora)属放線菌が生産する糖化型α−ア
ミラーゼTF90(日本食品化工(株)製)を使用する
ことができる。この糖化型α−アミラーゼは、ガラクト
シル−マルトオリゴ糖から、ガラクト−スが6位に結合
した異性体は遊離することなく、β−1,4−ガラクト
シル−マルトースのみ遊離することが知られている。従
って、同じ分子量を持つため分離が不可能である異性体
を生成することがない。これは、後のβ−1,4−ガラ
クトシル−マルトース精製工程においてその工程を簡便
にするという利点がある。「β−1,4−ガラクトシル
−マルトースを選択的に生成する酵素」が、例えば、サ
ーモモノスポラ(Thermomonospora)属放線菌が生産す
る糖化型α−アミラーゼTF90の場合、基質であるガ
ラクトシル−オリゴ糖1gに対して、30〜200Uを
使用することが好ましい。反応は、45〜65℃で、p
H4.5〜8.5の範囲で行うことが好ましい。
【0016】なお本発明において「β−1,4−ガラク
トシル−マルトースを選択的に生成する酵素」は、上記
糖化型α−アミラーゼに限定されるものではなく、異性
体を生成することなく、ガラクトシル−マルトオリゴ糖
から目的物質であるβ−1,4−ガラクトシル−マルト
ースを選択的に生成することができる酵素であればいず
れも使用可能である。
【0017】原料混合物中のラクトース及び上記ガラク
トシルーオリゴ糖は、目的物のβ−1,4−ガラクトシ
ル−マルトースと分子量が近似している。そのため、高
純度のβ−1,4−ガラクトシル−マルトース得るため
に、これらの化合物をβ−1,4−ガラクトシル−マル
トースから分離することが困難であった。本発明では、
これらの化合物を、酵素を用いて加水分解することによ
り低分子化することに着目した。その結果、β−ガラク
トシル−マルトオリゴ糖及びβ−1,4−ガラクトシル
−マルトースを分解せず、ラクトース及び上記ガラクト
シル−オリゴ糖を優先的に加水分解する酵素群を見出し
た。これらの酵素を用いることにより、ラクトース及び
上記ガラクトシル−オリゴ糖を低分子化することができ
るようになった。低分子化されたこれらの化合物は、β
−1,4−ガラクトシル−マルトースとその分子量が明
らかに異なるため、簡易に分離することができる。
【0018】低分子化の具体的な方法としては、「ラク
トース優先的に加水分解する酵素」及び「上記ガラクト
シル−オリゴ糖を優先的に加水分解する酵素」を、上記
「原料混合物」又はβ−1,4−ガラクトシル−マルト
ースを含む生成物に作用させることにより行うことがで
きる。酵素としては、目的物であるβ−1,4−ガラク
トシル−マルトースを加水分解せずにラクトース及び上
記ガラクトシル−オリゴ糖を低分子化するものを使用す
ることができる。
【0019】「ラクトースを優先的に加水分解する酵
素」としては、β−ガラクトシダーゼ及びβ−グルコシ
ダーゼからなる群から選ばれる少なくとも1種の酵素等
を用いることができる。
【0020】原料混合物に含まれるラクトースを加水分
解するには、ガラクトシル-マルトオリゴ糖あるいは目
的物であるβ−1,4−ガラクトシル−マルトースには
作用せずに乳糖を加水分解するβ−ガラクトシダーゼを
使用することができる。そのようなβ−ガラクトシダー
ゼとしては、例えば、β−1,4−ガラクトシル−マル
トース難分解性のβ−ガラクトシダーゼを挙げることが
できる。具体的には、β−ガラクトシダーゼとしては、
例えば、クリベロマイセス・フラギルス(Kluyvermyces
fragilis)起源の酵素製剤「ラクトザイム」(ノボノ
ルディスクバイオインダストリー(株)製)、クリベロ
マイセス・ラクティス(Kluyvermyces lactis)起源の
酵素製剤「GODO−YNL」(合同酒精(株))等を
挙げることができる。これらの酵素は市販品として容易
に入手可能である。β−ガラクトシダーゼは、基質であ
るラクトース1gに対して、5〜50Uの量の範囲で使
用することが好ましい。その反応は、温度30〜50℃
でpH5〜8の範囲において行うことができる。
【0021】原料混合物中のラクトースを加水分解する
ためには、乳糖分解能を有するβ−グルコシダーゼを使
用することができる。ラクトースを加水分解するために
使用することができるβ−グルコシダーゼとしては、例
えば,乳糖分解能力を有するアーモンドやサーマス(The
rmus)属由来のβ-グルコシダーゼ等を挙げることができ
る。β−グルコシダーゼは、基質であるラクトース1g
に対して、5〜100Uの範囲で使用することが好まし
い。また、その反応は、温度30〜60℃で、pH5〜
8の範囲で行うことができる。
【0022】なお本発明において「ラクトースを優先的
に加水分解する酵素」はβ−ガラクトシダーゼ及びβ−
グルコシダーゼに限定されるものではなく、目的物質で
あるβ−1,4−ガラクトシル−マルトースを実質的に
分解することなく、ラクトースを分解し得る酵素であれ
ばいずれも使用可能である。
【0023】「上記ガラクトシル−オリゴ糖の少なくと
も1種を優先的に加水分解する酵素」としては、例え
ば、β−ガラクタナーゼ等を挙げることができる。
【0024】β−ガラクタナーゼは、一般的には、ガラ
クトース重合体を加水分解する酵素である。本発明にお
いては、β-1,4-ガラクトシル-マルトースあるいはその
誘導体を分解せずにガラクトシル-ラクトース、ガラク
トシル-ガラクトシル-ラクトースまたは2個以上のガラ
クトース残基が非還元末端側に結合したマルトオリゴ糖
あるいはその誘導体を分解する種類のβ−ガラクタナー
ゼを使用する。そのようなβ−ガラクタナーゼとして、
例えば、β−1,4−ガラクタナーゼを挙げることがで
きる。具体的には、β−ガラクタナーゼとしては、例え
ば、Bacillus subtilis起源のもの(J.M.Labavitchら,
J. Biol.Chem.,251,5904-5910)、Penicillium citrinu
m起源のもの(澱粉科学,第36巻, P131-140,1989
年)、Aspergillus pulverulent起源の酵素製剤「ペク
チナーゼGアマノ」(天野製薬(株)製) Aspergillus
niger起源の酵素製剤「ペクチネックス」(ノボノルデ
ィスクバイオインダストリー(株)製)等を挙げること
ができる。これらの酵素は一般的に入手可能である。β
−ガラクタナーゼは、基質である上記ガラクトシル−オ
リゴ糖1gに対して、5〜50Uの範囲で使用すること
が好ましい。またその反応は、温度30〜60℃で、p
H3〜6の範囲で行うことができる。
【0025】上記に例示したβ−ガラクタナーゼについ
ては、文献等においてガラクトースの重合体からなる高
分子やガラクトース残基からなるガラクトオリゴ糖を加
水分解できることは記載されている。しかし、ガラクト
シル-ラクトース、ガラクトシル-ガラクトシル-ラクト
ースまたはガラクトシル-ガラクトシル-マルトオリゴ糖
を加水分解することができることは記載されていない。
β−ガラクタナーゼが、ガラクトシル-ラクトース、ガ
ラクトシル-ガラクトシル-ラクトースまたはガラクトシ
ル-ガラクトシル-マルトオリゴ糖を加水分解すること
は、本発明で初めて見いだされたものである。
【0026】なお本発明において「上記ガラクトシル−
オリゴ糖の少なくとも1つを優先的に加水分解する酵
素」はβ−ガラクタナーゼに限定されるものではなく、
目的物質であるβ−1,4−ガラクトシル−マルトース
を実質的に分解することなく、上記ガラクトシル−オリ
ゴ糖を分解し得る酵素であればいずれも使用可能であ
る。
【0027】本発明において、必要に応じて、上記の方
法により「ラクトース及び上記ガラクトシル−オリゴ糖
の少なくとも1種を低分子化して得られたβ−1,4−
ガラクトシル−マルトースを含む生成物」からβ−1,
4−ガラクトシル−マルトースを分離することもでき
る。この分離工程により、高純度のβ−1,4−ガラク
トシル−マルトースを得ることができる。
【0028】β−1,4−ガラクトシル−マルトースを
含む生成物は、異性体であるβ−1,6体を含まず、残
存原料及び副生成物が低分子化されているため、ゲル濾
過精製及び逆浸透膜等の工程により精製が可能である。
ゲル濾過精製では一般に分子量の大きさによる分離モー
ドが使用されている。単糖とオリゴ糖とでは分子量が相
違するためβ−1,4−ガラクトシル−マルトースと他
の低分子化された糖化合物を分離することが可能であ
る。従って、上記混合物はゲル濾過精製を用いて容易に
分離することができる。一方、逆浸透膜においても、オ
リゴ糖と単糖類は大量にかつ簡便に分離することができ
る。この方法を用いてもβ−1,4−ガラクトシル−マ
ルトースと他の低分子化された糖化合物を分離すること
が可能である。従って、ゲル濾過精製の前処理として逆
浸透膜を組み込めば、目的物質の含量が向上しゲル濾過
精製工程の生産性の大幅な向上が可能である。また、高
純度のβ−1,4−ガラクトシル−マルトースを得るた
めに高価なゲル濾過精製工程を2回繰り返す必要性も排
除することができる。
【0029】上記β−1,4−ガラクトシル−マルトー
スの製造方法の「原料混合物」は、例えば、ガラクトシ
ル残基を有する糖及びマルトオリゴ糖に、β−ガラクト
シダーゼを作用させて得ることができる。β−ガラクト
シダーゼを用いて、マルトオリゴ糖の非還元末端にガラ
クトースを結合し、β−1,4−ガラクトシル−マルト
オリゴ糖を得ることができる。これは、β−ガラクトシ
ダーゼの糖転移反応によるものである。
【0030】糖転移反応に用いることができるβ−ガラ
クトシダーゼとしては、ラクトース残基をβ−1,4−
ガラクトシド結合でマルトオリゴ糖の非還元末端グルコ
ース残基に転移し得る酵素を挙げることができる。一般
的に、β−ガラクトシダーゼは各種β-ガラクトシドを
加水分解してガラクトースを遊離する酵素として知られ
ているが、本方法においては、ガラクトシル-マルトオ
リゴ糖あるいはその誘導体を生成させる転移活性の強い
β−ガラクトシダーゼを使用することができる。この酵
素は、ラクトース残基をβ−1,4−ガラクトシド結合
でマルトオリゴ糖の非還元末端グルコース残基に転移す
る。その結果、β−1,4−ガラクトシル−マルトオリ
ゴ糖を得ることができる。
【0031】β-ガラクトシダーゼとしては、具体的に
は、特開平3-264596に述べられているようにバ
チルス・サーキュランス(Bacillus circulans)起源の
酵素製剤「Biolacta」(大和化成(株)製)、アスペル
ギルス・オリゾエ(Aspergillusoryzoe)起源の酵素製
剤「Lactase Fアマノ」(天野製薬(株)製)、同じく
「Lactase Y-AO」(ヤクルト(株))、あるいは特開昭
62-130695記載のクリプトコッカス(Cryptococ
cus)属起源のものを挙げることができる。更に、ガラ
クトース残基を主にβ-1,4-結合でマルトオリゴ糖ある
いはその誘導体の非還元末端グルコース残基に転移し得
るバチルス属あるいはクリプトコッカス属由来の酵素が
使用可能であるが、好ましくは温度安定性が高いバチル
ス属由来の酵素を使用することができる。
【0032】ガラクトシル残基を有する糖としては、重
合度2以上のβ−1,4−ガラクトシルオリゴ糖又は乳
糖等を用いることができる。マルトオリゴ糖としては、
グルコースの重合度3〜7の直鎖マルトオリゴ糖、又は
これらの混合物を用いることができる。例えば、マルト
トリオース、マルトテトラオース、及びマルトペンタオ
ース等を挙げることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明の製造法は、高純度のβ−1,4
−ガラクトシル-マルト−ス精製することを容易にす
る。詳しくは、β−1,4−ガラクトシル−マルトース
と近似する分子量を持つ、β−1,6体(異性体)を生
成することなく、残存原料及び副生成物を低分子化し
て、分子量による分離工程によりβ−1,4−ガラクト
シル−マルトースを精製することを容易にした。従っ
て、高価で処理能力の低いゲル濾過精製法を用いること
なく、工業的規模で簡便に高純度のβ−1,4−ガラク
トシル−マルトースを製造することができるようにな
り、精製工程の効率が極めて向上した。これは、実用上
多大な効果をもたらすものである。
【0034】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に説明する。
下記の実施例における糖組成は試料を高速液体クロマト
グラフィー(HPLC)により分析し、ピーク面積より
算出した。HPLCは以下の条件で行った。カラム;Sh
odex RS-pak DC-613 ( 6 I.D.mm×150mm),溶離液;ア
セトニトリル/水=70/30(v/v),流速;0.9 ml/min,カ
ラム温度;室温,検出器;RIモニターまたはUV検出
器(310nm)。また酵素活性測定法は以下のようにして
行った。
【0035】β-ガラクトシダーゼの活性測定法 0.5mlの0.5%(w/v)p-ニトロフェニルβ-ガラクトシドと2
5mMリン酸緩衝液(pH6.5)0.45mlを混合し、35℃で5分間
予備加温した。適する濃度に希釈した酵素液0.05mlを添
加して35℃、10分間反応させた後、反応液1mlに0.2M炭
酸ナトリウム2mlを添加し405nmの吸光度を測定した。遊
離したpNP量は検量係数設定用4-ニトロフェノール(和光
純薬工業(株)製)を用いて作成した検量線を求めた。
なお上記条件で1分間に1μmolのpNPを遊離する酵素量を
1単位(U)とした。
【0036】β-グルコシダーゼの活性測定法 0.5mlの0.5%(w/v)p-ニトロフェニルβ-グルコシドと25m
Mリン酸緩衝液(pH6.5)0.45mlを混合し、35℃で5分間予
備加温した。適する濃度に希釈した酵素液0.05mlを添加
して35℃、10分間反応させた後、反応液1mlに0.2M炭酸
ナトリウム2mlを添加し405nmの吸光度を測定した。pNP
量は検量係数設定用4-ニトロフェノール(和光純薬工業
(株)製)を用いて検量線を求めた。なお上記条件で1分間
に1μmolのpNPを遊離する酵素量を1Uとした。
【0037】β-ガラクタナーゼの活性測定法 0.5mlの1.0%大豆アラビノガラクタンと50mMの酢酸緩衝
液(pH4.5)0.45mlを混合し、35℃で5分間予備加温した。
適する濃度に希釈した酵素液0.05mlを添加して35℃、10
分間反応させた後、反応液1mlにDNS試薬1ml添加し、10
分間煮沸後、冷却し、蒸留水5mlを添加後、510nmの吸光
度を測定した。遊離した還元糖量はガラクトースを標準
として用いて作成した検量線から求めた。なお上記条件
で1分間に1μmolの還元糖を遊離する酵素量を1Uとし
た。
【0038】サーモモノスポラ(Thermomonospora)属
放線菌が生産する糖化型α−アミラーゼの活性測定法 0.35mlの100mMの酢酸緩衝液(pH6.0)に1.0%になるように
可溶性澱粉溶解しし、55℃で5分間予備加温した。適す
る濃度に希釈した酵素液0.05mlを添加して55℃、10分間
反応させた後、反応液1mlにDNS試薬を1ml添加し、10分
間煮沸後、冷却し、蒸留水5mlを添加後、510nmの吸光度
を測定した。遊離した還元糖量はグルコースを標準とし
て用いて作成した検量線から求めた。なお上記条件で1
分間に1μmolの還元糖を遊離する酵素量を1Uとした。
【0039】実施例1各種酵素剤の選択 乳糖19.85g(58.0mmol)及びマルトテトラオース38.7g(5
8.0 mmol)を100mlの50mMリン酸緩衝液中(pH7.0)に分散
させ、β-ガラクトシダーゼ製剤「Biolacta」(5.4 U/m
g,大和化成(株)製, Bacillus circulans起源)を200
U添加し40℃で5時間反応させて、β-1,4-ガラクトシル
−マルトテトラオースを生成させた。次いで5%塩酸溶液
で反応液のpHを3.5に調整した後、5分間煮沸し、酵素を
失活させた。本反応液の糖組成を上記HPLCにより分
析したところ、β-1,4-ガラクトシル-マルトテトラオー
スは10.5%、β-1,6-ガラクトシルマルトテトラオース1.
0%、ガラクトシル-ガラクトシル-マルトテトラオースは
3.2%、ガラクトシル-ガラクトシル-ラクトースは7.0%、
ガラクトシル-ラクトースは2.1%、マルトテトラオース
は30.5%、ラクトースは24.8%、グルコースは11.5%、ガ
ラクトースは3.7%でその他オリゴ糖は6.7%であった。
【0040】上記反応失活液を10倍に希釈した溶液10ml
に、サーモモノスポラ(Thermomonospora)属放線菌が
生産する糖化型α−アミラーゼTF90(日本食品化工
(株))50 Uと各種酵素剤をそれぞれ50 U添加し、24時
間,40℃で反応させた糖組成をHPLCにより分析した
結果を表1に示した。また次に表1の結果から本発明の
目的に合致したβ-ガラクトシダーゼ「ラクトザイム」
「GODO−YNL」「BGH−101」(アーモンド
由来,東洋紡(株)製)およびβ-1,4-ガラクタナーゼ
「ペクチナーゼGアマノ」「ペクチネックス」を選択
し、β-1,4-ガラクタナーゼ及びβ-ガラクトシダーゼ2
種類の酵素剤を順次作用させた場合の加水分解について
検討した。上記反応失活液を10倍に希釈した溶液10ml
に、まずβ-1,4-ガラクタナーゼ剤をそれぞれ50 U添加
し、24時間,40℃で反応させた後、酵素を煮沸失活させ
た。次いでβ-ガラクトシダーゼをそれぞれ50 U添加
し、24時間,40℃で反応させた糖組成をHPLCにより
分析した結果を表2に示した。
【0041】
【表1】 ++:70〜100%程度分解する + :10〜70%程度分解する ± :〜10%程度分解する − :分解しない
【0042】
【表2】
【0043】実施例2β-1,4-ガラクトシル-マルトースの調製 乳糖2.0kg(5.8mol)及びマルテトラオース3.9kg(5.8mol)
を10リットルの50mMリン酸緩衝液中(pH 7.0)に分散さ
せ、β-ガラクトシダーゼ製剤(Biolacta、5.4U/mg,大
和化成(株)製)を2 X 104 U添加し40℃で5時間反応さ
せ、β-1,4-ガラクトシル-マルトテトラオースを生成さ
せた。次に5%塩酸溶液で反応液のpHを3.5にした後、5分
間煮沸し、上記酵素を失活させた。本反応液の糖組成を
上記HPLCにより分析したところ、β-1,4-ガラクト
シル-マルトテトラオースは10.5%、β-1,6-ガラクトシ
ル-マルトテトラオースは1.0%、ガラクトシル-ガラクト
シル-マルトテトラオースは3.2%、ガラクトシル-ガラク
トシル-ラクトースは7.0%、ガラクトシル-ラクトースは
2.1%、マルトテトラオースは30.5%、ラクトースは24.8
%、グルコースは11.5%、ガラクトースは3.7%でその他オ
リゴ糖は6.7%であった。
【0044】本反応失活液を10倍に希釈した溶液をpH
6.0に調整し、β-1,4-ガラクトシル-マルトースを生成
させるためにサーモモノスポラ(Thermomonospora)属
放線菌が生産する糖化型α−アミラーゼを5 X 104 U、
反応原料のマルトテトラオース及びアミラーゼの作用に
より生ずるマルトオリゴ糖を分解するために、Rhizopus
nives起源グルコアミラーゼ(生化学工業(株)製)を5
X 105 Uおよびガラクトシル-ラクトース、ガラクトシ
ル-ガラクトシル-ラクトースまたはガラクトシル-ガラ
クトシル-マルトテトラオースを分解するためにAspergi
llus pulverulent起源の酵素製剤「ペクチナーゼGア
マノ」(天野製薬(株)製)を2 X 105 U添加し、37℃
で24時間反応させた。
【0045】次に本反応失活液のpHを6.5に調整し、原
料の乳糖を分解させるために、クリベロマイセス・ラク
ティス(Kluyvermyces lactis)起源の酵素製剤「GO
DO−YNL」(合同酒精(株))を1 X 105 U添加
し、40℃で24時間反応させた。反応終了は5%塩酸溶液で
反応液のpHを3.5にした後、5分間煮沸し、上記酵素を失
活させた。本液の糖組成をHPLCにより分析したとこ
ろ、β-1,4-ガラクトシル-マルトースは12.2 %、ガラク
トシル-ガラクトシル-マルトトリオースは1.5%、グルコ
ースが62%、ガラクトースが22%で、ラクトースとガラク
トシル-ラクトース、ガラクトシル-ガラクトシル-ラク
トースを含めたその他のオリゴ糖は2.3%であった。
【0046】上記酵素反応液を逆浸透膜モジュール(D
K4040CDA,デサリネイション社製)を用いて圧
力20 kgf/cm2で10時間処理したところ、本液の糖組成
は、β-1,4-ガラクトシル-マルトースは57.4%、ガラク
トシル-ガラクトシル-マルトテトラオースは5.3%、グル
コースが8.8%、ガラクトースが5.5%で、ラクトースとガ
ラクトシル-ラクトース、ガラクトシル-ガラクトシル-
ラクトースを含めたその他のオリゴ糖は27.5%であっ
た。
【0047】本操作により目的とするβ-1,4-ガラクト
シル-マルトースは最初の反応終了液の含量に比較して
5.5倍に向上した。本液250ml(40%,w/v,固形物とし
て100g)をToyopeal HW-40S(トーソー(株)製)を充填
したカラム(13cm,I.D×95cm)を用い、カラム温度;65
℃、流速;5ml/min、検出器:RIモニターでゲル濾過
により精製し、純度98.5%のβ-ガラクトシル-マルトー
ス49.5g(固形物)を得た。
【0048】実施例3β-1,4-ガラクトシル-マルトースの調製(その2) 実施例2で調製したβ-1,4-ガラクトシル-マルトースは
12.2 %の反応液を、さらに高純度にするために、この反
応液を原糖液として、樹脂分画法を行った。樹脂は、ア
ルカリ土類金属型強カチオン交換樹脂(ダウケミカル社
製造、商品名ダウエックス50W×4、Mg++型、架橋
度4%)を使用し、内径5.4cmのジャケット付ステ
ンレス製カラムに水懸け濁液で充填し、その液が直列に
流れるようにカラム6本を連結して、樹脂槽全長が30
mになるように充填した。カラム内温度を75℃で維持
しつつ、原糖液を樹脂に対して、6.6v/v%加え、
これに75℃の温水をSV0.13の流速で流して分画
した。得られた分画品を溶出順にサイドカラムにかけて
分画し、純度90%以上ののβ-ガラクトシル-マルトース
高含有画分を58.5g採取した。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラクトース並びにガラクトシル−ラクト
    ース、ガラクトシル−ガラクトシル−ラクトース、及び
    ガラクトシル−ガラクトシル−マルトテトラオースから
    なる群から選ばれる少なくとも1種のガラクトシル−オ
    リゴ糖が共存するβ−1,4−ガラクトシル−マルトオ
    リゴ糖(以下、原料混合物という)に、β−1,4−ガ
    ラクトシル−マルトースを選択的に生成する酵素を作用
    させて、β−1,4−ガラクトシル−マルトースを製造
    する方法であって、 ラクトースを優先的に加水分解する酵素と上記ガラクト
    シル−オリゴ糖の少なくとも1種を優先的に加水分解す
    る酵素とを、上記原料混合物又はβ−1,4−ガラクト
    シル−マルトースを含む生成物に作用させて、ラクトー
    ス及び上記マルトオリゴ糖を低分子化する工程を含むこ
    とを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 ラクトース及び上記ガラクトシル−オリ
    ゴ糖の少なくとも1種を低分子化して得られた生成物か
    らβ−1,4−ガラクトシル−マルトースを分離して高
    純度のβ−1,4−ガラクトシル−マルトースを得る請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 β−1,4−ガラクトシル−マルトース
    を選択的に生成する酵素が、サーモモノスポラ(Thermo
    monospora)属放線菌が生産する糖化型α−アミラーゼ
    である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 ラクトースを優先的に加水分解する酵素
    が、β−ガラクトシダーゼ及びβ−グルコシダーゼから
    なる群から選ばれる少なくとも1種の酵素である請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 β−ガラクトシダーゼが、β−ガラクト
    シル−マルトース難分解性酵素である請求項4に記載の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 β−グルコシダーゼが、乳糖分解能を有
    するβ−グルコシダーゼである請求項4又は5に記載の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 上記ガラクトシル−オリゴ糖の少なくと
    も1種を優先的に加水分解する酵素が、β−ガラクタナ
    ーゼである請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 β−ガラクタナーゼが、β−1,4−ガ
    ラクタナーゼである請求項7に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 原料混合物がガラクトシル残基を有する
    糖及びマルトオリゴ糖に、β−ガラクトシダーゼを作用
    させて得られるものである請求項1〜8のいずれか1項
    に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 β−ガラクトシダーゼがラクトース残
    基をβ−1,4−ガラクトシド結合でマルトオリゴ糖の
    非還元性末端グルコース残基に転移し得る酵素である請
    求項9に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 ガラクトシル残基を有する糖が重合度
    2以上のβ−1,4−ガラクトシルオリゴ糖又は乳糖で
    ある請求項9又は10に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 マルトオリゴ糖が、グルコースの重合
    度3〜7の直鎖マルトオリゴ糖、又はこれらの混合物で
    ある請求項9〜11のいずれか1項に記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002153295A (ja) * 2000-11-22 2002-05-28 Ensuiko Sugar Refining Co Ltd β−1,4−ガラクトシルマルトースの連続的製造方法
JP2011217701A (ja) * 2010-04-14 2011-11-04 Nippon Shokuhin Kako Co Ltd 高純度エピラクトースおよびその製造方法

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