JPH1120737A - 車両の前部車体構造 - Google Patents

車両の前部車体構造

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JPH1120737A
JPH1120737A JP17436497A JP17436497A JPH1120737A JP H1120737 A JPH1120737 A JP H1120737A JP 17436497 A JP17436497 A JP 17436497A JP 17436497 A JP17436497 A JP 17436497A JP H1120737 A JPH1120737 A JP H1120737A
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front frame
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貴誉志 林
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正宏 大隅
Koji Taga
宏二 多賀
Ichiro Kamimoto
一朗 神本
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 軽量化を図りつつも、衝突時のフロントフレ
ームの前端部側に対する要求と、サスペンション等を支
持する上でのフロントフレームの後端部側に対する要求
とを両立させる。 【解決手段】 車両の前部において一対のフロントサイ
ドフレーム1,1の横断面形状を前後方向に対し変化さ
せる。各フロントサイドフレームをダブルハット型の矩
形断面にする。各フロントサイドフレームの後端部17
側のサスペンション9を支持する後方部分を、縦寸法が
車幅方向の横寸法よりも長い縦長の矩形断面形状にし、
この縦寸法を同一に保持しつつ前端部18側に進むに従
い横寸法を車幅方向外方に増加させて正方形により近く
なる横断面形状にする。各フロントサイドフレームの前
端部18側に前後方向の潰れ変形を生じさせる蛇腹ビー
ドを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロントフレーム
を備えた車両の前部車体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の車両の前部車体構造
として、フロントフレームをいわゆるダブルハット型フ
レームにより構成したものが知られている(例えば、特
開平7−70093号公報参照)。このものでは、横断
面形状がハット状の一対のパネルを互いに向かい合わせ
にしそれぞれのフランジ同士を接合し、これにより、横
断面形状が矩形のフロントフレームを形成するようにし
ている。加えて、このものでは、フロントフレームの前
端部側の所定の前後方向範囲に凹凸を交互に繰り返す蛇
腹ビードを形成し、車両の前方からフロントフレームの
軸方向(前後方向)に入力する衝突荷重に対し所定の潰
れ変形を引き起こすようにしている。
【0003】また、車両の前部車体構造に用いられるフ
ロントフレームはエンジンやサスペンションを支持した
り、前方からの衝突荷重に抵抗したりする必要があるこ
とから、断面剛性を確保する上で上記フロントフレーム
として横断面形状が矩形のものを用いることが一般に行
われている(例えば米国特許3912295号参照)。
さらに、横断面形状がハット状のパネルを用いてフロン
トフレームを矩形に形成する場合に、前後方向の略全長
にわたりに対し同じ大きさ・形状の矩形断面形状にする
一方、接合するフランジの車幅方向位置を前後方向でず
らせてその位置を変化させるようにしたものも知られて
いる(例えば米国特許4133549号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両の前部
車体には正面衝突による前方からの衝突荷重、いわゆる
オフセット衝突による斜め前方からの衝突荷重、もしく
は、出合いがしらの側方からの衝突荷重等の様々な方向
からの衝突荷重が作用するおそれがある。このため、上
記前部車体をフロントフレームにより構成する場合、そ
のフロントフレームには上記の様々な方向からの衝突荷
重に対し対策する必要がある。
【0005】しかし、上記のフロントフレームはその剛
性に対し前後方向部位毎に相反する要求がある。例え
ば、フロントフレームの後端部側ではサスペンションを
支持する必要があることから、このサスペンション等か
ら入力する上下方向の外力に対抗して車幅方向軸回りの
揺動(しなり)を抑制する必要がある。従って、フロン
トフレームの後端部側では車幅方向軸に対する断面剛性
を高くする必要がある。その一方、フロントフレームの
前端部側では上記の如き様々な方向からの衝突荷重に対
し耐え得るようにする必要がある。さらに、この際、前
方からの衝突荷重に対しては前述の蛇腹ビードを設ける
ことによりフロントフレームを前後方向に圧縮して衝突
エネルギーを吸収し得るものの、オフセット衝突による
斜め前方からの衝突荷重を受けてフロントフレームの前
端部が車幅方向に曲がり変形を生じてしまうと、上記の
前後方向圧縮による衝突エネルギーの吸収が行い得ない
事態も生じ得る。加えて、側方からの衝突荷重に対して
も車幅方向の曲がりを抑制する必要がある。従って、車
幅方向への曲がり変形を防止する上で、フロントフレー
ムの前端部側では上下方向軸に対する断面剛性を高くす
る必要がある。
【0006】一方、フロントフレームの断面剛性を高め
るために断面積等を大きくすると、車重の増大を招き軽
量化の要請に反することになる。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、軽量化を図り
つつも、衝突時のフロントフレームの前端部側に対する
要求と、サスペンション等を支持する上でのフロントフ
レームの後端部側に対する要求とを両立させることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、車両の前部において前後方
向に延びるフロントフレームを備えた車両の前部車体構
造を前提とし、そのフロントフレームの横断面形状を前
後方向に対し変化させるようにするものである。すなわ
ち、車幅方向の横寸法に対する上下方向の縦寸法の比率
である縦横比を、縦寸法が横寸法よりも長い縦長の横断
面形状に設定した後方部分から前端部側に進むに従い1
に近付くように変更設定する構成とするものである。
【0009】上記の構成の場合、フロントフレームの後
方部分が縦長の横断面形状に形成され、この後方部分か
ら前端部までの範囲が前端部側に進むに従い縦横比が1
に近付いて横断面形状が正方形により近付くことにな
る。ここで、横断面形状が正方形であると上下方向軸及
び車幅方向軸のいずれの軸に対する断面剛性も等しくな
り、車幅方向両側の左右壁に入力する外力に対しても、
上下方向両側の上下壁に入力する外力に対しても共に同
じ耐力を示すことになる。しかも、横断面形状が正方形
であると、前方から外力が入力すると、その外力が上下
壁及び左右壁のそれぞれに均一に軸方向力として分担さ
れることになる。このため、フロントフレームの前端部
側では衝突荷重の作用方向が前方ではなく斜め前方等の
作用方向の多少の変動が生じても、その変動した作用方
向からの衝突荷重に対し曲がり難くすることが可能にな
る上に、それらの作用方向からの衝突荷重を軸方向力と
して受け止め、その軸方向力によりフロントフレームの
前端部側を有効に圧縮変形(座屈変形)させ易くなる。
一方、フロントフレームの後端部側では、縦長の横断面
形状にされているため、サスペンション等からの上下方
向外力が入力しても、その外力を有効に支持し得るよう
になる。しかも、フロントフレームの前後方向に対し同
一横断面形状とするのではなくて変断面にしているた
め、上記の如く前端部側と後端部側とのフロントフレー
ムの剛性に対する相反する要求を両立させつつ、軽量化
の要請をも満たすことが可能になる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、後方部分から前端部にかけて、縦寸法を略
一定に保持しつつ横寸法を前端部側に進むに従いより増
加させるように形成するものである。
【0011】上記の構成の場合、フロントフレームの前
後方向に対する横断面形状の変化が縦寸法は略同一とさ
れて横寸法を変化させることにより実現されるため、剛
性に対する前端部側での要求と、後端部側での要求との
両立がより軽量化を図りつつ実現されることになる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明におけるフロントフレームとして、車両の前部におい
て左右両側位置に配設した一対のフロントサイドフレー
ムを備えたものとする。そして、上記各フロントサイド
フレームを、後方部分から前端部にかけて、縦寸法を略
一定に保持しつつ横寸法を前端部側に進むに従い車幅方
向外方に対してより増加させるように形成するものであ
る。
【0013】上記の構成の場合、フロントフレームとし
てのフロントサイドフレームが車両前部の左右両側位置
にそれぞれ配設される上に、この各フロントサイドフレ
ームが前端部側に進むに従い車幅方向外方側に横寸法が
増加されているため、オフセット衝突による斜め前方か
らの衝突荷重に対し曲げ抵抗が増大し、衝突荷重の作用
方向の変動に対しより一層有効に対抗し得るようにな
る。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項
3の内のいずれかに記載の発明において、フロントフレ
ームの前端部側位置に前後方向に作用する衝撃を緩和す
る衝撃緩和部を設ける一方、後端部側位置に車幅方向へ
の曲げに抵抗する補強部を設ける構成とするものであ
る。
【0015】上記の構成の場合、フロントフレームの前
端部側に入力する衝突荷重に対しその前端部側のフロン
トフレームの曲げを防止しつつ、衝撃緩和部により衝突
時に作用する車体の前後方向の衝撃エネルギーを吸収し
て車室側への衝突荷重の伝達を緩和させることが可能に
なる。その上に、補強部によりフロントフレームの後端
部側の車幅方向への曲げ変形の抑制もしくは防止及びサ
スペンション等から入力する上下方向外力に基づくしな
りの抑制もしくは防止が図られるため、上記の衝突荷重
を確実に軸方向力として受け止めてフロントフレームの
前端部側で座屈変形を引き起こすことが可能になる。
【0016】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の発明における衝撃緩和部として、フロントフレーム
を構成する壁面部に対し、横断面方向の内外に向かう凹
凸が前後方向に対し交互に繰り返されるように形成され
た蛇腹ビードにより構成するものである。
【0017】上記の構成の場合、フロントフレームの前
端部側に入力する軸方向荷重に対し蛇腹ビードが確実に
前後方向に圧縮変形(潰れ変形)し、衝突エネルギーの
吸収を確実に図り得る。
【0018】さらに、請求項6記載の発明は、請求項4
記載の発明における補強部を、フロントフレームの後端
部側から車室側にかけて下向きに屈曲する屈曲部に沿っ
て取付けられたガセットプレートにより構成するもので
ある。
【0019】上記の構成の場合、ガセットプレートによ
りフロントフレームの後端部側の補強が確実に行われ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0021】図1は、本発明の実施形態に係る車両の前
部車体構造の平面図を示す。同図において、1,1は車
両の左右(車幅方向)両側位置にそれぞれ前後方向に延
びるように配設されたフロントフレームとしての一対の
フロントサイドフレーム、2,2は各フロントサイドフ
レーム1の前端に取付けられたクラッシュボックス、3
は上記各フロントサイドフレーム1の両前端部を連結す
るように左右方向に延びるフロントクロスメンバ、4は
このフロントクロスメンバ3の略上方位置を左右方向に
延びるシュラウドアッパ、5は上記両フロントサイドフ
レーム1,1に跨がって取付けられたダッシュパネルで
ある。
【0022】上記ダッシュパネル5の前方であって、両
フロントサイドフレーム1,1に挟まれた空間がエンジ
ン等が配設されるエンジンルーム6とされ、上記ダッシ
ュパネル5の後方空間が車室7とされる。また、8,8
はそれぞれ前輪のタイヤハウス、9,9は各前輪を支持
するサスペンションタワーであり、このサスペンション
を支持する後述のサスペンションクロスメンバが上記各
フロントサイドフレーム1の後端部側に支持されてい
る。さらに、上記各フロントサイドフレーム1の車室7
側位置と、サイドシル10との間には補強部材としての
トルクボックス11が掛け渡され、このトルクボックス
11により上記各フロントサイドフレーム1とサイドシ
ル10とを互いに連結するようにしている。上記各トル
クボックス11はパネル素材により閉断面の筒状に構成
され、その外方端が上記サイドシル10の上面を覆うよ
うに固定されている。これにより、上記各フロントサイ
ドフレーム1の車幅方向軸回りの揺動に対する抵抗強度
の増強が図られている。なお、図1において12はトン
ネル、13はバンパである。
【0023】上記各フロントサイドフレーム1は、図2
〜図4に示すように、いわゆるダブルハット型に構成さ
れたものであり、断面がハット状にプレス成形された一
対のパネル部材15,16を向かい合わせに相対向させ
て双方の上フランジ部15a,16a同士と、双方の下
フランジ部15b,16b同士とをそれぞれ溶接により
接合して矩形の閉断面形状に形成したものである。そし
て、上記各フロントサイドフレーム1は、サスペンショ
ン9aを支持する側である後端部17側(図2の右端部
側)から前後方向中間位置までの後方部分が上下方向の
縦寸法を車幅方向の横寸法よりも長くした縦長の矩形断
面形状を有し、前端部18側(図2の左端部側)に進む
に従い正方形により近い横断面形状を有するように形成
されている。つまり、上記各フロントサイドフレーム1
では、横寸法に対する縦寸法の比率である縦横比が前端
部18側に進むに従い1に近付くように横断面形状が変
更設定されている。
【0024】さらに、具体的に説明すると、上記の後方
部分の前側の位置(図4参照)では横寸法Wが「3」に
対し縦寸法Hが「6」の割合に設定されて縦横比が2と
される一方、前端部18側位置(図3参照)では横寸法
Wが「5」に対し縦寸法Hが「6」の割合に設定されて
縦横比が1.2とされ、前端部18側に進む従い縦横比
が1に近付くようにされている。
【0025】加えて、上記各フロントサイドフレーム1
は、上記後方部分から前端部18にかけての範囲におい
て、縦寸法Hを略同一に保持しつつ、上記後方部分から
前端部18側に進むに従い横寸法が車幅方向外方(図2
の上方)に増加され、この結果、各フロントサイドフレ
ーム1は前端部18側進む程、車幅方向外方に膨出する
ように形成されている。
【0026】以上の横断面形状の変更により、後端部1
7側ではサスペンション9aからの入力荷重等に対抗し
て車幅方向軸回りの揺動に対する抵抗強度の増大を図る
一方、前端側においては車両前方もしくは斜め前方から
の衝突荷重が入力しても車幅方向の曲げを生じ難くして
前後方向の潰れ変形(座屈変形)による衝突荷重の吸収
が行われ易くしている。しかも、前後方向の各部位に応
じて最適な横断面形状にすることにより、結果として軽
量化も図られることになる。
【0027】また、上記の上下フランジ部15a,16
a、15b,16bの車幅方向位置が前後方向に対し変
更されている。すなわち、上フランジ部15a,16a
は、後方部分の前側から内方側パネル部材15の側面に
沿って一直線状に前端部18まで延びるように位置付け
られる一方、下フランジ部15b,16bは上記後方部
分から上記の横寸法の増加に従い徐々に車幅方向外方に
移動するように位置付けられている。これにより、各フ
ロントサイドフレーム1の各横断面における重心位置が
横断面形状の変更に伴い変化するようにされている。
【0028】一方、上記各フロントサイドフレーム1の
後端部17には、図5に示すようにダッシュパネル5を
挟んで車室7側からエンジンルーム6側にかけて車室7
の下方位置からやや上方に屈曲され、この屈曲部19の
下面及び下面から連続する左右両側面を覆うように下か
らガセツトプレート20が接合されている。そして、こ
のガセットプレート20に対し、サスペンション9aを
支持するサスペンションクロスメンバ(サブフレーム)
9bが固定部9c,9cにおいて取付けられ、このガセ
ットプレート20の取付け部分により上記サスペンショ
ン9aから入力する上下方向外力が支持されるようにな
っている。これにより、上記各フロントサイドフレーム
1の後端部17における上記上下方向外力に基づく車幅
方向軸回りの揺動に対する抵抗強度のより一層の増大
と、縦長の横断面形状に基づく車幅方向の曲げ強度の低
下に対する補強とが図られる。なお、図5中4aはシュ
ラウドアッパ4により保持されるラジエータである。
【0029】また、上記各フロントサイドフレーム1の
前端部18側の所定の前後方向範囲の両側壁部には、図
5〜図7に示すように、車幅方向に向かって凹凸になる
ように前後方向に交互に繰り返して折り曲げられた第1
ビード21,21が形成され、この第1ビード21,2
1により前方からの衝突荷重が各フロントサイドフレー
ム1にまで及ぶような重衝突荷重である場合に、上記各
フロントサイドフレーム1が確実に前後方向に潰れ変形
を起こして上記重衝突荷重の吸収が行われるようになっ
ている。なお、上記第1ビード21,21は内外両側の
パネル部材15,16の壁部で車幅方向に対し互いに同
じ向きの凹凸形状になるように折曲され、これにより、
両側壁部で互いに逆向きに折曲されるアコーディオン式
にした場合に上下フランジ部が開いてしまうことになる
というおそれを回避して、確実に前後方向に均一な潰れ
変形が生じるようにされている。また、図5の15c,
16c,…は上記第1ビード21の凹凸に対応して下フ
ランジ部15b,16bに形成されたVの字状の折曲部
である。
【0030】さらに、上記第1ビード21,21の前端
位置には各フロントサイドフレーム1の矩形断面の全周
に連続する第2ビード22が形成されており、この第2
ビード22により前方から衝突荷重が作用した場合に、
まず上記第2ビード22が圧縮されて潰れることにより
各フロントサイドフレーム1が確実に前後方向に潰れる
ようにきっかけを与えるようになっている。
【0031】上記の第1ビード21と、第2ビード22
とによって蛇腹ビードが構成されており、この蛇腹ビー
ドにより前方から入力する衝突荷重により各フロントサ
イドフレーム1が確実に前後方向に圧縮されて座屈状の
潰れ変形を引き起こして衝突エネルギーの吸収が図られ
る。
【0032】加えて、上記各フロントサイドフレーム1
の前端部18の前端に固定されたクラッシュボックス2
は板素材を用いてプレス成形により略お椀形状に形成し
たものであり、前方からの衝突荷重が軽衝突荷重である
場合に潰れ変形を起こすことにより衝突エネルギーの吸
収を行い各フロントサイドフレーム1に影響を及ぼさな
いようになっている。また、衝突荷重が重衝突荷重であ
る場合にも、その衝突荷重が各フロントサイドフレーム
1に作用する前の段階に衝突エネルギーの初期吸収を行
うようになっている。
【0033】<他の実施形態>なお、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、
蛇腹ビードとして第1及び第2ビード21,22により
構成しているが、これに限らず、第1及び第2ビード2
1,22のいずれか一方により構成してもよく、さらに
上記蛇腹ビードを長穴状の切欠きにより構成してもよ
い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における車両の前部車体構造によれば、フロントフレ
ームの前端部側では衝突荷重の作用方向が前方ではなく
オフセット衝突による斜め前方等であって作用方向の多
少の変動が生じても、その変動した作用方向からの衝突
荷重に対しフロントフレームの前端部側を有効に圧縮変
形(座屈変形)させ易くすることができる一方、フロン
トフレームの後端部側では、サスペンション等からの上
下方向外力が入力しても、その外力を有効に支持するこ
とができる。加えて、このようなフロントフレームの前
端部側と後端部側との剛性に対する相反する要求を両立
させつつ、軽量化の要請をも満たすことができる。
【0035】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明による効果に加え、フロントフレームの剛性に
対する前端部側での要求と、後端部側での要求との両立
を、より軽量化を図りつつ実現させることができる。
【0036】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の発明による効果に加え、オフセット衝突による斜め
前方からの衝突荷重に対しより一層有効に対抗し得るよ
うになる。
【0037】請求項4記載の発明によれば、請求項1〜
請求項3の内のいずれかに記載の発明による効果に加
え、補強部によりフロントフレームの後端部側の曲げ変
形やしなりを抑制もしくは防止して衝突荷重を確実に軸
方向力としてフロントフレームに入力させることがで
き、これにより、フロントフレームの座屈変形を確実に
引き起こさせることができる。加えて、衝撃緩和部とも
相俟ってフロントフレームの軸方向の座屈変形をより一
層確実に生じさせることができ、衝突エネルギーの吸収
をより確実に行うことができる。
【0038】また、請求項5記載の発明によれば、請求
項4記載の発明における衝撃緩和部を具体的に特定する
ことができ、この衝撃緩和部としての蛇腹ビードにより
フロントフレームの前端部側に入力する軸方向荷重に対
しフロントフレームを確実に前後方向に圧縮変形(潰れ
変形)させて、衝突エネルギーの吸収を確実に図ること
ができるようになる。
【0039】さらに、請求項6記載の発明によれば、請
求項4記載の発明における補強部を具体的に特定するこ
とができ、この補強部としてのガセットプレートにより
フロントフレームの後端部側の補強が確実に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の車両前部の車体構造の平面説明図で
ある。
【図2】図1のフロントサイドフレームの平面拡大図で
ある。
【図3】図2のA−A線における端面説明図である。
【図4】図2のB−B線における端面説明図である。
【図5】図1のC−C線における一部省略拡大矢視図で
ある。
【図6】フロントサイドフレームの前端部側の部分斜視
図である。
【図7】図5のD−D線における一部省略拡大断面説明
図である。
【符号の説明】 1 フロントサイドフレーム(フロントフレ
ーム) 17 フロントフレームの後端部 18 フロントフレームの前端部 20 ガセットプレート(補強部) 21 第1ビード(蛇腹ビード;衝撃緩和部) 22 第2ビード(蛇腹ビード;衝撃緩和部) H 縦寸法 W 横寸法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神本 一朗 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前部において前後方向に延びるフ
    ロントフレームを備えた車両の前部車体構造において、 上記フロントフレームは、車幅方向の横寸法に対する上
    下方向の縦寸法の比率である縦横比が、縦寸法を横寸法
    よりも長くした縦長の横断面形状に設定された後方部分
    から前端部側に進むに従い1に近付くように変更設定さ
    れた横断面形状を有していることを特徴とする車両の前
    部車体構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 後方部分から前端部にかけて、縦寸法を略一定に保持し
    つつ横寸法を前端部側に進むに従いより増加させるよう
    に形成されていることを特徴とする車両の前部車体構
    造。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 フロントフレームとして、車両の前部において左右両側
    位置に配設された一対のフロントサイドフレームを備
    え、 上記各フロントサイドフレームは、後方部分から前端部
    にかけて、縦寸法を略一定に保持しつつ横寸法を前端部
    側に進むに従い車幅方向外方に対してより増加させるよ
    うに形成されていることを特徴とする車両の前部車体構
    造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3の内のいずれかにお
    いて、 フロントフレームの前端部側位置には前後方向に作用す
    る衝撃を緩和する衝撃緩和部が設けられている一方、後
    端部側位置には車幅方向への曲げに抵抗する補強部が設
    けられていることを特徴とする車両の前部車体構造。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 衝撃緩和部は、フロントフレームを構成する壁面部に対
    し、横断面方向の内外に向かう凹凸が前後方向に対し交
    互に繰り返されるように形成された蛇腹ビードにより構
    成されていることを特徴とする車両の前部車体構造。
  6. 【請求項6】 請求項4において、 補強部は、フロントフレームの後端部側から車室側にか
    けて下向きに屈曲する屈曲部に沿って取付けられたガセ
    ットプレートにより構成されていることを特徴とする車
    両前部車体構造。
JP17436497A 1997-06-30 1997-06-30 車両の前部車体構造 Expired - Fee Related JP3767097B2 (ja)

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