JPH05116645A - 自動車のフロントボデー構造 - Google Patents

自動車のフロントボデー構造

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JPH05116645A
JPH05116645A JP28270991A JP28270991A JPH05116645A JP H05116645 A JPH05116645 A JP H05116645A JP 28270991 A JP28270991 A JP 28270991A JP 28270991 A JP28270991 A JP 28270991A JP H05116645 A JPH05116645 A JP H05116645A
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JP
Japan
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bead
width direction
crash box
pair
panel
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JP28270991A
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Inventor
Tomoki Matsuzawa
智樹 松澤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エネルギー吸収特性を向上させることがで
き、かつプレス成形後に金型を容易に抜くことができる
自動車のフロントボデー構造を得ることが目的である。 【構成】 フロントサイドメンバ12に連続的に配置さ
れるクラッシュボックス42は四部材で構成されている
ので、すべての側壁に第1のビード52又は第2のビー
ド54を形成することができる。また、第1のビード5
2及び第2のビード54は角部を除いて形成されている
ので、角部の剛性を確保できる。これらのことから、ク
ラッシュボックス42を安定的に軸圧縮変形させをこと
ができ、エネルギー吸収特性も向上する。また、四つの
部材でクラッシュボックス42が構成されているので、
プレス成形後に金型を抜く際にも容易に抜くことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車体前部に車幅方向に
沿って配置されたフロントバンパに作用する所定値以上
の荷重を支持するための自動車のフロントボデー構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】車体の前部両側に配設されるフロントフ
ェンダパネルの下部室内側には、長尺状のフロントサイ
ドメンバが配設されている。フロントサイドメンバは車
両前後方向を長手方向として配置されており、その前端
部間は連結部材を介してフロントクロスメンバによって
連結されている。さらに、フロントサイドメンバの前端
部には、フロントバンパが車幅方向を長手方向として配
置されている。従って、所定値未満の荷重がフロントバ
ンパに作用した場合にはフロントバンパ自体の弾性変形
等によりエネルギーが吸収され、所定値以上の荷重がフ
ロントバンパに作用した場合にはフロントバンパ自体の
変形に加え、フロントサイドメンバが軸圧縮変形するこ
とによりエネルギーが吸収される。
【0003】また、最近では、フロントサイドメンバの
前端部とフロントバンパとの間に筒状のエネルギー吸収
体(以下、「クラッシュボックス」という。)を介在さ
せ、所定値以上の荷重がフロントバンパに作用した場合
にこのクラッシュボックスを意図的に軸圧縮変形させて
エネルギーを吸収させフロントサイドメンバへの荷重入
力を低減させることが考えられている(一例として、特
開平2−175452号公報参照)。
【0004】この構造によると、長手直角断面がコ字形
状の二枚のパネルを相互に結合させて矩形断面のクラッ
シュボックスを構成している。また、このクラッシュボ
ックスの周壁には、その長手方向に沿って所定の間隔で
凹状、凸状のビードが交互に形成されている。このビー
ドは、クラッシュボックスの周壁全周に亘って連続して
形成されている。従って、この構造によると、所定値以
上の荷重がフロントバンパに作用した場合、クラッシュ
ボックスは各ビードに起因して蛇腹状に軸圧縮変形する
ことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プレス
成形前に予め平板に連続したビードを形成してしまう
と、この平板を折曲げた際にビードが若干歪んでしま
い、ビードが設定した位置からずれるおそれが生じる。
この場合、クラッシュボックスの軸圧縮変形が不均一に
なるので、クラッシュボックスのエネルギー吸収特性が
低下するという問題点が生じる。
【0006】また、一般に矩形断面の供試体に軸圧縮荷
重を加えた場合、基本的に四つの角部で荷重を受けるた
め、クラッシュボックスにおいても角部を残した方が好
ましいが、上述した構造ではビードがクラッシュボック
スの周壁全周に亘って形成されているため、この観点か
らもクラッシュボックスのエネルギー吸収特性が低下す
るという問題点が生じる。
【0007】ここで、これらの問題点を解決し得る構造
が、既に本件出願人により案出されている(一例とし
て、特開昭61−287871号公報参照)。この構造
によれば、長手直角断面がコ字形のクラッシュボックス
アウタパネルと平板状のクラッシュボックスインナパネ
ルとでクラッシュボックスが構成されており、ビードは
クラッシュボックスアウタパネルの中間部に所定の間隔
で形成されている。また、ビードはクラッシュボックス
アウタパネルの幅方向(車両上下方向)の全域に亘って
形成されるのではなく、角部を残して形成されている。
従って、この構造によれば、角部の剛性を確保できかつ
平板をコ字形状に折曲げた際にビードの位置がずれるこ
ともない。
【0008】しかしながら、確実にクラッシュボックス
を軸圧縮変形させるためには、基本的にビードを矩形断
面のクラッシュボックスのすべての側壁に形成するのが
好ましいが、この構造ではすべての側壁にビードを形成
すると、プレス成形後金型を抜く際に金型がビードに阻
害されて抜くことができなくなるという不具合が生じ
る。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、エネルギー吸
収特性を向上させることができ、かつプレス成形後に金
型を容易に抜くことができる自動車のフロントボデー構
造を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、車体前部に車
幅方向に沿って配置されたフロントバンパに作用する所
定値以上の荷重を支持するための自動車のフロントボデ
ー構造であって、車体前後方向を長手方向として配置さ
れ、前記フロントバンパの車幅方向の両端部付近に長手
方向の一方の端部が位置されていると共に、車体上下方
向を幅方向とし互いに対向して配置された一対の側部板
材と、車体幅方向を幅方向とし互いに対向して配置され
た一対の上下部板材と、を相互に結合することにより構
成されたフレーム体と、このフレーム体における前記一
対の側部板材及び前記一対の上下部板材のいずれか一方
に、その長手方向に所定の間隔で設けられていると共
に、その幅方向に沿ってかつその幅方向の両端部を除く
位置に形成された第1のビードと、前記フレーム体にお
ける前記一対の側部板材及び前記一対の上下部板材のい
ずれか他方に、隣り合う前記第1のビードと互い違いと
なる位置に設けられていると共に、その幅方向に沿って
かつその幅方向の両端部を除く位置に形成された第2の
ビードと、を有することを特徴としている。
【0011】
【作用】本発明では、フレーム体が車体上下方向を幅方
向とし互いに対向して配置された一対の側部板材と、車
体幅方向を幅方向とし互いに対向して配置された一対の
上下部板材と、を相互に結合することにより構成されて
おり、このフレーム体が車体前後方向を長手方向として
かつフロントバンパの車幅方向の両端部付近に長手方向
の一方の端部が位置するように配置される。従って、フ
ロントバンパに所定値未満の荷重が作用した場合には、
フロントバンパ自体の弾性変形等によってこのときのエ
ネルギーが吸収されるが、フロントバンパに所定値以上
の荷重が作用した場合には、フロントバンパ自体の変形
に加え、フレーム体が軸圧縮変形することによりこのと
きのエネルギーが吸収される。
【0012】ここで、フレーム体には、一対の側部板材
及び一対の上下部板材のいずれか一方にその長手方向に
所定の間隔で第1のビードが設けられ、一対の側部板材
及び一対の上下部板材のいずれか他方に第1のビードと
互い違いとなる位置に第2のビードが設けられている。
すなわち、本発明によれば、フレーム体を一対の側部板
材及び一対の上下部板材の合計四部材で構成され、かつ
そのすべての部材にビードが設けられる。
【0013】このため、フロントバンパに所定値以上の
荷重が作用した場合、フレーム体を蛇腹状に確実に軸圧
縮変形させることができる。しかも、フレーム体が四部
材で構成されることにより、各部材(一対の側部板材及
び一対の上下部板材)に第1のビードまたは第2のビー
ドをプレス成形により形成する場合、各部材毎に金型を
用いてプレス成形すればよく、金型が第1のビードまた
は第2のビードに阻害されて抜けなくなるという不具合
も生じない。
【0014】また、第1のビード及び第2のビードは、
一対の側部板材及び一対の上下部板材の幅方向に沿って
形成されるものの、幅方向の両端部(即ち、フレーム体
の角部)を除く位置に形成されるので、これらの四部材
によってフレーム体が構成された状態では、その角部が
その第1のビード及び第2のビードがない状態で残され
ることになると共に第1のビード、第2のビードが設け
られた位置で折曲げられるといったこともなくなる。こ
のため、前記所定値以上の荷重が作用した場合に、この
荷重を主として支持する角部の剛性が確保されるので、
フレーム体のエネルギー吸収特性が向上される。
【0015】
【実施例】以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る自
動車のフロントボデー構造が適用された一実施例につい
て説明する。なお、これらの図において適宜示される矢
印FRは車体前方側、矢印UPは車体上方側、矢印IN
は車幅方向内側をそれぞれ示している。
【0016】図4には、自動車のフロントボデー10の
概略構成が示されている。フロントボデー10には、そ
の車幅方向両端部に一対のフロントサイドメンバ12が
配置されている。各フロントサイドメンバ12は、車幅
方向内側に位置し上端部が車幅方向内側へ直角に屈曲さ
れた断面L字形状のインナパネル14と、車幅方向外側
に位置し車幅方向内側が開口された断面略コ字形状のア
ウタパネル16と、から構成されている。アウタパネル
16の下端部は車体下方側へ向けて直角に屈曲されてお
り、また上端部はインナパネル14の前記上端部側へ延
出されている。そして、この断面略コ字形状のアウタパ
ネル16と断面L字形状のインナパネル14との各端部
同士を相互に溶着することにより、長手直角断面が矩形
閉断面のフロントサイドメンバ12が構成されると共に
車体前方側に方形枠状の取付用のフランジが形成される
ことになる。
【0017】また、フロントサイドメンバ12の前端部
下方側にはフロントクロスメンバ18が車幅方向に沿っ
て配置されている。フロントクロスメンバ18は、車体
上方側へ凸状とされた長手直角断面がコ字形状のフロン
トクロスメンバアッパ20と、車体下方側へ凸状とされ
かつ中間部が更に下方側へ膨出された長手直角断面が略
コ字形状のフロントクロスメンバロア22と、で構成さ
れており、両者が相互に結合された状態では長手直角断
面が矩形閉断面とされている。このクロスメンバ18と
フロントサイドメンバ12とは、車幅方向に見て略U字
形状の連結部材24を介して連結されている。
【0018】さらに、図1に示されるように、フロント
サイドメンバ12のインナパネル14の前端部は車幅方
向内側へ直角に屈曲されて取付フランジ14Aとされて
いる。同様に、フロントサイドメンバ12のアウタパネ
ル16の前端部は車幅方向外側、車体上方側、車体下方
側へそれぞれ直角に屈曲されて取付フランジ16Aとさ
れている。
【0019】図4に示されるように、これらの取付フラ
ンジ14A、16Aの前端面には、車体上下方向に沿っ
て配置されたフロントエンドパネル26が当接されてい
る。フロントエンドパネル26の上端部には開口部が形
成されており、ヘッドランプ28を収容するランプハウ
ジング30が配設されている。
【0020】また、フロントエンドパネル26の下端部
は車体前方側へ屈曲されており、フロントバンパ32の
後述するバンパカバー34の下端部が固着されている。
フロントバンパ32は車体前端部に配設されており、車
体幅方向に沿って配置されている。そして、フロントバ
ンパ32は車体後方側が開口されて長手直角断面が略コ
字形状とされた前記バンパカバー34を備えており、そ
の内部上方には図示しないアブソーバを介してバンパリ
インフォースメント36が配設されている。バンパリイ
ンフォースメント36は、車体後方側が開口され長手直
角断面が略コ字形状のリインフォースメントフロントパ
ネル38と、略平板状かつフロントサイドメンバ12の
延長線上に開口部が形成されたリインフォースメントリ
ヤパネル40と、から成り、これらを相互に結合するこ
とにより長手直角断面が矩形状とされている。
【0021】さて、バンパリインフォースメント36と
フロントエンドパネル26との間には、長尺状のフレー
ム体としてのクラッシュボックス42が配設されてい
る。図1及び図3に示されるように、このクラッシュボ
ックス42は、車体上下方向をその幅方向(肉厚方向に
対して直交する方向)として配置され、かつ互いに対向
する一対の側部板材(以下、車幅方向外側に位置する側
部板材を「クラッシュボックスアウタパネル44」、車
幅方向内側に位置する側部板材を「クラッシュボックス
インナパネル46」という。)と、車体幅方向をその幅
方向(肉厚方向に対して直交する方向)として配置さ
れ、かつ互いに対向する一対の上下部板材(以下、車体
上方側に位置する上部板材を「クラッシュボックスアッ
パパネル48」、車体下方側に位置する下部板材を「ク
ラッシュボックスロアパネル50」という。)と、から
構成されている。すなわち、このクラッシュボックス4
2は、4枚のパネルで構成されており、個々のパネルは
すべて平板状とされている。なお、クラッシュボックス
アウタパネル44及びクラッシュボックスインナパネル
46が本発明における一対の側部板材に相当し、クラッ
シュボックスアッパパネル48及びクラッシュボックス
ロアパネル50が本発明における一対の上下部板材に相
当する。
【0022】クラッシュボックスアウタパネル44及び
クラッシュボックスインナパネル46の車体前後方向両
端部は、互いに同方向(車幅方向外側または車幅方向内
側)へ直角に屈曲されて取付フランジ44A、46Aと
されている。同様に、クラッシュボックスアッパパネル
48及びクラッシュボックスロアパネル50の車体前後
方向両端部は、互い同方向(車体上方側または車体下方
側)へ直角にかつ車体前後方向から見てコ字形状に屈曲
されて取付フランジ48A、50Aとされている。さら
に、クラッシュボックスアッパパネル48の車幅方向両
端部は車体下方側へ、またクラッシュボックスロアパネ
ル50の車幅方向両端部は車体上方側へ、それぞれ直角
に屈曲されて取付フランジ48B、50B(図3参照)
とされている。
【0023】そして、クラッシュボックスアッパパネル
48及びクラッシュボックスロアパネル50の幅方向両
端部の取付フランジ48B、50Bと、クラッシュボッ
クスアウタパネル44及びクラッシュボックスインナパ
ネル46の車体上下方向両端部44B、46Bとが溶着
されている。これにより、クラッシュボックス42は長
手直角断面が矩形状の筒体に形成されている。
【0024】また、クラッシュボックスアウタパネル4
4及びクラッシュボックスインナパネル46の車体前後
方向両端部の取付フランジ44A、46Aと、クラッシ
ュボックスアッパパネル48及びクラッシュボックスロ
アパネル50の車体前後方向両端部の取付フランジ48
A、50Aとが一部重合した状態で溶着されている。こ
れにより、クラッシュボックス42には、車体前後方向
(長手方向)の両端部に方形枠状の取付用のフランジが
形成されることになる。そして、クラッシュボックス4
2の車体後方側の方形枠状の取付用のフランジとフロン
トサイドメンバ12の車体前方側の方形枠状の取付用の
フランジとが、フロントエンドパネル26の前後面(表
裏面)に密着されて、この状態で図示しないボルト及び
ナットにより相互に連結されている。また、クラッシュ
ボックス42の車体前方側の方形枠状の取付用のフラン
ジは、バンパリインフォースメント36のリインフォー
スメントフロントパネル38の裏面に溶着されている。
【0025】さらに、上述した一対のクラッシュボック
スアッパパネル48とクラッシュボックスロアパネル5
0とには、その車体前後方向両端部手前に一対の第1の
ビード52が形成されている。また、一対のクラッシュ
ボックスアッパパネル48とクラッシュボックスロアパ
ネル50とには、その車体前後方向中間部に第2のビー
ド54が形成されている。これらの第1のビード52及
び第2のビード54は、共にプレス成形時に形成された
ものである。また、第1のビード52及び第2のビード
54はすべて長楕円形状の凹部とされている。さらに、
第1のビード52及び第2のビード54は、クラッシュ
ボックス42を構成する四つの部材の幅方向を長手方向
として形成されており、かつ四つの部材の幅方向両端部
(即ち、クラッシュボックス42が構成された状態で
は、角部でもある。)はそのまま残されている。
【0026】以下に、本実施例の作用を説明する。フロ
ントバンパ32に図4の矢印F方向から所定値未満の荷
重が加わった場合、この際のエネルギーはフロントバン
パ32のバンパカバー34、図示しないアブソーバ及び
バンパリインフォースメント36等の弾性変形により吸
収される。
【0027】一方、フロントバンパ32に図4の矢印F
方向から所定値以上の荷重が加わった場合、この際の荷
重はバンパリインフォースメント36を介してクラッシ
ュボックス42に作用する。
【0028】ところが、クラッシュボックス42には、
クラッシュボックスアッパパネル48及びクラッシュボ
ックスロアパネル50には一対の第1のビード52が形
成され、クラッシュボックスアウタパネル44及びクラ
ッシュボックスインナパネル46には第2のビード54
が第1のビード52と互い違いになるように形成されて
いるので、クラッシュボックス42は図2に示されるよ
うに蛇腹状に均一な変形量で軸圧縮変形する。これによ
り、所定値以上の荷重が図4の矢印F方向からフロント
バンパ32に加わった際のエネルギーが吸収される。従
って、図2に示されるように、フロントサイドメンバ1
2へ作用する軸圧縮力が著しく低減される。
【0029】このように本実施例では、クラッシュボッ
クス42をクラッシュボックスアッパパネル48、クラ
ッシュボックスロアパネル50、クラッシュボックスア
ウタパネル44及びクラッシュボックスインナパネル4
6の合計四部材で構成したので、各部材の所望の位置に
確実に第1のビード52または第2のビード54を設け
ることができる。すなわち、クラッシュボックス42の
すべての側壁にビード(第1のビード52または第2の
ビード54)を形成することができる。このため、所定
値以上の荷重がフロントバンパ32に加わった場合にお
けるクラッシュボックス42の軸圧縮変形の確実性を向
上させることができる。従って、フロントサイドメンバ
12への荷重入力を低減することができる。
【0030】また、従来構造のように長手直角断面がコ
字形状のパネルを含む二部材でクラッシュボックスを構
成した場合、ビードに起因して金型が抜けなくなるが、
本実施例では、クラッシュボックス42を四部材で構成
し、各々独立に第1のビード52または第2のビード5
4を形成しているので、プレス成形後に金型が抜けなく
なるという不具合も解消される。
【0031】さらに、本実施例では、第1のビード5
2、第2のビード54をクラッシュボックスアッパパネ
ル48、クラッシュボックスロアパネル50、クラッシ
ュボックスアウタパネル44及びクラッシュボックスイ
ンナパネル46の幅方向寸法よりも短くした、即ちクラ
ッシュボックス42構成後の状態における角部を残した
ので、クラッシュボックス42の角部での剛性を確保す
ることができる。このため、クラッシュボックス42の
エネルギー吸収特性を向上させることができる。
【0032】また、この効果に関連して、従来構造のよ
うにプレス成形時にクラッシュボックス42の角部とな
る位置にもビードを形成してしまうと、平板を屈曲させ
た際にビードの位置がずれるおそれがあるが、本実施例
では第1のビード52、第2のビード54が各部材の幅
方向寸法よりも短いので、クラッシュボックス42が構
成された状態で第1のビード52、第2のビード54を
形成した位置がずれることもない。このため、クラッシ
ュボックス42の軸圧縮変形時の変形量を均一にするこ
とができる。従って、クラッシュボックス42のエネル
ギー吸収特性を向上させることができる。
【0033】さらに、本実施例では、図3に示されるよ
うにクラッシュボックス42の四つの角部の結合形状が
すべて同一である(線対称及び点対称)ので、これらの
四つの角部の結合剛性も同一である。このため、所定値
以上の荷重作用時にクラッシュボックス42が折れるこ
とがなく、かつ安定的に軸圧縮させることができる。別
言すれば、どれか一つでも角部の剛性が低いと、所定値
以上の荷重作用時にこの剛性の低い角部においてクラッ
シュボックスが折れようとするが、本実施例では四つの
角部の剛性が均一であるので、クラッシュボックス42
が折れにくく、クラッシュボックス42が折れにくいが
為に不要な曲げモーメントが発生せず、安定的にクラッ
シュボックス42を軸圧縮変形させることができる。
【0034】また、本実施例では、所定値以上の荷重が
フロントバンパ32に加わった場合においてクラッシュ
ボックス42を意図的に軸圧縮変形させ、フロントサイ
ドメンバ12への荷重入力を低減させたことにより、修
理する際にはクラッシュボックス42のみを交換すれば
よく、フロントサイドメンバ12はそのまま使えるの
で、修理性を向上させることができると共に修理費用を
削減することができる。
【0035】なお、本実施例では、フロントサイドメン
バ12の前端部にクラッシュボックス42が連続的に配
設されているが、これに限らず、フロントエンドパネル
26を所定長さ貫通するタイプのフロントサイドメンバ
において、フロントサイドメンバを四部材で構成し、そ
の貫通端部に第1のビード52、第2のビード54を直
接形成することにより、フロントサイドメンバにクラッ
シュボックスとしての機能を付与してもよい。この場
合、フロントサイドメンバが、本発明におけるフレーム
体に相当する。
【0036】また、本実施例では、第1のビード52は
クラッシュボックスアッパパネル48及びクラッシュボ
ックスロアパネル50に形成し、第2のビード54はク
ラッシュボックスアウタパネル44及びクラッシュボッ
クスインナパネル46に形成したが、この関係は逆であ
ってもよい。
【0037】さらに、本実施例では、第1のビード52
及び第2のビード54が共に凹状とされているが、これ
に限らず、凸状であってもよい。
【0038】また、本実施例では一般の自動車を対象と
して本発明を適用したが、これに限らず、トラック、バ
ス等のようなフレーム付車に本発明を適用してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る自動車
のフロントボデー構造は、フレーム体を一対の側部板材
及び一対の上下部板材の四部材で構成し、これらの部材
に第1のビードまたは第2のビードをその幅方向に沿っ
てかつその幅方向の両端部を除く位置に形成したので、
エネルギー吸収特性を向上させることができ、かつプレ
ス成形後に金型を容易に抜くことができるという優れた
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るフロントサイドメンバ及び軸圧
縮変形する前の状態のクラッシュボックスを示す斜視図
である。
【図2】図1のクラッシュボックスが軸圧縮変形した状
態を一部切り欠いた状態で示す斜視図である。
【図3】図1の3−3線断面図である。
【図4】図1のクラッシュボックス及びフロントサイド
メンバを備えた自動車のフロントボデーの概略構成を示
す断面図である。
【符号の説明】
10 フロントボデー 12 フロントサイドメンバ(フレーム体) 32 フロントバンパ 42 クラッシュボックス(フレーム体) 44 クラッシュボックスアウタパネル(一対の側部
板材) 46 クラッシュボックスインナパネル(一対の側部
板材) 48 クラッシュボックスアッパパネル(一対の上下
部板材) 50 クラッシュボックスロアパネル(一対の上下部
板材) 52 第1のビード 54 第2のビード

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前部に車幅方向に沿って配置された
    フロントバンパに作用する所定値以上の荷重を支持する
    ための自動車のフロントボデー構造であって、 車体前後方向を長手方向として配置され、前記フロント
    バンパの車幅方向の両端部付近に長手方向の一方の端部
    が位置されていると共に、車体上下方向を幅方向とし互
    いに対向して配置された一対の側部板材と、車体幅方向
    を幅方向とし互いに対向して配置された一対の上下部板
    材と、を相互に結合することにより構成されたフレーム
    体と、 このフレーム体における前記一対の側部板材及び前記一
    対の上下部板材のいずれか一方に、その長手方向に所定
    の間隔で設けられていると共に、その幅方向に沿ってか
    つその幅方向の両端部を除く位置に形成された第1のビ
    ードと、 前記フレーム体における前記一対の側部板材及び前記一
    対の上下部板材のいずれか他方に、隣り合う前記第1の
    ビードと互い違いとなる位置に設けられていると共に、
    その幅方向に沿ってかつその幅方向の両端部を除く位置
    に形成された第2のビードと、 を有することを特徴とする自動車のフロントボデー構
    造。
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