JPH11206099A - シャフト型リニアモータ - Google Patents

シャフト型リニアモータ

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Publication number
JPH11206099A
JPH11206099A JP36863097A JP36863097A JPH11206099A JP H11206099 A JPH11206099 A JP H11206099A JP 36863097 A JP36863097 A JP 36863097A JP 36863097 A JP36863097 A JP 36863097A JP H11206099 A JPH11206099 A JP H11206099A
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JP
Japan
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armature coil
field magnet
linear motor
type linear
heat
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Withdrawn
Application number
JP36863097A
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English (en)
Inventor
Masazo Ishiyama
雅三 石山
Katsuhiro Nanba
克宏 難波
Mitsutoshi Iko
光俊 位高
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通電に伴う電機子コイルからの発熱にかかわ
らず所期の動作で作動する信頼性の高いシャフト型リニ
アモータを提供する。 【解決手段】 界磁マグネット1及び電機子コイル21
のうち少なくとも一方の、電機子コイル21への通電に
伴う発熱に起因する蓄熱を抑制する蓄熱抑制装置例えば
熱媒体層22)が付設されているシャフト型リニアモー
タ(LMa等)。エンコーダ3のスケール31の情報を
読み取るセンサ32が該センサへの電機子コイル21か
らの熱伝達を抑制する部材(断熱性部材H1等)を介し
て電機子コイル21に搭載されているシャフト型リニア
モータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、N極の磁極とS極
の磁極が交互に並ぶシャフト形状の界磁マグネットと、
該界磁マグネットが貫通するリング状コイルからなる電
機子コイルとを含み、該界磁マグネット及び電機子コイ
ルのうち片方が可動子とされるシャフト型リニアモータ
でに関する。
【0002】
【従来の技術】リニアモータは、複写機、イメージスキ
ャナ、プリンタ等のOA機器、X−Yテーブル、物品搬
送装置等のFA機器、カメラ等の光学機器など広い分野
で物品、部材等を直線的に移動させることに利用されて
いる。このようなリニアモータとして、N極の磁極とS
極の磁極が交互に並ぶシャフト形状の界磁マグネット
と、該界磁マグネットが貫通するリング状コイルからな
る電機子コイルとを含み、該界磁マグネット及び電機子
コイルのうち片方が可動子とされるシャフト型リニアモ
ータが知られている。このタイプのリニアモータでは、
前記電機子コイルを構成している各コイル部分に、それ
が臨んでいる界磁マグネットの磁極の極性に応じた電流
を流すことで該電流と界磁マグネットの形成する磁界と
の相互作用で所望する方向の可動子推力を発生させるこ
とができる。
【0003】かかるシャフト型リニアモータは、電機子
コイル及び界磁マグネットのうち一方を可動子、他方を
固定子とするとき、固定子を可動子の案内ガイドとして
利用できる利点がある。また、かかるシャフト型リニア
モータを含め、リニアモータでは、通常、可動子或いは
可動子に接続されて駆動される物品、部材等の被駆動体
の動作制御(位置検出、速度検出、位置制御、速度制御
等)のためにエンコーダ(通常はリニアエンコーダ)が
採用される。
【0004】リニアエンコーダは磁気式エンコーダと光
学式エンコーダに大別される。磁気式エンコーダはN極
の磁極とS極の磁極を前記界磁マグネットにおける磁極
ピッチより細かいピッチで可動子移動方向に交互に並べ
た磁気式エンコーダスケールと、該スケールの磁気情報
を読み取る磁気センサとで構成される。かかる磁気セン
サとしては、磁気式エンコーダスケールの磁極の極性
や、磁界の強さに応じた電気信号を出力する磁気抵抗素
子(MR素子)やホール素子などの磁電変換素子が通常
採用される。
【0005】また、光学式エンコーダは光学的に異なる
二つの面を可動子移動方向に交互に並べた光学式エンコ
ーダスケールと、該スケールの光学的情報を読み取る光
センサとで構成される。かかる光センサとして、光学式
スケールからの光の光量に応じた電気信号を出力するこ
とができるフォトダイオードやフォトトランジスタ等の
光電変換素子や、エンコーダスケールに向けて光を照射
する発光ダイオード(LED)等の発光素子と光電変換
素子が組み合わされた、換言すればワンパッケージ化さ
れた光センサが採用されることもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シャフ
ト型リニアモータでは、所望の可動子推力をできるだけ
確実に安定的に得るために、電機子コイルとこれを貫通
する界磁マグネット間の間隙はできるだけ小さく設定さ
れる。さらに通常、電機子コイルの両端部には、界磁マ
グネットに外嵌し、該マグネット表面と相対的に摺動可
能の軸受け部材が設けられ、この軸受け部材により可動
子が固定子に沿って円滑に移動できるようにしている。
【0007】従って、電機子コイルへの通電により発生
する熱は、電機子コイルと界磁マグネット間の間隙に閉
じ込められ、電機子コイルや界磁マグネットに蓄積さ
れ、それらが昇温する。シャフト型リニアモータが他の
装置、例えば画像読み取り装置における原稿画像読み取
りのための光学部品を搭載したスライダの駆動のために
該画像読み取り装置に組み込まれ、さらに電機子コイル
や界磁マグネットがケーシング等にて囲まれるなどする
と、一層熱が発散し難くなり、電機子コイルや界磁マグ
ネットが昇温し易くなる。
【0008】電機子コイルがモータ運転中に昇温する
と、電機子コイルの電気抵抗が増し、電機子コイルに流
れる電流が減り、可動子推力が次第に低下する。界磁マ
グネットが昇温すると、界磁マグネットの磁力が減少
し、これも可動子推力低下を招く。また、界磁マグネッ
ト表面と相対的に摺動可能の前記軸受け部材には通常摺
動抵抗を減らすために潤滑オイル等の潤滑剤が塗布され
るが、これが熱によって物性が変化したり、熱によって
蒸発することも考えられ、そうなると、可動子推力の変
動を招く恐れがある。
【0009】さらに、界磁マグネットは、電機子コイル
が相対的に移動する範囲部分で他の部分より昇温し易
く、さらに可動子が加速、減速される部分は昇温し易
い。このように界磁マグネットにおいて各部に温度差が
生じると界磁マグネット各部における熱膨張による寸法
変化に差が生じる。また界磁マグネットや軸受け部材が
電機子コイルの発熱に起因して変形したり、歪みが発生
することも考えられる。このように界磁マグネット各部
で寸法変化に差が生じたり、界磁マグネットや軸受け部
材に変形や歪みが発生すると、可動子が円滑に走行し難
くなり、その動作にむらが生じることになる。
【0010】また、動作制御のためのエンコーダが付設
されているとともに該エンコーダのスケール情報を読み
取るエンコーダセンサが前記電機子コイルに搭載される
ときには、該センサは電機子コイルからの熱の影響を受
けやすく、さらに該センサの界磁マグネットに対する位
置によっては、昇温した界磁マグネットからの熱の影響
も受けやすく、熱の影響を受けると、劣化したり、検出
精度が低下することがある。 例えば磁気式エンコーダ
用センサとして採用できる磁電変換素子の一種であるホ
ール素子は、代表例としてInSb(インジウムアンチ
モン)系ホール素子、InAs(インジウムひ素)系ホ
ール素子、GaAs(ガリウムひ素)系ホール素子を挙
げることができるが、これらは大小の差はあるものの周
囲温度によりその出力が変動する。特に、InSb系ホ
ール素子は、出力信号(ホール電圧)が大きい反面温度
特性が悪く、温度によって出力電圧が大きく変動する。
また、磁電変換素子の一種であるMR素子は温度が上昇
すると出力が低下する特性がある。また、既述の光学式
エンコーダに採用される光センサにしても、温度の影響
を受けると、劣化したり、検出精度が低下したりするこ
とがある。
【0011】このようにエンコーダ用のセンサが温度に
より劣化したり、その出力が変動するようなことがある
と、検出すべき情報を精度良く検出できなかったり、そ
のためにリニアモータが精度よく円滑に作動しなかった
り、誤動作したりする等の不都合が生じることになる。
そこで本発明は、N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶ
シャフト形状の界磁マグネットと、該界磁マグネットが
貫通するリング状コイルからなる電機子コイルとを含
み、該界磁マグネット及び電機子コイルのうち片方が可
動子とされるシャフト型リニアモータであって、通電に
伴う電機子コイルからの発熱にかかわらず所期の動作で
作動する信頼性の高いシャフト型リニアモータを提供す
ることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は、大別して次の(1)及び(2)の二つのタイ
プのシャフト型リニアモータを提供する。 (1)電機子コイル及び界磁マグネットのうち少なくと
も一方の電機子コイルからの発熱に起因する蓄熱を抑制
するタイプのシャフト型リニアモータ。
【0013】このタイプのシャフト型リニアモータは、
電機子コイル及び界磁マグネットのうち少なくとも一方
の電機子コイルからの発熱に起因する蓄熱が抑制され、
それにより可動子推力の変動や低下が抑制され、それだ
け所期の可動子推力で安定的に作動するとともに円滑に
作動する。それにより所期の動作で作動する信頼性の高
いシャフト型リニアモータが得られる。 (2)電機子コイルに搭載されるエンコーダセンサへの
熱の影響を抑制するタイプのシャフト型リニアモータ。
【0014】このタイプのシャフト型リニアモータは、
エンコーダセンサの劣化や検出精度の低下が抑制され、
それだけエンコーダによる制御下に精度よく作動する。
それにより所期の動作で作動する信頼性の高いシャフト
型リニアモータが得られる。次にこれらについて順次説
明する。 (1)電機子コイルからの発熱に起因する電機子コイル
及び(又は)界磁マグネットへの蓄熱を抑制するタイプ
のシャフト型リニアモータ。
【0015】このタイプのシャフト型リニアモータはさ
らに詳述すれば、N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶ
シャフト形状の界磁マグネットと、該界磁マグネットが
貫通するリング状コイルからなる電機子コイルとを含
み、該界磁マグネット及び電機子コイルのうち片方が可
動子とされるシャフト型リニアモータであり、前記電機
子コイルへの通電に伴う発熱に起因する前記界磁マグネ
ット及び電機子コイルのうち少なくとも一方の蓄熱を抑
制する蓄熱抑制装置が付設されていることを特徴とする
シャフト型リニアモータである。
【0016】このタイプのシャフト型リニアモータとし
て次のからのリニアモータを例示できる。 前記蓄熱抑制装置が、前記電機子コイルからの発熱
を放散させるように該電機子コイルに熱伝導可能に接続
された放熱装置であるリニアモータ。かかる放熱装置と
して、例えば、a)前記電機子コイルに接触形成された
熱媒体層を含んでいる放熱装置、b)さらに前記熱媒体
層に接続された放熱用部材を含んでいる放熱装置、c)
前記電機子コイルに熱媒体層を介さずに接続された放熱
用部材を含んでいる放熱装置を挙げることができる。
【0017】いずれにしても、かかる放熱用部材として
放熱用フィンを備えているものを例示できる。前記放熱
用部材は1又は2以上設けることができる。前記熱媒体
層としては、アルミニウム、銅等の金属、ゴムや樹脂で
あって電機子イル発熱に耐える程度の耐熱性を有する熱
伝導性良好なゴム(シリコンゴム等)や樹脂を例示でき
る。
【0018】前記放熱用部材の材質としては、アルミニ
ウム、銅等の金属を例示できる。また、電機子コイルが
可動子とされるとともに前記シャフト形状の界磁マグネ
ットが固定子とされる場合において、前記電機子コイル
に被駆動体が連結されており、該被駆動体の少なくとも
一部(特に電機子コイルに接続されている部分や電機子
コイルに近い部分)が前記放熱部材を兼ねているものも
例示できる。
【0019】かかる被駆動体は特に制限はないが、例え
ば、画像読取装置における原稿画像読み取りのための光
学部品を搭載したスライダを挙げることができる。この
ように被駆動体の少なくとも一部が放熱用部材を兼ねる
場合、該放熱用部材を兼ねる部分に放熱用フィンを形成
してもよい。いずれにしても、電機子コイルからの発熱
は該放熱装置に伝達され、該放熱装置から外部に放散さ
れる。かくして電機子コイルの昇温が抑制され、またそ
のため、界磁マグネットの昇温も抑制される。電機子コ
イルに軸受け部材が設けられている場合、その軸受け部
材の昇温も抑制される。 前記蓄熱抑制装置が前記電機子コイルに対し設けら
れた冷却装置であるリニアモータ。
【0020】かかる冷却装置として例えば、a)前記電
機子コイルに冷却風を吹きつける冷却風発生装置、b)
かかる冷却風発生装置に加え、前記電機子コイル周囲に
沿って前記冷却風発生装置からの気流を流通させ排出さ
せるコイル冷却用通気ダクトを含んでいる冷却装置を挙
げることができる。かかる冷却風発生装置は電機子コイ
ルに搭載されていてもよいし、定位置に設置されてそこ
から例えばフレキシブルダクトを介して電機子コイルに
連結されていてもよい。冷却風発生装置としては例えば
冷却ファン等の送風機を含む装置を挙げることができ
る。
【0021】また、前記電機子コイルが可動子とされる
とともに前記シャフト形状の界磁マグネットが固定子と
される場合において、前記電機子コイルを囲み、前記固
定子に沿って該電機子コイルとともに往復動可能のケー
スを含んでおり、該ケースは該電機子コイルの移動に伴
って該ケース内に外気を通過させるための通気孔を備え
ている冷却装置も例示できる。
【0022】いずれにしても、電機子コイルは該冷却装
置により冷却され、電機子コイルの昇温が抑制され、ま
たそのため、界磁マグネットの昇温も抑制される。電機
子コイルに軸受け部材が設けられている場合、その軸受
け部材の昇温も抑制される。 前記電機子コイルが可動子とされるとともに前記シ
ャフト形状の界磁マグネットが固定子とされ、前記蓄熱
抑制装置が前記固定子に沿って往復動可能の軸受けユニ
ットを含んでおり、該軸受けユニットは前記電機子コイ
ルを外部に向け露出する状態で支持しているリニアモー
タ。
【0023】このリニアモータでは電機子コイルが外部
に向け露出しているので、該電機子コイルが走行すると
き、それに対し相対的に外気流が生じ、これにより電機
子コイルが冷却される。またそのため、界磁マグネット
の昇温も抑制されるし、電機子コイルに軸受け部材が設
けられている場合、その軸受け部材の昇温も抑制され
る。 前記電機子コイルが可動子とされるとともに前記シ
ャフト形状の界磁マグネットが固定子とされ、前記蓄熱
抑制装置が、該電機子コイルの移動通路に臨む位置であ
って該電機子コイルが停止させられる位置の少なくとも
一つに対応する位置で該停止位置の電機子コイル及び該
電機子コイル停止位置に対応する界磁マグネットの部分
を冷却できる冷却装置であるシャフト型リニアモータ。
【0024】かかる冷却装置としては、該停止位置の電
機子コイル及び該電機子コイル停止位置に対応する界磁
マグネットの部分に冷却風を吹きつけることができる冷
却風発生装置を例示できる。冷却風発生装置としては例
えば冷却ファン等の送風機を含む装置を挙げることがで
きる。かかる冷却風発生装置は、電機子コイル停止位置
に対応させて個々に設けられてもよく、複数の電機子コ
イル停止位置に対応させて共通のものを設置し、それか
らの冷却風をダクトで各位置へ導くようにしてもよい。
【0025】シャフト型リニアモータでは、特に電機子
コイルが停止させられる位置(可動子のホームポジショ
ン、可動子の目的とする移動範囲における始点や終点
等)から移動を開始したり、該位置に移動停止するとき
のように、電機子コイルを加速、減速するときに電機子
コイルからの発熱が多くなる。このリニアモータでは、
停止位置の電機子コイル及び該電機子コイル停止位置に
対応する界磁マグネットの部分を冷却できる冷却装置を
設けてあるので、電機子コイル及び界磁マグネットの昇
温が効果的に、且つ経済的に抑制される。電機子コイル
に軸受け部材が設けられている場合、その軸受け部材の
昇温も抑制される。
【0026】なお、電機子コイルの移動範囲の全域にお
いて界磁マグネット及び電機子コイルの方へ向け冷却風
を吹きつける冷却装置を設けてもよい。かかる冷却装置
としては、例えば、界磁マグネット及び電機子コイルの
外側領域に配置され、界磁マグネット及び電機子コイル
に冷却風を吹きつけるための冷却風発生装置と、界磁マ
グネットの電機子コイルが移動する範囲部分の全域に前
記冷却風発生装置からの冷却風を導くための風洞とを備
えているものを例示できる。 前記蓄熱抑制装置が前記界磁マグネットでの蓄熱を
抑制するように該界磁マグネットに熱伝導可能に接続さ
れた放熱装置であるリニアモータ。
【0027】かかる放熱装置として、前記界磁マグネッ
トに接続された放熱用部材(放熱用フィンを備えたもの
でもよい)や、前記界磁マグネットの外周面に被覆され
た熱伝導性材料層を含んでいるものを例示できる。この
リニアモータでは、電機子コイルから界磁マグネットに
伝わる熱が放熱装置に伝達され、該放熱装置から外部に
放散さる。従って界磁マグネットの昇温が抑制され、電
機子コイルの昇温もそれだけ抑制される。
【0028】放熱装置が界磁マグネットの外周面に被覆
された熱伝導性材料層を含んでいるものであるときは、
これにより界磁マグネット全体に熱が一様に伝達され、
界磁マグネット全体の温度が均一化され、従って可動子
推力の界磁マグネット上での位置による変動が抑制され
るという利点もある。熱伝導性材料層としては、例えば
アルミニゥム、銅等を挙げることができる。 前記蓄熱抑制装置は前記界磁マグネットの外周面に
被覆された断熱材層を含んでいるリニアモータ。
【0029】このリニアモータでは界磁マグネットの外
周面が断熱材層で被覆されているので,界磁マグネット
の昇温が抑制される。断熱材層としては、例えばジルコ
ニゥム系等のセラミック層、中でもジルコニゥム系等の
多孔質のセラミック層を挙げることができる。 前記蓄熱抑制装置は前記界磁マグネットに対し設け
られた冷却装置であるリニアモータ。
【0030】かかる冷却装置として、a)前記界磁マグ
ネット中に形成された冷却媒体通路に冷媒(空気、水、
冷却用オイル等)を流通させるもの、b)前記界磁マグ
ネットと電機子コイルの相対的移動に伴って該電機子コ
イル端部に隣合う界磁マグネット上領域に空気の渦流を
発生させるように該電機子コイルの各端に隣合わせて設
けられた空気リフレクタ部材を含んでいるものを例示で
きる。
【0031】このリニアモータでは、かかる冷却装置に
より電機子コイルからの熱による界磁マグネットの昇温
が抑制され、ひいては電機子コイルの昇温も抑制され
る。電機子コイルに軸受け部材が設けられている場合、
その軸受け部材の昇温も抑制される。 前記蓄熱抑制装置が前記電機子コイル及び前記界磁
マグネットに対し設けられた冷却装置であり、該冷却装
置は、前記界磁マグネットと電機子コイルの相対的移動
に伴って該電機子コイルと界磁マグネットとの間隙に空
気を流通させるように該電機子コイルの各端に隣合わせ
て設けられた空気取り入れ及び排出のための通気開口を
有する部材を含んでいるリニアモータ。
【0032】このリニアモータでは、かかる冷却装置に
より電機子コイルが内側から冷却され、界磁マグネット
もその表面から冷却される。従って電機子コイル及び界
磁マグネットの昇温が抑制され、電機子コイルに軸受け
部材が設けられている場合、その軸受け部材の昇温も抑
制される。以上説明した蓄熱抑制装置は適宜組み合わせ
て採用することもできる。
【0033】また、以上説明した蓄熱抑制装置のうち、
から、及びの装置を採用するリニアモータで
は、電機子コイルに通常搭載される界磁マグネットの磁
極の変化を検出するホール素子等の磁気センサへの熱の
影響を抑制することもでき、それだけ所期の可動子動作
が達成される利点もある。 (2)電機子コイルに搭載されるエンコーダセンサへの
熱の影響を抑制するタイプのシャフト型リニアモータ。
【0034】このタイプのリニアモータとして次のもの
を例示できる。 N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシャフト形状
の界磁マグネットと、該界磁マグネットが貫通するリン
グ状コイルからなる電機子コイルとを含み、該界磁マグ
ネット及び電機子コイルのうち片方が可動子とされるシ
ャフト型リニアモータであり、動作制御のためのエンコ
ーダが付設されているとともに該エンコーダのスケール
情報を読み取るエンコーダセンサが該センサへの前記電
機子コイルからの熱伝達を抑制する部材を介して前記電
機子コイルに搭載されているシャフト型リニアモータ。
【0035】該熱伝達抑制部材として、a)断熱性を有
するセラミック、樹脂、ゴム等からなる断熱性乃至熱絶
縁性部材(例えば層状の断熱性部材)、b)放熱効果の
大きいアルミニウム等の金属からなる放熱性部材(例え
ば層状の放熱性部材)、c)放熱効果のあるアルミニウ
ム等の金属からなる放熱層と断熱性を有するセラミッ
ク、樹脂、ゴム等からなる断熱層とを積層してなる部材
であって、断熱層側に前記センサを設けるもの、d)断
熱性を有するセラミック、樹脂、ゴム等からなり、スケ
ール情報を読み取るセンサ検出端がスケール情報を読み
取れる状態でセンサを覆うケース状の部材等を例示でき
る。放熱性部材を採用する場合、それは放熱用フィンを
備えていてもよい。採用する断熱性材料や放熱性材料は
エンコーダが磁気式のものであるときは非磁性材料であ
ることが好ましい。センサ検出端を断熱部材で覆うとき
であって光学式エンコーダが採用されているときは、セ
ンサ検出端を覆う断熱部材は透明ガラス、透明樹脂等の
透光性を有する材料で形成すればよい。 N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシャフト形状
の界磁マグネットと、該界磁マグネットが貫通するリン
グ状コイルからなる電機子コイルとを含み、該界磁マグ
ネット及び電機子コイルのうち片方が可動子とされるシ
ャフト型リニアモータであり、動作制御のためのエンコ
ーダが設けられており、該エンコーダのスケールが前記
界磁マグネット上に形成されているとともに該エンコー
ダのスケール情報を読み取るセンサが前記電機子コイル
に搭載されており、該センサは、該スケール情報を読み
取る検出端がスケール情報を読み取れる状態で該界磁マ
グネットから該センサへの熱伝達を抑制する部材で覆わ
れているシャフト型リニアモータ。
【0036】このモータにおいても、熱伝達抑制部材と
して、a)断熱性を有するセラミック、樹脂、ゴム等か
らなる断熱部材(例えば層状の断熱部材)、b)断熱性
を有するセラミック、樹脂、ゴム等からなり、スケール
情報を読み取るセンサ検出端がスケール情報を読み取れ
る状態でセンサを覆うケース状の部材等を例示できる。
【0037】いずれにしても熱伝達抑制部材は、磁気式
エンコーダの場合には非磁性材料からなるものが好まし
い。また、センサ検出端を断熱部材で覆うときであって
光学式エンコーダが採用されているときは、センサ検出
端を覆う断熱部材は透明ガラスや透明樹脂等の透光性の
材料とすればよい。このモータの場合も、前記センサが
該センサへの前記電機子コイルからの熱伝達を抑制する
部材を介して前記電機子コイルに搭載されていてもよ
い。
【0038】ここでエンコーダについて纏めて説明する
と、エンコーダスケールは磁気式エンコーダスケールで
も、光学式エンコーダスケールでもよい。磁気式エンコ
ーダスケールを用するときは、前記センサは該エンコー
ダスケールの磁気情報を読み取る磁気センサとすればよ
く、光学式エンコーダスケールを採用するときは、前記
センサは該エンコーダスケールの光学情報を読み取る光
センサとすればよい。
【0039】かかる磁気式エンコーダ用の磁気センサと
しては、例えば磁気抵抗素子(MR素子)やホール素子
などの磁電変換素子を採用できる。また、光学式エンコ
ーダ用の光センサとしては、光学式エンコーダスケール
からの光の光量に応じた電気信号を出力することができ
るフォトダイオードやフォトトランジスタ等の光電変換
素子や、エンコーダスケールに向けて光を照射する発光
ダイオード(LED)等の発光素子と光電変換素子が組
み合わされた、換言すればワンパッケージ化された光セ
ンサなどを採用できる。
【0040】以上説明した(1)及び(2)のタイプの
リニアモータの構造は適宜組み合わせて採用することも
できる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。図1から図19及び図21か
ら図23は、電機子コイル及び界磁マグネットの、電機
子コイルからの発熱に起因する蓄熱を抑制するタイプの
シャフト型リニアモータ又はその一部を示している。
【0042】このタイプのシャフト型リニアモータのう
ち図1から図14に示す各リニアモータLMa、LM
a’、LMb、LMc、LMd、LMe、LMf、LM
g及びLMhは、主として電機子コイルでの蓄熱を抑制
でき、それにより界磁マグネットの蓄熱も抑制できるも
のである。図15、図16、図22及び図23に示すリ
ニアモータLMi、LMj、LMqは、電機子コイル及
び界磁マグネットの蓄熱を直接的に抑制できるものであ
る。
【0043】図17から図19及び図21に示すリニア
モータLMk、LMm、LMn、LMpは、主として界
磁マグネットでの蓄熱を抑制でき、それにより電機子コ
イルの蓄熱も抑制できるものである。図20のリニアモ
ータLMoは界磁マグネットの蓄熱を抑制できるもので
ある。
【0044】これらのシャフト型リニアモータでは、電
機子コイル及び界磁マグネットのうち少なくとも一方
の、電機子コイルからの発熱に起因する蓄熱が抑制さ
れ、それにより可動子推力の変動や低下が抑制され、そ
れだけ所期の可動子推力で安定的に、円滑に作動する信
頼性の高いシャフト型リニアモータである。以下、各シ
ャフト型リニアモータについて説明する。
【0045】図1のシャフト型リニアモータLMaは、
機械加工及び着磁が可能な材料(例えば、Fe−Cr−
Co系金属、マンガンアルミニウム(MnAl))から
形成された、それには限定されないがここでは断面円形
のシャフト部材1aに着磁して形成されたシャフト形状
の界磁マグネット1に沿って可動子2が往復走行できる
ものである。シャフト状界磁マグネット1は固定子とし
て利用されている。
【0046】界磁マグネット1はシャフト部材1aにN
極の磁極とS極の磁極とを同じ磁極幅Pmで交互に着磁
して形成されている。可動子2は電機子コイル21を有
しており、電機子コイル21はこれに接触形成された熱
媒体層22により囲繞されていてケーシング23に収め
られている。ケーシング23は複数の通気孔231を備
えているとともに両端に軸受け部材232を有してい
る。これら電機子コイル21、熱媒体層22、ケーシン
グ23で可動子2が構成されている。軸受け部材232
は界磁マグネット1に摺動可能に外嵌しており、可動子
2はこの軸受け部材232により界磁マグネット1に沿
って走行できる。被駆動体Sはケーシング23に接続さ
れる。
【0047】熱媒体層22はそれには限定されないが、
ここでは熱伝導性のよいシリコンゴムからなっている。
熱媒体層22やケーシング23の通気孔は放熱装置を構
成している。電機子コイル21は、本例では、U、V及
びW相の3つのコイルを1組とするコイル群を2組有し
ており、第1組のコイル群、第2組のコイル群の順に、
固定子長手方向に配置されている。第1組のコイル群
は、コイルLU1、LV1及びLW1からなり、この順に固定
子長手方向に配置されている。第2組のコイル群は、コ
イルLU2、LV2及びLW2からなり、この順に固定子長手
方向に配置されている。
【0048】いずれの組の各コイルもリング状であり、
固定子1に所定間隙をおいて外嵌するように配置されて
いる。これらコイルは、それには限定されないが本例で
は、それぞれ磁極幅Pmの1/3の幅又はそれより小幅
に形成されている。これらコイルのうちいずれの隣合う
二つのコイルも、それらの中心位置が固定子長手方向に
Pm/3ずつずらして配置されている。
【0049】また、磁極の極性に応じた電気信号を出力
することができる磁電変換素子の一種であるホール素子
1 、h2 、h3 が、電機子コイル21の各コイルと界
磁マグネット1の磁極との固定子長手方向における位置
関係を検出し、その位置と各コイルが対向する界磁マグ
ネット1の磁極の極性とに応じてコイル通電を行うため
に設けられている。
【0050】各ホール素子は、それには限定されないが
ここでは電機子コイル21の外周面上に配置されてい
る。さらに説明すると、上記のように界磁マグネット1
に臨む次の位置に配置されている。すなわち、界磁マグ
ネット1の長手方向において、コイルLU1の中心位置か
ら図1中右側にPm /6ずれた位置にホール素子h1
配置されている。同様に、コイルLV1の中心位置から図
1中右側にPm /6ずれた位置にホール素子h2 が配置
されており、コイルLW1の中心位置から図1中右側にP
m /6ずれた位置にホール素子h3 が配置されている。
【0051】リニアモータLMaは、さらにシャフト部
材1aに形成された磁気式エンコーダスケール31を含
んでいる。磁気式エンコーダスケール31は、N極の磁
極とS極の磁極を界磁マグネット1における磁極ピッチ
より細かい磁極ピッチでシャフト部材1a上に着磁して
形成されている。また、可動子2のケーシング23に
は、エンコーダスケール31に臨む位置に磁気センサ3
2が搭載されている。本例では磁気センサ32は磁気抵
抗素子の一種であるMR素子である。
【0052】以上説明したリニアモータLMaでは、電
機子コイル21に通電制御下に通電すると、コイル21
に流れる電流と界磁マグネット1の形成する磁界との相
互作用により、電機子コイル21を有する可動子2が固
定子である界磁マグネット1に沿って走行する。またリ
ニアモータLMaでは、通電に伴う電機子コイル21か
らの発熱は熱媒体層22に伝達され、ケーシング23の
通気孔231から外部に放散される。かくして電機子コ
イル21の昇温が抑制され、またそのため、界磁マグネ
ット1や軸受け部材232の昇温も抑制される。かくし
てモータLMaは可動子推力の変動や低下が抑制され、
それだけ所期の可動子推力で安定的に、円滑に作動する
信頼性の高いシャフト型リニアモータとなっている。
【0053】図30にリニアモータLMaに関係する電
気的な回路の概略ブロック図を示す。図30に示すとお
り、電機子コイル21の各コイルが、互いに結線されて
モータ駆動制御回路6に接続さている。また、磁気セン
サ(MR素子)32からの出力信号を二値化することが
できるエンコーダ信号処理回路51、及びホール素子h
1 、h2 、h3 の各出力信号を二値化することができる
界磁マグネット信号処理回路52が設けられており、こ
れらもモータ駆動制御回路6に接続されている。モータ
駆動制御回路6は、エンコーダ信号処理回路51、界磁
マグネット信号処理回路52から出力されるエンコーダ
信号や界磁マグネット信号などに基づき、電機子コイル
21への通電を制御する。
【0054】モータ駆動制御回路6、エンコーダ信号処
理回路51、界磁マグネット信号処理回路52等は一つ
の電気回路基板20に搭載されている。モータ駆動制御
回路6は、可動子2外の定位置に配置された、リニアモ
ータLMaを駆動源として含む装置(例えば後述する画
像読み取り装置)全体を制御するシステム制御部9から
の指令に基づき、モータの駆動を行う。
【0055】可動子2外のシステム制御部9と、電気回
路基板20に形成された回路とは、ハーネス71により
接続されている。ハーネス71は、雌雄一対のコネクタ
72により電気回路基板20に接続されている。本例に
おいては、ハーネス71により、次の信号などが伝送さ
れる。一つには、電気回路基板20に形成された回路、
さらにはホール素子h1 、h2 、h3 、MR素子32へ
の電源電圧の供給が行われる。また、システム制御部9
からモータ制御回路6へは、モータの駆動をスタート又
はストップする旨を示す信号(スタート・ストップ信
号)、駆動方向を示す信号(駆動方向信号)、基準クロ
ック信号が伝送される。
【0056】次に、電気回路基板20上の上記各回路に
ついて順に説明する。電機子コイル21の第1組のU相
コイルLU1、V相コイルLV1及びW相コイルLW1と、第
2組のU相コイルLU2、V相コイルLV2、W相コイルL
W2とは、可動子2上で、或いは基板20上で次のように
結線されている。すなわち、各組のU相コイル同士、V
相コイル同士、W相コイル同士はそれぞれ並列に接続さ
れており、そしてこれら並列に接続されたコイルがスタ
ー結線されている。
【0057】エンコーダ信号処理回路51は、MR素子
32から出力される電気信号を二値化処理してデジタル
信号(二値信号)に変換するための回路である。エンコ
ーダ信号処理回路51によって二値化(デジタル化)さ
れた信号に基づき、可動子2の位置検出、速度検出、駆
動制御を行うことができる。本例においては、モータ駆
動制御回路6においてPLL制御(位相同期制御)に利
用される。
【0058】界磁マグネット信号処理回路52は、ホー
ル素子h1 、h2 、h3 から出力される各電気信号を二
値化処理してデジタル信号に変換するための回路であ
る。界磁マグネット信号処理回路52によって二値化
(デジタル化)された界磁マグネット信号に基づき、本
例では、モータ駆動制御回路6において電機子コイル2
1への通電制御が行われる。
【0059】図31に、前記モータ駆動制御回路6の内
部構成の一例の概略ブロック図を示す。モータ駆動制御
回路6は、PLL制御回路部(位相同期制御回路部)6
2、補償回路部63及び通電制御回路部64を有してい
る。PLL制御回路部62には、システム制御部9から
リニアモータ可動子2の目的とする速度に応じた周波数
の基準クロック信号が入力される。
【0060】PLL制御回路部62には、さらに、MR
素子32から出力され、エンコーダ信号処理回路51に
より二値化されたエンコーダ信号が、可動子2の実際の
移動速度を示す信号としてフィードバック入力される。
PLL制御回路部62においては、システム制御部9か
らの基準クロック信号とエンコーダ信号処理回路51か
らの移動速度を示すエンコーダ信号との位相差に応じた
信号が補償回路部63に出力される。
【0061】補償回路部63においては、伝達系の進み
遅れ補償が行われ、基準クロック信号と移動速度信号と
の位相差に応じた補償された信号が通電制御回路部64
に入力される。通電制御回路部64は、かかる補償され
た信号に応じた一定電流を、各ホール素子から出力さ
れ、界磁マグネット信号処理回路によって二値化された
界磁マグネット信号に基づき、図32及び図33に示す
タイミングにて各コイルに通電する。これにより、各相
のコイルには、目的とする速度に応じた基準クロック信
号と可動子2の実際の移動速度に応じた信号との、位相
を合わせるような電流が流されるため、可動子2を目的
とする速度にて駆動することができる。
【0062】図32は、可動子2を図1中左方向に駆動
するときの各コイルへの通電タイミングを示しており、
図33は、可動子2を図1中右方向に駆動するときの各
コイルへの通電タイミングを示している。このようなタ
イミングにて通電すると、各コイルには、それぞれその
コイルの固定子長手方向における中心位置が、界磁マグ
ネット1の磁極の該方向における駆動方向上流端よりP
m /6駆動方向に進んだ位置から、さらに2Pm /3駆
動方向に進んだ位置までの間、そのコイルが対向する磁
極の極性に応じて、そのコイルが駆動方向に電磁力を発
生する向きの一定電流が流されることになる。したがっ
て、各コイルに通電されるときには、そのコイルの全て
の部分が一つの極性の磁極(N極又はS極)に対向する
位置にあり、N極及びS極の両極に跨がっていない。こ
れにより、各コイルに通電される電流は、可動子2を駆
動したい方向とは逆の方向に駆動する推力には変換され
ず、全てが可動子2を駆動したい方向に駆動する推力に
変換されるので、効率がよい。また、同様の理由によ
り、可動子2が固定子1に沿って移動するとき、その推
力の変動もほとんどない。
【0063】以上、リニアモータLMaについて説明し
たが、これよりあとに説明する各リニアモータについて
も、モータLMaにおけると同様の電機子コイル21が
設けられるが、それらは概略図示する。またホール素子
1 、h2 、h3 が設けられるが、該ホール素子の図示
及び説明は省略する。被駆動体についても図示を省略す
ることがある。またこれよりあとに図2〜図23を参照
して説明するリニアモータにおいても、エンコーダ用磁
気センサ32が設けられるが、該センサの図示及び説明
は省略する。さらに、これよりあとに説明する各リニア
モータも、図30及び図31に示すと同様の回路により
駆動されるが、その説明は省略する。
【0064】なお、リニアモータLMaでは、エンコー
ダとして磁気式エンコーダスケール31と磁気センサ3
2からなる磁気式エンコーダ3を採用したが、光学式エ
ンコーダを採用してもよい。光学式エンコーダを採用す
るときは、磁気式エンコーダスケール31及び磁気セン
サ32に代えて光学式エンコーダスケール及び光センサ
を用いればよく、図30及び図31の回路におけるエン
コーダ信号処理回路51を光センサからの信号を処理す
る回路とすればよい。
【0065】磁気式であれ、光学式であれ、エンコーダ
スケールは界磁マグネット上乃至シャフト部材1aに設
けても、別の適当な位置に部材1aと平行に設けてもよ
い。以下の説明において図1における参照符号と同じ参
照符号を付した部品や部分は図1におけるリニアモータ
の部品や部分と構造上実質的に同じものや、機能上実質
的に同じものである。
【0066】図2に示すシャフト型リニアモータLM
a’は、図1のリニアモータLMaにおいてケーシング
23を熱伝導性良好なアルミニウム製又は銅製のケーシ
ング23’とし、通気孔231を形成していないもので
ある。このケーシング23’は熱媒体層22に接触して
おり、放熱部材を兼ねている。熱媒体層22及びケーシ
ング23’は放熱装置を構成しており、これにより電機
子コイル21からの熱は外部へ放散され、電機子コイル
21の昇温が抑制される。またそのため界磁マグネット
1の昇温も抑制される。
【0067】図3及び図4(図3のA−A断面)に示す
シャフト型リニアモータLMbは、電機子コイル21を
ケーシングを兼ねる放熱部材24で囲ったものである。
放熱部材24はその外周面に多数の放熱用フィン24f
を有している。被駆動体の一部S1が放熱部材24に接
続されている。該部分S1も放熱用フィンS1fを有し
ている。放熱部材24や被駆動体の一部S1は熱伝導性
良好な銅、アルミニウム等の金属材料から形成されてい
る。
【0068】放熱部材24や部分S1は放熱装置を構成
しており、通電に伴う電機子コイル21からの発熱は放
熱部材24に伝達され、さらには被駆動体の一部S1に
も伝達され、これらを通じて外部に放散される。かくし
て電機子コイル21の昇温が抑制され、またそのため、
界磁マグネット1や軸受け部材232の昇温も抑制され
る。かくしてモータLMbは可動子推力の変動や低下が
抑制され、それだけ所期の可動子推力で安定的に、円滑
に作動する。
【0069】図5及び図6(図5のB−B断面)に示す
シャフト型リニアモータLMcは、電機子コイル21に
熱媒体層22を接触形成するとともに該熱媒体層に放熱
部材を兼ねるケーシング25を接触形成したものであ
る。ケーシング25には被駆動体の一部S1が接続され
ている。部分S1は熱媒体層22にも接触している。ケ
ーシング25や部分S1は熱伝導性良好な銅、アルミニ
ウム等の金属材料から形成されており、これらは熱媒体
層22とともに放熱装置を構成している。
【0070】このリニアモータLMcでは、通電に伴う
電機子コイル21からの発熱は熱媒体層22、放熱熱部
材を兼ねるケーシング25に、さらには被駆動体の一部
S1にも伝達され、これらを通じて外部に放散される。
かくして電機子コイル21の昇温が抑制され、またその
ため、界磁マグネット1や軸受け部材232の昇温も抑
制される。
【0071】図7のシャフト型リニアモータLMdは、
重量軽減のため電機子コイル21の上半分に対し熱伝導
製良好な銅、アルミニウウム等の金属材料からなる放熱
部材220を接触形成し、電機子コイル21及び放熱部
材220をケーシング26に収めたものである。放熱部
材を兼ねる被駆動体の一部S1が放熱部材220に直接
接触する態様で該放熱部材220及びケーシング26に
接続されている。
【0072】放熱部材220及び部分S1は放熱装置を
構成しており、通電に伴う電機子コイル21からの発熱
は放熱部材220及び部分S1に伝達され、これらを通
じて外部に放散される。かくして電機子コイル21の昇
温が抑制され、またそのため、界磁マグネット1や軸受
け部材232の昇温も抑制される。図8及び図9(図8
のC−C断面)に示すシャフト型リニアモータLMeで
は、電機子コイル21がケーシングD1に収められてい
る。該ケーシングD1はコイル冷却用通気ダクトを兼ね
ており、上部にプロペラファンf1を有する冷却風発生
装置F1を備え、下部に排気孔d1を備えている。
【0073】このモータでは、プロペラファンf1を運
転することで、外気が通気ダクトを兼ねるケーシングD
1内に導入され、電機子コイル21に吹きつけられ、該
コイル21から熱を奪いつつ排気孔d1から流出する。
かくして電機子コイル21の昇温が抑制され、またその
ため、界磁マグネット1や軸受け部材232の昇温も抑
制される。
【0074】図10に示すモータLMfは図9に示すモ
ータLMeにおいて、冷却風発生装置F1を可動子2外
に設置し、そこからフレキシブルダクトD2を介して通
気ダクトを兼ねるケーシングD1に冷却風を供給するよ
うにしたものである。図11、図12及び図13はさら
に他のシャフト型リニアモータを示している。図11は
その水平断面図であり、図12は側面図であり、図13
は正面図である。
【0075】このモータLMgでは、電機子コイル21
を囲み、コイル21と共に界磁マグネット1に沿って往
復動できるケース27を備えている。軸受け部材232
はケース27の両端に設けられている。ケース27は、
両側壁に複数の通気孔271を各側壁において2列備え
ているとともに両端壁にもそれぞれ複数の通気孔272
を備えている。各側壁の各通気孔271には外気導入ガ
イドフィン271a又は271bが付設されている。フ
ィン271bは可動子2が図中左方向へ移動するとき外
気をそのフィンを付設した通気孔271からケース内へ
導入するものであり、フィン271aは可動子2が図中
右方向へ移動するとき外気をそのフィンを付設した通気
孔271からケース内へ導入する。
【0076】このリニアモータでは、可動子2が例えば
図11や図12に示すように右方向αへ走行すると、こ
れと相対的に外気が走行方向前側の端壁の通気孔272
からケース内に進入するとともにフィン271aに案内
されて通気孔271からもケース内へ進入し、電機子コ
イル21に接触してその熱を奪いつつ走行方向後ろ側の
端壁の通気孔272やフィン271bを付設した通気孔
271から流出する。可動子2が反対方向に走行すると
きも同様にケース27内を外気が流通する。
【0077】したがって電機子コイル21の昇温は抑制
され、またそのため界磁マグネット1や軸受け部材23
2の昇温も抑制される。図13に示すシャフト型リニア
モータLMhでは、界磁マグネット1に沿って往復動可
能の軸受けユニット28に電機子コイル21が支持され
て可動子2が構成されている。界磁マグネット1に外嵌
摺動する軸受け部材232’は軸受けユニット28の両
端部に設けられている。
【0078】軸受けユニット28は電機子コイル21を
外部に露出させる状態で支持している。このモータLM
hでは、電機子コイル21が外部に向け露出しているの
で、該電機子コイル21が走行するとき、それに対し相
対的に外気流が生じ、これにより電機子コイル21が冷
却される。またそのため、界磁マグネット1の昇温も抑
制されるし、軸受け部材232’の昇温も抑制される。
【0079】図15に示すシャフト型リニアモータLM
iは、電機子コイル21を含む可動子2が停止させられ
る可動子ホームポジションHP、可動子に連結された被
駆動体を目的に適うように移動させる範囲における可動
子スタートポジションSP及び可動子終点ポジションE
Pのそれぞれにおいて可動子2(従って電機子コイル2
1)及び該ポジションに対応する界磁マグネット1の部
分を冷却できる冷却装置FW1を備えている。
【0080】該冷却装置FW1は、冷却ファンf2を有
する冷却風発生装置F2を含んでおり、装置F2からの
冷却風がダクトD3を介して前記各ポジションに供給さ
れ、そこに位置する可動子2(従ってその電機子コイル
21)やその位置の界磁マグネット部分に吹きつけられ
る。なお、冷却風発生装置を前記各ポジションそれぞれ
に対して配置してもよい。
【0081】このモータLMiでは、電機子コイル21
が停止させられる位置、換言すれば電機子コイル21が
加速、減速される位置、従って電機子コイル21からの
発熱が大きく、またそれ故に界磁マグネット1の蓄熱が
大きくなる位置HP、SP、EPにおいて、電機子コイ
ル21及び界磁マグネット部分が集中的に冷却されるの
で、電機子コイル21及び界磁マグネット1の昇温が効
果的に、経済的に抑制される。軸受け部材の昇温も抑制
される。
【0082】図16のシャフト型リニアモータLMj
は、図15のリニアモータの変形例である。リニアモー
タLMjは図4に示すリニアモータLMbの可動子2
(従って電機子コイル21)の移動範囲の全域(ここで
はホームポジションから終点EPに至る範囲)において
界磁マグネット1及び可動子2(従って電機子コイル2
1)へ向け冷却風を吹きつける冷却装置FW2を備えて
いる。
【0083】冷却装置FW2はモータLMbの外側に配
置した遠心送風機f3を含む冷却風発生装置F3及び可
動子2の前記移動範囲の全域に冷却風を導くための風洞
FLを備えている。このモータでは、電機子コイル21
はその移動範囲の全域において冷却装置FW2により冷
却されるとともに、電機子コイル21の移動範囲にある
が故に昇温し易い界磁マグネット1の部分も冷却装置F
W2により冷却される。かくして電機子コイル21及び
界磁マグネット1の昇温が効果的に抑制される。軸受け
部材の昇温も抑制される。
【0084】図17は本発明に係るさらに他のシャフト
型リニアモータLMkの界磁マグネット1を示してい
る。このモータLMkでは、界磁マグネット1はその外
周面が熱伝導性材料層11で被覆されている。熱伝導性
材料層11は、それには限定されないが、ここではアル
ミニゥムからなっている(銅等でもよい)。このリニア
モータでは、電機子コイル21から界磁マグネット1に
伝わる熱が放熱装置として機能する層11に伝達され、
該層11から外部に放散さる。従って界磁マグネット1
の昇温が抑制され、電機子コイル21の昇温もそれだけ
抑制さる。また、熱伝導性材料層11を設けあるので、
界磁マグネット1全体に熱が一様に伝達され、界磁マグ
ネット1全体の温度が均一化され、従って可動子推力の
界磁マグネット1上での位置による変動が抑制されると
いう利点もある。
【0085】図18のシャフト型リニアモータLMmで
は界磁マグネット1の両端部に放熱用フィン12を設け
ることで界磁マグネット1の昇温を抑制している。まこ
これにより、電機子コイル21の昇温もそれだけ抑制さ
れる。図19は本発明に係るさらに他のシャフト型リニ
アモータLMnの界磁マグネット1を示している。この
モータLMnでは、界磁マグネット1は中空円筒形状に
形成されており、内周面には円筒形状のバックヨーク1
3が嵌着されている。そして、バックヨーク13内に冷
媒(ここでは冷却水)Lqが循環せしめられる。冷媒L
qはここでは、冷媒タンクやポンプを含む冷媒循環装置
CLとこれをバックヨーク13の両端部に接続するパイ
プPからなっている。
【0086】このモータでは界磁マグネット1が冷媒L
qで冷却されることで界磁マグネット1の昇温が抑制さ
れ、またそれだけ電機子コイル21や軸受け部材の昇温
も抑制される。図20は本発明に係るさらに他のシャフ
ト型リニアモータLMoの界磁マグネット1を示してい
る。このモータLMoでは、界磁マグネット1は外周面
が断熱材層14で被覆されている。従って界磁マグネッ
ト1の昇温が抑制される。断熱材層14は例えば断熱効
果の大きいジルコニゥム系等の多孔質セラミックから形
成できるが、ここでは断熱効果の大きいジルコニゥム系
の多孔質セラミック層である。
【0087】図21に示すシャフト型リニアモータLM
pでは、可動子2、従って電機子コイル21の移動に伴
って該電機子コイル21の端部に隣合う界磁マグネット
上領域に空気の渦流を発生させる空気リフレクタ部材2
91が電機子コイル21の各端に隣合わせて設けられて
いる。各リフレクタ部材291は正面から見ると円形を
呈しており、外側に向けられた凹所291’を有し、こ
の凹所291’に外気が衝突することで前記空気の渦流
を形成できる。図21は可動子2が図中右方向αに進行
することで、可動子2のすぐ前に渦流が発生している状
態を示している。両リフレクタ部材291は外筒ケーシ
ング292に嵌合支持されており、電機子コイル21は
両リフレクタ部材291間で支持されている。軸受け部
材232もリフレクタ部材291に設けられている。
【0088】このモータLMpでは、可動子2の移動に
伴って電機子コイル21の端部に隣合う界磁マグネット
1上領域に空気の渦流が発生するので、この渦流によ
り、電機子コイル21で加熱される界磁マグネット1が
冷却される。従って界磁マグネット1の昇温が抑制さ
れ、またそれだけ電機子コイル21や軸受け部材232
の昇温も抑制される。
【0089】図22(断面図)及び図23(正面図)に
示すシャフト型リニアモータLMqは、電機子コイル2
1の各端に隣合わせて正面視円形の部材293を設けた
ものである。部材293は複数の空気取り入れ兼空気排
出用の通気開口293’を備えている。可動子2の軸受
け部材232は各部材293に設けられている。通気開
口293’は軸受け部材232の外周に沿って等間隔で
形成されている。電機子コイル21は両部材293間に
支持されており、両部材293はケーシング294に嵌
合支持されている。
【0090】このリニアモータLMqでは、可動子2、
従って電機子コイル21の移動に伴って一方の部材29
3の通気開口293’から外気が進入し、電機子コイル
21と界磁マグネット1との間隙に空気が流れ、電機子
コイル21及び界磁マグネット1から熱を奪いつつ他方
の部材293の通気開口293’から流出する。図22
は可動子2が図中矢印α方向に進行するときの空気の流
れを示している。
【0091】従って電機子コイル21は内側から冷却さ
れ、界磁マグネット1もその表面から冷却される。従っ
て電機子コイル21及び界磁マグネット1の昇温が抑制
され、軸受け部材232の昇温も抑制される。以上説明
した各モータにおける電機子コイル21及び(又は)界
磁マグネット1の昇温を抑制するための蓄熱抑制手段は
適宜組み合わせて採用してもよい。
【0092】次に図24から図29に示すシャフト型リ
ニアモータについて説明する。図24から図29に示す
モータは電機子コイル21に搭載されるエンコーダセン
サへの熱の影響を抑制するタイプのモータである。この
タイプのシャフト型リニアモータは、エンコーダセンサ
の劣化や検出精度の低下が抑制され、それだけエンコー
ダによる制御下に精度よく作動する。それにより所期の
動作で作動する信頼性の高いシャフト型リニアモータが
得られる。
【0093】図24から図29に示すリニアモータLM
r、LMs、LMt、LMu、LMvはいずれも可動子
2の電機子コイル21がケーシング201に収められて
いるものである。図24から図26に示すリニアモータ
LMr、LMs、LMtは磁気式エンコーダ3を備えて
おり、磁気式エンコーダスケール31は界磁マグネット
1と平行に界磁マグネット外に設置されおり、これに電
機子コイル21に搭載された磁気センサ32が臨んでい
る。図28及び図29に示すリニアモータLMu、LM
vも、磁気式エンコーダ3を備えているが、磁気式エン
コーダスケール31は界磁マグネット1上に形成されて
おり(換言すれば、シャフト部材1aに形成されてお
り)、これに電機子コイル21に搭載された磁気センサ
32が臨んでいる。
【0094】図24のリニアモータLMrでは、電機子
コイル21にケーシング201壁を介して磁気センサ3
2が搭載されている。磁気センサ32は熱伝達抑制部材
としての、セラミック、樹脂、ゴム等からなる層状の断
熱性部材乃至熱絶縁性部材H1を介してケーシング壁に
搭載されている。図25のシャフト型リニアモータLM
sでは、磁気センサ32は、もう一つの熱伝達抑制部材
としての放熱効果の大きいアルミニウム等の金属からな
る層状の放熱性部材H2とその上に積層された断熱性部
材H1を介してケーシング壁201に搭載されている。
部材H2はここでは放熱用フィンを備えているが、所望
の放熱効果があれば、なくてもよい。また十分な放熱性
があれば、断熱性部材H1を省略してもよい。
【0095】図26のリニアモータLMtでは、磁気セ
ンサ32は、図27にも示すようにスケール31に臨む
面321を除いて他の周面が熱伝達抑制部材としての、
セラミック、樹脂、ゴム等からなる断熱性ケースH3に
覆われ、該断熱性ケースを介してケーシング壁201に
搭載されている。断熱性ケースH3と可動子ケーシング
201との間に図25に示すような放熱性部材H2を介
在させてもよい。
【0096】図28のリニアモータLMuでは、磁気セ
ンサ32は断熱性部材H1を介してケーシング壁201
に搭載されているとともに、該センサのエンコーダスケ
ール31に臨む面にセラミック、樹脂、ゴム等からなる
層状の断熱性部材H4が被覆されている。断熱性部材H
1とケーシング壁201との間に図25に示すような放
熱性部材H2を介在させてもよい。断熱性部材H4のセ
ンサ検出端32aを覆う部分の厚みはセンサ32による
スケール情報の読み取りに支障がない程度とする。界磁
マグネット1からの熱によってもセンサの劣化や検出精
度の低下を招かないのであれば、センサ検出端32aを
露出させておいてもよい。
【0097】図29のリニアモータLMvでは、磁気セ
ンサ32はその全体がセラミック、樹脂、ゴム等からな
る断熱性ケースH5で覆われて可動子2のケーシング壁
201に搭載されている。断熱性ケースH5とケーシン
グ壁201との間に図25に示すような放熱性部材H2
を介在させてもよい。断熱性ケースH5のセンサ検出端
32aを覆う部分の厚みはセンサ32によるスケール情
報の読み取りに支障がない程度とする。界磁マグネット
1からの熱によってもセンサの劣化や検出精度の低下を
招かないのであれば、センサ検出端32aを露出させて
おいてもよい。
【0098】以上説明したように磁気式エンコーダを採
用するときは、前記熱伝達抑制部材H1、H2、H3、
H4、H5は非磁性材料からなる部材とすることが好ま
しく、特にスケール31に臨む面を覆う部材H4やH5
は非磁性材料で形成すればよい。以上説明した図24か
ら図29に示す各リニアモータでは、電機子コイル21
への通電に伴う発熱の磁気センサ32への影響が熱伝達
抑制部材(H1、H2、H3、H5)で抑制され、図2
8及び図29のモータでは、界磁マグネット1からの熱
の磁気センサ32への影響が熱伝達抑制部材(H4、H
5)で抑制されるので、センサ32の劣化や検出精度の
低下が抑制され、これらリニアモータはそれだけエンコ
ーダによる制御下に精度よく作動する。それにより所期
の動作で作動する信頼性の高いシャフト型リニアモータ
となっている。
【0099】既に説明しているようにエンコーダとして
は光学式エンコーダを採用することもでき、光学式エン
コーダを採用する場合、磁気センサ32は光センサと
し、磁気式エンコーダスケール31を光学式エンコーダ
スケールとすればよい。光学式エンコーダを採用する場
合においてスケールを界磁マグネット1上に形成すると
きは、光センサの検出端を覆う熱伝達抑制部材は例えば
透明な、或いは十分な透光性のあるガラス、樹脂等から
なるものとすればよい。
【0100】図24等のリニアモータではエンコーダセ
ンサを可動子ケーシング壁を介して電機子コイルに取り
付けているが、エンコーダセンサは既述したような適当
な熱伝達抑制部材を介して電機子コイルに直接的に取り
付けてもよい。なおエンコーダを設けるときのリニアモ
ータの構造は図24等に示すものに限定されるものでは
ない。例えば既述の図1から図23に示すいずれかのリ
ニアモータ構造や、それらの構造を適当に組み合わせた
リニアモータ構造も支障のない限り採用でき、そうする
ことで、既述の利点を併せ得ることができる。
【0101】図34及び図35は図4に示すシャフト型
リニアモータLMb及び該モータと実質上同構造のリニ
アモータLMb’を採用した画像読み取り装置を例示し
ている。図34は画像読み取り装置の概略平面図であ
る。図2は、図1に示すX−X線に沿う概略断面図であ
る。この画像読み取り装置IRは、原稿を載置するため
の透明原稿台ガラスGLを装置上部に備えている。原稿
台ガラスGLの上部には開閉可能にカバーCVが設けら
れている。図34においては、カバーCVは図示が省略
されている。原稿台ガラスGLの下部には、原稿台ガラ
スGL上に載置される原稿を光学的に走査するために、
原稿台ガラスGLに平行に移動することができ、光学部
品を搭載する2つのスライダSL1、SL2が配置され
ている。
【0102】スライダSL1は図4に示す部材S1と同
様の放熱部材を兼ねる腕部材S2によりリニアモータL
Mbの可動子2に連結されており、同様にスライダSL
2も放熱部材を兼ねる腕部材S2によりリニアモータL
Mb’の可動子2’に連結されている。これらのリニア
モータLMb、LMb’は実質的に同じ構成のリニアモ
ータである。いずれの可動子2、2’も、スライダSL
1、SL2を移動させる方向である原稿台ガラスGLに
平行なシャフト形状の界磁マグネット1に外嵌してお
り、界磁マグネット1に沿って移動できる。界磁マグネ
ット1は図示を省略した支持部材により支持されて定位
置に配置されている。界磁マグネット1は二つのリニア
モータLMb、LMb’の共通の固定子を構成してい
る。各可動子2、2’は、固定子1に外嵌する電機子コ
イル21、21’を有している。
【0103】リニアモータLMbの電機子コイル21に
通電すると、コイル21に流れる電流と、界磁マグネッ
ト1の形成する磁界との相互作用によって、電機子コイ
ル21を有する可動子2を固定子1に沿って駆動するこ
とができる。同様に、リニアモータLMb’の電機子コ
イル21’に通電すると、可動子2’を界磁マグネット
1に沿って駆動することができる。
【0104】スライダSL1には、光学部品として、原
稿台ガラスGL上に載置される原稿に光を照射するため
の照明ランプLPと、原稿からの反射光をスライダSL
2の方に導くための反射ミラーm1とが搭載されてい
る。スライダSL1の可動子2が取り付けられている端
部とは反対側の端部には、ローラrが設けられている。
ローラrは、原稿台ガラスGL及び固定子1に平行に配
置された板状のガイド部材G上を転動できる。これらに
よって、スライダSL1は、その姿勢を保ちつつ移動す
ることができる。
【0105】スライダSL2には、光学部品として、ス
ライダSL1上の反射ミラーm1から導かれた画像光を
読み取りユニット8に導くための反射ミラーm2、m3
が搭載されている。スライダSL2も前記スライダSL
1と同様の位置にローラrを有し、姿勢を保ちつつ移動
することができる。読み取りユニット8は、スライダS
L2上の反射ミラーm3から導かれた画像光を結像する
ためのレンズ81や、該結像された画像光を読み取るた
めの撮像素子(CCD)82を有している。なお、この
ようなユニット8に代えて、ミラーm3からの光を画像
形成用の感光体に導く反射手段を設ける等により、アナ
ログ複写機に適用可能の画像読み取り装置とすることも
できる。
【0106】原稿台ガラスGL上の所定の位置に載置さ
れる原稿の画像を読み取るときには、スライダSL1上
の照明ランプLPを点灯させて、スライダSL1、SL
2をそれぞれに連結されたリニアモータLMb、LM
b’によって、原稿台ガラスGLに平行に駆動して、原
稿を走査する。スライダSL1とスライダSL2とは、
例えばこれらの速度比が2:1となるように駆動され
る。このとき、照明ランプLPから照射され、原稿によ
って反射された光はミラーm1、m2、m3によって、
順次読み取りユニット8に導かれる。読み取りユニット
8においては、原稿からの反射光が結像レンズ81によ
って、CCD82上に結像され、CCD82によって原
稿画像が順次読みとられる。
【0107】以上説明した画像読み取り装置IRではリ
ニアモータとして図4に示すタイプのリニアモータを採
用したが、これに代えて既述の他のリニアモータを採用
してもよい。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、N
極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシャフト形状の界磁
マグネットと、該界磁マグネットが貫通するリング状コ
イルからなる電機子コイルとを含み、該界磁マグネット
及び電機子コイルのうち片方が可動子とされるシャフト
型リニアモータであって、通電に伴う電機子コイルから
の発熱にかかわらず所期の動作で作動する信頼性の高い
シャフト型リニアモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシャフト型リニアモータの1例の
断面図である。
【図2】本発明に係るシャフト型リニアモータの他の例
の断面図である。
【図3】本発明に係るシャフト型リニアモータのさらに
他の断面図である。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図である。
【図5】本発明に係るシャフト型リニアモータのさらに
他の例の断面図である。
【図6】図5のB−B線に沿う断面図である。
【図7】本発明に係るシャフト型リニアモータのさらに
他の例の断面図である。
【図8】本発明に係るシャフト型リニアモータのさらに
他の例の断面図である。
【図9】図8のC−C線に沿う断面図である。
【図10】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図11】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図12】図11に示すリニアモータの側面図である。
【図13】図11に示すリニアモータの正面図である。
【図14】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の側面図である。
【図15】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の平面図である。
【図16】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図17】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例における界磁マグネットの断面図である。
【図18】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の側面図である。
【図19】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例における、冷媒循環装置を含む界磁マグネット
の断面図である。
【図20】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例における界磁マグネットの断面図である。
【図21】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図22】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図23】図22に示すモータの正面図である。
【図24】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図25】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の側面図である。
【図26】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の側面図である。
【図27】図26に示すモータにおける磁気センサとそ
れを囲む断熱性ケースの平面図である。
【図28】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の断面図である。
【図29】本発明に係るシャフト型リニアモータのさら
に他の例の側面図である。
【図30】図1に示すリニアモータの通電制御のための
回路の一例のブロック図である。
【図31】図30に示す回路中のモータ駆動制御回路部
分をより詳しく示すための回路ブロック図である。
【図32】図1のリニアモータの可動子を図1中左方向
に駆動するときの、各ホール素子の検出磁極と、各コイ
ルへの通電タイミングとの関係を示す図である。
【図33】図1のリニアモータの可動子を図1中右方向
に駆動するときの、各ホール素子の検出磁極と、各コイ
ルへの通電タイミングとの関係を示す図である。
【図34】図4に示すタイプのリニアモータを搭載した
画像読み取り装置の一例の概略平面図である。
【図35】図34に示すX−X線に沿う概略断面図であ
る。
【符号の説明】
LMa、LMa’、LMb、LMb’、LMc、LM
d、LMe、LMf、LMg、LMh、LMi、LM
j、LMk、LMm、LMn、LMo、LMp、LM
q、LMr、LMs、LMt、LMu、LMv シャフ
ト型リニアモータ 1 シャフト形状の界磁マグネット(固定子) 1a シャフト部材 2 可動子 21 電機子コイル LU1、LV1、LW1、LU2、LV2及びLW2 コイル 23 ケーシング 231 通気孔 232 軸受け部材 3 磁気式エンコーダ 31 磁気式エンコーダスケール 32 磁気センサ S 被駆動体 23’ ケーシング h1 、h2 、h3 ホール素子 2、2’ 可動子 21、21’ 電機子コイル 22、22’ フレーム 221 軸受け 23 電気回路基板 h1 、h2 、h3 ホール素子(磁電変換素子) 23’ ケーシング 24 放熱部材 24f 放熱用フィン S1 被駆動体の一部 S1f 放熱用フィン 25 ケーシング 220 放熱部材 26 ケーシング D1 ケーシング F1 冷却風発生装置F1 f1 プロペラファンf1 d1 排気孔 D2 フレキシブルダクト 27 ケース 271、272 通気孔 271a、271b 外気導入ガイドフィン 28 軸受けユニット28 232’ 軸受け部材 HP 可動子ホームポジション ST 可動子スタートポジション EP 可動子終点ポジション FW1 冷却装置 f2 冷却ファン F2 冷却風発生装置 D3 ダクト FW2 冷却装置 f3 遠心送風機 F3 冷却風発生装置 FL 風洞 11 熱伝導性材料層 12 放熱用フィン 13 バックヨーク Lq 冷媒 CL 冷媒循環装置 P パイプ 14 断熱材層 291 空気リフレクタ部材 291’ リフレクタ部材の凹所 292 外筒ケーシング 293 正面視円形の部材 293’ 部材293の空気取り入れ兼空気排出用の通
気開口 294 ケーシング 20 ケーシング 201 ケーシング壁 H1、H4 断熱性部材(熱伝達抑制部材) H3 放熱性部材(熱伝達抑制部材) H2、H5 断熱性ケース(熱伝達抑制部材) IR 画像読み取り装置 GL 原稿台ガラス CV カバー SL1、SL2 光学部品を搭載したスライダ S2 放熱部材を兼ねる腕部材 2’可動子 21’ 電機子コイル LP 照明ランプ m1、m2、m3 ミラー 8 読み取りユニット 81 レンズ 82 撮像素子(CCD)

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシャ
    フト形状の界磁マグネットと、該界磁マグネットが貫通
    するリング状コイルからなる電機子コイルとを含み、該
    界磁マグネット及び電機子コイルのうち片方が可動子と
    されるシャフト型リニアモータであり、前記電機子コイ
    ルへの通電に伴う発熱に起因する前記界磁マグネット及
    び電機子コイルのうち少なくとも一方の蓄熱を抑制する
    蓄熱抑制装置が付設されていることを特徴とするシャフ
    ト型リニアモータ。
  2. 【請求項2】前記蓄熱抑制装置は前記電機子コイルから
    の発熱を放散させるように該電機子コイルに熱伝導可能
    に接続された放熱装置である請求項1記載のシャフト型
    リニアモータ。
  3. 【請求項3】前記放熱装置は前記電機子コイルに接触形
    成された熱媒体層を含んでいる請求項2記載のシャフト
    型リニアモータ。
  4. 【請求項4】前記放熱装置は前記熱媒体層に接続された
    放熱用部材を含んでいる請求項3記載のシャフト型リニ
    アモータ。
  5. 【請求項5】前記放熱装置は前記電機子コイルに接続さ
    れた放熱用部材を含んでいる請求項2記載のシャフト型
    リニアモータ。
  6. 【請求項6】前記放熱用部材は放熱用フィンを備えてい
    る請求項4又は5記載のシャフト型リニアモータ。
  7. 【請求項7】電機子コイルが可動子とされるとともに前
    記シャフト形状の界磁マグネットが固定子とされ、前記
    電機子コイルに被駆動体が連結されており、該被駆動体
    の少なくとも一部が前記放熱部材を兼ねている請求項
    4、5又は6記載のシャフト型リニアモータ。
  8. 【請求項8】前記被駆動体が画像読取装置における原稿
    画像読み取りのための光学部品を搭載したスライダであ
    る請求項7記載のシャフト型リニアモータ。
  9. 【請求項9】前記蓄熱抑制装置は前記電機子コイルに対
    し設けられた冷却装置である請求項1記載のシャフト型
    リニアモータ。
  10. 【請求項10】前記冷却装置は前記電機子コイルに冷却
    風を吹きつける冷却風発生装置を含んでいる請求項9記
    載のシャフト型リニアモータ。
  11. 【請求項11】前記冷却装置は前記電機子コイル周囲に
    沿って前記冷却風発生装置からの気流を流通させ排出さ
    せるコイル冷却用通気ダクトを含んでいる請求項10記
    載のシャフト型リニアモータ。
  12. 【請求項12】前記電機子コイルが可動子とされるとと
    もに前記シャフト形状の界磁マグネットが固定子とさ
    れ、前記冷却装置は、前記電機子コイルを囲み、前記固
    定子に沿って該電機子コイルとともに往復動可能のケー
    スを含んでおり、該ケースは該電機子コイルの移動に伴
    って該ケース内に外気を通過させるための通気孔を備え
    ている請求項9記載のシャフト型リニアモータ。
  13. 【請求項13】電機子コイルが可動子とされるとともに
    前記シャフト形状の界磁マグネットが固定子とされ、前
    記蓄熱抑制装置は前記固定子に沿って往復動可能の軸受
    けユニットを含んでおり、該軸受けユニットは前記電機
    子コイルを外部に向け露出する状態で支持している請求
    項1記載のシャフト型リニアモータ。
  14. 【請求項14】電機子コイルが可動子とされるとともに
    前記シャフト形状の界磁マグネットが固定子とされ、前
    記蓄熱抑制装置は、該電機子コイルの移動通路に臨む位
    置であって該電機子コイルが停止させられる位置の少な
    くとも一つに対応する位置で該停止位置の電機子コイル
    及び該電機子コイル停止位置に対応する界磁マグネット
    の部分を冷却できる冷却装置である請求項1記載のシャ
    フト型リニアモータ。
  15. 【請求項15】前記冷却装置は前記停止位置の電機子コ
    イル及び該電機子コイル停止位置に対応する界磁マグネ
    ットの部分に冷却風を吹きつけることができる冷却風発
    生装置である請求項14記載のシャフト型リニアモー
    タ。
  16. 【請求項16】前記蓄熱抑制装置は前記界磁マグネット
    での蓄熱を抑制するように該界磁マグネットに熱伝導可
    能に接続された放熱装置である請求項1記載のシャフト
    型リニアモータ。
  17. 【請求項17】前記放熱装置は前記界磁マグネットの外
    周面に被覆された熱伝導性材料層を含んでいる請求項1
    6記載のシャフト型リニアモータ。
  18. 【請求項18】前記蓄熱抑制装置は前記界磁マグネット
    の外周面に被覆された断熱材層を含んでいる請求項1記
    載のシャフト型リニアモータ。
  19. 【請求項19】前記蓄熱抑制装置は前記界磁マグネット
    に対し設けられた冷却装置である請求項1記載のシャフ
    ト型リニアモータ。
  20. 【請求項20】前記冷却装置は前記界磁マグネット中に
    形成された冷却媒体通路に冷媒を流通させるものである
    請求項19記載のシャフト型リニアモータ。
  21. 【請求項21】前記冷却装置は前記界磁マグネットと電
    機子コイルの相対的移動に伴って該電機子コイル端部に
    隣合う界磁マグネット上領域に空気の渦流を発生させる
    ように該電機子コイルの各端に隣り合って設けられた空
    気リフレクタ部材を含んでいる請求項19記載のシャフ
    ト型リニアモータ。
  22. 【請求項22】前記蓄熱抑制装置は前記電機子コイル及
    び前記界磁マグネットに対し設けられた冷却装置であ
    り、該冷却装置は、前記界磁マグネットと電機子コイル
    の相対的移動に伴って該電機子コイルと界磁マグネット
    との間隙に空気を流通させるように該電機子コイルの各
    端に隣合わせて設けられた空気取り入れ及び排出のため
    の通気開口を有する部材を含んでいる請求項1記載のシ
    ャフト型リニアモータ。
  23. 【請求項23】N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシ
    ャフト形状の界磁マグネットと、該界磁マグネットが貫
    通するリング状コイルからなる電機子コイルとを含み、
    該界磁マグネット及び電機子コイルのうち片方が可動子
    とされるシャフト型リニアモータであり、動作制御のた
    めのエンコーダが付設されているとともに該エンコーダ
    のスケール情報を読み取るエンコーダセンサが該センサ
    への前記電機子コイルからの熱伝達を抑制する部材を介
    して前記電機子コイルに搭載されているシャフト型リニ
    アモータ。
  24. 【請求項24】N極の磁極とS極の磁極が交互に並ぶシ
    ャフト形状の界磁マグネットと、該界磁マグネットが貫
    通するリング状コイルからなる電機子コイルとを含み、
    該界磁マグネット及び電機子コイルのうち片方が可動子
    とされるシャフト型リニアモータであり、動作制御のた
    めのエンコーダが設けられており、該エンコーダのスケ
    ールが前記界磁マグネット上に形成されているとともに
    該エンコーダのスケール情報を読み取るセンサが前記電
    機子コイルに搭載されており、該センサは、該スケール
    情報を読み取る検出端がスケール情報を読み取れる状態
    で該界磁マグネットから該センサへの熱伝達を抑制する
    部材で覆われているシャフト型リニアモータ。
  25. 【請求項25】前記センサが該センサへの前記電機子コ
    イルからの熱伝達を抑制する部材を介して前記電機子コ
    イルに搭載されている請求項24記載のシャフト型リニ
    アモータ。
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