JPH11190307A - 油圧シリンダ - Google Patents

油圧シリンダ

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Publication number
JPH11190307A
JPH11190307A JP36618497A JP36618497A JPH11190307A JP H11190307 A JPH11190307 A JP H11190307A JP 36618497 A JP36618497 A JP 36618497A JP 36618497 A JP36618497 A JP 36618497A JP H11190307 A JPH11190307 A JP H11190307A
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JP
Japan
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cushion
stroke
head cover
piston
hydraulic cylinder
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Application number
JP36618497A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Yoshimoto
光宏 吉本
Tomohiko Yasuoka
友彦 安岡
Akinori Ro
明徳 盧
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F15FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B15/00Fluid-actuated devices for displacing a member from one position to another; Gearing associated therewith
    • F15B15/20Other details, e.g. assembly with regulating devices
    • F15B15/22Other details, e.g. assembly with regulating devices for accelerating or decelerating the stroke
    • F15B15/222Other details, e.g. assembly with regulating devices for accelerating or decelerating the stroke having a piston with a piston extension or piston recess which throttles the main fluid outlet as the piston approaches its end position

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 短いクッションストロークで、油圧シリンダ
に作用する荷重等に応じて所望のクッション特性を持た
せる。 【構成】 油圧シリンダ20におけるロッド側のクッシ
ョン機構を構成する絞り流路としては、クッションリン
グ21とヘッドカバー22との間に形成される円環状の
流路断面積が変化しない絞り流路である油通路23に加
えて、ヘッドカバー22の内面に螺旋溝24も絞り流路
として機能させる。螺旋溝24は、ヘッドカバー22の
ロッド側チャンバ4bへの開口端側が最も広い幅で深さ
も深くなっており、油道7への連通側が最も幅狭で浅く
なるように、溝幅及び深さが連続的に変化するように構
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベルのフ
ロント作業機構の駆動手段等として用いられる油圧シリ
ンダに関するものであり、特に油圧シリンダのストロー
ク端位置での衝撃を吸収するクッション機構の構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル等の建設機械においては、
フロント作業機構を駆動するために、ブームシリンダ、
アームシリンダ及びバケットシリンダ等の油圧シリンダ
が装着される。フロント作業機構には極めて大きな荷重
が作用することから、油圧シリンダのストローク端位置
で剛体的に停止させると、極めて大きな衝撃が作用する
ことになる。従って、この衝撃を吸収するために油圧を
利用したクッション機構を備えている。そこで、従来技
術による油圧シリンダの構成を図9乃至図12に示す。
【0003】まず、図9及び図10において、1は油圧
シリンダを示し、この油圧シリンダ1はシリンダチュー
ブ2を有し、このシリンダチューブ2の一端側は閉塞
し、他端側は開口しており、この開口側端部にはヘッド
カバー3が装着されている。これらシリンダチューブ2
とヘッドカバー3とでシリンダ4が形成される。そし
て、シリンダ4内には、ボトム側チャンバ4aとロッド
側チャンバ4bとに区画形成するピストン5が摺動可能
に装着されている。ピストン5にはピストンロッド5a
が連結され、さらにピストンロッド5aはヘッドカバー
3から外部に導出されている。また、ボトム側チャンバ
4a及びロッド側チャンバ4bには、それぞれ圧油の給
排を行うための油道6,7が穿設されている。ボトム側
の油道6はシリンダチューブ2の閉塞側端部に形成さ
れ、またロッド側の油道7はヘッドカバー3に形成され
ている。
【0004】以上の構成を有する油圧シリンダ1は、例
えばそのピストンロッド5aの先端に設けた取付部8を
上部旋回体のフレームに連結し、シリンダチューブ2の
端部に形成した取付部9をブームに連結すると、このブ
ームを俯仰動作させるブームシリンダとして用いること
ができる。ピストンロッド5aが、シリンダ4内に進入
する油圧シリンダ1の縮小時と、シリンダ4から突出す
る油圧シリンダ1の伸長時との双方のストローク端近傍
で衝撃を油圧の作用により吸収するクッション機構を備
えている。
【0005】縮小時のクッション機構は、シリンダチュ
ーブ2の閉塞側端部に嵌入部としてのボス孔10を設け
て、油道6をこのボス孔10に開口させると共に、ピス
トン5の端部からボス孔10に僅かな隙間で挿嵌される
外径を有するクッション部材として機能する突出部11
を設ける構成としている。これによって、ピストンロッ
ド5aがシリンダ4内に進入して、縮小する方向にピス
トン5が変位して、そのストローク端近傍に至ると、突
出部11がボス孔10に嵌入するようになり、この時に
ボトム側チャンバ4aから油道6への流路が制限される
ために、ボトム側チャンバ4a内に圧力が生じることに
なり、しかもこの圧力は突出部11のボス孔10への進
入長さに応じて増大する。この圧力がクッション圧とな
って、ピストン5を減速させて、衝撃を吸収する。
【0006】一方、伸長側のクッション機構におけるク
ッション部材としては、クッションリング12が用いら
れる。このクッションリング12はピストンロッド5a
のピストン5への連結部に嵌合して設けられている。ヘ
ッドカバー3の先端部がシリンダチューブ2の開口側端
部の内部に挿嵌されているので、ロッド側チャンバ4b
が段差形状となり、このヘッドカバー3のシリンダチュ
ーブ2への挿嵌部分が嵌入部となる。そして、クッショ
ンリング12の外径はヘッドカバー3の内径より僅かに
小さくなっている。また、油道7は、ヘッドカバー3に
おいて、クッションリング12の嵌合部よりピストンロ
ッド5aの伸長方向の前方側の部位に開口している。従
って、ピストンロッド5aが伸長する方向にピストン5
が変位した時に、そのストローク端近傍で、クッション
リング12がヘッドカバー3に嵌入を開始して、流路が
絞られることになり、ロッド側チャンバ4bの圧力が上
昇してクッション圧が発生する。この位置がクッション
ストロークの始端位置であり、このクッションストロー
ク始端位置からクッションリング12は所定の嵌合長で
ヘッドカバー3に嵌合されるストローク終端位置までの
間にピストン5が減速されることによりストローク端で
の衝撃が吸収ないし緩和される。
【0007】而して、図10に示したように、油圧シリ
ンダ1における油道6を油圧ポンプPに接続し、油道7
を作動油タンクTと接続する状態にすると、ボトム側チ
ャンバ4aには油圧ポンプPからの圧油が供給されて、
内部の圧力が上昇して、ピストン5に作用する圧力によ
って、このピストン5がシリンダ4内をヘッドカバー3
側に向けて摺動変位し、ピストンロッド5aを伸長させ
る。これに対して、ロッド側チャンバ4bは作動油タン
クTに接続されているから、このロッド側チャンバ4b
内の作動油はピストンロッド5aとヘッドカバー3との
間を通って油道7から作動油タンクTに還流する。
【0008】図11に示したように、ピストンロッド5
aの伸長ストローク端近傍になると、クッションリング
12がヘッドカバー3内に嵌入する。この結果、ロッド
側チャンバ4bから油道7への流路がクッションリング
12とヘッドカバー3との径差分の流路断面積となって
流路が絞られる。その結果、作動油タンクTへの戻り油
の流量が減少するから、ロッド側チャンバ4b内にはク
ッション圧が生じてクッション室となる。図12に示し
た状態がピストンロッド5aの伸長方向のストローク端
近傍位置であるが、ピストン5が実質的に図11の状態
から図12の状態にまで変位する間がクッションストロ
ーク区間となり、このクッションストローク区間におい
て、クッションリング12とヘッドカバー3との嵌合長
が長くなると、その分だけ戻り油の絞り流路が長くなる
から、クッション室におけるクッション圧が連続的に上
昇することになって、ストローク端に至るまでに油圧シ
リンダ1に作用する荷重が吸収される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、クッション
ストロークに入る直前の段階からクッションストローク
区間に入ると、クッション室が形成されて背圧、即ちク
ッション圧が生じるが、このクッション圧は緩やかに上
昇する方が円滑な制動が可能になる。クッションストロ
ーク区間の前後でクッション圧が急激に変化すると、衝
撃が発生して、油圧シリンダの動作の安定性が失われと
共に、シール部材等の部材に悪影響を与えることにな
る。また、油圧シリンダに最大荷重が作用した時にも、
クッションストローク区間内でクッション圧で全荷重を
確実に吸収する必要がある。クッションストローク区間
で有効に荷重を吸収しきれないと、ストローク端でピス
トンがヘッドカバーやシリンダチューブに衝突してしま
い、油圧シリンダを構成する各部材を損傷させたり、振
動が発生したりすることになる。
【0010】前述した従来技術のように、クッションリ
ングとヘッドカバーとの間の嵌合による流路の絞りでク
ッション圧を生じさせる構成とした場合において、極め
て大きい荷重を有効に吸収しようとすると、このクッシ
ョンリングとヘッドカバーとの嵌合部の隙間を極めて小
さくしなければならない。嵌合部の隙間を極小にした場
合には、クッションストローク区間に入ると、クッショ
ン圧が急激に上昇することになってしまうという問題が
ある。一方、クッションストロークに突入する際の衝撃
を緩和するために、クッションリングとヘッドカバーと
の間隔を大きくすると、この油圧シリンダのストローク
端位置で大きな衝撃が発生してしまうことになる。従っ
て、円滑にクッションストロークに入り、かつストロー
ク端位置では大きな荷重も有効に吸収できるようにする
には、クッションストロークを長くする必要がある。た
だし、そうすると油圧シリンダの有効ストロークが制約
されるだけでなく、クッションストロークが長いと、ピ
ストンロッドの停止精度が悪くなり、またピストンロッ
ドをストローク端から戻すのに長い時間を必要となり応
答性が悪くなってしまう。
【0011】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、簡単な構成で、しか
も短いクッションストロークによりクッション機構とし
て最良のクッション特性を持たせることができるように
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、シリンダ内にピストンロッドを連結
したピストンを摺動可能に装着することによって、この
シリンダ内を2室に区画形成し、ピストンの少なくとも
一側の端面にクッション部材を設けると共に、シリンダ
側にはピストンがストローク端の近傍に変位した時にク
ッション部材が嵌入する所定長さの嵌入部を形成して、
このクッション部材の嵌入部への嵌入時に、シリンダ内
からの戻り油の流出流路を絞ることによりクッション圧
を発生させる構成としたものであって、前記クッション
部材の外周面及び前記嵌入部の内周面を実質的に一定に
保つと共に、前記嵌入部の内周面に少なくとも1つの螺
旋溝を形成し、この螺旋溝はクッションストロークに応
じて流路断面積が変化するように構成したことをその特
徴とするものである。
【0013】前述したクッション機構はボトム側及びロ
ッド側のいずれにも設けることができるが、例えばロッ
ド側クッション機構としては、シリンダチューブのピス
トンロッドの導出側に設けたヘッドカバーを嵌入部とし
て機能させ、またクッション部材はピストンロッドのピ
ストンへの連結部に設けたクッションリングから構成す
ることができる。そして、クッションストロークの開始
直後での衝撃を緩和するために、螺旋溝の端部における
流路断面積はできるだけ大きくする。一方、クッション
ストロークの終端近傍では作用する荷重を有効に吸収す
る。このために螺旋溝の流路断面積をクッションストロ
ークに応じて変化させる可変絞り流路とするが、このた
めには、1本または数本の螺旋溝を設けて、これら螺旋
溝の溝幅なり深さなりを変えるようにする。または、複
数本設けた螺旋溝のうちの一部を、途中で他の螺旋溝と
合流させたり、また途中で途切れるようにしたりするこ
とによっても流路断面積に変化を持たせることができる
ようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、油圧シリ
ンダのロッド側におけるクッション機構として構成した
場合につき、本発明の実施の一形態について説明する。
なお、以下の説明においては、前述した従来技術のもの
と同一または均等な部材については同一の符号を付し
て、その詳細な説明は省略する。
【0015】而して、図1に示したように、油圧シリン
ダ20としては、シリンダチューブ2内にピストン5が
摺動可能に装着され、このピストン5にはピストンロッ
ド5aが連結されている点については、前述した従来技
術のものと格別の差異はない。また、この油圧シリンダ
20は、図示は省略するが、シリンダチューブ2の閉塞
側の端部にボス孔10が設けられ、ピストン5の先端に
は、このボス孔10内に挿嵌される突出部11を備えた
ボトム側クッション機構を有する点についても同様であ
る。
【0016】ところで、ロッド側のクッション機構とし
ては、ピストンロッド5aにおけるピストン5の連結部
にクッションリング21を嵌合・固定させて設け、この
クッションリング21がクッション部材となる。また、
シリンダチューブ2の開口側端部にはシリンダチューブ
2と共にシリンダを構成するヘッドカバー22が連結し
て設けられ、このヘッドカバー22により、ロッド側チ
ャンバ4bは段差形状となり、従ってヘッドカバー22
がクッションリング21を嵌入させる嵌入部として機能
する。そして、クッションリング21がヘッドカバー2
2内に嵌入すると、シリンダチューブ2、ピストン5及
びヘッドカバー22の端面と、クッションリング4の外
周面との間に環状の隙間が形成されることなり、この時
にはロッド側チャンバ4bがクッション室として機能す
る。そして、このクッション室から作動油タンクへの流
路が絞る結果、クッション室に背圧が生じて、これがク
ッション圧としてクッション機能を発揮させるようにし
た点についても、前述した従来技術のものと基本的には
差異はない。
【0017】然るに、図2からも明らかなように、クッ
ション室内でクッション圧を発生させるために、クッシ
ョンリング21とヘッドカバー22との間に油通路23
が形成される。油通路23はクッションリング21の外
周面とヘッドカバー22の内周面との間に形成される円
環状の流路である。この油通路23は、クッションリン
グ21が嵌入する以前は、ロッド側チャンバ4bと油道
7との連通部として機能し、クッションリング21がヘ
ッドカバー22内に進入を開始した時には絞り流路とな
る。この状態がクッションストローク始端位置であり、
その後のピストン5のヘッドカバー22側への変位スト
ロークがクッションストローク区間となる。このクッシ
ョンストロークに入ると、クッション室となるロッド側
チャンバ4bに生じるクッション圧によりピストン5の
移動速度を低下させ、もってストロークの終端位置での
衝撃を吸収ないし緩和することができる。
【0018】絞り流路としては、第一義的には前述した
油通路23がその機能を発揮する。この油通路23は、
クッションリング21のヘッドカバー22への嵌合部分
が長くなればなるほどクッション圧が高くなるものの、
通路断面積は実質的に一定である。この油通路23に加
えて、ヘッドカバー22の内面に螺旋溝24が形成され
ており、この螺旋溝24も絞り流路を構成している。そ
こで、螺旋溝24の構成を図3に示す。なお、この図3
においては、ヘッドカバー22を展開した状態にして示
すが、このヘッドカバー22は同図に矢印で示した方向
に向けて円環状となる。この図から明らかなように、ヘ
ッドカバー22のロッド側チャンバ4bへの開口端側が
最も広い幅で深さも深くなっており、油道7への連通側
が最も幅狭で浅くなるように、溝幅及び深さが連続的に
変化するように構成されている。これによって、螺旋溝
24はクッションストローク始端位置では最も流路断面
積が大きく、クッションストローク終端位置では最も流
路断面積が小さくなり、しかもクッションリング21の
ヘッドカバー22内への進入長さに応じて流路断面積が
連続的に変化する可変絞り流路となる。
【0019】而して、ボトム側チャンバ4aが油道6を
介して油圧ポンプからの圧油が供給され、ロッド側チャ
ンバ4bを油道7から作動油タンクに連通させると、ピ
ストン5がヘッドカバー22側に摺動変位し、ピストン
ロッド5aが伸長する。そして、このピストンロッド5
aの伸長ストローク端近傍にまで変位すると、クッショ
ンリング21がヘッドカバー22に嵌合され、この時に
ロッド側チャンバ4bにおけるピストン5とヘッドカバ
ー22の端部との間にクッション室が形成され、ピスト
ン5のそれ以降のストロークはクッションストローク区
間となる。このクッション室は完全に封鎖された空間で
はなく、クッションリング21に形成した油通路23が
クッション室からの戻り油の流路となり、また螺旋溝2
4も戻り油の流路となる。従って、クッションストロー
ク始端位置においては、これら油通路23及び螺旋溝2
4からなる流路全体の流路断面積は、クッションストロ
ークに入る前の段階と比較して遥かに小さくなるから、
クッション室内に背圧が発生して、ピストン5の動きが
減速される。
【0020】ここで、クッションストロークの初期にお
いては、螺旋溝24の流路断面積は大きくなっており、
またクッションリング21のヘッドカバー22内への進
入長さからなる油通路23の全長も短い。従って、クッ
ション室内におけるクッション圧はあまり大きくはない
から、緩やかに減速が開始することになり、クッション
ストロークへの移行時に衝撃が発生することはない。そ
して、クッションストロークが進むに応じて螺旋溝24
の流路断面積が減少すると共に、クッションリング21
の嵌合長が長くなり、油通路23及び螺旋溝24の流路
の長さが長くなるので、クッション圧が急カーブを描く
ように増大して、ピストンロッド5aに作用する荷重を
有効に吸収しながら、クッションストローク終端位置に
至る。この間にピストンロッド5aに作用する全荷重の
吸収が行われる。
【0021】ここで、クッション機能としてまず要求さ
れるのは、クッションストロークへの移行時に衝撃が生
じるのを抑制し、クッションストロークエンドではピス
トン5は円滑に停止することである。クッションリング
21とヘッドカバー22との間の油通路23は、クッシ
ョンストロークの全長で流路断面積そのものは変化しな
いから、クッションリング21のヘッドカバー22内へ
の進入長さに基づく流動抵抗の増大のみに依存してクッ
ション圧が増大する。従って、クッション圧の変化の度
合いが小さい。しかしながら、螺旋溝24は可変絞り流
路であるから、その形状によってはクッション圧を大き
く変化させるような特性を持たせることができる。この
ように、クッション圧を生じさせる絞り流路として、油
通路23だけでなく、この螺旋溝24からなる可変絞り
流路を加えることにより、クッションストロークにおい
て、クッション室内の圧力は図4に実線で示したように
変化し、またピストン5の速度も図5に実線で示した変
化を持たせるように設定することができる。この結果、
クッションストローク始端位置では、クッション圧が急
に大きくなることがなく、またピストン5の速度が急激
に変化することがないのでクッションストローク始端位
置での衝撃が緩和される。また、クッションストローク
終端位置では高いクッション圧が作用するから、油圧シ
リンダ20に大きな荷重が作用しても、この荷重が有効
に吸収されて、ピストン5が滑らかに停止することにな
り、円滑なクッション作用を発揮する。
【0022】クッション特性の比較を行うために、油通
路23のみでクッション作用を発揮させようとした場合
について、以下に説明する。クッションリング21とヘ
ッドカバー22との径差により油通路23の流路断面積
は任意に設定することができる。そこで、クッションス
トロークへの移行を円滑にするには、この油通路23の
流路断面積を比較的大きくする必要がある。この場合の
クッションストロークにおけるクッション圧は、例えば
図4に点線で示したように変化する。これでは、クッシ
ョンストローク終端位置でクッション圧を十分に高くす
ることはできない。この結果、図5に示したように、ピ
ストン5はクッションストローク終端位置で急激に停止
することになり、クッションストローク終端位置で大き
な衝撃が加わる。一方、クッションストローク終端位置
で円滑にピストン5を停止させようとすると、図4の一
点鎖線で示したようにクッション圧がクッションストロ
ーク始端位置で急激に高まることになり、図5の一点鎖
線のようにクッション始端位置でピストン5が急速に減
速される結果、大きな衝撃が発生する。
【0023】また、クッション機能として、クッション
ストロークを短縮することも重要である。例えば、図4
に二点鎖線で示したクッション特性を持たせると、スト
ローク始端位置でも、またストローク終端位置でも衝撃
が小さくなるが、クッションストロークが長くなって、
油圧シリンダの有効ストローク長が制限されるし、クッ
ションストロークの範囲内では流路が絞られるからピス
トン5の動きが緩慢になり、操作に対する応答性に問題
が生じる。
【0024】然るに、クッション特性を設定するに当っ
て、絞り流路に螺旋溝24からなる可変成分を持たせる
ことによって、所望のクッション特性を持たせることが
できる。しかも、可変絞りは螺旋溝24で形成している
から、クッションストロークの全長に対して溝の長さを
十分長くすることができる。この結果、絞り流路の可変
成分を指数関数的に変化させる等により、ストローク始
端位置においては滑らかにクッション行程に入り、極め
て大きな荷重が作用していても、ストローク終端位置で
は確実に吸収できるようになる。従って、クッション行
程を必要以上長くする必要がないことから、油圧シリン
ダ20の有効ストローク長を制限することがなく、また
クッションストロークを短縮できることは、ピストンロ
ッドのストローク端位置での停止及びストローク端から
の始動が迅速かつ円滑に行われることになり、油圧シリ
ンダ20の操作性の向上が図られる。
【0025】さらに、流路断面積が変化しない絞り流路
を構成するクッションリング21とヘッドカバー22と
の間に形成される隙間は極僅かなものにするが、ヘッド
カバー22の内面に形成した螺旋溝24内の作動油がそ
の間の隙間に浸透するようになって、嵌合部分のほぼ全
体にわたって潤滑膜が形成される。従って、クッション
リング21とヘッドカバー22との間の摺動が円滑に行
われる。しかも、螺旋溝24内では、クッション室側か
ら流出する戻り油により、クッションリング21とヘッ
ドカバー22との摺動部を冷却する機能も発揮する。ま
た、螺旋溝24が流路となることから、クッションリン
グ21とヘッドカバー22との間に入り込んだ異物や摩
耗粉等を排出する機能も発揮する。この結果、クッショ
ンリング21とヘッドカバー22との摺動が極めて円滑
に行われ、全体としての油圧シリンダ20の寿命が長く
なる。
【0026】さらに、ピストン5のストロークエンドの
位置において、螺旋溝24の一端は油道7が導入される
部位に開口し、他端はピストン5の端面側に開口する状
態となっており、このために油道7側を油圧ポンプに接
続し、油道6を作動油タンクに接続して、ピストンロッ
ド5aを縮小させる方向に作動させる際に、まずこの螺
旋溝24内に圧油が流れて、ピストン5を押動して、こ
のピストン5の端面をヘッドカバー22から離間させる
ことになるから、速やかに圧油が供給されて、ロッド側
チャンバ4bが形成されることになる。従って、ピスト
ン5のストロークエンドの位置からの戻り動作を迅速に
行わせることができる。
【0027】しかも、螺旋溝24はヘッドカバー22の
内面に形成されているので、ヘッドカバー22の内面に
切削工具を押し当てて、ヘッドカバー22を回転させな
がら軸線方向に送ることにより容易に螺旋溝24を形成
することができる。ここで、例えばクッションリング2
1に可変の絞り流路を形成することも考えられるが、加
工性の点からはヘッドカバー22側に形成するのが有利
である。また、クッションリング21は比較的薄肉のも
のであり、ピストン5とピストンロッド5aに形成した
段差との間に挾持されていることから、常に圧縮方向の
荷重が作用した状態になっているために、ヘッドカバー
22に溝等を形成することは、強度保持の観点等から好
ましくはない。
【0028】ここで、ヘッドカバーに形成される螺旋溝
としては、図3に示したものの他、例えば図6乃至図8
に示したような構成とすることもできる。即ち、図6に
示した螺旋溝は、クッションストロークの全長に及ぶ1
本の主螺旋溝30aと、この主螺旋溝30aの途中位置
に順次合流する複数の枝螺旋溝30b,30c,30d
とから構成されている。ここで、これら各螺旋溝は幅や
深さを変化させても良いし、また全長にわたって同じ幅
及び深さのものとしても良い。図7に示した螺旋溝は、
クッションストロークの全長に及ぶ1本の主螺旋溝31
aと、クッションストロークの途中まで形成されている
複数の短寸螺旋溝31b,31cとから構成したもので
ある。さらに、図8の螺旋溝はクッションストロークの
全長に及ぶ1本の主螺旋溝32aと、多数の細い副螺旋
溝32bとから構成されており、主螺旋溝32aは、ク
ッションストローク始端位置からクッションストローク
終端位置に至るまでの間に溝幅及び深さの少なくとも一
方が連続的に変化するようになっており、副螺旋溝32
aは途中までしか形成されていないものがあり、また途
中で合流するものも設けられる。これら図6乃至図8に
示した螺旋溝はいずれも、クッションストローク始端位
置から終端位置に至るまでの間で、絞り流路の流路断面
積は連続的または段階的に変化するように構成したもの
である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、クッシ
ョン部材の外周面と嵌入部の内周面との間に流路断面積
が実質的に変化しない絞り流路となる円環状の油通路を
形成すると共に、嵌入部側の内周面に流路断面積が変化
する螺旋溝を形成する構成としたので、流路断面積が変
化しない絞り流路に加えて、螺旋溝からなる可変絞り流
路が形成されるから、この可変成分を任意に設定するこ
とによって、短いクッションストロークで、油圧シリン
ダに作用する荷重等に応じて所望のクッション特性を持
たせることができるようになる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す油圧シリンダの断
面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】クッションリングの外観図である。
【図4】クッションストロークとクッション圧との関係
を示す線図である。
【図5】クッションストロークとピストンの速度との関
係を示す線図である。
【図6】ヘッドカバーに形成される螺旋溝の第2の構成
例を示すヘッドカバーの展開図である。
【図7】ヘッドカバーに形成される螺旋溝の第3の構成
例を示すヘッドカバーの展開図である。
【図8】ヘッドカバーに形成される螺旋溝の第3の構成
例を示すヘッドカバーの展開図である。
【図9】油圧シリンダの外観図である。
【図10】従来技術による油圧シリンダの断面図であ
る。
【図11】図10の油圧シリンダにおけるクッションス
トロークの開始時を示す作用説明図である。
【図12】図10の油圧シリンダにおけるクッションス
トロークエンドの状態を示す作用説明図である。
【符号の説明】
2 シリンダチューブ 3 ヘッドカバ
ー 4 シリンダ 4a ボトム側
チャンバ 4b ロッド側チャンバ 5 ピストン 5a ピストンロッド 6,7 油道 20 油圧シリンダ 21 クッショ
ンリング 22 ヘッドカバー 23 油通路 24 螺旋溝 30a,31
a,32a 主螺旋溝 30b,30c,30d 枝螺旋溝 31b,31c
短寸螺旋溝 32b 副螺旋溝

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内にピストンロッドを連結した
    ピストンを摺動可能に装着することによって、このシリ
    ンダ内を2室に区画形成し、ピストンの少なくとも一側
    の端面にクッション部材を設けると共に、シリンダ側に
    はピストンがストローク端の近傍に変位した時にクッシ
    ョン部材が嵌入する所定長さの嵌入部を形成して、この
    クッション部材の嵌入部への嵌入時に、シリンダ内から
    の戻り油の流出流路を絞ることによりクッション圧を発
    生させる構成としたものにおいて、前記クッション部材
    の外周面及び前記嵌入部の内周面を実質的に一定に保つ
    と共に、前記嵌入部の内周面に少なくとも1つの螺旋溝
    を形成し、この螺旋溝はクッションストロークに応じて
    流路断面積が変化するように構成したことを特徴とする
    油圧シリンダ。
  2. 【請求項2】 前記螺旋溝は前記嵌入部に1乃至複数本
    形成し、この螺旋溝は前記クッションリングの嵌入部へ
    の進入方向の手前側から奥側に向けて連続的に溝幅また
    は深さを小さくするように構成したことを特徴とする請
    求項1記載の油圧シリンダ。
  3. 【請求項3】 前記螺旋溝は前記嵌入部に複数本形成
    し、これら各螺旋溝の少なくとも一部はクッションスト
    ロークの途中で他の螺旋溝に合流させる構成としたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の油圧シリン
    ダ。
  4. 【請求項4】 前記螺旋溝は前記嵌入部に複数本設け
    て、これら各螺旋溝のうちの一部の螺旋溝はクッション
    ストロークの途中位置まで形成する構成としたことを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の油圧シリンダ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006114048A1 (fr) * 2005-04-25 2006-11-02 Yangdong He Mécanisme amortisseur dans un vérin à piston hydraulique
KR100853510B1 (ko) * 2007-04-30 2008-08-21 용석필 완충기
KR100985469B1 (ko) 2008-07-24 2010-10-05 (주)팜코 공기부상형 저마찰 고속 시일리스 실린더
CN103216486A (zh) * 2013-04-18 2013-07-24 湖南华菱湘潭钢铁有限公司 液压缸
KR101323256B1 (ko) * 2011-12-09 2013-10-30 (주)에스에이치팩 유압실린더

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