JPH11148829A - 振動ジャイロ - Google Patents

振動ジャイロ

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JPH11148829A
JPH11148829A JP9331264A JP33126497A JPH11148829A JP H11148829 A JPH11148829 A JP H11148829A JP 9331264 A JP9331264 A JP 9331264A JP 33126497 A JP33126497 A JP 33126497A JP H11148829 A JPH11148829 A JP H11148829A
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JP
Japan
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circuit
resistor
vibrating gyroscope
operational amplifier
temperature characteristic
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JP9331264A
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Inventor
Kazuhiro Ebara
原 和 博 江
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度による出力信号の変化の小さい振動ジャ
イロを安価に提供する。 【解決手段】 振動ジャイロ10は、駆動検出回路を構
成する集積回路16を含む。集積回路16内には、直流
増幅回路26が形成される。直流増幅回路26は、入力
抵抗としての拡散抵抗32、帰還抵抗としての外部抵抗
28および演算増幅回路30から構成される。拡散抵抗
32は、平滑回路24の出力端と演算増幅回路30の入
力端との間に電気的に接続される。一方、外部抵抗28
は、集積回路16に外付けされ、演算増幅回路30の出
力端と反転入力端との間に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は振動ジャイロに関
し、特にたとえば、カメラの手振れ補正、回転角速度を
検出することにより移動体の位置を検出して適切な誘導
を行うナビゲーションシステム、あるいは移動体の姿勢
制御に利用される回転角速度検出のための振動ジャイロ
に関する。
【0002】
【従来の技術】図13は、従来の振動ジャイロの一例を
示すブロック図であり、図14は、従来の振動ジャイロ
の他の例を示すブロック図である。これらの振動ジャイ
ロ1は、たとえば正三角柱状の振動体2を含む。振動体
2の側面には、それぞれ圧電素子3a,3b,3cが形
成される。圧電素子3a,3bは、振動体2を屈曲振動
させるための駆動用として用いられ、また回転角速度に
応じた信号を検出するための検出用としても用いられ
る。そして、圧電素子3cは、帰還用として用いられ
る。すなわち、振動体2と圧電素子3a,3b,3cと
でこの振動ジャイロ1の振動子が構成される。圧電素子
3a,3bと圧電素子3cとの間には、発振回路4が接
続される。また、圧電素子3a,3bは、差動回路5の
入力端に接続される。差動回路5の出力端は同期検波回
路6に接続され、さらに同期検波回路6は平滑回路7に
接続される。そして平滑回路7の出力端は、直流増幅回
路8に接続される。
【0003】振動ジャイロ1は、発振回路4からの駆動
信号によって振動体2が圧電素子3cの形成面に直交す
る方向に屈曲振動する。この状態で、振動体2の軸を中
心として回転すると、コリオリ力により振動体2の振動
方向が変わる。それにより、検出用の圧電素子3a,3
b間に出力信号の差が生じ、この出力信号の差が差動回
路5から出力される。そして、差動回路5の出力を検波
して平滑し、さらに増幅することによって振動ジャイロ
1に加わった回転角速度に対応した信号を検出すること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、振動ジャイ
ロ1は、雰囲気温度の変化によって検出用の圧電素子3
a,3bからの出力信号が変動し検出感度が変化してし
まうため、検出感度の温度特性を補正する必要がある。
そこで、従来、たとえばサーミスタや正リニア温度特性
抵抗などの温度特性補正用部品9とチップ抵抗Rとを図
13や図14に示すように直流増幅回路8を構成する演
算増幅器の入力抵抗または帰還抵抗として接続して、温
度変化に対する直流増幅回路8のゲインを調整してい
た。つまり、圧電素子3a,3bからの出力信号の変化
と逆の変化をするように直流増幅回路8のゲインを調整
し、最終的な出力信号の温度変化が小さくなるように調
整していた。しかしながら、この場合、温度特性補正用
部品9が高価なため製品のコストの低減化を図ることが
困難になるという問題があった。
【0005】それゆえに、本発明の主たる目的は、温度
による出力信号の変化の小さい振動ジャイロを安価に提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる振動ジャ
イロは、振動子の検出回路を構成する集積回路内部に形
成される拡散抵抗と、集積回路に外部から取り付けられ
る外部抵抗とを含み、振動ジャイロの感度温度特性を補
正するために、互いに温度特性の異なる拡散抵抗と外部
抵抗とを検出回路に組み込むことで、検出系の回路ゲイ
ンに振動子の感度温度特性を相殺する温度特性を持たせ
た、振動ジャイロである。通常、外部抵抗と拡散抵抗と
は異なる温度特性を有する。これを利用して、互いに温
度特性の異なる拡散抵抗と外部抵抗とを検出回路に組み
込むことで、検出系の回路ゲインの温度特性を安価に調
整することができる。この検出系の回路ゲインの温度特
性により、振動子の検出感度の温度特性を相殺して補正
することができ、振動ジャイロの最終的な出力信号の温
度による変化を小さくすることができる。また、拡散抵
抗を用いることにより、集積回路に外付けする部品の点
数を減らすことができる。
【0007】また、本発明にかかる振動ジャイロにおい
て、拡散抵抗と外部抵抗との内の一方は、集積回路内に
形成された演算増幅器の反転入力端子に入力抵抗として
接続され、他方は演算増幅器の出力端子と反転入力端子
との間に帰還抵抗として接続されてもよい。本発明にお
ける演算増幅器の入力抵抗と帰還抵抗とは、反転アンプ
の回路ゲインを決定する抵抗である。したがって、互い
に温度特性の異なる外部抵抗と拡散抵抗との内の一方を
演算増幅器の入力抵抗として接続し、他方を帰還抵抗と
して接続することにより、反転アンプを含む検出系の回
路ゲインの温度特性を安価に調整することができる。こ
の検出系の回路ゲインの温度特性により、振動子の検出
感度の温度特性を相殺して補正することができ、振動ジ
ャイロの最終的な出力信号の温度による変化を小さくす
ることができる。
【0008】さらに、本発明にかかる振動ジャイロにお
いて、拡散抵抗と外部抵抗との内の一方は、集積回路内
に形成された演算増幅器の反転入力端子と基準電位との
間に接続され、他方は演算増幅器の出力端子と反転入力
端子との間に帰還抵抗として接続されてもよい。本発明
における演算増幅器の反転入力端子と基準電位との間に
接続される抵抗と帰還抵抗とは、非反転アンプの回路ゲ
インを決定する抵抗である。したがって、互いに温度特
性の異なる外部抵抗と拡散抵抗との内の一方を演算増幅
器の反転入力端子と基準電位との間に接続し、他方を帰
還抵抗として接続することにより、非反転アンプを含む
検出系の回路ゲインの温度特性を安価に調整することが
できる。この検出系の回路ゲインの温度特性により、振
動子の検出感度の温度特性を相殺して補正することがで
き、振動ジャイロの最終的な出力信号の温度による変化
を小さくすることができる。
【0009】さらに、本発明にかかる振動ジャイロにお
いて、拡散抵抗と外部抵抗とが接続された演算増幅器は
集積回路内に複数形成され、かつそれらが互いに直列に
接続されてもよい。拡散抵抗と外部抵抗とを上述のよう
に接続した演算増幅器を複数直列に接続することによ
り、回路ゲインの温度による変化をより大きくすること
ができる。そのため、振動子による回転角速度検出感度
の温度による変化が大きい場合であっても最終的な出力
信号の温度による変化を小さくすることができる。
【0010】また、本発明にかかる振動ジャイロにおい
て、拡散抵抗と外部抵抗とで分圧回路を形成し、分圧回
路を検出回路に組み込んでもよい。互いに温度特性の異
なる拡散抵抗と外部抵抗とで分圧回路を形成し、その分
圧回路を検出回路に組み込むことによっても、検出系の
回路ゲインの温度特性を安価に調整することができる。
この検出系の回路ゲインの温度特性により、振動子の検
出感度の温度特性を相殺して補正することができ、振動
ジャイロの最終的な出力信号の温度による変化を小さく
することができる。
【0011】さらに、本発明にかかる別の振動ジャイロ
は、振動子の検出回路を構成する集積回路内部に形成さ
れる互いに温度特性の異なる複数の拡散抵抗を含み、振
動ジャイロの感度温度特性を補正するために、拡散抵抗
で分圧回路を形成し、分圧回路を検出回路に組み込ん
で、検出系の回路ゲインに振動子の感度温度特性を相殺
する温度特性を持たせた、振動ジャイロである。互いに
温度特性の異なる複数の拡散抵抗で分圧回路を形成し、
その分圧回路を検出回路に組み込むことによっても、検
出系の回路ゲインの温度特性を安価に調整することがで
きる。この検出系の回路ゲインの温度特性により、振動
子の検出感度の温度特性を相殺して補正することがで
き、振動ジャイロの最終的な出力信号の温度による変化
を小さくすることができる。また、本発明の場合には、
外付けする部品点数をさらに減らすことができる点にお
いても有用である。
【0012】また、本発明において、温度特性が150
0〜2500ppm/℃の拡散抵抗と4000〜500
0ppm/℃の拡散抵抗とを直列または並列に接続して
用いてもよい。拡散抵抗は、抵抗を形成する工程におい
て半導体にドーピングされる不純物の量によって温度特
性が変化する。そこで、温度特性が1500〜2500
ppm/℃の拡散抵抗と4000〜5000ppm/℃
の拡散抵抗とを集積回路内に形成し、それらを直列また
は並列に接続して用いることにより、検出系の回路ゲイ
ンの温度特性を所望の状態に調整することができる。
【0013】本発明の上述の目的,その他の目的,特徴
および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の
形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にかかる振動ジャ
イロの第1の実施形態を示すブロック図である。図1に
示す振動ジャイロ10は、たとえばエリンバで形成され
た正三角柱状の振動体12を含む。振動体12の側面に
は、それぞれ圧電素子14a,14b,14cが形成さ
れる。圧電素子14a,14bは、振動体12を屈曲振
動させるための駆動用として用いられ、また回転角速度
に応じた信号を検出するための検出用としても用いられ
る。そして、圧電素子14cは、帰還用として用いられ
る。つまり、この振動ジャイロ10では、振動体12と
圧電素子14a,14bおよび14cとで、振動子15
が形成されている。なお、振動体12は、エリンバで形
成された金属三角柱に限らず、金属四角柱、セラミック
三角柱、セラミック四角柱、セラミック円柱、セラミッ
クバイモルフなどを用いてもよい。
【0015】また、この振動ジャイロ10は、駆動回路
および検出回路が内部に形成された集積回路16を含
む。この集積回路16としては、たとえばバイポーラカ
スタムICなどが用いられる。集積回路16内には、駆
動系を構成するための回路として発振回路18が形成さ
れる。発振回路18は、圧電素子14a,14bと圧電
素子14cとの間に接続される。さらに、集積回路16
内には、検出系を構成するための回路として差動回路2
0、同期検波回路22、平滑回路24および直流増幅回
路26が直列に接続されて形成される。差動回路20の
2つの入力端は、圧電素子14aおよび14bに接続さ
れる。差動回路20の出力信号は、発振回路18からの
信号に基づいて、同期検波回路22によって同期検波さ
れる。そして、同期検波回路22の出力信号は平滑回路
24で平滑された後、直流増幅回路26で増幅されて出
力される。
【0016】この直流増幅回路26は、帰還抵抗として
の外部抵抗28、入力抵抗としての拡散抵抗32および
演算増幅器30から構成される。外部抵抗28は、集積
回路16に外付けされるものであり、たとえばチップ抵
抗が用いられる。そして、外部抵抗28は、演算増幅器
30の出力端と反転入力端との間に接続される。この外
部抵抗28は、温度による抵抗値の変化をほぼ0とみな
すことができる。一方、拡散抵抗32は、集積回路16
の半導体基板に不純物をドーピングすることにより形成
される。拡散抵抗32は、平滑回路24の出力端と演算
増幅器30の入力端との間に電気的に接続される。拡散
抵抗32は、温度に比例して抵抗値が変化する正の温度
特性を有するが、その温度特性は、約1500〜250
0ppm/℃のものか、または約4000〜5000p
pm/℃のものが一般的である。
【0017】この振動ジャイロ10は、発振回路18か
らの駆動信号によって振動体12が圧電素子14cの形
成面に直交する方向に屈曲振動する。この状態で、振動
体12の軸を中心として回転すると、コリオリ力により
振動体12の振動方向が変わる。それにより、圧電素子
14a,14b間に出力信号の差が生じ、この出力信号
の差が差動回路20から出力される。そして、差動回路
20の出力を検波して平滑し、さらに増幅することによ
って振動ジャイロ10に加わった回転角速度に対応した
信号を得ることができる。
【0018】また、この振動ジャイロ10は、上述した
回路構成を有するので、検出系の回路ゲインが図2
(A)に示すような温度特性を有する。すなわち、この
振動ジャイロ10の回路ゲインの温度特性は、外部抵抗
値をRext とし、拡散抵抗値をRint とし、たとえば2
5℃のときの抵抗値を基準とした温度あたりの拡散抵抗
値の変化量をΔRint とすると、Rext はほぼ一定とみ
なせるため、Rext /(Rint +ΔRint ×(T−25
°))で定まる。したがって、この振動ジャイロ10の
回路ゲインの温度特性は、25℃のときの回路ゲインを
基準として、低温側では回路ゲインが上がり、高温側で
は回路ゲインが下がる温度特性となる。そのため、この
振動ジャイロ10では、振動子15の回転角速度検出感
度が、図2(B)に示すように、25℃のときの感度を
基準として低温側で下がり高温側で上がる温度特性を有
する場合に、その温度特性を相殺することができる。そ
の結果、この振動ジャイロ10では、図2(C)に示す
ように、最終的な出力信号の温度による変化が小さくな
り、フラットな感度温度特性を得ることができる。従っ
て、この振動ジャイロ10によれば、従来のように回路
ゲインの温度特性調整用としてサーミスタなどの高価な
部品を用いる必要がなく、部品点数も削減することがで
きるため、回転角速度の検出感度の温度による変化の小
さい振動ジャイロを安価に得ることができる。
【0019】図3は、本発明にかかる振動ジャイロの第
2の実施形態を示すブロック図である。なお、図3に示
す振動ジャイロ40において、図1に示した振動ジャイ
ロ10と同一の構成箇所については同一符号を付してそ
の説明を省略する。図3に示す振動ジャイロ40は、外
部抵抗28は集積回路内に形成された演算増幅器30の
反転入力端子に入力抵抗として接続され、拡散抵抗32
は演算増幅器30の出力端子と反転入力端子との間に帰
還抵抗として接続される。
【0020】この振動ジャイロ40は、検出系の回路ゲ
インが図4(A)に示すような温度特性を有する。すな
わち、この振動ジャイロ40の回路ゲインの温度特性
は、外部抵抗値をRext とし、拡散抵抗値をRint
し、たとえば25℃のときの抵抗値を基準とした温度あ
たりの拡散抵抗値の変化量をΔRint とすると、Rext
はほぼ一定とみなせるため、(Rint +ΔRint ×(T
−25°))/Rext で定まる。したがって、この振動
ジャイロ40の回路ゲインの温度特性は、25℃のとき
の回路ゲインを基準とすると、低温側では回路ゲインが
下がり、高温側では回路ゲインが上がる温度特性とな
る。そのため、この振動ジャイロ40では、振動子15
の回転角速度検出感度が、図4(B)に示すように、2
5℃のときの感度を基準として低温側で上がり高温側で
下がる温度特性を有する場合に、その温度特性を相殺す
ることができる。その結果、この振動ジャイロ40で
は、図4(C)に示すように、最終的な出力信号の温度
による変化が小さくなり、フラットな感度温度特性を得
ることができる。したがって、図3に示す振動ジャイロ
40によっても上述した第1の実施形態と同様の効果を
得ることができる。
【0021】図5は、本発明にかかる振動ジャイロの変
形例における拡散抵抗の接続状況を示す回路図である。
上述の第1の実施形態および第2の実施形態において
は、単独の拡散抵抗を用いたが、拡散抵抗として温度特
性が1500〜2500ppm/℃のものを単独で用い
た際には、図6(A)に黒丸でプロットした直線で示す
ように、振動子15の温度特性を補正しきれない場合が
生じ得る。一方、拡散抵抗として温度特性が4000〜
5000ppm/℃のものを単独で用いた際には、図6
(B)に白四角でプロットした直線で示すように、振動
子15の温度特性が過補正になる場合が生じ得る。そこ
で、これらの不都合を是正するために、図5(A)およ
び図5(B)に示すように、温度特性が1500〜25
00ppm/℃の拡散抵抗R1と、温度特性が4000
〜5000ppm/℃の拡散抵抗R2とを直列または並
列に接続して得られる合成抵抗を、上述の各実施形態に
おける拡散抵抗Rint として用いることができる。この
場合、拡散抵抗R1と拡散抵抗R2との組み合わせによ
り拡散抵抗Rint の温度特性を所望の状態に調整するこ
とができるので、図6(A)や図6(B)に示したよう
な場合にもフラットな感度温度特性の振動ジャイロを得
ることができる。なお、図5には2個の拡散抵抗を直列
または並列に接続した例を図示したが、さらに多数個の
拡散抵抗を直列または並列に接続してもよい。
【0022】図7は、本発明にかかる振動ジャイロの第
3の実施形態を示すブロック図である。なお、図7に示
す振動ジャイロ50において、図1に示した振動ジャイ
ロ10と同一の構成箇所については同一符号を付してそ
の説明を省略する。図7に示す振動ジャイロ50は、図
1に示した振動ジャイロ10と比べて直流増幅回路26
の構成が相違する。すなわち、この振動ジャイロ50で
は、集積回路16内に演算増幅器30と演算増幅器31
が形成され、これら2つの演算増幅器30および31が
直列に接続されて直流増幅回路26が形成される。直流
増幅回路26の演算増幅器30は、入力抵抗としての拡
散抵抗32を介して平滑回路24に接続される。また、
演算増幅器30には、帰還抵抗としての外部抵抗28が
接続される。さらに、演算増幅器30の出力端には、入
力抵抗としての拡散抵抗33を介して演算増幅器31が
接続される。演算増幅器31には、帰還抵抗として外部
抵抗29が接続される。そして、演算増幅器31の出力
端からこの振動ジャイロ50に加わった回転角速度に対
応した信号を得ることができる。
【0023】図7に示す振動ジャイロ50では、演算増
幅器が2段設けられているので、一段だけの場合に比べ
て、図9(A)に白丸でプロットした直線で示すよう
に、回路ゲインの温度特性の傾きをより大きくすること
ができる。そのため、図9(A)に×印でプロットした
直線で示すように、振動子15の感度の温度による変化
が大きい場合であっても、最終的な出力信号の温度によ
る変化を小さくすることができ、三角印でプロットした
直線で示すように、フラットな感度温度特性を得ること
ができる。
【0024】図8は、本発明にかかる振動ジャイロの第
4の実施形態を示すブロック図である。なお、図8に示
す振動ジャイロ60において、図3に示した振動ジャイ
ロ40と同一の構成箇所については同一符号を付してそ
の説明を省略する。図8に示す振動ジャイロ60は、図
3に示した振動ジャイロ40と比べて直流増幅回路26
の構成が相違する。すなわち、この振動ジャイロ60で
は、集積回路16内に演算増幅器30と演算増幅器31
が形成され、2つの演算増幅器30および31が直列に
接続されて直流増幅回路26が形成される。この直流増
幅回路26の演算増幅器30は、入力抵抗としての外部
抵抗28を介して平滑回路24に接続される。また、演
算増幅器30には、帰還抵抗としての拡散抵抗32が接
続される。さらに、演算増幅器30の出力端には、入力
抵抗としての外部抵抗29を介して演算増幅器31が接
続される。演算増幅器31には、帰還抵抗として拡散抵
抗33が接続される。そして、演算増幅器31の出力端
からこの振動ジャイロ60に加わった回転角速度に対応
した信号を得ることができる。
【0025】図8に示す振動ジャイロ60では、演算増
幅器が2段設けられているので、一段だけの場合に比べ
て、図9(B)に白丸でプロットした直線で示すよう
に、回路ゲインの温度特性の傾きをより大きくすること
ができる。そのため、図9(B)に×印でプロットした
直線で示すように、振動子15の感度の温度による変化
が大きい場合であっても最終的な出力信号の温度による
変化を小さくすることができ、三角印でプロットした直
線で示すように、フラットな感度温度特性を得ることが
できる。
【0026】なお、図7および図8に示す振動ジャイロ
50および60において、拡散抵抗32と拡散抵抗33
は同じ特性のものでもよく、違う特性のものでもよい。
この点、外部抵抗28および29についても同じであ
る。また、所望の温度特性を得るために、拡散抵抗32
および33として、図5に示したような合成抵抗を用い
てもよい。また、図7および図8に示す振動ジャイロ5
0および60において、演算増幅器を2段設けることに
限らず、さらに多数段設けてもよい。
【0027】また、図10は、本発明にかかる振動ジャ
イロに用いられる直流増幅回路26の変形例を示す回路
図である。上述の各実施形態の直流増幅回路26では、
演算増幅器30を反転アンプとして用いたが、図10に
示す直流増幅回路26では、演算増幅器30を非反転ア
ンプとして用いたものである。すなわち、この直流増幅
回路26では、演算増幅器30の反転入力端子が第1の
抵抗R1を介して基準電位に接続される。また、演算増
幅器30の出力端子と反転入力端子との間には、帰還抵
抗として第2の抵抗R2が接続される。この場合、直流
増幅回路26のゲインは、(R1 +R2 )/R1 で定ま
る。したがって、第1の抵抗R1と第2の抵抗R2の内
の一方に外部抵抗を用い他方に拡散抵抗を用いるか、ま
たは両者に互いに温度特性の異なる拡散抵抗を用いて、
上述の各実施形態の直流増幅回路26を構成することに
より、上述したものと同様の効果を得ることができる。
【0028】さらに、図11は、本発明にかかる振動ジ
ャイロの第5の実施形態を示すブロック図であり、図1
2は、図11に示す振動ジャイロの分圧回路を一例を示
す回路図である。この第5の実施形態では、振動ジャイ
ロの検出系に分圧回路34を組み込んで、分圧回路34
により回路ゲインの温度特性を調整する点に特徴があ
る。この分圧回路34は、図12に示すように、検出系
に直列に接続される第1の抵抗R1の一端と基準電位と
の間に第2の抵抗R2を接続してなるものである。この
場合、Vout=(R2 /(R1 +R2 ))・Vinとい
う関係を有する。したがって、R1 ,R2 のどちらか一
方を外部抵抗とし他方を拡散抵抗とするか、または両者
を互いに温度特性の異なる拡散抵抗で構成することによ
り、回路ゲインの温度特性を調整することができ、上述
の各実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、
図11では、分圧回路34を振動子15と差動回路20
との間に接続した例を示したが、これに限定するもので
はなく、差動回路20と同期検波回路22との間に接続
してもよく、同期検波回路22と平滑回路24との間に
接続してもよく、平滑回路24と直流増幅回路26との
間に接続してもよい。これらの場合にも同様の効果を得
ることができる。
【0029】なお、上述の実施形態の説明においては、
外部抵抗と拡散抵抗とを直流増幅回路を構成する演算増
幅器に接続した振動ジャイロについて説明したが、外部
抵抗と拡散抵抗とを差動回路を構成する演算増幅器に接
続して、検出系の回路ゲインの温度特性を調整するよう
にしてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる振動ジャ
イロによれば、従来のように回路ゲインの温度特性調整
用としてサーミスタなどの高価な部品を用いる必要がな
く、部品点数も削減することができるため、回転角速度
の検出感度の温度による変化の小さい振動ジャイロを安
価に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる振動ジャイロの第1の実施形態
を示すブロック図である。
【図2】(A)は図1に示す振動ジャイロの検出系の回
路ゲインの温度特性を示すグラフであり、(B)は図1
に示す振動ジャイロの振動子の感度温度特性を示すグラ
フであり、(C)は図1に示す振動ジャイロの感度温度
特性を示すグラフである。
【図3】本発明にかかる振動ジャイロの第2の実施形態
を示すブロック図である。
【図4】(A)は図3に示す振動ジャイロの検出系の回
路ゲインの温度特性を示すグラフであり、(B)は図3
に示す振動ジャイロの振動子の感度温度特性を示すグラ
フであり、(C)は図3に示す振動ジャイロの感度温度
特性を示すグラフである。
【図5】(A)は本発明にかかる振動ジャイロの変形例
における拡散抵抗の接続状況の一例を示す回路図であ
り、(B)は他の例を示す回路図である。
【図6】(A)は、振動子の感度の温度特性の傾きの絶
対値に比べて、回路ゲインの温度特性の傾きの絶対値が
小さいため、振動子の温度特性を補正しきれない場合を
示すグラフである。一方、(B)は、振動子の感度の温
度特性の傾きの絶対値に比べて、回路ゲインの温度特性
の傾きの絶対値が大きいため、振動子の温度特性が過補
正となり、振動ジャイロの感度の温度特性がフラットに
ならない例を示すグラフである。
【図7】本発明にかかる振動ジャイロの第3の実施形態
を示すブロック図である。
【図8】本発明にかかる振動ジャイロの第4の実施形態
を示すブロック図である。
【図9】(A)は、図7に示す振動ジャイロの検出系の
回路ゲインの温度特性と、振動子の感度の温度特性と、
振動ジャイロの感度の温度特性との関係を示すグラフで
ある。(B)は、図8に示す振動ジャイロの検出系の回
路ゲインの温度特性と、振動子の感度の温度特性と、振
動ジャイロの感度の温度特性との関係を示すグラフであ
る。
【図10】本発明にかかる振動ジャイロに用いられる直
流増幅回路の変形例を示す回路図である。
【図11】本発明にかかる振動ジャイロの第5の実施形
態を示すブロック図である。
【図12】図11に示す振動ジャイロに用いられる分圧
回路の一例を示す回路図である。
【図13】従来の振動ジャイロの一例を示すブロック図
である。
【図14】従来の振動ジャイロの他の例を示すブロック
図である。
【符号の説明】
10,40,50,60 振動ジャイロ 12 振動体 14a,14b,14c 圧電素子 15 振動子 16 集積回路 18 発振回路 20 差動回路 22 同期検波回路 24 平滑回路 26 直流増幅回路 28,29 外部抵抗 30,31 演算増幅器 32,33 拡散抵抗 34 分圧回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動子の検出回路を構成する集積回路内
    部に形成される拡散抵抗と、 前記集積回路に外部から取り付けられる外部抵抗とを含
    み、 振動ジャイロの感度温度特性を補正するために、互いに
    温度特性の異なる前記拡散抵抗と前記外部抵抗とを前記
    検出回路に組み込むことで、検出系の回路ゲインに振動
    子の感度温度特性を相殺する温度特性を持たせた、振動
    ジャイロ。
  2. 【請求項2】 前記拡散抵抗と前記外部抵抗との内の一
    方は、前記集積回路内に形成された演算増幅器の反転入
    力端子に入力抵抗として接続され、他方は前記演算増幅
    器の出力端子と前記反転入力端子との間に帰還抵抗とし
    て接続された、請求項1に記載の振動ジャイロ。
  3. 【請求項3】 前記拡散抵抗と前記外部抵抗との内の一
    方は、前記集積回路内に形成された演算増幅器の反転入
    力端子と基準電位との間に接続され、他方は前記演算増
    幅器の出力端子と前記反転入力端子との間に帰還抵抗と
    して接続された、請求項1に記載の振動ジャイロ。
  4. 【請求項4】 前記拡散抵抗と前記外部抵抗とが接続さ
    れた前記演算増幅器は前記集積回路内に複数形成され、
    かつそれらが互いに直列に接続された、請求項2または
    請求項3に記載の振動ジャイロ。
  5. 【請求項5】 前記拡散抵抗と前記外部抵抗とで分圧回
    路を形成し、前記分圧回路を前記検出回路に組み込ん
    だ、請求項1に記載の振動ジャイロ。
  6. 【請求項6】 振動子の検出回路を構成する集積回路内
    部に形成される互いに温度特性の異なる複数の拡散抵抗
    を含み、 振動ジャイロの感度温度特性を補正するために、前記拡
    散抵抗で分圧回路を形成し、前記分圧回路を前記検出回
    路に組み込んで、検出系の回路ゲインに振動子の感度温
    度特性を相殺する温度特性を持たせた、振動ジャイロ。
  7. 【請求項7】 温度特性が1500〜2500ppm/
    ℃の拡散抵抗と4000〜5000ppm/℃の拡散抵
    抗とを直列または並列に接続して用いた、請求項2ない
    し請求項6のいずれかに記載の振動ジャイロ。
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