JPH11129382A - 防汚性反射防止積層体およびその製造方法 - Google Patents

防汚性反射防止積層体およびその製造方法

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JPH11129382A
JPH11129382A JP9298900A JP29890097A JPH11129382A JP H11129382 A JPH11129382 A JP H11129382A JP 9298900 A JP9298900 A JP 9298900A JP 29890097 A JP29890097 A JP 29890097A JP H11129382 A JPH11129382 A JP H11129382A
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silicon oxide
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JP9298900A
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Manabu Ito
学 伊藤
Noritoshi Tomikawa
典俊 富川
Haruo Uyama
晴夫 宇山
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低い反射率を保持しつつ、防汚性に優れ、かつ
延展性と密着性に優れた防汚性反射防止積層体と安価に
かつ簡便に製造することのできる防汚性反射防止積層体
の製造方法の提供にある。 【解決手段】透明基材10の表面に単層もしくは多層の
無機物からなる反射防止膜20を設け、その上に最外層
となるケイ素酸化物層30を設けてなる防汚性反射防止
積層体1において、前記ケイ素酸化物層30の組成が、
炭素、水素、ケイ素および酸素のなかの一種もしくは2
種以上の元素からなる化合物であって、少なくともその
1種を化合物を含有し、前記化合物の含有量が、表面か
ら透明基材10方向に向かって減少してなる防汚性反射
防止積層体1としたものである。また、防汚性反射防止
積層体の最外層であるケイ素酸化物層30を、CVD法
によって形成してなる防汚性反射防止積層体の製造方法
としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光板などで代表
される反射防止フィルムとその製造方法に関するもので
あり、特に、優れた防汚性、反射防止性、延展性、密着
性を備えた反射防止フィルムとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、反射防止のために屈折率が、
透明基材と異なるケイ素酸化物等の無機物を、真空蒸着
法、スパッタ法、CVD法などによって透明基材上に単
層もしくは多層に形成して得られる反射防止フィルムが
知られている。
【0003】しかし、これらの方法によって得られた反
射防止フィルムの最外層となる反射防止膜が無機物であ
るために、手垢、指紋、汗などによって汚れがつきやす
いという問題点を有していた。
【0004】そこで、かかる問題を解決するために、反
射防止膜の最外層に撥水、撥油性、防汚性を付与する目
的で、フッ素化合物等の低表面エネルギー物質を塗布す
る方法が採用されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術においては、透明基材上に無機物である反射防止膜を
形成した後、さらに防汚性を付与するため低表面エネル
ギー物質を塗布するものであるため、生産のための時間
がかかりすぎコスト高となるという問題点があった。
【0006】本発明は、かかる従来技術の問題点を解決
するものであり、その課題とするところは、低い反射率
を保持しつつ、防汚性に優れ、かつ延展性と密着性に優
れた反射防止膜と安価にかつ簡便に製造することのでき
る防汚性反射防止積層体とその製造方法の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、透明基材
の表面に単層もしくは多層の無機物からなる反射防止膜
を設け、その上に最外層となるケイ素酸化物層を設けて
なる防汚性反射防止積層体であって、該ケイ素酸化物層
の組成が最表面から透明基材方向へ向かって連続的に変
化することを特徴とする防汚性反射防止積層体としたも
のである。
【0008】また、請求項2の発明では、前記ケイ素酸
化物層の組成が、炭素、水素、ケイ素および酸素のなか
の一種もしくは2種以上の元素からなる化合物であっ
て、少なくともその1種を含有することを特徴とする防
汚性反射防止積層体としたものである。
【0009】また、請求項3の発明では、前記ケイ素酸
化物層中の前記化合物の含有量が、最表面から透明基材
方向に向かって減少していることを特徴とする防汚性反
射防止積層体としたものである。
【0010】また、請求項4の発明では、前記透明基材
がプラスチックフィルムであることを特徴とする防汚性
反射防止積層体としたものである。
【0011】また、請求項5の発明では、前記反射防止
膜の少なくとも一層が透明導電膜であることを特徴とす
る防汚性反射防止積層体としたものである。
【0012】また、請求項6の発明では、前記請求項
1、2、3または4記載の防汚性反射防止積層体の最外
層であるケイ素酸化物層を、CVD(Chenical
Vapor Deposition)法によって形成
してなることを特徴とする防汚性反射防止積層体の製造
方法としたものである。
【0013】また、請求項7の発明では、前記CVD法
における出発材料が、少なくとも有機シリコン化合物と
酸素であることを特徴とす防汚性反射防止積層体の製造
方法としたものである。
【0014】さらにまた、請求項8の発明では、前記透
明基材に反射防止膜の形成された面と反対側の面に接着
層を設けてなることを特徴とする防汚性反射防止積層体
としたものである。
【0015】さらにまた、請求項9の発明では、前記透
明基材と反射防止膜の間にハードコート層を塗布してな
ることを特徴とする防汚性反射防止積層体としたもので
ある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を説明す
る。本発明の防汚性反射防止積層体は、図1に示すよう
に、ハードコート層(12)としてアクリル系硬化被膜
が透明基材(10)上に施された偏光フィルムを事例と
したもので、この透明基材(10)であるプラスチック
フィルム上に順次、積層された厚さ775Åの反射防止
膜(20)と厚さ915Åのケイ素酸化物層(30)の
2層で構成されているものである。なお、ケイ素酸化物
層(30)は、SiOx (X=1〜2)を主体としてい
るものである。
【0017】また、最外層となるケイ素酸化物層(3
0)中には、ケイ素酸化物に加えて、炭素、水素、ケイ
素および酸素のなかの1種もしくは2種以上の元素から
なる化合物が少なくとも1種類含有される連続層となっ
ている。例えば、C−H結合を有する化合物、Si−H
結合を有する化合物、または炭素単体や原料の有機ケイ
素化合物やそれらの誘導体を含有する場合がある。具体
的には、メチル基等有するハイドロカーボン、SiH3
シリル、SiH2 シリレン等のハイドロシリカ、SiH
2 OHシラノールなどの水酸基誘導体などを挙げること
ができる。上記以外でも、成膜過程の条件を変えること
で最外層に含有される化合物の種類、量等を変化させる
ことができる。この連続膜中のこれらの化合物の含有率
は最表面で5〜95%、好ましくは50〜95%程度、
反射防止膜(20)層との界面では0〜70%、好まし
くは0〜20%程度である。
【0018】これにより、最外層となるケイ素酸化物層
(30)におけるケイ素酸化物の連続層は、上記化合物
によって防汚性、延展性が高められ、一方、反射防止膜
(20)との界面では、上記化合物の含有量が少なくな
っているため、より透明性に優れ、反射防止膜(20)
との密着性を強固なものとすることができる。
【0019】ここで、本発明にかかわる上記透明基材
(10)としては、透明なものであればガラスでもよ
く、特に限定するものではないが、本発明の防汚性反射
防止積層体としてはプラスチックフィルムが特に有効な
結果を与えるものである。ここで透明であるとは、本発
明の目的に必要な程度に透明導電板の後方にある各種表
示が充分に識別できれば良く、必ずしも無色あるいはク
リアである必要はない。
【0020】上記プラスチックフィルムとしては、トリ
アセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンストレッチフィルム、ポリイミド、ポリカーボネー
ト、アクリル、ポリビニルアルコール、あるいはこれら
の積層体などがあげられる。さらに、上記事例のよう
に、ハードコートなどの被膜材料で被覆されたプラスチ
ックフィルムなどを透明基材(10)とすることもでき
る。さらに液晶ディスプレーやPDP(プラズマディス
プレーパネル)やEL(エレクトロルミネンスディスプ
レー)の表示パネル表面に直接、本発明に係る防汚性を
有する反射防止膜を着膜することも可能である。また、
表面に微細な凸凹が施された基板を透明基材(10)と
して使用することも可能である。このような基板を使用
した場合には、反射防止膜(20)がその凹凸に沿って
形成され、この反射防止膜(20)の表面に上記凸凹が
再現され、わずかな表面反射光でも正反射されることな
く散乱され、このため、光源の虚像が一層確実に防止さ
れる。
【0021】一方、前記最外層であるケイ素酸化物層
(30)の下層部については特に限定されない。すなわ
ち、表層膜としてケイ素酸化物層(30)を直接透明基
材(10)上に形成させることも可能であるが、反射防
止効果をより顕著なものとするためには、透明基材(1
0)上に最外層膜としてのケイ素酸化物層(30)より
屈折率の高い被膜を少なくとも1層含む、多層被膜を被
服して反射防止膜(20)とすることが有効である。
【0022】前記最外層の下層部である反射防止膜(2
0)の成膜方法は、スパッタリング法、蒸着法、イオン
プレーティング法、CVD法、ゾル・ゲル法等いかなる
方法でもよく、適宜選択されるものである。また、上記
スパッタリング法においては、マグネトロンスパッタリ
ング法であっても、プラズマを発生させる方法が直流で
あっても、交流であってもよい。
【0023】また、請求項6の発明では、防汚性反射防
止積層体の最外層であるケイ素酸化物層(30)を、C
VD(Chenical Vapor Deposit
ion)法によって形成することを特徴とする防汚性反
射防止積層体(1)の製造方法としたものである。
【0024】さらにまた、請求項7の発明では、前記C
VD法における出発材料が、少なくとも有機シリコン化
合物と酸素であることを特徴とす防汚性反射防止積層体
(1)の製造方法としたものである。
【0025】従来のように、反射防止膜(20)の上
に、防汚性を付与するため低表面エネルギー物質を塗布
していたことに比べ、このケイ素酸化物層(30)の形
成には、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティ
ング法、CVD法、ゾル・ゲル法等いかなる方法でも安
価で簡便な方法であるが、上記のようにプラズマCVD
法がよればより安価に簡便にかつ精度のよい製膜ができ
るものであり最も好ましく用いられる方法である。
【0026】次に本発明の防汚性反射防止積層体(1)
の最外層であるケイ素酸化物層(30)の形成方法の一
実施の形態例を説明する。図2は、本発明の防汚性反射
防止積層体(1)の製造に使用するプラズマCVD装置
(100)の一例を示す図である。この図2においてプ
ラズマCVD装置(100)は、チャンバー(51)と
このチャンバー(51)内にフィルム供給ローラ(5
2)、巻取ローラ(53)、冷却ドラム(54)、補助
ローラ(55)を備え、前記チャンバー(51)内は真
空ポンプ(56)により所望の真空度に設定できるよう
になっている。さらに、チャンバー(51)内の冷却ド
ラム(54)の近傍には電源(57)に接続されたシャ
ワー電極(58)が設置されており、この電極の他端に
はチャンバー(51)外部に設置されている原料蒸発供
給装置(59)およびガス供給装置(60)に接続され
ている。また、シャワー電極(58)内にはマグネット
を設置し、プラズマの発生を促進することもできる。
【0027】上述のようなプラズマCVD装置(10
0)のフィルム供給ローラ(52)に、透明基材(1
0)の原反を装着し、補助ローラ(55)、冷却ドラム
(54)、補助ローラ(55)を経由して巻取ローラ
(53)に至る図示のような原反搬送パスを形成する。
【0028】次に、チャンバー(51)内を真空ポンプ
(56)により減圧して、真空度を10-1〜10-8Tor
r、好ましくは、真空度10-3〜10-7Torrとする。そ
して、原料蒸発供給装置(59)において、原料である
有機珪素化合物を蒸発させ、ガス供給装置(60)から
供給される酸素ガスと混合させ、この混合ガスを原料供
給配管(61)を介してチャンバー(51)中に導入す
る。この場合、混合ガス中の有機ケイ素化合物の含有量
は1〜60%、酸素ガスの含有量は40〜99%とする
ことができる。またこの混合ガス中に不活性ガスを混合
することもできる。
【0029】一方、シャワー電極(58)には電源(5
7)から所定の電圧が印加されているため、チャンバー
(51)内の冷却ドラム(54)とシャワー電極(5
8)間でグロー放電プラズマが維持される。このグロー
放電プラズマは、混合ガス中の1つ以上のガス成分から
導出されるものである。この状態で透明基材(10)を
一定速度で搬送させ、グロー放電プラズマによって冷却
ドラム(54)上の透明基材(10)に、図1に示す最
外層としてのケイ素酸化物層(30)の連続層を形成す
る。このときのチャンバー(51)内の真空度は1〜1
-4Torr、好ましくは1×10-1〜1×10-2Torrとす
る。
【0030】本発明において使用するケイ素酸化物層
(30)を形成する有機シラン化合物としては、1,1,3,
3,- テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキ
サン、ビニルトリメトキシシラン、メチルメトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシ
ラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシ
ラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトキメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロ
キサン等を上げることができる。このなかでは、特に1,
1,3,3,- テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシ
ロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンが好ま
しく用いられる。
【0031】
【実施例】次に本発明を実施例により、本発明をより具
体的に説明する。 〈実施例1〉厚さ80μmのトリアセチルセルロースを
透明基材(10)として、これを図2に示すようなプラ
ズマCVD装置(100)に装着した。次にプラズマC
VD装置(100)のチャンバー(51)を5×10-6
Torrまで減圧した後、Si34 をプラズマCVD法で
775Åに成膜した。その後、ケイ素酸化物を主体とし
た連続膜を成膜するために、原料の有機シラン化合物で
ある1,1,3,3,- テトラメチルジシロキサンを原料蒸発供
給装置(59)において気化させ、ガス供給装置(6
0)から供給された酸素ガスと混合させた原料ガスをシ
ャワー電極(58)を介しチャンバー(51)内に導入
した。
【0032】次に、上記の電源(57)からシャワー電
極(58)に供給する電力を5kwとし、原料ガスによ
りグロー放電プラズマを確立させた。このプラズマ中を
透明基材(10)であるトリアセチルセルロースフィル
ムを速度20m/分で搬送し、フィルム上にケイ素酸化
物層(30)としてのケイ素酸化物主体の薄膜を厚さ9
15Åに形成し、防汚性反射防止積層体(資料1)を得
た。このときのチャンバー(51)の真空度は5×10
-2T orr に保った。
【0033】<比較例1>また、透明基材(10)の搬
送速度、シャワー電極への供給電力、プラズマ中でのガ
ス分布を変えることにより組成の異なるケイ素酸化物主
体の薄膜を厚さ915Åに形成した防汚性反射防止積層
体(資料2、3、4)を得た。
【0034】上記で得られた各防汚性反射防止積層体
(資料1〜4)でのケイ素酸化物を主体とした最外層中
の炭素原子の割合、引っ張り試験後のクラック、水に対
する接触角を下記表1に示した。また、各試料の最外層
の最表面から透明基材(10)に向かう深さ方向の炭素
原子含有量の変化を図3〜5に示した。
【0035】上記実施例および比較例で得られた防汚性
反射防止積層体の性能は、下記の方法に従って試験を行
った。 (1) ケイ素酸化物を主体とした最外層の炭素原子の割合
は、島津製作所製のXPS装置(ESCA3200)にて膜中の炭素
原子の割合を測定した。 (2) 引っ張り試験後のクラックは、反射防止膜を5%引
張り、その状態で30秒間保持し、その後、元に戻して
表面状態( クラックの有無) を光学顕微鏡で観察した。 (3) 防汚性は、接触角計(協和界面化学製、CA-D型)を
使用し、室温下で直径2mmの水滴を針先に作り、その
静止接触角を測定した。(4) 反射率は、波長550nm
における光反射率を測定した。
【0036】
【表1】
【0037】上記表1に示されるように実施例1で得ら
れた試料1は、低い反射率、優れた延展性、高い接触角
に起因する優れた防汚性を示しすものであった。それに
対して、比較例1で得られた試料2、3は、防汚性、延
展性に劣っており、また、試料4においては延展性が不
十分であった。
【0038】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、透明基材の表面に単層もし
くは多層の無機物からなる反射防止膜を設け、その上に
最外層となるケイ素酸化物層を設けてなる防汚性反射防
止積層体において、前記ケイ素酸化物層の組成が、炭
素、水素、ケイ素および酸素のなかの一種もしくは2種
以上の元素からなる化合物であって、少なくともその1
種を含有し、かつ最表面から透明基材方向へ向かって連
続的に減少させることによって、高い反射防止機能と優
れた密着性と透明性をもち、さらに高い防汚機能と耐衝
撃性を有したものとすることができる。
【0039】また、防汚性反射防止積層体の最外層であ
るケイ素酸化物層を、CVD法によって形成し、その出
発材料が、少なくとも有機シリコン化合物と酸素とする
ことによって、本発明の防汚性反射防止積層体の製造に
おいて、従来のように反射防止膜形成した後に改めて防
汚層形成する必要がなく、その製造が容易でかつコスト
の低減に寄与することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す防汚性反射防止積
層体を側断面で表した説明図である。
【図2】本発明の防汚性反射防止積層体の製造に使用す
るプラズマCVD装置の一例を説明する概略図である。
【図3】本発明の一実施例でのケイ素酸化物を主体とし
た最外層の炭素含有量の最表面から基材界面までの深さ
方向での分布を示すグラフである。
【図4】本発明に係わる一比較例でのケイ素酸化物を主
体とした最外層の炭素含有量の最表面から基材界面まで
の深さ方向での分布を示すグラフである。
【図5】本発明に係わる他の一比較例でのケイ素酸化物
を主体とした最外層の炭素含有量の最表面から基材界面
までの深さ方向での分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1‥‥防汚性反射防止積層体 10‥‥透明基材 12‥‥ハードコート層 20‥‥反射防止膜 30‥‥ケイ素酸化物層 51‥‥チャンバー 52‥‥フィルム供給ローラ 53‥‥巻取ローラ 54‥‥冷却ドラム 55‥‥補助ローラ 56‥‥真空ポンプ 57‥‥電源 58‥‥シャワー電極 59‥‥原料蒸発供給装置 60‥‥ガス供給装置 61‥‥原料供給配管 100‥‥プラズマCVD装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08J 7/06 G02B 1/10 Z

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基材の表面に単層もしくは多層の無機
    物からなる反射防止膜を設け、その上に最外層となるケ
    イ素酸化物層を設けてなる防汚性反射防止積層体であっ
    て、該ケイ素酸化物層の組成が最表面から透明基材方向
    へ向かって連続的に変化することを特徴とする防汚性反
    射防止積層体。
  2. 【請求項2】前記ケイ素酸化物層の組成が、炭素、水
    素、ケイ素および酸素のなかの一種もしくは2種以上の
    元素からなる化合物であって、少なくともその1種を含
    有することを特徴とする請求項1に記載の防汚性反射防
    止積層体。
  3. 【請求項3】前記ケイ素酸化物層中の前記化合物の含有
    量が、最表面から透明基材方向に向かって減少している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の防汚性反射
    防止積層体。
  4. 【請求項4】前記透明基材がプラスチックフィルムであ
    ることを特徴とする請求項1、2または3に記載の防汚
    性反射防止積層体。
  5. 【請求項5】前記反射防止膜の少なくとも一層が透明導
    電膜であることを特徴とする請求項1、2、3または4
    に記載の防汚性反射防止積層体。
  6. 【請求項6】前記請求項1、2、3または4に記載の防
    汚性反射防止積層体の最外層であるケイ素酸化物層を、
    CVD(Chenical Vapor Deposi
    tion)法によって形成してなることを特徴とする防
    汚性反射防止積層体の製造方法。
  7. 【請求項7】前記CVD法における出発材料が、少なく
    とも有機シリコン化合物と酸素であることを特徴とする
    請求項7に記載の防汚性反射防止積層体の製造方法。
  8. 【請求項8】前記透明基材に反射防止膜の形成された面
    の反対側の面に接着層を設けてあることを特徴とする請
    求項1、2、3または4に記載の防汚性反射防止積層
    体。
  9. 【請求項9】前記透明基材と反射防止膜の間にハードコ
    ート層が塗布されてなることを特徴とする請求項1、
    2、3または4に記載の防汚性反射防止積層体。
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