JPH111106A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH111106A
JPH111106A JP9153821A JP15382197A JPH111106A JP H111106 A JPH111106 A JP H111106A JP 9153821 A JP9153821 A JP 9153821A JP 15382197 A JP15382197 A JP 15382197A JP H111106 A JPH111106 A JP H111106A
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • B60C11/1204Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe
    • B60C2011/1213Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe sinusoidal or zigzag at the tread surface

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  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 氷路での駆動・制動性能を向上でき、かつブ
ロックに設けたサイピングによるクラック、欠けの発生
を防止する。 【解決手段】 トレッド面に形成されたブロックは、一
つの側壁で開口する第1の開口Aと、他の側壁で開口す
る第2の開口Bとを連ねてのびる一本のサイピング11
が形成されたサイピング入りブロックを含み、かつサイ
ピング11は、開口Aから開口A、Bを結ぶ基線ABで
区分したブロック領域7A内の第1の内端点Cにのびる
11Aと、開口Bから第2の内端点Dにのびる11B
と、内端点C、D間を継ぐ11Cとからなり、内端点C
は内端点Dよりも開口Bに近いことにより、線分CDの
基線ABに対する傾斜の向きは線分AC、DBの向きと
同じとし、かつ11A、11Bと11Cとは、小円弧9
を介して連なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、氷上での駆動・制
動性能を向上でき、かつブロックに設けたサイピングに
よるクラック、欠けの発生を防止しうる空気入りタイヤ
に関する。
【0002】
【従来の技術】スパイクタイヤが、路面の損傷及び粉塵
公害を防止するために使用が禁止されて以来、積雪地帯
などにおいては、いわゆるスタッドレスタイヤと称され
る空気入りタイヤが広く普及しつつある。このような空
気入りタイヤは、近年、低温環境下においても柔軟性を
保ちうるトレッドゴム材料などの開発に加え、トレッド
面に多数のブロックを形成したブロックパターンを採用
し、また、ブロックには多数のサイピングなどが設けら
れることによって、雪上での走行性能が格段に向上して
いる。
【0003】しかしながら、スパイクを打ち込んでいな
い空気入りタイヤでは、つるつるとした氷路の走行性能
に関しては、やはり、スパイクタイヤに劣るため、従来
より、この種の空気入りタイヤにおいて氷上での性能を
向上するための数多くの提案がなされている。
【0004】たとえば、特開昭59−199306号公
報は、トレッド面に多数のブロックを区画形成するとと
もに、各ブロックには、図8(A)に示すように、波打
ち状で略タイヤ軸方向にのびるサイピングbを形成する
ことにより、サイピングのエッジ成分を増加させて氷上
性能の向上を図ることを提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8
(A)に示したようなサイピングbでは、ブロック剛性
の低下、接地面積の減少などにより満足のゆく氷上性能
の向上は得られず、又、特に、ブロック剛性の低下によ
り、接地時、同図(B)に示すようにブロックaはタイ
ヤ周方向のせん断力Fを受けると、サイピングbが容易
に開いてしまい、変形量が大きくなり、ブロック欠け、
クラックなどの損傷が生じやすい。
【0006】本発明は、以上のような問題点を解決する
ために案出されたもので、サイピングのエッジ成分を増
加させて氷路における走行性能の向上を図りつつも、サ
イピングの開きを抑制することによって、ブロック欠
け、クラックの発生を防止しうる空気入りタイヤの提供
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のうち、請求項1
記載の発明は、トレッド縁E、E間のトレッド面に、タ
イヤ周方向にのびる縦溝と、この縦溝に交わる向きにの
びる横溝とからなるトレッド溝を設けることにより、こ
のトレッド溝の溝壁又は前記トレッド縁がなす側壁によ
り囲まれるブロックを形成するとともに、前記ブロック
は、一つの側壁で開口する第1の開口Aと、他の側壁で
開口する第2の開口Bとを連ねてのびる一本のサイピン
グが形成されたサイピング入りブロックを含み、かつ前
記サイピングは、前記第1の開口Aから第1、第2の開
口A、Bを結ぶ基線ABで区分した2つのブロック領域
の一方のブロック領域内の第1の内端点Cにのびる第1
のサイピング片と、第2の開口Bから他方のブロック領
域内の第2の内端点Dにのびる第2のサイピング片と、
第1、第2のサイピング片の内端点C、D間を継ぐ中央
のサイピング片とからなり、前記第1の内端点Cは第2
の内端点Dよりも第2の開口Bに近いことにより、線分
CDの基線ABに対する傾斜の向きは線分CA、BDの
向きと同じとし、かつ第1、第2のサイピング片と中央
のサイピング片とは、小円弧を介して連なることを特徴
とする空気入りタイヤである。
【0008】又、請求項2記載の発明は、前記サイピン
グの、前記第1、第2の内端点C、D間の前記基線AB
と平行な平行成分の長さW1が、基線ABの長さWの
0.1〜0.6倍であり、該第1、第2の内端点C、D
間の前記基線ABと直角な直角成分の長さW2が、基線
ABの長さWの0.2〜1.0倍であることを特徴とし
ている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づき説明する。図1は、本発明の空気入りタイヤ
が、トラック、バスなどに好適に用いられる重荷重用の
タイヤとして採用された場合のトレッドパターンを例示
している。又、図2はその部分的な内部構造を示し、ス
チールコードよりなるラジアル構造プライのカーカス1
4と、このカーカスにタガ効果を与えて締め付ける複
数、例えば4枚のプライからなるベルト層15とを有し
ている。
【0010】図1において、空気入りタイヤは、トレッ
ド縁E、E間のトレッド面2に、タイヤ周方向にのびる
縦溝3と、この縦溝3に交わる向きにのびる横溝4とか
らなるトレッド溝TGを設けることにより、このトレッ
ド溝TGの溝壁5又は前記トレッド縁Eがなす側壁6に
より囲まれるブロック7を形成している。なお、本例で
は、全トレッド面の表面積に対する全ブロック表面積の
割合を、50〜75%とする冬用タイヤの構成をなす。
【0011】前記縦溝3は、本例では、いずれも波状に
のびる主縦溝3Aと、主縦溝3A、3A間の巾狭の細溝
3Bと、トレッド縁Eに最も近い極細溝3Cとを含み、
夫々トレッド面2に1本乃至複数本、例えば3本、2
本、2本づつ設けられる。
【0012】又、横溝4は、本例では、前記細溝3B、
極細溝3Cを介してタイヤ軸方向に隣り合うブロック
7、7を千鳥状(ジグザグ)にタイヤ周方向に並べる如
く形成されている。
【0013】これらの縦溝3、横溝4は、ストレート或
いはジグザグ状に屈曲するものなど図示以外の任意の形
状に構成でき、タイヤに正規内圧を充填した時に、トレ
ッド表面にて測定した溝巾が、主縦溝3A、横溝4では
10〜20mm、細溝3Bでは4mm〜8mm、極細溝3Cで
は2mm〜5mmとするのが好ましく、又、溝深さは例えば
従前の例に従い7〜20mmとすることが好ましい。
【0014】又、前記ブロック7は、一つの前記側壁6
で開口する第1の開口Aと、他の側壁6で開口する第2
の開口Bとを連ねてのびる一本のサイピング11が形成
されたサイピング入りブロックを含み、本例ではすべて
のブロック7を該サイピング入りブロックとしている。
【0015】なお、サイピング11は、重荷重用、乗用
車用などの各タイヤにおいて、溝巾が0.3mm〜2.0
mmのものを好ましく採用しうる。特にサイピング11
が、金型で加硫成形される場合、金型のナイフブレード
の厚さを考慮して0.5mm〜2.0mmとするのが良く、
さらに、ブロック剛性を低下させないように、サイピン
グの溝巾を0.5mm〜1.5mm、さらに好ましくは0.
5mm〜1.0mmとするのが良い。
【0016】前記サイピング11は、図3に示すよう
に、前記第1の開口Aから第1、第2の開口A、Bを結
ぶ線分である基線ABで区分した2つのブロック領域7
A、7Bの一方のブロック領域7A内の第1の内端点C
にのびる第1のサイピング片11Aと、第2の開口Bか
ら他方のブロック領域7B内の第2の内端点Dにのびる
第2のサイピング片11Bと、第1、第2のサイピング
片の内端点C、D間を継ぐ中央のサイピング片11Cと
からなる。
【0017】前記第1のサイピング片11Aは、本例で
は、前記第1の開口Aから前記他方のブロック領域7B
内に円弧状に膨出し(中心は一方のブロック領域7A
側)かつ前記基線ABを越えて前記一方のブロック領域
7A内にのびる端湾曲部20と、この端湾曲部20に変
曲点を介して滑らかに連なり一方のブロック領域7A内
で直線状にのびる直線状部21と、この直線状部21に
変曲点を介して滑らかに連なりかつ円弧状に湾曲(中心
は他方のブロック領域7B側)する内湾曲部22とから
なる。
【0018】又、前記第2のサイピング片11Bは、本
例では、前記中央のサイピング片11Cと基線ABとの
交点を中心として第1のサイピング片11Aと点対称に
設けられる。
【0019】又、前記第1の内端点Cは第2の内端点D
よりも第2の開口Bに近いことにより、線分CDの基線
ABに対する傾斜の向きは線分CA、BDの向きと同じ
としている。
【0020】なお、中央のサイピング片11Cは、本例
では、前記線分CDと重なる直線部24からなるととも
に、第1、第2のサイピング片11A、11Bと中央の
サイピング片11Cとは、その内湾曲部22と直線部2
4とに滑らかに接続ししかも0.5mm以上かつ1.0mm
以下の半径Rの小円弧9を介して連なる。
【0021】従って、前記第1、第2の内端点C、D
は、第1、第2のサイピング片11A、11Bの仮想延
長線と、前記中央のサイピング片11Cの仮想延長線と
の交点と定義する。
【0022】このようなサイピング11を設けることに
より、サイピング11のエッジ成分、特にタイヤ軸方向
のエッジ成分を実質的に増加させることができ、氷路で
の駆動・制動性能を向上しうる。
【0023】又、サイピング11は、ブロック7にサイ
ピング11と直交する方向のせん断力が作用しても、略
Z字状をなすことによって、サイピング11で分断され
た前記一方、他方のブロック領域7A、7Bが相互にか
み合い、図4に示す如くサイピング11の開きを抑制す
ることができ、ブロック剛性の低下や接地面積の減少な
どを防ぎ、かつブロック欠け、サイピング11底部での
クラックなどの損傷発生を防止しうるとともに、ブロッ
ク7にサイピング11と略平行なせん断力、例えば横力
が作用しても、このサイピング11によりブロック7の
変形量を大幅に低減でき、クラック、ブロック欠けを防
止できる。
【0024】又、前記第1、第2のサイピング片11
A、11Bと中央のサイピング片11Cとは、前記小円
弧9を介して連なるため、鋭角に形成したものに比べて
応力を分散でき、この部分の底部におけるクラックを効
果的に防止しうる。
【0025】小円弧9の半径Rが0.5mmよりも小さい
と、十分なクラック防止効果を得にくく、従って、0.
7mm以上がより好ましい。逆に、半径Rが1.0mmより
も大きいと、サイピング11が開きやすくなり、従っ
て、0.9mm以下がより好ましい。
【0026】又、前記サイピング11の、前記第1、第
2の内端点C、D間の前記基線ABと平行な平行成分の
長さW1は、基線ABの長さWの0.1倍以上かつ0.
6倍以下とし、該第1、第2の内端点C、D間の前記基
線ABと直角な直角成分の長さW2は、基線ABの長さ
Wの0.2倍以上かつ1.0倍以下であることが望まし
い。
【0027】前記長さW1が、基線ABの長さWの0.
1倍未満のとき、サイピング11の開きを十分に抑制で
きず、サイピング11の底部にクラックが発生しやす
い。従て、長さW1は、長さWの0.15倍以上がより
好ましく、0.2倍以上がさらに好ましい。
【0028】又、前記長さW1が、基線ABの長さWの
0.6倍よりも大きいと、サイピング11によるブロッ
クの剛性低下が顕著となり、ブロック欠けが生じやす
い。従って、長さW1は、長さWの0.5倍以下がより
好ましく、0.3倍以下がさらに好ましい。
【0029】又、前記長さW2が、基線ABの長さWの
0.2倍未満のとき、サイピング11の開きを十分に抑
制できず、サイピング11の底部にクラックが発生しや
すい。従って、長さW2は、長さWの0.3倍以上がよ
り好ましく、0.35倍以上がさらに好ましい。
【0030】逆に、前記長さW2が、基線ABの長さW
の1.0倍よりも大きいと、サイピング11によるブロ
ックの剛性低下が顕著となり、ブロック欠けが生じやす
く、かつ氷上性能も低下する。従って、長さW2は、長
さWの0.6倍以下がより好ましく、0.5倍以下がさ
らに好ましい。
【0031】ここで、本発明者らは、サイピング11の
開きが抑制されていることを確認するべく、図5(A)
に示す如く、ブロックの倒れ角度δを測定した。この倒
れ角度δは、ブロックの周方向長さに等間隔で14ヶ所
の測定ポジションを設け、各ポジションにおける法線方
向に対する傾き角度を測定している。なお、横力の大き
さは、60(kgf)とし、サイピングはブロックの周
方向長さの中間に1本設けている。
【0032】図5(B)にはその結果を示し、●は、本
例のサイピング、○はタイヤ軸方向にのびる1本の直線
からなる従来のサイピングの結果である。本例のサイピ
ングを設けた場合では、サイピングを境として先着側の
平均倒れ角度は23.36°、後着側のそれは、21.
78°、両者の差は1.58°である。しかしながら、
従来のサイピングでは、先着側の平均倒れ角度は24.
64°、後着側のそれは、21.42°、両者の差は
3.22°と著しく大きい。
【0033】このように、本発明のサイピング11は、
ブロックの先着側と後着側の各位置における倒れ角度δ
の差が、従来のサイピングよりも小さく、ほぼ均一に倒
れ込んでいることが確認できる。したがって、サイピン
グ11の開き量も、当然従来のものより小さくなるので
ある。
【0034】これに関連して、本発明のサイピング11
は、ブロックが全体としてほぼ均一に倒れ込むことによ
り、ブロックの接地圧を均一となしうる。したがって、
ブロックパターンのタイヤにおいて、接地圧の不均一が
原因で生じるヒールアンドトウ摩耗などの偏摩耗を抑制
でき、耐摩耗性能をも向上しうる。
【0035】また車両が旋回する際には、タイヤにスリ
ップ角が与えられるが、このスリップ角が、前記中央の
サイピング片11Cと交差する方向に与えられた場合に
は、とりわけ、ブロックの一体化がさらに強まることに
よりブロック剛性が高められる結果、ブロックの滑りが
抑制されて操縦安定性能を大幅に向上しうる。
【0036】なお、このような観点から、前記第1、第
2のサイピング片11A、11Bと前記中央のサイピン
グ片11Cとの第1、第2の内端点C、Dにおける交差
角α1、α2は、好ましくは16°以上、より好ましく
は24°以上、さらに好ましくは36°〜70°、さら
に好ましくは36°〜56°として該第1、第2の内端
点C、D近傍の位置でのクラックの発生を防止すること
が望ましい。
【0037】また、本例では、中央のサイピング片11
Cをサイピング11の中間位置に設けたものを例示して
いる。この場合には、サイピング11の開きを防止する
効果がより高く、しかもサイピング11の意匠としての
見映えを向上するなどの点で好ましい。
【0038】また、前記基線ABは、サイピング11の
第1の開口Aと第2の開口Bとを結ぶことによりサイピ
ング11の延在方向を特定するが、サイピング11の中
央のサイピング片11Cの基線ABに対する傾き角度θ
(基線AB上で測定)は、0°よりも大かつ83°以
下、好ましくは、30°以上かつ83°以下、より好ま
しくは、30°以上かつ76°以下、さらに好ましく
は、30°以上かつ63°以下とするのが良い。
【0039】又、サイピング11による氷上性能をさら
に高めるべく、本例では、サイピング11の基線AB
が、略タイヤ軸方向(タイヤ軸方向に対して±5゜の角
度範囲内)にのびるものを例示している。すなわち、こ
のような場合には、車両の急制動時など、サイピング1
1を押し開げようとするタイヤ周方向の大きなせん断力
が作用するため、本発明の効果がより顕著となるからで
ある。
【0040】なお、このような効果は、サイピング11
の前記基線ABが、実質的にタイヤ軸方向にのびる場
合、すなわちタイヤ軸方向に対して±15°の角度範囲
内でのびる場合でも同様に奏しうる。
【0041】さらに、前記基線ABは、タイヤ軸方向に
対して±15°の角度範囲外としても良い。この場合に
は、車両の旋回時などにおいてサイピングの開きを防止
しうる点で好ましいものとなる。
【0042】又、本例では、サイピング11のタイヤ軸
方向に、他のサイピング11が並ばないように前記ブロ
ック7を配置しているため、1つのサイピング11に過
度の応力が集中することはなく、サイピング11の底部
におけるクラックの発生を効果的に防止しうるととも
に、ブロック7の辺及びサイピング11が形成するエッ
ジ成分間のピッチを小さくでき、氷上性能の向上にも寄
与する。
【0043】さらに、本例では、前記第1、第2の開口
A、Bを、ブロック7の側壁に設ける凹部又は凸部の屈
曲点に形成しているため、サイピング11によるエッジ
効果をより一層向上しうる。
【0044】なお、前記第1、第2のサイピング片11
A、11Bの双方を直線としてもよく、いずれか一方の
みをジグザグとしてもよく、さらにはこれらの一方又は
両方を波状としてもよく、さらには、直線、波状、ジグ
ザグを組み合わせて用いるなど適宜変更しうる。
【0045】
【実施例1】タイヤサイズが11R22.5であり、か
つ図1、図2の構成を有し、サイピングの形状(平行成
分の長さW1/基線ABの長さW)(直角成分の長さW
2/基線ABの長さW)を種々異ならせた本発明のタイ
ヤ(実施例品1〜8)を試作するとともに、実車を使用
した各種のテストを行った。
【0046】又、サイピングが本発明の要件を充足しな
いタイヤ(比較例品1〜3)についても併せて試作し性
能を比較した。タイヤ構造などの詳細は次の通りであ
る。
【0047】・タイヤ構造など ベルト層 スチールコード(3+6)の4プライ、 スチールコードのタイヤ赤道Cに対する角度(タイヤ半
径方向内側から)50°R、18°R、18°L、18
°L カーカス スチールコード(3+7)の1プライ、 スチールコードのタイヤ赤道Cに対する角度:90° トレッド巾(接地巾)TW=230mm ブロックの大きさ タイヤ周方向の最大長さ30mm、タイヤ軸方向の最大巾
20mm
【0048】テストは、試供タイヤを7.50×22.
5のリムにリム組みし(内圧8.0kgf/cm2 )、2/2
−D車両(積載荷重10トン積み)の駆動輪に装着する
とともに、次の内容で行った。
【0049】イ)実車耐久性能 走行距離20000km(内訳:約10000kmが乾
燥舗装路、5000kmが湿潤舗装路、5000kmが
ダート路面)を完走後、全ブロック数に占めるクラック
発生ブロック数の割合を記載した。
【0050】ロ)氷上制動性能 つるつるの氷盤路において、速度30km/hからロック
急制動をかけて制動距離を調べるとともに、比較例品1
を100とする指数で表示している。数値が大きいほど
制動距離が短く氷上制動性能に優れる。テストの結果を
表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】テストの結果、実施例品は、比較例品に比
べて氷上制動性能を向上若しくは同等に維持しながら、
クラックの発生を低減していることが確認できた。
【0053】
【実施例2】タイヤサイズが11R22.5であり、サ
イピングがタイヤ軸方向に並ぶ構成(図6に示す)と、
タイヤ軸方向に並ばないでタイヤ周方向に千鳥状に位置
ズレした構成(図7に示す)とについて本発明のタイヤ
(実施例品9、10)を試作するとともに、実車を使用
した各種のテストを行った。
【0054】タイヤ構造などの詳細及びテスト内容は、
実施例1と同様であるため、説明を省略し、テストの結
果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】テストの結果、実施例品10は、実施例品
9に比べて氷上制動性能が良く、かつクラックの発生を
より効果的に低減していることが確認できた。
【0057】
【発明の効果】本発明の空気入りタイヤは、サイピング
のエッジ成分を実質的に増加させることにより氷路での
駆動・制動性能を向上しうる。
【0058】又、ブロックにせん断力が作用しても、サ
イピングが略Z字状をなすことによって、サイピングの
開きを抑制することができ、ブロック剛性の低下や接地
面積の減少などを防止できるため、ブロック欠け、サイ
ピング底部でのクラックなどの損傷を防止しうるととも
に、ブロック剛性や接地面積の確保は、氷上性能に加え
て乾燥舗装道路での操縦安定性能の向上にも役立つ。
【0059】さらに、前記サイピングを設けたことによ
って、ブロックが全体としてほぼ均一に倒れ込むことが
でき、ブロックの接地圧を均一とし、ヒールアンドトウ
摩耗などの偏摩耗をも抑制しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すトレッドパターンの展
開図である。
【図2】タイヤの内部構造を示す部分断面図である。
【図3】ブロックの詳細を示す拡大平面図である。
【図4】接地時のブロックの挙動を示す模式図である。
【図5】(A)は測定ポジションを説明する側面図、
(B)は、本発明のテスト結果を示すグラフである。
【図6】実施例品を示すトレッドパターンの展開図であ
る。
【図7】実施例品を示すトレッドパターンの展開図であ
る。
【図8】(A)は、従来のサイピングを説明する平面
図、(B)はその挙動を示す概念図である。
【符号の説明】
2 トレッド面 3 縦溝 4 横溝 5 溝壁 6 側壁 7 ブロック 9 小円弧 11 サイピング 11A 第1のサイピング片 11B 第2のサイピング片 11C 中央のサイピング片 A 第1の開口 B 第2の開口 AB 基線 C 第1の内端点 D 第2の内端点 E トレッド縁 TG トレッド溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド縁E、E間のトレッド面に、タイ
    ヤ周方向にのびる縦溝と、この縦溝に交わる向きにのび
    る横溝とからなるトレッド溝を設けることにより、この
    トレッド溝の溝壁又は前記トレッド縁がなす側壁により
    囲まれるブロックを形成するとともに、 前記ブロックは、一つの側壁で開口する第1の開口A
    と、他の側壁で開口する第2の開口Bとを連ねてのびる
    一本のサイピングが形成されたサイピング入りブロック
    を含み、 かつ前記サイピングは、前記第1の開口Aから第1、第
    2の開口A、Bを結ぶ基線ABで区分した2つのブロッ
    ク領域の一方のブロック領域内の第1の内端点Cにのび
    る第1のサイピング片と、 第2の開口Bから他方のブロック領域内の第2の内端点
    Dにのびる第2のサイピング片と、 第1、第2のサイピング片の内端点C、D間を継ぐ中央
    のサイピング片とからなり、 前記第1の内端点Cは第2の内端点Dよりも第2の開口
    Bに近いことにより、線分CDの基線ABに対する傾斜
    の向きは線分CA、BDの向きと同じとし、 かつ第1、第2のサイピング片と中央のサイピング片と
    は、小円弧を介して連なることを特徴とする空気入りタ
    イヤ。
  2. 【請求項2】前記サイピングは、前記第1、第2の内端
    点C、D間の前記基線ABと平行な平行成分の長さW1
    が、基線ABの長さWの0.1〜0.6倍であり、該第
    1、第2の内端点C、D間の前記基線ABと直角な直角
    成分の長さW2が、基線ABの長さWの0.2〜1.0
    倍であることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイ
    ヤ。
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