JPH11102906A - シリコン酸化膜の成膜方法及び酸化膜成膜装置 - Google Patents

シリコン酸化膜の成膜方法及び酸化膜成膜装置

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JPH11102906A
JPH11102906A JP26386697A JP26386697A JPH11102906A JP H11102906 A JPH11102906 A JP H11102906A JP 26386697 A JP26386697 A JP 26386697A JP 26386697 A JP26386697 A JP 26386697A JP H11102906 A JPH11102906 A JP H11102906A
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oxide film
substrate
heat treatment
gas
chamber
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JP26386697A
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Kazuhiko Tokunaga
和彦 徳永
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコン酸化膜からなるゲート酸化膜を成膜
する際の保護膜として、熱酸化膜と同程度の膜質の高い
保護酸化膜を形成する方法及び酸化膜成膜装置を提供す
る。 【解決手段】 本方法は、シリコン基板面にシリコン酸
化膜を成膜する方法であって、基板を洗浄した際に生成
した自然酸化膜を酸洗浄により除去し、酸化剤により再
び保護酸化膜を基板面に形成する工程と、保護酸化膜を
有する基板面上にシリコン酸化膜を成膜するために基板
を酸化膜成膜装置10の熱処理領域12に導入するにあ
たり、窒素気流カーテン32、34により熱処理領域を
外部から遮断し、塩素を含む窒素ガスを熱処理領域に流
入して、塩素を含む窒素ガス雰囲気に基板を曝しつつ熱
処理領域に導入する工程と、水蒸気を含む酸化性ガスを
熱処理領域に導入して基板上にシリコン熱酸化膜を成膜
する工程と、塩素を含む窒素ガスを熱処理領域に導入し
て基板にアニール処理を施す工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン酸化膜を
成膜する方法及び酸化膜成膜装置に関し、更に詳細に
は、ゲート酸化膜として形成した、絶縁破壊耐圧が高
く、TDDB評価の高いシリコン酸化膜の成膜方法、及
びその方法の実施に最適な酸化膜成膜装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】MOS型シリコン半導体装置は、ポリシ
リコン等の金属電極と、その下にゲート酸化膜として設
けられたシリコン酸化膜からなる絶縁膜と、絶縁膜下の
シリコン半導体基板とから構成されている。MOS型シ
リコン半導体装置のトランジスタ特性及び信頼性は、ゲ
ート酸化膜としてのシリコン酸化膜の品質に大きく依存
しており、従って、シリコン酸化膜には、高い絶縁破壊
耐圧及び長期信頼性が要求されている。
【0003】ゲート酸化膜としてのシリコン酸化膜は、
熱酸化炉を使って、炉内の酸化雰囲気中でシリコン基板
を熱酸化することにより、基板面上に形成される。更
に、詳しく言えば、RCA洗浄等によりシリコン半導体
基板を洗浄して、基板面上の微粒子や金属不純物を除去
した後、これら洗浄過程で生成した酸化膜をフッ化水素
酸水溶液等により酸洗浄して除去し、基板面を露出させ
る。次いで、露出した基板面に酸化剤により再び0.6
〜1.2nmの保護酸化膜を成膜する。続いて、保護酸
化膜を有する基板を酸化膜成膜装置に導入して、熱酸化
によりゲート酸化膜を成膜している。RCA洗浄とは、
アンモニア水溶液と過酸化水素水溶液との混合液により
洗浄し、次いで塩酸水溶液と過酸化水素水溶液との混合
液により洗浄する洗浄方法を言う。
【0004】一方、シリコン半導体装置の微細化・高集
積化に対応するゲート酸化膜の薄膜化に伴い、シリコン
酸化膜の成膜装置(酸化炉)は、横型炉から縦型炉へ移
行しつつある。これは、縦型炉が、従来の横型炉に比べ
て、入炉の際の大気巻き込みを抑制して、大気巻き込み
による膜質の低いシリコン自然酸化膜の生成を軽減する
ことができるからである。しかし、縦型炉でも、大気巻
き込みによって、2nm程度の自然酸化膜が形成されて
しまうので、炉口付近を窒素ガスで置換し、非酸化性雰
囲気とすることにより自然酸化膜の形成を極力抑えると
いう方式を付加することもある。
【0005】ここで、図5を参照して、従来の縦型酸化
膜成膜装置の構成を説明する。従来の縦型酸化膜成膜装
置40は、図5に示すように、周囲に電熱ヒータ20を
有し、基板を収容して熱処理する熱処理室12と、熱処
理室の下部に設けられた予備室14とを備えている。熱
処理室12と予備室14とは、隔壁17により区画さ
れ、隔壁17に設けられた開口16により相互を連通す
る。開口16は、自在に開閉するシャッタ18により開
放、閉止される。熱処理室12は、基板に熱処理を施し
て酸化膜を成膜する室であり、予備室14は、熱処理室
12に導入する基板を一時的に収容する室である。熱処
理室12の頭部には、反応ガスを導入する反応ガス導入
口22が設けられ、熱処理室12の底部には、熱処理室
12からガスを排気するために、吸引装置に接続された
排気口24が設けれている。また、熱処理室12内の上
部には、導入された反応ガスを分散させ、熱処理室12
内を一様に流すように分散板26が設けられている。ま
た、予備室14にも、必要に応じて不活性ガス等を導入
するガス入口28と、予備室14内を排気するガス出口
30とが設けてある。
【0006】熱処理室12を不活性ガス又は窒素ガスで
満たした後、シリコン半導体基板を導入し、酸化性雰囲
気に切り換え、シリコン半導体基板を熱処理することに
より、ゲート酸化膜を形成する。従来、ゲート酸化膜の
成膜の際には、高温に保持された熱処理室12中に高純
度の水蒸気を導入し、シリコン半導体基板を熱酸化する
方法が用いられている。この酸化方法では、使用する高
純度の水蒸気として、水素ガスと酸素ガスとを高温で混
合し、燃焼させて発生した水蒸気を用いる方法が一般的
であり、これを水素燃焼酸化、またはパイロジェニック
酸化という。パイロジェニック酸化方法は、高純度の酸
素による酸化、いわゆるドライ酸化に比べて、電気的信
頼性に優れたゲート酸化膜を形成できる。
【0007】次に、図6及び図7を参照して、上述の縦
型酸化膜成膜装置を使って、シリコン酸化膜をゲート酸
化膜として成膜する従来の方法を説明する。図6
(a)、(b)及び図7(c)、(d)は、従来の方法
で酸化膜を成膜する際の各工程毎の酸化膜成膜装置内の
様子を示す模式的断面図である。先ず、シリコン半導体
基板に素子分離領域を形成し、RCA洗浄を行った後、
基板表面の自然酸化膜をフッ酸で除去して、シリコン基
板面を露出させ、次いで酸化剤で保護酸化膜をシリコン
基板面上に形成して、シリコン熱酸化膜を成膜する基板
を調製する。次に、図6(a)に示すように、調製した
基板Wを予備室12に導入し、必要に応じて室内のガス
を排気する。一方、熱処理室12に窒素ガスを導入し、
一部排気しつつ800℃の温度に昇温、維持する。次い
で、図6(b)に示すように、シャッタ18を開放し
て、予備室14から熱処理室12に基板Wを移送する。
次に、図7(c)に示すように、シャッタ18を閉止
し、温度800℃に維持しながら、熱処理室12に水蒸
気と酸素ガスの混合ガスを導入し、一部排気しつつ基板
Wに熱処理を施す。続いて、図7(d)に示すように、
温度800℃に維持しながら、熱処理室12に塩酸蒸気
と窒素ガスとの混合ガスを導入し、一部排気しつつ塩酸
アニール処理を基板Wに施す。
【0008】このように、従来の酸化膜成膜装置では、
基板Wの熱処理室12の送入時に、ガスが熱処理室12
から予備室14に流れ込んでしまうため、送入時、熱処
理室12は、窒素ガス雰囲気であり、塩素などのハロゲ
ンガスを導入出来るのは、基本的にシャッタを閉めた時
である。さもないと、危険なハロゲンガスが予備室を経
由して外部に流出するからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ゲート酸化
膜はシリコン半導体装置の微細化・高集積化に対応して
薄膜化されているために、ゲート酸化膜の品質が益々重
要となっている。しかし、ゲート酸化膜は保護酸化膜と
その上に成膜されたシリコン熱酸化膜とから構成されて
いるので、ゲート酸化膜の膜厚が8nm以下の極薄にな
ってくると、シリコン基板の熱酸化を行う前の保護酸化
膜の膜質及び膜厚や、保護酸化膜の形成方法が、ゲート
酸化膜の膜質の良否に直接影響して来る。例えば、従来
のゲート酸化膜形成方法により成膜した保護酸化膜に
は、次のような問題があった。 (1)酸化剤濃度の制御等により基板表面全体に均一な
酸化膜を再現性よく形成することが困難である。 (2)酸化剤薬液中の不純物が、酸化膜中に取り込まれ
易い。 (3)保護酸化膜の膜密度は2.06〜2.23g/cm
3 であって、熱酸化膜よりも小さい。 このため、ゲート酸化膜の膜質の向上が難しくなり、ゲ
ート酸化膜の信頼性に影響が出ていた。
【0010】そこで、特開平5−29293号公報は、
基板の表面を酸化性処理液で洗浄処理して保護酸化膜を
成膜する際、大気から遮断して洗浄処理工程を実施し、
均一な保護酸化膜を形成する方法を提案している。ま
た、特開平6−291112号公報は、過酸化水素水で
自然(保護)酸化膜を基板面に形成した後、550℃の
非酸化性雰囲気の炉内に基板を導入し、所定時間、熱処
理を基板に施すことにより、保護酸化膜の膜質を熱酸化
膜並に改善できると提案している。しかし、特開平5−
29293号公報による方法は、均一な膜質の保護酸化
膜を形成できるものの、不純物が膜中に取り込まれるの
を抑制することが難しい。また、特開平6−29111
2号公報による方法は、不純物が膜中に取り込まれるの
を抑制することが難しい上に、炉をアニール処理の55
0℃から熱酸化処理の例えば900℃まで昇温する必要
があるために、アニール時間も考えると、一回の成膜工
程にかなり長い時間を要するので、生産性が低い。
【0011】また、大見らは、熱酸化により保護酸化膜
を成膜する方法を提案している。大見らの方法は、水素
処理を施して水素終端したシリコン半導体基板を、終端
水素が安定に存在する300℃でドライ酸化を行い、こ
れにより生成した酸化膜を保護膜とする方法である(大
見忠弘:ウルトラクリーンULSI技術(培風館)、
p.21)。しかし、この方法によれば、熱処理炉の温
度を保護酸化膜形成時の低温からゲート酸化処理の高温
まで昇温しなければならず、繰り返し使うためには、例
えば強制空冷と言った方法により再び低温まで熱処理炉
を降温する必要がある。従って、一回の酸化膜成膜工程
に要する時間が通常の方法の1.5〜2倍かかってしま
うし、熱処理炉の昇温、降温による炉内の部品(石英
管、保温材、基板のダミー等)に対する負荷も大きいと
言う問題点がある。
【0012】以上のように、従来のシリコン酸化膜の成
膜方法では、保護酸化膜の膜質を満足なレベルに経済的
に向上させることが難しかった。よって、本発明の目的
は、シリコン酸化膜からなるゲート酸化膜を成膜する際
の保護膜として、熱酸化膜と同程度の膜質の高い保護酸
化膜を形成する、シリコン酸化膜の成膜方法及びその実
施に必要な酸化膜成膜装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る、シリコン酸化膜の成膜方法は、シリ
コン半導体基板の基板面にシリコン酸化膜を成膜する方
法であって、基板を洗浄した際に生成した自然酸化膜を
酸洗浄により除去し、次いで酸化剤により再び保護酸化
膜を基板面に形成する保護酸化膜形成工程と、保護酸化
膜を有する基板面上にシリコン酸化膜を成膜するために
基板を熱処理領域に導入するにあたり、不活性ガス気流
カーテンにより熱処理領域を外部から遮断してハロゲン
ガスを含む非酸化性ガスを熱処理領域に流入させ、ハロ
ゲンガスを含む非酸化性ガス雰囲気に基板を曝しつつ熱
処理領域に導入する基板導入工程と、次いで、水蒸気を
含む酸化性ガスを熱処理領域に導入して基板上にシリコ
ン熱酸化膜を成膜する工程と、次いで、ハロゲンガスを
含む非酸化性ガスを熱処理領域に導入して基板に熱処理
を施す工程とを有することを特徴としている。
【0014】保護酸化膜形成工程では、基板面に保護酸
化膜を形成できる限り、酸化剤の種類は問わないが、好
適には、オゾン水、過酸化水素水、及び硫酸過酸化水素
水のいずれかを酸化剤として使用する。これにより、良
質の保護酸化膜を形成することができる。また、基板導
入工程では、ハロゲンガスを含む非酸化性ガスとして、
塩素を含む非酸化性ガスを使用し、導入する塩素を含む
非酸化性ガス中に、塩素が、0.02〜10容量%、更
に好ましくは0.02〜5容量%の範囲の比率で含まれ
ているようにする。
【0015】基板を熱処理室に送入する過程で、塩素を
含む不活性ガス雰囲気内に基板を曝すことにより、以下
の効果が期待できる。 (1)保護酸化膜中の不純物が、塩素により除去され
る。 (2)シリコン・ダングリングボンドが、塩素により、
次の式に従って終端処理される。Si・+Cl→SiC
l (3)SiOH+HCl→SiCl+H2 Oの式に従っ
て進行する脱水反応、及び脱水反応により生成したH2
Oにより、シリコンの未反応部分(Si−Si結合)や
結合の弱い不安定なSi−O結合部分が再酸化されて、
安定する。 以上の効果により、保護酸化膜の膜質が向上するので、
保護酸化膜とその上の熱酸化膜からなるゲート酸化膜の
信頼性が向上する。
【0016】本発明方法を好適に実施する、酸化膜成膜
装置は、基板に熱処理を施して熱酸化膜を成膜する熱処
理室と、熱処理室から隔壁により区画され、シャッタに
より開閉自在な開口を介して熱処理室と連通する室であ
って、熱処理室に搬入する基板を一次的に収容するよう
にした予備室とを備える酸化膜成膜装置において、熱処
理室の隔壁近傍に不活性ガスのガス入口とガス出口とを
備え、不活性ガスをガス入口から流入させつつガス出口
から流出させて、隔壁に沿って不活性ガス気流カーテン
を形成し、基板を予備室から熱処理室に移送する際、熱
処理室を予備室から不活性ガス気流カーテンにより遮断
するようにしたことを特徴としている。
【0017】不活性ガスとは、例えば窒素であって、必
ずしもアルゴン等の高価なガスを使用する必要はない。
また、不活性ガス気流カーテンを形成するための不活性
ガスの流量は、熱処理室の寸法により異なるので、実験
等により決定する。
【0018】従来の縦型熱処理炉では、基板導入工程
で、上述の(1)から(3)の効果を奏する、塩素を含
む不活性ガス雰囲気を実現することはできない。つま
り、基板を予備室から熱処理室に導入するとき、熱処理
室と予備室とを区画するシャッタが開放されているため
に、塩素ガスが熱処理室から予備室に流れ込んでしま
う。すると、塩素と予備室内の水分とにより室内が腐食
し、特に基板を搬送するロボット系が腐食、破壊されて
しまうおそれがあり、また、塩素ガスが装置外に出てし
まう危険性もある。一方、本発明の酸化膜成膜装置で
は、基板を予備室から熱処理室に導入する際、熱処理室
の塩素ガスが予備室に流れ込むのを不活性ガス気流カー
テンにより防止することができる。更には、予備室のガ
スの巻き込みも、不活性ガス気流カーテンにより防止す
ることもできる。よって、本発明の酸化膜成膜装置を使
用することにより、ハロゲンガスを含む非酸化性ガス雰
囲気に基板を曝して、上述した(1)から(3)の効果
を挙げ、酸化剤により形成された保護酸化膜を良質の保
護酸化膜に転化することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態例を挙げ、添付
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。実施形態例1 本実施形態例は、本発明に係る酸化膜成膜装置の実施の
形態例であって、図1(a)は本実施形態例の酸化膜成
膜装置の構成を示す模式的縦断面図、図1(b)は図1
(a)の酸化膜成膜装置の矢視I−Iでの横断面図であ
る。本実施形態例の酸化膜成膜装置10は、縦型酸化膜
成膜装置であって、上部に熱処理室12と、下部に予備
室14とを備えている。熱処理室12は、基板に熱処理
を施して熱酸化膜を成膜する室であり、予備室14は、
熱処理室12に導入する基板を一時的に収容しておく室
である。熱処理室12と予備室14とは、相互を連通さ
せる開口16を有する隔壁17により区画されている。
開口16は、自在に開閉するシャッタ18により開放、
閉止され、熱処理室12と予備室14とを連通させ、遮
断する。シャッタ18は、スライド式扉として構成さ
れ、扉が両側又は片側にスライドして熱処理室12と予
備室14との間の開口16を開放し、また開口16に向
かってスライドして閉止する。予備室12と熱処理室1
2との間の基板の移動は、図示しないエレベータを使っ
て、開口16を経由して行われる。
【0020】熱処理室12を加熱するために、電熱体か
らなるヒータ20が熱処理室12の周囲に設けてあり、
反応ガスを導入する反応ガス導入口22が熱処理室12
の頭部に、また、熱処理室からガスを排気するために、
吸引装置に接続された排気口24が熱処理室12の底部
に、それぞれ、設けれている。更に、熱処理室12内部
の上部には、導入された反応ガスを分散させ、熱処理室
12内を一様に流す分散板26が設けられている。ま
た、予備室14には、必要に応じて不活性ガス等を導入
するガス入口28と、予備室14内を排気するガス出口
30とが設けてある。
【0021】更に、本実施形態例では、窒素ガスを流入
させる窒素流入口32と、窒素ガスを吸引する窒素排気
口34とが、隔壁17の上側近傍の熱処理室壁に設けら
れていて、窒素ガスを窒素流入口32から流入させつつ
窒素排気口34から排気することにより、開口30上に
窒素気流カーテンを形成することができる。シャッタ1
8上の開口30上に形成した窒素気流カーテンにより、
基板を予備室14から熱処理室12に移送する際、予備
室14と熱処理室12との間の連通を流体力学的に遮断
し、熱処理室12内のガスが予備室14に流れ込まない
ようにすることができる。
【0022】実施形態例2 本実施形態例は、実施形態例1の酸化膜成膜装置を使っ
て、本発明に係る酸化膜成膜方法により酸化膜を成膜す
る実施形態例であって、図2(a)、(b)及び図3は
本実施形態例の工程毎の酸化膜成膜装置内の様子を示す
模式的縦断面図である。 (1) 先ず、通常の方法によってトレンチ素子分離を
行った基板を、順次、アンモニア過水、硫酸過水及び塩
酸過水により洗浄して、基板表面の不純物や微粒子を除
去し、更に、基板表面に生じた自然酸化膜をフッ化水素
酸水溶液で洗浄して除去し、シリコン半導体基板面を露
出させる。次に、所定温度に保った過酸化水素水に基板
を一分間程度浸漬させ、図4に示すように、保護酸化膜
として膜厚0.7nmのケミカルオキサイド膜を形成す
る。これにより、上述の酸化膜成膜装置10を使って、
素子形成領域にシリコン酸化膜を成膜する基板Wが調製
されたことになる。
【0023】(2)次に、酸化膜成膜装置10の予備室
14に基板Wを送入する(図2(a)参照)。この時点
で、反応ガス導入口22から熱処理室12に窒素ガスを
導入しつつ一部排気しながら、熱処理室12をヒータ2
0で加熱して、熱処理室12の均熱領域を800℃の温
度に昇温、保持する。 (3)続いて、図2(b)に示すように、窒素流入口3
2から20リットル/分の流量で窒素ガスを流し、窒素
排気口34から流出させて、開口16上に窒素気流カー
テンを形成する。また、10リットル/分の流量の窒素
ガス及び10mリットル/分の流量のHClガスの混合
ガスを反応ガス導入口22から熱処理室12に導入す
る。窒素気流カーテンを形成するための窒素ガスの流量
は、熱処理室12の寸法によって異なるので、実験等に
より予め決定する。次いで、シャッタ18を開けて、予
備室14から熱処理室12に図示しないエレベータによ
り基板を移送し、熱処理室12内で熱処理を施す(図2
(b)参照)。窒素気流カーテンを通過しつつ、塩素を
含む窒素雰囲気中で800℃まで加熱されることによ
り、基板上のケミカルオキサイド膜がHClアニールさ
れ、ケミカルオキサイド膜中の不純物が除去され、ダン
グリングボンドがターミネイトされ、脱水反応及び脱水
反応により生成したH2 Oによりケミカルオキサイド膜
が再酸化される。尚、基板が窒素気流カーテンを通過す
る間に基板は約300℃程度に昇温するものと推測され
る。以上のように、塩素を含む窒素雰囲気中で基板Wを
加熱することにより、保護酸化膜として形成されている
ケミカルオキサイド膜の膜質を向上させることができ
る。
【0024】(4)基板Wを熱処理室12に導入した
後、シャッタ18を閉止し、また、窒素流入口32から
の窒素の流入を停止して窒素気流カーテンを解消する。
また、窒素ガスとHClガスとの混合ガスに代えて、暫
時、窒素ガスを反応ガス導入口22から導入する。次
に、反応ガスをパイロジェニックガスに切り換え、熱酸
化膜と保護酸化膜との合計の膜厚が4nmになるまで、
熱酸化膜を成膜する。成膜した熱酸化膜と保護酸化膜と
がゲート酸化膜として機能する。続いて、パイロジェニ
ックガスに代えて、窒素ガスとHClガスとの混合ガス
を導入し、塩素を含む窒素雰囲気中で30分間HClア
ニールを施す。
【0025】実施形態例2の方法により成膜したゲート
酸化膜を評価したところ、熱処理室12に基板を導入中
に塩素ガスを流さなかった従来の成膜方法と比較し、絶
縁破壊耐圧、TDDB(Time Dependent Dielectric Br
eakdown )についての信頼性が大幅に向上していること
が、確認できた。
【0026】
【発明の効果】本発明方法によれば、保護酸化膜を有す
る基板面上に酸化膜を成膜するために熱処理領域に基板
を導入するにあたり、熱処理領域を窒素気流カーテンに
より外部から遮断し、ハロゲンガスを含む非酸化性ガス
雰囲気に基板を曝しつつ熱処理領域に導入するので、保
護酸化膜の膜質を向上させることができる。よって、熱
酸化膜と共にゲート酸化膜の一部を構成する保護酸化膜
の膜質が向上するので、信頼性の高いゲート酸化膜を実
現することができる。本発明に係る酸化膜成膜装置は、
本発明方法を実施するのに好適な成膜装置を実現してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本実施形態例の酸化膜成膜装置の
構成を示す模式的縦断面図、図1(b)は図1(a)の
酸化膜成膜装置の矢視I−Iでの横断面図である。
【図2】図2(a)及び(b)は、それぞれ、本実施形
態例の工程毎の酸化膜成膜装置内の様子を示す模式的縦
断面図である。
【図3】図3は、図2(b)に続く本実施形態例の工程
の酸化膜成膜装置内の様子を示す模式的縦断面図であ
る。
【図4】酸化膜成膜装置に導入する基板の断面を示す模
式的断面図である。
【図5】従来の縦型酸化膜成膜装置の構成を示す模式的
断面図である。
【図6】図6(a)及び(b)は、それぞれ、従来の方
法で酸化膜を成膜する際の各工程毎の酸化膜成膜装置内
の様子を示す模式的装置断面図である。
【図7】図7(c)及び(d)は、それぞれ、図6
(b)に続いて、従来の方法で酸化膜を成膜する際の各
工程毎の酸化膜成膜装置内の様子を示す模式的装置断面
図である。
【符号の説明】
10……実施形態例1の酸化膜成膜装置、12……熱処
理室、14……予備室、16……開口、17……隔壁、
18……シャッタ、20……ヒータ、22……反応ガス
導入口、24……排気口、26……分散板、28……ガ
ス入口、30……ガス出口、32……窒素流入口、34
……窒素排気口、40……従来の酸化膜成膜装置。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン半導体基板の基板面にシリコン
    酸化膜を成膜する方法であって、 基板を洗浄した際に生成した自然酸化膜を酸洗浄により
    除去し、次いで酸化剤により再び保護酸化膜を基板面に
    形成する保護酸化膜形成工程と、 保護酸化膜を有する基板面上にシリコン酸化膜を成膜す
    るために基板を熱処理領域に導入するにあたり、不活性
    ガス気流カーテンにより熱処理領域を外部から遮断して
    ハロゲンガスを含む非酸化性ガスを熱処理領域に流入さ
    せ、ハロゲンガスを含む非酸化性ガス雰囲気に基板を曝
    しつつ熱処理領域に導入する基板導入工程と、 次いで、水蒸気を含む酸化性ガスを熱処理領域に導入し
    て基板上にシリコン熱酸化膜を成膜する工程と、 次いで、ハロゲンガスを含む非酸化性ガスを熱処理領域
    に導入して基板に熱処理を施す工程とを有することを特
    徴とするシリコン酸化膜の成膜方法。
  2. 【請求項2】 保護酸化膜形成工程では、オゾン水、過
    酸化水素水及び硫酸過酸化水素水のいずれかを酸化剤と
    して使用することを特徴とする請求項1に記載のシリコ
    ン酸化膜の成膜方法。
  3. 【請求項3】 基板導入工程では、ハロゲンガスを含む
    非酸化性ガスとして、塩素を含む非酸化性ガスを使用す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載のシリコン酸
    化膜の成膜方法。
  4. 【請求項4】 基板導入工程で導入する塩素を含む非酸
    化性ガス中に、塩素が0.02〜10容量%の範囲の比
    率で含まれていることを特徴とする請求項3に記載のシ
    リコン酸化膜の成膜方法。
  5. 【請求項5】 基板に熱処理を施して熱酸化膜を成膜す
    る熱処理室と、熱処理室から隔壁により区画され、シャ
    ッタにより開閉自在な開口を介して熱処理室と連通する
    室であって、熱処理室に搬入する基板を一次的に収容す
    るようにした予備室とを備える酸化膜成膜装置におい
    て、 熱処理室の隔壁近傍に不活性ガスのガス入口とガス出口
    とを備え、 不活性ガスをガス入口から流入させつつガス出口から流
    出させて、隔壁に沿って不活性ガス気流カーテンを形成
    し、基板を予備室から熱処理室に移送する際、熱処理室
    を予備室から不活性ガス気流カーテンにより遮断するよ
    うにしたことを特徴とする酸化膜成膜装置。
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