JPH1053755A - 揮散性化合物の徐放性組成物 - Google Patents
揮散性化合物の徐放性組成物Info
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- JPH1053755A JPH1053755A JP9133627A JP13362797A JPH1053755A JP H1053755 A JPH1053755 A JP H1053755A JP 9133627 A JP9133627 A JP 9133627A JP 13362797 A JP13362797 A JP 13362797A JP H1053755 A JPH1053755 A JP H1053755A
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Abstract
湿気による放出速度の変化や製造工程中における熱硬化
などの問題が改善された徐放性組成物を提供すること。 【解決手段】 イソチオシアン酸アリルその他の種々の
揮散性化合物をロジン100重量部に対して0.1〜1
00重量部含有することを特徴とする徐放性組成物。さ
らに可塑剤をも配合した徐放性組成物。さらにまた該徐
放性組成物を基体に積層などしてなる形態のもの。 【効果】 工業的に容易に製剤化でき、しかも使用目的
に応じて適宜な速度で且つ徐放的に揮散性化合物を放出
させ得るので、芳香発散、抗微生物、殺菌、殺虫、防
虫、殺黴、防黴、鮮度保持、防腐または保存などを目的
として好適に用い得る。
Description
放化を目的とする徐放性組成物に関し、特に、限られた
空間内や室内あるいは開放空間において、含有する揮散
性化合物を徐放的に放散させるための好適な徐放性組成
物に関する。
する手段としては、従来からエチレン−酢酸ビニル樹脂
などに揮散性化合物を混合したもの、シクロデキストリ
ンで包接したもの、天然由来のシェラック樹脂と混合し
たものなどが知られている。しかし、エチレン−酢酸ビ
ニル樹脂などの合成樹脂では、その融点が高いために、
揮散性化合物は合成樹脂に混練するときに揮散してその
歩留りが悪くなり、また揮散性化合物の可塑効果により
製造された組成物がかなり柔らかくなって合成樹脂によ
る徐放作用が低下するなどの問題点を有している。また
シクロデキストリンを使用する場合は、それ自体が高価
であり、さらに一定の湿度範囲でないと揮散性化合物が
放出されず、逆に湿度が高すぎると急激に放出してしま
い、放出速度の制御が困難という問題点がある。また天
然由来のシェラック樹脂は、安全性に優れ放出速度の制
御という点では優れているものの、湿気により放出特性
が比較的変化し易いという問題点がある。また揮散性化
合物と混合するために加熱溶融した時に、熱硬化し易く
て製造時の作業性に支障を生じさせる場合や得られた混
合組成物の加工性が悪くなる場合もある。
性化合物の徐放性、とりわけ限られた空間内や室内、あ
るいは開放空間において揮散性化合物の徐放的放散に優
れると共に、湿気による放出速度の変化や製造工程中に
おける熱硬化などの問題が改善された揮散性化合物の徐
放性組成物を提供することにある。
るものである。 1)ロジン100重量部に対して揮散性化合物を0.1
〜100重量部、特に0.2〜30重量部含有すること
を特徴とする揮散性化合物の徐放性組成物。 2)揮散性化合物がイソチオシアン酸アリルである上記
1)記載の揮散性化合物の徐放性組成物。 3)さらに可塑剤、特にロジン100重量部に対して1
〜25重量部の可塑剤を含有する上記1)または2)記
載の揮散性化合物の徐放性組成物。 4)可塑剤が脂肪酸、脂肪酸エステル、リン酸エステ
ル、ワックスからなる群から選ばれた少なくとも1種で
ある上記3)記載の揮散性化合物の徐放性組成物。 5)徐放性組成物中におけるロジンと揮散性化合物との
合計含有量が少なくとも60重量%である上記1)〜
4)のいずれかに記載の揮散性化合物の徐放性組成物。 6)板状、ブロック状、粉末状、粒状、または錠剤の形
態である上記1)〜5)のいずれかに記載の揮散性化合
物の徐放性組成物。 7)フィルム状またはシート状の基体の片面または両面
に付着された形態である上記1)〜5)のいずれかに記
載の揮散性化合物の徐放性組成物。 8)基体と基体との間にサンドイッチされた形態、特に
一方の基体が無延伸のポリプロピレンフィルムであり、
もう一方の基体がポリエステルフィルムである上記1)
〜5)のいずれかに記載の揮散性化合物の徐放性組成
物。 9)繊維性基体に含浸された形態である上記1)〜5)
のいずれかに記載の揮散性化合物の徐放性組成物。
ロジンは、揮散性化合物と混合した状態において、格別
の物理的手段を加えずとも容易に揮散性化合物を自然放
散させ、しかも該化合物を徐放させる作用が予想外に優
れている。さらに従来使用のシェラックと比較しても化
学的に一層安定であって、前記した湿気による放出速度
変化の問題や製造工程中における熱硬化などの問題が改
善される。また本発明においては、さらに可塑剤を併用
することにより一層品質の安定した、加工性に富んだ徐
放性組成物を容易に製造できる。
としては、アビェチン酸、ネオアビェチン酸、ジヒドロ
アビェチン酸、テトラヒドロアビェチン酸、デヒドロア
ビェチン酸などのアビェチン酸類、d−ピマル酸、イソ
−d−ピマル酸、レボピマル酸などのピマル酸類、など
の有機酸の一種または二種以上を含む天然産のロジン、
あるいは世界各国産の松脂を加工して得られるもの、例
えばガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、これ
らのロジンを水素添加、不均化、重合等の処理を行った
変性ロジン、また上記の各種ロジンをエステル化したロ
ジンエステル類、例えばエステルガムなどである。これ
らのロジンは、常温で固体の熱可塑性樹脂状物であり約
80〜約130℃の融点を有するが、これらのうち融点
が110℃以下のもの、特に100℃以下のものは本発
明の組成物を製造する際のロジン溶融温度を低くし得
て、しかして後記する揮散性化合物のロジンとの混合の
際の気化逸散を可及的に軽度となし得るので、特に好ま
しい。
しては、その蒸気が例えば芳香性、消臭作用、殺菌作
用、抗菌作用、殺黴作用、防黴作用、殺虫作用、防虫作
用、あるいはその他の有用な作用をなし得、且つ本発明
組成物の使用環境において揮散性を示す種々の天然ある
いは合成の化合物の一種または二種以上が用いられる。
就中、本発明組成物の使用環境温度、例えば室温におい
て少なくとも0.001mmHg、特に0.003mm
Hg以上の平衡蒸気圧を有する揮散性化合物が好まし
い。揮散性化合物を例示すると、ピネン、リモネン、リ
ナロール、メントール、テルペノール、オイゲノール、
アセトフェノン、ラベンダー油、ヒノキ油、ユーカリ
油、ハッカ油、スペアミント油、ローズ油、カラシ油、
ひば油、ヒノキチオール、二酸化塩素、チオシアン酸化
合物、イソチオシアン酸化合物、イソチオシアン酸アリ
ルなどの天然または合成の物質等が挙げられる。
少であると実質的な当該揮散性化合物の放出が生じなく
なる。逆にその含有量が過大であるとロジンの徐放作用
が乏しくなり、また一部の揮散性化合物はロジンに対し
て可塑化効果を示し、得られた混合組成物が軟らかくな
りすぎて所望の形状に成形することが困難となる。した
がって揮散性化合物の含有量は、ロジン100重量部に
対して0.1〜100重量部、好ましくは0.2〜30
重量部、より好ましくは1〜25重量部である。
本発明組成物の製造時における混合あるいは混練作業が
容易となって、製造工程中に生じ得る揮散性化合物の揮
発の量を少なくし得、また揮発に基づく組成物中の揮散
性化合物の分散不良を軽減乃至防止する効果がある。可
塑剤としては、上記効果を奏し得るものであれば各種の
ものが採用でき、例えば脂肪酸、脂肪酸エステル、リン
酸エステル、ワックスなどである。
酸などが例示される。脂肪酸エステルとしては、ソルビ
タンラウレート、ジブチルセバケートなどが例示され
る。リン酸エステルとしては、2−エチルヘキシルジフ
ェニルホスフェートなどが例示される。ワックスとして
は、カルナウバロウ、綿ロウなどの植物ロウやミツロ
ウ、羊毛ロウなどの動物ロウのような脂肪酸と高級一価
または二価のアルコールとのエステルワックス類、モン
タンロウ、オゾケライト、マイクロクリスタリンロウ、
ペトロラタムなどが例示される。
使用の効果が得られず、一方、過大量の使用は可塑剤の
種類にもよるが一般的には得られた組成物が軟らかくな
りすぎて所望の形状に成形することが困難となる傾向が
強くなる。したがって可塑剤の含有量は、ロジン100
重量部に対して0.1〜100重量部、特に1〜25重
量部とすることが好ましく、本発明における特に好まし
い組成比は、ロジン100重量部に対して揮散性化合物
が1〜25重量部、可塑剤が1〜25重量部である。
成物の製造時における混合あるいは混練作業の改善作用
を奏しながら、しかも得られた組成物の成形加工性やそ
の成形物の形態保持性をも改善するものも存在する。か
かる可塑剤類としては、前記した各種のワックスあるい
はロウが例示される。その使用量は他の可塑剤使用の場
合よりもむしろ多目とする方がよい。
の目的に反しない範囲において、通常使用される各種の
添加剤、例えば着色剤、密着防止剤、付着防止剤などを
含んでいてもよい。ただし本発明の徐放性組成物中にお
けるロジンと揮散性化合物との合計含有量が少ないと、
ロジンの含有量の不足に基づく問題、例えば徐放作用、
成形加工性、成形品の形態維持性などの低下、並びに揮
散性化合物の含有量の不足による揮散持続時間の低下な
どの傾向が生じる。したがって本発明の徐放性組成物に
おいては、ロジンと揮散性化合物との合計含有量が少な
くとも60重量%、特に80重量%以上とすることが好
ましい。
は使用配合剤特にロジンの酸化劣化を防止するために窒
素ガスや炭酸ガスなどの不活性雰囲気中で、加熱溶融し
たロジンに揮散性化合物を添加し混合することにより製
造することができる。可塑剤を使用する場合には、それ
は予めロジンに混合しておいてもよく、また揮散性化合
物と一緒にロジンに添加してもよい。
室温においては液体のものや固体のものなど区々であっ
て、液体のものは単独で添加してもよく、あるいは適当
な担体、例えばパルプ、紙、セルロース粒子、ゼオライ
ト、アルミナ、シリカゲル、ケイ酸カルシウムなど揮散
性化合物に対して不活性な通常使用される担体に担持さ
せた粉末状の状態で添加してもよい。室温で固体のもの
は、粉末状の状態で添加するとよい。
あるので、本発明組成物の製造過程、特に混合時の高温
度により蒸発逸散する量を可及的に少なくすることは工
業的に重要となる。そのためには、混合時のロジンの溶
融温度を概して低温度、例えば100℃以下、好ましく
は75〜90℃とする、一般的には、能率よく短時間内
に混合を終了する、混合機としてヘンシェルミキサーの
ような密閉式のものを採用する、混合後は可及的速やか
に必要な冷却を行う、あるいは更に、かかる冷却と同時
に所望の形状に成形加工して密閉包装する、などの措置
が好ましい。可塑剤を使用する場合には、予め揮散性化
合物を密閉空間内で必要量の該可塑剤と充分混合したも
のをロジンに投入するのも良策である。
々の形状や形態にて使用される。例えば、本発明の徐放
性組成物を単独で板状、粉体状、錠剤、特定の形状とし
たブロック状などに成形される。さらに本発明の徐放性
組成物は、種々の基体と組み合わせて用いることもでき
る。かかる基体としては、プラスチック(セロハン、ポ
リエチレンやポリプロピレンに代表されるポリオレフィ
ン、ナイロン、ポリエステルなど)を押出成形して得た
ソリッドまたは非発泡のフィルム・シートがある。ま
た、上記プラスチックを押出発泡成形して得た発泡フィ
ルム・シート、プラスチック繊維の不織布や織布、ある
いはセルロースパルプの紙や平板紙やクレープ紙なども
基体として使用される。
非発泡または発泡のフィルムやシートの片面または両面
に徐放性組成物を塗布したラミネート構造、その塗布層
の上に他のフィルム、シート、不織布、織布、あるいは
紙などを施与したサンドイッチ構造や多層構造、プラス
チック繊維の不織布や織布、セルロースパルプの紙や平
板紙やクレープ紙などの繊維性基体の表面に塗布したも
の、前記繊維性基体の繊維間に含浸した含浸構造、など
が挙げられる。上記のラミネート構造、サンドイッチ構
造や多層構造、あるいは含浸構造などの中に含有される
徐放性組成物の部分は、該組成物の溶融状態から冷却固
化した連続体(非粉末体)であってもよく、該組成物の
粉末あるいは粒体がすり込まれた状態であってもよい。
なお上記したサンドイッチ構造の場合、一方のフィルム
としてガス透過性のもの、例えば無延伸ポリプロピレン
フィルムを採用し、残る一方としてガスバリア性のも
の、例えばポリエステルフィルムを採用すると、その間
に存在する徐放性組成物層には、主としてあるいは実質
的にその片面だけに揮散性化合物の機能を発揮させるこ
とができて本発明において特に好ましい。
あるので上記した種々の形状や形態に容易に加工するこ
とができる。例えば本発明組成物を、製造直後の未だ溶
融状態にある間に、あるいは一旦冷却固化したものであ
れば再加熱溶融して、型に流し込む、基体の表面に塗布
する、逆に基体を溶融組成物の浴に浸漬する、などによ
り当該加工を達成することができる。また粉体状のもの
は、上記板状やブロック状物を粉砕したり、あるいは製
造後で未だ溶融状態にある組成物をノズルから吐出させ
冷却することにより、あるいは必要に応じて吐出冷却物
を粉砕することにより得ることができる。
の使用量を調節することにより、揮散性化合物の蒸気の
放出速度が種々な本発明の徐放性組成物が得られる。例
えば揮散性化合物がイソチオシアン酸アリル(以下、A
ITと略称する)である場合、その放出速度を極めて小
さくして長期徐放的乃至持続的として、抗微生物作用、
鮮度保持作用、防虫作用などを発揮させることができ、
逆に放出速度を幾分早めて短期間内に腐敗し易い物品、
例えば弁当などを安全に保護することもできる。
る揮散性化合物の種類や用途に応じて適宜選択される。
例えば、揮散性化合物がAITであって、本発明組成物
を例えば弁当の防腐、生鮮食品等の鮮度保持を目的とし
て用いる場合は、微量のAITが比較的速やかに放出さ
れることが望ましく、ロジン100重量部に対してAI
T0.2〜20重量部程度が好ましい。洋服ダンスにお
いて防虫や防黴を目的に用いる場合または防黴壁紙や防
虫シート・フィルターとして用いる場合は、AITが微
量に、かつ極めて徐放的に放出されることが望ましく、
ロジン100重量部に対してAIT0.2〜15重量部
程度が好ましい。
散、抗微生物、殺菌、殺虫、防虫、殺黴、防黴、鮮度保
持、防腐または保存などを目的として用いることができ
る。例えば好気性菌や嫌気性菌等に対する殺菌、静菌作
用など、黴に対する殺黴、静黴、防黴作用等を有し、食
品の他に有害微生物の増繁殖が問題となっている各種の
物品に対して好適に用いられる。また食品等の腐敗や醗
酵の防止等に有効な保存剤、また皮革製品、書籍および
美術品特に古美術品の保存剤にも有用である。さらに本
発明の組成物および当該組成物を含有してなる徐放性製
剤は、害虫を死滅もしくは忌避させる作用をも有してお
り、建材、農産物、衣料品等に対する防虫剤にも有用で
ある。抗微生物の対象となる微生物としては、例えばカ
ビ、酵母等の真菌、ブドウ球菌、大腸菌、サルモネラ
菌、ビブリオなどの細菌、藻、その他有害微生物が包含
される。
も示して一層詳しく説明する。実施例1 ロジン(荒川化学工業社製の商品名AA−G)1000
gとリン酸エステル(2−エチルヘキシルジフェニルホ
スフェート:大八化学社製の商品名#41)100gと
を容量20リットルのヘンシェルミキサー(三井鉱山社
製)内で85℃に加熱して溶融液状化させ、そこに一級
試薬のd−リモネンを100g投入してインペラーを5
00rpm で回転させて5分間混合し、その後冷却固化さ
せてリモネンを含有する徐放性組成物のブロックを得
た。
0g使用した以外は実施例1と同じ方法並びに条件にて
リモネンを含有する徐放性組成物のブロックを得た。
g使用した以外は実施例1と同じ方法並びに条件にてリ
モネンを含有する徐放性組成物のブロックを得た。
gとリン酸エステル(2−エチルヘキシルジフェニルホ
スフェート:大八化学社製の商品名#41)100gと
を容量20リットルのヘンシェルミキサー(三井鉱山社
製)内で85℃に加熱して溶融液状化させ、そこにAI
Tを100g投入しインペラーを500rpm で回転させ
て5分間混合し、その後冷却固化させてAITを含有す
る徐放性組成物のブロックを得た。
0g使用した以外は実施例4と同じ方法並びに条件にて
AITを含有する徐放性組成物のブロックを得た。
g使用した以外は実施例4と同じ方法並びに条件にてA
ITを含有する徐放性組成物のブロックを得た。
gと脂肪酸エステル(ソルビタン脂肪酸エステル:花王
社製の商品名L−10(F))100gとを容量20リ
ットルのヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)内で85
℃に加熱して溶融液状化させ、そこに一級試薬のd−リ
モネンを100g投入してインペラーを500rpm で回
転させて5分間混合し、その後冷却固化させてリモネン
を含有する徐放性組成物のブロックを得た。
0g使用した以外は実施例7と同じ方法並びに条件にて
リモネンを含有する徐放性組成物のブロックを得た。
g使用した以外は実施例7と同じ方法並びに条件にてリ
モネンを含有する徐放性組成物のブロックを得た。
gと脂肪酸エステル(ソルビタン脂肪酸エステル:花王
社製の商品名L−10(F))100gとを容量20リ
ットルのヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)内で85
℃に加熱して溶融液状化させ、そこにAITを100g
投入しインペラーを500rpm で回転させて5分間混合
し、その後冷却固化させてAITを含有する徐放性組成
物のブロックを得た。
gを使用した以外は実施例10と同じ方法並びに条件に
てAITを含有する徐放性組成物のブロックを得た。
を使用した以外は実施例10と同じ方法並びに条件にて
AITを含有する徐放性組成物のブロックを得た。
例10〜実施例12と全く同じ方法および条件にて、そ
れぞれ実施例13(ロジン使用量1000g、ロジン:
AIT=100:10)、実施例14(ロジン使用量2
000g、ロジン:AIT=100:5)、実施例15
(ロジン使用量500g、ロジン:AIT=100:2
0)の各AITを含有する徐放性組成物のブロックを得
た。
は実施例10の方法および条件に準じて、ロジンとAI
Tの配合比がそれぞれ異なる、実施例16(ロジン:A
IT=100:1)、実施例17(ロジン:AIT=1
00:50)、および実施例18(ロジン:AIT=1
00:75)の各AITを含有する徐放性組成物のブロ
ックを得た。
AIT含有徐放性組成物を厚さ20μmの無延伸ポリプ
ロピレンフイルム上に塗布し、直ちにその上に厚さ25
μmのポリエステルフイルムをコートして3層構造の徐
放性製剤を得た。冷却後における該製剤中における徐放
性組成物層の厚みは10μmであった。
19と同様の方法およびフイルムを使用して3層構造の
徐放性製剤を得た。冷却後における該製剤中における徐
放性組成物層の厚みは10μmであった。
19と同様の方法およびフイルムを使用して3層構造の
徐放性製剤を得た。冷却後における該製剤中における徐
放性組成物層の厚みは10μmであった。
gとリン酸エステル(2−エチルヘキシルジフェニルホ
スフェート:大八化学社製の商品名#41)120gと
を容量20リットルのヘンシェルミキサー(三井鉱山社
製)内で85℃に加熱して溶融液状化させ、そこにAI
Tを60g投入しインペラーを500rpm で回転させて
5分間混合し、この後は実施例19と同様の方法および
フイルムを使用して3層構造の徐放性製剤を得た。冷却
後における該製剤中における徐放性組成物層の厚みは1
0μmであった。
厚みが約3mmとなるようにしたもの。
gとリン酸エステル(2−エチルヘキシルジフェニルホ
スフェート:大八化学社製の商品名#41)1gとを容
量20リットルのヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)
内で85℃に加熱して溶融液状化させ、そこに一級試薬
d−リモネンを1g投入しインペラーを500rpm で5
分間混合し、その後冷却固化させてリモネンを含有する
組成物のブロックを得た。
g、リン酸エステル(2−エチルヘキシルジフェニルホ
スフェート:大八化学社製の商品名#41)1000
g、およびd−リモネン1000gとした以外は実施例
1と同じ方法並びに条件にてリモネンを含有する組成物
の粘性体を得た。
約3mmとなるようにしたもの。
gとリン酸エステル(2−エチルヘキシルジフェニルホ
スフェート:大八化学社製の商品名#41)1gとを容
量20リットルのヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)
内で85℃に加熱して溶融液状化させ、そこにAITを
1g投入しインペラーを500rpm で5分間混合し、そ
の後冷却固化させてAITを含有する組成物のブロック
を得た。
g、リン酸エステル(2−エチルヘキシルジフェニルホ
スフェート:大八化学社製の商品名#41)1000
g、およびAIT1000gとした以外は実施例4と同
じ方法並びに条件にてAITを含有する組成物の粘性体
を得た。
厚みが約3mmとなるようにしたもの(比較例1と同じ
もの)。
gと脂肪酸エステル(ソルビタン脂肪酸エステル:花王
社製の商品名L−10(F))1gとを容量20リット
ルのヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)内で85℃に
加熱して溶融液状化させ、そこに一級試薬d−リモネン
を1g投入しインペラーを500rpm で5分間混合し、
その後冷却固化させてリモネンを含有する組成物のブロ
ックを得た。
g、脂肪酸エステル(ソルビタン脂肪酸エステル:花王
社製の商品名L−10(F))1000g、およびd−
リモネン1000gとした以外は実施例7と同じ方法並
びに条件にてリモネンを含有する組成物の粘性体を得
た。
約3mmとなるようにしたもの(比較例4と同じも
の)。
gと脂肪酸エステル(ソルビタン脂肪酸エステル:花王
社製の商品名L−10(F))1gとを容量20リット
ルのヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)内で85℃に
加熱して溶融液状化させ、そこにAITを1g投入しイ
ンペラーを500rpm で5分間混合し、その後冷却固化
させてAITを含有する組成物のブロックを得た。
g、脂肪酸エステル(ソルビタン脂肪酸エステル:花王
社製の商品名L−10(F))1000g、およびAI
T1000gとした以外は実施例10と同じ方法並びに
条件にてAITを含有する組成物の粘性体を得た。
約3mmとなるようにしたもの(比較例4、10と同じ
もの)。
例11と全く同じ方法および条件にてAITを含有する
組成物のブロックを得た。
例12と全く同じ方法および条件にてAITを含有する
組成物のブロックを得た。
ク(岐阜セラック製造所社製の商品名PEARL−N8
11)1000gを使用した以外は、実施例22と全く
同じ方法および条件にてAITを含有する組成物の層
(厚さ10μm)を有する3層構造の製剤を得た。
が約3mmで1cm×1cmのサンプルを50mmφシ
ャーレーに入れ、20℃で相対湿度(RH)が65%の
恒温恒湿室中(容量:64m3 、空気の換気速度:60
m3 /hr)に放置して当該50mmφシャーレーの重
量を経時的に測定し、重量減少分が揮散性化合物の揮散
分と見なし経時的に揮散率を算定した。実施例1〜3と
比較例1〜3についての結果を図1に、また実施例4〜
6と比較例4〜6についての結果を図2に示す。ただし
図1、2では、揮散性化合物の残存率を表示しており、
図中の各数値は10個の平均値である。図1から実施例
1〜3の各サンプルは、その揮散性化合物の放出性に優
れ、且つ比較例1および3の各サンプルより格段にd−
リモネンの徐放性にも優れていることがわかる。一方、
図2から実施例4〜6の各サンプルは、その揮散性化合
物の放出性に優れ、且つ比較例4および6の各サンプル
より格段にAITの徐放性に優れていることがわかる。
また、d−リモネンの使用量が過度に少ない比較例2お
よびAITの使用量が過度に少ない比較例5では、実質
的なそれら揮散性化合物の揮散が生じないこともわか
る。
厚みが約3mmで1cm×1cmのサンプルについて、
実験例1と同じ方法および条件にて放出性並びに徐放性
を評価した。実施例7〜9と比較例7〜9についての結
果を図3に、また実施例10〜12と比較例10〜12
についての結果を図4に示す。ただし図3、4では、揮
散性化合物の残存率を表示しており、図中の各数値は1
0個の平均値である。図3から実施例7〜9の各サンプ
ルは、d−リモネンの放出性に優れ、且つ比較例7およ
び9の各サンプルより格段にd−リモネンの徐放性に優
れていることがわかる。一方、図4から実施例10〜1
2の各サンプルは、AITの放出性に優れ、且つ比較例
10および12の各サンプルより格段にAITの徐放性
に優れていることがわかる。また、d−リモネンの使用
量が過度に少ない比較例8およびAITの使用量が過度
に少ない比較例11では、実質的なそれら揮散性化合物
の揮散が生じないこともわかる。
得た厚みが約3mmで1cm×1cmのサンプルについ
て、実験例1と同じ方法および条件にて放出性並びに徐
放性を評価した。その結果を図5示す。ただし揮散性化
合物の残存率を表示しており、図中の各数値は10個の
平均値である。図5から実施例13〜18の各サンプル
は、AITの放出性に優れ、且つ比較例13および15
の各サンプルより格段にAITの徐放性に優れているこ
とがわかる。また、AITの使用量が過度に少ない比較
例14では、実質的な揮散が生じないこともわかる。
mのサンプルを切断採取し、20℃でRHが65%の恒
温恒湿室中(容量:64m3 、空気の換気速度:60m
3 /hr)に放置してその重量を経時的に測定し、重量
減少分が揮散性化合物の揮散分と見なし経時的に揮散率
を算定した(3サンプルの平均値)。その結果、各実施
例製剤とも約1.5〜2日にかけて安定したAITの徐
放性を示した。
のAITを含有するようにサンプルを切断採取した。一
方、デソキシコレート寒天培地を入れたシャーレの培地
表面に大腸菌の希釈液を塗布した物を被験材料として準
備した。ついで通常の弁当箱に該被験材料を置き、該被
験材料の上に各サンプル片を置いて弁当箱を施蓋後25
℃下で24時間培養した。コントロールとしてAIT製
剤を置かない被験材料を同様に実験に加えた。培養から
24時間後、各実施例のサンプル片を置いた場合には培
地表面にコロニーの形成は認められなかったが、コント
ロールの場合には、赤色のコロニーの形成が認められ
た。
放安定性を比較評価するために、各製剤から10cm×
10cmのサンプルを切断採取した。ついで、各サンプ
ルを20℃でRHがそれぞれ20%、65%、および9
5%の恒温恒湿室中(容量:64m3 、空気の換気速
度:60m3 /hr)に放置してその重量を経時的に測
定し、重量減少分を揮散性化合物の揮散分と見なし経時
的に揮散率を算定した。実施例22についての結果を図
6に、また比較例16についての結果を図7に示す。た
だし図6、7では、揮散性化合物の残存率を表示してお
り、図中の各数値は10個の平均値である。図6と図7
の比較から、ロジンを基剤として用いた実施例22は、
シェラックを基剤として用いた比較例16より、湿度に
よる徐放性への影響が格段に小さいことがわかる。
性、特に湿気の影響を受け難く安定した徐放性を示す徐
放性組成物が得られる。また本発明の徐放性組成物は、
可塑剤を併用することにより揮散性化合物を歩留りよく
混合することができ、よって一層品質の安定した徐放性
組成物を容易に製造することができる。本発明の徐放性
組成物は、芳香発散、抗微生物、殺菌、殺虫、防虫、殺
黴、防黴、鮮度保持、防腐または保存などを目的として
好適に用い得る。
湿下における放置時間(日)に対する含有揮散性化合物
の残存率を示すグラフである。
湿下における放置時間(日)に対する含有揮散性化合物
の残存率を示すグラフである。
湿下における放置時間(日)に対する含有揮散性化合物
の残存率を示すグラフである。
て、恒温恒湿下における放置時間(日)に対する含有揮
散性化合物の残存率を示すグラフである。
て、恒温恒湿下における放置時間(日)に対する含有揮
散性化合物の残存率を示すグラフである。
した場合における放置時間(日)に対する含有揮散性化
合物の残存率を示すグラフである。
した場合における放置時間(日)に対する含有揮散性化
合物の残存率を示すグラフである。
Claims (12)
- 【請求項1】 ロジン100重量部に対して揮散性化合
物を0.1〜100重量部含有することを特徴とする揮
散性化合物の徐放性組成物。 - 【請求項2】 揮散性化合物の含有量がロジン100重
量部に対して0.2〜30重量部である請求項1記載の
揮散性化合物の徐放性組成物。 - 【請求項3】 揮散性化合物がイソチオシアン酸アリル
である請求項1または2記載の揮散性化合物の徐放性組
成物。 - 【請求項4】 さらに可塑剤を含有する請求項1〜3の
いずれかに記載の揮散性化合物の徐放性組成物。 - 【請求項5】 ロジン100重量部に対して可塑剤1〜
25重量部を含有する請求項4記載の揮散性化合物の徐
放性組成物。 - 【請求項6】 可塑剤が脂肪酸、脂肪酸エステル、リン
酸エステル、ワックスからなる群から選ばれた少なくと
も1種である請求項4または5記載の揮散性化合物の徐
放性組成物。 - 【請求項7】 徐放性組成物中におけるロジンと揮散性
化合物との合計含有量が少なくとも60重量%である請
求項1〜6のいずれかに記載の揮散性化合物の徐放性組
成物。 - 【請求項8】 板状、ブロック状、粉末状、粒状、また
は錠剤の形態である請求項1〜7のいずれかに記載の揮
散性化合物の徐放性組成物。 - 【請求項9】 フィルム状またはシート状の基体の片面
または両面に付着された形態である請求項1〜7のいず
れかに記載の揮散性化合物の徐放性組成物。 - 【請求項10】 基体と基体との間にサンドイッチされ
た形態である請求項1〜7のいずれかに記載の揮散性化
合物の徐放性組成物。 - 【請求項11】 一方の基体が無延伸のポリプロピレン
フィルムであり、もう一方の基体がポリエステルフィル
ムである請求項10記載の揮散性化合物の徐放性組成
物。 - 【請求項12】 繊維性基体に含浸された形態である請
求項1〜7のいずれかに記載の揮散性化合物の徐放性組
成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9133627A JPH1053755A (ja) | 1996-05-31 | 1997-05-23 | 揮散性化合物の徐放性組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-139301 | 1996-05-31 | ||
JP13930196 | 1996-05-31 | ||
JP9133627A JPH1053755A (ja) | 1996-05-31 | 1997-05-23 | 揮散性化合物の徐放性組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1053755A true JPH1053755A (ja) | 1998-02-24 |
Family
ID=26467943
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9133627A Pending JPH1053755A (ja) | 1996-05-31 | 1997-05-23 | 揮散性化合物の徐放性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1053755A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1997
- 1997-05-23 JP JP9133627A patent/JPH1053755A/ja active Pending
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