JP2001192563A - 機能性樹脂成形品 - Google Patents

機能性樹脂成形品

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JP2001192563A JP2000000187A JP2000000187A JP2001192563A JP 2001192563 A JP2001192563 A JP 2001192563A JP 2000000187 A JP2000000187 A JP 2000000187A JP 2000000187 A JP2000000187 A JP 2000000187A JP 2001192563 A JP2001192563 A JP 2001192563A
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porous fine
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Takahiro Okamoto
隆宏 岡本
Hideji Okabe
秀司 岡部
Masaaki Mizuguchi
正昭 水口
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Tomoe Engineering Co Ltd
Suzukiyushi Industrial Corp
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OKABE KINZOKU KK
Tomoe Engineering Co Ltd
Suzukiyushi Industrial Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一な効果を長期に亘って持続でき、製造時
における作業環境の悪化という問題を回避することがで
き、また、ブリードアウト現象といった問題をも好適に
回避することができる、極めて実用性の高い機能性樹脂
成形品を提供する。 【解決手段】 合成樹脂と、繊維質材料3と、機能剤と
によって構成される機能性樹脂成形品であって、機能剤
が無機多孔質微粒子2に担持された状態で成形品中に分
布していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂中に機能
剤を包含させることにより、成形品において特定の機能
を発揮させることができる機能性樹脂成形品に関し、特
に、機能剤を無機多孔質微粒子に担持させた状態で合成
樹脂の基材に添加することによって、機能剤の有効成分
による効果を均一に、かつ、長期間持続させることがで
きる機能性樹脂成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、合成樹脂中に芳香剤や防虫剤
などの機能剤を包含させることにより、その成形品にお
いて芳香性、防虫性などの各種の機能を発揮させようと
する試みがなされいる。
【0003】合成樹脂中に包含させる機能剤としては、
大別すると放出性機能剤及び吸着性機能剤がある。放出
性機能剤とは、常温或いは特定の温度条件において気化
し、有効成分を大気中に放出することによって所望の機
能を発揮するものであって、例えば、芳香剤、防錆剤、
忌避剤、抗菌剤などがその代表的なものである。一方、
吸着性機能剤とは、大気中或いは周辺環境に存在する各
種の成分のうち、特定の成分を吸着することによって所
望の機能を発揮するものである。代表的なものとして
は、乾燥剤、臭気吸収剤、ガス吸収剤などがある。
【0004】このような機能剤を包含させることによっ
て特定の機能を発揮させることができる樹脂成形品(機
能性樹脂成形品)を製造する際には、例えば、加温状態
にて機能剤を基材中に混入し、これを射出成形等によっ
て所望の形状に成形したり、また、基材をまずペレット
状に成形し、これに機能剤を含浸させ、その後、成形を
行って所望の形状の製品とする、といった方法が採用さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
機能性樹脂成形品については、次のような問題がある。
まず第1に挙げられるのは、効果の均一性、持続性とい
う問題である。かかる機能性樹脂成形品においては、同
程度の効果を長期に亘って持続できることが望ましく、
そのため、放出性機能剤を包含させた樹脂成形品につい
ては、樹脂中に包含されている機能剤から必要最小限の
量の有効成分を徐々に放出させていく必要があるが、従
来品には、成形品の使用開始直後において、有効成分が
必要最小限の量を超えて一時的に大量に放出されてしま
い、機能剤による効果が成形品の使用開始直後に集中し
てしまったり(効果が不均一)、そのため使用開始後の
極めて短い期間しか効果を期待できない(効果に持続性
が無い)ものが多い。
【0006】また、成形時における作業環境の悪化とい
う問題もある。機能剤のうち、芳香剤や忌避剤等のよう
に、気化した成分を大気中或いは周辺環境に放出するこ
とによって特定の機能を発揮するもの(放出性機能剤)
は、加熱されると成分の気化が促進され、大気中に放散
されやすくなる一方、樹脂成形は加熱を伴うため、放出
性機能剤を包含させた樹脂成形品を製造する際には、成
形に伴う加熱によって機能剤の有効成分が作業環境中に
大量に放散されることになる。従って、例えばわさびや
柑橘類等の成分を原料とする忌避剤を用いて機能性樹脂
成形品を製造しようとする場合、成形時の加熱により臭
気や皮膚に対する刺激性を有する成分が大量に放散され
ることがあり、作業者において保護メガネやマスクを着
用する必要が生じたり、強制換気が必要となる程、作業
環境を悪化させることがある。
【0007】更に、包含させる機能剤が有機系のもので
ある場合、耐熱温度が低いために成形時の熱によって分
解、劣化がおこる頻度が高いという問題がある。
【0008】また、従来の機能性樹脂成形品には、いわ
ゆるブリードアウト現象(合成樹脂材料との相溶性に欠
ける成分が樹脂成形品の表面に吹き出てくる現象)によ
り、成形品の表面が過剰な機能剤によってべたついてし
まったり、粉ふき状になっているものがあり、徐放性
(有効成分を徐々に放出させていく性質)に欠け、実用
に耐えないものが多い。
【0009】この点についてより詳細に説明すると、例
えば、機能剤が合成樹脂(有機系)に対し分子レベルで
相溶性の無い無機系のものである場合、合成樹脂と機能
剤とがなじまず、図5に示すように、合成樹脂101中
において機能剤102が海島状に分布していることが多
く、このような場合、成形品の表面に臨む部位に位置す
る機能剤102a,102bは、その周辺部へ容易に拡
散してしまうため、一時的に機能剤が成形品の表面に過
剰供給され、結果的に成形品の表面をべたつかせたり、
粉ふき状になったりといった問題が生じてしまうのであ
る。
【0010】更に、図5に示されているように合成樹脂
101中において機能剤102が海島状に分布している
場合、機能剤の添加量に見合うだけの効果を、その成形
品において得ることができないという問題がある。これ
は、合成樹脂101中に分布している機能剤102のう
ち、内層に位置する機能剤102c等は、周囲の樹脂に
密閉されてしまい、外界との接触が阻害され、所望の機
能を発揮できないまま不必要に温存されてしまうためで
ある。
【0011】また、放出性機能剤を用いる場合には、前
述の通り、成形時における加熱によって機能剤の気化が
促進されてしまうため、その分だけロスが生じ、得られ
た成形品に包含されている機能剤の量は、基材等への当
初の添加量よりも少なくなってしまっており、このこと
も、機能剤の添加量に見合うだけの効果をその成形品に
おいて得ることができないことの一因になっていると考
えられる。
【0012】一方、このような成形時の加熱によって生
じるロス、或いは、樹脂の内層に密閉されることによっ
て実質的に機能しない分を見越して、予め機能剤を過剰
に添加すれば、成形品において所望の機能を十分に発揮
させることは可能であるが、高価な機能剤を過剰に添加
することは経済的に問題があるほか、自然環境に与える
負荷も大きい。
【0013】本発明は、このような従来の機能性樹脂成
形品における問題を解決すべくなされたものであり、均
一な効果を長期に亘って持続でき、製造時における作業
環境の悪化という問題を回避することができ、また、ブ
リードアウト現象といった問題をも好適に回避すること
ができる、極めて実用性の高い機能性樹脂成形品を提供
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る機能性樹脂
成形品は、合成樹脂と、繊維質材料と、機能剤とによっ
て構成されるものであり、機能剤が無機多孔質微粒子に
担持された状態で成形品中に分布していることを特徴と
している。尚、合成樹脂は、熱可塑性樹脂であることが
好ましく、繊維質材料は、故紙、離型紙、ラミネート
紙、及び、木粉のうちの少なくとも一つであることが好
ましい。また、機能性樹脂成形品は、合成樹脂、繊維質
材料、機能剤の他に、添加剤、発泡剤、フィラーなどが
任意に添加されてもかまわない。
【0015】更に、機能剤は、芳香剤、防錆剤、忌避
剤、抗菌剤、防腐剤、消臭剤、又は、農薬であることが
好ましい。また、無機多孔質微粒子は、機能剤を担持さ
せた状態で、成形品全体に対して0.01〜60重量%
の範囲で含まれていることが好ましく、機能剤の担持量
は、無機多孔質微粒子単体に対して1〜500重量%の
範囲に設定されることが好ましい。また、繊維質材料
は、成形品全体に対して0.5〜60重量%(嵩比では
成形品全体の約1〜70%)の範囲で含まれていること
が好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。本発明に係る機能性樹脂成形品は、基本的には、
繊維質材料に合成樹脂を添加するとともに、無機多孔質
微粒子に担持させた状態で機能剤をも添加し、これを所
望の形状に成形してなるものであり、本実施形態におい
ては、機能剤として、芳香剤、防錆剤、忌避剤、抗菌剤
などの放出性機能剤のほか、乾燥剤、臭気吸収剤、ガス
吸収剤などの吸着性機能剤も用いることができる。
【0017】合成樹脂としては、ポリオレフィン、酢酸
ビニル、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、PP
(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)等の熱可塑
性樹脂を用いることができる。但し、機能剤として放出
性機能剤を用いる場合には、成形時の加熱による機能剤
の放出を最小限に抑えることができるように、ポリオレ
フィン、酢酸ビニル、EVA等の低融点樹脂を用いるこ
とが好ましい。尚、これらの樹脂材料は、上記の中から
いずれか一つのみを選択して用いても、二つ以上を選択
し、適当な配合比率にて組み合わせて用いても良く、ま
た、それらは未使用のものでも、使用済みの廃材(産業
廃棄物)として回収されたものであっても良い。
【0018】繊維質材料としては、通常の紙材や樹脂が
コーティングされたラミネート紙、木粉、木材粉砕物、
鉱物繊維、合成繊維等を用いることができる。また、故
紙や使用済みのラミネート紙(離型紙等)のほか、何ら
かの製品を製造する際に発生した端材なども用いること
ができる。尚、水分をほとんど含んでいないラミネート
紙(特に、離型紙)を用いると、成形品の成形時におい
てガス発生量を抑制することができ、好適である。
【0019】ここで、本実施形態に係る機能性樹脂成形
品の製造方法について簡単に説明すると、本実施形態に
係る機能性樹脂成形品は、無機多孔質微粒子に担持させ
た状態で機能剤を合成樹脂中に添加する必要があるの
で、まず、無機多孔質微粒子に機能剤を担持させる方法
について説明し、次いで、この機能剤を担持させた無機
多孔質微粒子を添加して樹脂成形品を成形する方法につ
いて説明する。
【0020】(1)無機多孔質微粒子への機能剤の担持 まず、図1に示すような装置を準備する。この装置は、
排気バルブ4及びリークバルブ5を設けた真空チャンバ
ー6と、機能剤の溶解液9が入ったタンク7とが、導入
バルブ8を介して接続されてなるものであり、真空チャ
ンバー6内を減圧することにより、常圧状態下にある機
能剤の溶解液9を、その圧力差を利用して真空チャンバ
ー6内に導入するとともに、この真空チャンバー6内の
無機多孔質微粒子3に機能剤を担持させることができる
ようになっている。
【0021】図1の装置を用いて機能剤を無機多孔質微
粒子3に担持させる工程をより詳細に説明すると、ま
ず、図2のような断面構造の無機多孔質微粒子3を所定
量用意し、フラスコ等に収容して真空チャンバー6内に
セットする。尚、この無機多孔質微粒子3は、図2に示
されているように、無水珪酸からなる多数の無機質粉体
10によって構成されており、各無機質粉体10の間に
は空隙部11が多数形成されている。
【0022】無機多孔質微粒子3を真空チャンバー6内
にセットしたら、リークバルブ5及び導入バルブ8を閉
じ、排気バルブ4を開いて真空チャンバー6内を減圧す
る。真空チャンバー6内の圧力が10〜10−3Tor
r程度にまで減圧されたら、排気バルブ4を閉じて真空
チャンバー6内の排気を終了し、導入バルブ8を開く。
この時、機能剤の溶解液9が入っているタンク7の内部
圧力は大気圧と同一であるため、機能剤の溶解液9は、
その圧力差によって真空チャンバー6内に導入されるこ
とになる。
【0023】真空チャンバー6内は、前述の通り減圧さ
れているので、この真空チャンバー6内にセットされて
いる無機多孔質微粒子3の空隙部11も減圧状態にあ
る。従って、真空チャンバー6内に導入された機能剤の
溶解液9は、無機多孔質微粒子3の空隙部11内に速や
かに浸透していくことになる。空隙部11に溶解液9が
充分に浸透したら、リークバルブ5を開いて真空チャン
バー6内を減圧前の圧力に戻し、真空チャンバー6内よ
り無機多孔質微粒子3を取り出す。そして、濾過等によ
って無機多孔質微粒子3から剰余の溶解液9を分離させ
れば、機能剤を担持させた無機多孔質微粒子3が得られ
る。
【0024】尚、本実施形態においては、無機多孔質微
粒子3として、図2に示したような非中空のものが用い
られているが、図3に示すような、中空の無機多孔質微
粒子3を用いることもできる。また、無機多孔質微粒子
3は、粒径が0.1〜300μm、嵩密度が0.1〜5
0cc/g程度のものを用いることが好ましい。尚、図
3に示したような中空の無機多孔質微粒子3を用いる場
合においては、中空部12の大きさが、直径2nm〜2
μm程度(壁厚0.05〜150μm程度)のものを用
いることが好ましい。
【0025】また、無機多孔質微粒子3に機能剤を担持
させる量は、無機多孔質微粒子単体に対して1〜500
重量%(好ましくは10〜130重量%)とすることが
望ましい。機能剤の担持量が1重量%未満であると、所
望の持続力が得られず、また、500重量%より多いと
過剰となり、無機多孔質微粒子から流出してしまうため
である。
【0026】(2)樹脂成形品の成形 まず、予め粉砕機等を用いて微粉砕した繊維質材料に、
合成樹脂を適宜添加し、加熱混練する。そして、この繊
維質材料と合成樹脂の混練物を、押し出し成形によって
ペレット化する。次に、前述のような方法によって機能
剤を担持させた無機多孔質微粒子をこのペレットにドロ
ップイン(添加)し、射出成形、押出成形、インフレー
ション成形、ブロー成形等によって所望の形状に成形す
る。このような方法によれば、内部に包含される機能剤
によって所望の機能を発揮する機能性樹脂成形品を製造
することができる。
【0027】本実施形態に係る機能性樹脂成形品の製造
方法は概ね以上の通りであるが、本発明に係る機能性樹
脂成形品は、上記の製造方法によって製造されたものに
限定されるものではない。例えば、機能剤を担持させた
無機多孔質微粒子の添加は、繊維質材料と合成樹脂の混
練物をペレット化する前に行っても良い。
【0028】このようにして製造した機能性樹脂成形品
1の断面構造を図4に示す。この図からも明らかなよう
に、本実施形態における機能性樹脂成形品1は、内部に
無機多孔質微粒子3及び繊維質材料13がほぼ均等に分
布するような構造となっている。これらのうち繊維質材
料13は、微細な繊維が複雑に絡み合った状態で樹脂中
に分布している。そして、前述のような製造方法によれ
ば、各繊維の間隙及び各繊維の内部にまで樹脂材料を隙
間無く入り込ませることはできないので、結果的に樹脂
成形品1の内部は、繊維質材料13による微少空隙が毛
細血管のように、網目状に張り巡らされる状態となり、
また、それらの微少空隙は、樹脂成形品1の表面にまで
達する繊維質材料13の端部13a等より、樹脂成形品
1の外部へと通じるような構造となっている。
【0029】そして、無機多孔質微粒子3の内部に担持
されている機能剤は、無機多孔質微粒子3に多数形成さ
れている空隙部11より徐々に微量ずつ外部に滲み出て
いき、更に、その周囲に分布している繊維質材料13に
供給され、繊維質材料13によって樹脂成形品1内部に
張り巡らされた微少空隙を通り、最終的には樹脂成形品
1の外部へ、機能剤が徐々に放出されるようになってい
るのである。
【0030】また、合成樹脂及びその添加物は、成形の
際に加熱されることになるが、機能剤は無機多孔質微粒
子に担持されているため、その断熱効果により機能剤を
成形時の熱履歴から緩衝させることができ、成形時の加
熱による機能剤のロス及び劣化を可及的に防止すること
ができる。
【0031】尚、合成樹脂に添加する前に、機能剤を担
持させた無機多孔質微粒子3を樹脂等によって適宜コー
ティングすることにより、無機多孔質微粒子3に多数形
成されている空隙部11の開口度を調節することがで
き、従って、無機多孔質微粒子3からこの空隙部11を
通って滲み出る機能剤の量(及び速度)、ひいては樹脂
成形品1の外部へと放出される機能剤の量(及び速度)
を自由に調節することができる。
【0032】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る機
能性樹脂成形品は、無機多孔質微粒子に担持させた状態
で樹脂材料に添加されるため、その断熱効果により成形
時に加えられる熱から好適に保護することができる。ま
た、無機多孔質微粒子の空隙部及び繊維質材料による微
少空隙の存在により、得られた成形品において、機能剤
を徐々に放出させることができ、機能剤による効果を均
一に、しかも長期間に亘って期待することができる。
【0033】従って、本発明に係る機能性樹脂成形品
は、広範な用途に応用することが可能である。例えば、
機能剤として乾燥剤を選択して樹脂材料中に添加し、こ
れをトレイ状に成形した場合には、海苔等の乾物の包装
用トレイとして利用することができ、また、機能剤とし
て鮮度保持材を選択した場合には、野菜や鮮魚等の生鮮
食品の包装パック用トレイとして利用することができ
る。
【0034】更に、機能剤として害虫忌避剤を選択して
樹脂材料中に添加し、これをシート状に成形するととも
に、片面に粘着加工を施せば、植木鉢や野菜の栽培用支
柱等に貼りつけることができる防虫シートとして利用す
ることができる。また、防錆剤を添加してシート状に形
成し、これを袋状に加工すれば、金属製品用の防錆包装
材として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る機能性樹脂成形品の製造方法の
一実施形態の説明図。
【図2】 本発明に用いる無機多孔質微粒子3の断面構
造を示す図。
【図3】 本発明に用いる無機多孔質微粒子3の他の一
例の断面構造を示す図。
【図4】 本発明に係る機能性樹脂成形品1の断面構造
を示す図。
【図5】 従来の一般的な樹脂成形品の断面構造を示す
図。
【符号の説明】
1:樹脂成形品 3:無機多孔質微粒子、 4:排気バルブ、 5:リークバルブ、 6:真空チャンバー、 7:タンク、 8:導入バルブ、 9:機能剤の溶解液、 10:無機質粉体、 11:空隙部、 12:空孔、 13:繊維質材料、 101:合成樹脂、 102:機能剤、
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月15日(2000.2.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 隆宏 大阪府大阪市北区堂島二丁目4番27号 巴 工業株式会社大阪支店内 (72)発明者 岡部 秀司 大阪府大阪市平野区加美西一丁目18番26号 岡部金属株式会社内 (72)発明者 水口 正昭 大阪府大阪市東淀川区下新庄一丁目8番22 号 鈴木油脂工業株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA09 AA14 AA15 AA15X AA20 AA28 AA28X AB26 AD01 AD03 AE08 AE22 AF53 BA01 BB05 BB06 BB09 4J002 AB012 BB011 BB031 BB061 BB121 BF021 BF031 DJ006 FA042 FA096 FB086 FB296 FD010 FD187 FD207 FD320

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂と、繊維質材料と、機能剤とによ
    って構成される樹脂成形品であって、前記機能剤は、無
    機多孔質微粒子に担持されていることを特徴とする機能
    性樹脂成形品。
  2. 【請求項2】前記繊維質材料が、故紙、離型紙、ラミネ
    ート紙、及び、木粉のうちの少なくとも一つであること
    を特徴とする、請求項1に記載の機能性樹脂成形品。
  3. 【請求項3】前記機能剤が、芳香剤、防錆剤、忌避剤、
    抗菌剤、防腐剤、消臭剤、又は、農薬である請求項1又
    は請求項2に記載の機能性樹脂成形品。
  4. 【請求項4】前記機能性樹脂成形品の組成が、成形品全
    体に対して、合成樹脂が20〜99.49重量%、無機
    多孔質微粒子が、機能剤を担持させた状態で0.01〜
    60重量%、繊維質材料が0.5〜60重量%の範囲で
    含まれていることを特徴とする、請求項1〜請求項3の
    いずれかに記載の機能性樹脂成形品。
  5. 【請求項5】前記機能剤を、前記無機多孔質微粒子単体
    に対して1〜500重量%の範囲で無機多孔質微粒子に
    担持させたことを特徴とする、請求項1〜請求項4のい
    ずれかに記載の機能性樹脂成形品。
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