JPH10510986A - メタロプロテイナーゼ−4のヒト組織インヒビター - Google Patents

メタロプロテイナーゼ−4のヒト組織インヒビター

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JPH10510986A JP8518714A JP51871496A JPH10510986A JP H10510986 A JPH10510986 A JP H10510986A JP 8518714 A JP8518714 A JP 8518714A JP 51871496 A JP51871496 A JP 51871496A JP H10510986 A JPH10510986 A JP H10510986A
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Abstract

(57)【要約】 メタロプロテイナーゼ-4ポリペプチド、およびこのようなポリペプチドをコードするDNA(RNA)、ならびに組換え技術によりこのようなポリペプチドを産生するための手順が開示される。関節炎およびガンを含む疾患の処置にこのようなポリペプチドを利用する方法もまた開示される。このようなポリペプチドに対するアンタゴニストおよび瘢痕組織を再吸収する治療物としてのこれらの使用もまた開示される。ヒトTIMP-4タンパク質のレベルおよびヒトTIMP-4核酸配列における変異を検出するための診断アッセイもまた開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 メタロプロテイナーゼ-4のヒト組織インヒビター 本発明は、新規に同定したポリヌクレオチド、このようなポリヌクレオチドに よりコードされるポリペプチド、このようなポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドの使用、ならびにこのようなポリヌクレオチドおよびポリペプチドの産生に関 する。より詳細には、本発明のポリペプチドは、メタロプロテイナーゼ-4のヒ ト組織インヒビターであり、本明細書中において以下「ヒトTIMP-4」と呼ばれる 。本発明はまた、このようなポリペプチドの作用を阻害することに関する。 細胞外マトリックスは、コラーゲン、プロテオグリカン、グルコサミノグリカ ン、糖タンパク質(フィブロネクチン、コンドロネクチン、ラミニン)およびい くつかの組織において、エラスチン(Hay,E.D.,J.Cell Biol.,91:205-223(1981)) を含む複合体構造である。 マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)は、正常な生理学的プロセスおよび いくつかの病理学的プロセス間の結合組織の再構築(remodeling)の間、細胞外マ トリックスタンパク質(例えば、結合組織、コラーゲン、およびゼラチン)を分 解する亜鉛結合エンドペプチダーゼの主要グループを構成する。MMPの制限され ない活性は、大規模な組織損傷をもたらし得、そしてこれらの酵素は、種々の疾 患プロセス(腫瘍細胞湿潤、腫瘍血管形成、および関節リウマチを含む)に関連 している(Okada,Yら、J.Biol.Chem.,261:14245-14255(1986))。MMPは不活性なチ モーゲンとして細胞から分泌され、そして細胞外環境におけるその活性は、種々 のアクチベーターおよびインヒビターにより調節される(Matrisian,L.M.,Trends Genet. ,6:121-125(1990))。 メタロプロテイナーゼ媒介タンパク質分解の調節は、天然に生じるインヒビタ ータンパク質(例えば、メタロプロテイナーゼの組織インヒビター(TIMP))により 起こり得る。MMPの産生および活性化とTIMPのような天然のインヒビターによる その阻害との間のバランスは、生理学的および病理学的な状態の両方において、 結合組織が分解されるかどうかで決定する。 MMPは、多くのプロテアーゼを含み、間質性(I型)コラゲナーゼ自身、ストロ メリジン(プロテオグリカナーゼまたはトランジンとしても知られる)、線維芽 細胞および多形核白血球ゼラチナーゼ(コラーゲンIVアーゼとしても知られる) 、および「pump-1」(推定上のメタロプロテイナーゼ1、子宮メタロプロテアー ゼ)により例示される[Goldbergら、J.Biol.Chem.2610:6600(1986);Whithamら、 Biochem.J.240:913(1986);Breathnachら、Nucleic Acids Res.,15:1139(1987);M ullerら、Biochem.J.,253:187(1988);Collierら、J.Biol.Chem.,263:6579(1988) ;MurphyらBiochem.J.,258:463(1989);Quantinら、Biochem.(N.Y.),28:5327(1989 );Birkedal-Hansen,J.Oral Pathol.,17:445(1988)]。 一般に、プロテアーゼの哺乳動物ファミリーは、以下の特性を1以上有する: (a)中性pH付近の至適タンパク質分解活性;(b)二価金属イオンキレート剤( 例えば、1.10フェナンスロリン(亜鉛の優先的なキレート化)、またはEDTA(キ レート化特性をほとんど制限しない;EDTAおよびEGTAはまた、酵素の安定性に必 要とされるカルシウムイオンのキレート化により酵素の不活性化に寄与する)) の処理における活性の損失から明らかな、亜鉛の存在への酵素活性の依存;(c )TIMPによる阻害;(d)中性の亜鉛含有メタロプロテイナーゼの他のファミリ ー(例えば、熱分解、アンジオテンシン変換酵素および「エンケファリナーゼ」 )の既知のインヒビターによる著しい阻害の欠如;および(e)細胞外活性化に 必要な、潜在的な前駆体形態(チモーゲン)としての生合成および分泌。活性化 は、多くのエンドプロテアーゼ、有機水銀化合物、およびカオトロピック薬剤に より達成された。 一般に、中性のメタロプロテアーゼ酵素のファミリーのメンバーは、特有の基 質特異性を有する。従って、コラゲナーゼ1型は、間質性コラーゲン(例えば、 I型、II型およびIII型)の天然の原繊維中の特定のペプチド結合を切断する能力 において独特である。ゼラチナーゼは、これらのコラーゲンに対してわずかに活 性であるが、変性した間質性コラーゲン、ならびに非原繊維コラーゲン(例えば 、基底膜において見出されるようなIV型)を分解し得る。Pumplは変性したコラ ーゲン(ゼラチン)に優先的に作用することが報告されたが、そのプロフィール はストロメライシンまたはコラゲナーゼIV型のものとは異なる。さらに、ストロ メ ライシンとゼラチネーゼは両方とも、非コラーゲン構造タンパク質(例えば、プ ロテオグリカンおよびエラスチンのコアタンパク質)を分解し得る。細胞対基層 の相互作用および細胞対細胞の相互作用に関与する高分子(例えば、ラミニンお よびフィブロネクチン)はまた、これらのメタロプロテアーゼのうちのいくつか による分解に対して感受性である。 このファミリーの酵素は、滑膜線維芽細胞および皮膚線維芽細胞、軟骨細胞、 末梢単核細胞、ケラチノサイト、および歯肉組織により産生され、そして多形核 白血球(PMNL)中の顆粒貯蔵小胞中に存在する。 現在の情報は、TIMP-1(メタロプロテイナーゼ-1の組織インヒビター);TIMP- 2;ヒトTIMP-3(これはクローン化され、発現され、そしてヒト22番染色体にマッ プされている);およびメタロプロテイナーゼのニワトリ組織インヒビター(ChIM P-5)を含むメタロプロテイナーゼインヒビターのファミリーが存在していること を示唆している。本発明のポリペプチドは、アミノ酸配列相同性に基づいて新規 のヒトTIMPポリペプチドとして推定的に同定された。 本発明の1つの局面によれば、ヒトTIMP-4である新規の成熟ポリペプチド、な らびに生物学的に活性であり、かつ診断的または治療的に有用な、そのフラグメ ント、アナログ、および誘導体が提供される。 本発明の別の局面によれば、ヒトTIMP-4をコードする単離された核酸分子(mR NA、DNA、cDNA、ゲノムDNAを含む)、ならびに生物学的に活性であり、かつ診断 的または治療的に有用な、そのフラグメント、アナログ、および誘導体が提供さ れる。 本発明のなおさらなる局面によれば、このようなポリペプチドを組換え技術に より産生させる方法が提供される。この方法は、ヒトTIMP-4核酸配列を含む組換 え原核および/または真核宿主細胞をタンパク質の発現を促進する条件下で培養 し、続いてこのタンパク質を回収することを含む。 本発明のなおさらなる局面によれば、不十分なヒトTIMP活性に関する状態を処 置する方法が提供される。この方法は、患者の内因性ヒトTIMP-4を補い、それに より上記の状態を緩和するに効果的な本発明のヒトTIMP-4タンパク質を含有する 薬学的組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む。このような状態 は、例えば、リウマチおよび変形性関節炎のような関節炎疾患、軟部組織リウマ チ、多発性軟骨炎、およびトノン嚢炎;骨吸収疾患(例えば、骨粗しよう症、パ ジェット病、上皮小体亢進症およびコレステリン腫);糖尿病に付随して起こる コラーゲン破壊の増大;ジストロフィーの表皮剥離水胞症(bullosa)の劣性種 ;歯周病、歯そう炎および関連するコラゲナーゼの歯肉産生の結果;角膜潰瘍形 成;皮膚潰瘍形成および胃腸路の潰瘍形成ならびに異常な創傷治癒;コラゲナー ゼレベルが増大される術後の状態;ガン転移に導く組織基底膜の破壊をブロック することによるガン;中枢および末梢神経系の脱髄疾患;喘息;糸球体硬化症; 敗血症性ショックおよび感染;および乾唐を含む。 本発明のなおさらなる局面によれば、このようなポリペプチドに対する抗体が 提供される。 本発明のなお別の局面によれば、ヒトTIMP-4配列に特異的にハイブリダイズす るに十分な長さの核酸分子を含む核酸プローブが提供される。 本発明のなお別の局面によれば、治療目的(例えば、組織の再構築および修復 ならびに瘢痕組織の破壊のため)に使用され得る、このようなポリペプチドに対 するアンタゴニストが提供される。 本発明の別の局面によれば、ヒトTIMP-4配列中の変異およびこのポリペプチド の過剰発現に関する疾患を検出する診断アッセイが提供される。 本発明のこれらの局面および他の局面は、本明細書中の教示から当業者には明 らなはずである。 以下の図面は、本発明の実施態様の例示であり、そして請求の範囲により規定 される本発明の範囲を限定することを意図しない。 図1は、全長ヒトTIMP-4ポリペプチドのcDNA配列および対応する推定アミノ酸 配列を示す。アミノ酸の標準1文字略語が使われている。配列決定を373自動DNA シーケンサー(Applied Biosystems,Inc.)を用いて行った。配列決定精度は97% より大きい精度であることが予想される。 図2は、本発明のポリペプチドと他のヒトTIMPポリペプチドとの間のアミノ酸 配列比較である。 図3は、ヒトTIMP-4が発現される種々のヒト組織を示すノーザンブロット解析 の結果を示す。 本発明の局面によれば、図1の推定アミノ酸配列を有する成熟ポリペプチドを コードするか、または1994年11月11日にATCC受託番号第75946号として寄託され たクローンのcDNAによってコードされる成熟ポリペプチドをコードする単離され た核酸配列(ポリヌクレオチド)が提供される。 本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、早期のヒト脳から得 られ得る。これは、オープンリーディングフレームを含み、そして224アミノ酸 残基のタンパク質をコードする。この最初のおよそ29アミノ酸残基がリーダー配 列であり、その結果成熟タンパク質は195アミノ酸残基を含む。本発明のポリヌ クレオチドは、早期ヒト脳由来のcDNAライブラリーから発見された。このタンパ ク質は、136アミノ酸長にわたり48%の同一性および72%の類似性でヒトTIMP-2 に最も高い程度の相同性を示す。ヒトTIMP-4は、TIMPファミリーの全てのメンバ ーにおいて保存されるサインである12のシステインアミノ酸を有する。12のシス テイン残基は、TIMP-1およびTIMP-2において全てジスルフィド結合している。こ の証拠は、本発明のポリペプチドがTIMPファミリーの新規のメンバーであること を強く示唆する。 本発明のポリヌクレオチドは、RNAの形態またはDNAの形態であり得る。DNAは 、cDNA、ゲノムDNA、および合成DNAを含む。DNAは二本鎖または一本鎖であり得 る。そして、一本鎖の場合、コード鎖または非コード(アンチセンス)鎖であり 得る。成熟ポリペプチドをコードするコード配列は、図1に示すコード配列と同 一であり得るか、または寄託したクローンのコード配列と同一であり得る。ある いは、コード配列が、遺伝コードの重複(redundancy)または縮重(degeneracy )の結果として、図1のDNAまたは寄託したcDNAと同じ成熟ポリペプチドをコー ドする異なるコード配列であり得る。 図1の成熟ポリペプチドまたは寄託したcDNAによりコードされる成熟ポリペプ チドをコードするポリヌクレオチドは:成熟ポリペプチドのコード配列のみ;成 熟ポリペプチドのコード配列および付加的なコード配列(例えば、リーダー配列 または分泌配列あるいはプロプロテイン配列);成熟ポリペプチドのコード配列 (および必要に応じて付加的なコード配列)ならびに非コード配列(例えば、イ ントロンまたは成熟ポリペプチドのコード配列の5’および/または3’の非コ ード配列)を含み得る。 従って、用語「ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド」は、ポリペプチ ドのコード配列のみを含むポリヌクレオチドならびにさらなるコード配列および /または非コード配列を含むポリヌクレオチドを含む。 本発明はさらに、図1の推定アミノ酸配列を有するポリペプチドまたは寄託し たクローンのcDNAによりコードされるポリペプチドの、フラグメント、アナログ 、および誘導体をコードする本明細書中上記のポリヌクレオチドの変異体に関す る。ポリヌクレオチドの変異体は、ポリヌクレオチドの天然に存在する対立遺伝 子変異体またはポリヌクレオチドの天然に存在しない変異体であり得る。 従って、本発明は、図1に示すものと同じ成熟ポリペプチドまたは寄託したク ローンのcDNAによりコードされるものと同じ成熟ポリペプチドをコードするポリ ヌクレオチド、ならびにこのようなポリヌクレオチドの変異体を包含する。これ らの変異体は、図1のポリペプチドまたは寄託したクローンのcDNAによりコード されるポリペプチドのフラグメント、誘導体、またはアナログをコードする。こ のようなヌクレオチド変異体は、欠失変異体、置換変異体、および付加または挿 入変異体を包含する。 本明細書中上記で示したように、ポリヌクレオチドは、図1に示すコード配列 または寄託したクローンのコード配列の天然に存在する対立遺伝子変異体である コード配列を有し得る。当該分野で公知であるように、対立遺伝子変異体は、1 以上のヌクレオチドの置換、欠失、または付加を有し得るポリヌクレオチド配列 の別の形態であり、これはコードされるポリペプチドの機能を実質的には変化さ せない。 本発明はまた、ポリヌクレオチドを含み、ここで成熟ポリペプチドのコード配 列は、宿主細胞からポリペプチドの発現および分泌を助けるポリヌクレオチド配 列(例えば、細胞からのポリペプチドの輸送を制御するための分泌配列として機 能するリーダー配列)に同じリーディングフレームで融合され得る。リーダー配 列を有するポリペプチドはプレプロテインであり、そしてポリペプチドの成熟形 態を形成するために宿主細胞により切断されるリーダー配列を有し得る。ポリヌ クレオチドはまた、成熟タンパク質に加えて付加的な5’アミノ酸残基であるプ ロタンパク質をコードし得る。プロ配列を有する成熟タンパク質はプロタンパク 質であり、そしてタンパク質の不活性形態である。プロ配列が切断されると、活 性な成熟タンパク質が残る。 従って、例えば、本発明のポリヌクレオチドは成熟タンパク質、またはプロ配 列を有するタンパク質、あるいはプロ配列およびプレ配列(リーダー配列)の両 方を有するタンパク質をコードし得る。 本発明のポリヌクレオチドはまた、本発明のポリペプチドの精製を可能にする マーカー配列にインフレームで融合されたコード配列を有し得る。マーカー配列 は、細菌宿主の場合、マーカーに融合された成熟ポリペプチドの精製を提供する pQE-9ベクターにより供給されるヘキサヒスチジンタグであり得る。または、例 えば、マーカー配列は、哺乳動物宿主(例えば、COS-7細胞)が使用される場合 、赤血球凝集素(HA)タグであり得る。HAタグは、インフルエンザ赤血球凝集素 タンパク質由来のエピトープに対応する(Wilson,I.ら、Cell、37:767(1984)) 。 本発明はさらに、配列間に少なくとも50%、そして好ましくは70%の同一性が 存在する場合、本明細書中上記の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドに 関する。本発明は特に、本明細書中上記のポリヌクレオチドにストリンジェント な条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する。本明細書中で用いら れる用語「ストリンジェントな条件」は、配列間に少なくとも95%、そして好ま しくは少なくとも97%の同一性が存在する場合のみ、ハイブリダイゼーションが 生じることをいう。好ましい実施態様において本明細書中上記のポリヌクレオチ ドにハイブリダイズするポリヌクレオチドは、図1のcDNAまたは寄託したcDNAに よりコードされる成熟ポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能または生物学的 活性を保持するポリペプチドをコードする。 本明細書中でいう寄託物(単数または複数)は、特許手続きの目的のための微 生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の条項下に維持される。これら の寄託物は、単に便宜のために当業者に提供されるものであり、そして米国特許 法第112条の下で寄託が必要とされることを容認するものではない。寄託物に含 まれるポリヌクレオチドの配列、ならびにそれによりコードされるポリペプチド のアミノ酸配列は、本明細書中に参考として援用されており、そして本明細書中 の配列のいかなる記載とのいかなる矛盾の場合も制御している。寄託物を製造、 使用、または販売するためには実施許諾が必要とされ得、そしてこのような実施 許諾は本明細書によって与えられるわけではない。 本発明はさらに、図1の推定アミノ酸配列を有する、または寄託したcDNAによ りコードされるアミノ酸配列を有するヒトTIMP-4ポリペプチド、ならびにこのよ うなポリペプチドのフラグメント、アナログ、および誘導体に関する。 用語「フラグメント」、「誘導体」、および「アナログ」は、図1のポリペプ チド、または寄託したcDNAによりコードされるポリペプチドをいう場合は、この ようなポリペプチドと本質的に同じ生物学的機能または生物学的活性を保持する ポリペプチドを意味する。従ってアナログは、プロタンパク質部分の切断により 活性化されて活性な成熟ポリペプチドを生成し得るプロタンパタ質を包含する。 本発明のポリペプチドは、組換えポリペプチド、天然のポリペプチド、または 合成ポリペプチドであり得、好ましくは組換えポリペプチドであり得る。 図1のポリペプチド、または寄託したcDNAによりコードされるポリペプチドの 、フラグメント、誘導体、またはアナログは、(i)その中で1以上のアミノ酸残 基が保存または非保存アミノ酸残基(好ましくは保存アミノ酸残基)で置換され 、そしてこのような置換されたアミノ酸残基が、遺伝コードによりコードされる アミノ酸残基であってもよいし、または遺伝コードによりコードされるアミノ酸 残基でなくてもよい、フラグメント、誘導体、またはアナログ、あるいは(ii)そ の中で1以上のアミノ酸残基が置換基を含有するフラグメント、誘導体、または アナログ、あるいは(iii)その中で成熟ポリペプチドが、ポリペプチドの半減期 を増加させる化合物(例えば、ポリエチレングリコール)のような別の化合物に 融合されているフラグメント、誘導体、またはアナログ、あるいは(iv)付加的 なアミノ酸(例えば、リーダー配列または分泌配列あるいは成熟ポリペプチドま たはプロタンパク質配列の精製に用いられる配列)が、成熟ポリペプチドに融合 されているフラグメント、誘導体、またはアナログであり得る。このようなフラ グメント、誘導体、およびアナログは、本明細書中の教示から、当業者の範囲内 にあると考えられる。 本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、好ましくは単離された形態 で提供され、そして好ましくは均質に精製される。 用語「単離された」は、物質がその本来の環境(例えば、天然に存在する場合 は、天然の環境)から取り出されていることを意味する。例えば、生きている動 物に存在する天然のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されていないが 、天然系において共存する物質の幾らかまたは全部から分離された同一のポリヌ クレオチドまたはポリペプチドは、単離されている。このようなポリヌクレオチ ドはベクターの一部であり得、そして/またはこのようなポリヌクレオチドまた はポリペプチドは、組成物の一部であり得、そしてさらにこのようなベクターま たは組成物がその天然の環境の一部ではないため単離され得る。 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、本発明のベクター を用いて遺伝子操作される宿主細胞、および組換え技術によって本発明のポリペ プチドを生成することに関する。 宿主細胞は、本発明のベクター(これは例えば、クローニングベクターまたは 発現ベクターであり得る)を用いて遺伝子操作(形質導入または形質転換または トランスフェクト)される。ベクターは、例えば、プラスミド、ウイルス粒子、 ファージなどの形態であり得る。操作された宿主細胞は、プロモーターを活性化 し、形質転換体を選択し、またはヒトTIMP-4遺伝子を増幅するために適切に改変 された従来の栄養培地中で培養され得る。培養条件(例えば、温度、pHなど)は 、発現のために選択された宿主細胞で以前に使用された条件であり、そして当業 者には明らかである。 本発明のポリヌクレオチドは、組換え技術によりポリペプチドを生成するため に用いられ得る。従って、例えば、ポリヌクレオチドは、ポリペプチドを発現す るための種々の発現ベクターのいずれか1つ内に含まれ得る。このようなベクタ ーは、染色体、非染色体、および合成DNA配列を包含し、例えば、SV40の誘導体 ;細菌性プラスミド;ファージDNA;バキュロウイルス;酵母プラスミド;プラ スミドおよびファージDNAの組み合わせに由来するベクター、ワクシニア、アデ ノウイルス、鶏痘ウイルス、および仮性狂犬病のようなウイルスDNAである。し かし、宿主において複製可能で、そして存続可能である限り、いかなる他のベ クターも使用され得る。 適切なDNA配列は、種々の手順によりベクターに挿入され得る。一般に、DNA配 列は当該分野で公知の手順により適切な制限エンドヌクレアーゼ部位(単数また は複数)に挿入される。このような手順および他の手順は、当業者に公知の範囲 内であると考えられる。 発現ベクター中のDNA配列は、mRNAの合成を指示する適切な発現制御配列(1 つまたは複数)(プロモーター)に作動可能に連結される。このようなプロモー ターの代表的な例としては、以下が挙げられ得る:LTRまたはSV40プロモーター 、E.coli. lacまたはtrp、λファージPLプロモーター、および原核細胞または真 核細胞あるいはそれらのウイルス内で遺伝子の発現を制御することが公知である 他のプロモーター。発現ベクターはまた、翻訳開始のためのリボソーム結合部位 および転写ターミネーターを含有し得る。ベクターはまた、発現を増幅するため の適切な配列を含み得る。 さらに、発現ベクターは、好ましくは、形質転換された宿主細胞の選択のため の表現型特性(例えば、真核細胞培養物についてはジヒドロ葉酸レダクターゼま たはネオマイシン耐性、またはE .coliにおけるテトラサイクリン耐性またはア ンピシリン耐性)を提供する1つ以上の選択マーカー遺伝子を含有する。 本明細書中上記のような適切なDNA配列ならびに適切なプロモーター配列また は制御配列を含有するベクターは、適切な宿主を形質転換して宿主にタンパク質 を発現させるために用いられ得る。 適切な宿主の代表的な例としては、以下が挙げられ得る:細菌細胞(例えば、E .coliStreptomycesSalmonella typhimurium);真菌細胞(例えば酵母) ;昆虫細胞(例えば、Drosophila S2およびSf9);動物細胞(例えば、CHO、COS またはBowes黒色腫);アデノウイルス;植物細胞など。適切な宿主の選択は、 本明細書中の教示から当業者の範囲内であると考えられる。 さらに詳細には、本発明はまた、上記で広範に記載した1つ以上の配列を含む 組換え構築物を包含する。構築物は、ベクター(例えば、プラスミドベクターま たはウイルスベクター)を包含し、このベクターの中には本発明の配列が正方向 または逆方向に挿入されている。この実施態様の好ましい局面によれば、構築物 はさらに、配列に作動可能に連結された調節配列(例えば、プロモーターを包含 する)を含む。多数の適切なベクターおよびプロモーターが当業者には公知であ り、そして市販されている。以下のベクターが例として提供される。細菌性:pQ E70、pQE60、pQE-9(Qiagen)、pbs、pD10、phagescript、psiX174、pbluescript SK、pbsks、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A(Stratagene);ptrc99a、pKK223- 3、pKK233-3、pDR540、pRIT5(Pharmacia)。真核性:pWLNEO、pSV2CAT、pOG44 、pXT1、pSG(Stratagene);pSVK3、pBPV、pMSG、pSVL(Pharmacia)。しかし 、宿主において複製可能で、そして存続可能である限り、いかなる他のプラスミ ドまたはベクターも使用され得る。 プロモーター領域は、CAT(クロラムフェニコールトランスフェラーゼ)ベク ターまたは選択マーカーを有する他のベクターを使用して、任意の所望の遺伝子 から選択され得る。2つの適切なベクターは、pKK232-8およびPCM7である。特に よく知られた細菌性プロモーターは、lacI、lacZ、T3、T7、gpt、λPR、PL、お よびtrpを含む。真核性プロモーターは、CMV即時初期型、HSVチミジンキナーゼ 、初期SV40および後期SV40、レトロウイルス由来のLTR、およびマウスメタロチ オネインIを包含する。適切なベクターおよびプロモーターの選択は、十分に当 業者のレベルの範囲内にある。 さらなる実施態様では、本発明は上記の構築物を含有する宿主細胞に関する。 宿主細胞は、高等真核細胞(例えば、哺乳動物細胞)または下等真核細胞(例え ば、酵母細胞)であり得るか、または宿主細胞は原核細胞(例えば、細菌細胞) であり得る。構築物の宿主細胞への導入は、リン酸カルシウムトランスフェクシ ョン、DEAE-デキストラン媒介トランスフェクション、またはエレクトロポレー ションにより達成され得る(Davis,L.、Dibner,M.、Battey,I.、Basic Method s in Molecular Biology、(1986))。 宿主細胞中の構築物は、組換え配列によりコードされる遺伝子産物を生成する ために、従来の方法で使用され得る。あるいは、本発明のポリペプチドは、従来 のペプチド合成機により合成的に生成され得る。 成熟タンパク質は、哺乳動物細胞、酵母、細菌、または他の細胞中で適切なプ ロモーターの制御下で発現され得る。無細胞翻訳系もまた、このようなタンパク 質を生成するために、本発明のDNA構築物に由来するRNAを使用して用いられ得る 。原核宿主および真核宿主で使用される適切なクローニングベクターおよび発現 ベクターは、Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,第2版、 Cold Spring Harbor、N.Y.、(1989)(この開示は、本明細書中に参考として援 用されている)に記載されている。 本発明のポリペプチドをコードするDNAの高等真核生物による転写は、ベクタ ーにエンハンサー配列を挿入することにより増大する。エンハンサーはDNAのシ ス作用エレメントであり、通常は約10〜約300bpであり、これはプロモーターに 作用してその転写を増大する。例としては、複製起点bp100〜270の後期側のSV40 エンハンサー、サイトメガロウイルスの早期プロモーターエンハンサー、複製起 点の後期側のポリオーマエンハンサー、およびアデノウイルスエンハンサーを包 含する。 一般に、組換え発現ベクターは、複製起点および宿主細胞の形質転換を可能と する選択マーカー(例えば、E .coliのアンピシリン耐性遺伝子およびS .cerevi siae のTRP1遺伝子)および下流の構造配列の転写を指示する高発現遺伝子に由来 するプロモーターを含有する。このようなプロモーターは、解糖酵素(例えば、 特に、3-ホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)、α因子、酸性ホスファターゼ、ま たは熱ショックタンパク質)をコードするオペロンに由来し得る。異種構造配列 は、翻訳開始配列および翻訳終止配列、ならびに好ましくは、細胞周辺腔または 細胞外培地に翻訳タンパク質の分泌を指示し得るリーダー配列と共に適切な相内 で構築される。必要に応じて、異種配列は、所望の特徴(例えば、発現された組 換え産物の安定化または簡略化された精製)を与えるN末端同定ペプチドを含む 融合タンパク質をコードし得る。 細菌の使用に有用な発現ベクターは、機能的なプロモーターと作動可能な読み とり相で、所望のタンパク質をコードする構造DNA配列を適切な翻訳開始シグナ ルおよび翻訳終止シグナルと共に挿入することにより構築される。ベクターは、 1以上の表現型選択マーカー、ならびに、ベクターの維持を保証するため、およ び所望により宿主内での増幅を提供するために複製起点を含有する。形質転換の ための適切な原核宿主は、E .coliBacillus subtilisSalmonella typhimuri um 、ならびにPseudomonas属、Streptomyces属、およびStaphylococcus属の種々 の種を包含するが、他の種もまた選択対象として用いられ得る。 代表的であるが、限定しない例として、細菌の使用に有用な発現ベクターは、 周知のクローニングベクターpBR322(ATCC 37017)の遺伝エレメントを含む市販 のプラスミドに由来する選択マーカーおよび細菌の複製起点を含有し得る。この ような市販のベクターは、例えば、pKK223-3(Pharmacia Fine Chemicals、Upps ala、Sweden)およびGEM1(Promega Biotec、Madison、WI,USA)を包含する。 これらのpBR322「骨格」部分は、適切なプロモーターおよび発現されるべき構造 配列と組み合わされる。 適切な宿主株の形質転換および適切な細胞密度への宿主株の増殖に続いて、選 択されたプロモーターは、適切な手段(例えば、温度シフトまたは化学的誘導) により誘導され、そして細胞はさらなる期間培養される。 細胞は、代表的には遠心分離により収集され、物理的手段または化学的手段に より破砕され、そして得られた粗抽出物はさらなる精製のために保持される。 タンパク質の発現において用いられる微生物細胞は、凍結融解サイクル、超音 波処理、機械的破砕、または細胞溶解剤の使用を包含する任意の便利な方法によ り破砕され得、このような方法は、当業者に周知である。 種々の哺乳動物細胞の培養系もまた、組換えタンパク質を発現するために用い られ得る。哺乳動物発現系の例は、Gluzman、Cell、23: 175(1981)に記載され ているサル腎臓線維芽細胞のCOS-7株、および適合性のベクターを発現し得る他 の細胞株(例えば、C127、3T3、CHO、HeLa、およびBHK細胞株)を包含する。哺 乳動物発現ベクターは、複製起点、適切なプロモーターおよびエンハンサー、お よびさらに任意の必要なリボソーム結合部位、ポリアデニル化部位、スプライス ドナー部位およびスプライスアクセプター部位、転写終止配列、および5’フラ ンキング非転写配列を含有する。SV40のスプライス部位およびポリアデニル化部 位に由来するDNA配列は、必要な非転写遺伝因子を提供するために使用され得る 。 ヒトTIMP-4ポリペプチドは、以下に挙げる方法により組換え細胞培養物から回 収され、そして精製され得る。これらの方法には、硫安沈殿またはエタノール沈 澱、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロー スクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティーク ロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、およびレクチ ンクロマトグラフィーが挙げられる。必要に応じて、タンパク質の再折りたたみ (refolding)工程が、成熟タンパク質の配置を完全にするために使用され得る 。最終的に、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)が、最終的な精製工程に用いら れ得る。 本発明のポリペプチドは、天然の精製された産物、または化学合成手順の産物 であり得るか、あるいは原核宿主または真核宿主(例えば、培養物中の細菌、酵 母、高等植物、昆虫、および哺乳動物の細胞により)から組換え技術により生成 され得る。組換え生成手順に用いられる宿主に依存して、本発明のポリペプチド は、グリコシル化されてもよいし、あるいはグリコシル化されなくてもよい。本 発明のポリペプチドはまた、開始メチオニンアミノ酸残基を含み得る。 本発明はまた、部分的にヒトTIMP-4に関する。ヒトTIMP-4は、定義された特徴 のような、MMPの作用を阻害する能力を有する。ヒトTIMP-4ポリペプチドは、腫 瘍の浸潤および血管形成、ならびに引き続く転移を防止するメタロプロテイナー ゼインヒビターとして用いられ得る。ヒトTIMP-4ポリペプチドはまた、関節炎疾 患(例えば、関節リウマチおよび変形性関節炎)、軟部組織リウマチ、多発性軟 骨炎、および鍵炎;ならびに骨吸収疾患(例えば、骨粗髭症、パジェット病、上 皮小体機能亢進症、およびコレステリン腫)を処置するのに用いられ得る。ヒト TIMP-4はまた、糖尿病、ジストロフィー表皮水疱症の劣性クラス、歯周病、およ び関連するコラゲナーゼの歯肉の産生の結果と関連して生じるコラーゲン破壊の 増大を防止するために用いられ得る。ヒトTIMP-4はまた、炎症性歯肉への細胞の 浸潤に続くPMNLコラゲナーゼ放出を阻害するのに用いられ得、これは糖尿病患者 の歯周病に対する増大した感受性に抵抗させることを含む。 ヒトTIMP-4はまた、角膜の潰瘍形成(例えば、アルカリまたは他の火傷、放射 線、ビタミンEまたはレチノイド欠乏症により誘導される);皮膚および消化管 の潰瘍形成、および異常な創傷治癒、ならびにコラゲナーゼレベルが上昇する術 後状態(結腸の吻合を含む)を処置するのに用いられ得る。 MMPは、インサイチュで腫瘍増殖を媒介する。従って、ヒトTIMP-4は、細胞の 基底膜の破壊(この機構によりガン細胞が転移する)をブロックするのに用いら れ得る。MMPは、腫瘍の増殖および生存を支持するために必要とされる新血管新 生、増殖する一次腫瘍および二次腫瘍を適応させるのに必要とされる組織再構築 、および転移の間の血管壁の基底膜を通る腫瘍細胞の浸潤に関する。 MMPは、***の間の濾胞壁の局在的な分解および未分化胚芽細胞着床のための 子宮壁の局在的な分解を担う。従って、ヒトTIMP-4は、避妊薬として用いられ得 る。 ヒトTIMP-4はまた、再狭窄および類似した疾患を処置するための一般的な成長 因子として用いられ得る。ヒトTIMP-4は特に、赤芽球系列の成長因子として用い られ得る。 ヒトTIMP-4が処置に用いられ得る他の疾患には、肺胞炎、喘息、乾癬、糸球体 硬化症、および敗血性ショックが含まれる。なぜなら、MMPは、いくつかの寄生 体の組織侵襲性に関与するからである。 完全長ヒトTIMP-4遺伝子のフラグメントは、完全長のこの遺伝子を単離するた め、そしてこの遺伝子に対して高い配列類似性または類似した生物学的活性を有 する他の遺伝子を単離するために、cDNAライブラリーに対するハイブリダイゼー ションプローブとして用いられ得る。このタイプのプローブは、例えば、20と20 00塩基の間であり得る。しかし、好ましくは、このプローブは、30と50塩基対と の間を有する。このプローブはまた、完全長の転写産物に対応するcDNAクローン 、ならびにゲノムクローン、または制御領域およびプロモーター領域、エキソン およびイントロンを含有する完全なヒトTIMP-4遺伝子を含むクローンを同定する ために用いられ得る。スクリーニングの一例は、オリゴヌクレオチドプローブを 合成するために既知のDNA配列を用いることによって、ヒトTIMP-4遺伝子のコー ド領域を単離することを含む。本発明の遺伝子の配列に相補的な配列を有する標 識したオリゴヌクレオチドは、ライブラリーのどのメンバーにこのプローブがハ イブリダイズするかを決定するために、ヒトのcDNA、ゲノムDNA、またはmRNAの ライブラリーのスクリーニングに用いられる。 本発明はまた、変異ヒトTIMP-4の存在に関する疾患または疾患に対する感受性 を検出するための診断アッセイの一部分としてのヒトTIMP-4遺伝子の使用に関す る。 ヒトTIMP-4遺伝子に変異を有する個体は、種々の技術によってDNAレベルで検 出され得る。診断用の核酸は、患者の細胞(例えば、血液、尿、唾液、組織生検 、および解剖材料)から得られ得る。ゲノムDNAは、検出のために直接使用され 得るか、または分析の前に、PCR(Saikiら、Nature,324:163-166(1986))を使用し て酵素的に増幅され得る。RNAまたはcDNAはまた、同じ目的のために使用され得 る。例えば、ヒトTIMP-4をコードする核酸に相補的なPCRプライマーは、ヒトTIM P-4変異を同定および分析するために使用され得る。例えば、欠失および挿入が 、正常な遺伝子型と比較した増幅産物のサイズの変化により検出され得る。点変 異は、増幅DNAを放射性標識ヒトTIMP-4 RNAあるいは放射性標識ヒトTIMP-4アン チセンスDNA配列にハイブリダイズさせることにより同定され得る。完全にマッ チした配列は、RNase A消化によるか、または融解温度の差異によりミスマッチ 二重鎖と区別され得る。 DNA配列差異に基づく遺伝学的試験は、変性剤を有するか、または有しないゲ ル中でのDNAフラグメントの電気泳動移動度における変化の検出により達成され 得る。小配列の欠失および挿入は、高分離能ゲル電気泳動により可視化され得る 。異なる配列のDNAフラグメントは、変性ホルムアミド勾配ゲルで区別され得、 ここで、異なるDNAフラグメントの移動度は、その特異的な融解温度または部分 的な融解温度に従って、ゲル中で異なる位置に遅延される(例えば、Myersら、S cience,230:1242(1985)を参照のこと)。 特定の位置の配列変化はまた、ヌクレアーゼ保護アッセイ(例えば、RNaseお よびS1保護または化学的切断法)により示され得る(例えば、Cottonら、PNAS,US A,85:4397-4401(1985))。 従って、特定のDNA配列の検出は、ハイブリダイゼーション、RNase保護、化学 的切断、直接的なDNA配列決定、または制限酵素の使用(例えば、制限断片長多 型(RFLP))、およびゲノムDNAのサザンブロッティングのような方法によって 達成され得る。 より慣例的なゲル電気泳動およびDNA配列決定に加えて、変異はまた、インサ イチュ分析により検出され得る。 本発明はまた、種々の組織におけるヒトTIMP-4タンパク質の変化したレベルを 検出するための診断アッセイに関する。なぜなら、正常なコントロール組織サン プルと比較したこのタンパク質の過剰発現は、ヒトTIMP-4によって調節される疾 患またはその疾患に対する感受性を検出し得るからである。宿主に由来するサン プル中のヒトTIMP-4タンパク質のレベルを検出するために使用されるアッセイは 、当業者には周知であり、そしてラジオイムノアッセイ、競合的結合アッセイ、 ウエスタンブロット分析、ELISAアッセイ、および「サンドイッチ」アッセイを 含む。ELISAアッセイ(Coliganら、Current Protocols in Immunology,1(2),第6 章、(1991))は、最初にヒトTIMP-4抗原に特異的な抗体、好ましくはモノクロー ナル抗体を調製することを含む。さらに、レポーター抗体がそのモノクローナル 抗体に対して調製される。このレポーター抗体に対して、検出可能な試薬、例え ば、放射能、蛍光、または本発明の実施例においては、西洋ワサビペルオキシダ ーゼ酵素を結合させる。サンプルは宿主から取り出され、そしてサンプル中のタ ンパク質と結合する固体支持体(例えば、ポリスチレンディッシュ)上でインキ ュベートされる。次いで、ディッシュ上の任意のフリーのタンパク質結合部位は 、BSAのような非特異的タンパク質を用いてインキュベートすることにより覆わ れる。次に、モノクローナル抗体は、ディッシュ中でインキュベートされる。こ の間に、モノクローナル抗体は、ポリスチレンディッシュに付着された任意のヒ トTIMP-4タンパク質と付着する。全ての非結合モノクローナル抗体は、緩衝液で 洗い出される。西洋ワサビペルオキシダーゼに結合したレポーター抗体はここで 、ディッシュ中に置かれ、ヒトTIMP-4に結合した任意のモノクローナル抗体への レポーター抗体の結合を生じる。次いで、非付着レポーター抗体が洗い出される 。次いで、ペルオキシダーゼ基質が、ディッシュに添加され、そして所定の時間 内の発色量は、検量線と比較した場合、患者サンプルの所定の容量中に存在する ヒトTIMP-4タンパク質量の測定値である。 競合アッセイが使用され得る。ここで、ヒトTIMP-4に特異的な抗体は、固体支 持体に付着し、そして標識ヒトTIMP-4および宿主由来のサンプルは、固体支持体 上を通過させられ、そして例えば、液体シンチレーションクロマトグラフィーに より検出された標識の量は、サンプル中のヒトTIMP-4量と相関し得る。 「サンドイッチ」アッセイは、ELISAアッセイに類似する。「サンドイッチ」 アッセイでは、ヒトTIMP-4は固体支持体上を通過させられ、そして固体支持体に 付着した抗体と結合する。次いで、第2の抗体をヒトTIMP-4に結合させる。次い で、標識されており、かつ第2の抗体に特異的な第3の抗体は、固体支持体上を 通過させられ、そして第2の抗体に結合し、次いで、量が定量され得る。 本発明はまた、ヒトTIMP-4ポリペプチドに対するアゴニストまたはアンタゴニ ストである化合物を同定するために化合物をスクリーニングする方法を提供する 。このような方法の一例は、細胞外マトリックスを含む哺乳動物組織(例えば、 ウシの橈骨主根関節)を入手することを含む。関節軟骨は、より小さいディスク に切断され、そして軟骨が標識された硫酸ナトリウムを取り込むのに十分な時間 の間、DMEM中の35S-硫酸ナトリウム(10マイクロCi/ml)で標識される。次いで 、MMP(例えば、ストロメライシン)またはIL1あるいはTNFが、組織崩壊が正常 に生じるような適切な条件下で軟骨ディスクに添加される。次いで、ヒトTIMP-4 およびスクリーニングされるべき化合物が、MMPが軟骨ディスクを正常に崩壊す るのに十分な時間の間、反応混合物に添加される。次いで、上清(これは軟骨デ ィスクの外側の培地である)が回収され、そして放射能が液体シンチレーション カウンターにより計数される。次いで、培地に放出された35Sのパーセンテージ が計算される。この35S-GAGの放出は、軟骨の細胞外マトリックスにおけるプロ テオグリカンプールを表し、そしてMMPによるプロテオグリカン分解を反映する 。次いで、液体シンチレーションクロマトグラフィーにより測定される35S-GAG の量は、スクリーニングされるべき化合物の非存在下で行われたコントロールア ッセイと比較され、そしてその化合物のヒトTIMP-4の作用をアゴナイズまたはア ンタゴナイズする能力が決定され得る。 潜在的なヒトTIMP-4アンタゴニストの例は、上記で同定されるものに加えて、 抗体を包含するか、またはある場合には、ポリペプチドに結合するオリゴヌクレ オチドを包含する。あるいは、潜在的なアンタゴニストは、ヒトTIMP-4の変異形 態であり得る。これは、天然の基質を認識するが不活性であり、それによりヒト TIMP-4の作用を妨げる。 潜在的なヒトTIMP-4アンタゴニストはまた、アンチセンス技術を使用して調製 されたアンチセンス構築物を含む。アンチセンス技術は、三重らせん形成または アンチセンスDNAもしくはRNAを介して遺伝子発現を制御するために用いられ得る 。これらの方法の両方は、ポリヌクレオチドがDNAまたはRNAに結合することに基 づいている。例えば、本発明の成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド 配列の5’コード部分は、長さ約10〜40塩基対のアンチセンスRNAオリゴヌクレ オチドを設計するために用いられる。DNAオリゴヌクレオチドは、転写に関与す る遺伝子領域に対して相補的であるように設計され(三重らせん-Leeら、Nucl. Acids Res.,6:3073(1979); Cooneyら、Science,241:456(1988);およびDervan ら、Science,251: 1360(1991)を参照のこと)、それにより、ヒトTIMP-4の転写 および生成を妨害する。アンチセンスRNAオリゴヌクレオチドは、インビボでmRN Aとハイブリダイズし、そしてmRNA分子のヒトTIMP-4への翻訳をブロックする( アンチセンス−Okano、J.Neurochem.,56:560(1991); Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression,CRC Press,Boca Raton,FL(19 88))。上記のオリゴヌクレオチドはまた、細胞に送達され得、それによりアン チセンスRNAまたはDNAがインビボで発現されてヒトTIMP-4の生成を阻害し得る。 別の潜在的なヒトTIMP-4アンタゴニストは、ヒトTIMP-4の活性部位に結合し、 そしてそれを占有し、それにより正常な生物学的活性が妨害されるようにヒトTI MP-4がMMPと相互作用するのを妨げる低分子である。低分子の例としては、低分 子ペプチドまたはペプチド様分子(例えば、ペプチド結合分子)が挙げられるが 、これらに限定されない。 ヒトTIMP-4アンタゴニストは、例えば、瘢痕組織の破壊が所望される場合に組 織修復および再構築に用いられ得る。いくつかの状況では、増大された結合組織 の代謝回転または再構築が、例えば、瘢痕組織の再吸収;分娩後の子宮退縮;肺 、肝臓、または関節における線維性沈着の再構築において所望され得る。これら の状況において細胞外マトリックスタンパク質の代謝回転を適切に制御するため には、分解を適切に制御するMMPとヒトTIMP-4との間のバランスが必要とされる 。 このポリペプチドおよびアゴニストまたはアンタゴニスト(これらもまたポリ ペプチドである)は、本発明に従って、このようなポリペプチドのインビボでの 発現により用いられ得る。これはしばしば「遺伝子治療」と呼ばれる。 従って、例えば、患者由来の細胞はポリヌクレオチド(DNAまたはRNA)を用い てエキソビボで操作され得、次いで、操作された細胞はこのポリペプチドで処置 されるべき患者に提供される。このような方法は当該分野で周知である。例えば 、細胞は、本発明のポリペプチドをコードするRNAを含有するレトロウイルス粒 子の使用により、当該分野で公知の手順によって操作され得る。 同様に、細胞は、インビボでのポリペプチドの発現のために、例えば、当該分 野で公知の手順によりインビボで操作され得る。当該分野で公知のように、本発 明のポリペプチドをコードするRNAを含有するレトロウイルス粒子を産生するた めの産生細胞は、インビボで細胞を操作するためおよびインビボでのポリペプチ ドの発現のために患者に投与され得る。このような方法により本発明のポリペプ チドを投与するためのこれらの方法および他の方法は、本発明の教示から当業者 には明らかであるはずである。例えば、細胞を操作するための発現ビヒクルは、 レトロウイルス以外のもの(例えば、アデノウイルス)であり得る。これは、適 切な送達ビヒクルと組み合わせた後、インビボで細胞を操作するために使用され 得る。 本発明のポリペプチドおよびアゴニストまたはアンタゴニストは、適切な薬学 的キャリアと組み合わせて用いられ得る。このような組成物は、治療有効量のポ リペプチド、および薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤を含む。このよう なキャリアとしては、生理食塩水、緩衝化生理食塩水、デキストロース、水、グ リセロール、エタノール、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに 限定されない。処方は、投与の態様に合わせるべきである。 本発明はまた、本発明の薬学的組成物の1以上の成分で満たされた1以上の容 器を含む薬学的パックまたはキットを提供する。このような容器に関して、薬剤 または生物学的製品の製造、使用、または販売を統制する政府機関により規定さ れた形式の製品表示をし得、この製品表示はヒトへの投与についての製造、使用 、または販売における機関による認可を表す。さらに、薬学的組成物は、他の治 療化合物と併用して用いられ得る。 これらの薬学的組成物は、局所、静脈内、関節内、腫瘍内、腹膜内、筋肉内、 皮下、鼻腔内、または皮内経路によるような簡便な様式で投与され得る。薬学的 組成物は、特定の徴候の処置および/または予防に効果的な量で投与される。一 般に、薬学的組成物は少なくとも約10μg/kg体重の量で投与され、そして多くの 場合、それらは1日あたり約8mg/kg体重を超えない量で投与され、そして好ま しくは、投薬量は、1日あたり約10μg/kg体重から約1mg/kg体重であり、投与 経路、症状などが考慮される。 本発明の配列はまた、染色体の同定に有益であり得る。この配列は、個々のヒ ト染色体上の特定の位置を特異的に標的化し、そしてその位置でハイブリダイズ し得る。さらに、現在は染色体上の特定の部位を同定する必要がある。現在、染 色***置の標識に利用可能な実際の配列データ(反復多型)に基づいた染色体標 識試薬はほとんどない。本発明による染色体へのDNAのマッピングは、これらの 配列と疾患に関連する遺伝子との相関づけにおいて重要な第1工程である。 簡略に述べれば、配列は、cDNAからPCRプライマー(好ましくは15〜25bp)を 調製することにより染色体にマップされ得る。3’非翻訳領域のコンピューター 解析が、ゲノムDNA内で1つより多いエキソンにまたがらず、従って増幅プロセ スを複雑化しないプライマーを迅速に選択するために使用される。次いで、これ らのプライマーは、個々のヒト染色体を含有する体細胞ハイブリッドのPCRスク リーニングに使用される。プライマーに対応するヒト遺伝子を含有するハイブリ ッドのみが増幅フラグメントを生じる。 体細胞ハイブリッドのPCRマッピングは、特定のDNAを特定の染色体に割り当て るための迅速な手順である。本発明を同じオリゴヌクレオチドプライマーと共に 使用して、特定の染色体由来のフラグメントのパネルまたは類似の様式の大きな ゲノムクローンのプールを用いて部分的位置決め(sublocalization)が達成され 得る。染色体にマップするために同様に使用され得る他のマッピングストラテジ ーは、インサイチュハイブリダイゼーション、標識したフローサイトメトリーで 分取した染色体を用いるプレスクリーニング、および染色体特異的cDNAライブラ リーを構築するためのハイブリダイゼーションによるプレ選択を包含する。 cDNAクローンの中期染色体展開物への蛍光インサイチュハイブリダイゼーショ ン(FISH)は、1工程で正確な染色***置を提供するために使用され得る。この技 術は、500または600塩基ほどの短いcDNAを用いて使用され得るが、しかし2,000b pより大きなクローンは、簡単な検出のために十分なシグナル強度をともなって 独特の染色***置に結合する可能性がより高い。FISHはESTが得られたクローン の使用を必要とし、クローンは大きいほどよい。例えば、2,000bpが良好であり 、4,000bpがより良好であり、そして4,000より大きなものは、良好な結果を妥当 な時間の割合で得るためにはおそらく必要ではない。この技術の総説としては、 Vermaら、Human Chromosomes: a Manual of Basic Techniques,Pergamon Press 、New York(1988)を参照のこと。 一旦配列が正確な染色***置にマップされると、染色体上での配列の物理的な 位置を遺伝的地図のデータと相関させ得る。このようなデータは、例えば、V.M cKusick、Mendelian Inheritance in Man(Johns Hopkins University Welch Med ical Libraryからオンラインで入手可能である)に見出される。次いで、同一の 染色体領域にマップされている遺伝子と疾患との関係が、連鎖解析(物理的に隣 接した遺伝子の同時遺伝)により同定される。 次いで、罹患個体と非罹患個体との間のcDNAまたはゲノム配列の差異を決定す る必要がある。変異がいくつかまたはすべての罹患個体に観察されるが正常な個 体には観察されない場合、この変異は疾患の原因因子であると思われる。 物理的マッピング技術および遺伝的マッピング技術の現在の解像度では、疾患 に関連する染色体領域に正確に位置決めされたcDNAは、50と500との間の潜在的 原因遺伝子の1つであり得る。(これは、1メガ塩基のマッピング解像度で、そ して20kbあたり1遺伝子と仮定する。) このポリペプチド、そのフラグメントもしくは他の誘導体、またはそれらのア ナログ、あるいはそれらを発現する細胞は、それらに対する抗体を産生させるた めの免疫原として使用され得る。これらの抗体は、例えば、ポリクローナル抗体 またはモノクローナル抗体であり得る。本発明はまた、キメラ抗体、単鎖抗体お よびヒト化抗体、ならびにFabフラグメント、またはFab発現ライブラリーの産物 を含む。当該分野で公知の種々の手順が、このような抗体およびフラグメントの 産生のために使用され得る。 本発明の配列に対応するポリペプチドに対して生成される抗体は、動物へのポ リペプチドの直接注射により、または動物へのポリペプチドの投与により得られ 得る。この動物は、好ましくはヒトではない。次いで、このようにして得られた 抗体は、ポリペプチド自体に結合する。このようにして、ポリペプチドのフラグ メントのみをコードする配列でさえも、天然のポリペプチド全体に結合する抗体 を生成するために使用され得る。次いで、このような抗体は、そのポリペプチド を発現する組織からそのポリペプチドを単離するために使用され得る。 モノクローナル抗体の調製のために、連続的な細胞株培養により産生される抗 体を提供する任意の技術が使用され得る。例としては、ハイブリドーマ技術(Ko hlerおよびMilstein、1975、Nature、256: 495-497)、トリオーマ技術、ヒトB 細胞ハイブリドーマ技術(Kozborら、1983、Immunology Today 4:72)、および ヒトモノクローナル抗体を産生するためのEBVハイブリドーマ技術(Coleら、198 5、Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy、Alan R.Liss,Inc.、77-96頁 )が挙げられる。 単鎖抗体を産生するために記載された技術(米国特許第4,946,778号)を、本 発明の免疫原性ポリペプチド産物に対する単鎖抗体を生成するために適合させ得 る。さらに、トランスジェニックマウスが、本発明の免疫原性ポリペプチド産物 に対するヒト化抗体を発現するために使用され得る。 本発明を以下の実施例に関してさらに記載する;しかし、本発明はこのような 実施例に限定されないことを理解されたい。すべての部または量は、他に明記し ない限り重量基準である。 以下の実施例の理解を容易にするために、現れる頻度の高い特定の方法および /または用語を記載する。 「プラスミド」は、先頭に位置する小文字のpおよび/あるいは後に続くの大 文字および/または数字により示される。本明細書中の出発プラスミドは、商業 的に入手可能であるか、制限基準なく公的に入手可能であるか、または公表され た手順に従って入手可能なプラスミドから構築され得るかのいずれかである。さ らに、記載されるプラスミドと等価なプラスミドが当該分野で公知であり、そし て当業者には明らかである。 DNAの「消化」は、DNA中の特定の配列にのみ作用する制限酵素でそのDNAを触 媒反応的に切断することをいう。本明細書中で使用される種々の制限酵素は、市 販されており、そしてそれらの反応条件、補因子、および他の必要条件は当業者 に公知のものが使用された。分析目的には、代表的には1μgのプラスミドまた はDNAフラグメントを、約2単位の酵素とともに約20μlの緩衝溶液中で使用する 。プラスミド構築のためのDNAフラグメントを単離する目的のために、代表的に は5〜50μgのDNAを20〜250単位の酵素で、より大きな容量中で消化する。特定 の制限酵素のための適切な緩衝液および基質量は、製造者により特定される。37 ℃での約1時間のインキュベーション時間が通常使用されるが、これは供給者の 説明書に従って変化し得る。消化後、反応物は直接ポリアクリルアミドゲル上で 電気泳動されて目的のフラグメントが単離される。 切断されたフラグメントのサイズによる分離は、Goeddel,D.ら、Nucleic Aci d Res.,8:4057(1980)に記載の8%ポリアクリルアミドゲルを用いて行う。 「オリゴヌクレオチド」は、1本鎖ポリデオキシヌクレオチドまたは2つの相 補的なポリデオキシヌクレオチド鎖のいずれかをいい、これらは化学的に合成さ れ得る。このような合成オリゴヌクレオチドは、5’リン酸を有さず、従ってキ ナーゼの存在下でリン酸とATPとを添加しなければ別のオリゴヌクレオチドに連 結されない。合成オリゴヌクレオチドは、脱リン酸化されていないフラグメント に連結される。 「連結」は、2つの2本鎖核酸フラグメントの間でリン酸ジエステル結合を形 成するプロセスをいう(Maniatis,T.ら、前出、146頁)。他に提供しない限り、 連結は、ほぼ等モル量の連結されるべきDNAフラグメント0.5μgあたり10単位のT 4 DNAリガーゼ(「リガーゼ」)とともに、公知の緩衝液および条件を用いて達 成され得る。 他に記載しない限り、形質転換は、Graham,F.およびVan der Eb,A.、Virolo gy、52:456-457(1973)の方法に記載されるように行った。 実施例1 ヒトTIMP-4の細菌発現および精製 ヒトTIMP-4をコードするDNA配列(ATCC受託番号第75946号)を、プロセスされ たヒトTIMP-4タンパク質の5’配列(シグナルペプチド配列を除く)およびTIMP -4遺伝子に対して3'のベクター配列に対応するPCRオリゴヌクレオチドプライマ ーを用いて最初に増幅する。ヒトTIMP-4に対応するさらなるヌクレオチドを、5 'および3'配列それぞれに添加した。5'オリゴヌクレオチドプライマーは、配 列5’GCCAGAGGATCCTGCAGCTGCGCCCCGGCGCAC 3'を有し、これはBam HI制限酵素 部位、続いてプロセスされたタンパク質コドンの推定末端アミノ酸から開始する 21ヌクレオチドのヒトTIMP-4コード配列を含む。3'配列、5’CGGCTTCTAGAACTA GGGCTGAACGATGTCAAC 3'は、Xba I部位を含み、ヒトTIMP-4の18ヌクレオチドが 続く。制限酵素部位は、細菌発現ベクターpQE-9(Qiagen,Inc.9259 Eton Aven ue,Chatsworth,CA,91311)の制限酵素部位に対応する。pQE-9は、抗生物質耐 性(Ampr)、細菌の複製起点(ori)、IPTG調節可能プロモーター/オペレータ ー(P/O)、リボソーム結合部位(RBS)、6-Hisタグ、および制限酵素部位をコー ドする。次いで、pQE-9をBam HIおよびXba Iで消化した。増殖配列をpQE-9に連 結し、そしてヒスチジンタグおよびRBSをコードする配列にインフレームで挿入 した。次いで、連結混合物を用いて、Qiagenから入手可能なE .coli m15/pREP4 株をSambrook,J.ら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold Spring Laboratory Press,(1989)に記載の手順により形質転換した。m15/pREP4は、プ ラスミドpREP4の多数のコピーを含み、lacIリプレッサーを発現し、そしてカナ マイシン耐性(Kanr)も与える。形質転換体をLBプレート上で増殖するそれらの 能力により同定し、そしてアンピシリン/カナマイシン耐性コロニーを選択した 。プラスミドDNAを単離して、制限分析により確認した。所望の構築物を含むク ローンを、Amp(100μg/ml)とKan(25μg/ml)との両方を補充したLB培地にお ける液体培養で一晩(O/N)増殖させた。O/N培養物を用いて1:100〜1:250の比で大 規模な培養物に接種する。細胞を、600の光学密度(O.D.600)が0.4と0.6との間に なるまで増殖させた。次いで、IPTG(「イソプロピル-B-D-チオガラクトピラノ シド」)を加えて1mMの最終濃度にした。IPTGはlacIリプレッサーを不活性化す ることにより、遺伝子発現を増大させるためのP/Oの解放(clear)を誘導する。 細胞をさらに3〜4時間増殖させた。次いで、細胞を遠心分離により採集した。 細胞ペレットをカオトロピック剤である6MグアニジンHClで可溶化させた。明澄 化後、可溶化されたヒトTIMP-4を、6-Hisタグを含むタンパク質により堅く結合 させ得る条件下でニッケルキレートカラムでのクロマトグラフィーによりこの溶 液から精製した(Hochuli,E.ら、J.Chromatography 411:177-184(1984))。ヒ トTIMP-4(90%純粋)を、6MグアニジンHCl pH 5.0でカラムから溶出し、そし て再生の目的のために、3MグアニジンHCl、100mMリン酸ナトリウム、10mMグル タチオン(還元型)、および2mMグルタチオン(酸化型)に調整した。この溶液 で12時間インキュベーションした後、タンパク質を10mMリン酸ナトリウムに対し て透析した。 実施例2 COS 細胞における組換えヒトTIMP-4の発現 ヒトTIMP-4 HAの発現を、ベクターpcDNAI/Amp(Invitrogen)により誘導する 。ベクターpcDNAI/Ampは:1)SV40複製起点、2)アンピシリン耐性遺伝子、3 )E.coli複製起点、4)ポリリンカー領域、SV40イントロンおよびポリアデニ ル化部位が続くCMVプロモーター、を含有する。完全なヒトTIMP-4前駆体、およ びその3'末端にインフレームで融合されたHAタグをコードするDNAフラグメント を、ベクターのポリリンカー領域にクローン化する。それゆえ、組換えタンパク 質発現はCMVプロモーター下で指向される。HAタグは、以前に記載されたような インフルエンザ赤血球凝集素タンパク質由来のエピトープに対応する(I.Wilso n、H.Niman、R.Heighten、A Cherenson、M.Connolly、およびR.Lerner、198 4,Cell 37,767)。標的タンパク質に対するHAタグ融合物は、HAエピトープを 認識する抗体を用いて組換えタンパク質の容易な検出を可能にする。 プラスミド構築ストラテジーを以下に記載する: ヒトTIMP-4をコードするDNA配列(ATCC受託番号第75946号)を、2つのプライ マーを用いてPCRにより構築した:5'プライマー5’GCCAGAGGATCCGCCACCATGCCT GGGAGCCCTCGGCCC 3'は、BamHI部位、続いて開始コドンから開始するヒトTIMP-4 コード配列の21ヌクレオチドの配列を含む;3'配列5’CGGCTTCTAGAATCAAGCGTA GTCTGGGACGTCGTATGGGTAGGGCTGAACGATGTCAAC 3'は、XbaI部位、翻訳停止コドン 、HAタグ、およびヒトTIMP-4コード配列の最後の18ヌクレオチド(停止コドンは 含 まない)に相補的な配列を含む。それゆえ、PCR産物は、BamHI部位、インフレー ムで融合したHAタグが続くヒトTIMP-4コード配列、HAタグに隣接する翻訳終止停 止コドン、およびXbaI部位を含む。PCR増幅DNAフラグメントおよびベクター(pc DNAI/Amp)を、BamHIおよびXbaI制限酵素で消化し、そして連結した。連結混合 物を、E.coli SURE株(Stratagene Cloning Systems,11099 North Torrey Pin es Road,La Jolla,CA 92037より入手可能)に形質転換し、形質転換培養物を アンピシリン培地プレートに播種し、そして耐性コロニーを選択した。プラスミ ドDNAを形質転換体より単離し、そして正しいフラグメントの存在を制限分析で 試験する。組換えヒトTIMP-4の発現のために、COS細胞をDEAE-DEXTRAN法により 発現ベクターでトランスフェクトする(J.Sambrook、E.Fritsch、T.Maniatis 、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold Spring Laboratory Press, (1989))。ヒトTIMP-4 HAタンパタ質の発現を、放射標識および免疫沈降法によ り検出した。(E.Harlow,D.Lane,Antibodies: A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,(1988))。細胞を、トランスフェクションの 2日後、35S-システインで8時間標識した。次いで培養培地を回収し、そして細 胞を界面活性剤(RIPA緩衝液(150mM NaCl、1% NP-40、0.1% SDS、1% NP-40 、0.5% DOC、50mM Tris(pH7.5))で溶解する(Wilson,I.ら、同上 37:767(1984) )。細胞溶解物および培養培地の両方を、HA特異的モノクローナル抗体により沈 降させた。沈降したタンパク質を15% SDS-PAGEゲルで分析した。 実施例3 バキュロウィルス発現系を用いるTIMP-4のクローニングおよび発現 全長のTIMP-4タンパク質をコードするDNA配列(ATCC受託番号第75946号)を、 遺伝子の5'および3'配列に相補的なPCRオリゴヌクレオチドプライマーを用い て増幅した。 5'プライマーは、配列5’GCCAGAGGATCCATGCCTGGGAGCCCTCGGCCC 3'を有し、 BamHI制限酵素部位(太字)、続いてTIMP-4遺伝子の最初の21ヌクレオチド(翻 訳開始コドン「ATG」に下線を付している)を含む。 3'プライマーは、配列5’CGGCTTCTAGAACTAGGGCTGAACGATGTCAAC 3'を有し、 制限エンドヌクレアーゼXbaIの切断部位およびTIMP-4遺伝子の3’非翻訳配列に 相補的な18ヌクレオチドを含む。増幅配列を、市販のキット(「Geneclean」、B IO 101 Inc.,La Jolla,Ca.)を用いて、1%アガロースゲルより単離した。次 いで、フラグメントをエンドヌクレアーゼBamHIおよびXbaIで消化し、次いで1 %アガロースゲルで再度精製する。このフラグメントを、F2と称する。 ベクターpA2(pVL941ベクターの改変体、下記)をバキュロウィルス発現系を用 いるTIMP-4タンパク質の発現のために用いる(総説について、Summers,M.D.お よびSmith,G.E.1987,Amanual of methods for baculovirus vectors and ins ect cell culture procedures,Texas Agricultural Experimental Station Bul letin No.1555を参照のこと)。この発現ベクターは、Autographa californica 核多角体病ウィルス(AcMNPV)の強力なポリヘドリンプロモーター、続いて制限 エンドヌクレアーゼBamHIおよびXbaIの認識部位を含む。シミアンウィルス(SV )40のポリアデニル化部位を、効率的なポリアデニル化のために用いる。組換え ウィルスを容易に選択するために、E.coli由来のβガラクトシダーゼ遺伝子を 、ポリヘドリン遺伝子のポリアデニル化シグナルが続くポリヘドリンプロモータ ーと同方向に挿入する。ポリヘドリン配列を、コトランスフェクト野生型ウィル スDNAの細胞媒介性相同組換えのためにウィルス配列により両端で隣接させる。 多くの他のバキュロウィルスベクター(例えば、pAc373、pVL941、およびpAcIM1 (Luckow,V.A.およびSummers,M.D.、Virology,170:31-39))が、pRG1の代わり に用いられ得た。 プラスミドを制限酵素BamHIおよびXbaIで消化した。次いでこのDNAを、市販の キット(「Geneclean」BIO 101 Inc.,La Jolla,Ca.)を用いて1%アガロース ゲルから単離した。このベクターDNAをV2と称する。 フラグメントF2およびプラスミドV2を、T4 DNAリガーゼを用いて連結した。次 いで、E.coli HB101細胞を形質転換し、そして酵素BamHIおよびXbaIを用いて、 TIMP-4遺伝子を有するプラスミド(pBacTIMP-4)を含む細菌を同定した。クロー ン化フラグメントの配列を、DNA配列決定により確認した。 5μgのプラスミドpBacTIMP-4を、リポフェクション法(Felgnerら Proc.Na tl.Acad.Sci.USA,84:7413-7417(1987))を用いて、1.0μgの市販の線状化 したバキュロウィルス(「BaculoGoldTMbaculovirus DNA」,Pharmingen,San D iego,CA.)とともにコトランスフェクトした。 1μgのBaculoGoldTMウィルスDNAおよび5μgのプラスミドpBacTIMP-4を、50μ lの血清非含有グレース培地(Life Technologies Inc.,Gaithersburg,MD)を 含むマイクロタイタープレートの無菌ウェル中で混合した。その後、10μlリポ フェクチンと90μlのグレース培地を添加し、混合し、そして室温にて15分間イ ンキュベートした。次いで、そのトランスフェクション混合物を、血清非含有グ レース培地1mlを有する35mm組織培養プレート内に播種されたSf9昆虫細胞(ATC CCRL 1711)に滴下した。プレートを、新たに加えられた溶液を混合するために 、前後に振とうした。次いでプレートを、27℃で5時間インキュベートした。5 時間後、トランスフェクション溶液をプレートから除去し、そして10%ウシ胎児 血清を補充した1mlのグレース昆虫培地を添加した。プレートをインキュベータ ーに戻し、そして27℃で4日間培養を続ける。 4日後、上清を回収し、そしてSummersおよびSmith(上述)による記載と同様 にプラークアッセイを行った。改変法として、青く染色されたプラークの容易な 単離を可能にする、「Blue Gal」(Life Technologies Inc.,Gaithersburg)を 有するアガロースゲルを用いた。(「プラークアッセイ」の詳細な記述はまた、 Life Technologies Inc.、Gaithersburg、で配布される昆虫細胞培養法およびバ キュロウィルス学の使用者ガイド(9〜10頁)においても見い出され得る)。 ウィルスの連続希釈物を細胞に加えた4日後、青く染色されたプラークをエッ ペンドルフピペットのチップで拾った。次いで、組換えウィルスを含む寒天を、 200μlのグレース培地を含むエッペンドルフチューブに再懸濁した。寒天を、短 い遠心分離により除去し、そして組換えバキュロウィルスを含む上清を、35mmデ ィッシュに播種されたSf9細胞に感染させるために用いた。4日後、これらの培 養ディッシュの上清を回収し、次いで4℃で保存した。 Sf9細胞を、10%熱失活化FBSを補充したグレース培地中で培養した。細胞を、 感染多重度(M0I)2で組換えバキュロウィルスV-TIMP-4で感染させた。6時間 後、その培地を除去し、そしてメチオニンおよびシステインを除いたSF900 II培 地(Life Technologies Inc.,Gaithersburg)に置き換える。42時間後、5μCi の35S-メチオニンおよび5μCiの35Sシステイン(Amersham)を添加した。細 胞を、さらに16時間インキュベートし、その後細胞を遠心分離により採集し、そ してSDS-PAGEおよびオートラジオグラフィーにより標識されたタンパク質を可視 化した。 実施例4 ヒト組織におけるヒトTIMP-4の発現パターン 上記の各組織由来の20μgの全RNAを変性させ、そして1.2%ホルムアルデヒド アガロースゲルに泳動させ、そしてナイロンフィルター上に一晩キャピラリーブ ロットした。RNAをUV架橋によってフィルター上に固定化した。ランダムプライ マープローブを、部分的TIMP-4核酸配列のEcoRI-XhoI挿入物から調製し、そして ブロッキング薬剤として100μg/mlの変性ニシン***DNAを有するChurch緩衝液中 での一晩のハイブリダイゼーションによりブロットをプローブするために用いた 。洗浄を、65℃にて2×SSC/0.1% SDAおよび0.2×SSC/0.1% SDSで連続的に行っ た。サイズマーカーは、BRL RNAラダーならびに18Sおよび23SリボソームRNAバン ドであった(図3)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 16/38 C12N 1/21 C12N 1/21 9/50 5/10 C12Q 1/68 A 9/50 G01N 33/53 D C12Q 1/68 C12N 5/00 B G01N 33/53 A61K 37/64 AED

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.単離されたポリヌクレオチドであって: (a)図1の推定アミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレ オチド、あるいは該ポリペプチドのフラグメント、アナログ、または誘導体をコ ードするポリヌクレオチド; (b)ATCC受託番号75946に含有されるcDNAによりコードされるアミノ酸配列を 有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、あるいは該ポリペプチドの フラグメント、アナログ、または誘導体をコードするポリヌクレオチド; からなる群より選択される、単離されたポリヌクレオチド。 2.前記ポリヌクレオチドがDNAである、請求項1に記載のポリヌクレオチド。 3.前記ポリヌクレオチドがRNAである、請求項1に記載のポリヌクレオチド。 4.前記ポリヌクレオチドがゲノムDNAである、請求項1に記載のポリヌクレオ チド。 5.前記ポリヌクレオチドが、図1の推定アミノ酸配列を有するポリペプチドを コードする、請求項2に記載のポリヌクレオチド。 6.前記ポリヌクレオチドが、ATCC受託番号75946のcDNAによりコードされるポ リペプチドをコードする、請求項2に記載のポリヌクレオチド。 7.図1に示されるコード配列を有する、請求項1に記載のポリヌクレオチド。 8.ATCC受託番号75946として寄託されたコード配列を有する、請求項2に記載 のポリヌクレオチド。 9.請求項2に記載のDNAを含有するベクター。 10.請求項9に記載のベクターを用いて遺伝子操作された宿主細胞。 11.ポリペプチドを産生するプロセスであって: 請求項10に記載の宿主細胞から、前記DNAによりコードされる前記ポリペプ チドを発現させる工程、 を包含する、プロセス。 12.ポリペプチドを発現し得る細胞を産生するプロセスであって、請求項9に 記載のベクターを用いて細胞を遺伝子操作する工程を包含する、プロセス。 13.請求項2に記載のDNAとハイブリダイズ可能であり、かつヒトTIMP-4活性 を有するポリペプチドをコードする、単離されたDNA。 14.ポリペプチドであって、 (i)図1の推定アミノ酸配列を有するポリペプチド、ならびにそのフラグメ ント、アナログ、および誘導体、および (ii)ATCC受託番号75946のcDNAによりコードされるポリペプチド、ならびに 該ポリペプチドのフラグメント、アナログ、および誘導体、 からなる群より選択される、ポリペプチド。 15.前記ポリペプチドが、図1の推定アミノ酸配列を有する、請求項14に記 載のポリペプチド。 16.請求項14に記載のポリペプチドに対する抗体。 17.請求項14に記載のポリペプチドに対するアンタゴニスト。 18.ヒトTIMP-4を必要とする患者の処置方法であって: 請求項14に記載のポリペプチドの治療的有効量を該患者に投与する工程を包 含する、方法。 19.ヒトTIMP-4を阻害する必要性を有する患者の処置方法であって: 請求項17に記載のアンタゴニストの治療的有効量を該患者に投与する工程を 包含する、方法。 20.請求項14に記載のポリペプチドおよび薬学的に受容可能なキャリアーを 含有する薬学的組成物。 21.前記ポリペプチドの前記治療的有効量が、該ポリペプチドをコードするDN Aを前記患者に提供する工程およびインビボで該ポリペプチドを発現させる工程 により投与される、請求項18に記載の方法。 22.ヒトTIMP-4に対するアゴニストまたはアンタゴニストとして活性な化合物 を同定するプロセスであって: MMP、ヒトTIMP-4、スクリーニングされるべき化合物、および該MMPにより分解 し得る基質を含有する反応混合物を組み合わせる工程であって、ここで該基質は 標識されている、工程;および 該基質から放出される該標識を測定することにより該MMPによる該基質の該分 解を増大またはブロックする該化合物の能力を決定する工程 を包含する、プロセス。 23.ヒトTIMP-4核酸配列中の変異に関する疾患または疾患に対する感受性を診 断するプロセスであって: 宿主由来のサンプルからヒトTIMP-4をコードする核酸配列を単離する工程;お よび 該ヒトTIMP-4核酸配列中の変異を決定する工程; を包含する、プロセス。 24.宿主由来のサンプルにおいて請求項14に記載のポリペプチドの存在を分 析する工程を包含する、診断プロセス。
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