JPH1039864A - 電子楽器及びそのディスプレイ装置 - Google Patents

電子楽器及びそのディスプレイ装置

Info

Publication number
JPH1039864A
JPH1039864A JP8210549A JP21054996A JPH1039864A JP H1039864 A JPH1039864 A JP H1039864A JP 8210549 A JP8210549 A JP 8210549A JP 21054996 A JP21054996 A JP 21054996A JP H1039864 A JPH1039864 A JP H1039864A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
automatic performance
musical instrument
electronic musical
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8210549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3568326B2 (ja
Inventor
Noriyuki Ueda
典之 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd filed Critical Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority to JP21054996A priority Critical patent/JP3568326B2/ja
Publication of JPH1039864A publication Critical patent/JPH1039864A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3568326B2 publication Critical patent/JP3568326B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、任意のパートをミュートパートと
してマイナスワン演奏を行うことができ、ミュートパー
トの音域の音を鍵数の少ない鍵盤装置で指定できる電子
楽器を提供することを目的とする。 【解決手段】複数パートを自動演奏する電子楽器におい
て、該複数パートの中の任意のパートを選択する操作パ
ネル14を有し、該操作パネル14により選択されたパ
ートの音をミュートして自動演奏を行うように構成され
ている。また、特定パートの音をミュートして自動演奏
を行う電子楽器であって、メモリ17から読み出された
特定パートの自動演奏データに基づく音のオクターブコ
ードをメモリ12に記憶しておき、鍵盤装置16による
発音指示があった場合に、メモリ12に記憶されたオク
ターブコードと鍵盤装置16で指示された音名とで決定
される音程の音を発生するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動演奏機能を有
する電子楽器に関し、特に所定のパートの音をミュート
して自動演奏する技術及び電子楽器のディスプレイ装置
の表示技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電子ピアノ、電子キーボー
ド等といった電子楽器が広く普及している。これらの電
子楽器の多くは、自動演奏装置を内蔵する。この自動演
奏装置は、複数パート(例えばコードパート、ベースパ
ート、ドラムパート、メロディパート等)の各自動演奏
データをメモリに記憶している。そして、自動演奏の開
始が指示されると、メモリから自動演奏データを順次読
み出し、この自動演奏データに基づいて各パートの音を
同時に発生する。
【0003】ところで、近年、メロディパートの音をミ
ュートし、それ以外のパートの音だけを発生する電子楽
器が開発されている。ここで、ミュートとは、発音を抑
止することをいい、以下においても同じである。この電
子楽器によれば、メロディパート以外のパート(例えば
コード、ベース及びドラムの各パート)は自動演奏に任
せ、メロディパートを、例えば鍵盤装置で弾くといった
演奏形態で自動演奏を行うことができる。従って、演奏
者はメロディを弾いて合奏を楽しみ或いはメロディ演奏
の練習をすることができる。
【0004】しかしながら、従来の電子楽器では、ミュ
ートできるパートがメロディパートに固定されているの
で、他のパートの演奏を練習することができなかった。
なお、以下においては、所定のパートの音をミュートし
て行う自動演奏を「マイナスワン演奏」といい、ミュー
トされるパートを「ミュートパート」という。
【0005】また、近年は、鍵盤装置が小さく鍵数が少
ない小形の電子楽器が開発されている。このような電子
楽器に自動演奏装置を内蔵させた場合、自動演奏によっ
て発生される音の中には、鍵盤装置の鍵域を越えた音程
の音が含まれることがある。従って、マイナスワン演奏
を行おうとしても、鍵盤装置ではミュートパートの音を
指定できない場合が発生する。例えば、ベースパートの
音をミュートし、鍵盤装置でベースパートを弾く練習を
しようとしても、鍵盤装置ではベースパートの音程を指
定できないという事態が発生する。このことは、他のパ
ートについても然りである。
【0006】また、マイナスワン演奏で合奏の練習をす
る場合、例えば所定のパートについてはヘッドホンか
ら、他のパートについてはスピーカからといった具合
に、各パートの音を別々の出力系統から出力したいとい
う要求もある。
【0007】以上のような電子楽器は、一般に、操作
子、インジケータ或いはディスプレイ装置等を備えた操
作パネルを有している。演奏者は、この操作パネル上の
操作子を操作することによって電子楽器に種々の指示を
与える。ここで、操作子とは、例えばスイッチ、スライ
ダ、ジョグダイヤル等といった、人が操作する対象をい
う。
【0008】ところで、操作パネル上に搭載するスイッ
チとしては、経済性、デザイン性、操作性等の観点か
ら、トグル機能を有するように構成された押釦スイッチ
が用いられることが多い。この押釦スイッチのオン又は
オフ状態は、一般に外部から視認できないので、押釦ス
イッチに対応させて例えばLEDインジケータを設け、
これにより、該押釦スイッチのオン又はオフ状態を表示
するように構成される場合が多い。
【0009】ところが、押釦スイッチの機能によって
は、オン又はオフ状態が分かっても、それだけでは不十
分な場合もある。例えば、押釦スイッチに、音の広がり
効果(以下、「3D効果」という)を発揮させるかどう
かを制御する機能が割り当てられている場合、その押釦
スイッチのオン又はオフがLEDインジケータによって
分かっても、その音の広がりの程度がどのように設定さ
れているかまでは分からず不便である。
【0010】また、電子楽器の操作パネルには、各種メ
ッセージを表示するために、例えば文字、数字、記号、
図形等(以下、「キャラクタ」と総称する)を表示可能
なLCDディスプレイ装置が使用されている。このよう
なLCDディスプレイ装置では、例えば8行×6列ドッ
トの表示パターンで1個のキャラクタを表現し、このよ
うなキャラクタを複数組み合わせて各種メッセージを表
示する。
【0011】ところが、ディスプレイ装置の表示内容を
視覚的に認識容易にするために、例えば図17(C)の
図形201に示すように、メッセージを枠で囲って表示
する場合がある。この場合、枠を表示するために例えば
一列分のドットが必要である。ところが、メッセージの
表示領域は所定の範囲(図17(C)の例では高さ方向
に8行の範囲)に制限されているので、従来の表示パタ
ーンで成るキャラクタを枠で囲って表示させようとする
と、メッセージが表示領域を逸脱してしまうという問題
がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来の電子楽器における各種問題を解消するためになされ
たものであり、その第1の目的は、任意のパートをミュ
ートパートとしてマイナスワン演奏を行うことができる
電子楽器を提供することにある。
【0013】本発明の第2の目的は、マイナスワン演奏
を行うことのできる電子楽器であって、ミュートパート
の音域の音を鍵数の少ない鍵盤装置で指定できる電子楽
器を提供することにある。
【0014】本発明の第3の目的は、マイナスワン演奏
を行うことのできる電子楽器であって、合奏の練習に便
利な出力系統を有する電子楽器を提供することにある。
【0015】本発明の第4の目的は、スイッチの設定状
態を容易に視認できる電子楽器のディスプレイ装置を提
供することにある。
【0016】本発明の第5の目的は、メッセージの表示
領域を広げることなくディスプレイ装置の表示内容を容
易に視認できる電子楽器のディスプレイ装置を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の電子楽器は、複数パートを自動演奏
する電子楽器において、該複数パートの中の任意のパー
トを選択するパート選択手段を有し、該パート選択手段
により選択されたパートの音をミュートし、該パート以
外のパートの音を発生し、以て自動演奏を行うことを特
徴とする。
【0018】上記パート選択手段は例えば操作パネルで
構成することができる。この電子楽器では、パート選択
手段で1つのパートを選択すれば、その選択されたパー
トがミュートパートとなって発音がミュートされ、それ
以外のパートの自動演奏が行われる。これにより、マイ
ナスワン演奏が行われる。従って、演奏者は、選択され
たミュートパートを、例えば当該電子楽器の鍵盤装置或
いは他の楽器で弾くことによりミュートパートの練習が
可能となる。本電子楽器では、メロディパートに限ら
ず、例えばコードパート、ベースパート、ドラムパート
等の中の任意のパートをパート選択手段で選択し、それ
をミュートパートとすることができるので、任意のパー
トの練習が可能となる。
【0019】上記パート選択手段で複数パートを選択す
るように構成できる。これにより、複雑な演奏形態での
練習が可能となる。例えば、メロディパートとドラムパ
ートをパート選択手段で選択してミュートパートとした
場合は、例えばコードパートとベースパートを自動演奏
に任せ、第1の演奏者が当該電子楽器の鍵盤装置を用い
てメロディパートを演奏し、第2の演奏者がドラムセッ
トを用いてドラムパートを演奏するといった形態での練
習が可能となる。
【0020】なお、上記ミュートパートの音の発生を全
く停止するのではなく、小音量で発音するように構成す
ることもできる。この構成によれば、ミュートパートの
音を手本として聴きながらそのパートを演奏できるの
で、ミュートパートの練習が容易になる。
【0021】上記第2の目的を達成するために、本発明
の電子楽器は、複数パートの自動演奏データを記憶した
自動演奏データ記憶手段から全パートの自動演奏データ
を読み出し、該複数パートの中の特定パートの自動演奏
データに基づく音をミュートし、該特定パート以外のパ
ートの自動演奏データに基づく音を発生し、以て自動演
奏を行う電子楽器であって、音名を指示する音名指示手
段と、該自動演奏データ記憶手段から読み出された該特
定パートの自動演奏データに基づく音の音域情報を記憶
する音域記憶手段とを有し、該音名指示手段による指示
があった場合に、該音域記憶手段に記憶された音域に属
する音であって、且つ該音名指示手段で指示された音名
の音を発生することを特徴とする。
【0022】上記音名指示手段としては、例えば鍵盤タ
イプの音名指示装置(鍵盤装置)、ギタータイプの音名
指示装置、その他の音名を指示できるあらゆる装置を用
いることができる。
【0023】この電子楽器においては、自動演奏データ
記憶手段に記憶された全パートの自動演奏データは、自
動演奏が開始されると常に読み出される。しかし、特定
パートの自動演奏データに基づく音はミュートされ、こ
の特定パート以外のパートの自動演奏データに基づく発
音のみが行われる。特定パートは、従来の電子楽器のよ
うにメロディパートに固定されていてもよいし、上述し
たようなパート選択手段を更に備え、このパート選択手
段によって選択するようにしてもよい。
【0024】特定パートの自動演奏データが読み出され
た場合は、その自動演奏データによって指示される音の
音域情報、例えばオクターブコードが音域記憶手段に記
憶される。音名指示手段からは音域は得られず、音名だ
けが得られる。そして、音名指定手段で所定の音名が指
定されると、その時点で音域記憶手段に記憶されている
音域情報と音名とで1つの音程が決定され、この音程の
音が発生される。
【0025】例えば、音名指示手段が、音程F1から音
程C5までの44鍵しか備えていない鍵盤装置である場
合に、自動演奏データで音程C1の音(鍵盤装置で指示
可能な音より1オクターブ下に含まれる音)が指定され
ると、通常の鍵盤装置であればその音程C1の音を指定
できない。しかしながら、本発明の電子楽器によれば、
自動演奏データで音程C1の音が指定されると音域情報
としてのオクターブコード「1」が音域記憶手段に記憶
される。そして、音名指定手段で音程C2の音が指定さ
れると、オクターブコード「1」と音名Cとにより音程
C1の音が発生される。このことは、鍵盤装置のC2の
鍵の音程が1オクターブ下方にシフト(キートランスポ
ーズ)されたと同等である。
【0026】このように、この電子楽器によれば、音が
ミュートされたパートで発生されるべき音が属する音域
まで音名指示手段で指示された音名の音が上方又は下方
にシフトされるので、ミュートパートの音を手本にマイ
ナスワン演奏を行う場合に、例えば鍵盤装置でミュート
パートの音を指示できないという事態が発生するのを防
止できる。
【0027】上記第3の目的を達成するために、本発明
の電子楽器は、複数パートの中の特定パートの発音をミ
ュートし、該パート以外のパートの音を発生し、以て自
動演奏を行う電子楽器であって、音程を指示する音程指
示手段と、楽音信号を出力する複数の楽音信号出力手段
と、を有し、各楽音信号出力手段に、該複数パートのそ
れぞれに対応する複数の楽音信号及び音程指示手段の指
示に基づく楽音信号で成るグループの中の全部又は一部
の楽音信号を出力することを特徴とする。
【0028】上記音程指示手段としては、例えば鍵盤タ
イプの音名指示装置(鍵盤装置)、ギタータイプの音名
指示装置、その他の音名を指示できるあらゆる装置を用
いることができる。上記複数の楽音信号出力手段は、例
えばスピーカに楽音信号を供給するためのアンプ、出力
端子等から成る第1系統出力回路、ヘッドホンに楽音信
号を供給するためのアンプ、出力端子等から成る第2系
統出力回路等で構成することができる。
【0029】この発明の電子楽器によれば、例えば特定
パート以外のパートの楽音をスピーカに出力し、全パー
トの楽音をヘッドホンに出力するように構成できる。或
いはまた、特定パートの楽音をスピーカに出力し、全パ
ートの楽音をヘッドホンに出力するように構成できる。
従って、合奏の練習に便利である。
【0030】上記第4の目的を達成するために、本発明
の電子楽器のディスプレイ装置は、演奏効果の種類を指
定する効果種類指定手段と、該演奏効果をかける程度を
指定する効果程度指定手段と、ディスプレイ手段と、該
効果種類指定手段で所定の効果が指定された場合に、効
果程度指定手段で指定された演奏効果をかける程度に応
じた図形を該ディスプレイ手段に表示させる制御手段、
とを備えたことを特徴とする。
【0031】効果種類指定手段は、例えば操作パネルの
操作子で構成することができる。効果種類指定手段で指
定する効果としては、例えば3D、トレモロ、コーラ
ス、リバーブ、イコライザ、ディストーション、ディレ
イ、ロータリスピーカ、セレステ、アンサンブル、フェ
ーザー、フランジャー、エキサイター等が挙げられる。
【0032】また、効果程度指定手段は、例えば操作パ
ネル上の操作子で構成することができる。この操作子と
しては、例えば回転式ボリューム、スライド式ボリュー
ム、ジョグダイヤル、ホイール、ジョイスティック、ア
ップダウンスイッチ、テンキースイッチ、モジュレーシ
ョンホイール、ベンダーホイール、フットスイッチ、フ
ットボリューム、キーボード等を用いることができる。
【0033】上記表示手段としては、LCDディスプレ
イ装置、CRTディスプレイ装置、その他の図形が表示
可能な種々のディスプレイ装置を用いることができる。
この表示手段に表示される図形としては、例えば効果種
類として3D効果が指定された場合は、例えば図14に
示すように、音の広がりの程度に応じて、その様子を表
現した図形(絵)を用いることができる。演奏者は、か
かる図形を見ることにより、3D効果をかける旨が現在
設定されていること及びその効果の程度を一見して認識
することができる。
【0034】上記第5の目的を達成するために、本発明
の電子楽器のディスプレイ装置は、キャラクタを所定の
表示パターンで表示する電子楽器のディスプレイ装置で
あって、該キャラクタの表示パターンと合同な表示パタ
ーンである副表示パターンを表示するための副キャラク
タを更に備え、特定の場合には、該副キャラクタを用い
え副表示パターンを表示することを特徴とする。
【0035】この発明は、1キャラクタを例えばm行×
n列のドットマトリクスで表示する電子楽器のディスプ
レイ装置に好適である。通常の場合、隣接行及び隣接列
との間のスペースを確保するために、m行×n列のドッ
トマトリクスのうち、少なくとも一番外側の行又は列は
表示パターンの形成のためには使用されない。従って、
少なくとも1ドット分だけ上下左右に表示パターンを移
動させることができる。
【0036】この発明は、かかる表示パターンの特性を
利用するものである。今、行だけに着目すると、例えば
キャラクタ「A」を画面に表示する場合、第1行から第
m−1行までのドットを使用して表示パターン「A」が
作成される。本発明では、これとは別に、副キャラクタ
「A’」として、第2行から第m行までのドットを使用
して上記「A」と合同な表示パターン「A’」が作成さ
れる。即ち、表示パターン「A’」は、表示パターン
「A」を1ドット分下方向に平行移動した表示パターン
である。そして、特定の場合、例えば表示パターンの上
方に横線を引いた表示パターンでキャラクタを表示する
場合は、この副キャラクタを用いてキャラクタの表示を
行う。これにより、当該キャラクタの表示領域を逸脱し
ないで、例えば上方に横線が引かれたキャラクタを表示
することが可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子楽器及びその
ディスプレイ装置の実施の形態につき図面を参照しなが
ら詳細に説明する。なお、本実施の形態の電子楽器は、
自動演奏装置を内蔵しており、この自動演奏装置は、メ
ロディパート、コードパート、ベースパート及びドラム
パートの各パートを自動演奏するものとする。
【0038】(実施の形態1)図1は、本発明の一実施
の形態の電子楽器の構成を示すブロック図である。この
電子楽器においては、CPU10、プログラムメモリ1
1、ワークメモリ12、パネルインタフェース回路1
3、鍵盤インタフェース回路15、自動演奏データメモ
リ17、波形メモリ18及び音源19がバス30によっ
て相互に接続されている。バス30は、例えばアドレ
ス、データ、制御データ等を伝送する信号線で構成され
ており、上記各要素間でデータを送受するために使用さ
れる。
【0039】CPU10は、プログラムメモリ11に記
憶されている制御プログラムに従って、自動演奏装置を
含む電子楽器の各種機能を実現するための処理を行う。
例えば、CPU10は、鍵操作に応じた鍵盤処理、パネ
ル操作に応じたパネル処理、或いは自動演奏を行う為の
自動演奏処理、その他の処理を行う。
【0040】プログラムメモリ11は、例えばリードオ
ンリメモリ(以下、「ROM」という)で構成すること
ができる。このプログラムメモリ11には、上述した制
御プログラムの他に、CPU10が使用する種々の固定
データが記憶されている。また、このプログラムメモリ
11には音色パラメータが記憶されている。音色パラメ
ータは音色を指定するために使用される。音色パラメー
タは、例えば複数の楽器音のそれぞれについて複数の音
域毎に設けられている。各音色パラメータは、例えば波
形アドレス、周波数データ、エンベロープデータ、フィ
ルタ係数等で構成されている。
【0041】ワークメモリ12は、例えばランダムアク
セスメモリ(以下、「RAM」という)で構成すること
ができる。このワークメモリ12は、CPU10が処理
する種々のデータを一時的に記憶する。このワークメモ
リ12には、例えばバッファ、レジスタ、カウンタ、フ
ラグ等が設けられている。これらの詳細については、後
述する。
【0042】パネルインタフェース回路13には操作パ
ネル14が接続されている。この操作パネル14の一例
を図2に示す。操作パネル14には、自動演奏設定スイ
ッチAPS、インジケータIND、ジョグダイヤル14
0、ディスプレイ装置141及びファンクションキーF
1〜F5が設けられている。なお、図2には本発明の説
明に必要な要素のみを示したが、実際の操作パネル14
には、上記以外に各種スイッチ、インジケータ等を設け
ることができる。
【0043】自動演奏設定スイッチAPSは、自動演奏
に関する各種設定を行うために使用される。この自動演
奏設定スイッチAPSが押されると、ディスプレイ装置
141に所定の画面が表示される。演奏者は、この画面
に表示されたメッセージに従ってファンクションキーF
1〜F5及びジョグダイヤル140を操作して各種設定
を行う。また、インジケータINDは、自動演奏設定ス
イッチAPSのオン/オフ状態を示すために使用され
る。このディスプレイ装置141としては、例えばLC
Dディスプレイ装置、CRTディスプレイ装置、その他
のキャラクタが表示可能な各種ディスプレイ装置を用い
ることができる。
【0044】この操作パネル14の機能の一例を説明す
る。自動演奏設定スイッチAPSが押されると、例えば
図3に示されるような画面が表示される。演奏者は、こ
の状態でファンクションキーF1〜F5及びジョグシャ
トル140を操作して自動演奏に関する諸設定を行う。
この画面において、表示領域142には現在選択されて
いる曲のソングナンバ(SONG NUMBER)が表
示される。なお、ソングナンバは、各曲に付された固有
の番号である。このソングナンバの代わりに曲名を表示
するように構成することもできる。
【0045】上記画面が表示されている状態では、ファ
ンクションキーF1〜F5はそれぞれ以下のように使用
される。即ち、ファンクションキーF1及びF2は自動
演奏する曲を選択するために使用される。ファンクショ
ンキーF1が押される毎にソングナンバがデクリメント
され、そのデクリメントされたソングナンバが表示領域
142に表示される。同様に、ファンクションキーF2
が押される毎にソングナンバがインクリメントされ、そ
のインクリメントされたソングナンバが表示領域142
に表示される。
【0046】ファンクションキーF3は自動演奏を開始
させるために使用される。ファンクションキーF4は自
動演奏を停止させるために使用される。ファンクション
キーF5は、マイナスワン演奏時にミュートパートを選
択するために使用される。このファンクションキーF5
を押した後に、ジョグダイヤル140を回転させると、
ミュートパートの名前が順次表示される。例えば、ジョ
グダイヤル140を右回転させると、ミュートパート
が、メロディ(MELODY)→コード(CHORD)
→ベース(BASS)→ドラム(DRUM)→オフ(O
FF)→メロディ(MELODY)→・・・の順番で順
次表示される。なお、「オフ(OFF)」はミュートパ
ートを設定しないことを表す。ジョグダイヤル140を
左回転させると、ミュートパートが上記とは逆の順番で
表示される。
【0047】本電子楽器のブロック図(図1)の説明に
戻る。パネルインタフェース回路13は、操作パネル1
4とCPU10との間のデータの送受を制御する。即
ち、パネルインタフェース回路13は、操作パネル14
から受け取った信号に基づきパネルデータを生成し、C
PU10に送る。このパネルデータは、スイッチデータ
とダイヤルデータとで構成されている。スイッチデータ
は、各スイッチを1ビットに対応させたビット列で構成
されている。ダイヤルデータはジョグダイヤル140の
回転方向と変位の有無を示すデータで構成されている。
CPU10は、このパネルデータに基づいてパネル操作
に応じた各種処理を行う。また、パネルインタフェース
回路13は、CPU10から受け取った表示データを操
作パネル14に送り出す。これにより、操作パネル14
の各種インジケータの点灯/消灯の制御、ディスプレイ
装置141へのデータの表示等が行われる。
【0048】鍵盤インタフェース回路15には鍵盤装置
16が接続されている。鍵盤装置16は、音程を指示す
るための複数の鍵を有している。この鍵盤装置16に
は、例えば2接点方式の鍵が用いられている。即ち、鍵
盤装置16の各鍵は、押鍵又は離鍵に連動して開閉する
2個のキースイッチを有し、鍵タッチを検出できるよう
になっている。
【0049】鍵盤インタフェース15は、押鍵又は離鍵
に伴う各鍵のオン/オフ状態及び鍵タッチの強さを検出
する。即ち、鍵盤インタフェース15は、鍵盤インタフ
ェース回路15から受け取った信号に基づき各鍵のオン
/オフ状態を示すキーデータ及び鍵タッチの強さを示す
タッチデータを生成し、CPU10に送る。CPU10
は、キーデータからオクターブコード及び音名コード
(C、C#、D、D#、・・・・、A#、B)を生成す
る。そして、これらオクターブコード及び音名コード並
びにタッチデータに基づいて、押鍵又は離鍵に対応した
処理を行う。
【0050】自動演奏データメモリ17は、自動演奏に
使用される自動演奏データを記憶する。この自動演奏デ
ータメモリ17は、例えばROM、ICカード、CD−
ROM、フロッピーディスク、光ディスク、ハードディ
スク、DVDその他の記憶媒体で構成することができ
る。自動演奏データメモリ17をICカード、CD−R
OM、フロッピーディスク、光ディスク、ハードディス
ク、DVD等で構成する場合は、アクセス速度の観点か
ら、これら記憶媒体の内容を一旦RAMにロードし、こ
のRAMから自動演奏データを読み出して自動演奏を行
うように構成するのが好ましい。この自動演奏データメ
モリ17に記憶される自動演奏データの詳細について
は、後述する。
【0051】波形メモリ18は、波形データを記憶する
ものであり、例えばROMで構成される。この波形メモ
リ18には、複数の音色パラメータのそれぞれに対応し
た複数の波形データが記憶されている。波形データは、
例えば放音された楽音を電気信号に変換し、これをパル
スコード変調(PCM)して作成することができる。こ
の波形メモリ18は、バス30を介して音源19により
アクセスされる。
【0052】音源19は、例えばデジタルシグナルプロ
セッサ(DSP)で構成することができる。この音源1
9は、複数の発音チャンネルを有している。複数の発音
チャンネルには、メロディパートの音、コードパートの
音、ベースパートの音、ドラムパートの音、及び鍵盤装
置16の音を発生するための発音チャンネルが含まれ
る。この音源19は、CPU10から指定された発音チ
ャンネルを使用して、音色パラメータに応じた楽音信号
を発生する。即ち、音源19は、CPU10から発音チ
ャンネルを指定するデータと音色パラメータを受け取る
と、指定された発音チャンネルをアクティブにする。ア
クティブにされた発音チャンネルは、波形メモリ18か
ら波形データを読み出し、これにエンベロープを付加し
て楽音信号を生成し、増幅器20に送出する。
【0053】増幅器20は、入力された楽音信号を増幅
してスピーカ21に送る。スピーカ21は、増幅器20
からの楽音信号を音響信号に変換して出力する。これに
より、スピーカ21から楽音が発生される。
【0054】次に、自動演奏データメモリ17に記憶さ
れる自動演奏データの詳細について図4を参照しながら
説明する。自動演奏データメモリ17には、自動演奏デ
ータが曲毎に記憶されている。各曲の自動演奏データは
ソングナンバによって指定される。各自動演奏データ
は、複数の音符データと1個のエンドデータとで構成さ
れている。音符データであるかエンドデータであるか
は、第1バイト目のMSBで区別される。これら音符デ
ータ及びエンドデータは、パートの如何を問わず、ステ
ップタイム順に格納されている。
【0055】音符データは、1つの音を発生するために
使用される。各音符データは例えば5バイトで構成され
ており、各バイトには、パートナンバ、キーナンバ、ス
テップタイム、ゲートタイム及びベロシティが割り当て
られている。パートナンバは、当該音符データが何れの
パートのデータであるかを指定するデータである。キー
ナンバは音程を指定するデータである。ステップタイム
は、発音時刻を指定するデータである。ゲートタイムは
発音の長さを指定するデータである。ベロシティは発音
の強さを指定するデータである。また、エンドデータは
例えば2バイトで構成され、各バイトにはエンドマーク
及びステップタイムが割り当てられている。エンドマー
クは、1つの自動演奏データの終わりを判断するために
使用される。
【0056】次に、ワークメモリ12に定義されたバッ
ファ、レジスタ、カウンタ、フラグ等のうち主なものに
ついて説明する。
【0057】(a)自動演奏フラグ:自動演奏中である
かどうかを記憶する。 (b)自動演奏設定モードフラグ:本電子楽器が自動演
奏のための諸設定を行うモードになっていることを記憶
する。 (c)ミュートパート設定モードフラグ:本電子楽器が
ミュートパートの設定を行うモードになっていることを
記憶する。 (d)3D設定モードフラグ:本電子楽器が3D効果の
設定を行うモードになっていることを記憶する。 (e)3Dデプス設定モードフラグ:3D効果のデプス
設定を行うモードになっていることを記憶する。 (f)3D幅設定モードフラグ:3D効果の幅設定を行
うモードになっていることを記憶する。 (g)ソングナンバレジスタ:操作パネル14で選択さ
れた曲のソングナンバが記憶される。 (h)ミュートパートレジスタ:発音をミュートするパ
ートのパートナンバを記憶する。 (i)ステップタイムカウンタ:曲の先頭からのステッ
プタイムを計数する。1ステップの時間はテンポにより
決定される。 (j)ステップタイムレジスタ:音符データ中のステッ
プタイムSTEPを一時的に記憶する。 (k)アドレスレジスタ:現在処理中の音符データの記
憶位置を指定する。
【0058】次に、上記の構成において、本実施の形態
1の電子楽器の動作について、図5〜図8のフローチャ
ートを参照しながら説明する。
【0059】(1)メイン処理 図5は、本電子楽器のメイン処理を示すフローチャート
である。このメイン処理ルーチンは、電源の投入により
起動される。即ち、電源が投入されると、先ず、初期化
処理が行われる(ステップS10)。この初期化処理で
は、CPU10の内部がリセットされると共に、ワーク
メモリ12に定義されているバッファ、レジスタ、カウ
ンタ、フラグ等が初期状態に設定される。
【0060】この初期化処理が終了すると、次いで、パ
ネル処理が行われる(ステップS11)。このパネル処
理では、操作パネル14上のスイッチの操作に対応する
処理や、インジケータの点灯/消灯、ディスプレイ装置
にキャラクタを表示する処理が行われる。このパネル処
理の詳細については後述する。
【0061】次いで、鍵盤処理が行われる(ステップS
12)。この鍵盤処理では、発音処理、消音処理等が行
われる。これらの処理によって、鍵盤装置16の操作に
応じた楽音が発生される。
【0062】次いで、自動演奏処理が行われる(ステッ
プS13)。この自動演奏処理では、自動演奏データメ
モリ17から自動演奏データが読み出され、この読み出
された自動演奏データに基づいて楽音が発生される。こ
の自動演奏処理の詳細については、後述する。
【0063】次いで、「その他の処理」が行われる(ス
テップS14)。この「その他の処理」では、例えば図
示しないMIDIインタフェース回路を介して外部機器
との間でMIDIデータを送受信する処理等が行われ
る。その後、ステップS11に戻り、以下、同様の処理
が繰り返される。
【0064】このように、メイン処理ルーチンの上記ス
テップS11〜S14の繰り返し実行の過程でパネル操
作又は鍵盤操作が行われると、その操作に対応する処理
が行われる。これにより、電子楽器及び自動演奏装置と
しての各種機能が実現されている。
【0065】(2)パネル処理 次に、パネル処理の詳細について、図6及び図7のフロ
ーチャートを参照しながら説明する。このパネル処理ル
ーチンは、メイン処理ルーチンから一定周期でコールさ
れる。
【0066】パネル処理では、先ず、パネルスキャン処
理が行われる(ステップS20)。このパネルスキャン
処理では、操作パネル14からパネルインタフェース回
路13を介してスイッチデータ(以下、これを「新スイ
ッチデータ」という)が読み込まれる。そして、前回の
パネル処理で操作パネル14から読み込まれ、既にワー
クメモリ12の所定領域に記憶されているスイッチデー
タ(以下、「旧スイッチデータ」という)と上記新スイ
ッチデータとの排他的論理和演算が行われる。この演算
結果は、パネルイベントマップとして、ワークメモリ1
2の所定領域に格納される。その後、新スイッチデータ
が旧スイッチデータとしてワークメモリ12の所定領域
に格納される。
【0067】次いで、自動演奏設定スイッチAPSのオ
ンイベントがあるかどうかが調べられる(ステップS2
1)。これは、上記パネルイベントマップ中の自動演奏
設定スイッチAPSに対応するビット及び新スイッチデ
ータ中の自動演奏設定スイッチAPSに対応するビット
の双方がオンになっているかどうかを調べることにより
行われる。スイッチのオンイベントの有無は、他のスイ
ッチについても同様の方法で調べられる。
【0068】ここで、自動演奏設定スイッチAPSのオ
ンイベントがあることが判断されると、自動演奏設定モ
ードフラグがセットされる(ステップS21)。これに
より本電子楽器は自動演奏設定モードに移行する。その
後、シーケンスはメイン処理ルーチンにリターンする。
この自動演奏設定モードでファンクションキーF1〜F
5及びジョグダイヤル140が操作されることにより、
自動演奏に関する各種設定が行われる。なお、上記自動
演奏設定モードフラグは、本電子楽器が他のモードに移
行したときにクリアされる。
【0069】上記ステップS21で自動演奏設定スイッ
チのオンイベントがないことが判断されると、次いで、
ファンクションキーのオンイベントがあるかどうかが調
べられる(ステップS23)。ここで、ファンクション
キーのオンイベントがあることが判断されると、自動演
奏設定モードであるかどうかが調べられる(ステップS
24)。これは、上記自動演奏設定モードフラグを調べ
ることにより行われる。ここで、自動演奏設定モードで
あることが判断されると、ファンクションキーF1のオ
ンイベントがあるかどうかが調べられる(ステップS2
5)。そして、ファンクションキーF1のオンイベント
があることが判断されると、ソングナンバをデクリメン
トする処理が行われる(ステップS26)。これによ
り、ソングナンバレジスタの内容が「−1」され、その
結果のソングナンバがディスプレイ装置141の表示領
域142に表示される。
【0070】上記ステップS25でファンクションキー
F1のオンイベントがないことが判断され、又はソング
ナンバをデクリメントする処理が終了すると、次いで、
ファンクションキーF2のオンイベントがあるかどうか
が調べられる(ステップS27)。そして、ファンクシ
ョンキーF2のオンイベントがあることが判断される
と、ソングナンバをインリメントする処理が行われる
(ステップS28)。これにより、ソングナンバレジス
タの内容が「+1」され、その結果のソングナンバがデ
ィスプレイ装置141の表示領域142に表示される。
【0071】上記ステップS27でファンクションキー
F2のオンイベントがないことが判断され、又はソング
ナンバをインクリメントする処理が終了すると、次い
で、ファンクションキーF3のオンイベントがあるかど
うかが調べられる(ステップS29)。そして、ファン
クションキーF3のオンイベントがあることが判断され
ると、自動演奏開始処理が行われる(ステップS3
0)。この処理では、自動演奏フラグが「1」にセット
される。また、ステップタイムカウンタの内容がゼロに
クリアされる。また、ソングナンバレジスタにセットさ
れている曲の自動演奏データが記憶されている自動演奏
データメモリ17の先頭アドレスがアドレスレジスタに
セットされ、当該アドレスで指定される音符データの中
のステップタイムSTEPが読み出されてステップタイ
ムレジスタにセットされる。これにより、自動演奏処理
(詳細は後述する)が開始される。
【0072】上記ステップS29でファンクションキー
F3のオンイベントがないことが判断され、又は自動演
奏開始処理が終了すると、次いで、ファンクションキー
F4のオンイベントがあるかどうかが調べられる(ステ
ップS31)。そして、ファンクションキーF4のオン
イベントがあることが判断されると、自動演奏停止処理
が行われる(ステップS32)。この処理では、自動演
奏フラグが「0」にクリアされる。これにより、自動演
奏処理(詳細は後述する)が停止する。
【0073】上記ステップS31でファンクションキー
F4のオンイベントがないことが判断され、又は自動演
奏停止処理が終了すると、次いで、ファンクションキー
F5のオンイベントがあるかどうかが調べられる(ステ
ップS33)。そして、ファンクションキーF5のオン
イベントがあることが判断されると、ミュートパート設
定モードフラグがセットされる(ステップS34)。こ
れにより本電子楽器はミュートパート設定モードに移行
する。その後、シーケンスはメイン処理ルーチンにリタ
ーンする。また、上記ステップS33でファンクション
キーF5のオンイベントがないことが判断された場合
も、シーケンスはメイン処理ルーチンにリターンする。
このミュートパート設定モードでジョグダイヤル140
が操作されることにより、ミュートするパートが決定さ
れる。なお、上記ミュートパート設定モードフラグは、
本電子楽器が他のモードに移行したときにクリアされ
る。
【0074】上記ステップS23でファンクションキー
のオンイベントがないことが判断されると、ジョグダイ
ヤル140のイベントがあるかどうかが調べられる(ス
テップS35)。これは、パネルデータ中のダイヤルデ
ータが変位があったことを示しているかどうかを調べる
ことにより行われる。そして、ジョグダイヤル140の
イベントがあることが判断されると、次いで、ミュート
パート設定モードであるかどうかが調べられる(ステッ
プS36)。これは、ミュートパート設定モード.フラ
グを調べることにより行われる。ここで、ミュートパー
ト設定モードであることが判断されると、ミュートパー
ト更新処理が行われる(ステップS37)。即ち、ミュ
ートパートレジスタの内容がダイヤルデータに従って
「+1」又は「−1」される。これにより、ミュートパ
ートが決定される。このミュートパートレジスタの内容
は、後述する自動演奏処理の中で参照される。その後、
シーケンスはメイン処理ルーチンにリターンする。上記
ステップS36でミュートパート設定モードでない場合
も、シーケンスはメイン処理ルーチンにリターンする。
【0075】上記ステップS35でジョグダイヤル14
0のイベントがないことが判断されると、「その他のス
イッチ処理」が行われる(ステップS38)。この処理
では、図示しない各種スイッチの処理が行われる。その
後、シーケンスはメイン処理ルーチンにリターンする。
【0076】(3)自動演奏処理 次に、自動演奏処理の詳細について、図8のフローチャ
ートを参照しながら説明する。この自動演奏処理ルーチ
ンは、メイン処理ルーチンから一定周期でコールされ
る。
【0077】自動演奏処理では、先ず、自動演奏フラグ
が「1」であるかどうかが調べられる(ステップS4
0)。ここで、自動演奏フラグが「1」でない、つまり
自動演奏停止中であることがことが判断されると、シー
ケンスはメイン処理ルーチンにリターンする。これによ
り自動演奏を停止する機能が実現されている。
【0078】一方、自動演奏フラグが「1」であること
が判断されると、現在自動演奏中である旨が認識され、
自動演奏データの読出タイミングであるかどうかが調べ
られる(ステップS41)。ここで、読出タイミングと
は、1ステップタイムが経過する毎に到来するタイミン
グをいう。この読出タイミングが到来したかどうかは、
例えば図示しない時計機構で計時されている時刻を参照
することにより判断される。このステップS41で、読
出タイミングでないことが判断されると、シーケンスは
メイン処理ルーチンにリターンする。かかる処理によ
り、1ステップタイム間隔毎に自動演奏処理が行われる
ようになっている。
【0079】上記ステップS41で読出タイミングであ
ることが判断されると、次いで、ステップタイムレジス
タにセットされているステップタイムSTEPとステッ
プタイムカウンタの内容COUNTとが比較される。こ
こで、一致しないことが判断されると、ステップタイム
STEPを有する音符データは未だ発音タイミングに至
っていないものと認識される。従って、この場合はステ
ップタイムカウンタの内容COUNTがインクリメント
する処理だけが行われ(ステップS43)、その後、シ
ーケンスはメイン処理ルーチンにリターンする。
【0080】一方、上記比較結果が一致することが判断
されると、その時点でアドレスレジスタにセットされて
いるアドレスで指定される自動演奏データメモリ17の
位置から5バイトのデータが読み出される。そして、そ
のデータは音符データであるかエンドデータであるかが
判断される。これは、第1バイト目のMSBを調べるこ
とにより行われる。ここで、音符データであることが判
断されると、次いで、そのデータはミュートパートの音
符データであるかどうかが調べられる(ステップS4
6)。これは、音符データの第1バイト目のパートナン
バとミュートパートレジスタに記憶されているパートナ
ンバとが一致するかどうかを調べることにより行われ
る。ここで、読み出された音符データがミュートパート
の音符データでないことが判断されると発音処理が行わ
れ(ステップS47)、当該音符データがミュートパー
トの音符データであることが判断されると発音処理はス
キップされる。これにより、演奏者が指定したパートの
発音をミュートする機能が実現されている。
【0081】上記発音処理では、音符データ中のキーナ
ンバ、ベロシティ及びその時点で選択されている音色等
に基づきプログラムメモリ11から音色パラメータが読
み出され、この音色パラメータが、音符データのパート
ナンバで指定されるパートに割り当てられている音源1
9の発音チャンネルに送られる。これにより、その発音
チャンネルにおいて、上記音色パラメータに基づいた楽
音信号が生成され、これが増幅器20及びスピーカ21
に順次送られて楽音が発生される。なお、消音は、図示
しない消音処理ルーチンでゲートタイムがゼロになった
音源19中の発音チャンネルを検索し、この発音チャン
ネルに所定のデータを送ることにより行われる。
【0082】次いで、次の音符データ中のステップタイ
ムSTEPが読み出され、これがステップタイムレジス
タにセットされる(ステップS48)。次の音符データ
は、アドレスレジスタの内容を「+5」したアドレスで
指定される自動演奏データメモリ17の位置から読み出
される。その後、シーケンスはステップS42に戻り、
以下同様の処理が繰り返される。この繰り返し処理によ
り、同一のステップタイムSTEPを有する音符データ
が順次に自動演奏データメモリ17から読み出され、こ
の読み出された音符データに基づく楽音が発生される。
そして、ステップタイムカウンタの内容と異なるステッ
プタイムSTEPを有する音符データが読み出される
と、ステップタイムカウンタの内容をインクリメントし
(ステップS43)、シーケンスはメイン処理ルーチン
にリターンする。
【0083】一方、上記ステップS45で、エンドデー
タであることが判断されると、終了処理が行われる(ス
テップS49)。この終了処理では、曲を1回だけ演奏
して自動演奏を終了する仕様の電子楽器の場合は、自動
演奏フラグが「0」にクリアされる。曲を繰り返して自
動演奏する仕様の電子楽器の場合は、ステップタイムカ
ウンタの内容がゼロにクリアされると共に、ソングナン
バレジスタにセットされている曲の自動演奏データが記
憶されている自動演奏データメモリ17の先頭アドレス
がアドレスレジスタにセットされ、当該アドレスで指定
される音符データの中のステップタイムSTEPが読み
出されてステップタイムレジスタにセットされる。これ
により、自動演奏処理が再開される。なお、自動演奏を
1回だけ行うか繰り返して行うかを操作パネル14でセ
ット可能に構成することもできる。その後、ステップS
42に戻って、以下同様の処理が繰り返される。
【0084】以上説明したように、本実施の形態1の電
子楽器によれば、演奏者は、任意のパートをミュートパ
ートとして設定することができるので、自動演奏をバッ
クに任意のパートの練習が可能となる。
【0085】なお、上記の実施の形態1では、ミュート
パートを1つだけ設けた場合について説明したが、ミュ
ートパートを2つ設けるように構成することもできる。
この場合、例えばファンクションキーF5と同様のキー
を更に設け、このキーとジョグダイヤル140とを用い
てファンクションキーF5と同様の方法で第2のミュー
トパートを指定する。指定された第2のミュートパート
は、更に設けられた第2のミュートパートレジスタに記
憶しておく。そして、自動演奏処理ルーチンのステップ
S46で、当該音符データのパートナンバがミュートパ
ートレジスタ及び第2のミュートパートレジスタの内容
の何れかに一致するかどうかを調べ、何れかに一致した
場合に発音処理(ステップS47)をスキップするよう
に構成すればよい。同様の方法で、ミュートパートを3
つ以上設けるように構成することもできる。
【0086】(実施の形態2)本実施の形態2の電子楽
器では、自動演奏データに含まれる音符データのノート
ナンバに応じて鍵盤装置16の音程がオクターブ単位で
キートランスポーズされる。
【0087】本実施の形態2の電子楽器の構成は、上述
した実施の形態1の電子楽器(図1のブロック図)と同
じである。鍵盤装置16から鍵盤インタフェース回路1
5を介して得られるキーデータの取り扱いは、本電子楽
器が通常モードで動作する場合と自動演奏モードで動作
する場合とで異なる。即ち、通常モードの場合はキーデ
ータから求められたオクターブコード及び音名コードが
共に発音に使用されるが、自動演奏モードの場合は音名
コードのみが発音に使用される。自動演奏モードの場合
のオクターブコードはオクターブレジスタから得られ
る。
【0088】本実施の形態2では、ワークメモリ12の
中に更に「オクターブレジスタ」が定義される。オクタ
ーブレジスタは現在発音中の音のオクターブコードを記
憶する。このオクターブレジスタは、自動演奏処理ルー
チンの中で、読み出された自動演奏データに応じてセッ
トされる。このオクターブレジスタの内容は、自動演奏
モードにおいては、常に、ディスプレイ装置141に表
示するように構成することが好ましい。これにより、演
奏者は、現在どのオクターブの音を発生しているかを認
識することができるので、演奏が容易になる。
【0089】(1)メイン処理 本実施の形態2のメイン処理は、初期化処理(ステップ
S10)において、オクターブレジスタの初期値が例え
ば「3」に設定されることを除けば、上述した実施の形
態1のメイン処理(図5参照)と同じである。オクター
ブレジスタに「3」が設定されることにより、自動演奏
モードの初期状態では、何れの鍵を押しても音程C3〜
B3の範囲の音程で発音が行われる。
【0090】(2)パネル処理 本実施の形態2のパネル処理は、上述した実施の形態1
のパネル処理(図6及び図7参照)と同じである。
【0091】(3)鍵盤処理 鍵盤処理の詳細について、図9のフローチャートを参照
しながら説明する。この鍵盤処理ルーチンは、メイン処
理ルーチンから一定周期でコールされる。
【0092】鍵盤処理では、先ず、鍵スキャン処理が行
われる(ステップS50)。この鍵スキャン処理では、
鍵盤装置16から鍵盤インタフェース回路15を介して
キーデータ(以下、これを「新キーデータ」という)が
読み込まれる。そして、前回の鍵盤処理で鍵盤装置16
から読み込まれ、既にワークメモリ12の所定領域に記
憶されているキーデータ(以下、「旧キーデータ」とい
う)と上記新キーデータとの排他的論理和演算が行われ
る。この演算結果は、キーイベントマップとして、ワー
クメモリ12の所定領域に格納される。その後、新キー
データが旧キーデータとしてワークメモリ12の所定領
域に格納される。
【0093】次いで、押鍵イベントがあるかどうかが調
べられる(ステップS51)。これは、上記キーイベン
トマップ中のオンになっているビットに対応する新キー
データ中のビットがオンになっているかどうかを調べる
ことにより行われる。
【0094】ここで、押鍵イベントがあることが判断さ
れると、次いで、ノートナンバの算出が行われる(ステ
ップS52)。本電子楽器が自動演奏モードにある場合
は、ノートナンバは、オクターブレジスタに記憶されて
いるオクターブコードと、鍵盤装置16から得られたキ
ーコードに基づいて作成された音名コードとを合成する
ことにより算出される。本電子楽器が通常モードにある
場合は、鍵盤装置16から得られたキーコードに基づい
てノートナンバが算出される。
【0095】次いで、発音処理が行われる(ステップS
53)。この発音処理では、ノートナンバ、タッチデー
タ及びその時点で選択されている音色等に基づきプログ
ラムメモリ11から音色パラメータが読み出され、この
音色パラメータが、鍵盤装置16の発音用に割り当てら
れている音源19の発音チャンネルに送られる。これに
より、その発音チャンネルにおいて、上記音色パラメー
タに基づいた楽音信号が生成され、これが増幅器20及
びスピーカ21に順次送られて鍵操作に基づく音が発生
される。その後、シーケンスはメイン処理ルーチンにリ
ターンする。
【0096】上記ステップS51で押鍵イベントがない
ことが判断されると、次いで、離鍵イベントがあるかど
うかが調べられる(ステップS54)。これは、上記キ
ーイベントマップ中のオンになっているビットに対応す
る新キーデータ中のビットがオフになっているかどうか
を調べることにより行われる。ここで、離鍵イベントが
あることが判断されると消音処理が行われる(ステップ
S55)。消音処理では、所定のデータが鍵盤装置16
の発音用に割り当てられている音源19の発音チャンネ
ルに送られる。これにより、当該発音チャンネルで発音
中の音が消音される。その後、シーケンスはメイン処理
ルーチンにリターンする。上記ステップS54で離鍵イ
ベントがないことが判断されると、鍵イベントはなかっ
たものと認識され、シーケンスはメイン処理ルーチンに
リターンする。
【0097】(4)自動演奏処理 次に、実施の形態2の自動演奏処理の詳細について、図
10のフローチャートを参照しながら説明する。
【0098】本実施の形態2の自動演奏処理では、ステ
ップS60が追加されていることを除けば、上述した実
施の形態1の自動演奏処理(図8)と同じである。即
ち、ステップS46で、当該音符データがミュートパー
トの音符データであることが判断されると発音処理は行
わず、オクターブコード生成処理が行われる(ステップ
S60)。即ち、音符データに含まれるノートナンバの
属するオクターブのオクターブコードが生成され、オク
ターブレジスタに格納される。
【0099】従って、以後に鍵盤装置16を操作して発
音を行う場合は、このオクターブレジスタの内容がオク
ターブコードとして使用される。従って、この電子楽器
によれば、ミュートパートで発生されるべき音の音域ま
で鍵盤装置16の音程が上方又は下方にシフトされるの
で、当該ミュートパートの音を手本にマイナスワン演奏
を行う場合に、音程を指示できないという事態が発生す
るのを防止できる。
【0100】(実施の形態3)本実施の形態3の電子楽
器では、図11に示すように、音源19は2つの系統の
出力回路を有するように構成されている。第1系統の出
力回路は、音源19から増幅器20a及び出力端子T1
を介してスピーカ21aに至る回路である。第2系統の
出力回路は、音源19から増幅器20b及び出力端子T
2を介してヘッドホン21bに至る回路である。
【0101】演奏者は、操作パネル14を操作すること
により、各発音チャンネルで生成された楽音信号を何れ
の系統から出力するかを指定することができる。各発音
チャンネルと出力系統との対応付けは、詳細は省略する
が、操作パネル14のスイッチ、ファンクションキーF
1〜F5及びジョグダイヤル140を操作して行うよう
に構成できる。CPU10は、この発音チャンネルと出
力系統の対応付けを示す対応付けデータを音源19に送
る。音源19は、CPU10から送られてきた対応付け
データに従って、各発音チャンネルで生成した楽音信号
を外部に出力する。
【0102】この実施の形態3の電子楽器によれば、各
パートの音又は鍵盤装置16で指示された音をスピーカ
21a又はヘッドホン21bの何れか又は双方から出力
することができるので、合奏の練習等を効率よく行うこ
とができる。
【0103】(実施の形態4)実施の形態4は、電子楽
器のディスプレイ装置に関する。本実施の形態4におけ
る電子楽器の構成は、上述した実施の形態1の電子楽器
(図1のブロック図)と同じである。本実施の形態4の
操作パネル14は、実施の形態1における操作パネル1
4(図2参照)の自動演奏設定スイッチAPSの代わり
に、3D効果スイッチが設けられている。3D効果スイ
ッチは、3次元の広がり効果を指定するために使用され
る。この3D効果スイッチが押されると、ディスプレイ
装置141に例えば図13に示すような画面が表示され
る。現在の3D効果の設定状態は、表示領域143に図
形で表示される。演奏者は、この画面を見ながら対応す
るファンクションキーF1、F2及びジョグダイヤル1
40を操作して3D効果の設定を行う。また、3D効果
のオン/オフ状態及びその効果をかける程度は表示領域
143に表示されるので、この3D効果スイッチに対応
するインジケータは設けられていない。
【0104】上記画面が表示されている状態では、ファ
ンクションキーF1及びF2は以下の機能を有する。即
ちファンクションキーF1は、広がりのデプスを指定す
るために使用される。このファンクションキーF1を押
した後に、ジョグダイヤル140を回転させると、デプ
スを示す値が順次表示される。例えば、ジョグダイヤル
140を右回転させると、デプス値が、1→2→3→4
→1→2→・・・の順番で順次表示されると共に表示領
域143に3D効果を示す図形が表示される。ジョグダ
イヤル140を左回転させると、デプス値は上記とは逆
の順番で変化する。
【0105】ファンクションキーF2は、広がりの幅を
指定するために使用される。このファンクションキーF
2を押した後に、ジョグダイヤル140を回転させる
と、広がり幅を示す幅値が順次表示される。例えば、ジ
ョグダイヤル140を右回転させると、幅値が、1→2
→3→1→2→・・・の順番で順次表示されると共に表
示領域143に3D効果を示す図形が表示される。ジョ
グダイヤル140を左回転させると、幅値は上記とは逆
の順番で変化する。図14に幾つかのデプス値及び幅値
に対応する3D効果を示す図形の例を示す。各図形は、
例えば2文字×4文字分の領域を使用して作成すること
ができる。
【0106】次に、かかる操作パネル14を有する電子
楽器の動作について説明する。本実施の形態4のメイン
処理、鍵盤処理及び自動演奏処理は、実施の形態1で使
用したものをそのまま使用することができる。従って、
ここでは、パネル処理についてのみ説明する。
【0107】本実施の形態4のパネル処理を、図15及
び図16のフローチャートに示す。パネル処理では、先
ず、パネルスキャン処理が行われる(ステップS7
0)。このパネルスキャン処理は、図6のステップS2
0の処理と同じである。次いで、3D効果スイッチのオ
ンイベントがあるかどうかが調べられる(ステップS7
1)。ここで、3D効果スイッチのオンイベントがある
ことが判断されると、次いで、3D効果設定モードフラ
グがセットされる(ステップS72)。これにより本電
子楽器は3D効果設定モードに移行する。その後、シー
ケンスはメイン処理ルーチンにリターンする。この3D
効果設定モードでファンクションキーF1又はF2が操
作されることにより、3D効果のデプス及び幅が設定さ
れる。
【0108】上記ステップS71で3D効果スイッチの
オンイベントがないことが判断されると、次いで、ファ
ンクションキーのオンイベントがあるかどうかが調べら
れる(ステップS73)。ここで、ファンクションキー
のオンイベントがあることが判断されると、3D効果設
定モードであるかどうかが調べられる(ステップS7
4)。これは、3D効果設定モードフラグを調べること
により行われる。ここで、3D効果設定モードであるこ
とが判断されると、ファンクションキーF1のオンイベ
ントがあるかどうかが調べられる(ステップS75)。
そして、ファンクションキーF1のオンイベントがある
ことが判断されると、3Dデプス設定モードフラグがセ
ットされる(ステップS76)。これにより本電子楽器
は3Dデプス設定モードに移行する。その後、シーケン
スはメイン処理ルーチンにリターンする。
【0109】上記ステップS75でファンクションキー
F1のオンイベントがないことが判断されると、次い
で、ファンクションキーF2のオンイベントがあるかど
うかが調べられる(ステップS77)。そして、ファン
クションキーF2のオンイベントがあることが判断され
ると、3D幅設定モードフラグがセットされる(ステッ
プS78)。これにより本電子楽器は3D幅設定モード
に移行する。その後、シーケンスはメイン処理ルーチン
にリターンする。
【0110】上記ステップS73でファンクションキー
のオンイベントがないことが判断されると、ジョグダイ
ヤル140のイベントがあるかどうかが調べられる(ス
テップS79)。そして、ジョグダイヤル140のイベ
ントがあることが判断されると、次いで、3Dデプス設
定モードであるかどうかが調べられる(ステップS8
0)。これは、3Dデプス設定モードフラグを調べるこ
とにより行われる。ここで、3Dデプス設定モードであ
ることが判断されると、デプス値更新処理が行われる
(ステップS81)。即ち、デプス値がダイヤルデータ
に従って「+1」又は「−1」される。これにより、新
たなデプス値が決定される。また、新たなデプス値に応
じて、表示領域143に表示される図形が変更される。
その後、シーケンスはメイン処理ルーチンにリターンす
る。
【0111】上記ステップS80で3Dデプス設定モー
ドでないことが判断されると、次いで、3D幅設定モー
ドであるかどうかが調べられる(ステップS82)。こ
れは、3D幅設定モードフラグを調べることにより行わ
れる。ここで、3D幅設定モードであることが判断され
ると、幅値更新処理が行われる(ステップS83)。即
ち、幅値がダイヤルデータに従って「+1」又は「−
1」される。これにより、新たな幅値が決定される。ま
た、新たな幅値に応じて、表示領域143に表示される
図形が変更される。その後、シーケンスはメイン処理ル
ーチンにリターンする。また、上記ステップS82で3
D幅設定モードでないことが判断された場合も、シーケ
ンスはメイン処理ルーチンにリターンする。
【0112】上記ステップS79でジョグダイヤル14
0のイベントがないことが判断されると、「その他のス
イッチ処理」が行われる(ステップS84)。その後、
シーケンスはメイン処理ルーチンにリターンする。
【0113】以上説明したように、本実施の形態4によ
れば、音の広がりの程度に応じて、その様子を表現した
図形が表示されるので、演奏者は、3D効果が現在設定
されている旨、及びその程度を一見して認識することが
できる。
【0114】なお、本実施の形態4では、説明を簡単に
するために、操作パネル14には3D効果スイッチだけ
を設ける構成としたが、上記実施の形態1の自動演奏設
定スイッチAPSと3D効果スイッチとを同時に設ける
ように構成してもよい。
【0115】(実施の形態5)実施の形態5は、電子楽
器のディスプレイ装置に関する。本電子楽器の操作パネ
ル14に設けられているディスプレイ装置141は、1
キャラクタを8行×6列のドットマトリクスで表示す
る。表示は、CPU10がパネルインタフェース回路1
3を介して操作パネル14のディスプレイ装置141に
文字コードを送ることにより行われる。
【0116】図17(A)はキャラクタの表示パターン
の一例を示す。ディスプレイ装置141は、例えば、キ
ャラクタ「A」の文字コード41H(末尾の「H」は1
6進数であることを示す。以下においても同じ)を受け
取ると、図示するような表示パターンでキャラクタ
「A」を表示する。他のキャラクタについても同様であ
る。
【0117】図17(A)からも明らかなように、文字
パターンは、ドットマトリックス中の右上方の7行×5
列で構成されている。これは、隣接行及び隣接列との間
のスペースを確保するために空白行及び列を設けたもの
である。
【0118】本実施の形態5は、上記のような表示パタ
ーンの文字の他に、これらと合同な表示パターンを有す
る副キャラクタを備えている。図17(B)は副キャラ
クタの表示パターンの一例を示す。キャラクタ「A」の
副キャラクタには、例えば文字コードC1Hが割り当て
られる。副キャラクタの表示パターンは、キャラクタの
表示パターンを1ドット分下方に平行移動した表示パタ
ーンである。
【0119】そして、特定の場合、例えば表示パターン
の上方に横線を引いたメッセージを表示する場合は、こ
の副キャラクタを用いる。これにより、図17(C)に
示すように、当該キャラクタの表示領域を逸脱しない
で、例えば上方に横線が引かれたメッセージを表示する
ことが可能となる。
【0120】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
任意のパートをミュートパートとしてマイナスワン演奏
を行うことができる電子楽器を提供できる。また、マイ
ナスワン演奏を行うことのできる電子楽器であって、ミ
ュートパートの音域の音を鍵数の少ない鍵盤装置で指定
できる電子楽器を提供できる。また、マイナスワン演奏
を行うことのできる電子楽器であって、合奏の練習に便
利な出力系統を有する電子楽器を提供できる。また、ス
イッチの設定状態を容易に視認できる電子楽器のディス
プレイ装置を提供できる。更に、メッセージの表示領域
を広げることなくディスプレイ装置の表示内容を容易に
視認できる電子楽器のディスプレイ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態で共通に使用される電子
楽器の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1の電子楽器で使用される
操作パネルの一例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1の電子楽器の動作を説明
するための図である。
【図4】本発明の実施の形態1の電子楽器で使用される
自動演奏データの一例を示す図である。
【図5】本発明の各実施の形態で使用されるメイン処理
を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1の電子楽器のパネル処理
(その1)を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1の電子楽器のパネル処理
(その2)を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1の電子楽器の自動演奏処
理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態2の電子楽器の鍵盤処理を
示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態2の電子楽器の自動演奏
処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態3の電子楽器の出力回路
部分の構成を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態4の電子楽器で使用され
る操作パネルの一例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態4の電子楽器の動作を説
明するための図である。
【図14】本発明の実施の形態4の電子楽器におけるデ
ィスプレイ装置の表示例を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態4の電子楽器のパネル処
理(その1)を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態4の電子楽器のパネル処
理(その2)を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施の形態5の電子楽器の動作を説
明するための図である。
【符号の説明】
10 CPU 11 プログラムメモリ 12 ワークメモリ 13 パネルインタフェース回路 14 操作パネル 15 鍵盤インタフェース回路 16 鍵盤装置 17 自動演奏データメモリ 18 波形メモリ 19 音源 20、20a、20b 増幅器 21、21a スピーカ 21b ヘッドホン 140 ジョグダイヤル 141 ディスプレイ装置 142、143 表示領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数パートを自動演奏する電子楽器におい
    て、 該複数パートの中の任意のパートを選択するパート選択
    手段を有し、 該パート選択手段により選択されたパートの音をミュー
    トし、該パート以外のパートの音を発生し、以て自動演
    奏を行うことを特徴とする電子楽器。
  2. 【請求項2】複数パートの自動演奏データを記憶した自
    動演奏データ記憶手段から全パートの自動演奏データを
    読み出し、該複数パートの中の特定パートの自動演奏デ
    ータに基づく音をミュートし、該特定パート以外のパー
    トの自動演奏データに基づく音を発生し、以て自動演奏
    を行う電子楽器であって、 音名を指示する音名指示手段と、 該自動演奏データ記憶手段から読み出された該特定パー
    トの自動演奏データに基づく音の音域情報を記憶する音
    域記憶手段とを有し、 該音名指示手段による指示があった場合に、該音域記憶
    手段に記憶された音域に属する音であって、且つ該音名
    指示手段で指示された音名の音を発生することを特徴と
    する電子楽器。
  3. 【請求項3】複数パートの中の特定パートの発音をミュ
    ートし、該パート以外のパートの音を発生し、以て自動
    演奏を行う電子楽器であって、 音程を指示する音程指示手段と、 楽音信号を出力する複数の楽音信号出力手段と、を有
    し、 各楽音信号出力手段に、該複数パートのそれぞれに対応
    する複数の楽音信号及び音程指示手段の指示に基づく楽
    音信号で成るグループの中の全部又は一部の楽音信号を
    出力することを特徴とする電子楽器。
  4. 【請求項4】演奏効果の種類を指定する効果種類指定手
    段と、 該演奏効果をかける程度を指定する効果程度指定手段
    と、 ディスプレイ手段と、 該効果種類指定手段で所定の効果が指定された場合に、
    効果程度指定手段で指定された演奏効果をかける程度に
    応じた図形を該ディスプレイ手段に表示させる制御手
    段、とを備えたことを特徴とする電子楽器のディスプレ
    イ装置。
  5. 【請求項5】キャラクタを所定の表示パターンで表示す
    る電子楽器のディスプレイ装置であって、 該キャラクタの表示パターンと合同な表示パターンであ
    る副表示パターンを表示するための副キャラクタを更に
    備え、特定の場合には、該副キャラクタを用いえ副表示
    パターンを表示することを特徴とする電子楽器のディス
    プレイ装置。
JP21054996A 1996-07-22 1996-07-22 電子楽器 Expired - Fee Related JP3568326B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21054996A JP3568326B2 (ja) 1996-07-22 1996-07-22 電子楽器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21054996A JP3568326B2 (ja) 1996-07-22 1996-07-22 電子楽器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1039864A true JPH1039864A (ja) 1998-02-13
JP3568326B2 JP3568326B2 (ja) 2004-09-22

Family

ID=16591176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21054996A Expired - Fee Related JP3568326B2 (ja) 1996-07-22 1996-07-22 電子楽器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3568326B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000089774A (ja) * 1998-09-14 2000-03-31 Yamaha Corp カラオケ装置
JP2003509729A (ja) * 1999-09-16 2003-03-11 ハンスルソフト コーポレーション リミテッド ディジタル音楽ファイルに基づいて楽器を演奏するための方法及び装置
JP2005208154A (ja) * 2004-01-20 2005-08-04 Casio Comput Co Ltd 楽曲検索装置及び楽曲検索プログラム
JP2008117421A (ja) * 1998-03-05 2008-05-22 Mitsubishi Electric Corp 携帯端末
JP2008159064A (ja) * 1998-03-05 2008-07-10 Mitsubishi Electric Corp 携帯端末
JP2008309928A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Yamaha Corp カラオケシステム、楽曲配信装置およびプログラム
JP2009186729A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Taito Corp 楽曲送信プログラム、楽曲送信サーバ及び楽曲送信システム
JP2010266680A (ja) * 2009-05-14 2010-11-25 Nec Fielding Ltd 伴奏作成システム及び伴奏作成方法,プログラム
JP2013186208A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Xing Inc カラオケシステム、カラオケ再生表示方法、カラオケサーバ、カラオケ端末装置、及びコンピュータプログラム

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008117421A (ja) * 1998-03-05 2008-05-22 Mitsubishi Electric Corp 携帯端末
JP2008159064A (ja) * 1998-03-05 2008-07-10 Mitsubishi Electric Corp 携帯端末
JP4554667B2 (ja) * 1998-03-05 2010-09-29 三菱電機株式会社 携帯端末
JP2000089774A (ja) * 1998-09-14 2000-03-31 Yamaha Corp カラオケ装置
JP2003509729A (ja) * 1999-09-16 2003-03-11 ハンスルソフト コーポレーション リミテッド ディジタル音楽ファイルに基づいて楽器を演奏するための方法及び装置
JP2005208154A (ja) * 2004-01-20 2005-08-04 Casio Comput Co Ltd 楽曲検索装置及び楽曲検索プログラム
JP2008309928A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Yamaha Corp カラオケシステム、楽曲配信装置およびプログラム
JP2009186729A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Taito Corp 楽曲送信プログラム、楽曲送信サーバ及び楽曲送信システム
JP2010266680A (ja) * 2009-05-14 2010-11-25 Nec Fielding Ltd 伴奏作成システム及び伴奏作成方法,プログラム
JP2013186208A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Xing Inc カラオケシステム、カラオケ再生表示方法、カラオケサーバ、カラオケ端末装置、及びコンピュータプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3568326B2 (ja) 2004-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6157640B2 (ja)
JP3568326B2 (ja) 電子楽器
JP3594777B2 (ja) 電子楽器及び記憶媒体
JPH0997083A (ja) 自動伴奏装置
JP3267777B2 (ja) 電子楽器
JP2587737B2 (ja) 自動伴奏装置
JP4318194B2 (ja) 電子楽器の自動伴奏装置及び自動伴奏方法
JPH06259064A (ja) 電子楽器
JP2570045B2 (ja) 電子楽器
JPH06348258A (ja) 電子楽器の自動演奏装置
JP2639381B2 (ja) 電子楽器
JPH06242781A (ja) 電子楽器
JP3933070B2 (ja) アルペジオ生成装置及びプログラム
JP4093000B2 (ja) 楽譜表示データを記憶した記憶媒体、その楽譜表示データを用いた楽譜表示装置及びプログラム
JP3630266B2 (ja) 自動伴奏装置
JPH06337674A (ja) 電子楽器の自動演奏装置
JP3529123B2 (ja) 自動演奏装置及び自動演奏方法
JP3424989B2 (ja) 電子楽器の自動伴奏装置
JP3015226B2 (ja) 電子楽器
JP3356326B2 (ja) 電子楽器
JP2953937B2 (ja) 電子楽器の音量調整装置
JP2002287748A (ja) 電子楽器
JPH0816166A (ja) リズム選択装置
JPH06161438A (ja) 電子楽器のデータ入力装置
JPH0830273A (ja) 電子楽器のテンポ設定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040615

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040615

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees