JP2953937B2 - 電子楽器の音量調整装置 - Google Patents

電子楽器の音量調整装置

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JP2953937B2 JP5325933A JP32593393A JP2953937B2 JP 2953937 B2 JP2953937 B2 JP 2953937B2 JP 5325933 A JP5325933 A JP 5325933A JP 32593393 A JP32593393 A JP 32593393A JP 2953937 B2 JP2953937 B2 JP 2953937B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音量調整を簡単に行う
ことができるようにした電子楽器の音量調整装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子楽器における音量の調整
は、演奏者が楽音を発生させて耳で聴きながら行う。従
って、音量の調整を行うには何らかの音を発生させる必
要がある。そこで、従来は、例えば鍵盤を有する電子楽
器では、押鍵によって持続音を発生させながら音量操作
子を操作して音量を調整する方法が採られている。
【0003】また、自動演奏機能を備えた電子楽器で
は、複数の電子楽器に例えばリズム演奏等の自動演奏を
行わせながら音量操作子を操作して音量を調整するとい
う方法も採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た上記押鍵によって持続音を発生させながら音量操作子
を操作して音量を調整する方法では、複数の電子楽器の
間における音量バランスを調整するような場合には、一
人で複数の電子楽器の鍵盤を押下しながら音量操作子を
操作する必要があるので非常な困難を伴い、且つ手間が
かかるという問題があった。
【0005】また、複数の電子楽器に自動演奏を行わせ
ながら音量操作子を操作して音量を調整するという方法
は、自動演奏の内容によっては、各電子楽器が同期して
自動演奏を行っている状態でないと音量の調整が難しい
という問題があった。
【0006】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、簡単な操作で音量を調整することのできる電
子楽器の音量調整装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の電子楽器の音量調整装置は、音量の増減
を指示するための音量操作子と、該音量操作子が操作さ
れた際に、音量調整用の持続音が発音中でなければ、そ
の時点で該音量操作子により指示されている音量で音量
調整用の持続音を発音させる持続音発音手段と、前記音
量操作子が操作された際に、音量調整用の持続音が発音
中であれば、前記音量調整用の持続音の音量を該音量操
作子の操作に応じて変更する音量変更手段と、前記持続
音発音手段による発音停止を指示する停止指示手段と、
該停止指示手段の指示に応じて音量調整用の持続音の発
音を停止せしめる制御手段、とを備えたことを特徴とす
る。
【0008】また、同様の目的で、本発明の電子楽器の
音量調整装置は、予め用意された自動演奏データに基づ
いて自動演奏音を発生することにより自動演奏を行う電
子楽器において、音量の増減を指示するための音量操作
子と、該音量操作子が操作された際に、自動演奏中でな
く且つ音量調整用の持続音が発音中でなければ、その時
点で該音量操作子により指示されている音量で音量調整
用の持続音を発音させる持続音発音手段と、前記音量操
作子が操作された際に、自動演奏中でなく且つ音量調整
用の持続音が発音中であれば、前記音量調整用の持続音
の音量を、自動演奏中であれば自動演奏音の音量をそれ
ぞれ該音量操作子の操作に応じて変更する音量変更手段
と、前記持続音発音手段による発音停止を指示する停止
指示手段と、該停止指示手段の指示に応じて音量調整用
の持続音の発音を停止せしめる制御手段、とを備えたこ
とを特徴とする。
【0009】また、同様の目的で、本発明の電子楽器の
音量調整装置の音量操作子は、音量の増大を指示するた
めのボリュームアップスイッチと音量の減少を指示する
ためのボリュームダウンスイッチとを備えていることを
特徴とする。
【0010】また、同様の目的で、本発明の電子楽器の
音量調整装置の前記停止指示手段は、前記ボリュームア
ップスイッチ及び前記ボリュームダウンスイッチの双方
が操作された場合に前記持続音発音手段による発音停止
を指示することを特徴とする。
【0011】また、同様の目的で、本発明の電子楽器の
音量調整装置は、音量調整用の持続音の発音を抑止する
抑止手段を更に備え、該抑止手段による指示がある場合
には、音量調整用の持続音の発音は行わないことを特徴
とする。
【0012】
【作用】本電子楽器の音量調整装置においては、音量操
作子が操作された際に音量調整用の持続音が発音中でな
ければ、その時点で音量操作子で設定されている音量で
持続音の発音を開始し、既に音量調整用の持続音が発音
中であれば、発音されている持続音の音量を音量操作子
の操作に応じて変更する。また、上記で発生された音量
調整用の持続音は停止指示手段による指示があった場合
に停止される。
【0013】これにより、演奏者が音量を調整しようと
するときは、音量操作子を少しだけ操作するだけで音量
調整用の持続音が発生され、その音量を変更しようとす
る場合は、更に音量操作子を操作することにより所望の
音量に設定することができる。従って、例えば複数台の
電子楽器の音量バランスを調整するような場合には、各
電子楽器の音量操作子を操作して持続音を発生させてお
き、その状態で各電子楽器の音量操作子を操作して所望
の音量バランスとなるように調整することができる。ま
た、発音中の音量調整用の持続音は、停止指示手段で指
示することにより停止させることができる。
【0014】また、本電子楽器の音量調整装置において
は、予め用意された自動演奏データに基づいて自動演奏
音を発生することにより自動演奏を行う電子楽器におい
て、音量操作子が操作された際に、自動演奏中でなく、
且つ音量調整用の持続音が発音中でなければ、その時点
で音量操作子で設定されている音量で持続音の発音を開
始する。また、音量操作子が操作された際に、自動演奏
中ではないが既に音量調整用の持続音が発音中であれ
ば、発音されている持続音の音量を音量操作子の操作に
応じて変更する。一方、音量操作子が操作された際に、
自動演奏中であれば音量調整用の持続音は発生しない。
また、上記で発生された音量調整用の持続音は停止指示
手段による指示があった場合に停止される。
【0015】これにより、自動演奏中に音量を調整しよ
うとするときは、演奏者は、自動演奏されている楽音を
聞きながら音量調整をすることができる。この場合、音
量調整用の持続音は発生されないので音量調整の時に邪
魔な音がなく、調整がし易いものとなっている。なお、
自動演奏中でないときは、上記と同様に、音量操作子を
少しだけ操作するだけで音量調整用の持続音が発生さ
れ、その音量を変更しようとする場合は、更に音量操作
子を操作することにより所望の音量に設定することがで
きる。
【0016】また、本電子楽器の音量調整装置において
は、音量操作子として、音量の増大を指示するためのボ
リュームアップスイッチと音量の減少を指示するための
ボリュームダウンスイッチとを備えた、所謂アップダウ
ンを採用している。これにより、操作子自体が安価に構
成できるとともに、他の機能を発揮させるためのスイッ
チと兼用させることも容易になり、電子楽器の小型・軽
量化及び低廉化を図ることができる。
【0017】また、本電子楽器の音量調整装置において
は、音量操作子として用いるボリュームアップスイッチ
及びボリュームダウンスイッチを持続音発音手段による
発音停止を指示する指示手段としても用いている。即
ち、ボリュームアップスイッチ及びボリュームダウンス
イッチが同時に操作された場合に、持続音発音手段によ
る発音停止の指示があったものと認識するようにしてい
る。これにより、音量調整用の持続音を停止させるため
に特別の操作子を設ける必要がなく、音量調整装置の操
作子の数を減らすことができる。
【0018】更に、本電子楽器の音量調整装置において
は、抑止手段で音量調整用の持続音の発生を抑止すべき
ことが指定されている場合は、自動演奏中でなくても音
量調整用の持続音を発生させないようにしている。これ
により、通常の演奏中において音量を変更するような場
合に、音量操作子を操作しても音量調整用の持続音の発
生を抑止することができるので、音量操作子の操作に伴
う音量調整用の持続音の発生を望まない場合は、予め抑
止手段で音量調整用の持続音の発生を抑止すべきことを
指示しておけば良い。
【0019】
【実施例】以下、本発明の電子楽器の音量調整装置の実
施例につき、図面を参照しながら詳細に説明する。な
お、本実施例としては、鍵盤型の電子楽器を採用して音
量を調整するための構成及び動作を中心に説明するが、
これに限定されるものでなく、ギター型その他の各種タ
イプの電子楽器に適用できるものである。
【0020】図1は、本発明に係る音量調整装置が適用
された電子楽器の実施例の概略構成を示すブロック図で
ある。本電子楽器は、中央処理装置(以下、「CPU」
という。)10、プログラムメモリ11、ランダムアク
セスメモリ(以下、「RAM」という。)12、パネル
インタフェース回路13、鍵盤インタフェース回路1
5、自動演奏データメモリ17、波形メモリ18及び音
源(トーンジェネレータ)19がシステムバス30で相
互に接続されて構成されている。
【0021】CPU10は持続音発音手段の一部、並び
に音量変更手段及び制御手段に対応するものであり、プ
ログラムメモリ11に格納されている制御プログラムに
従って、本電子楽器の全体を制御する。このCPU10
には、図示しないタイムカウンタが含まれている。この
タイムカウンタは、自動演奏モード(通常演奏モードに
相対する動作モードであり、リズム演奏等の自動演奏が
行われるモードである。)にされた場合にカウント動作
が開始され、以後自動演奏モードが継続されている間は
一定周期でカウントアップされる。このタイムカウンタ
は、後述する自動演奏処理において発音又は消音のタイ
ミングを検出するために使用される。
【0022】このCPU10には、MIDIインタフェ
ース回路24が接続されている。MIDIインタフェー
ス回路24は、本電子楽器と外部装置との間のMIDI
データの受け渡しを制御するものである。外部装置とし
ては、例えばMIDIデータを処理するパーソナルコン
ピュータやシーケンサ、他の電子楽器等を挙げることが
できる。
【0023】プログラムメモリ11は、例えばROMで
構成されている。このプログラムメモリ11には、上述
したCPU10を動作させるための制御プログラムが記
憶されている他、CPU10が各種処理に用いる種々の
固定データが記憶されている。このプログラムメモリ1
1の内容はCPU10により読み出される。即ち、CP
U10は、プログラムメモリ11から制御プログラム
(命令)を読み出して解釈・実行すると共に、所定の固
定データを読み出して各種処理に使用する。
【0024】RAM12は、CPU10が制御プログラ
ムを実行する際に、種々のデータを一時記憶するために
使用される。このRAM12には、例えばデータバッフ
ァ、レジスタ、カウンタ、フラグ等の各領域が定義され
ている。
【0025】パネルインタフェース回路13には、操作
パネル14が接続されている。操作パネル14は、本電
子楽器に各種動作を指示するために使用されるものであ
り、例えば図2に示されるように、自動演奏スタートス
イッチ140、リズム選択スイッチ141、ボリューム
ダウンスイッチ142Aとボリュームアップスイッチ1
42Bとで構成される音量調整スイッチ142及び表示
器143等が設けられている。なお、操作パネル14に
は、上記以外の各種スイッチや表示器が設けられている
が、図2においては本発明と直接関係しないスイッチや
表示器等の記載は省略してある。
【0026】自動演奏スタートスイッチ140は、自動
演奏の開始又は停止を指示するために使用される。本電
子楽器の動作モードは、この自動演奏スタートスイッチ
140が押下される度に自動演奏モードと通常演奏モー
ドとが交互に反転される。
【0027】リズム選択スイッチ141は、例えば8ビ
ート、ワルツ、マンボ等といった各種リズムの中から1
つのリズムを選択するために使用される。このリズム選
択スイッチ141が押下される度に、リズムの種類が変
更されるとともに、変更に係るリズムが自動演奏すべき
リズムとして選択される。
【0028】音量調整スイッチ142は音量操作子に対
応するものであり、上述したようにボリュームダウンス
イッチ142Aとボリュームアップスイッチ142Bと
で構成されている。この音量調整スイッチ142は、ボ
リュームダウンスイッチ142Aとボリュームアップス
イッチ142Bとを同時に押下することにより停止指示
手段として機能し、音量調整用の持続音の発生を停止さ
せるために使用される。
【0029】また、上記ボリュームダウンスイッチ14
2Aとボリュームアップスイッチ142Bは、音量調整
用に使用される他に、システム設定モードにおいて各種
指示を行うために兼用される。システム設定モードと
は、電子楽器に各種パラメータを設定するために一般的
に設けられている動作モードであり、例えば、自動演奏
スタートスイッチ140とリズム選択スイッチ141と
を同時に押下した場合にシステム設定モードに移行する
ように構成される。このシステム設定モードにおいて、
例えば上記ボリュームダウンスイッチ142Aとボリュ
ームアップスイッチ142Bを操作してテンポ値を設定
したり、音色の選択、音響効果の選択及び音響効果のか
かり具合の設定、その他種々のパラメータを設定するこ
とができる。かかる構成によれば、電子楽器に設けるス
イッチの数を減らすことができるという利点がある。
【0030】なお、本実施例では、ボリュームダウンス
イッチ142Aとボリュームアップスイッチ142Bと
が同時に押下された場合に停止指示手段として機能し、
発音中の持続音を停止させるように構成しているが、停
止指示手段としては、例えば持続音を停止させるための
専用のスイッチを設けても良いし、又はその他のスイッ
チ(例えば自動演奏スタートスイッチ140、リズム選
択スイッチ141等)の幾つかを同時に押下した場合に
持続音を停止させる停止指示手段として機能するように
構成しても良い。
【0031】表示器143は、例えば7セグメントのL
ED表示器を2桁分備えて構成されている。この表示器
143には、CPU10から送られてくるデータに従っ
て、数字や英文字等が表示される。例えば、音量調整ス
イッチ142が操作されると、その操作に応じて設定さ
れるべき音量値が表示される。また、リズム選択スイッ
チ141が操作されると、その操作に応じて選択された
リズムのリズム番号が表示される。なお、表示器143
としては、7セグメントのLEDに限らず、例えばLC
D表示器やその他の表示器を用いることができる。
【0032】上記パネルインタフェース回路13は、操
作パネル14とCPU10との間のデータの送受を制御
するものである。即ち、パネルインタフェース回路13
は操作パネル14に対してスキャン信号を送出し、この
スキャン信号に応答して操作パネル14から返送される
各スイッチのオン/オフを示す信号を入力する。そし
て、この信号から各スイッチのオン/オフを1ビットに
対応させたパネルデータを生成し、CPU10に送る。
このパネルデータは、CPU10の制御の下にRAM1
2に格納され、パネルイベントの有無の判断に使用され
る(詳細は後述する)。
【0033】また、パネルインタフェース回路13は、
CPU10から送られてきた表示用データを操作パネル
14の表示器143に送る。これにより、表示器143
に所定の数字又は英文字等が表示される。
【0034】鍵盤インタフェース回路15には、鍵盤装
置16が接続されている。鍵盤装置16は、音高を指定
するための複数の鍵を有している。この鍵盤装置16の
各鍵には、押鍵又は離鍵に連動して開閉するキースイッ
チが設けられており、このキースイッチのオン/オフを
示す信号は鍵盤インタフェース回路15に送られる。
【0035】鍵盤インタフェース回路15は、鍵盤装置
16とCPU10との間のデータの送受を制御するもの
である。即ち、鍵盤インタフェース回路15は鍵盤装置
16に対してスキャン信号を送出し、このスキャン信号
に応答して鍵盤装置16から返送される各キースイッチ
のオン/オフを示す信号を入力する。そして、この信号
から各キースイッチのオン/オフを1ビットに対応させ
たキーデータを生成し、CPU10に送る。このキーデ
ータは、CPU10の制御の下にRAM12に格納さ
れ、鍵盤イベントの有無の判断に使用される(詳細は後
述する)。
【0036】自動演奏データメモリ17は、例えばRO
Mで構成されている。この自動演奏データメモリ17に
は、複数のリズムに対応した自動演奏データが記憶され
ている。また、この自動演奏データメモリ17には、ス
タートアドレステーブルが記憶されている。
【0037】上記自動演奏データは、例えばコード、ベ
ース及びドラムといった3つのパート音を発生するため
の3種類のデータにより構成されている。各パートの自
動演奏データは、例えばMIDIデータと同様の形式で
作成され、発音タイミングを指示するためのステップタ
イムデータを含んでいる。この自動演奏データメモリ1
7に記憶された自動演奏データは、後述する自動演奏処
理において音源19が処理することができる形式に変換
されて音源19に送られる。
【0038】上記スタートアドレステーブルは、各リズ
ムに対応した自動演奏データの先頭アドレスを記憶した
テーブルである。リズムの変更があった場合に、このス
タートアドレステーブルから、新たに選択されたリズム
に対応する自動演奏データの先頭アドレス(スタートア
ドレス)が取り出され、そのアドレスから自動演奏デー
タの読み出しが開始される。
【0039】なお、上記自動演奏データ及びスタートア
ドレステーブルは、自動演奏データメモリ17に代え
て、RAM12の一部に記憶するように構成しても良
い。この場合、システムバス30に例えばフロッピーデ
ィスク装置(又はROMカード制御装置)を接続すると
共に、フロッピーディスク(又はROMカード)に自動
演奏データ及びスタートアドレステーブルを記憶させて
おき、例えば本電子楽器の電源投入時にフロッピーディ
スク装置に装着されたフロッピーディスク(又はROM
カード制御装置に挿入されたROMカード)から上記自
動演奏データ及びスタートアドレステーブルをRAM1
2にロードするように構成すれば良い。
【0040】波形メモリ18には、パルスコード変調
(PCM)された波形データが記憶されている。この波
形メモリ18には、複数種類の音色を実現するべく、各
音色、各鍵域、押鍵速度等に対応した複数種類の波形デ
ータが記憶されている。この波形データは、発音指示が
あった時点で指定されている音色、発音指示された音高
(鍵域)、発音指示に係る音のベロシティ等に応じて選
択されて読み出される。また、この波形メモリ18に
は、音量調整用の持続音を発生させるための特別の波形
データが記憶されている。この持続音発音用の波形デー
タは、後述するように、音量調整スイッチ142が操作
された時に読み出される。
【0041】音源19は、例えば複数のオシレータを備
えて構成されている。そして、鍵盤装置16の押鍵に対
応した楽音、自動演奏の各パートに対応した楽音、又は
音量調整用の音をそれぞれ発生するために定められてい
る各発音チャンネルに対して1個乃至数個のオシレータ
が割り当てられるようになっている。発音が割り当てら
れたオシレータは、波形メモリ18に記憶されている波
形データを時分割で読み出し、これにエンベロープを付
加してデジタル楽音信号を生成する。この音源19にお
いて生成されたデジタル楽音信号は、D/A変換器20
に送られる。
【0042】D/A変換器20は、入力されたデジタル
楽音信号をアナログ楽音信号に変換して出力するもので
ある。このD/A変換器20が出力するアナログ楽音信
号は増幅器21に送られる。
【0043】増幅器21は、入力されたアナログ楽音信
号を所定の増幅率で増幅して出力するものである。この
増幅器21が出力するアナログ楽音信号はスピーカ22
に送られる。
【0044】スピーカ22は、電気信号としてのアナロ
グ楽音信号を音響信号に変換する周知のものである。こ
のスピーカ22により、鍵盤装置16の操作に応じた楽
音、又は自動演奏データメモリ17から読み出された自
動演奏データに応じた楽音が放音されることになる。
【0045】次に、上記の構成において、本発明に係る
電子楽器の実施例の動作につき、音量調整の動作を中心
に、図3〜図7に示したフローチャートを参照しながら
説明する。
【0046】図3は、本電子楽器のメインルーチンを示
すフローチャートであり、電源投入により起動される。
即ち、電源が投入されると、先ず、初期化処理が行われ
る(ステップS10)。
【0047】この初期化処理は、CPU10の内部状態
を初期状態に設定すると共に、RAM12に定義されて
いるレジスタ、カウンタ或いはフラグ等に初期値を設定
する処理である。また、この初期化処理では、音源19
に所定のデータを送り、電源投入時に不要な音が発生さ
れるのを防止する処理も行われる。この初期化処理が終
了すると、次いでスイッチイベント処理が行われる(ス
テップS11)。このスイッチイベント処理の詳細は、
図4のフローチャートに示されている。
【0048】スイッチイベント処理では、先ず、パネル
スキャンが行われる(ステップS20)。これは、次の
ようにして行われる。即ち、先ずパネルインタフェース
回路13は、CPU10の指示に応じて操作パネル14
に対してスキャン信号を送出し、このスキャン信号に応
答して操作パネル14から返送される各スイッチのオン
/オフを示す信号を入力する。そして、この信号から各
スイッチのオン/オフを1ビットに対応させたパネルデ
ータ(以下、「新パネルデータ」という。)を生成す
る。次いで、前回読み込んで既にRAM12に記憶され
ているパネルデータ(以下、「旧パネルデータ」とい
う。)と、上記新パネルデータとを比較して相違するビ
ットをオンにしたパネルイベントマップを作成する。
【0049】上記ステップS20でパネルスキャン処
理、即ちパネルイベントマップの作成が終了すると、次
いで、スイッチイベントがあるかどうかが調べられる
(ステップS21)。このスイッチイベントの有無は、
上記パネルイベントマップを参照することにより判断さ
れる。即ち、パネルイベントマップ中にオンになってい
るビットが1つでも存在するとスイッチイベントがあっ
た旨が判断される。
【0050】ここで、スイッチイベントがないことが判
断されるとステップS22のスイッチ処理をスキップし
てステップS23へ分岐する。一方、スイッチイベント
があることが判断されると、そのイベントのあったスイ
ッチに対するスイッチ処理が行われる(ステップS2
2)。このスイッチ処理の詳細は、図5のフローチャー
トに示されている。
【0051】このスイッチ処理では、先ず、ボリューム
アップスイッチ142Bのオンイベントがあるかどうか
が調べられる(ステップS30)。これは、上記イベン
トマップ中のボリュームアップスイッチ142Bに対応
するビットがオンになっており、且つ新パネルデータ中
のボリュームアップスイッチ142Bに対応するビット
がオンになっているかどうかを調べることにより行われ
る。
【0052】ここでボリュームアップスイッチ142B
のオンイベントがあることが判断されると、次いで、ボ
リュームアップスイッチ処理が行われる(ステップS3
1)。このボリュームアップスイッチ処理の詳細につい
ては、図6のフローチャートに示されている。
【0053】ボリュームアップスイッチ処理ルーチンで
は、先ず、自動演奏中であるかどうかが調べられる(ス
テップS40)。これは、後述する「その他の処理」
(図5のステップS34)で行われる自動演奏スタート
スイッチ140のイベントに対する処理によってオン又
はオフにされる自動演奏フラグを調べることにより行わ
れる。
【0054】ここで、自動演奏中である、つまり自動演
奏フラグがオンであることが判断されると、ボリューム
アップ処理が行われる(ステップS43)。このボリュ
ームアップ処理は、RAM12に設けられた音量バッフ
ァに記憶されている現在の音量値をインクリメントする
処理である。これにより、既にボリュームダウンスイッ
チ142Aが押されているかどうかとは関係なく、イン
クリメントされた音量バッファの内容に従って楽音の音
量が変更される。この場合、自動演奏音の音量が単位音
量(「1」音量値に相当する音量)だけ大きくされるこ
とになる。
【0055】一方、上記ステップS40で自動演奏中で
ない、つまり自動演奏フラグがオフであることが判断さ
れると、次いで、ボリュームダウンスイッチ142Aが
オン状態にあるかどうかが調べられる(ステップS4
1)。これは、上記旧パネルデータ中のボリュームダウ
ンスイッチ142Aに対応するビットがオンになってい
るかどうかを調べることにより行われる。ここで、ボリ
ュームダウンスイッチ142Aがオンでないことが判断
されると、自動演奏中でない状態でボリュームアップス
イッチ142Bのみが押されたことが認識される。
【0056】次いで、持続音が発音中であるか否かが調
べられる(ステップS45)。これは、RAM12に設
けられた持続音発音中フラグがオンになっているかどう
かを調べることにより行われる。ここで持続音が発音中
でないことが判断されると、持続音の発音スタート処理
が行われる(ステップS46)。この持続音の発音スタ
ート処理では、持続音用の波形データが記憶されている
波形メモリ18の波形アドレス(固定データ)、持続音
の音高を指示する周波数データ(固定データ)、持続音
の音量を指示するエンベロープデータ(音量バッファの
内容に応じたデータ)等が音源19に送られる。
【0057】これにより、音源19は、持続音発音用に
割り当てられた発音チャンネルに対応するオシレータを
起動する。起動されたオシレータは、波形メモリ18の
波形アドレスで指示された位置から、周波数データで指
示された速度で波形データを読み出し、これにエンベロ
ープデータで指示された振幅を有するエンベロープを付
加したデジタル楽音信号を生成する。このデジタル楽音
信号は、D/A変換器20でアナログ楽音信号に変換さ
れ、増幅器21で所定の増幅が行われた後にスピーカ2
2に送られる。これにより、スピーカ22から音量調整
用の持続音が発生されることになる。また、この持続音
の発音スタート処理では、持続音発音中フラグがオンに
セットされる。
【0058】以上により、自動演奏が行われておらず、
且つ持続音の発音中でない状態においてボリュームアッ
プスイッチ142Bが操作された場合に、持続音の発生
を開始する機能が実現されている。即ち、演奏者は、ボ
リュームアップスイッチ142Bに触れるだけでその時
点で設定されている音量の音を発生させることができる
ようになっている。
【0059】一方、上記ステップS45で、持続音が発
音中であることが判断されると、ボリュームアップ処理
が行われる(ステップS43)。このボリュームアップ
処理の内容は、上述した通りである。このボリュームア
ップ処理により、持続音の音量が単位音量だけ大きくさ
れることになる。以上により、自動演奏が行われておら
ず、且つ持続音の発音が行われている状態においてボリ
ュームアップスイッチ142Bを操作した場合に、持続
音の音量を変更(上げる)する機能が実現されている。
【0060】上記ステップS41で、ボリュームダウン
スイッチ142Aがオン状態にあることが判断される
と、自動演奏中でない状態において、ボリュームダウン
スイッチ142Aが押されている状態で新たにボリュー
ムアップスイッチ142Bが押されて両スイッチが同時
押しの状態になったことが認識される。
【0061】次いで、持続音が発音中であるか否かが調
べられる(ステップS42)。ここで持続音が発音中で
あることが判断されると、持続音の発音ストップ処理が
行われる(ステップS44)。この持続音の発音ストッ
プ処理では、所定のデータが音源19に送られる。これ
により、音源19は、持続音発音用に割り当てられた発
音チャンネルに対応するオシレータによるデジタル楽音
信号の生成を停止させる。これにより、スピーカ22か
ら発生されている音量調整用の持続音が消音されること
になる。この持続音の発音ストップ処理では、持続音発
音中フラグがオフにクリアされる。
【0062】以上により、自動演奏が行われておらず、
且つ持続音が発音されている状態においてボリュームダ
ウンスイッチ142A及びボリュームアップスイッチ1
42Bが同時に押された場合に、持続音の発生を停止す
る機能が実現されている。
【0063】一方、上記ステップS42で持続音が発音
中でないことが判断されると、ボリュームアップ処理が
行われる(ステップS43)。このボリュームアップ処
理の内容は、上述した通りである。この場合、自動演奏
が行われておらず、且つ持続音の発音が行われていない
状態であって、更にボリュームダウンスイッチ142A
が既に押されている状態においてボリュームアップスイ
ッチ142Bが操作されたことになり、単に音量バッフ
ァの内容をインクリメントする処理だけが行われること
になる。その後、このボリュームアップスイッチ処理ル
ーチンからリターンしてスイッチ処理ルーチンに戻る。
【0064】スイッチ処理ルーチンにおいては、ステッ
プS30でボリュームアップスイッチ152Bのオンイ
ベントでないことが判断されると、次いで、ボリューム
ダウンスイッチ142Aのオンイベントがあるかどうか
が調べられる(ステップS32)。これは、上記イベン
トマップ中のボリュームダウンスイッチ142Aに対応
するビットがオンになっており、且つ新パネルデータ中
のボリュームダウンスイッチ142Aに対応するビット
がオンになっているかどうかを調べることにより行われ
る。
【0065】ここでボリュームダウンスイッチ142A
のオンイベントであることが判断されると、次いで、ボ
リュームダウンスイッチ処理が行われる(ステップS3
3)。このボリュームダウンスイッチ処理の詳細につい
ては、図7のフローチャートに示されている。
【0066】ボリュームダウンスイッチ処理ルーチンで
は、先ず、自動演奏中であるかどうかが調べられる(ス
テップS50)。これは、後述する「その他の処理」
(図5のステップS34)で行われる自動演奏スタート
スイッチ140のイベントに対する処理によってオン又
はオフにされる自動演奏フラグを調べることにより行わ
れる。
【0067】ここで、自動演奏中である、つまり自動演
奏フラグがオンであることが判断されると、ボリューム
ダウン処理が行われる(ステップS53)。このボリュ
ームダウン処理は、RAM12に設けられた音量バッフ
ァに記憶されている現在の音量値をデクリメントする処
理である。これにより、既にボリュームアップスイッチ
142Bが押されているかどうかとは関係なく、デクリ
メントされた音量バッファの内容に従って楽音の音量が
変更される。この場合、自動演奏音の音量が単位音量
(「1」音量値に相当する音量)だけ小さくされること
になる。
【0068】一方、上記ステップS50で自動演奏中で
ない、つまり自動演奏フラグがオフであることが判断さ
れると、次いで、ボリュームアップスイッチ142Bが
オン状態にあるかどうかが調べられる(ステップS5
1)。これは、上記旧パネルデータ中のボリュームアッ
プスイッチ142Bに対応するビットがオンになってい
るかどうかを調べることにより行われる。ここで、ボリ
ュームアップスイッチ142Bがオンでないことが判断
されると、自動演奏中でない状態でボリュームダウンス
イッチ142Aのみが押されたことが認識される。
【0069】次いで、持続音が発音中であるか否かが調
べられる(ステップS55)。これは、RAM12に設
けられた持続音発音中フラグがオンになっているかどう
かを調べることにより行われる。ここで持続音が発音中
でないことが判断されると、持続音の発音スタート処理
が行われる(ステップS56)。この持続音の発音スタ
ート処理では、持続音用の波形データが記憶されている
波形メモリ18の波形アドレス(固定データ)、持続音
の音高を指示する周波数データ(固定データ)、持続音
の音量を指示するエンベロープデータ(音量バッファの
内容に応じたデータ)等が音源19に送られる。
【0070】これにより、音源19は、持続音発音用に
割り当てられた発音チャンネルに対応するオシレータを
起動する。起動されたオシレータは、波形メモリ18の
波形アドレスで指示された位置から、周波数データで指
示された速度で波形データを読み出し、これにエンベロ
ープデータで指示された振幅を有するエンベロープを付
加したデジタル楽音信号を生成する。このデジタル楽音
信号は、D/A変換器20でアナログ楽音信号に変換さ
れ、増幅器21で所定の増幅が行われた後にスピーカ2
2に送られる。これにより、スピーカ22から音量調整
用の持続音が発生されることになる。また、この持続音
の発音スタート処理では、持続音発音中フラグがオンに
セットされる。
【0071】以上により、自動演奏が行われておらず、
且つ持続音の発音中でない状態においてボリュームダウ
ンスイッチ142Aが操作された場合に、持続音の発生
を開始する機能が実現されている。即ち、演奏者は、ボ
リュームダウンスイッチ142Aに触れるだけでその時
点で設定されている音量の音を発生させることができる
ようになっている。
【0072】一方、上記ステップS55で、持続音が発
音中であることが判断されると、ボリュームダウン処理
が行われる(ステップS53)。このボリュームダウン
処理の内容は、上述した通りである。このボリュームダ
ウン処理により、持続音の音量が単位音量だけ小さくさ
れることになる。以上により、自動演奏が行われておら
ず、且つ持続音の発音が行われている状態においてボリ
ュームダウンスイッチ142Aを操作した場合に、持続
音の音量を変更(下げる)する機能が実現されている。
【0073】上記ステップS51で、ボリュームアップ
スイッチ142Bがオン状態にあることが判断される
と、自動演奏中でない状態において、ボリュームアップ
スイッチ142Bが押されている状態で新たにボリュー
ムダウンスイッチ142Aが押されて両スイッチが同時
押しの状態になったことが認識される。
【0074】次いで、持続音が発音中であるか否かが調
べられる(ステップS52)。ここで持続音が発音中で
あることが判断されると、持続音の発音ストップ処理が
行われる(ステップS54)。この持続音の発音ストッ
プ処理では、所定のデータが音源19に送られる。これ
により、音源19は、持続音発音用に割り当てられた発
音チャンネルに対応するオシレータによるデジタル楽音
信号の生成を停止させる。これにより、スピーカ22か
ら発生されている音量調整用の持続音が消音されること
になる。この持続音の発音ストップ処理では、持続音発
音中フラグがオフにクリアされる。
【0075】以上により、自動演奏が行われておらず、
且つ持続音が発音されている状態においてボリュームダ
ウンスイッチ142A及びボリュームアップスイッチ1
42Bが同時に押された場合に、持続音の発生を停止す
る機能が実現されている。
【0076】一方、上記ステップS52で持続音が発音
中でないことが判断されると、ボリュームダウン処理が
行われる(ステップS53)。このボリュームダウン処
理の内容は、上述した通りである。この場合、自動演奏
が行われておらず、且つ持続音の発音が行われていない
状態であって、更にボリュームアップスイッチ142B
が既に押されている状態においてボリュームダウンスイ
ッチ142Aが操作されたことになり、単に音量バッフ
ァの内容をインクリメントする処理だけが行われること
になる。その後、このボリュームアップスイッチ処理ル
ーチンからリターンしてスイッチ処理ルーチンに戻る。
【0077】スイッチ処理ルーチンにおいては、ステッ
プS32でボリュームダウンスイッチ142Aのオンイ
ベントでないことが判断されると、次いで、「その他の
処理」が行われる(ステップS34)。この「その他の
処理」では、操作パネル14に設けられた各種スイッチ
のイベントに対する処理が行われる。
【0078】この「その他の処理」では、例えば、パネ
ルイベントマップ中の自動演奏スタートスイッチ140
に対応するビットがオンになっているか否かを調べるこ
とにより自動演奏スタートスイッチ140のイベントが
あったことが判断されると、自動演奏フラグの反転が行
われる。自動演奏フラグは、RAM12に設けられるフ
ラグであり、本電子楽器が自動演奏モードにあるか通常
演奏モードにあるかを記憶するものである。これによ
り、自動演奏スタートスイッチ140が押下される度
に、自動演奏モードと通常演奏モードとが交互に繰り返
されることになる。
【0079】また、この「その他の処理」では、例え
ば、パネルイベントマップ中のリズム選択スイッチ14
1に対応するビットがオンになっているか否かを調べる
ことによりリズム選択スイッチ141のオンイベントが
あったことが判断されると、リズム変更処理が行われ
る。このリズム変更処理では、リズム選択スイッチ14
1が押されたことにより選択された新しいリズムの番号
が、RAM12に設けられたリズム番号レジスタにセッ
トされる。この状態で自動演奏スタートスイッチ140
が押下されることにより、上記リズム番号レジスタに対
応するリズムによる自動演奏が行われる。
【0080】なお、この「その他の処理」においては、
操作パネル14に設けられたその他の各種スイッチに対
する処理も行われるが、本発明とは直接関係しないので
説明は省略する。この「その他の処理」が終了すると、
このスイッチ処理ルーチンからリターンしてスイッチイ
ベント処理ルーチンに戻る。
【0081】スイッチイベント処理ルーチンでは、次い
で、LED処理が行われる(ステップS23)。このL
ED処理は、操作パネル14の表示器143に所定のデ
ータを表示させる処理である。このLED処理では、例
えば、音量調整スイッチ142の操作により設定された
音量値を表示する処理が行われる。この表示は、音量バ
ッファにセットされている音量値に対応するデータをパ
ネルインタフェース回路13を介して操作パネル14に
送ることにより実現される。これにより、演奏者は、現
在どの位の音量に設定されているかを知ることができ
る。また、リズム選択スイッチ141を用いて新たにリ
ズムが選択された場合は、そのリズム番号を表示する処
理等が行われる。この表示は、リズム番号レジスタにセ
ットされているリズム番号に対応するデータをパネルイ
ンタフェース回路13を介して操作パネル14に送るこ
とにより実現される。これにより、演奏者は、現在どの
リズムが選択されているかを知ることができる。
【0082】このLED処理が終了すると、次いで、ベ
ンダーホイール処理が行われる(ステップS24)。こ
のベンダーホイール処理は、操作パネル14に設けられ
ている図示しないベンダーホイールの操作に応じて例え
ば発音中の楽音のピッチを変更する処理である。このベ
ンダーホイール処理は、本発明とは直接関係しないので
説明は省略する。このベンダーホイール処理が終了する
と、このスイッチイベント処理ルーチンからリターンし
てメインルーチンに戻る。
【0083】メインルーチンでは、次いで、鍵盤イベン
ト処理が行われる。これは、次のようにして行われる。
即ち、先ず鍵盤インタフェース回路15は鍵盤装置16
に対してスキャン信号を送出し、このスキャン信号に応
答して鍵盤装置16から返送される各キースイッチのオ
ン/オフを示す信号を入力する。そして、この信号から
各キースイッチのオン/オフを1ビットに対応させたキ
ーデータ(以下、「新キーデータ」という。)を生成す
る。次いで、前回読み込んで既にRAM12に記憶され
ているキーデータ(以下、「旧キーデータ」という。)
と、上記新キーデータとを比較して相違するビットをオ
ンにしたキーイベントマップを作成する。
【0084】このキーイベントマップの作成が終了する
と、次いで、上記キーイベントマップを参照することに
よりキーイベントがあるかどうかが調べられる。これ
は、キーイベントマップ中にオンになっているビットが
1つでも存在するか否かを調べることにより行われる。
【0085】ここで、キーイベントマップ中にオンにな
っているビットが1つも存在しないと、キーイベントが
ないことを認識し、この鍵盤処理を終了する。一方、キ
ーイベントマップ中にオンになっているビットが1つ以
上存在すると、キーイベントがあったことを認識し、そ
のキーイベントはオンイベントであるか又はオフイベン
トであるかが調べられる。これは、イベントマップ中の
オンになっているビットに対応する新キーデータ中のビ
ットがオンになっているか否かを調べることにより行わ
れる。
【0086】ここでキーオンイベントであることが判断
されると発音処理が行われる。即ち、押鍵に係る鍵のキ
ーナンバ、その時点で選択されている音色番号、打鍵強
度を示すデータ等を音源19が解釈できる形式のデー
タ、例えば波形アドレス、周波数データ、エンベロープ
データ、フィルタ係数等に変換し音源19に送る。これ
により、音源19は、鍵盤装置16に割り当てられた発
音チャンネルに対応するオシレータを起動する。これに
より、オシレータは波形メモリ18から波形データを読
み出し、これにエンベロープを付加したデジタル楽音信
号を生成する。このデジタル楽音信号は、D/A変換器
20でアナログ楽音信号に変換され、増幅器21で所定
の増幅が行われた後にスピーカ22に送られる。これに
より、スピーカ22から押鍵に応じた楽音が発生される
ことになる。
【0087】一方、キーオフイベントであることが判断
されると消音処理が行われる。即ち、離鍵に係る鍵に対
応する発音中のオシレータを検索し、所定のデータを送
ることにより消音せしめる。
【0088】この鍵盤イベント処理が終了すると、次い
で、MIDI処理が行われる(ステップS13)。この
MIDI処理では、MIDIインタフェース回路23を
介して外部装置、例えば他の電子楽器、シーケンサ、或
いはコンピュータ等との間でMIDIデータの送受が行
われる。なお、上記音量の変更は、音量を指示するMI
DIメッセージによっても行われる。即ち、音量変更を
指示するMIDIメッセージを受信すると、CPU10
は、MIDIメッセージに含まれる音量データをRAM
12内の音量バッファにセットする。これにより、操作
パネル14を操作して音量を設定した場合と同様に、音
量の変更が行われる。その他のMIDIメッセージに対
する処理は、本発明とは直接関係しないので説明は省略
する。
【0089】このMIDI処理が終了すると、次いで、
自動演奏処理が行われる(ステップS14)。自動演奏
処理は、自動演奏フラグがオンになっており、且つ自動
演奏データの読み出しタイミングになった時に行われ
る。自動演奏データの読み出しタイミングであるかどう
かは、テンポ値に応じて計数されている図示しないカウ
ンタの内容を参照することにより行われる。そして、読
み出しタイミングであることが判断されると、自動演奏
データメモリ17から1つの自動演奏データが読み出さ
れる。そして、自動演奏データに含まれているステップ
タイム値と図示しないタイムカウンタでカウントアップ
されているタイム値とが一致した場合に、発音又は消音
を行うべき旨が認識され、発音又は消音処理が行われ
る。
【0090】即ち、自動演奏データがノートオンデータ
であれば発音処理が行われる。発音処理では、自動演奏
データメモリ17から読み出した自動演奏データに基づ
いて、例えば波形アドレス、周波数データ、エンベロー
プデータ、フィルタ係数等が生成され、音源19に送ら
れる。そして音源19でデジタル楽音信号が生成され、
D/A変換器20でアナログ楽音信号に変換され、増幅
器21で増幅されてスピーカ22に送られる。これによ
りスピーカ22からリズム音が放音される。
【0091】一方、ノートオフデータであれば、消音処
理が行われる。この消音処理は、所定のデータを音源1
9に送ることにより、音源19におけるデジタル楽音信
号の生成を停止せしめ、発音中の音を消音させる処理で
ある。なお、自動演奏データには、ノートオン又はノー
トオフを指示するデータ以外に、例えば音色変更、音量
変更等を指示するデータが含まれるが、本発明とは直接
関係しないので説明は省略する。
【0092】上記自動演奏処理が終了すると、次いで、
「その他の処理」が行われる(ステップS15)。この
「その他の処理」には、図示しないフットペダルの押下
に伴う音色変更処理等が含まれる。その後ステップS1
1に戻り、以下同様の処理を繰り返す。上記ステップS
11〜S14の繰り返し実行の過程で、パネル操作や鍵
盤操作に基づくイベントが発生すると、そのイベントに
対応する処理が行われることにより電子楽器としての各
種機能が発揮される。
【0093】以上説明したように、本実施例の音量調整
装置によれば、自動演奏機能付きの電子楽器において、
音量調整スイッチ142をボリュームダウンスイッチ1
42A及びボリュームアップスイッチ142Bで構成
し、音量調整スイッチ142が操作された際に、自動演
奏中でなく、且つ音量調整用の持続音が発音中でなけれ
ば、その時点で音量調整スイッチ142で設定されてい
る音量で持続音の発音を開始する。また、音量調整スイ
ッチ142が操作された際に、自動演奏中ではないが既
に音量調整用の持続音が発音中であれば、発音されてい
る持続音の音量を音量調整スイッチ142の操作に応じ
て変更する。一方、音量調整スイッチ142が操作され
た際に、自動演奏中であれば音量調整用の持続音は発生
しない。また、上記で発生された音量調整用の持続音
は、音量調整スイッチ142を構成するボリュームダウ
ンスイッチ142A及びボリュームアップスイッチ14
2Bの同時押しがあった場合に停止される。
【0094】これにより、演奏者が音量を調整しようと
するときは、音量調整スイッチ142を構成するボリュ
ームダウンスイッチ142A又はボリュームアップスイ
ッチ142Bのいずれかを少しだけ操作するだけで音量
調整用の持続音が発生され、その音量を変更しようとす
る場合は、更にボリュームダウンスイッチ142A又は
ボリュームアップスイッチ142Bを操作することによ
り所望の音量に設定することができる。従って、例えば
複数台の電子楽器の音量バランスを調整するような場合
には、各電子楽器のボリュームダウンスイッチ142A
又はボリュームアップスイッチ142Bを操作して持続
音を発生させておき、その状態で各電子楽器のボリュー
ムダウンスイッチ142A又はボリュームアップスイッ
チ142Bを操作して所望の音量バランスとなるように
調整することができる。また、自動演奏中に音量を調整
しようとするときは、演奏者は、自動演奏されている楽
音を聞きながら音量調整をすることができる。この場
合、音量調整用の持続音は発生されないので音量調整の
時に邪魔な音がなく、調整がし易いものとなっている。
【0095】また、音量調整スイッチ142として、音
量の増大を指示するためのボリュームアップスイッチと
音量の減少を指示するためのボリュームダウンスイッチ
とを備えた、所謂アップダウンスイッチを採用したこと
により、スイッチ自体が安価に構成できるとともに、他
の機能を発揮させるためのスイッチと兼用させることも
容易になり、電子楽器の小型・軽量化及び低廉化を図る
ことができる。
【0096】また、本電子楽器の音量調整装置において
は、音量調整スイッチ142として用いるボリュームア
ップスイッチ及びボリュームダウンスイッチを音量調整
用の持続音を停止せしめるためにも用いている。即ち、
ボリュームアップスイッチ142B及びボリュームダウ
ンスイッチ142Aが同時に押された場合に、持続音の
発音を停止するようにしている。これにより、音量調整
用の持続音を停止させるために特別のスイッチを設ける
必要がなく、音量調整装置のスイッチの数を減らすこと
ができる。
【0097】なお、上記の実施例では、自動演奏機能付
きの電子楽器に適用し、自動演奏中は自動演奏音により
音量を調整し、自動演奏中でないときは音量調整用の持
続音により音量を調整する場合について説明したが、自
動演奏機能が付いていない電子楽器に適用できることは
勿論である。
【0098】また、上記の実施例の構成に加えて音量調
整用の持続音を抑止するための抑止手段としてのスイッ
チを設け、このスイッチがオンにされている場合にのみ
上記の音量調整用の持続音の発生及び停止を制御するよ
うに構成することもできる。この場合、通常の演奏中に
は音量調整用の持続音の発生を抑止できるので、より使
い勝手に優れたものとなる。
【0099】なお、上記実施例では、音量調整用の持続
音は、波形メモリ18に記憶された波形データに基づい
て発音するように構成したが、自動演奏機能付きの電子
楽器においては、持続音を発生するための自動演奏デー
タを自動演奏データメモリ17に記憶させておき、これ
を自動演奏処理によって発音するように構成しても良
い。この場合、音量調整用の持続音として変化に富んだ
音色を発生できる。
【0100】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
簡単な操作で音量を調整することのできる電子楽器の音
量調整装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の電子楽器の概略的な構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明の実施例で使用される操作パネルの一例
を示す図である。
【図3】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(メインルーチン)である。
【図4】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(スイッチイベント処理ルーチン)である。
【図5】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(スイッチ処理ルーチン)である。
【図6】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(ボリュームアップスイッチ処理ルーチン)である。
【図7】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(ボリュームダウンスイッチ処理ルーチン)である。
【符号の説明】
10 CPU 11 プログラムメモリ 12 RAM 13 パネルインタフェース回路 14 操作パネル 15 鍵盤インタフェース回路 16 鍵盤装置 17 自動演奏データメモリ 18 波形メモリ 19 音源 20 D/A変換器 21 増幅器 22 スピーカ 23 MIDIインタフェース回路 30 システムバス 140 自動演奏スタートスイッチ 141 リズム選択スイッチ 142 音量調整スイッチ 142A ボリュームダウンスイッチ 142B ボリュームアップスイッチ 143 表示器

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音量の増減を指示するための音量操作子
    と、 該音量操作子が操作された際に、音量調整用の持続音が
    発音中でなければ、その時点で該音量操作子により指示
    されている音量で音量調整用の持続音を発音させる持続
    音発音手段と、 前記音量操作子が操作された際に、音量調整用の持続音
    が発音中であれば、前記音量調整用の持続音の音量を該
    音量操作子の操作に応じて変更する音量変更手段と、 前記持続音発音手段による発音停止を指示する停止指示
    手段と、 該停止指示手段の指示に応じて音量調整用の持続音の発
    音を停止せしめる制御手段、 とを具備したことを特徴とする電子楽器の音量調整装
    置。
  2. 【請求項2】 予め用意された自動演奏データに基づい
    て自動演奏音を発生することにより自動演奏を行う電子
    楽器において、 音量の増減を指示するための音量操作子と、 該音量操作子が操作された際に、自動演奏中でなく且つ
    音量調整用の持続音が発音中でなければ、その時点で該
    音量操作子により指示されている音量で音量調整用の持
    続音を発音させる持続音発音手段と、 前記音量操作子が操作された際に、自動演奏中でなく且
    つ音量調整用の持続音が発音中であれば、前記音量調整
    用の持続音の音量を、自動演奏中であれば自動演奏音の
    音量をそれぞれ該音量操作子の操作に応じて変更する音
    量変更手段と、 前記持続音発音手段による発音停止を指示する停止指示
    手段と、 該停止指示手段の指示に応じて音量調整用の持続音の発
    音を停止せしめる制御手段、 とを具備したことを特徴とする電子楽器の音量調整装
    置。
  3. 【請求項3】 前記音量操作子は、音量の増大を指示す
    るためのボリュームアップスイッチと音量の減少を指示
    するためのボリュームダウンスイッチとを備えているこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子楽器
    の音量調整装置。
  4. 【請求項4】 前記停止指示手段は、前記ボリュームア
    ップスイッチ及び前記ボリュームダウンスイッチの双方
    が操作された場合に前記持続音発音手段による発音停止
    を指示することを特徴とする請求項3に記載の電子楽器
    の音量調整装置。
  5. 【請求項5】 音量調整用の持続音の発音を抑止する抑
    止手段を更に備え、該抑止手段による指示がある場合に
    は、音量調整用の持続音の発音は行わないことを特徴と
    する請求項1乃至請求項4に記載の電子楽器の音量調整
    装置。
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