JP2002287748A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2002287748A
JP2002287748A JP2001090119A JP2001090119A JP2002287748A JP 2002287748 A JP2002287748 A JP 2002287748A JP 2001090119 A JP2001090119 A JP 2001090119A JP 2001090119 A JP2001090119 A JP 2001090119A JP 2002287748 A JP2002287748 A JP 2002287748A
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switch
transpose
automatic performance
keyboard
musical instrument
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JP2001090119A
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English (en)
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Tadayuki Ishida
忠幸 石田
Kazunori Matsuda
寿徳 松田
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複雑な曲であっても簡単な指使いで自動演奏に
合わせて鍵盤演奏を行うことができ、しかも自動演奏を
聞きながら鍵盤演奏を行う場合であっても違和感が生じ
ることのない電子楽器を提供する。 【解決手段】鍵盤20を操作することにより発生される
音をトランスポーズさせることを指示する操作パネル2
1に設けられた鍵トランスポーズスイッチ43と、自動
演奏データに基づいて曲を自動演奏する自動演奏手段1
0と、自動演奏手段により発生される音をトランスポー
ズさせることを指示する操作パネル21に設けられた曲
トランスポーズスイッチ44とを備え、曲トランスポー
ズスイッチによる指示に応答して、自動演奏手段により
発生される音をトランスポーズさせ、鍵盤を操作するこ
とにより発生される音のトランスポーズを抑止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動演奏させながら
鍵盤演奏が可能な電子楽器に関し、特に自動演奏される
曲の調と鍵盤演奏される曲との調とを整合させる技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平3−25498号(特許第
2754752号)公報は、曲をトランスポーズ(移
調)させることができる電子楽器を開示している(以
下、これを「第1の先行技術」という)。この電子楽器
は、予め記憶された自動演奏データに基づく自動演奏音
を発生すると共に、演奏者の鍵盤操作に応じた鍵盤演奏
音を発生する。この電子楽器においては、トランスポー
ズが指示されると、自動演奏音は元のままで鍵盤演奏音
のみがトランスポーズされる。この鍵盤演奏音のトラン
スポーズにより、指使い、つまり鍵盤操作が複雑な曲で
あっても、それを簡単にすることができると共に、自動
演奏音と鍵盤演奏音とを整合させることができる。
【0003】また、特開平7−44162号公報は、伴
奏に合わせて電子楽器を演奏するための伴奏装置を開示
している(以下、これを「第2の先行技術」という)。
この伴奏装置は、伴奏を発生する伴奏発生手段と、上記
伴奏に合わせて電子楽器の演奏を行うための楽譜等の演
奏支援表示を発生する表示発生手段と、表示発生手段で
発生される演奏支援表示を変更する変更手段と、変更手
段で変更された演奏支援表示に演奏音が合うように電子
楽器をトランスポーズさせるための制御情報を電子楽器
に送信する送信手段とを備えている。
【0004】この伴奏装置によれば、伴奏に合わせて電
子楽器を演奏する場合に、伴奏をトランスポーズしたと
きなどにも楽譜等の支援表示として演奏し易いものを用
い、実際の演奏音は伴奏に合わせてトランスポーズす
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た第1の先行技術では、鍵盤操作により発生される音が
トランスポーズされる結果、押鍵に応じて発生される音
高は、元々その鍵に割り当てられている音高(トランス
ポーズする前の音高)とは異なるので、自動演奏音を聞
きながらメロディを演奏する場合に、違和感があるとい
う問題がある。
【0006】また、上述した第2の先行技術では、楽譜
の調を演奏者が楽器を演奏しやすいように変更すると、
この変更された調に合わせて鍵盤操作により発生される
音がトランスポーズされるので、上記第1の先行技術と
同様の問題を有する。
【0007】本発明は、上述した問題を解消するために
なされたものであり、複雑な曲であっても簡単な指使い
で自動演奏に合わせて鍵盤演奏を行うことができ、しか
も自動演奏を聞きながら鍵盤演奏を行う場合であっても
違和感が生じることのない電子楽器を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に係
る電子楽器は、上記目的を達成するために、鍵盤と、前
記鍵盤を操作することにより発生される音をトランスポ
ーズさせることを指示する鍵トランスポーズスイッチ
と、自動演奏データに基づいて曲を自動演奏する自動演
奏手段と、前記自動演奏手段により発生される音をトラ
ンスポーズさせることを指示する曲トランスポーズスイ
ッチと、前記曲トランスポーズスイッチによる指示に応
答して、前記自動演奏手段により発生される音をトラン
スポーズさせ、前記鍵盤を操作することにより発生され
る音のトランスポーズを抑止させる制御手段、とを備え
ている。
【0009】この第1の態様に係る電子楽器において
は、自動演奏及び鍵盤演奏の各々に独立してトランスポ
ーズさせることができ、しかも、自動演奏のトランスポ
ーズを指示すると、自動演奏のみがトランスポーズさ
れ、鍵盤演奏のトランスポーズは抑止される。その結
果、鍵盤操作の指使いが簡単になるように自動演奏をト
ランスポーズさせれば、鍵盤操作に基づく音は元々の音
高で発生されるので、自動演奏と鍵盤演奏とを整合させ
ることができると共に自動演奏を聞きながら鍵盤演奏す
る場合であっても違和感を感じることがない。
【0010】この第1の態様に係る電子楽器は、前記曲
トランスポーズスイッチによる指示に応答して、前記自
動演奏手段により自動演奏される曲をトランスポーズし
た楽譜を表示する表示器、を更に備えて構成できる。
【0011】この構成によれば、自動演奏をトランスポ
ーズさせた結果の楽譜が表示器に表示されるので、演奏
者は、表示器に表示された楽譜に従って鍵盤を操作すれ
ば、違和感を感じることがない。
【0012】また、この第1の態様に係る電子楽器は、
前記自動演奏手段により自動演奏される曲をワンタッチ
でハ長調にトランスポーズさせるイージープレイスイッ
チ、を更に備えて構成できる。
【0013】この構成によれば、イージープレイスイッ
チにワンタッチすることでこの指使いが簡単なハ長調に
移調できるので、初心者にとって使い易い電子楽器を提
供できる。
【0014】また、本発明の第2の態様に係る電子楽器
は、上記と同様の目的で、鍵盤と、自動演奏データに基
づいて曲を自動演奏する自動演奏手段と、前記鍵盤の操
作により音を発生させる鍵盤演奏モード又は前記自動演
奏手段により音を発生させる自動演奏モードを設定する
モード設定スイッチと、前記モード設定スイッチにより
設定されたモードに応じて、前記鍵盤を操作することに
より発生される音又は前記自動演奏手段により発生され
る音をトランスポーズさせることを指示するトランスポ
ーズスイッチと、前記トランスポーズスイッチによって
前記自動演奏手段により発生される音をトランスポーズ
させることが指示された場合は、前記自動演奏手段によ
り発生される音をトランスポーズさせ、前記鍵盤を操作
することにより発生される音のトランスポーズを抑止さ
せる制御手段、とを備えている。
【0015】この第2の態様に係る電子楽器において
は、トランスポーズスイッチを1つだけ用意すればよい
ので、電子楽器に搭載されるスイッチの数を減らすこと
ができる。その結果、電子楽器を安価且つ簡単に構成で
きる。
【0016】この第2の態様に係る電子楽器は、上記第
1の態様に係る電子楽器と同様に、前記トランスポーズ
スイッチによって前記自動演奏手段により発生される音
をトランスポーズさせることが指示された場合に、前記
自動演奏手段により自動演奏される曲をトランスポーズ
した楽譜を表示する表示器、を更に備えて構成できる。
【0017】また、この第2の態様に係る電子楽器は、
上記第1の態様に係る電子楽器と同様に、前記自動演奏
手段により自動演奏される曲をワンタッチでハ長調にト
ランスポーズさせるイージープレイスイッチ、を更に備
えて構成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
電子楽器を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る電子楽器の構成を示すブロック図である。
この電子楽器は、システムバス30で相互に接続された
中央処理装置(以下、「CPU」という)10、プログ
ラムメモリ11、ワークメモリ12、キースキャン回路
13、パネルスキャン回路14、外部記憶装置15及び
音源装置16から構成されている。
【0020】CPU10は、プログラムメモリ11に記
憶されている制御プログラムに従って電子楽器の全体を
制御する。本発明の自動演奏手段及び制御手段は、この
CPU10から構成されている。このCPU10による
処理の内容は、後にフローチャートを参照しながら詳細
に説明する。
【0021】プログラムメモリ11は、リードオンリメ
モリ(ROM)から構成できる。このプログラムメモリ
11は、上述した制御プログラムの他に、複数の音色に
それぞれ対応した複数の音色パラメータ、CPU10に
よって参照される種々の固定データ等を格納する。各音
色パラメータは、音色を決定するための、例えば波形ア
ドレス、周波数データ、エンベロープデータ、フィルタ
係数等から構成されている。
【0022】ワークメモリ12は、ランダムアクセスメ
モリ(RAM)から構成できる。このワークメモリ12
は、電子楽器を制御するために使用される種々のデータ
を一時的に格納する。このワークメモリ12には、バッ
ファ、レジスタ、カウンタ、フラグ等が定義されてい
る。これらのうち主要なものは以下の通りである。な
お、下記以外は以下の記述において出現する都度説明す
る。
【0023】(1)自動演奏データバッファ:自動演奏
される曲の自動演奏データを一時的に記憶する。 (2)曲番号レジスタ:自動演奏される曲の曲番号を記
憶する。 (3)鍵トランスポーズレジスタ:鍵盤のトランスポー
ズ値を記憶する。 (4)曲トランスポーズレジスタ:自動演奏のトランス
ポーズ値を記憶する。 (5)自動演奏フラグ:電子楽器が自動演奏中であるか
どうかを記憶する。 (6)レコードフラグ:鍵盤20を弾くことにより発生
された演奏データをワークメモリ12に格納するかどう
かを指示する。
【0024】キースキャン回路13には鍵盤20が接続
されている。この鍵盤20は、例えば88個の鍵を有
し、発音及び消音を指示するために使用される。キース
キャン回路13は、CPU10からの指令に応答して鍵
盤20上の各鍵をスキャンする。そして、このスキャン
により得られた各鍵のオン/オフ状態を示す信号に基づ
いてキーデータが作成される。キーデータは、各鍵を1
ビットに対応させたビット列で成り、各ビットは、
「1」で押鍵中、「0」で離鍵中であることを表す。こ
の作成されたキーデータは、システムバス30を介して
CPU10に送られ、鍵盤イベントが発生したかどうか
を判断するために使用される。
【0025】パネルスキャン回路14には操作パネル2
1が接続されている。操作パネル21は、図2に示すよ
うに、プレイ/ストップスイッチ40、レコードスイッ
チ41、選曲スイッチ42、鍵トランスポーズスイッチ
43、曲トランスポーズスイッチ44及び表示器45か
ら構成されている。
【0026】プレイ/ストップスイッチ40は、自動演
奏曲のプレイ及びストップを指示するために使用され
る。このプレイ/ストップスイッチ40が押される毎
に、プレイとストップとが反転する。このプレイ/スト
ップスイッチ40の状態は、自動演奏フラグに記憶され
る。
【0027】レコードスイッチ41は、鍵盤20で弾か
れた曲の演奏データをワークメモリ12に記録するため
に使用される。このワークメモリ12に記録された曲の
演奏データは、自動演奏データとして外部記憶装置15
に格納できるようになっており、また、後に選曲スイッ
チ42で選択することができる。
【0028】選曲スイッチ42は、自動演奏曲を選択す
るために使用される。この選曲スイッチ42は、アップ
スイッチとダウンスイッチとから構成されている。アッ
プスイッチは、曲番号、より詳しくは選曲レジスタの内
容をインクリメントし、ダウンスイッチは曲番号をデク
リメントするために使用される。
【0029】鍵トランスポーズスイッチ43は、鍵盤2
0を操作することにより発生される鍵盤演奏音を半音単
位でトランスポーズ(移調)させるために使用される。
この鍵トランスポーズスイッチ43は、アップスイッチ
とダウンスイッチとから構成されている。アップスイッ
チは、鍵トランスポーズ値、より詳しくは鍵トランスポ
ーズレジスタの内容をインクリメントし、ダウンスイッ
チは鍵トランスポーズ値をデクリメントするために使用
される。
【0030】曲トランスポーズスイッチ44は、自動演
奏音を半音単位でトランスポーズさせるために使用され
る。この曲トランスポーズスイッチ44は、アップスイ
ッチとダウンスイッチとから構成されている。アップス
イッチは、曲トランスポーズ値、より詳しくは曲トラン
スポーズレジスタの内容をインクリメントし、ダウンス
イッチは曲トランスポーズ値をデクリメントするために
使用される。
【0031】なお、電子楽器には、詳細は省略するが、
上記以外に、音量を決定するための音量スイッチ、音色
を決定するための音色スイッチ、自動演奏の進行をリバ
ースさせるためのリワインドスイッチ、自動演奏を早送
りするためのフォワードスイッチ、鍵盤20で弾かれた
曲の演奏データ(ワークメモリ12に格納されている)
を自動演奏データとして外部記憶装置15に格納するた
めのストアスイッチ等が設けられている。
【0032】表示器45は、例えばLCDから構成され
ている。この表示器45は、楽譜を表示するために使用
される他、電子楽器の状態、各種メッセージ等を表示さ
せるためにも使用される。
【0033】パネルスキャン回路14は、CPU10か
らの指令に応答して操作パネル21の各スイッチをスキ
ャンする。そして、このスキャンにより得られた各スイ
ッチのオン/オフ状態を示す信号に基づいて、各スイッ
チを1ビットに対応させたパネルデータを作成する。各
ビットは、「1」でオン、「0」でオフ状態を表す。こ
のパネルデータは、システムバス30を介してCPU1
0に送られ、パネルイベントが発生したかどうかを判断
するために使用される。
【0034】また、パネルスキャン回路14は、CPU
10から送られてきた表示データを表示器45に送る。
これにより、表示器45に楽譜、電子楽器の状態、各種
メッセージ等が表示される。
【0035】外部記憶装置15は、例えばフロッピー
(登録商標)ディスク装置から構成されており、自動演
奏曲を構成する自動演奏データを記憶する。自動演奏の
開始が指示されると、この外部記憶装置15から自動演
奏データが読み出され、一旦ワークメモリ12に格納さ
れる。次いで、ワークメモリ12に格納された自動演奏
データに基づいて自動演奏音が発生される。
【0036】また、外部記憶装置15は、操作パネル2
1上のレコードスイッチ41が押されることによりワー
クメモリ12に格納された演奏データを、自動演奏デー
タとして格納するためにも使用される。ワークメモリ1
2に格納された演奏データは、図示しないストアスイッ
チの押下に応答して外部装置に格納される。
【0037】音源装置16は、CPU10からの指示に
応答してデジタル楽音信号を発生し、D/A変換器(D
AC)25に送る。D/A変換器25は、受け取ったデ
ジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換して増幅器2
6に送る。増幅器26は、D/A変換器25からの信号
を増幅してスピーカ27に送る。これにより、スピーカ
27から楽音が発生される。
【0038】次に、以上のように構成される電子楽器の
動作を、図3〜図6に示したフローチャートを参照しな
がら説明する。
【0039】(1−1)メイン処理 図3は本発明の実施の形態1に係る電子楽器のメイン処
理を示すフローチャートである。このメイン処理ルーチ
ンは電源の投入により起動される。電源が投入される
と、先ず、初期設定処理が行われる(ステップS1
0)。この初期設定処理では、CPU10の内部のハー
ドウェアが初期状態に設定されると共に、ワークメモリ
12に定義されているバッファ、レジスタ、カウンタ、
フラグ等に初期値が設定される。
【0040】次いで、パネルスイッチ処理が行われる
(ステップS11)。このパネルスイッチ処理では、操
作パネル21上の各スイッチの操作に応じた処理が行わ
れる。このパネルスイッチ処理の詳細は後述する。
【0041】次いで、鍵盤処理が行われる(ステップS
12)。この鍵盤処理では、押鍵に応じて発音処理が、
離鍵に応じて消音処理がそれぞれ行われる。この鍵盤処
理では、先ず、キースキャン回路13から受け取ったキ
ーデータに基づいて鍵盤イベントの有無が調べられ、鍵
盤イベントが発生していないことが判断されると、シー
ケンスは次のステップS13(自動演奏処理)に進む。
【0042】一方、鍵盤イベントが発生したことが判断
されると、次いで、そのイベントは押鍵イベントである
かどうかが調べられ、押鍵イベントでないことが判断さ
れると離鍵イベントであることが認識され、所定のデー
タを音源装置16に送ることにより消音処理が行われ
る。
【0043】一方、押鍵イベントであることが判断され
ると、その時点で指定されている音色に対応する音色パ
ラメータがプログラムメモリ11から読み出されて音源
装置16に設定されると共に、その時点で設定されてい
る音量値が音源装置16に設定される。これにより、押
された鍵に応じた高さの音が、設定された音色パラメー
タによって指定された音色及び設定された音量で発生さ
れる。
【0044】この場合、鍵トランスポーズスイッチ43
によって鍵トランスポーズが指示されていれば、つまり
鍵トランスポーズレジスタの内容がゼロでなければ、押
された鍵の番号に対応するノートナンバに、鍵トランス
ポーズレジスタに格納されている鍵トランスポーズ値が
加算又は減算されて発音に供される。これにより、押さ
れた鍵がトランスポーズされて発音されるという鍵トラ
ンスポーズの機能が実現されている。
【0045】次いで、自動演奏処理が行われる(ステッ
プS13)。この自動演奏処理では、ワークメモリ12
内の自動演奏データバッファに記憶されている自動演奏
データに基づいて自動演奏音を発生させる処理が行われ
る。この際、曲トランスポーズが指定されていれば、後
述するパネルスイッチ処理で説明するように、自動演奏
データに含まれるノードデータのノートナンバが曲トラ
ンスポーズ値に応じて変更されている。従って、自動演
奏データバッファに格納されている自動演奏データに基
づいて楽音を発生すれば、トランスポーズされた自動演
奏音が発生されることになる。
【0046】次いで、その他の処理が行われる(ステッ
プS14)。この「その他の処理」には、図示しないペ
ダルが押された場合の音量変更処理、図示しないMID
Iインタフェース回路でMIDIデータが受信された際
の発音処理、消音処理及び音色変更処理等が行われる。
【0047】その後、シーケンスはステップS11に戻
り、以下同様の処理が繰り返される。このようにして、
ステップS11〜S14の繰り返し実行の過程で、鍵盤
20、操作パネル21、ペダル、MIDI入力といった
イベントが発生すると、それらに応じた処理が行われ、
以て電子楽器としての各種機能が発揮される。
【0048】(1−2)パネルスイッチ処理 次に、パネルスイッチ処理を、図4及び図5に示したフ
ローチャートを参照しながら説明する。このパネルスイ
ッチ処理では、先ず、パネルイベントの有無が調べられ
る(ステップS20)。これは、パネルスキャン回路1
4から得られるパネルデータを参照することにより行わ
れる。ここで、パネルスイッチのイベントがないことが
判断されると、シーケンスはメイン処理にリターンす
る。
【0049】一方、パネルスイッチのイベントがあるこ
とが判断されると、次いで、そのイベントはプレイ/ス
トップスイッチ40のオンイベントであるかどうかが調
べられる(ステップS21)。これは、パネルデータ中
のプレイ/ストップスイッチ40に対応するビットが
「0」から「1」に変化したかどうかを調べることによ
り行われる。なお、以下に説明する他のスイッチのイベ
ントの有無も同様の方法で調べられる。
【0050】ここで、プレイ/ストップスイッチ40の
オンイベントがあることが判断されると、次いで、自動
演奏フラグが「1」に設定されているかどうか、つまり
自動演奏中であるかどうかが調べられる(ステップS2
2)。そして、自動演奏フラグが「1」に設定されてい
ることが判断されると、自動演奏中にプレイ/ストップ
40が押されたことが認識され、自動演奏フラグが
「0」にクリアされ(ステップS23)、次いで、発生
中の自動演奏音を消音する消音処理が行われる(ステッ
プS24)。これにより、自動演奏が停止される。
【0051】一方、上記ステップS22で自動演奏フラ
グが「0」に設定されていることが判断されると、通常
状態(自動演奏中でない状態)でプレイ/ストップ40
が押されたことが認識され、自動演奏フラグが「1」に
セットされる(ステップS25)。これにより、自動演
奏が開始される。上記ステップS21で、プレイ/スト
ップスイッチ40のオンイベントがないことが判断され
ると、シーケンスはステップS26に分岐する。
【0052】上述したステップS22、S23及びS2
5の処理により、プレイ/ストップスイッチ40が押さ
れる度に、プレイとストップが交互に反転する機能が実
現されている。
【0053】次いで、選曲スイッチ42を構成するアッ
プスイッチのオンイベントがあるかどうかが調べられる
(ステップS26)。ここで、オンイベントがあること
が判断されると、曲番号がインクリメントされる(ステ
ップS27)。具体的には、ワークメモリ12に設けら
れた曲番号レジスタの内容が「+1」される。次いで、
選曲処理が行われる(ステップS28)。この選曲処理
では、曲番号レジスタに格納されている曲番号に対応す
る自動演奏データが外部記憶装置15から読み出され、
ワークメモリ12内の自動演奏データバッファに格納さ
れる。上記ステップS26で、選曲スイッチ42を構成
するアップスイッチのオンイベントがないことが判断さ
れると、ステップS27及びS28の処理はスキップさ
れる。
【0054】次いで、選曲スイッチ42を構成するダウ
ンスイッチのオンイベントがあるかどうかが調べられる
(ステップS29)。ここで、オンイベントがあること
が判断されると、曲番号がデクリメントされる(ステッ
プS30)。具体的には、曲番号レジスタの内容が「−
1」される。次いで、選曲処理が行われる(ステップS
31)。この選曲処理は、ステップS28の処理と同じ
である。上記ステップS29で、選曲スイッチ42を構
成するダウンスイッチのオンイベントがないことが判断
されると、ステップS30及びS31の処理はスキップ
される。
【0055】次いで、レコードスイッチ41のオンイベ
ントがあるかどうかが調べられる(ステップS32)。
ここで、レコードスイッチ41のオンイベントがあるこ
とが判断されると、レコードフラグが反転される(ステ
ップS33)。これにより、鍵盤20を弾くことにより
発生された演奏データをワークメモリ12に格納するか
どうかは、レコードスイッチ41が押される度に変わ
る。
【0056】次いで、鍵トランスポーズスイッチ43を
構成するアップスイッチのオンイベントがあるかどうか
が調べられる(ステップS34)。ここで、オンイベン
トがあることが判断されると、鍵トランスポーズレジス
タに格納されている鍵トランスポーズ値が所定の上限値
であるかどうかが調べられる(ステップS35)。ここ
で、上限値でないことが判断されると、鍵トランスポー
ズ値がインクリメント(+1)される(ステップS3
6)。一方、上限値であることが判断されると、ステッ
プS36の処理はスキップされる。これにより、鍵トラ
ンスポーズ値が上限値を超えないように制御される。上
記ステップS34で、鍵トランスポーズスイッチ43を
構成するアップスイッチのオンイベントがないことが判
断されると、ステップS35及びS36の処理はスキッ
プされる。
【0057】次いで、鍵トランスポーズスイッチ43を
構成するダウンスイッチのオンイベントがあるかどうか
が調べられる(ステップS37)。ここで、オンイベン
トがあることが判断されると、鍵トランスポーズレジス
タに格納されている鍵トランスポーズ値が所定の下限値
であるかどうかが調べられる(ステップS38)。ここ
で、下限値でないことが判断されると、鍵トランスポー
ズ値がデクリメント(−1)される(ステップS3
9)。一方、下限値であることが判断されると、ステッ
プS39の処理はスキップされる。これにより、鍵トラ
ンスポーズ値が下限値を超えないように制御される。上
記ステップS37で、鍵トランスポーズスイッチ43を
構成するダウンスイッチのオンイベントがないことが判
断されると、ステップS38及びS39の処理はスキッ
プされる。
【0058】次いで、曲トランスポーズ44を構成する
アップスイッチのオンイベントがあるかどうかが調べら
れる(ステップS40)。ここで、オンイベントがある
ことが判断されると、曲トランスポーズレジスタに格納
されている曲トランスポーズ値が所定の上限値であるか
どうかが調べられる(ステップS41)。ここで、上限
値でないことが判断されると、曲トランスポーズ値がイ
ンクリメント(+1)される(ステップS42)。次い
で、鍵トランスポーズレジスタの内容がゼロにクリアさ
れる(ステップS43)。これにより、自動演奏に対す
るトランスポーズが行われる際は、鍵盤演奏のトランス
ポーズは強制的に抑止される。
【0059】次いで、トランスポーズ処理が行われる
(ステップS44)。このトランスポーズ処理の詳細
は、図6のフローチャートに示されている。
【0060】トランスポーズ処理では、先ず、ノートデ
ータを変更する処理が行われる(ステップS60)。即
ち、曲番号レジスタの内容で指定されている自動演奏曲
の自動演奏データ、つまり自動演奏データバッファに格
納されている自動演奏データに含まれるノートデータが
検索され、検索されたノートデータに含まれるノートナ
ンバに曲トランスポーズレジスタに格納されている曲ト
ランスポーズ値が加算又は減算される。これにより、ト
ランスポーズされた自動演奏データが生成される。
【0061】次いで、楽譜データが生成される(ステッ
プS61)。即ち、自動演奏データバッファに格納され
ているトランスポーズされた自動演奏データに対応する
楽譜データが生成される。次いで、楽譜表示処理が行わ
れる(ステップS62)。即ち、CPU10は、ステッ
プS61で生成された楽譜データをパネルスキャン回路
14を介して操作パネル21に送る。これにより、操作
パネル21上の表示器45に、トランスポーズされた楽
譜が表示される。その後、シーケンスは、パネルスイッ
チ処理ルーチンにリターンする。
【0062】このようなトランスポーズ処理によって、
例えば図7に示すような、フラットの記号が2つ付いた
変ロ短調の曲の音高を半音だけ高くされて、図8に示す
ような、シャープやフラットの記号が付かないハ長調の
曲にトランスポーズされる。そして、このハ長調の楽譜
が表示器45に表示されると共に、自動演奏音の音高も
半音だけ高くなる。従って、演奏者は、表示器45に表
示された楽譜通りにメロディを弾けば、自動演奏音とメ
ロディ音とは一致し、しかも、ハ長調で鍵盤20を弾け
ばよいので、指使いが簡単になる。
【0063】パネルスイッチ処理のステップS41で、
上限値であることが判断されると、ステップS42〜S
44の処理はスキップされる。これにより、曲トランス
ポーズ値が上限値を超えないように制御される。上記ス
テップS40で、曲トランスポーズスイッチ44を構成
するアップスイッチのオンイベントがないことが判断さ
れると、ステップS41〜S44の処理はスキップされ
る。
【0064】次いで、曲トランスポーズ44を構成する
ダウンスイッチのオンイベントがあるかどうかが調べら
れる(ステップS45)。ここで、オンイベントがある
ことが判断されると、曲トランスポーズレジスタに格納
されている曲トランスポーズ値が所定の下限値であるか
どうかが調べられる(ステップS46)。ここで、下限
値でないことが判断されると、曲トランスポーズ値がデ
クリメント(−1)される(ステップS47)。次い
で、鍵トランスポーズレジスタの内容がゼロにクリアさ
れる(ステップS48)。これにより、自動演奏音のト
ランスポーズが行われる際は、鍵盤演奏音のトランスポ
ーズは強制的に抑止される。
【0065】次いで、トランスポーズ処理が行われる
(ステップS49)。このトランスポーズ処理は、上述
したステップS44の処理と同じである。上記ステップ
S46で、下限値であることが判断されると、ステップ
S47〜S49の処理はスキップされる。これにより、
曲トランスポーズ値が下限値を超えないように制御され
る。上記ステップS45で、曲トランスポーズスイッチ
44を構成するダウンスイッチのオンイベントがないこ
とが判断されると、ステップS46〜S49の処理はス
キップされる。
【0066】次いで、その他のスイッチ処理が行われる
(ステップS50)。この「その他のスイッチ処理」で
は、音量スイッチのオンイベントに応じた音量変更処
理、音色スイッチのオンイベントに応じた音色変更処
理、リワインドスイッチのオンイベントに応じて自動演
奏の進行をリバースさせる処理、フォワードスイッチの
オンイベントに応じて自動演奏を早送りする処理、スト
アスイッチのオンイベントに応じてワークメモリ12に
格納されている、鍵盤20で弾かれた曲の演奏データを
自動演奏データとして外部記憶装置15に格納する処理
等が実行される。その後、シーケンスはメイン処理にリ
ターンする。
【0067】以上説明したように、本発明の実施の形態
1に係る電子楽器によれば、鍵盤演奏及び自動演奏のト
ランスポーズを独立に指定できるように構成し、トラン
スポーズが指示された時は自動演奏のみをトランスポー
ズし、鍵盤演奏はトランスポーズしないように制御し、
更に、表示器にはトランスポーズ後の楽譜を表示する。
その結果、演奏者が自動演奏を自分が弾きやすいように
トランスポーズし、表示器45に表示された楽譜に従っ
てメロディを弾けば、自動演奏音とメロディ音とは一致
するので、指使いが簡単になると共に自動演奏音を聞き
ながら鍵盤演奏する場合であっても違和感を感じること
がない。
【0068】なお、この実施の形態1では、選曲スイッ
チ42、鍵トランスポーズスイッチ43及び曲トランス
ポーズスイッチ44として、アップスイッチとダウンス
イッチとから成るアップダウンスイッチを用いたが、こ
れに限定されるものではない。例えばテンキー、ダイヤ
ル、スライダといった値を増減できる種々のデバイスを
用いることができる。
【0069】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
係る電子楽器は、1つのトランスポーズスイッチで鍵ト
ランスポーズと曲トランスポーズとの両方を制御する。
なお、以下では実施の形態1と同一部分には実施の形態
1と同一符号を付して説明を省略乃至簡略化し、相違部
分を中心に説明する。
【0070】この実施の形態2に係る電子楽器では、ワ
ークメモリ12に演奏モードフラグが追加されている。
この演奏モードフラグは、電子楽器が通常演奏モードに
設定されているか自動演奏モードに設定されているかを
記憶する。その他のバッファ、レジスタ、カウンタ、フ
ラグ等は、実施の形態1のそれらと同じである。
【0071】図9は、本発明の実施の形態2に係る電子
楽器の操作パネルの構成を示す図である。この操作パネ
ル21’は、プレイ/ストップスイッチ40、レコード
スイッチ41、選曲スイッチ42、トランスポーズスイ
ッチ46、モード設定スイッチ47及び表示器45から
構成されている。プレイ/ストップスイッチ40、レコ
ードスイッチ41、選曲スイッチ42及び表示器45
は、図2を参照して説明した実施の形態1のそれらと同
じである。
【0072】モード設定スイッチ47は、電子楽器を通
常演奏モード又は自動演奏モードに設定するために使用
される。このモード設定スイッチ47が押される毎に、
通常演奏モードと自動演奏モードとが反転する。このモ
ード設定スイッチ47の状態は、演奏モードフラグに記
憶される。
【0073】トランスポーズスイッチ46は、鍵盤演奏
音及び自動演奏音の何れかを演奏モードフラグの状態に
応じて半音単位でトランスポーズさせるために使用され
る。このトランスポーズスイッチ46は、アップスイッ
チとダウンスイッチとから構成されている。
【0074】アップスイッチは、演奏モードフラグが通
常演奏モードにセットされている場合は、鍵トランスポ
ーズレジスタに格納されている鍵トランスポーズ値をイ
ンクリメントし、自動演奏モードにセットされている場
合は、曲トランスポーズレジスタに格納されている曲ト
ランスポーズ値をインクリメントする。ダウンスイッチ
は、演奏モードフラグが通常演奏モードにセットされて
いる場合は、鍵トランスポーズレジスタに格納されてい
る曲トランスポーズ値をデクリメントし、自動演奏モー
ドにセットされている場合は、曲トランスポーズレジス
タに格納されている曲トランスポーズ値をデクリメント
する。
【0075】次に、上記のように構成される本発明の実
施の形態2に係る電子楽器の動作を、フローチャートを
参照しながら説明する。
【0076】(2−1)メイン処理 メイン処理は、図3のフローチャートに示した実施の形
態1のそれと同じである。
【0077】(2−2)パネルスイッチ処理 本発明の実施の形態2に係る電子楽器におけるパネルス
イッチ処理を、図10に示すフローチャートを参照しな
がら説明する。
【0078】このパネルスイッチ処理においては、図4
に示した実施の形態1のパネルイベント処理のステップ
S20〜S33の各処理がそのまま使用される。従っ
て、これらの説明は省略する。
【0079】レコードスイッチ41に対する処理が終了
すると、次いで、モード設定スイッチ47のオンイベン
トがあるかどうかが調べられる(ステップS70)。そ
して、モード設定スイッチ47のオンイベントがあるこ
とが判断されると、演奏モードフラグが反転される(ス
テップS71)。一方、モード設定スイッチ47のオン
イベントがないことが判断されると、ステップS71の
処理はスキップされる。これにより、モード設定スイッ
チ47が押される度に、通常演奏モードと自動演奏モー
ドとが反転する機能が実現されている。
【0080】次いで、トランスポーズスイッチ46を構
成するアップスイッチのオンイベントがあるかどうかが
調べられる(ステップS72)。ここで、オンイベント
があることが判断されると、次いで、通常演奏モードで
あるかどうかが調べられる(ステップS73)。これ
は、演奏モードフラグを調べることにより行われる。こ
こで、通常演奏モードであることが判断されると、次い
で、鍵トランスポーズレジスタに格納されている鍵トラ
ンスポーズ値が所定の上限値であるかどうかが調べられ
る(ステップS74)。ここで、上限値でないことが判
断されると、鍵トランスポーズ値がインクリメント(+
1)される(ステップS75)。一方、上限値であるこ
とが判断されると、ステップS75の処理はスキップさ
れる。これにより、鍵トランスポーズ値が上限値を超え
ないように制御される。
【0081】上記ステップS73で、通常演奏モードで
ない、つまり自動演奏モードであることが判断される
と、次いで、曲トランスポーズレジスタに格納されてい
る曲トランスポーズ値が所定の上限値であるかどうかが
調べられる(ステップS76)。ここで、上限値でない
ことが判断されると、曲トランスポーズ値がインクリメ
ント(+1)される(ステップS77)。次いで、トラ
ンスポーズ処理が行われる(ステップS78)。このト
ランスポーズ処理は、図6を参照して説明したものと同
じである。その後、シーケンスはステップS79に分岐
する。
【0082】一方、ステップS76で上限値であること
が判断されると、ステップS77及びS78の処理はス
キップされ、シーケンスはステップS79に分岐する。
これにより、曲トランスポーズ値が上限値を超えないよ
うに制御される。
【0083】上記ステップS72で、トランスポーズス
イッチ46を構成するアップスイッチのオンイベントが
ないことが判断されると、ステップS73〜S78の処
理はスキップされ、シーケンスはステップS79に分岐
する。
【0084】ステップS79では、トランスポーズスイ
ッチ46を構成するダウンスイッチのオンイベントがあ
るかどうかが調べられる(ステップS79)。ここで、
オンイベントがあることが判断されると、次いで、通常
演奏モードであるかどうかが調べられる(ステップS8
0)。これは、演奏モードフラグを調べることにより行
われる。ここで、通常演奏モードであることが判断され
ると、次いで、鍵トランスポーズレジスタに格納されて
いる鍵トランスポーズ値が所定の下限値であるかどうか
が調べられる(ステップS81)。ここで、下限値でな
いことが判断されると、鍵トランスポーズ値がデクリメ
ント(−1)される(ステップS82)。一方、下限値
であることが判断されると、ステップS82の処理はス
キップされる。これにより、鍵トランスポーズ値が下限
値を超えないように制御される。
【0085】上記ステップS80で、通常演奏モードで
ない、つまり自動演奏モードであることが判断される
と、次いで、曲トランスポーズレジスタに格納されてい
る曲トランスポーズ値が所定の下限値であるかどうかが
調べられる(ステップS83)。ここで、下限値でない
ことが判断されると、曲トランスポーズ値がデクリメン
ト(−1)される(ステップS84)。次いで、トラン
スポーズ処理が行われる(ステップS85)。このトラ
ンスポーズ処理は、ステップS78で行われる処理と同
じである。その後、シーケンスはステップS86に分岐
する。
【0086】一方、ステップS83で下限値であること
が判断されると、ステップS84及びS85の処理はス
キップされ、シーケンスはステップS86に分岐する。
これにより、曲トランスポーズ値が下限値を超えないよ
うに制御される。
【0087】上記ステップS79で、トランスポーズス
イッチ46を構成するダウンスイッチのオンイベントが
ないことが判断されると、ステップS80〜S85の処
理はスキップされ、シーケンスはステップS86に分岐
する。
【0088】ステップS86では、その他のスイッチに
対する処理が行われる。この処理の内容は、実施の形態
1のパネルイベント処理のステップS50の処理と同じ
である。その後、シーケンスは、メイン処理にリターン
する。
【0089】以上説明したように、本発明の実施の形態
2に係る電子楽器によれば、1つのトランスポーズスイ
ッチ46で、鍵トランスポーズと曲トランスポーズとの
両方を制御するように構成したので、実施の形態1の電
子楽器による効果に加え、スイッチの数を減らすことが
できるという効果を奏する。
【0090】なお、この実施の形態2では、選曲スイッ
チ42及びトランスポーズスイッチ46としてアップス
イッチとダウンスイッチとから成るアップダウンスイッ
チを用いたが、これに限定されるものではない。例えば
テンキー、ダイヤル、スライダといった値を増減できる
種々のデバイスを用いることができる。
【0091】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
係る電子楽器は、実施の形態2に係る電子楽器に、ワン
タッチでハ長調に移調させるためのイージープレイスイ
ッチを設けたものである。なお、以下では実施の形態2
と同一部分には実施の形態2と同一符号を付して説明を
省略乃至簡略化し、相違部分を中心に説明する。
【0092】図11は、本発明の実施の形態3に係る電
子楽器の操作パネルの構成を示す図である。この操作パ
ネル21”は、プレイ/ストップスイッチ40、レコー
ドスイッチ41、選曲スイッチ42、トランスポーズス
イッチ46、モード設定スイッチ47、イージープレイ
スイッチ48及び表示器45から構成されている。
【0093】プレイ/ストップスイッチ40、レコード
スイッチ41、選曲スイッチ42、トランスポーズスイ
ッチ46、モード設定スイッチ47及び表示器45は、
図9を参照して説明した実施の形態2のそれらと同じで
ある。
【0094】イージープレイスイッチ48は、自動演奏
をワンタッチでハ長調にトランスポーズさせるために使
用される。
【0095】次に、上記のように構成される本発明の実
施の形態2に係る電子楽器の動作を、フローチャートを
参照しながら説明する。
【0096】(3−1)メイン処理 メイン処理は、図3のフローチャートに示した実施の形
態1のそれと同じである。
【0097】(3−2)パネルスイッチ処理 本発明の実施の形態3に係る電子楽器におけるパネルス
イッチ処理を、図12に示すフローチャートを参照しな
がら説明する。なお、この図12に示すフローチャート
は、図10に示したフローチャートのステップS86の
直前に挿入される部分である。従って、本発明の実施の
形態3に係るパネルスイッチ処理は、図10及び図12
に示すフローチャートに従って行われる。
【0098】トランスポーズスイッチ46を構成するダ
ウンスイッチのイベントに対する処理が終了すると、次
いで、イージープレイスイッチ48のオンイベントがあ
るかどうかが調べられる(ステップS90)。ここで、
イージープレイスイッチ48のオンイベントがあること
が判断されると、次いで、通常演奏モードであるかどう
かが調べられる(ステップS91)。
【0099】ここで、通常演奏モードでない、つまり自
動演奏モードであることが判断されると、現在ワークメ
モリ12の自動演奏データバッファに格納されている自
動演奏データをハ長調に移調させるための曲トランスポ
ーズ値が算出される(ステップS92)。この曲トラン
スポーズ値の算出は、ワークメモリ12に格納されてい
る自動演奏データに基づいて周知の技術を用いて行われ
る。
【0100】次いで、トランスポーズ処理が行われる
(ステップS93)。このトランスポーズ処理は、図6
を参照して説明した処理と同じである。その後、シーケ
ンスはステップS86に進む。これにより、表示器45
にハ長調の楽譜が表示されると共に、自動演奏データバ
ッファに格納されている自動演奏データは、ハ長調に対
応した自動演奏データに変換される。
【0101】以上説明したように、本発明の実施の形態
3に係る電子楽器によれば、イージープレイスイッチ4
8が押されると、表示器45にハ長調の楽譜が表示され
ると共に、自動演奏データバッファに格納されている自
動演奏データは、ハ長調の自動演奏データに変換され
る。従って、上述した実施の形態2に係る電子楽器によ
る効果に加え、イージープレイスイッチ48にワンタッ
チするだけで指使いが簡単なハ長調に移調できるので、
初心者にとって使い易い電子楽器になるという効果を奏
する。
【0102】なお、上述した実施の形態3では、イージ
ープレイスイッチ48として、独立したスイッチを設け
る構成としたが、例えばトランスポーズスイッチ48を
構成するアップスイッチとダウンスイッチとを同時に押
すことにより、イージープレイスイッチ48と同等の機
能を発揮させるように構成することができる。この場
合、スイッチの数を減らすことができるという利点があ
る。
【0103】また、この実施の形態3では、選曲スイッ
チ42及びトランスポーズスイッチ46としてアップス
イッチとダウンスイッチとから成るアップダウンスイッ
チを用いたが、これに限定されるものではない。例えば
テンキー、ダイヤル、スライダといった値を増減できる
種々のデバイスを用いることができる。
【0104】また、上述した実施の形態1に係る電子楽
器は、この実施の形態3に係るイージープレイスイッチ
48を追加した構成に変形できる。この場合、図5に示
したフローチャートのステップS50の直前に、図13
に示すフローチャートが挿入される。従って、本発明の
実施の形態3に係るパネルスイッチ処理は、図4、図5
及び図13に示すフローチャートに従って行われる。
【0105】即ち、曲トランスポーズスイッチ44を構
成するダウンスイッチのイベントに対する処理が終了す
ると、次いで、イージープレイスイッチ48のオンイベ
ントがあるかどうかが調べられる(ステップS90)。
ここで、イージープレイスイッチ48のオンイベントが
あることが判断されると、次いで、現在ワークメモリ1
2の自動演奏データバッファに格納されている自動演奏
データをハ長調に移調させるための曲トランスポーズ値
が算出される(ステップS92)。
【0106】次いで、鍵トランスポーズレジスタの内容
がゼロにクリアされる(ステップS43)。これによ
り、自動演奏に対するトランスポーズが行われる際は、
鍵盤演奏のトランスポーズは強制的に抑止される。次い
で、トランスポーズ処理が行われる(ステップS9
3)。その後、シーケンスはステップS50に進む。こ
れにより、表示器45にハ長調の楽譜が表示されると共
に、自動演奏データバッファに格納されている自動演奏
データは、ハ長調に対応した自動演奏データに変換され
る。
【0107】なお、この場合も、例えば鍵トランスポー
ズスイッチ43又は曲トランスポーズスイッチ44を構
成するアップスイッチとダウンスイッチとを同時に押す
ことにより、イージープレイスイッチ48と同等の機能
を発揮させるように構成することができる。
【0108】更に、上述した実施の形態1〜3に係る電
子楽器では、表示器45に楽譜を表示するように構成し
たが、この楽譜と同時に自動演奏曲の歌詞を表示するよ
うに構成することもできる。この場合、この電子楽器を
カラオケ装置として使用できる。
【0109】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
複雑な曲であっても簡単な指使いで自動演奏に合わせて
鍵盤演奏を行うことができ、しかも自動演奏を聞きなが
ら鍵盤演奏を行う場合であっても違和感が生じることの
ない電子楽器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電子楽器の構成を
示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る電子楽器に搭載さ
れる操作パネルの一例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る電子楽器のメイン
処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態1に係る電子楽器のパネル
スイッチ処理(その1)を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1に係る電子楽器のパネル
スイッチ処理(その2)を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1に係る電子楽器のパネル
スイッチ処理で実行されるトランスポーズ処理の詳細を
示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1に係る電子楽器の動作を
説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係る電子楽器の動作を
説明するための図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る電子楽器に搭載さ
れる操作パネルの一例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る電子楽器のパネ
ルスイッチ処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態3に係る電子楽器に搭載
される操作パネルの一例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態3に係る電子楽器のパネ
ルスイッチ処理の一部を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態1に係る電子楽器のパネ
ルスイッチ処理の変形例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 CPU 11 プログラムメモリ 12 ワークメモリ 13 キースキャン回路 14 パネルスキャン回路 15 外部記憶装置 16 楽音信号発生装置 20 鍵盤 21 操作パネル 25 D/A変換器 26 増幅器 27 スピーカ 30 システムバス 40 プレイ/ストップスイッチ 41 レコードスイッチ 42 選曲スイッチ 43 鍵トランスポーズスイッチ 44 曲トランスポーズスイッチ 45 表示器 46 トランスポーズスイッチ 47 モード設定スイッチ 48 イージープレイスイッチ
フロントページの続き Fターム(参考) 5D082 AA03 AA26 5D378 CC13 FF07 FF24 KK17 MM52 MM58 MM63 MM68 MM92 SD04 TT02 TT19 TT23 TT24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍵盤と、 前記鍵盤を操作することにより発生される音をトランス
    ポーズさせることを指示する鍵トランスポーズスイッチ
    と、 自動演奏データに基づいて曲を自動演奏する自動演奏手
    段と、 前記自動演奏手段により発生される音をトランスポーズ
    させることを指示する曲トランスポーズスイッチと、 前記曲トランスポーズスイッチによる指示に応答して、
    前記自動演奏手段により発生される音をトランスポーズ
    させ、前記鍵盤を操作することにより発生される音のト
    ランスポーズを抑止させる制御手段、とを備えた電子楽
    器。
  2. 【請求項2】 前記曲トランスポーズスイッチによる指
    示に応答して、前記自動演奏手段により自動演奏される
    曲をトランスポーズした楽譜を表示する表示器、を更に
    備えた請求項1に記載の電子楽器。
  3. 【請求項3】 前記自動演奏手段により自動演奏される
    曲をワンタッチでハ長調にトランスポーズさせるイージ
    ープレイスイッチ、を更に備えた請求項1又は2に記載
    の電子楽器。
  4. 【請求項4】 鍵盤と、 自動演奏データに基づいて曲を自動演奏する自動演奏手
    段と、 前記鍵盤の操作により音を発生させる鍵盤演奏モード又
    は前記自動演奏手段により音を発生させる自動演奏モー
    ドを設定するモード設定スイッチと、 前記モード設定スイッチにより設定されたモードに応じ
    て、前記鍵盤を操作することにより発生される音又は前
    記自動演奏手段により発生される音をトランスポーズさ
    せることを指示するトランスポーズスイッチと、 前記トランスポーズスイッチによって前記自動演奏手段
    により発生される音をトランスポーズさせることが指示
    された場合は、前記自動演奏手段により発生される音を
    トランスポーズさせ、前記鍵盤を操作することにより発
    生される音のトランスポーズを抑止させる制御手段、と
    を備えた電子楽器。
  5. 【請求項5】 前記トランスポーズスイッチによって前
    記自動演奏手段により発生される音をトランスポーズさ
    せることが指示された場合に、前記自動演奏手段により
    自動演奏される曲をトランスポーズした楽譜を表示する
    表示器、を更に備えた請求項4に記載の電子楽器。
  6. 【請求項6】 前記自動演奏手段により自動演奏される
    曲をワンタッチでハ長調にトランスポーズさせるイージ
    ープレイスイッチ、を更に備えた請求項4又は5に記載
    の電子楽器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008197501A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Yamaha Corp 電子楽器及び演奏データ利用プログラム

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