JPH10316366A - ラフィングジブ組み立て方法 - Google Patents

ラフィングジブ組み立て方法

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JPH10316366A
JPH10316366A JP13125297A JP13125297A JPH10316366A JP H10316366 A JPH10316366 A JP H10316366A JP 13125297 A JP13125297 A JP 13125297A JP 13125297 A JP13125297 A JP 13125297A JP H10316366 A JPH10316366 A JP H10316366A
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JP
Japan
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jib
divided
section
base
jib section
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Application number
JP13125297A
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English (en)
Inventor
Yukinori Oishi
行則 大石
Motoo Yoda
基雄 與田
Yoshikado Itasaka
由門 板坂
Kazufumi Miyake
和文 三宅
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Tadano Ltd
Original Assignee
Tadano Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分割ジブの連結位置同士の位置合わせが容易
に行えるラフィングジブの組み立て方法を提供する。 【解決手段】 伸縮ブーム4の先端に連結されるベース
ジブセクション5、ラフィングジブを任意の起伏角度で
支持する第1マスト8a、第2マスト8bを含む基部ア
ッセンブリーを備え、ベースジブセクション5に中間ジ
ブセクション6の分割ジブを連結する際、それらジブ同
士の背面を連結した後、第1マスト8aとベースジブセ
クション5との間に張架されたワイヤーロープ10によ
りベースジブセクション5を引き上げることで分割ジブ
が背面を支点として揺動しようとするのを強制的に一直
線状に吊り下げて腹面同士を対向させて連結手段により
連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ラフィングジブの
組み立て方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、高揚程あるいは遠隔位置
での荷揚げあるいは荷下ろし作業に用いられる伸縮ブー
ム式のジブとしてラフィングジブがある。ラフィングジ
ブは、例えば、トラッククレーンに装備されているブー
ムの先端にベースジブを取り付け、そのベースジブに対
して作業条件に応じて複数の分割ジブおよびその分割ジ
ブの先端にフックブロックを懸垂させるためのシーブを
装着されたトップジブをそれぞれ連結して構成されてい
る。分割ジブは、複数連結されることでベースジブとト
ップジブとの間に中間ジブセクションを構成するように
なっており、このような中間ジブセクションでの連結段
数に比較して軽量化が図れるラチスジブが多用され、ラ
チスジブ同士の長手方向端部が連結されるようになって
いる。連結のための構成としては、ラチスジブの長手方
向端部の一方に互いに対向するラグ状部を形成し、この
ラグ状部に対し、長手方向の他方に形成されている片部
を挿入し、ラグ状部および片部にそれぞれ形成されてい
る挿通孔にピンを挿通するようにした構成がある(例え
ば、特開平7ー69585号公報)。
【0003】ところで、ラフィングジブを組み立てる場
合には、組み立てに要する地上スペースを少なくするこ
とが可能な立組方式と称される組み立て方式が本出願人
により提案されている(例えば、本出願の先願に係る特
許第2524141号)。この組み立て方式は、伸縮ブ
ームを伸長させながら分割ジブを順次ブーム先端から吊
り下げた状態で連結する方式である。図11は、上記の
立組方式を説明するための図であり、同図において、ト
ラッククレーン60に装備されている伸縮ブーム61の
先端部には、ラフィングジブを支持するためのジブサポ
ート62が取り付けられ、そのジブサポート62には、
ベースジブセクションをなすベース分割ジブ63の基端
がピン結合されている。ジブサポート62には、ラフィ
ングジブを任意角度で支持するための第1、第2マスト
64、65が所定角度を以て揺動可能に支持されてお
り、それら第1、第2マスト64、65同士は、その先
端間に連結されている屈曲可能なテンションロッド66
を介して連動可能にされている。トップジブセクション
をなすトップ分割ジブ70の先端と第1マスト64との
間には、ラフィングジブを起伏させるためのテンション
ロッドPの両端がそれぞれ取り付けられ、また第2マス
ト65の先端には、トラッククレーン60側のメインウ
ィンチから繰り出されたメインロープ等により構成され
る牽引手段をなすテンションロープ67の一端が連結さ
れている。ジブサポート62の上端には、第1、第2マ
スト64、65を立ち起こす際に用いられる第3マスト
68が取り付けられており、この第3マスト68の先端
には、テンションロープ67およびサブロープを掛け回
すためのローラが回転自在に支持されている。
【0004】上記構成を主要部の一部として備えたラフ
ィングジブ付きクレーンは、以下の手順により組み立て
られる。まず、作業現場において伸縮ブーム61の先端
にジブサポート62およびベース分割ジブ63がそれぞ
れピン結合され、ベース分割ジブ63が伸縮ブーム61
の伸長および起仰操作によって吊り下げられる。図11
は、この状態を示しており、この状態において、ベース
分割ジブ63の先端に中間ジブセクションをなす中間分
割ジブ69の一端がその背面側をピン結合される。中間
分割ジブ69の背面およびベース分割ジブ63の背面が
ピン結合されると、伸縮ブーム61の伸長および起仰操
作により中間分割ジブ69が吊り下げられ、ベース分割
ジブ63の腹面に対して中間分割ジブ69の腹面がピン
結合される。中間分割ジブ69は、作業内容に応じた段
数を準備され、上述した吊り下げを繰り返すことにより
全ての中間分割ジブ69が連結されると、最先端の中間
分割ジブ69の先端に対してトップジブセクションをな
すトップ分割ジブ70が、図12に示すように、吊り下
げられている中間分割ジブ69の背面および腹面とピン
結合される。トップ分割ジブ70は、その先端に第1マ
スト64から延長されたテンションロッドPの一端が固
定され、また、サブロープを掛け回すためのシーブが支
持されている。図12は、ベース分割ジブ63、中間分
割ジブ69およびトップ分割ジブ70を順次連結してラ
フィングジブを立て起こす前の状態を示しており、この
状態において、第2マスト65に固定されているテンシ
ョンロープ67が牽引されることにより第2マスト65
およびテンションロッド66を介して第1マスト64が
引き起こされ、第1マスト64とトップ分割ジブ70の
先端に固定されているテンションロッドPが引かれるこ
とによりトップ分割ジブ70が、図中、二点鎖線で示す
ように、振り起こされてラフィングジブが立て起こされ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した立
組方式によるラフィングジブの組み立てに際しては、吊
り下げた状態で連結される分割ジブの背面をピン結合し
た後、伸縮ブーム61の伸長および起仰操作を繰り返し
て分割ジブの腹面同士を連結する手順が必要となる。こ
のため、吊り下げられた分割ジブの背面および腹面同士
の連結位置の位置合わせを行うことになるが、吊り下げ
られた分割ジブは、図11に示すように、先に連結され
ている背面を支点として揺動することができるので、吊
り下げされた時点での重心位置の変化によって一直線状
にはならず、腹面の連結位置同士の位置合わせが困難に
なる。そこで、分割ジブの腹面同士の連結位置を位置合
わせするためには、作業者によって腹面の連結位置が一
致するように分割ジブを揺動させる操作が必要とされ
る。しかし、このような操作は伸縮ブーム61の下方に
入り込んでの作業であるので、万一、ジブサポート62
あるいは分割ジブ同士の連結が不備な場合には落下事故
が発生する危険がある。また、分割ジブの連結が繰り返
される毎にその作業が必要となることから、組み立て作
業性が悪くなる。
【0006】特に、地上において複数段の中間分割ジブ
69に対してトップ分割ジブ70を連結した状態で吊り
下げる場合には、地上で組み立てられている分割ジブの
長さが長くなることからして、背面を支点とした揺動量
も大きくなる。このため、背面が連結されている分割ジ
ブの重量も大きくなることも原因して腹面の連結位置を
一致させるための操作力も多大となり、作業性はさらに
悪化する。
【0007】一方、トップジブセクションをなすトップ
分割ジブ70は、その先端に第1マスト64の先端から
延長されたテンションロッドPの一端がピン結合により
係脱可能に取り付けられており、テンションロッドPが
牽引されることでラフィングジブを任意の起伏角度に維
持することができるようになっている。しかし、テンシ
ョンロッドPは、第1マスト64からトップ分割ジブ7
0に至る長さが予め決められているので、伸縮ブームに
対するラフィングジブの長さによっては、立起こす際に
次のような問題があった。図13は、上記問題点を説明
するための図であり、同図において、トップ分割ジブ7
0に装備されているテンションロッド(以下、便宜上、
トップジブテンションロッドP1という)は、他の分割
ジブ(この場合は、中間分割ジブ69)に装備されてい
るテンションロッド(以下、便宜上、中間ジブテンショ
ンロッドP2という)と同様に、その長さが予め決めら
れている。このため、トップジブテンションロッドP1
と中間ジブテンションロッドP2とが連結されると、ト
ップ分割ジブ70が背面を支点として腹面同士を当接さ
せる方向に回転しようとしても、その回転が阻まれてし
まう。つまり、図13において、トップ分割ジブ70の
先端にピン結合されているトップジブテンションロッド
P1が一点鎖線で示すように自由端を持上げられて中間
ジブテンションロッドP2の先端に連結されると、トッ
プ分割ジブ70の背面が各テンションロッドP1、P2
によって動きを拘束されてしまう。このため、中間分割
ジブ69が吊り上げられた際、中間分割ジブ69と連結
されている背面を支点としてトップ分割ジブ70が下方
に回転しようとした場合、トップ分割ジブ70の先端が
トップジブテンションロッドP1によって引き上げられ
るのと同じ現象が生じる。これにより、トップ分割ジブ
70は下方への回転が阻まれてしまい、中間分割ジブ6
9の腹面に向け移動することができない。そこで、トッ
プ分割ジブ70を回転させる際には、トップ分割ジブ7
0とトップジブテンションロッドP1との連結を解除
し、トップ分割ジブ70の回転を許容し、その腹面が中
間分割ジブ69の腹面に当接した段階で再度トップジブ
テンションロッドP1とトップ分割ジブP1との連結を
やり直すことが実際の作業で行われている。
【0008】トップ分割ジブ70とトップジブテンショ
ンロッドP1との連結解除および再連結作業は、例え
ば、図13および図14に示すように、トップ分割ジブ
70の長さ、換言すれば、吊り下げられている分割ジブ
に対して連結されようとする対象の分割ジブが短く、し
かも、ラフィングジブの長さが伸縮ブーム61よりも短
い場合には、第1マスト64から延長されるテンション
ロッドPが略垂直に垂れ下がり、さらにはテンションロ
ッドPの先端近傍にトップ分割ジブ70の先端が位置す
るので比較的容易に連結作業が行える。しかし、図15
に示すように、例えば、ラフィングジブが伸縮ブーム6
1よりも長く、地上で横臥された状態でラフィングジブ
の一部が組み立てられるような場合(本実施例の説明に
用いる図7に示されているような場合)には、一旦トッ
プ分割ジブ70とトップジブテンションロッドP1との
連結を解除してしまうと、テンションロッドP全体が垂
れ下がろうとするのでテンションロッドPの先端側に位
置するトップジブテンションロッドP1はトップ分割ジ
ブ70から遠ざかってしまう。このため、再度トップ分
割ジブ70に対してトップジブテンションロッドP1を
連結しようとした場合には、テンションロッドPを引っ
張りながらトップジブテンションロッドP1をトップ分
割ジブ70の連結位置に位置合わせすることになる。し
かし、このような作業はテンションロッドPの張力の影
響も受けやすくなるので、位置合わせに要する労力が多
大になりきわめて困難な作業を強いられることになる。
【0009】本発明の目的は、上記従来のラフィングジ
ブ付きクレーンの組み立てにおける問題に鑑み、分割ジ
ブの連結位置同士の位置合わせが容易に行えるラフィン
グジブの組み立て方法を提供することにある。
【0010】本発明の別の目的は、伸縮ブームよりも長
いラフィングジブを組み立てる際に作業性を改善できる
組み立て方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、伸縮ブームを伸長および起
仰させながら分割されているジブを順次ブーム先端から
吊り下げた状態で連結してベースジブセクションと中間
ジブセクションあるいはトップジブセクションを順次連
結してなるラフィングジブを組み立てる方法であって、
伸縮ブームの先端に対して着脱可能に取り付けられるジ
ブベース部材と、このじジブベース部材に基端が支持さ
れて起伏可能なベースジブセクションと、基端が上記ベ
ースジブセクションの起伏支持位置近傍にて支持され、
揺動端に同一軸上で支持するローラを備えた第1および
第2マストと、これら第1、第2マストの各揺動端を連
結する連結部材とを備えた基部アッセンブリーと、上記
中間ジブセクションを構成する分割ジブの対向端部にお
いて、背面側に位置して上記分割ジブを鉛直面内で屈曲
可能に支持する背面側連結手段および背面側連結手段を
支点として揺動することで接合し、分割ジブ同士が一直
線状態となったときに腹面側を連結可能な腹面側連結手
段と、上記第1マストと上記トップジブセクションの先
端とに連結されるテンション手段と、上記第2マストの
先端に連結されてその先端部を上記伸縮ブーム側に向け
牽引する牽引手段とを備え、上記伸縮ブームの先端に対
し、上記ジブベースを介して上記基部アッセンブリーの
ベースジブセクションを取り付け、上記第2マストの先
端部に上記牽引手段を連結する第1の工程と、上記第1
マストの先端部と上記基部アッセンブリーのベースジブ
セクションの先端部寄りの位置とに所定長さのワイヤー
ロープを連結し、上記第1、第2マストの立て起こし動
作に連動して上記ベースジブセクションを構成する分割
ジブを吊り下げた状態から前方に振出す第2の工程と、
上記伸縮ブームの伸長および起仰操作により上記吊り下
げた状態のベースジブセクションの先端に対して上記背
面側連結手段を介して上記中間ジブセクションをなす分
割ジブの端部の背面を連結するとともに腹面連結手段を
介して分割ジブの腹面を連結し、吊り下げられた分割ジ
ブ群と地上に横臥されている残りの分割ジブ群との間で
上記吊り下げられている分割ジブの端部の背面と地上に
横臥されている分割ジブの端部の背面とを背面側連結手
段を介して連結する第3の工程と、上記背面側連結手段
を介して背面同士が互いに連結されている分割ジブを上
記伸縮ブームの伸長および起仰操作により吊り下げ、こ
の状態で上記牽引手段の作動による上記第1、第2マス
トの立て起こし動作に連動させて上記ベースジブセクシ
ョンを前方に振出して分割ジブ同士を一直線状にする第
4の工程と、上記第4の工程後、上記分割ジブの端部の
腹面同士を上記腹面側連結手段により連結する第5の工
程と備え、上記第1乃至第5の工程を繰り返して作業内
容に応じた段数の分割ジブを連結して上記中間ジブセク
ションを構成し、上記第1マストの先端と上記中間ジブ
セクションの先端に連結されるトップジブセクションを
なす分割ジブの先端との間に上記テンション部材を連結
してなることを特徴としている。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載のラ
フィングジブの組み立て方法において、上記第3の工程
では、地上に横臥されている分割ジブ群は、最先端に位
置する分割ジブに至るまで上記背面側連結手段および腹
面側連結手段により背面および腹面がそれぞれ連結され
ていることを特徴としている。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のラフィングジブの組み立て方法において、上記第
1マストと上記トップジブセクションの先端とに連結さ
れるテンション手段は、トップジブセクション側に位置
する端部が枢支されるとともに上記中間ジブセクション
側から延長されたテンション部材と連結される部分が伸
縮可能とされていることを特徴としている。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明では、第2の工程におい
て、第1マストの先端部と基部アッセンブリーのベース
ジブセクションの先端部寄りの位置とに所定長さのワイ
ヤーロープを連結し、ベースジブセクションを構成する
分割ジブを吊り下げた状態から第1、第2マストの立て
起こし動作に連動して前方に振出すようにしているの
で、背面側が支点となることで重心位置の変化により腹
面側が離れようとしても、強制的にワイヤーロープによ
り引動されることで一直線状にされて腹面同士の位置合
わせが行いやすくされる。
【0015】請求項2記載の発明では、地上に横臥され
ている分割ジブ群が背面および腹面同士を連結されてい
るので、伸縮ブームの伸長および起仰操作が少ない回数
で済む。しかも、この場合においても、吊り下げられた
分割ジブと地上に横臥されている分割ジブとが背面を連
結されて吊り上げられる時にはワイヤーロープの引動に
よって強制的に引き上げられて一直線状に姿勢が整えら
れる。
【0016】請求項3記載の発明では、吊り下げられて
いる分割ジブに対して背面が支点となって揺動する際
に、テンション手段が伸縮可能であるので、テンション
手段の長さに拘束されることなく揺動することができ
る。このため、トップジブセクションとテンション手段
との連結解除を要しないようにすることができる。
【0017】
【実施例】以下、図示実施例により本発明の詳細を説明
する。図1は、本発明による組み立て方法が適用される
ラフィングジブの全体構成の要部を、立組方式により組
み立てられて立て起こしされる前の状態で示す図であ
る。同図においてラフィングジブ1は、台車2と、台車
2上に水平旋回自在に搭載されている旋回台3と、旋回
台3上で鉛直面内で起伏可能に装備されている伸縮ブー
ム4と、ブーム先端に装備されてジブベースをなすラフ
ィングジブ取り付け基台9を基端として連続して先端に
向け連結されているベースジブセクション5、中間ジブ
セクション6およびトップジブセクション7と、これら
各ジブセクション5、6、7を任意の起伏角度で支持す
る支持装置8とを基本構成として備えている。上記した
各ジブセクションは、単位長さの分割ジブが用いられ、
そのうち、ベースジブセクション5をなす分割ジブは、
伸縮ブーム4の先端に装備されているラフィングジブ取
り付け基台9に対してピン結合されて揺動自在に支持さ
れており、中間ジブセクション6をなす分割ジブは、作
業内容に応じた段数が用意されてその端部同士がピン結
合され、さらにトップジブセクション7は、中間ジブセ
クション6の先端に位置する分割ジブに対してピン結合
されている。
【0018】支持装置8は、ベースジブセクション5の
起伏支持位置近傍に揺動支点が設けられている第1、第
2マスト8a、8bを備えている。これら第1、第2マ
スト8a、8bは、その先端間に連結された連結部材で
ある屈曲可能なテンションロッド11によって連動可能
に設けられている。これらベースジブセクション5、ラ
フィングジブ取り付け基台9、支持装置8に有する第
1、第2マスト8a、8bおよび連結部材であるテンシ
ョンロッド11は、ラフィングジブ1における基部アッ
センブリーとして構成される。
【0019】第1マスト8aの先端とトップジブセクシ
ョン7の先端との間には、ワイヤとロッドとを組合わせ
たテンションロッド12が配置されて先端同士が連結さ
れ、また、第2マスト8bの先端には旋回台3に装備さ
れているウィンチから繰り出されたテンションロープ付
きのテンションロッド13が結合されている。さらに、
第1マスト8aの先端とベースジブセクション5の先端
寄りの位置との間には、所定長さのワイヤーロープから
なる控えロープ10が連結されている。
【0020】ベースジブセクション5に連結される中間
ジブセクション6をなす分割ジブは、図2に示す構成を
備えている。図2において、分割ジブ(便宜上、符号5
0とする)は、4隅にてジブセクションの長手方向に沿
って延長された枠パイプ51と、枠パイプ51の延長方
向前後端部で各枠パイプ51を支持するように上下左右
に張り渡されている支持パイプ52と、各枠パイプ51
間にてラチス構造をなす補強パイプ53とで構成されて
いる。枠パイプ51の延長方向端部の一方には、各枠パ
イプ51に固定されている座板54を介して一対のラグ
片を備えたエンド部55が設けられ、また、枠パイプ5
1の延長方向端部の他方には、上記と同様な座板54を
介してエンド部55内に嵌合可能な片部からなる受け部
56が設けられている。エンド部55は、ラグ片を貫通
する挿通孔55Aが形成され、その挿通孔55Aには、
後述する連結手段の一例である係合手段9が係脱可能に
対向して設けられている。
【0021】連結手段の一例をなす係合手段9は、エン
ド部55の位置に合せて支持パイプ52に対し、図1に
おいて分割ジブ50の上面側に相当する背面側および分
割ジブ50の下面側に相当する腹面側にそれぞれ配置さ
れて支持され、背面側連結手段および腹面側連結手段を
構成している。係合手段9は、エンド部55に固定され
ている油圧シリンダ9Aの駆動制御によってエンド部5
5との係脱制御が行われるようになっており、そのため
の構成は図3に示されている。図3において、係合手段
9は、油圧シリンダ9A内で往復動可能なピストン9B
と、軸方向一端にピストン9Bが一体化されるとともに
エンド部55の挿通孔55Aに対して係脱可能な係合ピ
ン9Cを軸方向他端に備えたプランジャ9Dと、油圧シ
リンダ9Aと係合ピン9Cとの間に配置されて係合ピン
9Cを常に油圧シリンダ9Aから突出させる習性を付与
するコイルスプリング9Eとを備えている。本実施例で
は、プランジャ9Dの往動ストロークとして、係合ピン
9Cがエンド部55のラグ片間を貫通して挿通孔55A
から突出し、その外表面が外部に露呈するストロークと
されている。油圧シリンダ9Aには、ピストン9Bをは
さんでピストン9Bを往復動させるための油路9F、9
Gが連通させてあり、この油路9F、9Gのうち、油路
9Fはピストン9Bの往動油路とされ、油路9Gはピス
トン9Bの復動油路とされている。また、係合ピン9C
は容易に識別できる色の着色が施されている。
【0022】上記油路9F、9Gに対しては、分割ジブ
50内に配置されている配管によってオイルの供給が行
われるようになっている。図2において、上記した配管
の構成を説明すると次の通りである。油圧シリンダ9A
に対する配管は、分割ジブ50の背面側と腹面側にそれ
ぞれ配置されている油圧シリンダ9Aを独立して作動さ
せるための送油経路が選択できるようになっているとと
もに、背面側および腹面側では、左右に配置されている
油圧シリンダ9Aにおいてピストン9Bの往動油路(油
路9Fに相当)同士、および復動油路(油路9Gに相
当)同士がそれぞれ並列されて左右の油圧シリンダ9A
内でピストン9Bが同じ向きの動作を行えるようにされ
ている。このため、分割ジブ50内には、油路9Fおよ
び油路9Gへの送油を行うための一対の基幹油路14、
15が枠パイプ51の一つに沿って延長されており、そ
の端部の一方、つまり、油圧シリンダ9A側に位置する
端部がジョイント部材16に接続可能とされ、端部の他
方には接続部材17が取り付けられている。なお、図2
においては、配管が分割ジブ50よりもはみ出して示さ
れているが、これは、配管経路を明確にするためであ
り、現実には、各配管は分割ジブ50内にて纏められて
いることはいうまでもない。
【0023】ジョイント部材16は、分割ジブ50の背
面側および腹面側に位置する油圧シリンダ9Aへの送油
経路をそれぞれ備え、いずれかの送油経路が選択されて
基幹油路14、15と接続される接続部(図示されず)
が設けられている。ジョイント部材16に対する基幹油
路14、15の接続は、その詳細を示さないが、基幹油
路14、15の端部の一方およびジョイント部材16に
設けられているカップラ同士を係合させることで行わ
れ、カップラ同士は互いに係脱可能な構造を備え、離脱
した際には内部のシール構造によってオイルが漏れない
ようになっている。このような構造は、基幹油路14、
15の端部の他方に取り付けられている接続部材17に
も適用されており、その接続部材17がカップラの一方
を構成している。接続部材17は、ラフィングジブ1の
組み立て時に分割ジブ50同士の連結位置とは別に、地
上で準備される給油装置(図示されず)から延長される
送油パイプに連通できるようになっている。
【0024】なお、複数段の分割ジブ50を地上組み立
てした後、その分割ジブ群を纏めて吊り下げるような場
合には、必要に応じて基幹油路14、15をジョイント
部材16から外し、地上組み立てされる分割ジブ同士の
基幹油路14、15を接続部材17を介して繋ぐことで
連結作業の対象となる分割ジブ50の油圧シリンダ9A
への圧油の供給を行うようにすることも可能である。
【0025】以上のような構成を備えたラフィングジブ
1は、次の手順により組み立てられる。 (1)第1の工程 この工程では、伸縮ブーム4の先端に対して基部アッセ
ンブリーのベースジブセクション5を連結する一方、基
部アッセンブリーの第2マスト8bの先端に対し、旋回
台3に装備されているウィンチから繰り出されたテンシ
ョンロープ付きのテンションロッド13を結合する。図
4は、第1の工程を説明するために伸縮ブーム4の先端
の状態を示す図であり、同図において、ベースジブセク
ション5の基端に伸縮ブーム4の先端が位置決めされ、
その先端に連結されているラフィングジブ取り付け基台
9を介してベースジブセクション5が連結される。第2
マスト8bの先端には、ウィンチから繰り出されたテン
ションロッド13の端部が結合される。
【0026】(2)第2の工程 この工程では、第1マスト8aの先端と基部アッセンブ
リーのベースジブセクション5の先端寄りの位置との間
に控えロープ10を連結し、第1、第2マスト8a、8
bの立て起こし動作に連動して上記ベースジブセクショ
ン5を構成する分割ジブを吊り下げた状態から前方に振
出す。図5は、第2の工程を説明するための図であり、
同図において、ベースジブセクション5の先端寄りの位
置上部には、第1マスト8aの先端から延長された控え
ロープ10が連結される。この状態において、伸縮ブー
ム4の伸長および起仰操作を介して第1、第2マスト8
a、8bが立て起こされると、控えロープ10が展張す
ることによりベースジブセクション5が持上げられる。
このため、基端を支点として垂れ下がろうとするベース
ジブセクション5の先端部は、控えロープ10により持
上げられるので前方に振出される。なお、図5におい
て、符号Sは、吊荷用のサブロープを示している。
【0027】(3)第3の工程 この工程では、伸縮ブーム4の伸長および起仰操作によ
り吊り下げられるベースジブセクション5の先端に対
し、背面側連結手段をなす係合手段9を介して中間ジブ
セクション6の分割ジブの背面を連結するとともに腹面
側連結手段をなす係合手段9によって中間ジブセクショ
ン6の分割ジブの腹面を連結する。この際、吊り下げら
れている分割ジブ群と地上に横臥されている残りの分割
ジブ群とは、吊り下げられている分割ジブの端部の背面
と地上に横臥されている分割ジブの端部の背面とが背面
側連結手段をなす係合手段9を介して連結される。図5
は、第2の工程から第3の工程に移行する状態を示して
おり、同図において、ベースジブセクション5の先端に
連結された中間ジブセクション6をなす分割ジブは、地
上に横臥されている残りの分割ジブ(便宜上、図5にお
いて符号50’で示すジブ)を連結されることにより作
業内容に応じた段数の分割ジブを備えた中間ジブセクシ
ョン6を構成する。このため、地上では、中間ジブセク
ション6を構成するための残りの分割ジブ50’が配置
されており、地上側の分割ジブ50’の基端に対し、吊
り下げられて中間ジブセクション6の一部をなす分割ジ
ブの先端が位置合わせされて分割ジブの背面同士が係合
手段9によって連結される。
【0028】(4)第4の工程 この工程では、背面側同士が連結された分割ジブを伸縮
ブーム4の伸長および起仰操作によって持上げることで
吊り下げ、この状態で第1、第2マスト8a、8bの立
て起こし動作に連動させてベースジブセクション5を前
方に振出し、ベースジブセクション5に連結されている
分割ジブ同士を一直線状にする。図6は、この工程を説
明するための図であり、同図(A)において、地上から
持上げられた分割ジブ(便宜上、符号50’で示す)
は、ベースジブセクション5の前方振り出しに連動して
垂下し吊り下げられる。この場合の第1、第2マスト8
a、8bの立て起こしは、第2マスト8bの先端に結合
されているテンションロープ13をウィンチにより巻上
げることで行われる。ベースジブセクション5は、伸縮
ブーム4の伸長および起仰操作そして第1、第2マスト
8a、8bの立て起こしに連動して前方に振出される
が、その際、控えロープ10によって、図中、時計方向
に向けて引き上げられるので、ベースジブセクション5
に連結されている中間ジブセクション6の一部をなす分
割ジブも同様な方向に移動する。このため、中間ジブセ
クション6の残りの部分である地上に横臥されている分
割ジブ50’は、背面側を支点とした場合に重心位置の
変化により傾いていても、その上位に位置する分割ジブ
が分割ジブ50’の傾きに整合する。その結果、図6
(B)に示すように、地上に横臥した状態から吊り上げ
られる分割ジブ50’がその上位に位置する分割ジブと
一直線状に並べられる。これにより、地上から持ち上げ
られた分割ジブ50’の腹面がその上位に位置する分割
ジブの腹面に対向し、腹面に有するエンド部55(図2
参照)と受け部56(図2参照)とが嵌合した状態が得
られる。
【0029】(5)第5の工程 この工程では、第4の工程により腹面同士が当接した分
割ジブ同士が腹面側連結手段をなす係合手段9により連
結される。なお、このように背面側および腹面側での係
合手段9の動作は、前述した配管経路が選択されること
による油圧シリンダ9Aの動作制御によって得られる。
【0030】以上の工程は、中間ジブセクション6に連
結される分割ジブの数に応じて繰り返され、中間ジブセ
クション6の先端には、トップジブセクション7をなす
分割ジブが連結され、さらにトップジブセクション7の
先端と第1マスト8aとの間にテンションロッド12が
連結される。なお、ベースジブセクション5、中間ジブ
セクション6およびトップジブセクション7の各分割ジ
ブの背面および腹面同士を連結する手段としては、上記
した係合手段に代えて、人手によるピン結合を用いるこ
とも可能である。
【0031】トップジブセクション7の先端と第1マス
ト8aとの間で連結されるテンションロッド12は、ベ
ースジブセクション5を除く各ジブセクションをなす分
割ジブ毎に分割して装備されて連結できるようになって
おり、連結されて構成されたテンションロッド12は、
トップジブセクション7の先端に向け延長されている。
【0032】一方、上記第2の工程において、地上に横
臥されている分割ジブ群としては、上記したような単一
の分割ジブだけでなく、地上で複数段の分割ジブ同士を
連結して中間ジブセクション6の一部とトップジブセク
ション7とを構成するものもある。図7は、このような
分割ジブ群の例を示しており、この例では、ラフィング
ジブ1の長さが伸縮ブーム4よりも長くなっている。こ
の場合には、地上にて横臥されている分割ジブ群は、背
面および腹面が各連結手段をなす係合手段9によって連
結を完了している。図7において、吊り下げられている
分割ジブ郡に対して地上の分割ジブ郡を連結する場合に
は、先に説明した場合と同様に、まず、地上に横臥され
ている分割ジブ群の基端の背面と吊り下げれている分割
ジブ群の先端の背面とが連結される。この後、伸縮ブー
ム4の伸長および起仰操作が行われることにより、地上
側の分割ジブ群が持上げられて一直線状とされ、腹面同
士が接合された時点で腹面側の連結手段をなす係合手段
9を介して腹面が連結される。
【0033】図7に示した分割ジブ群同士を連結する場
合も、先に述べた例と同様に、ベースジブセクション5
に連結されて吊り下げられている中間ジブセクション6
の分割ジブ群が前方に振出される際には控えロープ10
によってベースジブセクション5が引き上げられる。こ
のため、地上に横蛾された分割ジブ群は、伸縮ブーム4
の伸長および起仰操作によりその基端側が持上げられる
と、既に吊り下げられている分割ジブ群が控えロープ1
0によって強制的に図中、時計方向に引き上げられるの
で、連結される端部同士の開き角度の差が急激に小さく
されて一直線状に姿勢を整えられ、腹面同士が対向しや
すくされる。
【0034】ところで、第1マスト8aから延長される
テンションロッド12は、中間ジブセクション6をなす
ベースジブセクションを除いたジブセクションの分割ジ
ブ毎に装備されているロッド部材を繋合わせてトップジ
ブセクション7に至り、その一端がトップジブセクショ
ン7にて連結されるようになっている。本実施例では、
トップジブセクション7に装備されているテンションロ
ッドが伸縮可能な構成とされている。図8および図9
は、上記テンションロッド(便宜上、符号12’で示
す)とトップジブセクション7をなす分割ジブ(便宜
上、符号50Aで示す)との関係を示す図であり、同図
において、テンションロッド12’は、分割ジブ50A
の背面において分割ジブ50Aの幅方向で一対に設けら
れている。なお、図8、図9において、図2および図3
に示した部材と同じ構成のものは同符号により示してあ
る。テンションロッド12’は、図10に示すように、
長手方向一端が分割ジブ50Aに枢支されるブラケット
12Bを備えたプレート部材12Aと、プレート部材1
2Aを内部に挿嵌可能であって、プレート部材12Aを
摺動可能に支持するホルダー部材12Cとを備えてい
る。
【0035】図10においてプレート部材12Aは、長
手方向においてブラケット12Bの近傍にピン挿通孔1
2Dおよび長孔12Eが長手方向に沿って形成され、さ
らにブラケット12Bには、テンションロッド12’を
収縮させる際に収縮を補助する補助ロープを掛け回すた
めのシーブ12Kが回転自在に支持されている。ホルダ
ー部材12Cは、内部に挿嵌されたプレート部材12A
を摺動可能に支持するスライド部12C1を備え、その
スライド部12C1には、プレート部材12Aに形成さ
れているピン挿通孔12Dおよびこのピン挿通孔12D
から長孔12Eの長手方向一端までの間隔(L)を以て
開口されたピン挿通孔12Fおよび12Gが設けられて
いる。ホルダー部材12Cには、長手方向においてスラ
イド部12C1の設置位置と反対側の端部にロッド部材
12Hの一端が固定されており、そのロッド部材12H
の先端には、隣り合う分割ジブから延長されるテンショ
ンロッド12との連結用ブラケット12Jが設けられて
いる。
【0036】テンションロッド12’は、プレート部材
12Aのブラケット12Bを介して分割ジブ50Aに枢
支される。ホルダー部材12Cは、スライド部12C1
にプレート部材12Aが挿嵌され、プレート部材12A
側の長孔12Eに対向するピン挿通孔12Gにピンを挿
通されることでプレート部材12Aを抜け止めするよう
になっている。ホルダー部材12Cに有するピン挿通孔
のうち、上記したピン挿通孔12Gに対しては常時ピン
が挿通されているが、いま一つのピン挿通孔12Fに対
しては挿通状態が選択される。つまり、ピン挿通孔12
Fにピンを挿通しない場合には、プレート部材12Aが
長孔12Eおよびこれに嵌合しているピンをガイド部と
してホルダー部材12C内で、矢印Mで示すように、摺
動することができる。これに対してピン挿通孔12Fに
ピンを挿通すると、プレート部材12Aの摺動動作を行
えないようにすることができる。つまり、ピン挿通孔1
2Fにピンを挿通できるのは、ピン挿通孔12Fの位置
がプレート部材12A側のピン挿通孔12Dの位置と一
致したときであるので、この状態でピンが挿通される
と、プレート部材12Aの摺動が規制される。後者の場
合には、テンションロッド12’が収縮した状態に相当
し、全長が最も短くされてプレート部材12Aとホルダ
ー部材12Cとが一体化される。プレート部材12Aの
ピン挿通孔12Dとホルダー部材12C側のピン挿通孔
12Fとに挿通されているピンが抜かれると、プレート
部材12Aの摺動量に応じてテンションロッド12’の
長さが長くなる。
【0037】このような構成を備えたテンションロッド
12’は、分割ジブ50Aの背面側を連結されるまでの
間、収縮した状態に維持される。つまり、ホルダー部材
12Cのピン挿通孔12Fに対してピンが挿通されてプ
レート部材12Aの摺動が規制される。これにより、不
用意にプレート部材12Aが伸長しないようにして連結
される分割ジブとの干渉が防がれる。一方、背面が連結
された後に、トップジブセクション7の吊り下げにより
トップジブセクション7の腹面を連結する際には、その
連結作業の前に、プレート部材12Aのピン挿通孔12
Dに対向しているピン挿通孔12Fからピンが抜き取ら
れる。ピン挿通孔12Fからピンが抜き取られると、プ
レート部材12Aは、長孔12Eおよびこれに挿通され
ているピンによって案内される長さに応じた摺動量が得
られることになる。このため、トップジブセクション7
が背面を支点にして回転しようとする際には、背面にテ
ンションロッド12’が連結されたままであっても、ト
ップジブセクション7の先端の回転に応じてテンション
ロッド12’のプレート部材12Aがホルダー部材12
C内から引出される格好となり、トップジブセクション
7の回転は阻まれずに腹面がその上位に位置する分割ジ
ブに対向するまで回転することができる。このような構
成によれば、テンションロッド同士の連結位置からトッ
プジブセクション7の先端までのテンションロッドの長
さが規定されている場合と違って、トップジブセクショ
ン7に有するテンションロッド12’が伸長して長さが
変化するので、トップジブセクション7の回転が阻害さ
れない。これによって、トップジブセクション7を他の
ジブセクションに対して一直線状に姿勢を整え易くな
り、容易に腹面同士を対向せることができる。腹面同士
が当接した時点で腹面連結手段をなす係合手段9により
腹面同士の連結が終了すると、トップジブセクション7
のテンションロッド12は、ホルダー部材12Cを収縮
させてピン挿通孔12Fにピンを挿通することでプレー
ト部材12Aと一体化される。
【0038】以上のようなテンションロッド12’の構
成によれば、トップジブセクション7に対してテンショ
ンロッド12’に有するプレート部材12’Aが常に連
結された状態にあるので、トップジブセクション7の腹
面を当接させる際に、一々、テンションロッドをトップ
ジブセクション7から外す必要がない。これにより、ラ
フィングジブの長さに関係なく、テンションロッドとト
ップジブセクションとの再連結作業が省けるので組み立
て時の作業性が改善できる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、第2の工程において、第1マストの先端部
と基部アッセンブリーのベースジブセクションの先端部
寄りの位置とに所定長さのワイヤーロープを連結し、ベ
ースジブセクションを構成する分割ジブを吊り下げた状
態から第1、第2マストの立て起こし動作に連動して前
方に振出すようにしているので、背面側が支点となるこ
とで重心位置の変化により腹面側が離れようとしても、
強制的にワイヤーロープにより引動されることで一直線
状にされて腹面同士の位置合わせが行いやすくされる。
これにより、従来行われていた作業員による位置合わせ
作業が不要となり、そのための労力の低減を含めて組み
立ての際の作業性を向上させることが可能になる。
【0040】請求項2記載の発明によれば、地上に横臥
されている分割ジブ群が背面および腹面同士を連結され
ているので、伸縮ブームの伸長および起仰操作が少ない
回数で済む。しかも、この場合においても、吊り下げら
れた分割ジブと地上に横臥されている分割ジブとが背面
を連結されて吊り上げられる時にはワイヤーロープの引
動によって強制的に引き上げられて一直線状に姿勢が整
えられるので、連結対象となる分割ジブ群の規模にかか
わらず、腹面同士の連結の際の作業の手間を省いて作業
性を向上させることが可能になる。
【0041】請求項3記載の発明によれば、吊り下げら
れている分割ジブに対して背面が支点となって揺動する
際に、テンション手段が伸縮可能であるので、テンショ
ン手段の長さに拘束されることなく揺動することができ
る。このため、トップジブセクションとテンション手段
との連結解除を要しないようにすることができる。これ
により、テンション手段の連結解除および再連結の作業
が不要になるので、組み立ての際の作業性を改善するこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1乃至3記載の発明による組み立て方法
が適用されるラフィングジブの要部構成を示す図であ
る。
【図2】図1に示したラフィングジブに用いられる分割
ジブの構成を説明するための斜視図である。
【図3】図2に示した分割ジブに用いられる係合手段の
構成を説明するための断面図である。
【図4】図1に示したラフィングジブの組み立て方法に
おける第1の工程を説明するための図である。
【図5】図1に示したラフィングジブの組み立て方法に
おける第2、第3の工程を説明するための図である。
【図6】図1に示したラフィングジブの組み立て方法に
おける第4の工程を説明するための図であり、(A)は
伸縮ブームの伸長、起仰途中の状態、(B)は同ブーム
の伸長、起仰後の状態をそれぞれ示している。
【図7】図1に示したラフィングジブの組み立て方法に
おいて、伸縮ブームよりもラフィングジブの長さが長い
場合を対象として第4の工程を説明するための図であ
る。
【図8】トップジブセクションに用いられるテンション
ロッドの構成を説明するためのトップジブセクションの
平面図である。
【図9】図8に示したテンションロッドの構成を説明す
るためのトップジブセクションの側面図である。
【図10】図8に示したテンションロッドの構成を示す
斜視図である。
【図11】ラフィングジブの組み立て方法の一例を説明
するための図である。
【図12】図11に示した組み立て方法によるラフィン
グジブの立て起こし前の状態を示す図である。
【図13】トップジブセクションに用いられるテンショ
ンロッドの牽引構造を説明するための図である。
【図14】図13に示したテンションロッドが組み付け
られているトップジブセクションを備えたラフィングジ
ブの立て起こし前の状態を示す図である。
【図15】伸縮ブームよりも長いラフィングジブの立て
起こし前の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ラフィングジブ 2 台車 3 旋回台 4 伸縮ブーム 5 ベースジブセクション 6 中間ジブセクション 7 トップジブセクション 8 支持装置 8a 支持装置の一構成部材である第1マスト 8b 支持装置の他の構成部材である第2マス
ト 9 背面、腹面に用いられる連結手段をなす
係合手段 10 第1マストとベースジブセクションとの
間に位置する控えロープ 11 第1、第2マストの連結部材であるテン
ションロッド 12 第1マストとトップジブセクションとの
間に位置するテンションロッド 12’ トップジブセクションに装備されている
テンションロッド 12’A プレート部材 12’C ホルダー部材 13 牽引手段をなすテンションロープ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮ブームを伸長および起仰させながら
    分割されているジブを順次ブーム先端から吊り下げた状
    態で連結してベースジブセクションと中間ジブセクショ
    ンあるいはトップジブセクションを順次連結してなるラ
    フィングジブを組み立てる方法であって、 伸縮ブームの先端に対して着脱可能に取り付けられるジ
    ブベース部材と、このジブベース部材に基端が支持され
    て起伏可能なベースジブセクションと、基端が上記ベー
    スジブセクションの起伏支持位置近傍にて支持され、揺
    動端に同一軸上で支持するローラを備えた第1および第
    2マストと、これら第1、第2マストの各揺動端を連結
    する連結部材とを備えた基部アッセンブリーと、 上記中間ジブセクションを構成する分割ジブの対向端部
    において、背面側に位置して上記分割ジブを鉛直面内で
    屈曲可能に支持する背面側連結手段および背面側連結手
    段を支点として揺動することで接合し、分割ジブ同士が
    一直線状態となったときに腹面側を連結可能な腹面側連
    結手段と、 上記第1マストと上記トップジブセクションの先端とに
    連結されるテンション手段と、 上記第2マストの先端に連結されてその先端部を上記伸
    縮ブーム側に向け牽引する牽引手段とを備え、 上記伸縮ブームの先端に対し、上記ジブベースを介して
    上記基部アッセンブリーのベースジブセクションを取り
    付け、上記第2マストの先端部に上記牽引手段を連結す
    る第1の工程と、 上記第1マストの先端部と上記基部アッセンブリーのベ
    ースジブセクションの先端部寄りの位置とに所定長さの
    ワイヤーロープを連結し、上記第1、第2マストの立て
    起こし動作に連動して上記ベースジブセクションを構成
    する分割ジブを吊り下げた状態から前方に振出す第2の
    工程と、 上記伸縮ブームの伸長および起仰操作により上記吊り下
    げた状態のベースジブセクションの先端に対して上記背
    面側連結手段を介して上記中間ジブセクションをなす分
    割ジブの端部の背面を連結するとともに腹面連結手段を
    介して分割ジブの腹面を連結し、吊り下げられた分割ジ
    ブ群と地上に横臥されている残りの分割ジブ群との間で
    上記吊り下げられている分割ジブの端部の背面と地上に
    横臥されている分割ジブの端部の背面とを背面側連結手
    段を介して連結する第3の工程と、上記背面側連結手段
    を介して背面同士が互いに連結されている分割ジブを上
    記伸縮ブームの伸長および起仰操作により吊り下げ、こ
    の状態で上記牽引手段の作動による上記第1、第2マス
    トの立て起こし動作に連動させて上記ベースジブセクシ
    ョンを前方に振出して分割ジブ同士を一直線状にする第
    4の工程と、 上記第4の工程後、上記分割ジブの端部の腹面同士を上
    記腹面側連結手段により連結する第5の工程と備え、 上記第1乃至第5の工程を繰り返して作業内容に応じた
    段数の分割ジブを連結して上記中間ジブセクションを構
    成し、上記第1マストの先端と上記中間ジブセクション
    の先端に連結されるトップジブセクションをなす分割ジ
    ブの先端との間に上記テンション部材を連結してなるラ
    フィングジブの組み立て方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のラフィングジブの組み立
    て方法において、 上記第3の工程では、地上に横臥されている分割ジブ群
    は、最先端に位置する分割ジブに至るまで上記背面側連
    結手段および腹面側連結手段により背面および腹面がそ
    れぞれ連結されていることを特徴とするラフィングジブ
    の組み立て方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のラフィングジブ
    の組み立て方法において、 上記第1マストと上記トップジブセクションの先端とに
    連結されるテンション手段は、トップジブセクション側
    に位置する端部が枢支されるとともに上記中間ジブセク
    ション側から延長されたテンション部材と連結される部
    分が伸縮可能とされていることを特徴とするラフィング
    ジブの組み立て方法。
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