JP3917236B2 - ラフィングジブ付きクレーン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、ラフィングジブ付きクレーンに関し、さらに詳しくは、ラフィングジブをブーム先端部に対して立組方式により組み付ける際のラフィングジブ立て起こし機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、高揚程あるいは遠隔位置での荷揚げあるいは荷下ろし作業に用いられるクレーンとしてラフィングジブがある。
ラフィングジブは、例えば、トラッククレーンに装備されているブームの先端にベースジブを取り付け、そのベースジブに対して作業条件に応じて複数の分割ジブおよびその分割ジブの先端にフックブロックを懸垂させるためのシーブを装着されたトップジブをそれぞれ連結して構成されている。
分割ジブは、複数連結されることでベースジブとトップジブとの間に中間ジブセクションを構成するようになっており、このような中間ジブセクションでの連結段数に比較して軽量化が図れるラチスジブが多用され、ラチスジブ同士の長手方向端部が連結されるようになっている。
連結のための構成としては、ラチスジブの長手方向端部の一方に互いに対向するラグ状部を形成し、このラグ状部に対し、長手方向の他方に形成されている片部を挿入し、ラグ状部および片部にそれぞれ形成されている挿通孔にピンを挿通するようにした構成がある(例えば、特開平7ー69585号公報)。
【0003】
ところで、ラフィングジブを組み立てる場合には、組み立てに要する地上スペースを少なくすることが可能な立組方式と称される組み立て方式が本出願人により提案されている(例えば、本出願の先願に係る特許第2524141号)。
この組み立て方式は、伸縮ブームを伸長させながら分割ジブを順次ブーム先端から吊り下げた状態で連結する方式である。
立て組方式によるラフィングジブの組み立てに際しては、ラフィングジブを任意の起伏角度に支持するための第1、第2のマストとこれら各マストとともにラフィングジブを立て起こすための第3マストとが設けられている。
図4は、上記第1乃至第3マストを装備しているラフィングジブの一例を示しており、同図において、ラフイングジブ1は、ベースジブセクション2、中間ジブセクション3およびトップジブセクション4からなり、ベースジブセクション2は、トラッククレーン5に装備されているブーム6の先端に取り付けられているラフィングジブ取り付け基台7に枢支された分割ジブで構成されている。
中間ジブセクション3は、作業内容に応じて段数の分割ジブを連結して構成されており、またトップジブセクション4は先端部にラフィングジブを起伏させるためのテンションロッド8およびサブロープ巻掛け用シーブが取り付けられている。
【0004】
一方、第1および第2マスト9、10は、ベースジブセクション2によって基端が枢支されている揺動可能な部材であり、また、第3マスト11は、ラフィングジブ取り付け基台7の先端寄りの位置で上方に向け立てられた状態で固定されている。第1および第2マスト9、10は、その先端同士に連結されている屈曲可能なテンションロッド13によって連動可能とされている。
第3マスト11の先端にはローラが設けられ、第2マスト10の先端に掛け止められているテンションロープ12およびサブロープ14が掛け回せるようになっている。
図4に示す状態は、立組方式による各ジブセクション2、3、4の連結が終了した時点に相当しており、この状態で旋回台に装備されているウィンチの巻上げ操作が行われてラフィングジブが立て起こされる。つまり、ウィンチの巻き上げ操作によって第3マスト11に掛け回されているテンションロープ12を引いて第2マスト10を引き起こし、テンションロッド14の緊張動作を介して第1マスト9を連動させて第1および第2マスト9、10を振り上げてラフィングジブ1が立て起こされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、起伏角を大きくして立組を行うためには、第3マスト11によりラフィングジブを立ち起こす際にテンションロープ12の途中を持ち上げてテンションロープ12が掛け止められている第2マスト10の振り出しが行えるモーメントを確保する必要がある。そこで、従来では、ラフィングジブ取付基台を長くして、ダフィングジブの揺動支点軸の位置をブーム中心線よりも上方に配置することが多かった。
このため、その部分での構造の大型化を招くことになり、これによって、ブームが負担するモーメントも増大することになる。このため、ブームの旋回および起伏動作の際の作業性能が低下する虞がある。
また、第3マスト11はラフィングジブ取り付け基台7に固定されて立設されたままであるので、第2マスト10の振出し角度が大きい場合には第2マスト10に干渉しやすくなるとともに運搬時等の不使用時に邪魔になる。
一方、第3マスト11が固定されたまま立設している場合には、組立作業の内容にも支障を及ぼすことがある。つまり、組立作業には、立て起こし前のベースジブセクション2の先端にサブロープを誘導する作業があるが、この作業は作業者がサブロープの先端を手に持って伸縮ブーム6上、ラフィングジブ取り付け基台7上および第2マスト10上を順次歩行してベースジブセクションに辿り着くことで実行されている。その際、第3マスト11を避けながら歩行する必要があり、作業のための円滑な歩行が妨げられる。
そこで、第3マストを起倒可能に設けた構成が提案されている(例えば、本出願の先願に係る特開平7ー215672号公報)。しかし、このような構成とした場合には、起倒動作を行うための専用の油圧シリンダが必要となり、重量増加および構造の複雑化を招く。
【0006】
本発明の目的は、上記従来のラフィングジブ付きクレーンにおける問題に鑑み、ラフィングジブの立ち起こしの際に用いられる第3マストが不使用時に邪魔にならないようにできるとともに、組み立ておよびクレーン作業の作業性を向上させることができる構成を備えたラフィングジブ付きクレーンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1記載の発明は、伸縮ブームを伸長させながら分割されているジブを順次ブーム先端から吊り下げた状態で連結してベースジブセクションと中間ジブセクションあるいはトップジブセクションを順次連結し、連結後、ラフィングジブを任意角度に保持するために上記ベースジブセクション近傍で上記伸縮ブームの前後方向に配置された第1、第2マストを牽引してラフィングジブを立ち起こす第3マストを備えたラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記第3マストは、第1および第2のリンクを備え、同第1、第2のリンクは、揺動端が互いに枢支されるとともにテンションロープを掛け回すためのローラが装備され、上記第1のリンクが、上記ベースジブセクションに固定されている基部から延長されている先端が上記ラフィングジブ取り付け基台と上記伸縮ブームとの連結位置側に向けて延長されている支持台の先端に揺動支点を有し、上記第2のリンクが上記伸縮ブーム先端に設けられているラフィングジブ取り付け基台に揺動支点を有し、上記ベースジブセクションと上記ラフィングジブ取り付け基台とが略平行な状態にあるときに上記揺動端が上記ベースジブセクションの先端側に倒れ込み可能であり、上記ベースジブセクションが上記ラフィングジブ取り付け基台に対して立組の際に吊り下げられたときには、上記ベースジブセクションと一体の上記支持台の回転によって、上記支持台の先端に揺動支点を有する上記第1リンクが引かれて立脚することにより、上記第2リンクを起こして上記ローラを上記ベースジブセクションの回転支点よりも前方に位置させることを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記第3マストは、ラフィングジブの幅方向において上記第1、第2マストの内側に配置されていることを特徴としている。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記第3マストは、上記ラフィングジブ取り付け基台と上記ベースジブセクションとが連結される時点で第1、第2リンクの揺動支点が取り付けられることを特徴としている。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記第1、第2マストは、上記第3マストの起上がり軌跡に相当する範囲が同第3マストの通過空間とされていることを特徴としている。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記第3マストの背面には歩行台が設けられていることを特徴としている。
【0012】
【作用】
請求項1記載の発明では、第1リンクがラフィングジブ取り付け基台に揺動支点を有し、第2リンクがベースジブセクションに揺動支点を有しているので、ベースジブセクションの動作形態に応じて第3マストを倒れた状態と立脚した状態とを選択的に設定することができる。特に、ベースジブセクションがラフィングジブ取り付け基台と略平行する非立組時には、第3マストが倒れた状態とされることにより突出高さが低くされ、さらにこの状態からベースジブセクションが吊り下げられる立組時にはベースジブセクションの揺動に応じて自動的に立脚してテンションロープを掛け回せる状態とされる。
【0013】
請求項2、4および5記載の発明では、第3マストが第1および第2マストの内側に位置しているので、第3マストが倒れた状態にある時および第1、第2マストが立設された際に第3マストが第1、第2マストと干渉することがない。しかも、第1、第2マストと干渉しない状態にある第3マストの背面に歩行台があるので、第3マスト上を歩行することができる。
【0014】
請求項3記載の発明では、第1乃至第3マストが同時に組み付けられるので、ラフィングジブを組み立てる際には、予め第1乃至第3マストを組み立てたものを連結するだけでよいので、改めて第3マストを組み立てる作業が不要となる。
【0015】
【実施例】
以下、図示実施例により請求項1乃至5記載の発明の詳細を説明する。
図1は、ラフィングジブ付きクレーンに用いられるベースジブセクションおよびラフィングジブ取り付け基台を示す図であり、同図においてラフィングジブ取り付け基台20は、伸縮ブーム21の先端にて上下左右の4ヵ所でピン結合されている。伸縮ブーム21およびラフィングジブ取り付け基台20の構成に関しては、図4に示した場合と同様であるので、その詳細な説明は省く。
ベースジブセクション22は、その基端部が予め回転支軸23を介してラフィングジブ取り付け基台20に支持されてラフィングジブ取り付け基台20と一体化されており、鉛直面内で上下に回転できるようになっている。
ベースジブセクション22は、この種、ジブと同様に、ラチス構造からなる枠フレームを備えており、枠フレームの長手方向において、ラフィングジブ取り付け基台20との支持端部と反対側の端部の上下左右の隅部にラグ片からなる受け部22Aが設けられており、中間ジブセクションあるいはトップジブセクションに設けられている一対のラグ片からなるエンド部(図示されず)に嵌合させた上でピン結合されるようになっている。
【0016】
一方、ベースジブセクション22の基端側には、図2に示すように、そのベースジブセクション22から突出して形成されたブラケット20Aが設けられており、そのブラケット20Aには、ラフィングジブを任意の起伏角度に支持するための第1、第2マスト24、25が揺動支点軸を介して取り付けられている。
第1、第2マスト24、25は、左右2本の支柱およびその支柱間に配置された補強材で連結した構成が用いられ、揺動支点軸が位置する基端側は、後述する第3マスト30の起上がり軌跡に相当する範囲が空間とされ、第3マストの通過空間とされている。
【0017】
ラフィングジブ取り付け基台20とベースジブセクション22との間には、バックストッパー装置26が設けられている。
バックストッパー装置26は、ラフィングジブを立て起こす際に振出される第1、第2マスト24、25に連動して不用意にラフィングジブが後方に向け揺動しすぎるのを防止するために設けられている。このため、バックストッパー装置26は、ベースジブセクション24側に設けられている油圧シリンダ27と、この油圧シリンダ27のプランジャに一端が連結され他端がラフイングジブ取り付け基台20側に枢支されている主リンク28と、プランジャとベースジブセクション22との間に長手方向端部をそれぞれ枢支されている副リンク29とを備えている。
バックストッパー装置26は、伸縮ブーム21の伸長および起仰操作によって分割ジブを連結する際に、連結完了状態にあるジブセクションが吊り下げられた状態で油圧シリンダ27のプランジャが伸長し、ジブセクションが立て起こされる角度に応じて油圧シリンダ27のプランジャが収縮し、全収縮することによりベースジブセクション22がそれぞれ以上後方に向け揺動するのを規制することができる。
バックストッパー装置26に用いられる主リンク28は、油圧シリンダ27のプランジャが収縮した際のストッパとして機能するものであり、また副リンク29は、油圧シリンダ27およびそのプランジャが上方からの外力により下方に変位するのを阻止する規制部材として機能するようになっている。また、副リンク29は、後述する第3マスト30が倒れ込んだ状態を維持するとともに、第3マスト30に有するローラに当接して回り止めするようになっている。
【0018】
上記第3マスト30は、以下の構成を備えている。図1において、第3マスト30は、揺動端が互いに枢支されてテンションロープを掛け回すためのローラ31が同一軸上に支持されている第1リンク30Aおよび第2リンク30Bを備えている。第1リンク30Aは、ベースジブセクション22に基部が固定されている支持台33の先端において揺動支点となる支軸34によって支持され、第2リンク30Bは、ラフィングジブ取り付け基台20に有する支持ブラケット20Bにおいて揺動支点となる支軸32によって支持されている。第3マスト30の第1および第2リンク30A、30Bを支持している支持台33およびラフィングジブ取り付け基台20側の支持ブラケット20Bは、図3に示すように、ラフィングジブの幅方向において第2マスト25の設置幅範囲よりも内側に位置するように幅方向の間隔が設定されており、第1、第2マスト24、25が立て起こされた際にこれら第1、第2マスト24、25との干渉が防止されている。
【0019】
図1において支持台33は、ベースジブセクション22に固定されている基部から延長されている先端がラフィングジブ取り付け基台20と伸縮ブーム21との連結位置側に向けて延長されており、第2リンク30Bの揺動支点となる支軸32の近傍に位置している。このため、第1リンク30Aおよび第2リンク30Bの揺動支点(支軸34、32)の位置は、ベースジブセクション22の回転支軸23の位置よりも後方で同じ側に位置しているので、図1に示す第3マスト30の格納時、第1、第2リンク30A、30Bを略水平な状態に折り畳むことができる。このような第1、第2リンク30A、30Bの水平状態は、バックストッパー装置26の副リンク29の先端位置と第1、第2リンク30A、30Bの揺動支点(支軸34、32)の支持位置とを上下高さ方向で近似した高さに設定することで得られる。
【0020】
図3は、第3マスト30の背面を示すための局部的な平面図であり、上下方向で中心線を境に上部の一部を開放した状態で示してある。なお、ラチス構造を成す補強材は、便宜上、省いてある。同図において、第1リンク30Aおよび第2リンク30Bを有する第3マスト30の背面には、歩行台35が設けられている。このような歩行用部材は図示しないが、バックストッパー装置26における油圧シリンダ27の背面に設けられた歩行用ステップがある。
【0021】
本実施例は以上のような構成であるから、ラフィングジブを立組み方式で組み立てるに際しては、作業現場において伸縮ブーム21に対してラフィングジブ取り付け基台20、ベースジブセクション22、中間ジブセクションあるいはトップジブセクションが順次連結されて組み立てられるが、それに先立ち、作業現場に運搬する前にラフィングジブ取り付け基台20がベースジブセクション22をなす分割ジブと連結される。ラフィングジブ取り付け基台20に対してベースジブセクション22が連結されると、第1乃至第3マスト24、25、30が必要な支持位置に取り付けられる。つまり、第1、第2マスト24、25は、ベースジブセクション22基端側のブラケット20Aに対し、揺動支点軸を介して取り付けられ、第3マスト30は、第1リンク30Aがベースジブセクション22に基部が固定されている支持台33の先端において揺動支点となる支軸34によって支持され、第2リンク30Bは、ラフィングジブ取り付け基台20の支持ブラケット20Bにおいて揺動支点となる支軸32によって支持される。このときには、バックストッパー装置26および第3マスト30の背面に位置する歩行台35もこれを構成する部材が必要な位置で支持される。図1は、ラフィングジブ取り付け基台20、ベースジブセクション22およびこれに関連する部材が組み立てられた状態を示しており、この状態で運搬することができる。図1に示すように、第3マスト30は、ラフィングジブ取り付け基台20とベースジブセクション22とが略平行した状態(揺動支点軸23に対してベースジブセクション22の揺動角が殆ど0度に相当している状態)で運搬される時、第1、第2リンク30A、30Bが揺動支点(支軸34、32)の位置を中心にして揺動端をベースジブセクション22の先端側に向け倒れた状態とされ、この状態が、バックストッパー装置26の油圧シリンダ27およびこれを支える副リンク29によって維持される。これにより、第3マスト30は、ベースジブセクション22の上部でベースジブセクション22と略平行しているので上方に向け突出しない状態を呈し、高さ方向での占有度が少なくされることになり、運搬時での高さ制限等の面で有利となる。しかも、第3マスト30のローラ31は、バックストッパー装置26の副リンク29に当接して回り止めされる。
【0022】
一方、サブウィンチからサブロープが引き出されてそのロープの先端がベースジブセクション22の先端側に誘導される。
サブロープの誘導に際しては、作業者がロープの先端を手に持って誘導することになるが、伸縮ブーム21からベースジブセクション22に対しては、第3マスト30の背面に配置されている歩行台35およびバックストッパー装置26に有するステップを介して移動できるので、ブーム先端からベースジブセクション22までの間で足場の悪い部分であっても歩行台35およびステップにより容易かつ安全に移動することができる。さらに、第3マスト30に有する歩行台35の近傍に位置するローラ31は、バックストッパー装置26の副リンク29によって回り止めされているので、作業者が過ってローラ31に足を接触させた場合でも回転しないので、作業者が転倒したりあるいは足を踏み外す等の事故を防止できる。
【0023】
ベースジブセクション22の先端に中間ジブセクションあるいはトップジブセクションをなす分割ジブを連結する際には、伸縮ブーム21の伸長および起仰の各操作によって略水平状態にあったベースジブセクション22が吊り下げられて略垂直状態とされる。図2は、ベースジブセクション22が吊り下げられている状態を示しており、この状態では、ベースジブセクション22が回転支点を中心として下方に向け回転すると、これに一体となった支持台33が回転する。支持台33が回転すると、その先端に有する支軸34が揺動支点をなす第1リンク30Aが引かれ、図1および図2に示すように倒れた状態から立脚する。第1リンク30Aが立脚すると、第1リンク30Aとともに揺動端が枢支されている第2リンク30Bも引かれて起こされ、揺動端に有するローラ31の位置がベースジブセクション22の回転支点よりもブーム前方に位置される。ローラ31の位置がベースジブセクション22の回転支点の位置よりも前方に位置することにより、マスト引き起こし時の回転支軸23まわりの腕長さを大とし、なおかつ、第2マスト先端と空中シーブとの距離を短くすることができる。
【0024】
一方、第1、第2マスト24、25はテンションロープの牽引により立て起こされる際、第3マスト30の占める位置を通過することになるが、第1、第2マスト24、25には、第3マスト30の通過空間が形成されているので、互いに干渉することなく第1、第2マスト24、25、特に第2マスト25が立て起こされることになる。
【0025】
本実施例によれば、バックストッパー装置26に有する油圧シリンダ27および副リンク29により第3マスト30に有するローラ31を下支えすることができるので、少なくともラフィングジブ取り付け基台20とベースジブセクション22との軸線が平行した状態では、ラフィングジブ取り付け基台20の高さの範囲内に第3マストを格納することができる。
また、第3マスト30は、第1、第2リンク30A、30Bの揺動支点(支軸32、34)の位置を同じ側に纏めているので、リンク同士を折重ねる状態とすることができ、しかも、揺動支点の位置がラフィングジブ取り付け基台20の先端よりも基端側に入り込んでいるので、各リンクが占める長さの一部をラフィングジブ取り付け基台20の長さの一部として取り込むことができるので、フラフィングジブ取り付け基台20近傍での第3マスト30の占有スペース、つまり高さ方向および長さ方向のスペースを低減することが可能になる。
【0026】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、第1リンクがラフィングジブ取り付け基台に揺動支点を有し、第2リンクがベースジブセクションに揺動支点を有しているので、ベースジブセクションの動作形態に応じて第3マストを倒れた状態と立脚した状態とを選択的に設定することができる。特に、ベースジブセクションがラフィングジブ取り付け基台と略平行する非立組時には、第3マストが倒れた状態とされることにより突出高さが低くされ、さらにこの状態からベースジブセクションが吊り下げられる立組時にはベースジブセクションの揺動に応じて自動的に立脚してテンションロープを掛け回せる状態とすることができる。これにより、不使用時での不用意な高さをなくして邪魔とならないようにすることが可能になる。しかも、第1、第2マストの立て起こし時には、特別な駆動源を用いることなくベースジブセクションに連動させるだけでよいので、構造の複雑化を防止してブームの負担するモーメントの増加を抑制することで、クレーン作業の作業性能を向上させることが可能になる。
【0027】
請求項2、4および5記載の発明によれば、第3マストが第1および第2マストの内側に位置しているので、第3マストが倒れた状態にある時および第1、第2マストが立設された際に第3マストが第1、第2マストと干渉することがない。しかも、第1、第2マストと干渉しない状態にある第3マストの背面に歩行台があるので、第3マスト上を歩行することができる。これにより、ラフイングジブの組み立て時での作業性を向上させることが可能になる。
【0028】
請求項3記載の発明によれば、第1乃至第3マストが同時に組み付けられるので、ラフィングジブを組み立てる際には、予め第1乃至第3マストを組み立てたものを連結するだけでよいので、改めて第3マストを組み立てる作業が不要となる。これにより、組み立て作業効率を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1乃至5記載の発明によるラフィングジブに用いられるジブセクションの一部を示す図である。
【図2】図1に示したジブセクションの組立ての途中段階を説明するための図である。
【図3】図1に示したジブセクションの要部の平面図である。
【図4】第3マストを有するラフィングジブの一例を説明するための図である。図に示した一例のよう部を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ラフィングジブ
20 ラフィングジブ取り付け基台
21 伸縮ブーム
22 ベースジブセクション
24 第1マスト
25 第2マスト
26 バックストッパー装置
30 第3マスト
30A 第1リンク
30B 第2リンク
31 ローラ
32 第2リンクの揺動支点をなす支軸
33 支持台
34 第1リンクの揺動支点をなす支軸
35 歩行台

Claims (5)

  1. 伸縮ブームを伸長させながら分割されているジブを順次ブーム先端から吊り下げた状態で連結してベースジブセクションと中間ジブセクションあるいはトップジブセクションを順次連結し、連結後、ラフィングジブを任意角度に保持するために上記ベースジブセクション近傍で上記伸縮ブームの前後方向に配置された第1、第2マストを牽引してラフィングジブを立ち起こす第3マストを備えたラフィングジブ付きクレーンにおいて、
    上記第3マストは、第1および第2のリンクを備え、同第1、第2のリンクは、揺動端が互いに枢支されるとともにテンションロープを掛け回すためのローラが装備され、
    上記第1のリンクが、上記ベースジブセクションに固定されている基部から延長されている先端が上記ラフィングジブ取り付け基台と上記伸縮ブームとの連結位置側に向けて延長されている支持台の先端に揺動支点を有し、
    上記第2のリンクが上記伸縮ブーム先端に設けられているラフィングジブ取り付け基台に揺動支点を有し、
    上記ベースジブセクションと上記ラフィングジブ取り付け基台とが略平行な状態にあるときに上記揺動端が上記ベースジブセクションの先端側に倒れ込み可能であり、上記ベースジブセクションが上記ラフィングジブ取り付け基台に対して立組の際に吊り下げられたときには、上記ベースジブセクションと一体の上記支持台の回転によって、上記支持台の先端に揺動支点を有する上記第1リンクが引かれて立脚することにより、上記第2リンクを起こして上記ローラを上記ベースジブセクションの回転支点よりも前方に位置させることを特徴とするラフィングジブ付きクレーン。
  2. 請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記第3マストは、ラフィングジブの幅方向において上記第1、第2マストの内側に配置されていることを特徴とするラフィングジブ付きクレーン。
  3. 請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記第3マストは、上記ラフィングジブ取り付け基台と上記ベースジブセクションとが連結される時点で第1、第2リンクの揺動支点が取り付けられることを特徴とするラフィングジブ付きクレーン。
  4. 請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記第1、第2マストは、上記第3マストの起上がり軌跡に相当する範囲が同第3マストの通過空間とされていることを特徴とするラフィングジブ付きクレーン。
  5. 請求項1記載のラフィングジブ付きクレーンにおいて、上記第3マストの背面には歩行台が設けられていることを特徴とするラフィングジブ付きクレーン。
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