JPH10300478A - 角速度検出素子および角速度計測装置 - Google Patents

角速度検出素子および角速度計測装置

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JPH10300478A
JPH10300478A JP9268128A JP26812897A JPH10300478A JP H10300478 A JPH10300478 A JP H10300478A JP 9268128 A JP9268128 A JP 9268128A JP 26812897 A JP26812897 A JP 26812897A JP H10300478 A JPH10300478 A JP H10300478A
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signal
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彰悟 吉野
Mamoru Ishibe
護 石部
Tomio Shibano
富雄 柴野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発振回路から出力される駆動信号の周波数
を、角速度センサの固有振動数に一致させることによ
り、可動部を共振状態で振動させ、角速度の検出感度を
向上させる。 【解決手段】 可動部28の振動方向への変位を変位検
出部35,35で検出し、この信号を加算回路43によ
って加算信号VA として乗算回路44に出力する。入力
された加算信号VA に基づいて、乗算回路44、周波数
制御回路45によって発振回路41から出力される駆動
信号VD の周波数fを設定する。これにより、駆動信号
VD と加算信号VA (変位信号)との位相差を90°に
設定する。これにより、駆動信号VD の周波数fをフィ
ードバック制御でき、可動部28を共振状態で振動させ
ることができ、角速度の検出感度を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば回転体の角
速度を検出するのに用いて好適な角速度検出素子および
角速度計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、角速度計測装置に用いられる角
速度検出素子は、X軸,Y軸,Z軸の3軸方向におい
て、可動部をある軸方向に、例えばX軸に対して一定の
振動を与えた状態で、外部からZ軸周りの角速度を加え
ると、可動部にコリオリ力が作用して該可動部はX軸に
直交したY軸方向に変位する。そして、このコリオリ力
による可動部のY軸方向の変位を圧電抵抗、静電容量等
の変化として検出することにより、角速度の大きさを検
出するものである。
【0003】ここで、従来技術による角速度計測装置
を、図16と図17に基づいて説明するに、角速度計測
装置の本体をなす角速度検出素子について、特開平6−
123632号公報を例に挙げて示す。
【0004】1は従来技術による角速度検出素子、2は
該角速度検出素子1の本体をなす矩形状に形成された基
板をそれぞれ示し、該基板2は例えば高抵抗なシリコン
材料によって形成されている。
【0005】3,3は後述する可動部7を左,右両側で
挟むように基板2に設けられた一対の振動用の固定部、
4,4は可動部7を前,後両側(紙面上,下両側)で挟
むように基板2上に設けられた一対の検出用の固定部を
それぞれ示し、該各固定部3には後述の固定側振動用電
極5が一体形成され、該各固定部4には固定側検出用電
極6が一体形成されている。
【0006】5,5は左,右に位置した一対の固定側振
動用電極を示し、該各固定側振動用電極5は前記固定部
3,3に対向した状態で配設され、4枚の電極板5A,
5A,…を突出することにより、くし状に形成されてい
る。
【0007】6,6は上,下に位置した一対の固定側検
出用電極を示し、該各固定側検出用電極6は前記固定部
4,4に対向した状態で配設され、4枚の電極板6A,
6A,…を突出することにより、くし状に形成されてい
る。
【0008】7は基板2上にP,B,Sb等がドーピン
グされた低抵抗なポリシリコンまたは単結晶シリコン等
によって矩形状に形成された可動部を示し、該可動部7
は、基板2の四隅に位置して該基板2上に設けられた4
個の支持部8と、該各支持部8から中央部に向け、X軸
と平行になる部分とY軸と平行になる部分を有するよう
にL字状に折曲して形成された4本の支持梁9とによっ
て、前記基板2の表面から離間した状態で支持されてい
る。
【0009】また、該可動部7は、L字状に形成された
各支持梁9によって支持されているから、該各支持梁9
のY軸に平行な部分を撓ませることにより可動部7はX
軸方向に変位し、X軸に平行な部分を撓ませることによ
り可動部7はY軸方向に変位させることができ、該可動
部7はX軸方向とY軸方向に変位可能となる。さらに、
該可動部7の左,右両側面には前記固定側振動用電極5
と噛合する後述の可動側振動用電極10が一体形成さ
れ、上,下両側面には前記固定側検出用電極6と噛合す
る可動側検出用電極11が一体形成されている。
【0010】10,10は一対の可動側振動用電極で、
該各可動側振動用電極10は、前記各固定側振動用電極
5の各電極板5Aと隙間をもって交互に対面するよう
に、前記可動部7のX軸方向となる左,右両側面にくし
状に配設された4枚の電極板10Aとからなる。
【0011】11,11は一対の可動側検出用電極で、
該各可動側検出用電極11は、前記各固定側検出用電極
6の各電極板6Aと隙間をもって交互に対面するよう
に、前記可動部7のY軸方向となる上,下両側面にくし
状に配設された4枚の電極板11Aとからなる。
【0012】12,12は振動発生部を示し、該各振動
発生部12は固定側振動用電極5と可動側振動用電極1
0とから構成され、該固定側振動用電極5の各電極板5
Aと可動側振動用電極10の各電極板10Aとの間には
それぞれ等しい隙間が形成されている。
【0013】ここで、左,右に位置した固定側振動用電
極5と可動側振動用電極10との間に逆位相となる周波
数fの駆動信号を図示しない発振回路から印加すると、
左,右に位置した各電極板5A,10A間には静電引力
が交互に発生し、各振動発生部12で接近,離間を交互
に繰り返す。これによって、可動部7はX軸をなす矢示
a方向に振動する。
【0014】13,13は角速度検出部を示し、該各角
速度検出部13は固定側検出用電極6と可動側検出用電
極11とからなり、該固定側検出用電極6の各電極板6
Aと可動側検出用電極11の各電極板11Aとの間には
それぞれ等しい隙間が形成されている。また、該検出用
電極6,11は検出用の平行平板コンデンサとして構成
され、当該各角速度検出部13は各電極板6A,11A
間の有効面積の変化を静電容量の変化として検出する。
【0015】このように構成される角速度検出素子1に
おいては、各振動発生部12に逆位相となる周波数fの
駆動信号を印加すると、各電極板5A,10A間には静
電引力が左,右の振動発生部12,12に対して交互に
作用し、可動部7はX軸となる矢示a方向に接近,離間
を繰返して振動する。
【0016】このように、可動部7が振動した状態で、
角速度検出素子1にZ軸周りの角速度Ωが加わると、Y
軸方向にコリオリ力(慣性力)が発生し、可動部7はY
軸方向に下記の数2に示すようなコリオリ力Fで変位す
る。
【0017】ここで、各振動発生部12によって可動部
7をX軸方向に変位させる変位xとその速度Vは、次の
数1のようになる。
【0018】
【数1】x=Asinω1 t V=Aω1 cosω1 t ただし、A :可動部7の振幅 ω1 :駆動モードの角周波数 t :時間
【0019】さらに、可動部7をX軸方向に変位x,速
度Vで振動した状態で、Z軸周りに角速度Ωが加わる
と、数2のような、Y軸方向にコリオリ力Fが発生す
る。
【0020】
【数2】F=2mΩV ただし、m :可動部7の質量 Ω :角速度
【0021】そして、可動部7は数2のコリオリ力Fに
よってY軸方向に振動し、この可動部7の変位を、各角
速度検出部13では可動側検出用電極11と固定側検出
用電極6との間の静電容量の変化として検出し、Z軸周
りの角速度Ωを検出することができる。
【0022】なお、各振動発生部12は、各電極板5A
からなる固定側振動用電極5と、各電極板10Aからな
る可動側振動用電極10とから構成したから、振動用電
極5,10間の対面する有効面積を大きく確保すること
ができる。これにより、各振動発生部12に駆動信号を
印加したときには、各電極板5A,10A間に発生する
静電引力を大きくして可動部7を矢示a方向に大きく振
動させる。
【0023】一方、各角速度検出部13は、各電極板6
Aからなる固定側検出用電極6と、各電極板11Aから
なる可動側検出用電極11とから構成したから、検出用
電極6,11間の対面する有効面積を大きくできる。こ
れにより、各角速度検出部13によってY軸方向への可
動部7の変位を、各電極板6A,11A間の有効面積の
変化による静電容量の変化として検出することができ
る。
【0024】さらに、角速度検出素子1では、数1,2
から分かるように、コリオリ力Fは可動部7の速度Vに
比例し、この速度Vは可動部7の振幅に比例する。この
ように、該可動部7の振動を大きくすれば当該角速度検
出素子1の検出感度が高められることが分かる。このた
め、従来技術による角速度検出装置では、発振回路から
出力される駆動信号の周波数fを、角速度検出素子1の
固有振動数に合わせ、可動部7を共振状態で振動させる
ようにしている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来技術に
よる角速度検出素子1は、前述した如く複雑な形状とな
っているため、製造される個々の角速度検出素子1の固
有振動数は、製造誤差等により同じ値に設定することは
できない。このため、角速度検出素子1と発振回路とを
接続するときに、該発振回路から出力される駆動信号の
周波数を、角速度検出素子1の固有振動数に調整する作
業が個々に必要であった。
【0026】さらに、従来技術による角速度計測装置で
は、角速度検出素子1の固有振動数と発振手段から出力
される周波数とを一致させたとしても、経時劣化等によ
って角速度検出素子1の固有振動数が変化した場合に
は、当該角速度計測装置による検出感度が著しく低下す
るという問題がある。
【0027】本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み
なされたもので、本発明は可動部の固有振動数と発振手
段から出力される駆動信号の周波数とをフィードバック
制御によって合わせることにより、可動部を常に共振状
態で振動させることのできる角速度検出素子および角速
度計測装置を提供することを目的としている。
【0028】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による角速度検出素子は、基板
と、該基板上に離間して設けられ対向した状態で固定側
電極を有する一対の固定部と、該各固定部間に位置して
設けられ、前記固定側電極と対向する一対の可動側電極
を有する可動部と、該可動部を一方向に振動させる振動
発生部とからなる角速度検出素子において、
【0029】前記各固定部に設けられた固定側電極と該
固定側電極と対向した状態で可動部に設けられた可動側
電極とは、前記振動発生部によって前記可動部に一方向
の振動を与えているときに前記可動部の一方向の変位を
検出する一対の変位検出部と、前記可動部に角速度が作
用したときに前記可動部が振動する一方向に対して直交
方向の変位を角速度として検出する一対の角速度検出部
とを備えたことを特徴としている。
【0030】このように構成することにより、振動発生
部に外部から駆動信号を入力すると、可動部は一方向に
振動し、この状態で角速度が加わると、可動部はコリオ
リ力によって直交方向に変位する。
【0031】ここで、各変位検出部から出力される変位
信号は、振動発生部によって一方向に振動する可動部の
変位を検出する。一方、各角速度検出部から出力される
角速度信号は、コリオリ力による可動部の直交方向に変
位を検出する。また、角速度検出素子から出力される検
出信号には、変位信号と角速度信号とが含まれているか
ら、角速度信号のみと変位信号のみを別個に出力でき
る。
【0032】請求項2の発明では、変位検出部を、固定
側電極と可動側電極との有効面積または離間寸法の変化
による静電容量によって可動部の変位を検出し、角速度
検出部を、固定側電極と可動側電極との離間寸法または
有効面積の変化による静電容量によって角速度を検出す
る構成としたことにある。
【0033】このように構成することにより、各変位検
出部では可動部の一方向への変位を電極間の有効面積ま
たは離間寸法の変化による静電容量として検出し、各角
速度検出部では可動部の直交方向への変位を電極間の離
間寸法または有効面積の変化による静電容量として検出
する。
【0034】これにより、可動部を一方向に振動させた
場合には、この振動に応じて各変位検出部から出力され
る変位信号は増減するものの、各角速度検出部から出力
される角速度信号は変化せず、一方可動部が直交方向に
変位した場合には、この変位に応じて各角速度検出部か
ら出力される角速度信号は増減し、各変位検出部から出
力される変位信号は変化しない。
【0035】請求項3の発明では、固定側電極を、固定
部から直交方向に延びる複数本の支柱と、該各支柱の両
側から一方向に延びる複数の電極板とからアンテナ状に
形成し、可動側電極を、可動部から、固定側の各支柱と
同一軸方向に延びる複数の支柱と、固定側の各電極板と
隙間をもって対向するように該各支柱の両側に設けられ
た複数の電極板とからアンテナ状に形成したことにあ
る。
【0036】このように構成することにより、例えば変
位検出部では、アンテナ状に形成した可動側電極と固定
側電極との間の有効面積による静電容量の変化によっ
て、可動部の一方向への変位を変位信号として検出で
き、角速度検出部では、アンテナ状に形成した可動側電
極と固定側電極との間の離間寸法による静電容量の変化
によって、可動部の直交方向への変位を角速度信号とし
て検出できる。
【0037】しかも、変位検出部と角速度検出部は、可
動部に対してそれぞれ対をなして形成されているから、
各変位検出部ではその変位信号のみを出力することによ
り、角速度検出素子から出力される検出信号中の駆動信
号と角速度信号とを別個に検出できる。
【0038】請求項4の発明による角速度計測装置は、
図1の機能ブロック図に示すように、固定部に対して可
動部を一方向の振動を与えている状態で、外部から角速
度が加えられたときに可動部の振動方向と直交方向の変
位を静電容量の変化として検出する角速度検出素子10
1と、該角速度検出素子101の可動部に一方向の振動
を与えるために、制御信号に対応した周波数を有する駆
動信号を出力する発振手段102と、該発振手段102
によって前記角速度検出素子101の可動部に一方向の
振動を与えている状態で、該角速度検出素子101に生
じる静電容量の変化に基づいて前記可動部の変位を演算
する変位演算手段103と、前記角速度検出素子101
に角速度が作用したときに、該角速度検出素子101に
生じる静電容量の変化に基づいて前記可動部に加わる角
速度の大きさを演算する角速度演算手段104と、前記
変位演算手段103から出力される変位信号と前記発振
手段102から出力される駆動信号との位相差を算出す
るために該変位信号と駆動信号とを乗算する乗算手段1
05と、該乗算手段105から出力される乗算信号が入
力されることにより、前記発振手段102から出力され
る駆動信号と前記変位演算手段103から出力される変
位信号との位相が90度ずれるように、駆動信号の周波
数を制御するための制御信号を出力する周波数制御手段
106とから構成したことにある。
【0039】このように構成することにより、角速度検
出素子101の可動部は、発振手段102から出力され
る駆動信号によって一方向に振動する。このとき、角速
度検出素子101に角速度が作用すると、可動部はコリ
オリ力によって直交方向に変位する。そして、角速度演
算手段104では、角速度検出素子101から出力さら
える可動部の直交方向の変位による静電容量の変化を角
速度信号として演算する。
【0040】一方、変位演算手段103では、角速度検
出素子101に生じる可動部の一方向への振動による変
位を静電容量の変化から検出する。また、乗算手段10
5では、変位演算手段103から出力される変位信号と
発振手段102から出力される駆動信号とを乗算するこ
とによって、各信号の位相差を乗算信号として算出す
る。さらに、周波数制御手段106では、乗算手段10
5から出力される乗算信号を受けて、駆動信号に対し変
位信号の位相が90度ずれるように、発振手段102か
ら出力される駆動信号の周波数を制御する。
【0041】これにより、周波数制御手段106によっ
て、駆動信号と変位信号との位相差が90°となるよう
にフィードバック制御を行うことができ、発振手段10
2から出力される駆動信号の周波数を、角速度検出素子
101の固有振動数に対応させることができ、該角速度
検出素子101の可動部を共振状態で振動させることが
できる。
【0042】請求項5の発明では、発振手段102を、
周波数制御手段106から出力される制御信号を受け
て、角速度検出素子101に出力される駆動信号の周波
数を変化させる電圧制御発振回路により構成し、周波数
制御手段106を、乗算手段105から出力される乗算
信号を積分する積分回路と、該積分回路から出力される
積分信号が零か否かを判定し、積分信号が零となるとき
には駆動信号と変位信号との位相が90度ずれるように
予め設定された基準電圧を制御信号として設定し、積分
信号が零以外のときには積分信号と前記基準電圧との加
減算を行ってこの値を制御信号として設定する制御信号
設定回路とから構成したことにある。
【0043】このように構成することにより、積分回路
では乗算手段105から出力される乗算信号を直流に変
換し、制御信号設定回路によって設定される制御信号
は、積分信号が零であるときには、電圧制御発振回路に
入力される制御信号を駆動信号と変位信号が90度ずれ
るように予め設定された基準電圧に設定し、積分信号が
零以外であるときには、制御信号を積分信号と基準電圧
との加減算によって設定する。これにより、発振手段1
02から出力される駆動信号の周波数と角速度検出素子
101の固有振動数とをフィードバック制御によって一
致させることができ、該角速度検出素子101の可動部
を共振状態で振動させることができる。
【0044】請求項6の発明では、角速度検出素子10
1を、基板と、該基板上に離間して設けられ対向した状
態で固定側電極を有する一対の固定部と、該各固定部間
に位置して設けられ、前記固定側電極と対向する一対の
可動側電極を有する可動部と、該可動部を一方向に振動
させる振動発生部とから構成したことにある。
【0045】このように構成することにより、振動発生
部に発振手段102から駆動信号を入力すると、可動部
は一方向に振動し、この状態で垂直軸周りの角速度が加
わると、可動部はコリオリ力によって振動方向と直交方
向に変位する。このとき、可動部の一方向と直交方向の
変位は、固定側電極と可動側電極との静電容量変化によ
って検出することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態
を、図2ないし図15の添付図面に従って詳細に説明す
る。なお、実施の形態では前述した従来技術と同一の構
成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものと
する。
【0047】21は本発明の実施の形態による角速度計
測装置、該角速度計測装置21は、後述する角速度検出
素子22と、該角速度検出素子22を制御するための後
述する発振回路41〜周波数制御回路45とから構成さ
れている。
【0048】まず、図3ないし図6により、実施の形態
に用いる角速度検出素子について説明する。
【0049】22は角速度検出素子、23は該角速度検
出素子22の本体をなす矩形状な基板を示し、該基板2
3は高抵抗なシリコン材料によって形成されている。
【0050】24,24は後述する可動部28を左,右
両側で挟むように基板23上に設けられた一対の振動用
の固定部、25,25は可動部28を前,後両側(紙面
上,下両側)で挟むように基板23上に設けられた一対
の検出用の固定部をそれぞれ示し、該各検出用の固定部
25にはX軸方向の延びる基部25Aが形成されてい
る。また、該各固定部24には、後述の固定側くし状電
極26が一体形成され、該各固定部25の基部25Aに
は、固定側アンテナ状電極27が一体形成されている。
【0051】26,26は固定側くし状電極を示し、該
固定側くし状電極26は基板23の左,右に位置した振
動用の固定部24,24に設けられた複数枚の電極板2
6Aとからなっている。
【0052】27,27,…は固定側アンテナ状電極群
を構成する多数個の固定側アンテナ状電極を示し、該各
固定側アンテナ状電極27は前記基部25Aの長手方向
に所定間隔毎に形成され、該各固定側アンテナ状電極2
7はY軸方向に延びる支柱27Aと、該支柱27Aの
左,右両側に列設された複数枚の電極板27Bとからな
る。なお、基部25Aの左側端部に設けられた固定側ア
ンテナ状電極27においては、支柱27Aの右片側にの
み各電極板27Bが形成されている。
【0053】28は可動部で、該可動部28は基板23
上に低抵抗なポリシリコンまたは単結晶シリコン等によ
って略H型に形成され、該可動部28は、基板23の四
隅に位置して該基板23上に固着された4個の支持部2
9と、該各支持部29から略コ字状に折曲して形成され
た4本の支持梁30によって支持されている。また、該
可動部28は、各支持梁30によって一方向となるX
軸,直交方向となるY軸方向に変位可能に支持され、前
記基板23の表面から離間した状態で支持されている。
【0054】また、前記可動部28は、Y軸方向に伸長
しその先端側に前記各支持梁30が固着された2本の棒
状体28A,28Aと、X軸方向に伸長し、該各棒状体
28Aの中間部で連結する連結部28Bとから構成され
ている。また、該可動部28の各棒状体28Aの外側に
は前記固定側くし状電極26と噛合する後述の可動側く
し状電極31,31が一体形成され、連結部28Bの両
側には前記固定側アンテナ状電極27に噛合する複数個
の可動側アンテナ状電極32が一体形成されている。
【0055】31,31は可動側くし状電極を示し、該
各可動側くし状電極31は前記可動部28の棒状体28
A,28AからX軸方向外側に向け、前記固定側くし状
電極26の各電極板26Aと対向するように形成された
複数の電極板31Aとからなる。
【0056】32,32,…は可動側アンテナ状電極群
を構成する多数個の可動側アンテナ状電極を示し、該各
可動側アンテナ状電極32は、前記固定側アンテナ状電
極27と対向するように、前記可動部28の連結部28
Bの両側に位置し、所定間隔毎にY軸方向に向けて延び
る支柱32Aと、該支柱32Aの左,右両側に列設され
た複数枚の電極板32Bとからなる。なお、連結部28
Bの右側端部に設けられた可動側アンテナ状電極32に
おいては、支柱32Aの左片側にのみ各電極板32Bが
形成されている。
【0057】33,33は振動発生部を示し、該各振動
発生部33は固定側くし状電極26と可動側くし状電極
31とから構成され、図3に示すように、該固定側くし
状電極26の各電極板26Aと可動側くし状電極31の
各電極板31Aとの間にはそれぞれ等しい隙間が形成さ
れている。ここで、固定側くし状電極26と可動側くし
状電極31との間に逆位相となる周波数fの駆動信号V
D を後述する発振回路41から印加すると、各電極板2
6A,31A間には静電引力が交互に発生し、可動部2
8を矢示a方向に振動させる。
【0058】34,34は角速度検出部を示し、該各角
速度検出部34は、可動部28の各棒状体28Aと連結
部28Bとの間の空隙領域に形成され、固定側アンテナ
状電極群を構成する複数個の固定側アンテナ状電極27
と可動側アンテナ状電極群を構成する複数個の可動側ア
ンテナ状電極32とから構成されている。
【0059】また、該各角速度検出部34は、初期時に
おいては図4に示す状態にあり、固定側アンテナ状電極
27を構成する電極板27Bと可動側アンテナ状電極3
2を構成する電極板32Bとを交互に対面させるとき、
隣合う電極板27B,32Bの初期時の有効面積はS0
となり、初期時の離間寸法は、隙間の狭い離間寸法d0
と隙間の広い離間寸法d0 ′とが交互に位置した状態に
ある。この場合、連結部28Bを挟んで上,下両側で、
離間寸法d0 ,d0 ′の離間関係は線対称になってい
る。
【0060】このため、初期時において、隙間の狭い離
間寸法d0 による平行平板コンデンサの静電容量C0
と、同じく初期時において隙間の広い離間寸法d0 ′に
よる平行平板コンデンサの静電容量C0 ′との関係は、
下記数3のようになる。
【0061】
【数3】C0 ≫C0 ′
【0062】このため、角速度検出部34が作動してい
ない初期時には、隙間の狭い離間寸法d0 側のみが平行
平板コンデンサとして構成されている。この結果、角速
度検出素子22に外力が作動したときには、可動部28
のY軸方向の変位を、隙間の狭い方の離間寸法d0 によ
る静電容量の変化として検出する。
【0063】35,35は変位検出部を示し、該各変位
検出部35は、前記各角速度検出部34のうち、基部2
5Aの左側端部に位置した固定側アンテナ状電極27
と、連結部28Bの左側端部に位置した可動側アンテナ
状電極32とから構成され、後述するような検出動作に
よって、可動部28のa方向への変位を検出すると共
に、該変位検出部35は可動部28のF方向への変位を
検出する角速度検出部34も兼ねている。
【0064】ここで、図4ないし図6に基づいて、前述
した各角速度検出部34と各変位検出部35の検出動作
について説明する。
【0065】まず、各振動発生部33に駆動信号VD が
印加されていない初期時には、図4に示すように、各角
速度検出部34の隣合う電極板27B,32Bとの有効
面積はS0 となり、隣合う電極板27B,32Bの離間
寸法は、隙間の狭い離間寸法d0 と隙間の広い離間寸法
d0 ′が交互に配置されている。
【0066】この状態で、図5に示すように各振動発生
部33に駆動信号VD を印加すると、可動部28はX軸
方向となる矢示a方向に振動する。このとき、各角速度
検出部34の隣合う電極板27B,32Bの離間寸法d
0 ,d0 ′は変化せず、有効面積S0 のみが変化するこ
とになる。
【0067】ここで、角速度検出部34のうち、1個の
固定側アンテナ状電極27に注目すると、支柱27Aの
左,右に位置した各電極板27Bでは、該各電極板27
Bが対面する可動側アンテナ状電極32側の各電極板3
2Bの有効面積S0 は、支柱32Aの右側では変化面積
ΔS0 だけ小さくなり、左側では変化面積ΔS0 だけ大
きくなっている。
【0068】このため、支柱27Aの左,右における静
電容量Cは、一方では変化容量(−ΔC1 )となり、他
方では変化容量(+ΔC1 )となって、1個の固定側ア
ンテナ状電極27においてそれぞれ相殺されることにな
る。この結果、各固定部25と可動部28との間で検出
される各角速度検出部34による角速度信号は、可動部
28のa方向の振動による変位は検出していない。
【0069】一方、各変位検出部35についてみると、
該各変位検出部35は、左側に位置した固定側アンテナ
状電極27と可動側アンテナ状電極32によって形成さ
れているから、図5のように矢示a方向に可動部28が
変位した場合には、連結部28Bに対して上,下に位置
した変位検出部35から出力される変位信号は、どちら
も有効面積S0 が変化面積ΔS0 だけ減少した変化容量
(−ΔC2 )として検出される。これにより、各変位検
出部35から出力される変位信号を後述する加算回路4
3で加算することにより、(2×−ΔC2 )の変位信号
を検出することができる。
【0070】さらに、角速度検出素子22に外力が作用
した作動時には、図6に示すように、可動部28がF方
向に変位すると、各角速度検出部34の隣合う電極板2
7B,32Bの有効面積S0 は変化せず、隙間の狭い離
間寸法d0 のみを用いて、検出動作を行う。
【0071】ここで、連結部28Bに対して上,下に位
置した角速度検出部34についてみると、まず上側の角
速度検出部34では、電極板27B,32B間の離間寸
法d0 が変化寸法Δd0 だけ大きくなり、変化容量(−
ΔC3 )の変位信号を出力する。一方、下側の角速度検
出部34では、電極板27B,32B間の離間寸法d0
が変化寸法Δd0 だけ小さくなり、変化容量(+ΔC3
)の角速度信号を出力する。このため、各角速度検出
部34から出力される角速度信号を後述する減算回路4
2で差算することにより、(2×−ΔC3 )の変位信号
を検出することができる。なお、各変位検出部35にお
いては、角速度検出部34と同様に動作する。
【0072】かくして、角速度検出素子22において
は、前述した如く、可動部28の矢示a方向の振動は、
各変位検出部35によって検出し、矢示F方向の変位
は、各角速度検出部34によって検出することができ
る。さらに、角速度検出素子22から出力される信号
は、上側の固定部25と可動部28との間の静電容量の
変化を上側の検出信号Vinとして検出し、下側の固定部
25と可動部28との間の静電容量の変化を下側の検出
信号Vinとなる。
【0073】さらに、前述した変位検出部35による検
出動作について、図7ないし図9を参照しつつ、より具
体的に説明する。
【0074】図7は変位検出部35を拡大したもので、
便宜上、固定側アンテナ状電極27の電極板27Bと可
動側アンテナ状電極32の電極板32Bとが重なる長さ
をL0 、また長さL0 方向の変化長さをΔL0 、変位振
幅をΔLとし、電極板27Bと電極板32Bとの隙間の
狭い離間寸法をd0 、また離間寸法d0 の変化寸法をΔ
d0 、変位振幅をΔdとする。さらに、可動側アンテナ
状電極32の電極板32Bの高さ寸法をW、可動部28
に印加される駆動信号VD の角速度をωとし、可動部2
8雰囲気の誘電率をεとする。
【0075】ここで、変位長さΔL0 と変位振幅ΔLと
の関係、変化寸法Δd0 と変位振幅Δdとの関係は、数
4となる。
【0076】
【数4】
【0077】また、前述した有効面積S0 と長さL0 と
の関係、変化面積ΔS0 と変化長さΔL0 との関係は、
数5となる。
【0078】
【数5】
【0079】さらに、連結部28Bに対して上側に位置
した変位検出部35から出力される静電容量Cu を算出
すると数6となる。
【0080】
【数6】
【0081】また、連結部28Bに対して下側に位置し
た変位検出部35から出力される静電容量Cd を算出す
ると数7のようになる。
【0082】
【数7】
【0083】そして、前記数6,7の分母は、可動部2
8の矢示F方向への振動による離間寸法d0 の変化を示
し、分子は、可動部28の矢示a方向への振動による長
さL0 の変化に伴う有効面積S0 の変化を示している。
また、前記数6,7により、静電容量Cu ,Cd を加算
すると可動部28が矢示a方向に振動するときの静電容
量が求まり、静電容量Cu ,Cd を減算すると可動部2
8が矢示F方向に振動するときの静電容量が求まる。
【0084】また、実施の形態では、後述する周辺回路
により、可動部28は矢示a方向に大きく共振状態で振
動するようにしているから、可動部28は駆動信号VD
に対して90度位相のずれた矢示F方向の振動を行って
いる。
【0085】ここで、静電容量Cu ,Cd を加算した加
算容量CA は数8のようになる。
【0086】
【数8】
【0087】また、前記離間寸法d0 は、コリオリ力の
作用による変位振幅Δdは十分小さく設定され、d0 ≫
Δdとなるから、Δdを無視することができる。よっ
て、前記数8は数9となる。
【0088】
【数9】
【0089】また、静電容量Cu ,Cd を減算した減算
容量CS は数10となる。
【0090】
【数10】
【0091】ここで、前記離間寸法d0 は、コリオリ力
の作用による変位振幅Δdは十分小さく設定され、d0
≫Δdとなるから、Δdを無視することができる。よっ
て、前記数10は数11なる。
【0092】
【数11】
【0093】例えば、Z軸周りに角速度Ωが作用してい
ないときには、F方向の変化寸法Δd0 は0であるか
ら、静電容量Cu ,Cd を加算した加算容量CA は、前
記数9に示すように、静電容量2C0 を中心とした振幅
が(2εWΔL/d0 )の振動を行う(図8の(a)参
照)。
【0094】一方、静電容量Cu ,Cd を減算した減算
容量CS は、前記数11に示すように、その値は0とな
る(図8の(b)参照)。
【0095】また、Z軸周りに角速度Ωが作用したとき
には、可動部28はF方向に変化寸法Δd0 となる振動
を行う。そこで、加算容量CA は、前記数9に示すよう
に、この変位振幅Δdが含まれていないから、角速度Ω
が作用していないときと同じ波形(図9の(a)参照)
を得る。
【0096】一方、減算容量CS は、前記数11に示す
ように、この変位振幅Δdが含まれているから、0を中
心とした振幅が(2εWL0 Δd/d02)の振動を行う
(図9の(b)参照)。
【0097】このように、数9の加算容量CA と数11
の減算容量CS の波形を図示すると、図9に示すように
なり、減算容量CS の波形は加算容量CA の波形に対し
て90°ずれたものとなる。また、減算容量CS を、加
算容量CA に対して90°シフトした検波参照信号(図
9の(c)参照)で検波、積分することにより、図9の
(d)に示すように、角速度に比例したコリオリ成分の
みを検出することができる。このコリオリ成分は回路に
よって増幅され出力される。
【0098】このように、実施の形態に用いられる角速
度検出素子22では、上,下に位置した変位検出部35
により、可動部28のa方向の変位と、F方向の変位を
別個に検出することができる。
【0099】次に、図2に基づき周辺回路について説明
する。
【0100】41は発振手段をなす発振回路を示し、該
発振回路41は後述する制御信号VC を受けて出力する
駆動信号VD の周波数fを変化させる電圧制御発振回路
(所謂、VCO)によって構成されている。そして、該
発振回路41は、前記角速度検出素子22の各振動発生
部33に駆動信号VD を出力する。
【0101】42は角速度演算手段をなす減算回路で、
該減算回路42は角速度検出素子22から出力される各
検出信号Vinを減算することにより、前述した如く、検
出信号Vin中に含まれる角速度検出部34の角速度信号
のみを減算信号VS として出力する。なお、この減算信
号VS は各角速度検出部34から出力される角速度信号
を2倍にした値となっている。
【0102】43は振動演算手段をなす加算回路で、該
加算回路43は角速度検出素子22から出力される各検
出信号Vinを加算することにより、前述した如く、検出
信号Vin中に含まれる変位検出部35の変位信号のみを
加算信号VA として出力する。なお、この加算信号VA
は各変位検出部35から出力される変位信号を2倍にし
た値となっている。
【0103】44は乗算手段をなす乗算回路で、該乗算
回路44は加算回路43から出力される加算信号VA と
発振回路41から出力される駆動信号VD とを乗算した
乗算信号VM を出力するもので、該乗算信号VM は、加
算信号VA と駆動信号VD との位相差を表している。
【0104】なお、角速度検出素子22の出力側には、
FET等の半導体素子からなるC−V変換回路(図示せ
ず)が接続されている。
【0105】45は周波数制御手段としての周波数制御
回路で、該周波数制御回路45は、乗算回路44から出
力される乗算信号VM を積分する積分回路46と、該積
分回路46から出力される積分信号VI を受けて、制御
信号VC を設定する制御信号設定回路47とからなる。
【0106】ここで、前記制御信号設定回路47は、積
分信号VI が零か否かを判定し、積分信号VI が零とな
るときには、可動部28が共振するように予め設定され
た基準電圧V0 を制御信号VC として設定し、積分信号
VI が零以外のときには積分信号VI と基準電圧V0 と
の加減算を行ってこの値を制御信号VC として設定する
ものである(図10中のステップ9〜12参照)。
【0107】48は前記基準電圧V0 を発生する基準電
源であり、該基準電源48は基準電圧V0 を出力する。
ここで、この基準電圧V0 は、予め計算によって設定さ
れるもので、この基準電圧V0 を制御信号VC として発
振回路41に入力した場合には該発振回路41からは周
波数fの駆動信号VD を発生する。この駆動信号VDで
可動部28を振動させることにより、該可動部28は、
計算上において駆動信号VD から90度ずれた振動、即
ち共振を行うようになっている。
【0108】ここで、駆動信号VD と加算信号VA とを
数12のように仮定する。
【0109】
【数12】 ただし、φ :位相差
【0110】また、乗算回路44から出力される乗算信
号VM は数13のようになる。
【0111】
【数13】 VM =VD ×VA =sinθ×sin(θ+φ)
【0112】ここで、可動部28を共振させるために
は、従来技術で述べたように、駆動信号VD に対して変
位信号(加算信号VA )の位相が90度ずれているか
ら、φ=−90°となり、数13は数14のように書換
えられる。
【0113】
【数14】VM =sin2θ
【0114】さらに、位相がφ(−90度)からρだけ
ずれているときには、数15のようになる。
【0115】
【数15】 ただし、VDC:定数
【0116】このように、角速度検出素子22の可動部
28が共振状態にあるとき、即ち駆動信号VD と変位信
号(加算信号VA )とのずれが−90度のときには、数
14からも分かるように、乗算信号VM には直流分の変
化はない。しかし、共振状態からずれたときには、数1
5に示すように、乗算信号VM には定数VDCの直流分が
減算または加算されることになる。
【0117】本発明に係る実施の形態では、この点に着
目し、発振回路41から出力される駆動信号VD の周波
数fを、駆動信号VD と変位信号(加算信号VA )との
位相差を90度に合わせるように駆動信号VD の周波数
fを調整し、可動部28を共振状態で振動させるように
したものである。
【0118】実施の形態による角速度計測装置は、上述
の如き構成を有するもので、角速度検出素子22の基本
的作動等については従来技術によるものと格別差異はな
い。
【0119】次に、角速度計測装置21の動作を、図1
0の動作フローチャート、図11ないし図13に示す特
性線に基づいて説明する。
【0120】まず、ステップ1では、発振回路41から
出力される駆動信号VD の周波数fを設定するための、
制御信号VC を基準電圧V0 に設定する。
【0121】ステップ2では、発振回路41から周波数
fの駆動信号VD を角速度検出素子22の各振動発生部
33に出力し、ステップ3では、周波数fで可動部28
を矢示a方向に振動させる。
【0122】このように可動部28を矢示a方向に振動
させた状態で、角速度検出素子22にZ軸周りの角速度
Ωが作用すると、可動部28はコリオリ力を受けて矢示
F方向に変位する。
【0123】次に、ステップ4では、角速度検出素子2
2の可動部28に対して上,下に位置した角速度検出部
34(変位検出部35)から出力される検出信号Vinを
読込み、ステップ5では、読込んだ各検出信号Vinを減
算回路42に入力することにより、該減算回路42から
は可動部28のF方向への変位のみを示す減算信号VS
(角速度信号)を出力する。
【0124】ここで、減算信号VS は、可動部28のコ
リオリ力によるF方向の変位のみを検出しているもの
で、角速度検出素子22に加わる角速度Ωの大きさを示
したものである。
【0125】さらに、ステップ6では、読込んだ各検出
信号Vinを加算回路43に入力することにより、該加算
回路43からは可動部28のa方向への振動のみを示す
加算信号VA (変位信号)を出力する。
【0126】ステップ7では、乗算回路44によって加
算信号VA と駆動信号VD を乗算して乗算信号VM を算
出し、ステップ8では、積分回路46によってこの乗算
信号VM を積分し、積分信号VI を得る。
【0127】さらに、ステップ9では、積分信号VI が
零か否かを判定し、「YES」と判定した場合には、加
算信号VA と駆動信号VD との位相差が−90度であ
り、可動部28が共振状態で振動しているから、ステッ
プ2に戻り、制御信号VC を基準電圧V0 に設定した処
理を行う。
【0128】一方、ステップ9で「NO」と判定した場
合には、加算信号VA と駆動信号VD との位相差が−9
0度よりもずれ、可動部28は共振状態からずれた振動
を行っているから、ステップ10に移る。
【0129】ステップ10では、積分信号VI が零より
大きいか否かを判定し、「NO」と判定した場合には、
位相差が−90度よりも進んでいるから、ステップ11
のように、制御信号VC を(V0 +VI )として設定
し、ステップ2に戻り、制御信号VC を(V0 +VI )
に設定した処理を行う(図12参照)。
【0130】また、ステップ10で「YES」と判定し
た場合には、位相差が−90度よりも遅れているから、
ステップ12のように、制御信号VC を(V0 −VI )
として設定し、ステップ2に戻り、制御信号VC を(V
0 −VI )に設定した処理を行う(図13参照)。
【0131】このように、本実施の形態による角速度計
測装置21では、発振回路41から出力される駆動信号
VD と加算回路43から出力される加算信号VA (変位
信号)を乗算回路44で乗算することにより、駆動信号
VD と加算信号VA との位相差に対応した乗算信号VM
を求める。そして、周波数制御回路45では、この乗算
信号VM を積分回路46で積分し、積分した積分信号V
I を制御信号設定回路47で零か否かを判定する。
【0132】これにより、駆動信号VD と加算信号VA
との位相差が−90度になっているか否かを判定し、角
速度検出素子22の可動部28が共振状態で振動してい
るか否かを判定する。ここで、可動部28が共振状態で
振動していない場合には、制御信号設定回路47によっ
て共振状態で振動するような制御信号VC を設定する。
前記発振回路41では、この制御信号VC を受けて、駆
動信号VD の周波数fを調整し、該周波数fを角速度検
出素子22の固有振動数に自動的に合わせるようにして
いる。
【0133】この結果、角速度検出素子22では、可動
部28を共振状態で振動させることができ、該可動部2
8のa方向の振動を大きくでき、当該角速度計測装置2
1の検出感度を高めることができる。
【0134】しかも、経時劣化等により角速度検出素子
22の固有振動数が変化した場合であっても、駆動信号
VD の周波数fをフィードバック制御することにより、
常に可動部28を共振状態で振動させることができ、当
該角速度計測装置21の信頼性を高めることができる。
【0135】さらに、実施の形態では、発振回路41の
周波数調整を自動的に行うことができるから、従来の角
速度計測装置1では、角速度検出素子と周辺回路とを接
続する組立時に必要であった発振回路の周波数調整作業
を廃止することができ、組立作業の作業効率を高めるこ
とができる。
【0136】また、実施の形態による角速度計測装置2
1では、周辺回路に温度変化や経時劣化が発生しても、
駆動信号VD の周波数および振幅、周波数あるいは振幅
のみをフィードバック制御することにより、周辺回路の
感度を一定にすることができ、当該角速度計測装置21
の信頼性を高めることができる。
【0137】かくして、実施の形態では、発振回路41
から角速度検出素子22の振動発生部33,33に出力
される駆動信号VD の周波数fを、前述した如くにフィ
ードバック制御することにより、駆動信号VD の周波数
fを角速度検出素子22の固有振動数に設定することが
できる。この結果、角速度検出素子22の可動部28を
常に共振状態で矢示a方向に大きく振動させることがで
き、該角速度検出素子22の検出感度を高めることがで
きる。
【0138】なお、前記実施の形態では、角速度検出部
34に変位検出部35を含むように形成したが、本発明
はこれに限らず、角速度検出部34と変位検出部35と
を別個に形成しても、一体形成してもよい。例えば、図
14の第1の変形例に示すように、角速度検出部34′
(変位検出部35′)は、支柱32A′(27A′)の
片側にのみ複数枚の電極板32B′(27B′)を設け
た楔状電極をそれぞれ形成するようにすればよい。
【0139】また、図15に示す第2の変形例のよう
に、固定部25の基部25Aを角速度検出部34′と変
位検出部35′とに分かれるように基部25A1 と基部
25A2 とに分離し、それぞれ別個の周辺回路で信号処
理を行うようにしてもよい。この場合、周辺回路の特性
が揃うように調整しておけばよい。
【0140】さらに、発振回路41から出力される駆動
信号VD は正弦波として示したが、矩形波を駆動信号V
D として発生するものでもよく、要は発振回路41を電
圧制御発振回路によって構成すればよい。
【0141】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
る角速度検出素子では、固定側電極と可動側電極によっ
て、可動部を一方向に振動させる振動発生部と、該振動
発生部によって可動部の一方向の変位を検出する一対の
変位検出部と、前記可動部を一方向に振動させた状態で
角速度が加えられたとき、直交方向のコリオリ力による
変位を角速度として検出する一対の角速度検出部とから
構成することにより、各角速度検出部では、可動部の直
交方向への変位を角速度の大きさとして検出し、各変位
検出部では、振動発生部によって一方向に振動する可動
部の変位を検出することができる。これにより、各角速
度検出部と各変位検出部とを兼ねて形成した場合でも、
角速度検出素子から出力される検出信号中の角速度信号
と変位信号とを別個に検出できる。
【0142】請求項2による発明では、各変位検出部で
は可動部の一方向への変位を電極間の有効面積または離
間寸法の変化による静電容量として検出し、各角速度検
出部では可動部の直交方向への変位を電極間の離間寸法
または有効面積の変化による静電容量として検出する構
成としたから、可動部を一方向に振動させた場合には、
この振動に応じて各変位検出部から出力される変位信号
は増減するものの、各角速度検出部から出力される角速
度信号は変化せず、一方可動部が直交方向に変位した場
合には、この変位に応じて角速度検出部から出力される
角速度信号は増減し、各経に検出から出力される変位信
号は変化しない。このように、各角速度検出部と各変位
検出部とを兼ねて形成した場合でも、角速度検出素子か
ら出力される検出信号中の角速度信号と変位信号とを別
個に検出できる。
【0143】請求項3による発明では、固定側電極と可
動側電極を複数のアンテナ状に形成したから、各電極板
間の有効面積による静電容量の変化によって、可動部の
一方向への変位を検出し、各電極板間の離間寸法による
静電容量の変化によって、可動部の直交方向へのコリオ
リ力による変位を検出することができる。
【0144】また、請求項4の発明による角速度検出装
置によれば、角速度検出素子の可動部の一方向への振動
による変位を変位演算手段により検出し、この変位信号
と駆動信号に基づいて乗算手段、周波数制御手段を介し
て発振手段から出力される駆動信号の周波数をフィード
バック制御する構成したから、変位演算手段から出力さ
れる変位信号と発振手段から出力される駆動信号の位相
差を90度に自動的に設定することができ、可動部を共
振状態で振動させることができる。これにより、角速度
検出素子では、可動部の振動を大きくでき、角速度検出
素子に加わる角速度の検出感度を高めることができる。
【0145】また、角速度検出素子が経時劣化によって
固有振動数が変化した場合でも、その振動数に発振手段
から出力される駆動信号の周波数を合わせることがで
き、当該角速度計測装置の信頼性を高めることができ
る。
【0146】しかも、角速度検出素子と周辺機器とを接
続する組立作業時においても、発振手段の周波数調整作
業を省略でき、作業効率を高めることができる。
【0147】請求項5による発明では、発振手段を制御
信号を受けて駆動信号の周波数を変化させる電圧制御発
振回路により構成し、周波数制御手段を乗算手段から出
力される乗算信号を積分する積分回路と、該積分回路か
ら出力される積分信号が零か否かを判定し、積分信号が
零となるときには駆動信号と変位信号との位相が90度
ずれるように予め設定された基準電圧を制御信号として
設定し、積分信号が零以外のときには積分信号と前記基
準電圧との加減算を行ってこの値を制御信号として設定
する制御信号設定回路とから構成したから、発振手段か
ら出力される駆動信号の周波数を、該駆動信号と変位信
号との位相が90度ずれるように設定でき、駆動信号の
周波数と角速度検出素子の固有振動数とをフィードバッ
ク制御によって一致させ、可動部を常に共振状態で振動
させることができる。
【0148】請求項6による発明では、変位演算手段を
加算回路により構成し、角速度演算手段を減算回路によ
り構成し、しかも変位検出部と角速度検出部は、可動部
に対してそれぞれ対をなして形成されているから、角速
度演算手段では変位検出部の各角速度信号のみを演算
し、変位演算手段では変位検出部の各変位信号のみを演
算することにより、角速度信号と変位信号とを別個に検
出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明に係る実施の形態による角速度計測装置
を示す回路構成図である。
【図3】角速度検出素子の構造を示す平面図である。
【図4】角速度検出素子の角速度検出部と変位検出部を
拡大して示す平面図である。
【図5】可動部が矢示a方向に振動したときの状態を示
す平面図である。
【図6】可動部が矢示F方向に振動したときの状態を示
す平面図である。
【図7】変位検出部を拡大して示す斜視図である。
【図8】可動部が矢示a方向にのみ振動しているとき
に、変位検出部によって検出される加算容量と減算容量
を示す特性線図である。
【図9】可動部が矢示a方向と矢示F方向に振動してい
るときに、変位検出部によって検出される加算容量、減
算容量、検波参照信号、コリオリ成分を示す特性線図で
ある。
【図10】角速度計測装置の動作を示す流れ図である。
【図11】可動部が共振状態にあるときの、発振回路、
加算回路、減算回路、乗算回路、積分回路、制御信号設
定回路から出力される波形を示す特性線図である。
【図12】可動部が共振状態からずれているときの、発
振回路、加算回路、減算回路、乗算回路、積分回路、制
御信号設定回路から出力される波形を示す特性線図であ
る。
【図13】可動部が共振状態からずれているときの、発
振回路、加算回路、減算回路、乗算回路、積分回路、制
御信号設定回路から出力される波形を示す特性線図であ
る。
【図14】第1の変形例による角速度検出素子を示す図
4と同様位置からみた平面図である。
【図15】第2の変形例による角速度検出素子を示す図
4と同様位置からみた平面図である。
【図16】従来技術による角速度検出素子の構造を示す
斜視図である。
【図17】従来技術による角速度検出素子を示す図16
の平面図である。
【符号の説明】
21 角速度計測装置 22 角速度検出素子 23 基板 24 振動用の固定部 25 検出用の固定部 26 固定側くし状電極 26A,27B,31A,32B,27B′,32B′
電極板 27,27′ 固定側アンテナ状電極 27A,32A,27A′,32A′ 支柱 28 可動部 31 可動側くし状電極 32,32′ 可動側アンテナ状電極 33 振動発生部 34,34′ 角速度検出部 35,35′ 変位検出部 41 発振回路(発振手段) 42 減算回路(角速度演算手段) 43 加算回路(変位演算手段) 44 乗算回路(乗算手段) 45 周波数制御回路(周波数制御手段) 46 積分回路 47 制御信号設定回路 48 基準電源

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板上に離間して設けられ対
    向した状態で固定側電極を有する一対の固定部と、該各
    固定部間に位置して設けられ、前記固定側電極と対向す
    る一対の可動側電極を有する可動部と、該可動部を一方
    向に振動させる振動発生部とからなる角速度検出素子に
    おいて、 前記各固定部に設けられた固定側電極と該固定側電極と
    対向した状態で可動部に設けられた可動側電極とは、前
    記振動発生部によって前記可動部に一方向の振動を与え
    ているときに前記可動部の一方向の変位を検出する一対
    の変位検出部と、前記可動部に角速度が作用したときに
    前記可動部が振動する一方向に対して直交方向の変位を
    角速度として検出する一対の角速度検出部とを備えたこ
    とを特徴とする角速度検出素子。
  2. 【請求項2】 前記変位検出部は、固定側電極と可動側
    電極との有効面積または離間寸法の変化による静電容量
    の変化によって可動部の変位を検出し、 前記角速度検出部は、固定側電極と可動側電極との離間
    寸法または有効面積の変化による静電容量の変化によっ
    て角速度を検出する構成としてなる請求項1記載の角速
    度検出素子。
  3. 【請求項3】 前記固定側電極は、固定部から直交方向
    に延びる複数本の支柱と、該各支柱の両側から一方向に
    延びる複数の電極板とからアンテナ状に形成し、 前記可動側電極は、前記可動部から固定側の各支柱と同
    一軸方向に延びる複数の支柱と、固定側の各電極板と隙
    間をもって対向するように該各支柱の両側に設けられた
    複数の電極板とからアンテナ状に形成してなる請求項1
    または2記載の角速度検出素子。
  4. 【請求項4】 固定部に対して可動部を一方向の振動を
    与えている状態で、外部から角速度が加えられたときに
    可動部の振動方向と直交方向の変位を静電容量の変化と
    して検出する角速度検出素子と、 該角速度検出素子の可動部に一方向の振動を与えるため
    に、制御信号に対応した周波数を有する駆動信号を出力
    する発振手段と、 該発振手段によって前記角速度検出素子の可動部に一方
    向の振動を与えている状態で、該角速度検出素子に生じ
    る静電容量の変化に基づいて前記可動部の変位を演算す
    る変位演算手段と、 前記角速度検出素子に角速度が作用したときに、該角速
    度検出素子に生じる静電容量の変化に基づいて前記可動
    部に加わる角速度の大きさを演算する角速度演算手段
    と、 前記変位演算手段から出力される変位信号と前記発振手
    段から出力される駆動信号との位相差を算出するため
    に、該変位信号と駆動信号とを乗算する乗算手段と、 該乗算手段から出力される乗算信号が入力されることに
    より、前記発振手段から出力される駆動信号と前記変位
    演算手段から出力される変位信号との位相が90度ずれ
    るように、駆動信号の周波数を制御するための制御信号
    を出力する周波数制御手段とから構成してなる角速度計
    測装置。
  5. 【請求項5】 前記発振手段は、前記周波数制御手段か
    ら出力される制御信号を受けて、前記角速度検出素子に
    出力される駆動信号の周波数を変化させる電圧制御発振
    回路により構成し、 前記周波数制御手段は、前記乗算手段から出力される乗
    算信号を積分する積分回路と、該積分回路から出力され
    る積分信号が零か否かを判定し、積分信号が零となると
    きには駆動信号と変位信号との位相が90度ずれるよう
    に予め設定された基準電圧を制御信号として設定し、積
    分信号が零以外のときには積分信号と前記基準電圧との
    加減算を行ってこの値を制御信号として設定する制御信
    号設定回路とから構成してなる請求項4記載の角速度計
    測装置。
  6. 【請求項6】 前記変位演算手段は、左,右方向の一方
    の固定部と可動部との間に生じる静電容量と、他方の固
    定部と可動部との間に生じる静電容量とを加算すること
    により、前記各変位検出部から出力される変位信号のみ
    を出力する加算回路により構成し、 前記角速度演算手段は、左,右方向の一方の固定部と可
    動部との間に生じる静電容量と、他方の固定部と可動部
    との間に生じる静電容量とを減算することにより、前記
    各角速度検出部から出力される角速度信号のみを出力す
    る減算回路により構成してなる請求項4または5記載の
    角速度計測装置。
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