JPH1029009A - 板材の幅方向板厚制御方法 - Google Patents

板材の幅方向板厚制御方法

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JPH1029009A
JPH1029009A JP8189115A JP18911596A JPH1029009A JP H1029009 A JPH1029009 A JP H1029009A JP 8189115 A JP8189115 A JP 8189115A JP 18911596 A JP18911596 A JP 18911596A JP H1029009 A JPH1029009 A JP H1029009A
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roll
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JP8189115A
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Junichi Tateno
純一 舘野
Kazuhito Kenmochi
一仁 剣持
Yukio Yarita
征雄 鑓田
Hisao Imai
久雄 今井
Toshihiro Kaneko
智弘 金子
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板幅中央から板端側に向かって生じる緩やか
な板厚偏差から、板幅端部で急激に生じる板厚偏差ま
で、板幅全域に亘って、良好な板厚分布を得る。 【解決手段】 板幅方向の板厚分布を評価する位置とし
て、板幅中央より所定距離離れた第1評価点及び該第1
評価点より板端側に所定距離離れた第2評価点を設定
し、検出した板の幅方向板厚分布より、板幅中央板厚と
前記第1評価点との板厚偏差及び該第1評価点と前記第
2評価点との板厚偏差を算出し、前記板幅中央板厚と第
1評価点との板厚偏差に基づきロールクロスを制御し、
前記第1評価点と第2評価点との板厚偏差に基づきロー
ルシフトを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材の幅方向板厚
制御方法に係り、特に、鋼板の冷間圧延に用いるのに好
適な、ロール端部にテーパ付けられたワークロールをシ
フトする機構及びクロスする機構を備えた圧延機によ
り、板材の幅方向板厚分布を良好に圧延することが可能
な幅方向板厚制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延中の板材に生じる板幅方向の板厚偏
差のうち、特に板幅方向両端部における急激な板厚減少
はエッジドロップと呼ばれ、板幅方向の板厚分布を良好
にするためには、このエッジドロップ量を低減させる必
要がある。
【0003】このエッジドロップを改善するために、例
えば特公平2−4364には、一対のワークロールのそ
れぞれに、少なくとも片側端部に先細り研削を施したテ
ーパ部を設け、このテーパ部を圧延材の両側端部に位置
させ、ワークロールを圧延材幅方向にシフトして、ロー
ルギャップの幾何学的な形状を改良することによってエ
ッジドロップの低減に成果を得ること(いわゆるロール
シフト法)、又、これを冷間タンデム圧延機列に適用し
た場合に、少なくとも第1スタンドに当該テーパ部を備
えたワークロールを組込んだ圧延スタンドを配置するこ
とが記載されている。
【0004】このワークロールのシフト位置を調整する
方法として、特開昭60−12213には、最終スタン
ド出側に設置したエッジドロップ計によるエッジドロッ
プ量測定値と目標値とを比較演算し、この比較演算値に
基づき、ワークロールのシフト制御を行う方法が記載さ
れている。
【0005】又、特公平6−71611には、圧延機入
側に設置したエッジドロップ計による圧延前の母板のエ
ッジドロップとその目標値との差、及び、圧延機出側に
設置したエッジドロップ計による圧延後の成品のエッジ
ドロップとその目標値との差に基づいて、ワークロール
のシフト量を調整する方法が記載されている。
【0006】一方、第45回塑性加工連合講演会予稿集
(1994)の403頁から406頁に掲載された「板
クラウン・エッジドロップ制御特性」と題する論文(以
下、文献と称する)には、上下のワークロールを、それ
ぞれの側のバックアップロールと共にクロスすることに
よって、上下のワークロール間に、板幅中央部の板端に
向って生じる放射線状のロールギャップにより、幅方向
板厚分布の改善効果があること(いわゆるロールクロス
法)が記載されている。
【0007】更に、ロールクロスとロールシフトを組合
せた方法として、特開昭57−206503では、所定
の交差角により交差する上部ロール群と下部ロール群か
らなるロールクロス式圧延機において、両ロール群中の
ワークロールにおける圧延材に対する相対位置をロール
軸方向に移動させることにより、ワークロールの摩耗を
均一化し、ロール研磨の頻度を下げて、ロール原単位の
改善を図ることが記載されている。
【0008】又、この特開昭57−206503の改良
技術である特開平5−185125には、コイルの溶接
点(板継点)通過による走間設定変更時に、ロールクロ
ス角を変更する過程で生じる板形状の不良域を低減する
ため、ロールクロス角の変更タイミングに合せて、ロー
ルシフトとワークロールベンド力を操作する方法が記載
されている。この方法では、コイルの溶接点において圧
延条件が大きく変わる際に、ロールクロス角の設定変更
開始から設定変更終了までの間のロールクロス角の設定
過渡状態において、ワークロールのシフト量を変更する
と共に、先行コイルに対するロールクロス角とワークロ
ールベンド力の関係を示す最適曲線上のロールクロス角
及びワークロールベンド力から、後行コイルに対するロ
ールクロス角とワークロールベンド力の関係を示す最適
曲線上のロールクロス角及びワークロールベンド力へ最
短時間で変更できるように、ワークロールベンド力を最
適パターンに従って変更している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】板幅方向の板厚偏差
は、圧延中のロールの撓みや偏平により生じるが、この
板厚偏差の発生の仕方は、板幅方向の位置によって異な
り、ロールクラウンのみが付与された、通常の平坦なワ
ークロール(フラットロールと称する)で圧延した場合
には、図1に冷間圧延後の板材の板厚分布を例示する如
く、板幅中央から板端側に向かって緩かに板厚が減少し
ていき、更に板幅端部で急激に板厚が減少する。
【0010】これに対して、前記特公平2−4364に
記載されたロールシフト法では、テーパの切り始め位置
(テーパ肩)より板端側での板厚改善効果があり、図2
に示すように、板幅端部での急激な板厚の減少を防止す
るのには効果的であるが、テーパ肩よりも内側(板幅中
央方向)では、まったく板厚改善効果がないという問題
がある。図2において、実線Bは、フラットロールで板
10を圧延した時の板厚プロフィル、実線Cは、テーパ
付きのワークロール20で板10を圧延した時の板厚プ
ロフィルである。
【0011】又、前記文献に記載されたロールクロス法
では、板幅中央から板端に向って生じる放射線状のロー
ルギャップにより板幅方向の板厚偏差の修正を行うた
め、図3に示すように、板幅中央に近い位置からの板厚
偏差の修正は可能であるが、板幅端部での板厚偏差の修
正には効果が小さいという問題がある。図3において、
実線Dは、ワークロール22をクロスして板10を圧延
した時の板厚プロフィルである。
【0012】又、前記特開昭57−206503は、ワ
ークロールの偏摩耗防止しか考慮しておらず、更に、そ
の改良技術である特開平5−185125に記載された
方法は、クロス角変更の過渡期間での板形状の悪化を防
止するためのもので、ロールシフトは、ロールクロスの
能力低下を補っているだけであるため、板幅方向の板厚
偏差の修正能力としては、ロールクロス法によるものと
同等でしかなく、板幅中央に近い位置からの板厚偏差の
修正は可能となるが、板幅端部での板厚偏差の修正には
効果が小さいという問題がある。
【0013】本発明は、前記従来の問題を解消するべく
なされたもので、板幅中央から板端側に向って生じる緩
かな板厚偏差から板幅端部で急激に生じる板厚偏差ま
で、板幅全域に亘って良好な板厚分布を得ることを課題
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロール端部に
テーパが付けられたワークロールをシフトする機構及び
クロスする機構を備えた圧延機により板材の幅方向板厚
制御を行う際に、板幅方向の板厚分布を評価する位置と
して、板幅中央より所定距離離れた第1評価点及び該第
1評価点より板端側に所定距離離れた第2評価点を設定
し、検出した板の幅方向板厚分布より、板幅中央板厚と
前記第1評価点との板厚偏差及び該第1評価点と前記第
2評価点との板厚偏差を算出し、前記板幅中央板厚と第
1評価点との板厚偏差に基づきロールクロスを制御し、
前記第1評価点と第2評価点との板厚偏差に基づきロー
ルシフトを制御することにより、前記課題を解決したも
のである。
【0015】又、前記板の幅方向板厚分布を、圧延後に
検出した幅方向板厚分布、圧延前に検出した幅方向板厚
分布、前記ワークロールのシフト機構及びクロス機構を
備えた圧延スタンドの直後で検出した幅方向板厚分布の
いずれか、又は、その任意の組合せとしたものである。
【0016】例えば、前記板の幅方向板厚分布を、圧延
後及び圧延前のそれぞれについて検出し、定常状態で
は、圧延後の幅方向板厚分布に基づくフィードバック制
御を行い、圧延材の接続点が圧延機を通過中の過渡状態
では、圧延前の幅方向板厚分布に基づくフィードフォワ
ード制御を行うようにしたものである。
【0017】又、前記板の幅方向板厚分布を、圧延後、
圧延前、及び、ワークロールのシフト機構及びクロス機
構を備えた圧延スタンドの直後について、それぞれ検出
し、これら3箇所での検出結果に基づいて、前記ロール
シフト及びロールクロスを制御するようにしたものであ
る。
【0018】更に、前記3箇所での検出結果による制御
が競合した場合には、下流側の検出結果による制御を優
先するようにしたものである。
【0019】ワークロールシフトでは、図2に示したよ
うに、ワークロール20に付与されたテーパによって、
ロール端部で板10との間にギャツプを生じるが、実際
にこのようなワークロール20で圧延すると、板厚プロ
フィルは実線Cのようになり、実線Bで示したような、
テーパの無いフラットロールによる圧延で生じる板厚プ
ロフィルに対して、板端部において局所的な板厚変化が
生じる。一方、ワークロールクロスでは、図3に示した
ように、ロールクラウンのみが付与された、全体として
は平坦なワークロール22をクロスすることによって、
上下のワークロール間に、中央からロール端部に向って
放射線状に広がるロールギャップが板10との間に生
じ、このようにクロスした状態で圧延すると、板厚プロ
フィルは実線Dで示すようになり、実線Bで示したフラ
ットロールでの圧延による板厚プロフィルに対して、板
幅の比較的内側(板幅中央側)から端部にかけて広い範
囲で板厚変化が生じる。
【0020】このように、ワークロールクロスによる板
厚プロフィル修正効果と、ワークロールシフトによる板
厚プロフィル修正効果を比べると、明らかにその量、形
態とも異なっている。又、冷間圧延後の鋼板のエッジド
ロップは、前工程の熱間圧延によって生じた母板エッジ
ドロップと冷間圧延で生じる冷延エッジドロップの両方
に起因して決まるため、母板の板プロフィルによって冷
間圧延後の板エッジドロップの量、形態とも大きく異な
ってくる。
【0021】通常、熱間圧延された母板に対してフラッ
トロールでの冷間圧延を行った後の板材の板厚分布の例
は図1に示した如くであるが、板幅中央より位置Aの辺
りまでの範囲では、緩かに板厚が減少しているが、位置
Aより板端側では急激に板厚が減少している。
【0022】このように、熱延エッジドロップと冷延エ
ッジドロップという2つの要因によるエッジドロップを
持つ板の板幅方向の板厚偏差を無くし、板厚分布を良好
にするためには、圧延機として、ロール端部にテーパが
付けられたワークロールとワークロールシフト機構及び
ワークロールクロス機構を備えた圧延機を用いるのが効
果的であると考えられる。
【0023】そこで本発明では、図4に示すように、ロ
ールクロスにより板厚偏差の改善の効果を図る位置とし
て、板幅中央より所定量離れた位置に第1評価点を設定
し、又、ロールシフトにより板厚偏差(エッジドロッ
プ)の改善の効果を図る位置として、前記第1評価点よ
り所定量離れた端部側の位置に第2評価点を設定する。
第1評価点は、ロールクロスにより板厚プロフィルが修
正可能な位置とし、一般にボディクラウンと呼ばれる板
幅中央と、例えば板端100mm位置の板厚偏差の改善
を図るものとする。一方、第2評価点は、第1評価点よ
り板端側に位置し、ロールシフトにより板厚プロフィル
が修正可能な位置とし、通常エッジドロップと呼ばれ
る、例えば板端100mm位置と板端10mmから30
mm程度の位置との板厚偏差の改善を図るものとする。
【0024】そして、圧延後の幅方向板厚分布、圧延前
の幅方向板厚分布、ワークロールのシフト機構及びクロ
ス機構を備えた圧延スタンドの直後の幅方向板厚分布の
いずれか、又はその任意の組合わせを検出し、各幅方向
板厚分布における板幅中央と第1評価点との板厚偏差に
基づいてワークロールクロスのクロス角を修正し、第1
評価点と第2評価点との板厚偏差に基づいて、ワークロ
ールシフトのシフト量を修正する。
【0025】特に、前記板の幅方向板厚分布を、圧延後
及び圧延前のそれぞれについて検出し、定常状態では、
圧延後の板形状に基づくフィードバック制御を行い、圧
延材の接続点が圧延機を通過中の過渡状態では、圧延前
の板形状に基づくフィードフォワード制御を行うように
した場合には、より高精度の制御を行うことができる。
【0026】又、前記板の幅方向板厚分布を、圧延後、
圧延前、及び、ワークロールのシフト機構及びクロス機
構を備えた圧延スタンドの直後について、それぞれ検出
し、これら3箇所での検出結果に基づいて、前記ロール
クロス及びロールシフトを制御するようにした場合に
は、更に高精度の制御を行うことができる。
【0027】なお、前記3箇所での検出結果による制御
が競合した場合には、下流側の検出結果による制御を優
先して、制御の競合による不具合を避けることができ
る。
【0028】前記のように、ロールクロス及びロールシ
フトの板厚プロフィル修正能力の違いを考慮し、それぞ
れの能力に適した評価点を設け、この評価点の板厚偏差
に基づいて修正を行うようにしたので、圧延前の母板の
プロフィルと冷間圧延で生じた板プロフィル変化に起因
して決まるような複雑な板プロフィルに対しても、図5
に実線Eで示すように、板幅中央から板端部までの板幅
全域に亘って良好な板厚分布を得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、第1スタン
ドに、ロール片側端部にテーパが付けられたワークロー
ルと、該ワークロールをシフトするロールシフト機構及
びクロスするロールクロス機構を備えた6スタンド冷間
タンデム式圧延機に適用する場合を例をとって、本発明
による幅方向板厚制御方法の実施形態を詳細に説明す
る。
【0030】図6は、本発明が適用される、6スタンド
冷間タンデム式圧延機30の模式図を示す。このタンデ
ム圧延機30の第1スタンド31には、ロールの片側端
部にテーパが付けられたワークロール20と、該ワーク
ロール20をクロスするためのロールクロス制御装置4
0と、前記ワークロール20をシフトするためのロール
シフト制御装置42が備えられており、このワークロー
ル20は、該ロールクロス制御装置40からの指令を受
けてワークロールクロスを、前記ロールシフト制御装置
42からの指令を受けてワークロールシフトを行うこと
ができるようにされている。
【0031】本発明の第1実施形態においては、図6に
示す如く、圧延後の板の幅方向板厚分布を測定するため
の出側(板厚)プロフィル計50が、最終第6スタンド
36の出側に設けられており、例えば1秒周期で測定を
行う。
【0032】又、該出側プロフィル計50の出力から求
められる幅方向板厚偏差の第1評価点を板端から100
mmの位置に、第2評価点を板端から10mmの位置に
設定し、第1評価点及び第2評価点の板厚偏差実績値を
次のように定義する。
【0033】C100 (h6):出側プロフィル計50によ
る板幅中央と板端から100mm位置(第1評価点)の
板厚偏差実績値 E10(h6):出側プロフィル計50による板端から10
0mm位置と10mm位置(第2評価点)の板厚偏差実
績値
【0034】又、第1評価点及び第2評価点の板厚偏差
目標値を、次のように定義する。
【0035】C100 (t6):板幅中央と板端から100
mm位置(第1評価点)の板厚偏差目標値 E10(t6):板端から100mm位置と10mm位置
(第2評価点)の板厚偏差目標値
【0036】前記ロールクロス制御装置40は、前記出
側プロフィル計50によって測定された第1評価点の板
厚偏差実績値C100 (h6)について、次式により、該第
1評価点の板厚偏差目標値C100 (t6)との偏差ΔC10
0 (h6)を求める。
【0037】 ΔC100 (h6)=C100 (h6)−C100 (t6) …(1)
【0038】次いで、求められた偏差ΔC100 (h6)に
応じて、第1スタンド31のワークロール20のロール
クロス修正量を算出する。具体的には、例えば、予め偏
差ΔC100 (h6)と、該偏差に対する第1スタンドのク
ロス角の必要修正量C1との関係を、影響係数aとして
求めておき、次のモデル式により算出することができ
る。
【0039】 C1=a・ΔC100 (h6) …(2)
【0040】更に、前記ロールシフト制御装置42は、
前記出側プロフィル計50によって測定された第2評価
点の板厚偏差実績値E10(h6)について、次式により、
第1評価点の板厚偏差目標値E10(t6)との偏差ΔE10
(h6)を求める。
【0041】 ΔE10(h6)=E10(h6)−E10(t6) …(3)
【0042】次いで、求められた偏差ΔE10(h6)に応
じて、第1スタンド31のワークロール20のロールシ
フト修正量S1を算出する。具体的には、例えば、予め
偏差ΔE10(h6)とロールシフトの必要修正量S1との
関係を、影響係数bとして求めておき、次のモデル式に
より算出することができる。
【0043】 S1=b・ΔE10(h6) …(4)
【0044】なお、ロールクロス角やロールシフト量の
修正量を算出する方法は、上記モデル式によるものに限
定されず、例えば実績を元に作成したテーブルを用い
て、必要修正量を選択する方法等も用いることができ
る。
【0045】次に、入側(板厚)プロフィル計52を、
第1スタンド31の入側に設け、圧延前の母板の幅方向
板厚分布に基づいて、ロールクロス及びロールシフトを
制御するようにした、本発明の第2実施形態を図7に示
す。
【0046】この第2実施形態においては、入側プロフ
ィル計52によって検出される板幅中央と板端から10
0mm位置(第1評価点)の板厚偏差実績値をC100
(h0)とし、同じく入側プロフィル計52によって検出
される板端から100mm位置と10mm位置(第2評
価点)の板厚偏差をE10(h0)と定義し、これらに対す
る目標値を、それぞれC100 (t0)、E10(t0)と定義
している。
【0047】この第2実施形態においては、母板に対す
る板厚偏差の目標値C100 (t0)、E10(t0)を、最終
第6スタンド36出側で所望の板厚分布を得るために必
要となる板厚偏差としており、実機の圧延実績に基づい
て、鋼種や板厚スケジュール等に応じて予め定めてお
く。
【0048】ロールクロス角修正量C1やロールシフト
修正量S1の計算方法は、第1実施形態と同様であるの
で、詳細な説明は省略する。
【0049】なお、圧延前の母板の幅方向板厚分布は、
例えば冷間圧延の場合、冷間圧延機の入側、熱間圧延機
の出側、あるいは熱間圧延機と冷間圧延機の間に板厚プ
ロフィル計を設置して測定したり、オフラインで測定す
ることができる。
【0050】次に、第1実施形態と同様の出側プロフィ
ル計50と、第2実施形態と同様の入側プロフィル計5
2を併用した、本発明の第3実施形態を図8に示す。
【0051】この第3実施形態においては、前記出側プ
ロフィル計50の出力によるロールクロス制御装置40
及びロールシフト制御装置42の制御と、前記入側プロ
フィル計52の出力によるロールクロス制御装置40及
びロールシフト制御装置42の制御を切り換えるための
切換装置60が設けられている。この切換装置60は、
先行鋼板と後行鋼板を接続した溶接点のトラッキング状
態に応じて、溶接点が存在しない定常的な圧延状態で
は、出側プロフィル計50の出力によりロールクロス及
びロールシフトをフィードバック制御し、溶接点が入側
プロフィル計52の位置を通過した時点で、出側プロフ
ィル計50の出力によるフィードバック制御から入側プ
ロフィル計52の出力によるフィードフォワード制御に
変更し、溶接点が出側プロフィル計50の位置に到達し
た時点で、再び該出側プロフィル計50の出力によるフ
ィードバック制御に戻す。
【0052】この第3実施形態によれば、定常状態で
は、出側プロフィル計50の出力により、最終第6スタ
ンド36出側の板厚分布を確実に目標値とすることがで
き、一方、溶接点がタンデム圧延機30を通過している
間は、入側プロフィル計52の出力による、適切なフィ
ードフォワード制御を行うことができる。
【0053】次に、第3実施形態と同様の、出側プロフ
ィル計50及び入側プロフィル計52に加えて、ワーク
ロール20のロールシフト及びロールクロスが可能とさ
れた第1スタンド31の直後に中間(板厚)プロフィル
計54を設け、前記出側プロフィル計50、中間プロフ
ィル計54及び入側プロフィル計52の三者の出力によ
り、ロールシフト制御装置40及びロールクロス制御装
置42を制御するようにした、本発明の第4実施形態を
図9に示す。
【0054】この第4実施形態においては、第1〜第3
実施形態と異なり、板幅から25mm位置を第1評価点
とし、該第1評価点における板厚偏差を、次のように定
義している。
【0055】C25(h6):出側プロフィル計50による
板幅中央と板端から25mm位置(第1評価点)の板厚
偏差実績値 C25(t6):圧延機出側における板幅中央と板端から2
5mm位置(第1評価点)の板厚偏差目標値 C25(h1):中間プロフィル計54による板幅中央と板
端から25mm位置(第1評価点)の板厚偏差実績値 C25(t1):第1スタンド出側における板幅中央と板端
から25mm位置(第1評価点)の板厚偏差目標値 C25(h0):入側プロフィル計52による板幅中央と板
端から25mm位置(第1評価点)の板厚偏差実績値 C25(t0):圧延機入側における板幅中央と板端から2
5mm位置(第1評価点)の板厚偏差目標値
【0056】この第4実施形態において、幅方向板厚分
布の目標値からの誤差が、複数の箇所で同時に発生した
場合には、下流側の誤差に基づいて、前記ロールクロス
制御装置40及びロールシフト制御装置42を制御する
ように切換装置62が作動する。
【0057】具体的には、出側プロフィル計50で検出
される圧延後の成品形状に、幅方向板厚分布の目標値か
らの誤差が発生している場合には、中間プロフィル計5
4や入側プロフィル計52の出力に拘らず、専ら、該出
側プロフィル計50の出力により、前記ロールクロス制
御装置40及びロールシフト制御装置42をフィードバ
ック制御する。
【0058】又、出側プロフィル計50で測定される圧
延後の成品形状に幅方向板厚分布の目標値からの誤差が
発生しておらず、中間プロフィル計54で測定される第
1スタンド直後の圧延材形状に誤差が発生している場合
には、入側プロフィル計52の出力に拘らず、中間プロ
フィル計54の出力により、前記ロールクロス制御装置
40及びロールシフト制御装置42をフィードバック制
御する。
【0059】又、前記出側プロフィル計50及び中間プ
ロフィル計54によって測定される圧延後の成品形状及
び第1スタンド直後の圧延材形状に、いずれも幅方向板
厚分布の目標値からの誤差が発生していない場合には、
前記入側プロフィル計52の出力により、前記ロールク
ロス制御装置40及びロールシフト制御装置42をフィ
ードフォワード制御する。
【0060】この第4実施形態においては、ロールシフ
ト及びロールクロスが行われる第1スタンド31の直後
に中間プロフィル計54を設け、該中間プロフィル計5
4の出力により板厚分布を制御するようにしているの
で、迅速且つ的確な制御が可能である。
【0061】なお、用途によっては、出側プロフィル計
50及び入側プロフィル計52を省略し、中間プロフィ
ル計54のみとすることも可能である。
【0062】この第4実施形態は、特に、前工程の熱間
圧延によって生じているエッジドロップ及び冷間圧延に
よって生じるエッジドロップの両方に起因し、且つこれ
らエッジドロップがコイル間及びコイル内での変動を伴
うようなエッジドロップについて、冷間圧延機出側での
エッジドロップ量を低減する際に有効である。
【0063】
【実施例】熱間圧延後に酸洗した板幅900mmのブリ
キ用鋼板を圧延する際に、ワークロールシフトのみを用
いた従来例と、本発明の第1実施形態による第1実施例
について、それぞれ20コイル分圧延を行い、鋼板長手
方向に関して板端100mm位置及び板端10mm位置
の板厚分布が、所定の管理範囲よりも外れた割合(幅方
向板厚不良率)の平均を比較した結果を図10に示す。
なお、テーパの大きさは、バレル方向長さ300mm当
り1mm半径が細くなる形状とした。
【0064】本発明の第1実施形態により、従来法より
も格段に板幅方向の板厚分布の改善が可能であることが
確認できた。又、第2実施形態による場合でも、第1実
施例と略同様な結果が得られることが確認できた。
【0065】同様に、本発明の第4実施形態による第2
実施例の幅方向板厚不良率の平均を出した結果も図10
中に示す。第4実施形態の場合にも、従来法よりも格段
に板幅方向の板厚分布の改善を図ることができているこ
とが明らかである。
【0066】なお、前記説明においては、本発明が鋼板
の冷間圧延に適用されていたが、本発明の適用対象はこ
れに限定されず、アルミニウム板、銅板等の、鋼板以外
の圧延材の圧延にも同様に適用できることは明らかであ
る。又、圧延機の種類も、4段圧延機に限定されず、2
段圧延機や6段圧延機にも適用可能である。更に、スタ
ンド数も6スタンドに限定されず、2スタンド以上のい
ずれのタンデム式圧延機にも適用可能であり、ワークロ
ールシフト・クロス機構を備えたスタンドも、第1スタ
ンドに限定されず、且つ、単一スタンドだけでなく、複
数スタンドに設けられていてもよい。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、板幅中央から板端側に
向かって生じる緩やかな板厚偏差から、板幅端部で急激
に生じる板厚偏差まで、板幅全域に亘って板厚分布を良
好に圧延することが可能となり、特に、エッジドロップ
制御不良をはるかに少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常のフラットロールで冷間圧延を行った後の
板材の板厚分布の例を示す線図
【図2】ワークロールシフトによる板端部の板厚プロフ
ィル変化例を示す線図
【図3】ワークロールクロスによる板端部の板厚プロフ
ィル変化例を示す線図
【図4】本発明における第1評価点及び第2評価点の位
置を示す断面図
【図5】本発明による板端部の板厚プロフィル変化例を
示す線図
【図6】6スタンド冷間タンデム式圧延機に適用した本
発明の第1実施形態の構成を示すブロック線図
【図7】同じく第2実施形態の構成を示すブロック線図
【図8】同じく第3実施形態の構成を示すブロック線図
【図9】同じく第4実施形態の構成を示すブロック線図
【図10】従来例と本発明の第1、第2実施例における
幅方向板厚不良率の平均を比較して示す線図
【符号の説明】
10…板 20…ワークロール 30…6スタンド冷間タンデム圧延機 31…第1スタンド 36…第6(最終)スタンド 40…ロールクロス制御装置 42…ロールシフト制御装置 50…出側プロフィル計 52…入側プロフィル計 54…中間プロフィル計 60、62…切換装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鑓田 征雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 今井 久雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 金子 智弘 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロール端部にテーパが付けられたワークロ
    ールをシフトする機構及びクロスする機構を備えた圧延
    機により板材の幅方向板厚制御を行う際に、 板幅方向の板厚分布を評価する位置として、板幅中央よ
    り所定距離離れた第1評価点及び該第1評価点より板端
    側に所定距離離れた第2評価点を設定し、 検出した板の幅方向板厚分布より、板幅中央板厚と前記
    第1評価点との板厚偏差及び該第1評価点と前記第2評
    価点との板厚偏差を算出し、 前記板幅中央板厚と第1評価点との板厚偏差に基づきロ
    ールクロスを制御し、 前記第1評価点と第2評価点との板厚偏差に基づきロー
    ルシフトを制御することを特徴とする板材の幅方向板厚
    制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記板の幅方向板厚分
    布を、圧延後に検出した幅方向板厚分布とすることを特
    徴とする板材の幅方向板厚制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記板の幅方向板厚分
    布を、圧延前に検出した幅方向板厚分布とすることを特
    徴とする板材の幅方向板厚制御方法。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記板の幅方向板厚分
    布を、圧延後及び圧延前のそれぞれについて検出し、 定常状態では、圧延後の幅方向板厚分布に基づくフィー
    ドバック制御を行い、 圧延材の接続点が圧延機を通過中の過渡状態では、圧延
    前の幅方向板厚分布に基づくフィードフォワード制御を
    行うことを特徴とする板材の幅方向板厚制御方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記板の幅方向板厚分
    布を、前記ワークロールのシフト機構及びクロス機構を
    備えた圧延スタンドの直後で検出した圧延材の幅方向板
    厚分布としたことを特徴とする板材の幅方向板厚制御方
    法。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記板の幅方向板厚分
    布を、圧延後、圧延前、及び、ワークロールのシフト機
    構及びクロス機構を備えた圧延スタンドの直後につい
    て、それぞれ検出し、 これら3箇所での検出結果に基づいて、前記ロールクロ
    ス及びロールシフトを制御することを特徴とする板材の
    幅方向板厚制御方法。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記3箇所での検出結
    果による制御が競合した場合には、下流側の検出結果に
    よる制御を優先することを特徴とする板材の幅方向板厚
    制御方法。
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US08/895,609 US5875663A (en) 1996-07-18 1997-07-16 Rolling method and rolling mill of strip for reducing edge drop
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100526129B1 (ko) * 2001-12-22 2005-11-08 주식회사 포스코 열간 압연판의 폭방향 두께 프로파일을 제어하는 압연방법

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KR100526129B1 (ko) * 2001-12-22 2005-11-08 주식회사 포스코 열간 압연판의 폭방향 두께 프로파일을 제어하는 압연방법

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